金融危機を体験して

Last-modified: 2024-01-07 (日) 10:30:08

金融危機と投資戦略

自分の投資戦略はつまり

投資について何かを考えることは基本的に人生の無駄である。仕事や趣味に集中する。(2020年2月12日追記)

2024年1月7日

山崎先生が亡くなられたとのこと。ご冥福をお祈りいたします

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE04A4K0U4A100C2000000/

2023年12月2日 年に一度の長期投資計画見直し時期

年に一度実施する長期投資計画の見直し時期である。またこの時期が来てしまった…光陰矢の如し(最近毎年言っている気がする)

そして新年からはじまる新NISAのために、証券口座の積立プランを再度組みなおしていた時に気が付いたのだが、積み立て購入していたファンドが新NISAのつみたてNISA対象から外れていて焦った。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html
インデックスファンドだからなんでもかんでもOKというわけではなかった。(こんな基本的なことも知らなかった。)

しかしこれは久々に販売されているファンドを俯瞰する良い機会となった。
まずインデックスファンドが豊富になって、信託報酬も適正な競争(憶測)のおかげでめちゃくちゃ安くなったようだ。大変良い傾向だと思う。
過当競争が過熱しすぎて、一般素人投資家をだますような目論見書は作ってほしくないと思う。これからも誠実に目論見書を作ってほしい。
株のことはあんまりわからない素人にとって、目論見書を眺めるのはとても面白い。
いまではPDFで簡単に入手できるのでいくらでも横並びができる。読んでいると知らないこともたくさんあって、社会勉強にもなる。

閑話休題、新NISAがはじまったとしてもこれまでの投資行動を変えることはない。積立投資金額は維持。
新NISAの年間の上限金額を埋められなければ、来年末に同額の売買を実施して新NISA枠に移すということをやろうと思う。

2023年11月19日 山崎元センセイと「コアサテライト戦略」とかいうわけわからねえ戦略について当方と意見が一致

(同年12月2日大幅削除)
積み立て投資を始める人が増えているようだが、インデックスファンドといえども、最終的に「株なんて買うんじゃなかった、NISAなんてやらないほうがましだった」という結果になることだって十分にあり得るのだ。これは何度でも強調したいところ。

そんななか、最近では「コアサテライト戦略」という8割くらいの「安全資産」と2割の「高リターン資産」に分けて投資しましょうとかいう証券会社ウハウハ戦略が宣伝されているようだ。その点山崎元センセイは誠実であり、きちんと「個人の資金運用で「コア・サテライト戦略」を用いる必然性は無い。」と言い切っておられる。
https://manetatsu.com/article/2018/04/02/121650.html

そもそも個人にとって「株式投資をする」ということはすでにそれが安全資産なんかではないのである。ノーロードインデックスファンドだって、ギャンブルの面があることは認めなくてはならない(もちろん、インデックスファンドは単純なギャンブルと違って儲かる合理的な理由はあると考えているけれども)

2023年10月17日 山崎元センセイ、あいかわらずドルコスト平均法による積み立てはオススメしない

ひさびさにお顔を拝見した。新NISAもはじまることもあって、バリバリにお稼ぎになっていらっしゃるようだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/708348

お金をどう投資するのかは、大げさに言えば時間をどう使うのかということに行きつく。つまるところそれは人生にも大きくかかわるので、少なくとも根拠のあるものに頼るのが良いように思う。エリート山崎氏は絶対にドルコスト平均法による積み立てを勧めない。それは当然の話であって、彼自身がお金に困った経験がないからである。そんな人の人生訓を聞く必要があるのは順風満帆な山崎氏と似た境遇のエリートの皆さんだけであり、我々貧乏サラリーマンはコツコツと毎月すこしずつノーロードインデックスファンドを積み立てていこう。

山崎氏の面白かった発言をいくつかピックアップ。

流動性の高さ。ライフステージのさまざまな場面に応じて出し入れができる、いわば”お金が増える金庫”みたいなものだと考えればよい。

一度NISAに突っ込んだら、それは一切手を付けることなく老後までもっていくべきだ。引き下ろす可能性が少しでもあるのなら、銀行貯金口座に置いておこう。銀行預金と同じような考えでNISA枠を使うべきではない。

