ダーツ痛フライト自作

Last-modified: 2014-07-25 (金) 11:54:07

はじめに

付属や市販フライトは微妙なデザインの物だったり・・・。
ダーツのフライトは個性を出したい。そして安価に。

目的

オリジナルデザインのダーツフライト(痛フライト)を安価・専用工具不要・素体用フライト購入無しで製作する。

予算

  • 3個 16円
    • カードサイズラミネートフィルム 105円?/20枚

作業時間

  • 1~1.5h

材料調達

  • その辺のTSUTAYAとかホームセンターで一般カードサイズ(60X90mm t=100um)のラミカを買う。
    • ダーツフライトにとって、サイズがぴったり。値段も安い。
  • しわになりづらそうなスティック糊
  • ごく普通のPPC用紙

工具等

  • アイロン
  • アイロン台代わりの2X4かなにかの木っ端
  • インクジェットプリンタかなにか。
  • (必要に応じて)L-Shaftロックのシャフト(Ls370とか)
  • 厚みや製作誤差がある自作フライトにとってとても使い勝手がいいシャフト。
  • フライトが脱落しづらく、再挿入でフライトが死んでゆくこともないのでお勧めかも?精査中
  • Inkscape等のベクタ系画像処理ソフト
    • ・・・があると便利。
    • 無ければOfficeとかでも行けるとは思うけど。

製作

デザイン

枠線作り

  • inkscapeで手持ちのフライトかネットのテンプレ等をパスでトレースする。
    • ポイントはシャフト挿入部が直角かつ線対称であること(後で折りたたむので)
    • まずは一個で良い。後でタイルクローンする。
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  • mm単位等に設定してフライト実サイズに合わせる。

テクスチャ入れ

  • 何かしら好みの画像なりデザインを順序が枠線の下側になるように配置。
    • 後のタイルクローンに備え、折り線(山折り)を1本入れておく。
      002.png
  • 枠線パスと背景画像を一緒に選択して、オブジェクト-クリップ-設定
    003.png
  • 折り線もタイルクローン対象とするために、合わせてグループ化しておく。

クローンタイル化

  • 編集-クローン-タイルクローンを作成-回転タブ
    • 行ごと0度、列ごと90度、ランダム化0%
    • 交互にする、累積は不要
    • 1行X4列で作成する
  • クローン元の上に1枚無駄に作られていると思うので削除してみる。
  • スナップ有効にして、直角になるように集結する。
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  • シャンパンリングを使う場合は、クローン作成後、1面のみにけがきを入れておく。
    • サイズはリングの実測値。
    • 横幅は実測値ぴったりで構わない。脱落防止のため丁度良い。
    • 縦は実測値だときつく入らないため、わずかに大きくした穴を開けるのが良い。
  • 穴はノギスで実測して、矩形で大枠を作ってスナップ有効状態でパスで引いていく。
    punch.png

印刷

  • inkscapeのドキュメントプロパティでA4サイズにして、面付けする。
  • コピーを保存などから、PDFでも保存しておく?
    • 何故かInkscapeから印刷すると、順位が正しく処理されずに白抜けしたりする場合があったため
      005.png
  • PPC用紙に印刷する。
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のり付け

  • 周囲を粗めに切り出す。
  • 山折りのラインで十字に山折りする。
  • 折り紙の袋折りの要領で、山折りの山同士を寄せ合わせ、間を谷に折る、を繰り返す。
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  • スティックノリで接着し、アイロンで乾かす。
    • アイロンはベーキングの意味も。後のラミカ工程で水蒸気がでると厄介なのでしっかり乾かしておく。
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  • 綺麗に切り落とす
    • H型に畳んだ状態で、ハサミで切る。
    • 精度が悪く、白い部分が残ると思うので、それぞれ1枚ずつめくった状態でもう一度ハサミを入れて整える。
    • もしかしたら不要な工程?
      • ラミネート後一括で切り落としの方がいいかも。次回作る時に検討。
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ラミネート

