40スレ/道標-mdhmください

Last-modified: 2014-04-30 (水) 17:55:12
916 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/12/17(月) 01:36:34.94 ID:6QDLwLM50
目的ですか大佐殿.。mdhmの歓喜を無限に味わうために。次のmdhmのために。次の次のmdhmのために。


HRが終わり、放課後の浮き足立った雰囲気に包まれる教室。美樹さやかが私の席に近づいてくる。
「お姉ちゃんお姉ちゃん、いいのいっぱいダヨ」
「いいえ結構よ。間に合ってます」
「ちょっ、こら、アンタが持って来いって言ったんじゃん!」
「不思議なクスリを売り捌く外国人風に持って来ないでちょうだい」
美樹さやかと軽いコントを繰り広げつつ、私の意識は彼女の手にある数冊のアルバムにあった。
こともあろうに美樹さやかはまどかの幼馴染という立場を利用して、幼い頃のまどかの写真を所蔵しているという。
富は持てるものから持たざるものへ平等に分配されるべき。私は即時彼女のアルバムの閲覧を申請した。
代償にホットドッグを1つおごる事になったが、安いものだ。私の魔法を持ってしても、中学2年生以前の
まどかの姿を見ることはかなわないのだから。
「まあいいや。これなんかオススメかな」
運動会と書かれたアルバム。行事別にアルバムを作成するとは意外と細かい。
どんなまどかの姿が見られるのか。震える指でページをめくる。
『まどかだと思った? 残念さやかちゃんでした!』
メッセージ付きの満面の笑みの美樹さやかの写真。
「美樹さやか。次にこれをしたら9mmパラベラムで貴女の脳天に明かり取りの丸い小窓を空けてあげるわ」
「じょ、冗談だって。ホントまどか絡みだと洒落が通じないな」
ページをさらにめくれば、小学生のまどかや美樹さやか、志筑仁美の写真が収まっている。
1位の旗を持って誇らしげな美樹さやかの隣で微笑むまどか、志筑仁美と隣り合ってお弁当を広げているまどか、
障害物競走でネットをくぐろうとしているまどか…。
「…何故私とまどかの写真がないの?」
「いや、何故って言われても…」
「あ、懐かしいね」
帰り支度を整えたまどかも、私の肩越しにアルバムを覗きこんできた。
「さやかちゃんとの付き合いも長いから、一緒の写真も多いよね」
アルバムを眺めながらまどかが言う。
あなたにとっては、私は出会って数ヶ月の転校生。でも、私の体感時間では、美樹さやか以上に、ともすれば、
あなたのお父様やお母様以上に長い時間を共に過ごしてきたの。
その時間の先に今を掴み取れたのは、私の誇り。
でも、その時間の証しが、私の中にしか無いことを寂しいと思うのは、私の我儘だろうか。
「ほむらちゃんとも、これから沢山こういう写真が撮れるよ。楽しみだね」
そう言って微笑むまどかの表情はとても眩しくて。
誇れる今を、過去を振り返ってムダにするのは、馬鹿馬鹿しいことだと気付かされた。
いつだってあなたは、私の道標。
「まーそんな寂しそうな顔しなさんなって。そんなほむらさんにはとっておきの一枚を進呈」
修学旅行と書かれたアルバムから一葉の写真を抜き取ってひらひらさせる美樹さやか。
「なんと! 修学旅行で先に眠っちゃったまどかの寝顔を撮った秘蔵の一枚だよ!」
「ふぇ!? そんなのあるなんて聞いてないよ!?」
「そいつをよこしなさい美樹さやか! 私は神になるのよ!」
「ほむらちゃんも何言ってるの!? 絶対ダメぇ!」
「よーし三回廻ってほむって言えば」
「ほむほむほむ!」
「早いよ! もってけドロボー!」
「ダメだってば!」
私の前に差し出される写真を奪い取るように手中に収める。
『残念さやかちゃんでした!』
まどかを教室に一人残す形になるが、少し待っていてもらおう。必ず美樹さやかの頭に50A.E.弾を叩きこんで戻ってくるから。
追って廊下を駆け抜けながら、まどかとのこれからを思って笑みを禁じ得ない自分が少しだけ恥ずかしかった。


写真じゃなくて生でまどかさんの寝顔を眺めるほむらちゃんみたいな感じのmdhmください。

http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1355039547/916