私が最も無難だと考えるのは、三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」。(中略)米S&P500指数に連動した投信を勧めるYouTuberなどもいるが、この先、アメリカの税制やシステムが変わるかもしれないリスクを考えると、アメリカだけに依存投資するよりも、世界中に分散投資するほうが有利。

アメリカに依存投資するのは不利、ということを言いたいらしいが、山崎氏オススメのそのeMAXISオールカントリーだって、こんな感じの投資比率なのである、ということは知っておくべきだろう。(2023年9月8日付目論見書より抜粋)

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アメリカ株60.6%!!これは別にこのファンドが特別にアメリカに偏っているわけではなく、分散投資をすれば自然とこういう配分になるものなのだ。結局、先進国の株式はアメリカの株式市場に左右され、つまりは世界全体の株式を左右するのだから、初めからS&P500だけに投資をすれば充分分散もなされているし、それはコスト的にも有利になる、との考え方をする人を批判することなどできない。

オルカンを推奨するもう1つの理由は、信託報酬が年0.05775%(税込み)以内と格段に安いこと。

これは知らなくてびっくりしたが、目論見書を見てみるとどうやら本当らしい。通常の日本株インデックスでさえ、信託報酬は0.5%くらいは徴されるので、なにかの間違いじゃないかと正直思った。ファンドオブファンドでは?とも思ったがどうやら違うようだ。この異様なまでの信託報酬の安さの秘密は(私には)わからない。ただ言えることは、「日本株インデックスでさえ0.5%近い信託報酬なのだから、なにかのからくりがあるはずだ」ということ。判断はペンディング。俺のようなバカサラリーマンにはわからないところかもしれない。ただ信託報酬下げの競争がここまでくると、こちらとしては良いことづくめなので、目論見書を正確かつ誠実につくりこんであるのであるなら0.5%以下でさえあればどうでもよいことなのかもしれない。

ただ、ファンドを選ぶのは絶対に目論見書を参照して自分で選ぶべきだ。「ヤマザキさんがトーヨーケーザイでいっていたからオルカンをつみたてる」というのでは絶対に途中で積み立ては挫折する。何に投資をするか決めるのはじっくりとやればいいし、納得のいくまで調べつくそう。そのファンドとは何十年も付き合う覚悟で。なぜかといえば投資対象を自分で決めるのは面白い過程なのである。人にそれをやってもらうなんて、本当にもったいない。

私から言えることは、「ノーロードインデックスファンドさえ選んでおけば、パフォーマンスにそんな差は出ない。少なくとも人生を左右するような大きな差は出ない」ってことに尽きます。「インデックスファンドを買うのか買わないのか。」で人生に大きな差が出るとは思います。若いうちから、ちょっとづつちょっとづつでよいので、ドルコスト平均法による積み立てを実施しましょう。なお繰り返しになりますが、ドルコスト平均法による積み立ては山崎元センセイは何十年も前から一貫してオススメしていない投資法ですから、それを勘案して自己責任でどうぞ!(笑)

2023年4月15日 割引現在価値、およびインフレ率について

この20年は歴史的に見て特殊な時期だった。特殊な20年を過ごしている自分たちにとっては、インフレなど起きないという錯覚があると思う。

「3000万円の資本利益率4%の投資資産があれば、年120万円の収益なので、月あたり10万円の支出であれば元本を減らさずに一生暮らすことができる」という言説がまことしやかに流布していて、これに対して専門家含めて誰一人として異を唱えない(いや、本当にわかっている人達は単に黙っているだけかもしれない)、非常に危険な状況だと思っている。

「3000万円の資本利益率4%の投資資産があれば、元本を減らさずに月10万円で一生暮らすことができる」というのは、あくまでインフレ率がほぼ0%の時限定の話であって、インフレ率が4%の場合、利益率4%であっても年に4%支出すれば、年4%分の価値は目減りしていくのである。20年という長期にわたってインフレを経験していない我々にとって全く実感のわかない話であり、理解もされにくい。しかし、この20年を除いた人類史すべての時期において、インフレが進行しなかった時代は皆無なのだ。経験からではなく、歴史から学ぼう。

複利計算で資産が増えることばかりをメリットのように考えているが、インフレ率だって複利効果がある。倍々ゲームで資産を増やしてくれるはずの「複利効果」はインフレ率にも当然に適用され、資産を容赦なく食いつぶしていくのだ。