  • カードサイズのラミカの末端部を裂き、更に横に真っ二つにする。
    • フライトサイズに対して丁度良いサイズに
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  • アイロンを絹の温度であたためる
    • それ以上低いと展着不足、高いとくっつかず剥がれて内部のノリが汚くなる。
    • 温度は低い方が安全方向なので、仕上がりを見ながら徐々に上げる方が良い。
  • ノリの面をフライト側にしたことを確認した後、紙の上だけを撫でるようにして仮位置決めをする。
    • ノリ面を逆にやるとアイロンが悲劇になるので慎重に確認。クッキングシート併用も良い。
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  • 次の面を開き、ラミカを仮付けする。
    • 折り線の上の位置が決まったら、2X4の角を使って直角に開いた状態でアイロンがけする。
    • 4面とも仮付けする。
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  • 本接着時、横からノリが出てきてアイロンに付着するのを防ぐため、荒く周囲を切る。
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  • 紙にしっかりノリがつくように、圧力をかけてアイロンがけする。
    • シャフトにささる部分はエッジを使ってしっかりと立てる。
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  • ハサミで輪郭を切り取る。
    • しっかり展着できているなら、ラミカ同士の接着は不要で、紙ごと切っても問題なさそう。
    • シャフト挿入部はシャフトで見えなくなることや、強度が必要なことからラミカを多めに残して切っておいても損は無いと思う。
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シャフトリング用穴開け

  • Lシャフトのフライトパンチは4000円位するので余りにもばからしすぎる。ということで、カッターであけることにした。
    • WINMAUのウィズロックはパンチが1500円以下と安いのだが、穴の互換性が現状不明だっため見送り。
    • そもそもカッターでの穴開けが1つ3分程度だったため、どうでも良いかなとも思える。
  • フライトのデザイン段階からけがきを入れていた場合は、それに合わせてカッターで穴を開ける。無い場合は、適当な治具を作ってけがくか、実物合わせでけがく。
    • 1面のみから深く切り込みを入れる。
    • 裏に刃の跡がつき始めたら、その跡をなぞって切り落とす。
    • 最初は小さめから。
    • 割と適当でOK。特にクリアの場合目立たない。
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取り付け

  • シャフトリングを入れた状態でシャフトを挿す。
    • 完成!!
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自作フライトにおけるシャフトの選び方

  • この方法で作ると、最初は特に十字部の精度が出ずシャフトに入りづらい
    • リング無しのシャフトで何回も付け直したりするとラミカが剥離してしまい更に刺さりづらくなったりする。
    • ハローズassassinの付属金属シャフトも、広げない限りでははまらない。
  • L-shaftからフライトの再装着性を重視したシャフト「L-Shaft ロック」がでてるのでこいつがお勧め。
    • 十字が最初から積極的に開いており、これをシャンパンリングで締め付けるタイプ。
    • すなわち、自作フライトの厚みや精度の変化部分は、シャンパンリングによる締め付けで吸収される。スリットは大きく開いてるため、再挿入時に壊れづらい。
    • シャンパンリングが付属してくるが、フライト未装着時ではかなり紛失しやすいので要注意。
    • 透明はフライトデザインと調和性合って穴を開けても違和感がないので良いかも?
  • そもそもグルーピング時、シャフトが外れて欲しいとかそういう次元ではないので、シャフトリング云々よりも、いっそ安シャフトに瞬着ではめ殺しでもいいのでは??

おわりに

ラミカとアイロン、PPC用紙のみという一般用品のみで、1セット20円で実用的な痛フライトを作成できた。
製作時間は1時間ほどかかり、シャフト再挿入時の断面剥離がウィークポイントであるが、
シャフト外れを防止すればウィークポイントの断面破損もおきづらく長時間使えると思われるため実用性は高いと考える。

ラミネート工程に精度悪化の要素があり、シャフト選択肢を狭めているので、
A-oneのラベルシートやクリア塗布のみなど、他の手法についても今後検討予定。

参考文献

ご意見・ご質問等ご自由にどうぞ。

  • ふと、痛ダーツを検索してみて、まさかゆゆ式の痛ダーツを拝めるとはw -- 2014-07-25 (金) 11:52:40
  • 今後の痛ダーツ作成の参考にさせて頂きたいと思います -- パン人間? 2014-07-25 (金) 11:54:07