ある陰陽師の部屋に置いてあった交換日記

Last-modified: 2018-02-27 (火) 02:20:08

※二次創作注意
ー『土御門家』と『龍御門家』、それは古来より伝わる陰陽名家の二つ柱である。

これはその『龍御門家』のある青年が見せてくれたある交換日記の話である。

ー『夏の月 1ノ刻 澄姫へ、元気でやっているか?もうすぐ俺も誕生日でようやく24になるんだ。出来れば馳走と贈り物があれば嬉しいな。陰陽師と薬師の仕事は辛いけど、澄姫の写し絵が力くれるんだ。返事待ってるぞ。』
ー『秋の月 4ノ刻 ーーへ、そっちは元気そうで良かった。誕生日、祝えなくて御免なさい。お詫びに私の御守りを同封しました。ーーに逢えなくて寂しい毎日だけど、貴方が帰ってきた刻に貴方の大好きな御馳走を用意して待っています。御返事待ってます』
ー『冬の月 29ノ刻 澄姫へ、ようやく俺も一流の陰陽師になれたんだ!薬師としても認められてようやく澄姫の居る故郷の京の都に帰れるんだ!帰ったら澄姫に伝えたい事があるんだ… 聞いてくれたら嬉しいな…来年の春の月には帰る!帰りの車の中で日記を読むから返事、待ってるからな! それと、俺の妹の『とこよ』にも宜しくな!』
ー『春の月 19ノ刻 ーーへ、一流陰陽師と薬師おめでとう。貴方の妹の『とこよ』も喜んでいたわよ。三善先生も泣いて喜んでいたし、文はお祭り騒ぎで吐血していたし、早く帰ってきなさいよ。 それと、貴方の大好きな肉料理とオムレツや粉物料理や舶来料理も沢山用意して待っているわね。 貴方の傍に 澄姫』

…「それで、龍御門ーーさんは帰ったら澄姫さんに…?」 ???『ああ。澄姫は幼い頃からの馴染みでもあったからな。そして、これが澄姫に渡す花束と…おっと、次の停留所で降りるんだった!それでは!』そう言うと青年は足早に陰陽バスを降りて京の都へと書けていくのだった。 …梅雨の月の梅雨晴れの空に祝福の鐘が鳴り響いた気がした。 〔END〕