…これはチャールズエリスの「敗者のゲーム」からの完全に受け売りなのだが、そういう時代がいよいよ訪れることになりそうだと思っている。

インデックス投資家は、今後はインフレ率との戦いが始まるんだろうなあ、Youtubeのインフルエンサーはしきりに「住宅は賃貸」を推奨するけれども、不動産はインフレ耐性資産なことは歴史が証明している。そういう潮目もいずれくるんじゃないかなあ。…素人としては漠然とそんなことを考えております。

2022年12月25日

もうこんな時期か…。岸田内閣は2024年からNISAの大幅拡大適用を発表。長期投資しか実施しない自分としては大変喜ばしい発表。最近では影響力の大きいYoutuberなどがしきりにインデックスファンドを勧めており、この潮流は決して間違いではないものの、インデックスファンドへ誤解があるのではないかとも思うのでちょっとだけ。

インデックスファンドは打ち出の小槌でもなんでもなく、長期的にも値下がりすることだって十二分にありえるのだ。だから最終的に、「NISAなどやらなきゃよかった、インデックスファンドなど買わないほうがましだった、なにもしないで銀行預金しときゃよかった」ということになったとしても(そしてこれは十分ありえることである)、だれも資産の目減り分を補填などしてくれない。株というものは元来そういうものであって、インデックスファンドという形態であってもその本質は変わらないのである。

閑話休題、ことしも積立額および積立対象の変更は実施しない。ロシアとウクライナの状況、海外でのインフレ進行が気になるところだが、いちサラリーマンができることなど何もない。今後もちょっとづつ積み立てていく。

2021年12月29日

年末の投資戦略見直し時期が来た。もう一年が経ってしまったのか。現在世界ではオミクロン株が流行っているらしいが日本はまったく流行の気配がない。ニュースで市中感染が聞こえてきたところ。これからどうなるのか、さっぱり見通せない。投資も同じだが、結局変更しないことにした(もはやここ数年コレばっかりだな)。おっさんになって年齢とともにサラリーも増えたのだが、それに伴った投資増額はしない。だから実質減額。とはいえ、いままで現金ポジションが小さすぎたので、それを回復させるという意味もある。

2020年12月26日

毎年年末に投資戦略を見直している。で、下記のように3月には「こんどのコロナウィルスの影響は本当に大きくて、回復までにはたくさんの時間が必要となるだろう。」とか書いちゃってる。なんと株式はあれから一気に回復し、S&Pに至っては史上最高値を更新。ほんとうに市場ってのはわけがわからない。素人考えは必ず痛い目を見るものだと実感。より一層、「自分に市場センスはないのだ」と納得せざるを得ない事態となった。ただ、市場センスのないこの俺が、この大激動の2020年で「今がディスカウントセール中だ」と大量購入しなかったことにより大儲けもできなかった一方で、狼狽売りをして大損することもなく、最終的には普通の平均的リターンを得ることができたのも、株式市場のことについては自分の信念なんかよりもマルキールの論理に殉じているからだ。

その市場センスのない素人貧乏リーマンの投資戦略は、来年もやっぱり愚直にノーロードインデックスファンドを買い続けること。結局これに尽きる。積立額は変更しない。

2020年3月22日

のんきにリンク切れを見直している場合でも、お金持ち相手のマネージャーに小言を言っている場合でもなかった。コロナウィルスにより市場は壊滅した。さて、後悔先に立たず。不況への備えは事前に行っていなければならず、市場が崩れてから手を打ってももう手遅れなのだ。

さて、不況の備えとして自分は何をしたかというと、所詮「積立額を大幅増額しなかった」という消極的な対策しかとっていない。(自分の経済的市場センスは皆無だということは今回の件で完全な自覚となった。)しかし、積み立て開始初期に「リーマンショック、および東日本大震災を経験済」なのは大きい。この経験でなにがちがうというと、「動揺は小さくなる」ということ。狼狽売り、あるいはその逆の「いまがディスカウントセール中だ」とばかりに大量購入する、ということは完全なが愚である、ということは経験として知っている。

