基本操作

Last-modified: 2020-02-20 (木) 21:28:49

基本中の基本

フライトシムは初めてという人のための項目。知ってる人は読み飛ばしてください。

初期設定

まずゲームメニューのPilotでパイロットを新規作成する。

次にControlでホットキーやアナログ軸の割り当てを行う。最低限一番下のHOTASの欄で、パワー、エルロン、エレベータ、ラダーにそれぞれスロットル軸、X軸、Y軸、ラダー軸(ひねりラダーならスティックのひねり)が割り当てられている必要がある。設定には名前の右をクリックして選択し、ジョイスティックの軸を動かす。

その後Hardware Setup/Inputで、ピッチ・ロール・ヨーの感度曲線を設定する。マニュアルにある推奨設定は
 ピッチ  0 5 10 17 25 33 43 54 71 100
 ロール  0 3 7  15 25 35 50 66 84 100
 ヨー   0 8 19 29 39 51 62 75 86 100
である。これを基本に、後々自分に合うよう調節すればよい。

この数値は、すべて100のときに入力値に対してリニア(直線)な反応となり、減らすことで鈍くなる。
最近のジョイスティックは独自デバイスドライバの拡張機能で感度曲線を設定可能なものも多く、
そういった製品でリニアでない感度曲線を選択しているにも関わらずIL-2 1946内のここも設定すると、
二重がけとなって意図よりも過大な補正が行われる(あるいはお互いの設定を打ち消し合う)こともありうる。
デバイスドライバの機能が優れているなら、ここはすべて100でもいいかもしれない。

また3舵軸以外のスロットル等に全部100以外の値が入っていると、意図しない誤動作となる場合がある。
動作がおかしいと思ったら、とりあえず全部100に戻してみる。

ジョイスティックのほうにセンター付近でのブレが大きいとか反応が過敏すぎるといったことがあれば、
適宜Dead Band値やFiltering値も増減してみる。

3舵軸などセンターがあってプラスとマイナスに入力ができる軸はSymmetricalを有効にする。
それ以外のスロットルパワーなどは無効にする。

プレイの前に難易度を選択出来るが、後から練習をやり直すよりは、最初からNormalにしておくことをお勧めする。その中でNo IconやNo Map Iconなど視界・索敵関係は、好みでoffにしてもよい。

操縦

ゲームメニューのTrainingから、Introductionを見ると大体のことは分かる。

  • ピッチ:操縦桿を引くと、水平尾翼のエレベータ(昇降舵)が動いて機首が上を向く。操縦桿を押すと下を向く。
    プロペラピッチ(プロペラが空気をかく角度)と混同しないこと。
  • ロール:操縦桿を横に倒すと、主翼後縁のエルロン(補助翼)が動いて、機体が横に傾く。
  • ヨー:ペダルを踏む(またはスティックをひねる)と、垂直尾翼のラダー(方向舵)が動いて機首が横を向く。ただし進行方向は変わらない。
    強く横滑りすると、ラダーを掛けた方にロールし始める。
  • スロットル:開くとエンジン出力が上がる。
    機種と難易度設定にもよるが、速度が上がるとピッチ上げの力が強くなり、またスロットルを操作するとロールやヨー方向の力も変化する。一定の姿勢を保つには、三舵を操作するかトリムを用いる。
    オーバーヒートの警告が出たら、出力を下げたりカウルフラップを開くなどの手段でエンジンを冷やさなければエンジンが故障する。
  • トリム:上記三舵の中立位置を変更する。
    操作することで、直線飛行の間三舵を一定の位置に保持し続ける労力を軽減できる。アナログ軸に割り当てていないなら、ニュートラルキーでデフォルト状態に戻る。
    このゲームではあまり細かい調整はできないので、完全に手放しで直線飛行できるようにはならない。エルロンやラダーのトリムがない機種も多い。

機種選択

自由に操作できるようになるにはそれなりの練習が必要なので、特に好きな機種があればそれを使うべきである。
これといったこだわりがないなら、以下のような大戦前半の単発レシプロ機が操縦しやすく、離着陸や空戦機動を練習するのに向いている。

  • ki-27九七戦、ki-43隼、A6M零戦
    単葉戦闘機の中では抜群の運動性を持つ。操縦も離着陸も簡単。
  • F4Fワイルドキャット、P-40ウォーホーク、ハリケーンMk.IIなど
    くせがなく扱いやすい。
  • IL-2シュトルモビク、Ju-87スツーカ、SBDドーントレス、D3A九九艦爆
    対地攻撃をやりたいならまずはこのあたりから。操縦も離着陸も難しくない。
  • Bf-109E/F、スピットファイアMk.V
    操縦性はいいが、着陸はやや難しい。
  • 複葉機(I-153チャイカ、J8Aグラディエーター、CR.42)
    非常に操縦しやすいが、単葉戦闘機とは操縦感覚が異なることは覚えておく必要がある。
    また操縦桿を前に突っ込んでマイナスGをかけると、エンジンが止まることに注意。
  • ハリケーンMk.I、MC.200、G.50
    マイナスGでエンジンが止まることを除けば扱いやすい。
  • B-25、P-38
    離着陸練習のみに限ればこの2機種も初心者にお薦め。このどちらかで自信をつけてから単発機に移ってもよいかと。
    左右にエンジン2基装備なので、機首1基な単発機よりスロットルの開閉によるロールやヨーへの影響が小さくて(ゼロではなくいくらかはある)姿勢や進路維持に気を取られず速度や高度の調整に専念しやすい。
    またテイルドラッガーではなく現代機のように機首に車輪がついているため地上で機首上げ姿勢とならずコックピット視点で前方を確認しやすい。また着陸時にバウンドしたり強めのブレーキをかけても前につんのめってひっくり返ったり、プロペラを叩いて壊してしまったりしにくい。

最初は避けたほうが無難な機種としては、以下のものが挙げられる。

  • ジェット機、ロケット機、架空機
    操縦感覚が他の機種とはかなり異なる。
  • Fw-190、P-39など
    急旋回で失速しやすい。操縦にはある程度の慣れを必要とする。
  • MiG-3、P.11など
    機体が不安定で操縦が難しい。
     

飛行の基礎

練習では、失速や錐揉みをおこさずに自由に飛べることを目指す。離陸の練習はクイックミッションビルダで目標から「Scramble」を選ぶか(ver4.09以降)、シングルミッションを使うか自作する。
トラックを保存して外部視点から見直すのも有効である。特に着陸の練習に役立つ。
以下の説明は、難易度Normalを前提としている。高度1000~2000mで飛ぶなら、過給機などの複雑なエンジン操作は気にしなくて良いが、高空を飛ぶなら「飛行の一般則」の上昇の項を参照すること。

  • 飛行中の操作の基本
    速度を落としすぎないよう注意。
    • 水平直線飛行
      機体を水平にして機首を進行方向に向ける。機体の姿勢は地平線の見え方で確認。
      高度と方位がほぼ一定になるような位置に地平線を置くように操作する。速度が低い場合、水平飛行にはやや機首を上げる必要がある、
      スティックが中立でもあまり姿勢が変わらないよう、必要に応じてトリムで補正。
    • 加速/減速
      スロットルを操作する。エアブレーキなどは一部の機種にしか装備されていない。
      高速では機首が上に、低速では下に向こうとするので、必要に応じてトリムで補正。
    • 上昇/下降
      エレベータを操作して機首を上下に向ける。
      上昇すると速度が下がり、降下すると速度が上がるので、必要に応じてスロットルで調整。ただしフルスロットルでも、急上昇を長時間続けることは出来ない。
    • 左旋回/右旋回
      エルロンを操作して曲がりたい方向に機体を傾け(バンクをかけ)、エレベータで少し引き起こす。
      大きく傾けて強く引き起こすと急旋回するが、速度は下がる。
    • ラダーは、機体の横滑りを操作するのに使う。滑り計(計器の項を参照)の黒玉が中心にあれば、機体は横滑りせずに機首の向いた方向に進んでいる。また、射撃時の照準微調整にも使う。
  • 離着陸
    TrainingのTake off及びLandingも見ておくこと。詳しくは「飛行の一般則」の項を参照。主な機種の失速速度は性能比較のページにある。
    • 地上操作
      地上では、スロットルとラダー、ブレーキを使って操作する。スロットルを開くと大抵の機体はプロペラ回転の反対方向を向こうとするので、直進するのにもラダー操作が必要になる。
      尾輪ロック(尾輪が左右に向かないよう固定する)を使えば、曲がりをある程度抑えられる。
    • 離陸
      フラップを離陸位置まで下げてフルスロットルで加速。滑走路からはみ出さないこと、無理に引き起こさず十分に加速すること、離陸直後に機体を傾けないことだけ気をつければ、比較的簡単。
    • 着陸
      フラップを着陸位置まで下げ、脚を下ろして、降下しながら200km/h以下まで減速し、失速寸前の速度(多くの機種で130~150km/h、機種によっては100km/h強)でなるべくゆるやかに滑走路上に接地する。コースの維持や速度・降下率の制御などかなり難しいので、失敗から学ぶものと割り切っておいたほうがよい。
  • 速度と失速
    飛行機は一定以上の速度を出して、翼に正しく風を受けないと飛ぶことが出来ない。飛行中に速度が低下するなどして飛べなくなった状態を失速という。失速した場合、機首を水平より下に向けて降下し、速度を回復させなければならない。急旋回中などには、より高速で失速する。フラップを使えば失速速度を下げられるが、300km/h以上でフラップを使うと壊れる可能性がある。
    一方、急降下などで速度が上がりすぎると舵がききにくくなり、やがて異常振動(フラッター)を起こして空中分解する。
  • 錐揉み(スピン)
    不適切な操作(限界以上の急旋回、横滑りしながらの引き起こしなど)により機体が旋転し、操縦不能となる現象。前兆として翼端が雲を引き、機体が振動するので、自分の機体ではどの程度の操作が可能なのか練習が必要。(錐揉みからの回復操作は戦闘機動の項を参照)

射撃の基礎

このゲームでの射撃は難しく、最初は当たらないのが普通と思うべき。
練習にはクイックミッションビルダを使い、味方あるいは武装Emptyの、大型機を撃ってみるとよい。

