96スレ/間違えてもいいんだよ

Last-modified: 2014-07-08 (火) 00:22:56

458 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/03/18(火) 18:33:17.95 ID:X8Rj4HxP0
いつも素晴らしいSSありがとうと書いてる人に言いたい
欲を言えば甘々なものもいいけど、叛逆見た後のような半分魂持って行かれるような重いSSって何かない?

460 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/03/18(火) 20:11:36.86 ID:m2WCHD4N0
>>458
書いてみた。こんなんでいい?

「ほむらちゃん、どうして本当のことを言ってくれないの?
 何を訊いてもはぐらかしてばかりで、ほむらちゃんの気持ち全然わかんないよ」
いつものようにまどかが私を責める。
「わからなくてもいいの。誰にも分かってもらう必要なんかないわ、例えまどかにだって」
「どうしてそんな風に言うの?私のことが嫌いなの?」
まどかは目に涙を浮かべ、じっと私を睨みつける。
こんな言い合いをするのも何度目だろう。もういやだ、私はこんなことをしたくてまどかを奪ったわけじゃない。
でもこれがあなたの気持ちを裏切り、希望を奪ってしまった私に与えられた罰、そして望みをかなえた代償だというのなら・・・。
「私は以前、希望を求めて何度も失敗を繰り返したわ。愛する人を救うため、でも結局全部無駄だった。
 だから私は全てを諦め、自分の欲望に身を委ねたの。
 それは決して許されないこと。たとえそれしか方法がなかったにせよ、私はあの子の想いを裏切ってしまった。
 誰の為でもない、私ひとりの欲望の為によ」
「嘘だ」
まどかは私を正面から見据え、きっぱりと言い切った。
「本当に自分だけの為なら、そんな風に言うはずがない。そんな辛そうな顔するはずがない」
「そんな事ないわ!私はただ自分の欲望を満たすためだけにまどかをっ!」
「わたしを?」
私は思わず口をつぐんだ。
お願いまどか、これ以上私を責めないで。誰に許されなくてもいい、でも、あなたにだけは・・・。
「ねえほむらちゃん、いったい何があったの?」
「ごめんなさい、今は言えないの」
それを言う時は、この世界が終わる時・・・。
「そっか・・・。ねえほむらちゃん、前にママが言ってたんだけどね」
「なに?」
「いつだったかな、ママに悩みを相談したことがあるの。
 友達がね、みんなが正しいことをやろうとしていて、でも頑張れば頑張るほどどんどん悪い方へ行っちゃって、どうしようもなくて」
「うん・・・」
「そしたらママが言ったの。そんなのよくある事だって、正しいことばかり積み重ねてそれで全部うまくいくとは限らないって」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「そういう時はね、間違えちゃえばいいんだって」
「えっ?」
「思い切って誰かが間違えてあげると、それでうまく行くこともあるって」
「間違えても・・・いいの?」
「うん。きっとそれはとても辛いことだろうけど、でもそれでいいんだって」
「そんな・・・」
じゃあ私のしたことは・・・、たとえ間違いであったとしても・・・私は・・・私は・・・
「だからね、もしほむらちゃんが間違ったことをしたとしても、いいの。世界中が許してくれなくても、私が許してあげる。
 だからもう泣かないで」
私は答えず、静かに俯いた。
「ほむらちゃん」
まどかが私を抱きしめてくれる。
私は溢れ出る涙を拭おうともせず、歓喜に身を震わせていた。
「そう・・・、間違えてもよかったのね・・・」

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