普段通り積み立てを続けるべきで、積立額を減らす、あるいは積み立てをやめる、というのは完全な愚であることを経験済み。むしろこのタイミングで積立額を増やす予定。

こんどのコロナウィルスの影響は本当に大きくて、回復までにはたくさんの時間が必要となるだろう。しかし、リーマン時や大震災時の市場とその後を見ればわかるように、必ず市場はいずれ回復するのだ。長期投資していれば、その「いずれ」は文字通りいずれやってくる。

2020年2月12日

リンク切れのチェックのため自分のページをたまにみかえしてクリックしたりしている。そしたらこのページ(2014年更新)したときのドルコスト平均法について整理するというページが2019年11月に更新されていた。

それにしても、インデックスファンドが普及するとこの人たちは困るのだろうか?それとも何も考えずインデックスファンドを買う人が増えると、自分の仕事が減るとでも危惧している?

もしそうであれば、そんな心配は無用だ。大丈夫。どんなに世の中が変化しても、「一攫千金の夢はなくなりはしないのだ。」(『ウォール街のランダムウォーカー』の著者・マルキールのことば)。一攫千金をめざして株を買う人は世の中にいっぱいいる。そんな人たちはいなくなったりはしない。

何度でもいう。ノーロードインデックスファンドの積み立ては我々貧乏サラリーマンにとって最適・最良の戦略だ。あなたたち金持ちは別の戦略をとればいい。

あなたたち金持ちが一攫千金にかけるその無駄なコストは、最終的にインデックスファンドにリターンとして戻ってくるのだからね。

2020年2月

2019年6月に再度方針変更、といっておいて結局何も変更しなかった。2020年も不安要素は多いけれども、結局未来を予見などだれもできない。私のような貧乏サラリーマンにできることは積み立てを継続することだけなのだと気が付いた次第。

株式投資は「怖くてできない」とか言っている人を散見するが、現金を現金で所持して何もしていない人は、そうすることで投資していないわけではなく、「現金」に投資していると言い換えることができる。私には、手持ち資産をすべて現金に投資することなど、怖くてできない。

2018年12月(2019年1月2日記載)

2018年初来安値を更新し、2018年の相場は終了した。つまり、2018年は何にもしないほうがマシだったのである。とはいえ、積立額の大幅増額を見送った下記2017年12月時点での判断は結果的には正しかった、ということになった。資産目減りでネガティブになるよりも、判断が正しかったことをポジティブにとらえて満足しておきたい。

2019年はどうしようか悩んだ。改元、消費増税など、不安定要素が多いように思うのだが、投資をしないというのもリスクであるわけで…。2019方針は難しいが、例年通りNISAワクは年初に多く入れ、積立額は若干の増額をしようと思う。不安要素も多いように感じるので、6月に再度方針見直しをしたい。

2017年12月(2018年1月3日記載)

長期運用方針に特段変更ないが、収入が(低サラリーの俺も)上がってきたし、積立額大幅増額…といいたいところであるが、頭金としてNISAワクを年初に大目に入れ、積立額は維持。不況対策として今年は現金ポジションの増額を目指したい。何度でも書く。「不況になってから慌ててポートフォリオを見直してもそれは手遅れなのだ」。

2016年12月

毎年この時期に長期運用方針を見直すことにしている。今の積立額より若干増額しようと思う。基本は、現金ポジションの増額を目指す。

2016年2月

暴落来ました。2日で2000円の下落という落下傘。みなさんちゃんと準備はしてますよね。何度も何度も言いますが「不況になってから慌ててポートフォリオを見直してもそれは手遅れなのだ」でございます。歴史から学んでればたいしたことなし!

2015年11月

ネット上でも投資の話をするブログが増えてきている。不況時にはそういうブログは壊滅だったので、その反対の現象が起こっているのだろう。皆さん現金ですなあ。さて自分はもうそろそろ投資をはじめて8年になる。インデックス積み立ては自分の性格その他もろもろのことに合致していたし、8年という時間を無駄にしないでよかった。

8年たってみて気が付いた本に載っていないインデックス積み立ての意外なメリットは以下の通り。

  • 資産の増え方がじわりじわりなので、自分を見失わない。
  • 気楽

一つ目のメリットは意外に大きいと思う。一攫千金なんぞにあまり興味がない(ややウソ)のだが、今のこの資産を一気に、たとえば1年で作っていたとしたら、『今の仕事をやめちゃって投資で食っていこう』とか勘違いをしていたかもしれない。徐々に資産を増やしていけるというのは普通のサラリーマンにとっては意外に重要なポイントだと思う。