  • 空中射撃のごく大雑把な目安としては、
    「100mぐらいまで接近し、敵機の10mぐらい前方を狙って射撃する」
    または
    「敵機が照準環からはみ出すくらいの距離まで接近し、敵機の全長分ほど前を狙って射撃する」
    と思えばよい。無論実際の見越し距離は、サイズや速度、銃の弾速で変わってくる。
    アイコン表示ありなら、目標上の数字が1.00で距離1km、.10で距離100mとわかる。これを使わないなら、目標の見た目の大きさと照準環を比較して距離を見積もる。
  • 武装の設定画面で、収束距離を設定できる。
    主翼に武器を装備した機種の場合、これが射撃距離と大きくずれていると弾道が左右に広がり、照準から外れてしまう。好みはあるが、初めは200m前後に設定することを勧める。
  • 機銃によって威力や初速は大きく異なる。一般に20mm以上の大口径機関砲は7.7mm前後の小口径機銃よりはるかに強力だが、初速が遅く長い見越し距離が必要なものもある。

キー設定

基本操作についてはマニュアルやトレーニングを参照。やや意味の分かりにくい操作、多くの機種で必要な追加設定について以下で説明する。

艦載機などに必要な追加キー設定

  • チョークをはずすキー (Toggle Chocks)
    チョークとはいわゆる車輪止めのこと。これが解ってないといくらスロットルあげても滑走しない。空母には必ずあり、鉄板の滑走路にもたまにある。
    発進時にまずエンジン全開、その次にチョークを外すと、その逆の操作を行ったときよりも初期加速を得られ、より短距離での離陸が出来る。重装備での停止空母からの発艦などでは必須と言って良いテクニックである。
    デフォルト設定は割り当て無しだがよく使うので設定奨励。
  • 風防あけるキー (Open/Close Canopy)
    艦載機で着艦の時に立ち上がろうとしても「座席位置の調整(Change seat position)」とこれが解ってないと立ち上がれない。脱出するさいに風防を開ければ、脱出までの時間短縮にもなる。
    視界が良くなる為索敵にも便利だが、空戦中は閉めること。開けっ放しだと空力性能が悪化する。
    艦載機ではないMig9やI250なども風防開けられる。
  • 座席位置の調整(Toggle Seat Position)
    説明書には「座席の高さを調節するため」とあるが、結局は立ち上がるためのキー。風防を開けている状態でないと立ち上がれない。基本的に離着艦時に視界を確保する為の操作だが、非常に視界が広くなるため、策敵にもすごく便利。
    使える機種はver4.08ではA6M(零戦)、F4Uコルセア、F4F/FMワイルドキャットシリーズ。
    艦載機でも、爆撃機や雷撃機では「風防は開ける」けど「座席は持ち上がらない」ことが多いので、
    そういう機体に乗ってる時は有効でなくても焦らない。
  • 主翼展開キー (Toggle Wing Fold)
    空母で離陸前に折り畳んだ主翼を開く。また、着艦後主翼を折りたたむ。
    翼を畳んだまま離陸したり、飛行中に畳んだりしない事。確実に制御不能に陥り、最悪の場合空中分解する。
    余談ながら、本ゲームの開発チームは、「飛行中に翼を畳んだ場合の挙動」にもこだわりを持っているらしく、マニュアルにも「1度は試して見てください」という趣旨のコメントが記載されている。
  • 着艦フック操作 (Toggle Arrestor Hook)
    空母のワイヤーに引っ掛けて止まるためのフックを上げ下げするキー。着艦にはほぼ必須。
    F4Uなど一部機体は、先にランディングギアを降ろした後でないと着艦フックが降りない。
  • 手動ギア操作 (Rise/Lower Gear manually)
    ランディングギアを降ろすキー。当時の手動ハンドル式の再現なのか連打すべし。1回押すとハンドルが1回回り、完全に上げ下げするには数十回押す必要があるが、ハンドルが回る速さは変わらないため素早く連打しても時間は変わらない。
    F4F・I-16等で必要。
    またver4.13以降か、飛行中の被弾で機力での脚降ろし機構の故障がシミュレートされている機体で、故障発生後もこのキーで手動脚降ろしが可能な機体がある。

複雑なエンジン管理に必要な追加キー設定

難易度設定で「complex engine management」がonになっている場合に設定が必要。詳細はエンジンコントロールの項にて。

  • プロペラピッチ調節キー (Increase/Decrease Prop. Pitch)
    エンジン回転数を操作するキー。エンジンを冷やし燃料を節約する巡航飛行に必要。
    キー設定画面の一番下で、アナログ軸に割り当てることも可能。
  • 混合比調節キー (Increase/Decrease Mixture)
    空気量にあわせて燃料噴射量を調整するキー。
    調整が必要な高度は機種によってまちまち。また、自動混合比調整装置装備機は基本的に操作不要。
    高高度での空中スタートの場合、特に忘れやすいので注意。
  • 過給機切替 (Supercharger Next/Prev Stage)
    過給機のギアを切り替えるキー。
    2速~3速の手動切替式過給機をもつ機体は、混合比同様に高度毎の切り替えが必要。
    過給機レベルが1段階しかない機体や、自動過給機を装備する機体もあり、その場合は操作不要。

自分の乗る機体の混合比と過給機の特性をしっかり把握することは、機体の性能を引き出すために絶対必要である。

爆撃機など複座での自動操縦関連キー操作

爆撃機などで操縦席のほかに防御銃座がある機体では自動操縦(Autopilot / オートパイロット)を制御するキー操作が必要となる場面がある。

  • 自動操縦切替キー (Toggle Autopilot)
    デフォルトでは A キーに割り当ているので、このままにしておくのがよい。

    単座の戦闘機ではこのキーを押して自動操縦をオンにすると、AIがミッションに設定されたwaypointに沿って機体を飛行させ敵機が接近してきたら戦闘を行うが、複座機の場合はそのAIによる操作が操縦だけでなくそれぞれの防御銃座1つずつで判断・実行されていて、座席ごとにオン・オフの切替を行える。
    通常の設定でミッション開始時は、操縦は自動操縦オフ、その他の防御銃座すべてで自動操縦オンになっており、銃座の射撃範囲に敵機が現れたらAIがそれぞれの判断で射撃してくれる。
    座席を切り替えた場合は、座った席の機能の自動操縦が解除されてマニュアル操作できるようになり、離れた席では自動操縦がオンとなってAIが操作を行ってくれる(操縦士席を離れると機体の操縦が自動となる)。

    後述の自動操縦レベル切替キー (Toggle Level Autopilot)の操作によって、自動操縦オンオフ追従がオフになっている場合は、席を移ってからその席の自動操縦だけをこのキーで個別にオンオフ切替を行うことが可能となる。
  • 自動操縦レベル切替キー (Toggle Level Autopilot)
    デフォルトでは割当がなされてないので、爆撃機など複座の機体に乗る前に自分で覚えやすいキーに割り当てること。

    このキーを押すと、自動操縦オンオフ追従 (Autopilot Automation)機能のオンとオフが切り替わる。
    デフォルトではオンになっており、座席を移動するたびに座っている席の自動操縦が解除され、離れた席は自動操縦がオンとなる。
    通常のプレイではこれで問題ないが、たとえば防御銃座の操作を練習したいと思ったときに、銃座に座っていても機体を自動操縦して欲しくない、勝手に敵からの回避行動とられたら銃座で落ち着いて狙う操作ができないと困ることなどが起こる。
    現代ジェット機でレーザー照準コックピットを持っている機体でも同じく。レーザー照準しようと思うのに機体が勝手に旋回下降などされては困る。
    そういった場合に、Toggle Level Autopilotキーを押してAutopilot Automationをオフにすると、離れた座席が自動操縦に切り替わらず手動操縦のままで維持されるようになるので、防御銃座に座ってマウスで機銃を操作しながら同時にスティックやキーボードで機体の操縦も行うことが可能となる。
    このとき新たに座った席の自動操縦の解除も行われないので、銃座に座っても銃座がAI操作のままでマウス操作を受け付けないはず。座ってからToggle Autopilotキーで自動操縦オフにして、マウス操作が可能となる。
    このとき自動操縦オフにした銃座を離れると、その銃座は自動操縦オフ状態が維持されるので勝手に敵を狙って発砲を開始したりもしなくなる。

    元のように、座っている席以外の機能はAIに操縦操作してもらう状態にしたいときは、再びこのキーを押してAutopilot Automationをオンにする。

    なおAutopilot Automationがオン状態で、銃座に移動し、その状態で視点を銃座コックピットから外部や敵などに切り替えると「銃座を離れた」扱いとなり座っている銃座はAutopilotとなってAIにより操作される。再び銃座視点に戻ると手動操作に戻る。

その他のキー操作

  • 照準座席キー (Toggle Gunsight)
    なんか照準機の中心から横にずれて座ってる気がする。気がするんじゃなくて実際ずれてるので中心に座りなおすキー。
    望遠式照準機や固定式照準機では、これを使わないと照準できない。また、光像式照準機を持つ機体の一部では、目を近づけた事を再現しているのか計器盤の表示範囲が狭くなって死角が減る。
    なお、トラックIRなどで6DOF視界操作が可能な場合はこの操作は使わず、視点を横にずらすことで照準器を正面から覗ける。
    デフォルト設定は[ Shift ] + [ F1 ]
  • 照準器のふたあけキー (Tinted Reticle Dimmer)
    隼や九九艦爆など、望遠式照準機を装備する機体の一部で必要。蓋を開けないと覗いても真っ黒で見えない。光像式照準機の場合は遮光板の操作になる。逆光で敵機が見難い時に便利な場合もあるが、たいてい邪魔なだけ。
    デフォルト設定は[ Ctrl ] + [ d ]
  • 尾輪をロック (Lock Tail Wheel)
    尾輪が左右に向かないようロックする。
    主に離陸において、エンジントルクによって機首が横に振られるのを抑えるのに使われる。
  • ミニマップ(Toggle Map)
    ミニマップの表示/非表示を切り替える。表示するとマウスカーソルが現れ、ミニマップを右クリックで縮尺変更、左ドラッグで表示位置を動かせる。ver4.11mよりマウスホイールでも縮尺変更可能となった。
    難易度設定によって、自機の位置と向き(白)、敵味方の航空機や車両・火砲、ウェイポイントなどが表示される。拡大すると次のウェイポイントまでの距離や方位も表示される(ver4.10より)。
    デフォルト設定は[ m ]
  • Active Mouse Move Mode
    マウスで視界の5DoF操作を行うためのキー(ver4.11より)。
    押している間、マウス及びマウスホイールで視点の前後左右上下移動を行える。

アナログ軸

  • フラップ
    キー操作では格納/戦闘/離陸/着陸の4段階だが、アナログ軸を割り当てることで連続的に操作できる。
    ただし格納/着陸の2段階しかない機種では、中間にすることは出来ない。(ver4.10より)
  • ラジエータ
  • パワー、プロペラピッチ
    ver4.10より、エンジン1~4のスロットルとプロペラピッチに個別にアナログ軸を割り当てられるようになった。
    ver4.11より、エンジン1・2のスロットルとプロペラピッチにアナログ軸を割り当てれば、3つ以上のエンジンをもつ機種も操作できるようになった。(conf.iniの[rts]セクションにUseSmartAxis=1を記入する必要あり。デフォルトは0)
  • 左右別車輪ブレーキ
    もともと1つのアナログ軸だけで車輪ブレーキに左右同じ力のブレーキをかける機能は存在した。
    ver4.13より、左車輪のみ・右車輪のみに分離してアナログ軸を割り当て可能となったので、ラダーペダルの左右トゥブレーキ軸をそのまま割り当ててよくなった。
    タキシングで左右に曲がる操作をやりやすくなり、また滑走開始時の姿勢の曲がり修正もしやすくなった。

    なおStockゲームには、キー操作で左右ブレーキ踏み分けを行う機能がver4.13にも存在しない。
    ver4.12にSAS Engine MOD 2.8を導入すると、左右ブレーキ踏み分けキーと左右別車輪ブレーキアナログ軸とが併せて機能追加される。

飛行の一般則

タキシング

通常は滑走路上でスタートするのでタキシングは不要だが、前方確認や着陸後の退避には必要なこともある。
エンジンを始動し、フラップ格納・尾輪ロック解除状態でスロットルを開く。プロペラ機はエンジントルクにより横に曲がろうとするので、常にラダーで方向を調整する必要がある。転倒を避けるため、30km/hを越えないようにスロットルとブレーキを操作して目標地点に向かう。

  • ラダーやスロットルの操作から機体が反応しはじめるまでにはタイムラグがある。
    特に、特定の方位を向いて停止したい時はラダーを戻すタイミングに気をつける。
  • 停止状態から動き始めるとき、及び急なカーブを切る時はスロットルを多めに開く。
  • 一般的に尾輪式航空機は駐機姿勢では前が見えない。
    外部視点やコックピット無し視点が使えるなら問題ないが、使えない場合必要であれば蛇行して
    前方を確認せよ。地上で味方に突っ込むなどNOOB以下である。
  • タキシング時、いったん停止してブレーキをかけたままエンジン出力を30%くらいにしラダーを踏むと、
    クイックに方向転換できる。
    ただし50㌔以上の速度が出ていたり、不整地でこのターンをおこなおうとすると
    つんのめって自爆する恐れがあるので注意すること。
  • 2基以上のエンジンを持つ多発機では、左右のスロットルの開け・閉じを違えることでカーブが切りやすくなる。
     

離陸

エンジンをスタートし、もし機首方位が滑走路中心線と平行でないならタキシングで向き直って、フラップを離陸位置まで下げ、ラジエータフラップを開き、尾輪ロックする。前に味方機がいなければ、スロットルを開いて滑走を開始。滑走をはじめたら機首が左右どちらかに振られるので、ラダーを操作して滑走路中心線と平行を保つ。ある程度の速度に達すると機首が下がって尾輪が地面を離れるので、左右に振られたりプロペラで地面を叩かないよう操縦桿とラダーを操作する。機種と重量に見合った速度になったらゆっくり操縦桿を引いて離陸する。大体180~200km/h越えてればどんな状態でも安全に離陸できるだろう。

 
  • 滑走前に尾輪ロック(左右に動かなくする)しておかないと、停止状態から出力を全開した瞬間に
    最も大きく横に振られやすく、地上で無駄に蛇行し醜態を晒すばかりか、最悪の場合コントロールを
    失って飛行機を壊してしまう。
    尾輪ロックのない機体の場合、強めにラダーをかけながらゆっくりスロットルを開く。
    ロックしていてもまったく曲がらないわけではないので、ラダーをかけながらスロットルを開くこと。
  • 爆装して編隊の先頭から離陸する場合など、特に短距離で離陸したい場合は、緊急出力や
    混合比120%を使い、ブレーキをかけたままスロットルを開いて、回転数が上がったところで
    ブレーキを解除して急発進する。
    この時ラダーは強めにあてておくこと。
  • 機種によっては、エンジントルクの影響で離陸の瞬間機体が傾こうとする。
    逆向きにエルロンを掛けながら離陸するか、あらかじめトリムを調節しておく。
  • スピットファイア系とYak系は滑走開始後の機首の下がり方が急激なので注意せよ。
    急激に機首がさがりエンジンを壊してしまうことを避けたければ、あらかじめ滑走開始前に
    トリムをポジティブ方向に振っておくと良い。

上昇

高度計が回りだし、昇降計が安定してプラスの数値を示すことで機体が地上を離れたのを確認したら、脚とフラップを格納する。この時無理に操縦桿を引き上昇率を稼ごうとしたり、急激なバンクを掛けて方向転換をしようとしてはならない。十分に速度が乗っていない状態でこのような操作を行うと、失速し地面に激突することになる。
指示対気速度(以降IAS)が300km/hを超えたあたりで出力を80%にし、IASが250~270km/hを切らない程度の速度を維持しながら上昇できるように迎角を取り、任意の高度まで上昇する。

 
  • 建前的にはこのような感じだが、エンジン壊さない自信があるならWEP+出力110%のラジエーター全開で上がってっても別に問題ないだろう。整備とか無いし。
  • 大部分の単葉戦闘機は上記の速度で問題ないが、複葉機などは160~200km/h程度で上昇するし、ジェット機は400km/h以上を維持する必要がある。気になる場合はIL2 Compareなどを参照するか(ここの機体紹介に書かれていることもある)、QMBで調べると良い。
  • 手動切り替えの2速式スーパーチャージャーがついている機体では、吸気圧が落ちて出力が下がったら
    2速に切り替える。切り替えた際エンジン回転数が下がる場合は、切り替える高度が低すぎる。
    機種毎の細かい設定はIL2インストールディレクトリのAircraft Guide.pdfに数値が載っているので
    そちらを参照せよ。
    (時々間違っているので、IL2 Compareなどで速度-高度プロットや上昇率-高度プロットも確認するとよい)
  • 過給機の効率は、速度によって変化する(高速ではエンジンが空気を吸い込みやすくなる)。上昇中など低速時には、高速時より数100m~1000mほど低い高度で切り替えた方がよい。
  • ミクスチャーを手動設定する必要がある機体では、回転数が不規則になり、エンジンから煙を吹きだす
    高度で混合比を下げる。機種によって差が大きいので、過給機の切替高度と共に調べておくこと。

巡航

希望の高度に到達したら、ラジエータフラップを閉じて出力50~60%にし巡航に入る。プロペラピッチを手動でコントロール出来る機種の場合は、プロペラピッチを50~80%にして、エンジン回転数がAircraft Guide.pdfに書いてあるEconomy CruiseもしくはBest Cruiseの数値になるように調整する。
この状態で速度が安定してきたら、操縦桿から手を離してもある程度真っ直ぐ飛ぶようにピッチ・ロール・ヨー各軸のトリム(あれば)を微調整する。
なお航空機の速度には指示対気速度(IAS)と真対気速度(TAS)がある。詳しくは速度計の項を参照。
ver4.10より、難易度によって大出力・高回転ではエンジン故障の確立が高まるようになった。故障の程度はランダムに決まる。

 
  • 機種ごとの細かい数値なんて覚えるのは面倒臭い。という向きは
    ペラピッチ70%~85%位と覚えておけば良い。実用上はこれで十分である。
  • ピッチを自動制御する装置がついている機体でもManual Pitch Controlキーを押せば
    手動に切り替えることが出来る。特にスピットの場合は自動にしたままだと100%固定なので、
    まじめに燃料を節約して巡航する場合は手動に切り替えてピッチを下げることをお勧めする。
    ドイツ機の場合このような操作をする必要はない。
  • 手動ピッチの機体は定速ピッチプロペラ扱いとなっており、エンジン回転数を制御するように
    なっている。このため、上昇・戦闘時は100%とし、巡航時に下げるだけでよい。
    一方自動ピッチの機体で手動に切り替えた場合、可変ピッチプロペラ扱いとなり、プロペラピッチ
    自体を操作するようになる。ピッチ100%ではプロペラが空気をかく角度が最低になり、回転数が
    最大となる(実機でいう低ピッチ)。特にBf-109では、ピッチ100%だと回転数が上がりすぎ、
    すぐに過回転・オーバーヒートとなってしまうため注意。
  • 本気で経済巡航をしたいのであれば、ラジエーターのポジションをClose/AutoではなくCloseにする。
    この操作により抵抗が減少し、巡航速度にして30km/h程度の違いは出る。
  • まああくまで建前論であって、マルチプレイなどで基地と戦場が近く、一刻も早く
    戦場に到着したい場合、こんな悠長なことをしてる暇は無いし、無理にする必要もないだろう。
    また、突発戦闘に巻き込まれた際に戦闘出力にするための手間が増えることにも留意する必要がある。
  • ミッションに登場するAI機の速度は、フルミッションビルダで設定されている(多分IAS)。設定が速すぎる場合、プレイヤーの指揮下にないAI機は全速で飛行し、またAI機は完全なトリムでオーバーヒートもしないため、同じ機種では決して追いつけない。自機がAI機の僚機である場合は、Aを押して自動操縦にすれば追いつける。
    ダイナミックキャンペーンではAI機の速度はEuroplane.dat及びpacificplane.datのテキストファイルで指定されている。どうしても不満があるなら、バックアップをとって手動で編集が可能。
 

着陸

飛行場を視認したら巡航高度から降下しつつ減速する。滑走路を十分確認できる高度と距離に達した時点で、ミクスチャ100%、プロペラピッチ自動か100%、スーパーチャージャーが一速になっていることを確認する。
(シングルプレイでAI機の編隊を率いている場合、ここでReturn to Baseの指示を出す。さもないと自機が着陸するときにAI機も一緒に降下し、地面に激突してしまう。)