二番目に「気楽」というのを挙げた。投資なんて、しょせんやっぱり人生においては優先順位は下位のはず。二の次三の次の事項である。「何を積み立てるか」を積み立て開始時に十分吟味して、あとは1年に1度、長期投資方針を見直す。投資についてやるべきことはこれだけなのである。投資についてなにかを考えることは基本的に人生の無駄である。趣味や仕事に集中することができるのである。

というわけで、毎年年末に投資方針の見直しを行っている自分である。去年もに記載した通り、「好況期こそ、不況期の備え」が必要なのである。というわけで、積み立ては続けるが、積立額の増額はしない。本来予定していた積立額の増額分は現金ポジションに回す。

2014年11月

2014年10月期は面白い時期だった。なにせ日経平均が15000円を割ったと思ったらいきなり16000円を上回ったり。乱高下激しい。それに伴って自分の資産も爆下げしたり爆上げしたり。それでも、日経平均8000円時代を通過しているという経験(経験と言っても単なる傍観)は、どこか自分を冷静にさせてくれている。

さて、資産のほとんどがインデックスファンドである自分のポートフォリオも調整する時期に入ってきたのかもしれないなあ。これからは「株を買うリスク」よりも「株を持たないリスク」のほうが大きい時代になるとみているけれどどうだろう。ま、未来のことは全くわからないので、どう振れてもいいように準備だけしようと思う。下のほうに書いてあることだが、6年前の2008年にヴァンガードが書いた「不況に気がついてから慌ててポートフォリを見なおしてもそれは手遅れなのだ」ということを再度肝に命じておきたいと思う。そんなわけでインデックスファンドを買い続けることは変更しないけれども、その購入額(現金との比率)を調整しようと画策中。

2014年1月

ドルコスト平均法について整理するというお偉いさんの文章を読んだ。

ドルコスト平均法で起こりうる3つの弊害

  1. 機会損失の発生
  2. 支払い手数料の増加
  3. 一つの対象に対する集中投資によるリスク増加

とのことであるが、2番めと3番目についてはノーロードインデックスファンドを選択することでいっぺんに解決である。

1番目の「機会損失の発生」についてはすでに散々語られていること。ドルコスト平均法はまとまった資金を投資するための戦略ではないのだ。これはウォール街のランダムウォーカーの当該章にズバリ書かれているではないか。別の章では投資の期初に頭金を多めに投資しておくと良い(たとえその投資がその年で最高値で買ってしまったとしても、10年を経れば誤差の範囲に収まる)とも言っている。

それになにより、我々貧乏サラリーマンは「積立」をして資産形成するものなのだ。「毎月1万円、つまり毎年12万円を10年間積み立てるなんて戦略は有利じゃないよ。とっとと期初に120万円預けちゃいなよ」と、せっせと毎月1万円を積み立てているサラリーマンに言えるものかね?俺ならそんなアホに対しては「うるせえな馬鹿あっちいけ」と言うけれどなあ。

とにかく、このエリートさんの文章を読んで、ノーロードインデックスの定額積立は、俺のような貧乏サラリーマンにとって最強の投資戦略であることを再確認できた。

「ドルコスト平均法でリスクが下がる」などと書くと、この本の著者は頭が悪いか、金融機関の回し者ではないか、と思われてしまうリスクがあると申し上げておこう。

と、「ドルコスト平均法はリスクを効果的に軽減する」題する一項目を設けて、約5ページにわたって、ドルコスト平均法のメリットを語っているバートン・マルキールに喧嘩を売っているのだから、それなりの覚悟はおありなのでしょうね。せいぜいあんたら金持ちは別の戦略をとってくださいな。

ウォール街のランダムウォーカーはやっぱり名著なんだなあとまたまた再確認もした次第。ノーロードインデックスファンドのドルコスト積み立てを始める前に、一読しておいて理論的にも固めておくと、上から目線の批判は簡単にかわせる。

2013年12月

前回下記を記してから一年が経った。世の中はアベノミクスで市場は活況を取り戻した。去年にも書いた通り、積立額を減らすという愚を犯したものの、積み立ては続けていた。現在のところ、積み立てをやっていて良かったと思えている状況。