 

ここから場周経路に入る。
pattern.png
ダウンウインドレグで対地高度は概ね500~300m、速度は300km/h以下、フラップを出しても問題ない速度になったら徐々にフラップを降ろし、ベースレグでフラップ着陸位置、着陸脚下げ、速度は250km/h以下、最終旋回後に滑走路中心線と合致するようスムーズに旋回しファイナルアプローチに入る。
ファイナルでは200km/h以下まで速度が落ち、適正な降下率と速度を保つためには機首をこころもち上げなければならないが、そうすると滑走路が機首の影に隠れてしまい、慣れないうちは中心線を外したり着地するポイントを外してしまいがちになる。慣れるまではコックピット無し視点とフライトパスマーカーを活用し、適切な降下率とスピードを保とうとすると、滑走路とまわりの景色がどのように見え、どんな姿勢になるかを体で覚えこむと良い。

 

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同じタイミングでコックピットありとコックピット無しだと、滑走路はどのように見えるかの比較

 
  • 場周経路の各レグを結ぶ旋回の鋭さを調節することで、結構な速度でダウンウィンドレグに進入してもファイナルでは適切な速度に落とすことが出来る。また、レグを回ることで滑走路やエプロンの状態を確認できるので、地上で味方機に突っ込む事故を未然に回避できる。
  • ダウンレグの滑走路との間隔は、高速機ではおおよそ1800m(1ノーティカルマイル)ほどとるとよい。低速プロペラ機では1000m程度でも回って速度を落とせることもある。
  • ダウンレグで左後方45度の角度に滑走路端が来たときに左ターンすると綺麗にベースレグに入ることができる。
  • ファイナルアプローチの目安としては、最終旋回で滑走路端からの距離1kmあたり対地高度75~100m程度の位置につくようにすればよい。これより高いと急な降下が必要になり、低いと速度を落としたときに滑走路が機首に隠れやすくなる。距離は、ダウンウィンドレグで滑走路端の横を通過してからベースレグに旋回するまでの速度と時間で大体分かる(平均270km/hで20秒飛べば約1.5km)。2kmぐらいあれば、多少滑走路軸線からずれても修正する余裕はある。
  • 滑走路手前の端(正確にはその上20mほど)を目標に降下する。速度が落ちるにつれ機体は軸線より下に進むようになるので、少し引き起こす必要がある。降下地点が手前になりすぎないよう注意。
  • エルロントリムやラダートリムを掛けていた場合、ここで中立に戻したほうが良い。着陸寸前にトリムの効きが強くなりすぎ、横転する可能性がある。また尾輪ロックも、グラウンドループを防ぐかわり、斜めに着陸した場合に滑走中の補正がしにくくなるので、確認しておく。
  • 降下率は主にスロットルで制御する。スロットルを閉じたときの沈み方は機体によってかなり異なるので、適切な降下率となるよう注意して操作すること。また機体によっては、スロットルを操作するとトルクの変化によって横転するので、速やかに補正し水平を保つこと。

滑走路の端を越えたら高度20m前後で静かに引き起こし(フレアをかける)、速度と降下率を下げながらゆっくり降下して、地上1mくらいになった時点でスロットルを閉じ、十分小さい降下率で着地する。

  • 着地の瞬間、降下率は十分に落としておくこと。さもないと脚が折れる。
  • ファイナルアプローチでの速度は、大部分の機種では170km/h前後(130km/h前後で失速)、複葉機や零戦などは130km/h前後(100km/h前後で失速)、Fw-190AやP-51、MiG-3などは190km/h前後(150km/h前後で失速)を目安にする。遅すぎると不安定になり、速すぎるとうまく接地できない。この速度で滑走路端を越えて、引き起こしつつ減速し接地すれば、バウンドを最低限に抑えられる。
  • 滑走路の端を越えたことを確実に認識する方法
    f2.jpg
    滑走路端の横にある誘導路が見切れた辺りで確実に端を越えている。ここから滑走路の1/4~1/3の地点に接地できるように降下すると良い。尚、このゲームの滑走路長は進入速度が適正であれば滑走路の半分の位置に接地しても十分停止できる余裕があるので、無理に接地させようとせず飛行機に任せ余裕を持って接地させると良い。
  • それでも止まれなさそうな場合や、ファイナルアプローチの時点で明らかに進入をミスした場合は、決して無理をせず、ゆっくりスムーズにスロットルを全開にして復行(タッチアンドゴー/ゴーアラウンド)し、場周経路に戻って着陸をやり直せばよい。ちょっと面倒が増えるが飛行機を壊すよりはマシである。

三点着陸は、主脚と尾輪が同時に接地するような姿勢(三点姿勢)まで引き起こして速度を落とし、失速とほぼ同時に着地する方法である。着陸速度が抑えられるため短距離で停止できる。また空母への着艦では必須の技術。
接線着陸は、それほど速度を落とさずに降下率を下げ、滑走路に滑り込むように着地する方法である。低速で不安定になる場合(悪天候や被弾した時など)は、こちらの方が安全。

  • 三点着陸を行う場合は、地上で停止している時の地面や地平線の見え方を覚えておく。
  • 三点姿勢をとる高度が高すぎると、着地するまでに降下率が上がってしまう(特に高翼面荷重の機体)。この場合はスロットルを少し開いて降下率を調節する。
  • 接線着陸では、接地寸前の降下率を可能な限りゼロに近づけるようにフレアをかける。また接地の瞬間に操縦桿を軽く押し、脚を滑走路に貼りつけてバウンドを防ぐ必要がある。
  • 着陸速度が速く降下率が高いと、接地の瞬間バウンドして機体が浮いてしまう。その後頂点で失速し、安全な沈下率を超えて接地することになり、良くても脚やエンジンの破壊を招く。バウンドしてしまった場合は、素早くスティックを押して機首を水平まで下げ、同時にスロットルを開いて、上昇による失速を防ぐ(この時トルクの急変で横転しないよう注意)。普通はそのままゴーアラウンドし、ダウンウィンドレグからやりなおすのが安全である。
  • 着陸後は機体が浮き上がらないようフラップを上げ、速度が落ちたらスティックを引いて尾輪を滑走路に押しつける。尾輪が浮いた状態でブレーキをかけると、簡単に逆立ちしてしまうので注意。
  • 着陸滑走中ホイールブレーキは特に必要が無い限り30キロ以下に落ちるまで使わないこと。
    速度が高い状態で不用意にブレーキを掛けると前転して自爆する事があり、非常に格好悪い事になる。
    必要からブレーキを使うときは連続的に掛けず、ポンピングブレーキの要領で掛けると良い。
  • 主脚のトレッドが十分広い機体ならば、50km/hぐらいでブレーキを掛けつつフルラダーを踏み、
    わざとグラウンドループを起こして急停止する技もある。
  • 便法として、接地寸前で水平飛行しながらゆっくり引き起こして減速し、接線着陸と三点着陸の中間の姿勢で接地する方法もある。着艦には使いにくく、ややバウンドしやすいが、引き起こしの高度が高すぎて落下着陸という失敗は起こりにくい。
  • 三輪式の降着装置を持つ機種の場合、機首上げ姿勢で接地すると勝手に機首が下がって前輪が接地するので、「貼りつける」操作をしなくてもバウンドしにくい。そのため尾輪式にくらべ速度の許容範囲が広く、前方が見える程度のわずかな機首上げで着陸できる。
     

参考1:格好良い三点着陸の例
&flash(http://www.youtube.com/v/mzgYkfq9OVw,425x350,bgcolor=#000000);
参考2:速度過大で接地するとどうなるかの例
&flash(http://www.youtube.com/v/lhUO4pdGCf8,425x350,bgcolor=#000000);

空母における運用

ゲームでは空母からの運用ができる。
本来、空母の前進速度による風速(30ノット前後:約55km/h)に、自機の機速を足した合成速力で離艦/着艦するため、実際の失速限界速度に上記の速度を足した分だけ発着艦の条件は緩く出来るのだが、マルチプレイのドッグファイトサーバーで空母から発進するマップの場合、ゲームの仕様で動く艦船を出すことが出来ないため、停止した空母から発着艦を行うことになる。
以下に上記の条件で空母に単機で出現した場合のデフォルト位置から発艦する場合の燃料等搭載限界をまとめた。

静止状態の空母から離艦可能な燃料搭載限界(武装Default)

カサブランカイラストリアス  瑞鶴    赤城  
F4F-3100%
FM-275%100%
F4U-1D×25%50%100%
F6F-5×75%100%
SBD3100%
Seafire MkIII F75%100%
Seafire MkIII L100%
A6M2-2175%100%
A6M5b100%

注1:離艦時は出力全開、WEP等使えるものは全部使いフラップはLanding位置
注2:赤城以上の甲板長を持つアメリカの正規空母からは全機種燃料満載で離艦可能なので除外
注3:誰か武装の搭載限界表を作って下さい。
注4:出現位置から180度ターンして艦尾まで行き、また180度ターンし出力全開でスタートすれば、軽い爆弾等搭載しての離艦が可能。(空母の滑走路を全部独占して使える場合)

発艦

まず、デフォルトではキー割り当てされていないキーを使わないと離艦できないので、ゲームをはじめる前にToggle Chokes、Toggle Wing Fold、Toggle Seat Position、Open/Close Canopy、Toggle Arresting Hookの各項目にキーを割り振っておく。使う機種を選択できるマルチプレイでは、ホームベースに指定された空母の艦級によっては離艦できない機種と条件があるため、上の表を参考に燃料搭載量と武装を選択しておく。シングルミッションやCOOPで空母が動いている場合は、空母の速度と飛行機自身の速度の合速が離艦速度となるため、上記の表よりはずっと条件が緩くなることを覚えておくと良い。
ゲームを開始したら、まず周囲を見て味方機が駐機しているか・主翼が畳まれていないかを確認する。当然格納状態では離艦できないので、割り振っておいたキーを押して翼を展張する。その後エンジン始動、フラップをLanding位置、尾輪ロック、あるならばブーストや緊急出力を併用して出力全開、エンジン回転数が安定し、自分の前にいる僚機が滑走をはじめたら、一呼吸置いてから速やかにチョークを解除して滑走を開始する。
相当低速に強い一部の機種を除き、普通は飛行機が甲板を離れると一旦ガクンと高度を落とす。この現象は必ず発生するのでびっくりして手荒にスティックを引かないこと。上記の表に従って燃料を搭載していれば問題なく上昇できるはずなので、とにかく姿勢を維持し飛行機が浮き上がるのを待っていれば自然に沈下は止まり、上昇し始める。速度が順調に増加を始め、この沈み込みから回復し始めたら通常の離陸と同じように脚やフラップを収納し上昇を開始する。

  • 外部視点やコックピット無し視点が使えるならそれらを使い、使えない場合でも立ち上がってコックピットから頭を出せる視点が使える飛行機の場合はその視点を使って周囲を確認すると良い。
  • シーファイアで離陸する際は、チョーク解除の前からスティックをストロークの1/3くらい引きっぱなしにしておくか、トリムをかなり思い切りポジティブ側に振っておく。さもないと結構な低速から急激に下がり出す機首を抑えきれず、プロペラが甲板を叩きエンジン停止。惰性で海に転落>空母に轢き殺されるという、なかなか情けないコンボを延々繰り返す羽目になるだろう。
  • 爆装時などは甲板から離れると同時に脚を引き込み、水平姿勢を保ったまま海面すれすれまで緩降下して加速してやる必要がある。

着艦

基本は陸上の飛行場に着陸する場合と何ら変わらない。違うのはフックを下ろすのを忘れない事、より強く三点着陸を意識しないとワイヤーを掴めない事、特殊な場合を除き飛行場と違って常に着地点が動いていること、あとは甲板上で止めようと思わない事くらいか。
母艦を視認してから場周経路に入って着艦前の点検をし、速度と高度を調整するまでは飛行場に降りる場合と全く同じである。ファイナルに入る前に、コックピット内で立ち上がれる視点を持った飛行機は視点を変えておくと良いだろう。ただし、この視点を実装されているのは零戦系、ワイルドキャット系、コルセア系に限られる。普通のシングルミッションやCOOPでは空母は大抵前進しているので、この前進分を見込んでアプローチする。

 

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通常視点との見え方の違いと、適正な速度と降下率ではどの辺りに空母の甲板が見えるのかを覚えておく。零戦の場合は、キャノピー枠の上辺りに水平線が来るくらいでちょうど機体が水平になる。理想的にはもう少し機首上げで、地上に駐機した姿勢そのままの迎角を維持して降下し、タッチダウンするくらいが望ましい。

  • 着艦した瞬間に完全な三点着陸が出来ていれば何の問題も無いが、そう上手くいかないことも多いので、もし三点着陸が出来なかったときは、心持ちオシリを甲板にこすりつけるようにすると良いだろう。ただし乱暴に叩きつけると逆に尻が跳ね上がってワイヤーを捕まえられず失敗する。あくまで軽くこするようにする事が秘訣である。
  • 甲板にタッチダウンして一呼吸置いても何も起こらなかったときは躊躇無くスロットルを全開にすること。決して無理に止まろうとしてはならない。もしスロットルを全開にした後にワイヤーを捕まえても、相当運が悪くない限りはちゃんと止めてくれる。だがタッチダウン後一呼吸置いてもワイヤーを捕まえてないという事態は、大抵の場合着艦に失敗したことを示している。そこから無理に止まろうと粘っても絶対に止まれないので、潔く全開にして着艦をやり直さなければならない。常日頃から成功不成功にかかわらずタッチダウンしてすぐにスロットルを全開にする癖をつけておくといいかもしれない。
  • コルセアやシーファイアなどの極端に前が見えない機体は、クロスウィンドレグとファイナルを一まとめにして緩く左旋回しながら降下し着艦するテクニックを使うと良いが、マスターするのは結構難しい
     
    参考:6分50秒ぐらいのところでやってる方法がコレ。
    &flash(http://www.youtube.com/v/gq61EV-FqYw,425x355,bgcolor=#DDDDDD);
    コンスタントに出来る人が居たら画像かTrack乗っけてください
  • マルチで空母運用可能な場合は、基本は「着艦フックの付いている海軍機(艦載機)」である。たまに陸軍機で離艦のみできるServerもある。その場合は帰還するのは空母じゃなくて陸上基地。着艦フックの付いていない航空機で停止空母に降りるのは、余程の腕前がないと低速機でも難しい。

エンジンコントロール

複雑なエンジン管理

難易度設定で「Complex Engine Management」をonにすると、機種と飛行状態にあわせて様々なエンジン操作が必要になる。

  • 過給機(Supercharger)
    吸気圧計(Manifold Pressure)は、エンジンが吸い込む空気の圧力を表示する。エンジン出力に直接関わる値であり、スロットルを開くと上がる。
    高空では、大気圧の低下が過給機による加圧を上回るため、吸気圧が低下しエンジン出力が落ちる。過給機が手動切替式の機種では、一定の高度で2速に切り替える操作が必要になる。するとより多くのエンジン出力が過給機に使われるようになり、吸気圧が回復する。
    なお高空では、上昇中など低速では同じスロットルで水平巡航飛行時など高速時と比べ、かなり吸気圧が下がる。そのため上昇中に吸気圧計を監視し、早めに過給機を2速に切り替える必要がある。逆に急降下時などは、早めに1速に切り替えておく。
  • 燃料混合比(Mixture)
    空気の薄くなる高空では、混合比が高すぎると不完全燃焼を起こし、エンジンが煙を吹いて回転数が異常な変動を示す。逆に低すぎると出力が落ち、回転数が下がる。
    手動切替式の機種では、一定の高度で混合比を切り替える操作が必要になる。
    なお、高速ではエンジンに空気を取り込みやすくなるためか、煙を吹きだす高度がやや高くなる。またマップによっても多少変化すると思われるので、機体解説の項にある切替高度には100m程度の誤差がありうる。
    微妙な高度では回転計に注意し、少し低めで切り替えたほうがいいかも知れない。
  • プロペラピッチ
    プロペラが空気をかく角度のこと。エンジンの回転数とプロペラの推力にかかわる。
    • 固定ピッチプロペラ(一部旧式機)の場合
      プロペラピッチの操作は出来ない。一般に加速性能や高高度性能が悪く、また急降下で速度を上げすぎると回転数が限界を超えてエンジンが壊れる。
    • 定速プロペラ(ゲーム中の大部分の機種)の場合
      プロペラピッチの操作はエンジン回転数を設定する。スロットルや速度・高度によらず、設定した回転数を維持するように角度が自動的に調整される。
      (スロットルの急な操作や急降下、出力が低すぎる場合など、自動調整が追いつかないこともある)
      プロペラピッチ100%でエンジン回転数が最大となり、最大のパワーを発揮する。
      水平飛行を行う場合、スロットル50前後ではプロペラピッチを60~70%程度にして回転数を下げたほうがかなり高速になる。ただしスロットルをもっと開いた場合は、それに合わせて回転数を上げないと速度は上がらない。
    • 可変ピッチプロペラ(Bf-109シリーズで自動ピッチを切った時など)の場合
      ピッチ角自体を操作する。スロットルを操作したり速度が変わるとエンジン回転数も変わるため、常に回転計を参照しながら操作し、目的の回転数を維持してやる必要がある。回転数が上がりすぎるとオーバーヒートや過回転により簡単にエンジンが破壊されるため、加速時は特に注意する。
  • ラジエータ
    閉/自動(あれば)、閉、2、4、6、8、開の順に切り替えられる。
    詳しくは温度管理の項を参照。

多発機のエンジン操作

エンジンが複数ある機種を操縦する場合、特定のエンジンを選択/選択解除できるよう設定しておく必要がある。特に難易度設定でSeparate Engine Startが有効の場合、エンジンを1つづつ始動してから全エンジンを選択し離陸しなければならない。
Select Engineは、指定したエンジンを選択状態にし、それ以外を非選択状態にする。
Select/Unselect Engine及びToggle Selection for All Enginesは、指定したエンジンが選択状態なら非選択状態、非選択状態なら選択状態にする。つまり、エンジン1を選択、エンジン2を非選択した状態でToggle Selection for All Enginesを押すと、エンジン1は非選択、エンジン2は選択状態になる。
双発機ならどちらでもよいが、三発以上の場合は「エンジン1つを停止して残りを選択」という操作のためには後者の設定が必要になる。

エンジンが発火した場合、そのエンジンだけを選択状態にしてFire Extinguisherを使用する(回数制限あり)。
エンジンが停止した場合、そのエンジンだけを選択状態にしてFeather Prop.を使用してから残りのエンジンを選択して飛行すれば、止まったプロペラの抵抗を最小限にできる。

ラジエターフラップと温度管理

通常の難易度でゲームをしていると、長時間高出力運転をした際にオーバーヒートしたり、それを放って置いたらキュルキュル異音がしてエンジンを壊したりすることがあると思う。このような破損を避けるためには回転数やラジエターフラップを操作して冷却液温度やシリンダーヘッド温度を管理してやる必要がある。
まず、通常の飛行の範囲では上記の一般則に従っていれば、特にラジエターを弄る必要は無いだろう。だがIL2は遊覧飛行ゲームではないので、必然的に全開で戦闘飛行を行う事になる。全開をある程度続けるとオーバーヒート警告が表示され、これを放置したまま全開にし続けていると段々異音がしてきて最終的にエンジンが壊れる。これを防ぐにはスロットルを戻しラジエターフラップを全開にして暫く待てば自然に温度が下がり警告が消える。このとき何パーセントに下げればいい。と言うような具体的な数字は無い。全ては周囲の状況次第である。周囲にまったく敵が居ないならラジエター全開で出力50%まで下げればいいし、未だ脅威が予想されるならラジエター開度半分で出力80~90%を維持して、速度を保ちつつゆっくり冷ました方が良いだろう。
オーバーヒートと言っても、警告が出てから一瞬でエンジンが破損するようなことは無い。状況によってはオーバーヒート状態のままでも全開のまま逃げ切ったほうが良い事もある。大体どんな機種でも警告が出てから2~3分は余裕があるので、全開のままなら味方のほうに逃げきれそうであるとか、或いは敵に追いつけるのなら追いついて撃墜してしまったほうがいいだろう。迂闊にスロットルを絞ってその場で落とされたり反撃を受けるよりは、例え無理をした結果エンジン不調になっても基地に帰りつけたほうが良いに決まっている。この辺りはその時々によって対処法が異なるので、経験から自分で判断基準を作っていくしかない。