さて、今年で優遇税制は終了し、来年からはその代替措置としてNISAがスタートする。1年100万の枠のほとんどをインデックスにつぎ込み、枠に残が出たら優待狙いで何か適当な個別株でも買おうかなあ、といったところ。なにしろ、100年に1度といわれる金融危機を乗り越えることができたのだから、今後は楽観的にいこうと思う。

長期投資計画はNISAがはじまろうともなにも変わらない。アホみたいにインデックスを積み立てていく。

2012年12月

下記は4年前に記したものか…。やれやれである。民主党なんぞに政権を明け渡すというまれに見る愚を犯した日本国民。そのとばっちりをくって、いまだに経済低迷から脱却できないでいる。投資についてGoogleを検索すると、どのブログも見事に2007年~2008年で更新がぱったりと止まっていて、なんだか興味深いものだ。

そしてこの2012年12月、民主党は大敗北をして自民党の政権奪還が決まった。そのとたん(といってもすこしまえから市場では織り込み済だったものの)に円安、株高が進んだ。その結果、長期投資を変わらず行っていた自分の資産の含み損がだいぶ減った。こころにも若干の余裕が。というわけで、今時点でポートフォリオの良かった点悪かった点を振り返ってみる。

  • 投資信託をメインに少額を長期投資したのは良かった。
  • 日経225とTOPIXと外国株の3本立てにしたのは良かった。
  • 日経225とTOPIXでは、始めた当時にはパフォーマンスに大きく差はないはず、といわれていたが、実際は大きな差。
  • 含み損がかなりの金額にふくれたときに、積立額を減らすという愚をやらかした。これは×。

一番の良かった点は、TOPIXと心中することなく、日経平均にも分散していたのがパフォーマンスに大きな違いをもたらし、結果的に無駄にならずに済んだ。これは意外だった。TOPIXは市場全部買い、225は文字通り225企業だけだから、分散投資の意味としてはTOPIXに分が有るハズなのだが、実際にはTOPIXで含み損はかなり大きくなり、225の方は、そろそろ含み損がなくなりそうである。まあ、今後TOPIXの方がパフォーマンス良くなるという事もあり得るのかもしれない。

もともと少ない額とはいえ、含み損がかなりの金額になったとき(=基準価額が安いとき、つまり買い時)に積立額を減らすという愚をやったのは猛反省。ドルコスト投資の意味が薄れてしまった。でも、あのまま積み立てを続けるのは心理的にかなり難しいものだと思う。

まあ、これからは楽観視して市場観察を続けていきたい。

100年に一度という金融危機

2008年12月現在、金融危機が訪れている。バンガードがコラムを書いている。2008年の1月に書かれているものだが、さすがである。「不況に気がついてから慌ててポートフォリオを見直してもそれは手遅れなのだ」

ドルコスト平均法で投資している自分としては、まだ投資初期のこの時期の価格の下落はある程度喜ばしいことである。含み損を考えるとちょっと憂鬱だが、そもそも売る気がないのだから含み損を考える事が無駄なことだ。というわけでむしろ投資金額を若干増やした。

しかし、反省点はいくつかある。

現金と債券ポジションの重要性

「現金ポジションは少なめにして、生活資金以外のほとんどをインデックスファンドに突っ込むべき」という意見もあったが、この戦略はとらないでよかった。ある程度現金ポジションでもっていると、精神的ダメージはやわらぐものであることに気がついた。

それでも、現金と債券ポジションが自分のポートフォリオでは少ない。これをきっかけに見直す事にしよう。

普通預金とMRFとMMF、そして債券

現金ポジションでもそれなりに利率を追求すると面倒になるので証券会社のMRFやメインで使用している銀行でMMFを買うのが面倒が無くてよいのかと思案。債券は国債か。これはまたペンディング。

MRFの良さを見直す

さて、銀行の普通預金と同じように流動性が高く、都市銀行の定期預金並みの利息がつくMRFはかなり便利だ。MMFとの金利差は0.1%ほどしかなく、MMFに移すメリットもそんなに無い。

銀行ATMが使える証券会社のMRFを持つのが便利と見た。三菱UFJ証券が利便性が高そうである。