  • スロットルを絞ると同時にプロペラピッチを下げてエンジン回転数を落とすのも短時間でエンジンを冷ますには有効である。ただし加速が悪くなるのでこの方法を用いるときは周囲の状況をよく判断すること。
  • 疾風、紫電改が搭載する「誉」、零戦の「栄」は特に温度管理が厳しい。
    通常の出力80%上昇時でもたまにオーバーヒートすることがあるので、巡航時以外は常にラジエター開度2以上にしておいたほうが良い。
  • スロットル80~90、プロペラピッチ80~90なら、加速や上昇力は落ちるが速度は出力100とあまり変わらない。手間を惜しまないなら、水平飛行や降下の際に出力と回転数を落とすことで、速度を落とさずにエンジンを冷やすことができる。
  • ラジエータは、上昇中などフルスロットルで低速の時に開き、降下時など高速の時に閉じるのが基本。ただしゲーム中では過冷却は再現されてなさそうなので、最高速度が必要なければ開け放しでもよいと思われる。

ver4.11より、オーバーヒートとラジエータの働きが変更された。一般にオーバーヒートが起こりやすくなっている。

  • 水温/筒温と油温のそれぞれがラジエータの影響を受ける。
  • 気温、気圧の影響あり。
  • エンジン回転数、飛行速度の影響が増大。高回転・低速だと温度上昇。
  • 緊急出力の影響は、追加出力の大きさによって変化。
  • 燃料混合比が薄すぎると温度上昇。
  • オーバーヒートからダメージ発生までの一定時間がなくなった。ダメージ発生の確率はオーバーヒートの程度による。
  • 水温/筒温と油温で、オーバーヒートによるダメージの種類が異なる。

夏マップでラジエータ閉でもオーバーヒートを起こさない目安は、スロットル70%・プロペラピッチ70%。

 

ver4.11.1で、各種温度計が正しく表示されるようになった。各機体の制限温度はTemp_guide_4111.pdfを参照。

  • 水温計(Coolant/Water Temperature)、筒温計(Cylinder Head Temperature)
    前者は液冷エンジン、後者は空冷エンジンの機体についている。
    温度を下げるにはラジエータフラップを開くか、スロットルを絞る。上昇中など低速だと温度が上がりやすい。
    一般に、水温は120℃、筒温は250℃を超えるとオーバーヒート。
  • 油温計(Oil Temperature)
    潤滑油の温度。アメリカ、イギリス、ドイツではエンジンに入る前の温度、ソ連などではエンジンから出た後の温度が表示される。両方表示される機体もある。
    温度を下げるには回転数を落とす。
  • 気温とオーバーヒート
    マップによって気温は-20℃~30℃と大きく異なり、また高空では気温が下がる。
    気温によってオーバーヒートのしやすさは大きく変化するので、太平洋や北アフリカ、夏マップでは注意。
    逆に冬マップでは、特にラジエータを開くと、効率よく冷却される。
 
  • クリミア・高度1000mで水平飛行して検証した。キ84のスロットル110+WEP、ペラピッチ100だと、ラジエータ閉では90秒台、開では4分弱で筒温220℃・油温115℃となりオーバーヒート。 -- 2013-08-01 (木) 01:04:02
  • (続き)ラジエータ閉、スロットル80でも、ペラピッチ100だと2分強で筒温190℃・油温115℃となりオーバーヒート。ペラピッチ80だと筒温200℃・油温110℃で安定した。スロットル60、ペラピッチ60では筒温160℃・油温90℃。 -- 2013-08-01 (木) 01:10:11
  • (続き)フィンランド湾冬マップで同じことをした場合、スロットル100+WEP、ペラピッチ100でも筒温200℃、油温85℃で安定した。 -- 2013-08-10 (土) 08:50:03
 

MW50、WEP等

大戦後期のドイツ機に搭載されているMW50水・メタノール噴射装置は、スロットル101%以上でスイッチを入れるとエンジンを瞬時に破損させる。使用する際は必ず100%以下に一旦スロットルを絞ってからスイッチを入れること。実機では10分程度の持続時間があったそうなので、戦闘空域に入る前にスイッチを入れておき、戦闘中はいちいち弄らず、戦闘空域を離脱する際に切るような使い方をしたほうが間違いが無いかもしれない。またMW50は全開高度(もっとも過給圧が高くなる高度、最大出力が出る高度ではない)以下で無いと効果がない。実機では迎撃時全力上昇する際に上昇率を向上させる目的で使用したらしい。
日本、アメリカの戦闘機にも同様の装置が付いているが、こちらにはそのような使用制限は無く、出力110%でオンオフを繰り返しても瞬時の破損を招くことは無い。その他のブーストやWEP、Fw190に付いているerh醇rhte notleistung(緊急出力増強装置)も同じく使用制限は無いので、必要に応じて使って構わないだろう。だが、これらの装置は一時的な出力増強と引き換えに、よりエンジンを高温にし、燃料をバカ食いする。スピットファイアやソ連機などもともと燃費がよくない機種は燃料残量に常に気を配ること。またこれらを使用すると全開高度や過給機の切替高度が下がることがある。日本陸海軍やアメリカ海軍の過給機が手動切替式の機種の場合、切替高度が数100mから1000m程度下がるので注意が必要。
参考:MW50(Wikipedia英語版)

GM-1

Ta152HとBf109E-7/Zに搭載されているGM-1亜酸化窒素噴射装置は、6000m以下の高度では決して使用してはならない。もしうっかり使用するとものの数十秒でエンジンが停止する。あくまで高高度飛行用の装備であり、他の出力増強装置とは用途が違うことを覚えておくこと。MW50とGM-1の両方を装備するTa152Hは、BOOST(WEP) on/offキーを押すと9000m以下ではMW50が、それ以上の高度ではGM-1が作動する。MW50を作動させたままこの高度を越えた際は、一旦切って再度入れると自動で切り替わる。
参考:GM-1(Wikipedia英語版)

ジェットエンジンの操作

Me-262を始めとするジェット機の場合、必要な操作は始動/停止とスロットル操作のみである。プロペラピッチ、燃料混合比、過給器、ラジエータフラップの操作は不要。
多くの機体では、スロットルを急激に操作すると、エンジンが停止したり発火したりする可能性がある。1秒に20%ぐらいまでの操作なら、このような事故は避けられる。また、急上昇などでフルスロットルでの低速飛行を続けるとオーバーヒートを起こす。
レシプロ機との大きな違いは、低速で非常にパワーが落ちることである。300km/hを越えるまでは速度を上げることに集中し、戦闘中にも可能な限り400km/h以上を維持すること。またドイツのジェット機は、失速速度に近づくと機首が下がり、操縦桿を一杯に引いても引き起こせなくなる。このため、着陸時でも速度の落としすぎは禁物である。

構造的なG限界

ver4.10より導入。
これまでは全ての機体が+13.5Gで翼が折れていたが、今後は機体ごとに異なる耐G特性を持つ。耐G特性はIn Service limit(制限荷重)とその1.5倍のUltimate load(限界荷重)からなる(例:8G/12G)。
耐G特性はデフォルト武装・燃料100%での機体重量を基準としており、外部武装などで重量が増すと減少し、爆弾投下や燃料消費などによって軽くなると元に戻る。

限界荷重を超えて引き起こすと機体に重大なダメージ(空中分解など)が発生する。
制限荷重を超えると異音が生じて空力特性がわずかに悪化し、同時に限界荷重が減少する。このダメージは累積する。

 

制限荷重の25%以内になると、スピードバーの上に「G」が表示され、No Cockpit ViewならGメーターが赤くなる。10%以内になると「G」表示が点滅する。

 
  • 爆撃機や輸送機のG限界は、戦闘機よりはるかに低い。

無線

無線による指示

TABキーを押すと無線メニューが表示される。AI機に指示を出すため等に用いる。
(更新中)

  • 僚機、小隊、中隊への指示
    • Cover Me
      自機を援護させる。
      Wingman/Cover Me の場合、僚機が小隊長機の右後方約1000mにつく。
      Flight/Cover Me またはSquadron/Cover Me の場合、自分の小隊は各機が通常の編隊飛行と同じ位置につく。他の小隊は(ウェイポイントを無視して)第1小隊を援護する位置につく。
      いずれの場合も、指揮官機が攻撃されると、その敵機の攻撃に移る。
      なお爆弾を持っていた場合、命令を出した時点で投棄される。
  • Attack My Target
    自機がパドロックした目標を攻撃させる。
    Wingman/Attack My Target の場合、僚機が攻撃する。
    Flight/Attack My Target だと小隊が攻撃する。ただし自分の小隊に指示した場合、僚機は攻撃せずに第2編隊が攻撃する。
    なおこれ以外の攻撃命令は、必ずしも適切な目標に向かうとは限らない。
  • Drop Bombs On My Command/Drop Bombs At Will
    自機に合わせて爆弾を投下するか、AIの判断で投下してよいか指定する。デフォルトは後者。
  • Drop Tanks
  • Break
    現在の行動を中止させる。
    他の指示を出す前にBreak の指示を出すことで、指示の確実性を高めることが出来る。
  • Rejoin
    再集結し、通常の態勢に戻るよう指示する。
  • 小隊/中隊への指示
    • Tighten/Loosen/Change formation
      隊形を縮小/拡大/変更する。隊形は
      Echelon Right/Left:長機の右/左斜め後方に一列に並ぶ。
      VIC:雁行、長機の後方左右に広がって並ぶ。
      Finger Four:2+2の戦闘機編隊。
      Diamond:菱形隊形。
      Line Abreast/Astern:長機の右横/後ろに一列に並ぶ。
      Javelin:Diamondに高低差をつけた隊形。(4.13m以降)
      詳細は用語集・編隊の種類を参照。
  • Keep Ordnance/Drop Ordnance At Will
    敵に攻撃されたときに爆弾を捨てるかどうか指定する。デフォルトは後者。
  • Navigation
    • Next/Prev Waypoint
    • Return to Base
      部隊を解散して、各々着陸地点に向かわせる。
      着陸前にこの指示を出さないと、AI機が編隊を維持しようとして地面に突っ込むことがある。
    • Loiter Here
  • Technical
    • Start Engines
    • Aborting Mission
  • TAB-8:Anyone Help Me
    攻撃を受けていない味方機に、自機の後方の敵を攻撃するよう要請する。
  • TAB-9:Ground Control
    • TAB-9-1:Request Assistance
      指揮下にない近くの味方機に、援護を要請する。
      なお自動操縦をonにした状態でこの指示を出すと、自機のAIも自機の後ろにつこうとするため、その場で周回飛行を始める。
    • TAB-9-2:Vector To Home Base
      着陸地点のおおまかな方位を聞く。
    • TAB-9-3:Vector To Target
      Targetのおおまかな方位を聞く。Targetがない場合、次のウェイポイントのおおまかな方位を聞く。
    • TAB-9-4:Request For Landing
      味方機が着陸態勢に入っているか聞く。
    • TAB-9-5:Request Take-Off Clearance
      離陸を始めてよいか聞く。
      滑走路上で前方に味方機が止まっていればStand by、空いていればcleared for take offと返してくる。
    • TAB-9-6:Request Runway Ligthts
      夜間に滑走路の照明を要請する。近くに敵がおらず、自機が滑走路から10km以内にいないと許可されない。
  • TAB-9-7:-Request Weather
    風向、風速を聞く。
  • TAB-Q:Frequency
    • TAB-Q-1:Friendly
    • TAB-Q-2:Enemy
  • TAB-W:Bandits
  • TAB-E:Technical
    • TAB-E-1:Start Engines
    • TAB-E-2:Aborting Mission
  • (その他)
    • Break→Rejoin で、AI機の行動をリセットする事ができる。ミッション最初のBreak 命令は無視されることがあるので、Break→Rejoin を2回繰り返すことで確実に命令待ち状態に出来る。
    • Squadron/Cover Me の指示を出したままウェイポイントを超えた場合、他の小隊はウェイポイントを無視したことになるため、Brake すると飛ばしたウェイポイントに向かおうとする事がある。この場合は改めてCover Me を指示するか、その小隊にNavigation/Next Waypoint を何回か指示する。
    • 視界の中心近くに目標を見ながら攻撃指示を出すことで、攻撃目標を指定できる。(ver4.11より)
       

無線航法

ver4.10より、無線航法装置が利用できるようになった。
連合軍のYEやYGの場合、モールス信号の知識が必要になる。

 

モールス信号一覧

A・-H・・・・O---V・・・-
B-・・・I・・P・--・W・--
C-・-・J・---Q--・-X-・・-
D-・・K-・-R・-・Y-・--
EL・-・・S・・・Z--・・
F・・-・M--T
G--・N-・U・・-

(4.101パッチより)
conf.iniのGAMEの下にShowMorseAsText=1と追加することで、受信したモールス信号をテキスト表示できる。
マルチプレイでは、サーバー側がNETの下にallowMorseAsText=0と追加することで、これを無効にできる。

 

NDB、Meacon及びAMラジオ

NDB(無指向性ビーコン)は地上に配置されるほか、日本の空母などにも搭載されている。
NDBは2文字のIDを持っており、固有の周波数で全方位にIDのモールス信号(1分間隔)と背景ノイズからなるビーコンを放射している。「前のビーコン/次のビーコン」で無線をNDBに合わせると、航法計器はそのビーコンに反応し、無線でその音を聞くことができる。

 

Meaconは、敵のビーコンを受信して同じものを放射し、航法を混乱させるのに使われる。

 

AMラジオ局はNDBと同じように使えるが、ノイズとモールス信号ではなく、音楽や演説が聞こえる。これらの音声はカスタマイズ可能で、ミッションの日付でファイルを選ぶことも出来る。詳しくはUSER GUIDE.pdf参照。

 
  • NDBの真上にはビーコンは放射されない。このため、ザザザ…という音に続いて背景ノイズが聞こえなくなることで、NDBの上を通過したことが分かる。
  • 電波は山や上空の電離層で反射されるため、異なる方位から電波が入る事がある。また地形によっては、低空で到達距離が短くなる。
  • 無線が1つの周波数しか受信できない機種の場合、無線をNDBやラジオ局に合わせると味方の交信は聞こえなくなる。指示を出すことは出来る(無線メニューが灰色で表示される)が、その場合自動的に無線は交信用周波数に切り替わり、方向探知は切れる。

YE「Hayrake」、YG

YEは連合軍の空母に搭載されており、毎分2回転するアンテナが、方位30度ごとに異なるモールス信号(ランダムに決定)を発信する。また10回に1回は空母自身のIDを発信する。この信号は無線メニューに、空母ごとに表示される。
(例:ID:FC USS Lexington CV2 ( EWR / KPT / VXZ / ADF )と表示されている場合、空母から見て方位000~030にはEE、030~060度にはWWが、毎分2回発信される。これを9回繰り返した後、全方位にFCが発信される。)
受信機の切り替えには「前のビーコン/次のビーコン」キーを用いる。

 

YGは地上用で、ビーコンは常に ( DWR / KAN / UGM / LFS ) である。

 
  • これらは高周波を用いるため、障害物による減衰が大きく、また水平線の影には届かない。

盲目着陸システム

ドイツ空軍のローレンツ盲目着陸システムは、着陸コースから左にずれると短音(・・・)、右にずれると長音(―――)が聞こえ、コース上では2つが重なってひと繋がりの長い音が聞こえるようになっている。
また滑走路の3000m手前(発信機の4700m手前)と300m手前(発信機の2000m手前)にマーカービーコンがあり、その上を通過すると音が聞こえ、AFN-1/2航路計の赤ランプが点灯するようになっている。

  • 滑走路より200m高い高度で最初のマーカービーコンを通過し、その後降下角度4°(180km/hで降下率3.6m/s、200km/hで降下率4.0m/s)を維持すれば、54秒後に次のマーカーに対地高度20mで達する計算である。
  • ローレンツ盲目着陸システムを使っている時、AFN-1/2航路計は(機体の向きのずれの代わりに)コースからの左右のずれを表示する。

アメリカ陸軍のILSは、着陸コースが左右どちらにあるかを垂直の針で、上下どちらにあるかを水平の針で示す。針が中心で直交していればコースにのっている。
滑走路の3.5マイル(5.6km)手前と1.0マイル(1.6km)手前にマーカーがある。

  • 滑走路より1000ft=300m高い高度で最初のマーカーを通過し、その後降下角度3°(105mphで降下率500fpm、125mphで降下率600fpm)程度を維持すればほぼ着陸経路に乗る。
  • 内側のマーカー通過後は、計器の指示より少し高めの方が着陸しやすいかもしれない。
  • 4.101パッチで、着陸コースの高さと計器の表示が修正された。
 

飛行場の高度と滑走路の方位(着陸する向き)は、盲目着陸システムのある飛行場についてはプレイ中のミニマップに表示される。

  • シングルミッションに、練習用ミッションが追加されている。
  • 左右の修正は、なるべく目標方位±5°以内でゆっくり行い、針が中心に近づくと共に機体の向きも戻すようにすること。滑走路を目視しているときは自然に出来ることでも、計器飛行では難しい。
  • 着陸計器だけでなく、水平儀、速度、高度、降下率にも注意すること。表示を順番に確認し、適正な値から離れすぎないようにする。特に高度の下がりすぎは危険である。

計器

コクピットに配置されている各種メーターの読み方。訂正歓迎。

距離や高度、速度の単位

国によって距離や高度、速度の単位が異なり、それによって計器表示の基準も変わる。
距離、1マイル=1609m(あまり使われない)、1海里=1852m=1ノーティカルマイル(飛行機で単にマイルと言った場合ノーティカルマイルを意味する場合が多い)。
高度、1フィート=0.3048m。
速度、1mph(マイル)=1.609km/h、1ノット=1.852km/h。

不可欠な計器

スピードバーを使わないなら、飛行には必須となる計器。

速度計

対気速度を表示する。単位はkm/h、mph(マイル)、あるいはノット。1mph=1.609km/h、1ノット=1.852km/hである(100km/h=62mph=54ノット)。アメリカ陸軍とイギリスはmph、アメリカ海軍と日本海軍はノット、他はkm/hを用いる。
なおここで表示されるのは指示対気速度(IAS)である。これは(実機では)大気圧と飛行による風圧から求めた速度で、計器の速度が同じでも実際の対気速度(TAS)は高空ほど速くなる。換算式は下の通り。
TAS/IAS=sqrt(海面高度の空気密度/現在高度の空気密度)
概算なら、
 海面高度:100%(TAS=IAS)
 高度6000m/20000ft以下:1500m/5000ftごとに+10%
 高度6000m/20000ft:140%
 高度6000m~12000m:1000m/3300ftごとに+10%
 高度12000m/40000ft:200%
でほぼ近い値になる。
マップにより気温が異なるため空気密度が違い、TAS/IASも少し変わる。QMBで調べた各マップのTAS/IASは以下の通り。

マップ高度3000m高度6000m
IASTASIASTAS
沖縄
珊瑚海
太平洋諸島
クリミア
クバン
地中海
3003601.23004201.4
スモレンスク
ベッサラビア
スロバキア夏
3003501.173004151.38
スロバキア冬3003451.153004001.33
モスクワ冬3003401.133003851.28

全体的に気温が低いほどTAS/IASは小さくなっている。

 

操縦には、IASの方が重要になる。例えば低空で140km/hで飛行可能な零戦が高度6000mを飛ぶ場合、IASで140km/h(TASで約200km/h)なら飛べるが、TASで140km/hでは不可能である。一方、爆撃照準器や航法計算にはTASを使う必要がある。
NoCockpitViewで左下のスピードメーターに表示されるのはTASである。一部の機体では、速度計にTASも表示される。

  • ハリケーンはなぜかノット単位。フィンランドで使うときのみmphになる。また、どうやらF4F-3はmph単位のようである。 -- 2008-11-07 (金) 01:26:06
  • 99艦爆の速度計はkm/h単位。 -- 2009-02-07 (土) 16:59:12
 

高度計

海抜高度を表示する計器。単位はメートルまたはフィート。1m=3.28フィートなので、およそ10000ft=3050mと覚えればよい。アメリカとイギリスではフィート、それ以外の国ではメートルを用いている。
あくまで海抜高度なので、あてにしすぎて地面に激突しないよう注意。爆撃でも、対地高度を見積もる必要がある。
NoCockpitViewで表示されるのは対地高度である。

 

コンパス

機体の向く方位を示す。単位は360分割で、北が0、東が90、南が180、西が270。
ダイヤルについた目盛が横に回転するものと、方位盤に針がついているものの2種類がある。
前者は磁気コンパスを再現しており、旋回中は役に立たない。正確な表示には、しばらく直線飛行を続ける必要がある。
後者はジャイロコンパスを再現しており、旋回中も使用可能。真上が正面になるよう方位盤が回転するもの(ドイツ)と、針が回転して方位を示すもの(アメリカ)がある。また次のウェイポイントの方向も表示される。
難易度設定でRalistic Navigationをonにした場合(ver4.10以降)、方位だけが表示されるようになり、Compass Heading Plus/Minusキーで方位盤(ドイツ)または二重矢印(アメリカ)を手動で回転できるようになる。

  • P-39のジャイロコンパスとF6Fのそれでは、見た目は同じようだが、2本の針のうちどちらが機体の方位を示すかが異なっている。 -- 2008-11-07 (金) 01:30:20
  • ハリケーンのコンパスは操縦桿に隠れてひどく見難い位置にある。ShiftF1で照準視界にすれば見えるようになる。 -- 2008-11-07 (金) 01:31:27
  • Zeke_vs_Wildcat鯖など、マップに自機アイコンが表示されない環境では最重要の計器のひとつ。地形とコンパスを見比べながらマップ上の自機の位地を特定して、コンパスを頼りに目標までの進路を決めるという作業が必須。 -- 2009-03-04 (水) 18:58:00
 

重要な計器

滑り計は横滑りの防止に、回転計と吸気圧計はエンジン状態の監視に用いる。他は計器飛行で使う。

旋回計/滑り計

上を向いた針が旋回計、左右に振れる黒玉が滑り計で、大抵はセットになっている。イギリス機は針が上下に向いた独特の形状をしており、上の針が滑り計、下の針が旋回計である。
旋回計は、機体の向く方位が変わるとその方向に振れる。地平線が見えない場合、これで機体がバンクしているかどうか確かめる。
滑り計は、進行方向に対して機首が横を向くと、その反対側に振れる。横滑りせずに直進/調和旋回するには、滑り計の玉が振れたら、その方向にラダーを効かせて中央に戻すようにする。

 

水平儀

見ての通り、水平線の位置を表示する。ドイツ機の場合は旋回計・滑り計が組み合わされている。
雲の中など、地平線の見えない時は不可欠と言っていい計器。これがないと、他の計器から現在の飛行姿勢を読み取らなければならない。

 

昇降計

高度の変化率を表示。単位はm/sまたは1000fpm(フィート/分)。およそ1000fpm=5m/sである。
水平飛行や離着陸の際などに使用する。
機種によってはかなり反応が鈍いので注意。

 

回転計

エンジンの回転数を表示。
Bf-109などの自動ピッチの機体では、スロットル操作にしたがう。
固定ピッチの機体の場合は、速度、高度、スロットルによって変わる。
手動ピッチ操作の機体の場合、プロペラピッチを操作すると変化する。多くの機種では定速プロペラなので、ピッチ操作=回転数操作と考えてよい。基本的には巡航飛行では(スロットルを絞ってから)60%前後まで下げ、それ以外は100%の回転数にしていればよい。ただし自動ピッチを手動に切り替えた場合は、プロペラピッチ自体を操作するため、回転数は速度やスロットルによっても変化する。このためまめに回転数をチェックしてピッチを調節しないと、過回転でエンジンを壊すことになる。
回転数が通常より落ちたり変動したりしている時は、エンジンやプロペラに異常が発生している。過給機のギアや燃料混合比が高度と合っていない時も回転数が落ちる。

  • Power100% Pitch100%より 80%-80%の方が速いときもある。愛機を見つけたらどれが一番良いのか探してみよう。 -- 2012-01-26 (木) 04:10:09
 

吸気圧計

エンジンが空気を吸い込む空間(マニフォルド)の気圧。単位は色々(atm、mmHg、psi等)で、日本機は1気圧をゼロとして高圧側を赤く塗っている。回転計と並んでエンジン出力を表わす。
エンジン停止時に大気圧と等しく(1気圧またはゼロを示す)、エンジン始動してスロットルを絞った状態ではより低く、スロットルを開くと高くなる。緊急出力を使うと更に高くなる。また上昇中など低速では低く、巡航飛行中など高速では高くなる。
高度を上げると、ある高度以上で大気圧の低下が過給機による加圧を超え、吸気圧が下がって出力が落ちる。過給機を2速に切り替えると、過給機の駆動にまわされる出力が増えて吸気圧が上がり、出力が回復する。IL2compareや実機のスペックで、速度-高度プロットがジグザグになっているのはこのため。

 

その他

ゲーム中では見なくてもなんとかなる計器。よく分からない部分も多いので補足希望。

燃料計

燃料が無いと飛行できないので、本来なら速度計や高度計以上に必要不可欠な最重要計器なのだが、このゲームではよほどの長距離飛行か、被弾による燃料漏れといった緊急時でないと燃料切れに陥ることはほとんど無いので、こちらに記載。

燃料の残量を表わす。タンクに穴が開いた時など、これと地上を見比べて不時着地点を探すことになる。
燃料消費の早さは、スロットルを絞ると遅くなる(必ずしも比例はしない)。プロペラピッチ操作で回転数を変えても変化しない。燃料混合比を下げても変わらないらしい(要確認)。
なお、武装設定で燃料をへらしても、厳密に比例するわけではない。燃料がかなり減るまで燃料計の針が振り切れたままの機種もある。

  • 航続距離が短いBf109等は重要な計器になりかねない。空戦中でも燃料が無ければ帰れないので注意。 -- 2009-03-04 (水) 16:52:22
  • Bf-109E-4で燃料25%だと、スロットル100%(回転数2250)なら18分で燃料切れになるのを確認。50%(回転数1950)だと36分。 -- 2009-03-06 (金) 01:31:17
  • sasのKi-44modだと燃料混合比で燃料の減り方変わりましたよ -- A112? 2018-04-28 (土) 06:37:20
 

燃料圧・滑油圧計

アメリカとソビエトでは滑油温度計もセットになっている。
おそらく被弾で燃料漏れ・オイル漏れが起きたときに変化すると思われるが、詳細不明。実機の場合、燃料や潤滑油が流れているか確認するのに用いられる。
燃料切れまで飛行した場合、エンジンが停止する直前に燃料圧が0になる。

  • Ki-46でエンジン被弾時に燃圧低下を確認 -- 2018-04-28 (土) 06:40:01
 

プロペラピッチ表示計

Bf-109やFw-190についている。長針と短針があり、スロットル操作や速度の変化などで針が動く。自動ピッチの場合は基本的に必要無い。エンジンに被弾したときなどに異常な変動を示す。

  • 逆に針が動かなくなってフルスロットルでも回転数が上がらなくなり、手動ピッチに切り替えると回転数を上げられたことがあったように思う。 -- 2008-11-18 (火) 23:21:28
 

各種温度計

排気温度計は、実機では燃料混合比の調整に用いる。
冷却液(液冷の場合)、シリンダヘッド、潤滑油の温度計は、オーバーヒートや過冷却の監視に用いる。
ゲーム内ではオーバーヒートが警告表示されるので、あまり気にしなくてもよい。
ver4.11よりオーバーヒートが起こりやすくなり、4.11.1で温度計の表示が修正された。
オーバーヒート警告からダメージまでのタイムラグも無くなったので、温度計の重要性は上がっている。

  • 実機では、紫電改の誉などは筒温計が高すぎても低すぎてもトラブルを起こし、まめにカウルフラップを操作する必要があったらしい。ゲーム中では多分オーバーヒートだけ注意すればいいと思う。 -- 2008-11-18 (火) 23:18:24
 

航路計

本来、味方の空母や基地から発せられる電波を受信してその方位を示す計器なのだが、本ゲームではなぜか次のウェイポイントを測定してしまう謎の万能航路計。どういう原理で中継地を探っているのかはこのゲームの謎のひとつである。ちなみに、ウェイポイントが存在しないマルチなどでは、一番近くにある味方基地の方位を示す模様で、硬派鯖では意外に重宝することがある。

  • 以下、日本海軍機に装備されてるクルシー式方位探知機についての説明。
    零戦や九九艦爆の計器盤左下にある【左←→右】と書いてある計器のこと。
    指針が右を指しているときは、目標は現在進路より左にあるという意味である。
    実際にそのように左旋回し、目標方位あたりまで回頭すると、指針が少しずつ中央付近に動く。その状態を維持して飛行を続けると、目標ポイントまで正確に飛行できる。
    これを用いれば、現在位置が全く不明な場合でも確実に帰還できるという非常に優れた計器である。
    なお、目標が180度方向にある場合も指針が反応するので注意が必要。ただ、360度方向の場合よりも指針の動きが急激なので、見分けることは容易である。
 

ver4.10以降、難易度設定でRealistic Navigationをonにすると、ウェイポイントではなく電波の受信方向を表示するようになった。
針が「目標が左右どちらにあるか」を示すもの(日本、ソビエト)と、「進路が左右どちらにずれているか」を示すもの(ドイツ)の2種類がある。(例:目標に正面を向けた状態から左に旋回した場合、前者は右、後者は左に振れる)
目標が真後ろにある時も針は中央にくる。この場合、旋回した時の針の動きが逆になることで区別できる。

 

一部の機体(Bf-110など)にはラジオコンパスがあり、目標の方向が表示される。

 

参考資料

書籍

インターネット

キ84 I型「フランク」パイロット・ハンドブック和訳 出典:Warbirds
http://www.warbirds.jp/siryo/frank.htm
P-51操縦訓練マニュアル和訳 出典:九州大学航空模型部
https://sites.google.com/site/kumacbox/
航空実用辞典 日本航空広報部編
http://www.jal.co.jp/jiten/


米軍製作のパイロット教育用短編映画
How to Fly the P-47 Thunderbolt (1943年製作)
 Ground Handling, Takeoff, Normal Flight and Landing
 High Altitude Flight and Aerobatics
http://www.zenoswarbirdvideos.com/P-47.html
Flying the F4U Corsair (1943年製作)
http://www.zenoswarbirdvideos.com/F4U.html
この他にもこちらで多数の動画が見られる

有志の作成したSteamの空戦ガイド
IL-2:空戦読物
http://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=350120830