F6F-3

Last-modified: 2024-04-11 (木) 05:52:26
No.205
weapon205.pngF6F-3艦上戦闘機
装備ステータス
火力+1雷装
爆装対空+8
対潜索敵+1
命中+1回避+2
戦闘行動半径5
装備可能艦種
駆逐艦軽巡洋艦重巡洋艦戦艦
軽空母正規空母水上機母艦航空戦艦
備考
開発不可、改修可入手方法
改修更新
F4F-3 → F4F-4 → F6F-3 → F6F-5
大戦初期の太平洋上で零戦としのぎを削った米海軍艦上戦闘機F4Fシリーズの後継機、F6Fシリーズの初期量産型です。
大出力エンジンを装備した強力な主力艦上戦闘機として、零戦を徐々に圧倒していきました。

ゲームにおいて

  • F4F-4との性能差は対空+3、戦闘行動半径+1で完全上位互換。
    • 性能的には、改修可能な零式艦戦21型(熟練)零式艦戦32型(熟練)と同クラス。
    • 零式艦戦21型(熟練)に比べ火力+1、命中-1、戦闘行動半径-2
    • 零式艦戦32型(熟練)に比べ火力+1、索敵+1、回避-2
  • 関連任務を全て消化するためにはF6F-3が二機*1必要である。

入手方法について

アップデート履歴

  • 2016年 12月28日:戦果報酬として実装。
  • 2017年 01月10日:F4F-4からの更新で入手可能に。(運営告知)
    • 本装備の改修も可能となった。
  • 2017年 06月29日:後継機種のF6F-5が実装。
    • ちなみに★maxから更新しても対空性能が下がらない珍しい装備である。
  • 2017年 09月12日:更新可能になった。(運営告知)
  • 2017年 08月29日:夜間戦闘機型のF6F-3Nが実装。
    • こちらは、任務「夜戦型艦上戦闘機の開発」で、「練度>>F6F-3★max」が必要になる。
    • やっと★maxを達成してそのまま改修工廠に向かい、あとから練度max(≫)にし忘れていたことに気づいて泣きを見た、なんてことがないように。

性能比較表(装備最大値/艦戦上位早見表/テーブルより転送)

長いので折りたたんでいます
装備名対空対潜索敵命中回避火力装甲半径国籍入手方法改修備考追加
震電改152任務、イベント-編集
試製 陣風13115ランキング、イベント-一部日本艦に装備ボーナス編集
烈風改二132115イベント-一航戦に装備ボーナス編集
烈風改二戊型(一航戦/熟練)121326イベント-夜戦、一航戦に装備ボーナス編集
烈風改二戊型111225イベント-夜戦、一航戦に装備ボーナス編集
烈風 一一型125任務、イベント、ランキング-編集
烈風(六〇一空)11125任務、イベント、ランキング編集
烈風改(試製艦載型)1023114イベント-一航戦に装備ボーナス編集
試製烈風 後期型105開発、初期装備-編集
紫電改四101314イベント、ランキング、改修鈴谷航改二熊野航改二龍鳳改二戊/改二に装備ボーナス編集
紫電改二933開発、任務編集
零式艦戦64型(制空戦闘機仕様)911315任務鳳翔改二/龍鳳改二/に装備ボーナス編集
零式艦戦53型(岩本隊)123246任務編集
零戦52型丙(付岩井小隊)101126任務編集
零戦52型丙(八幡部隊)101116イベント編集
零戦52型丙(六〇一空)9116初期任務、ランキング編集
零式艦戦52型(熟練)91126任務編集
零式艦戦32型(熟練)8145改修任務編集
零戦21型(付岩本小隊)91137任務編集
零式艦戦21型(熟練)81227初期装備任務編集
Fw190 A-5改(熟練)111324イベント-編集
Fw190T改10223初期装備、イベント-編集
Bf109T改8412初期装備、イベント、任務-編集
Re.2005 改11313イベント、改修-AquilaGraf Zeppelinに装備ボーナス編集
Re.2001 OR改6234初期装備、ランキングAquilaに装備ボーナス編集
XF5U12124イベント、ランキング-IntrepidSaratogaGambier BayHornet加賀に装備ボーナス編集
FR-1 Fireball111325任務-米英空母に装備ボーナス編集
F6F-5N1053335任務、ランキング-夜戦編集
F6F-51011315改修、ランキング編集
F6F-3N842235任務、ランキング-夜戦編集
F6F-3811215初期装備、改修、、ランキング編集
F4U-2 Night Corsair9521216イベント、ランキング夜戦、米英空母に装備ボーナス編集
Corsair Mk.II(Ace)1122226イベント米英空母に装備ボーナス編集
Corsair Mk.II101116ランキング、初期装備米英空母に装備ボーナス編集
Seafire Mk.III改912114イベント、改修-編集
  • 装備ボーナスの詳細は個別装備ページを参照のこと

小ネタ

  • 元ネタは、アメリカ海軍の艦上戦闘機F6F「ヘルキャット*4」の最初の量産型、F6F-3と思われる。
    F4Fの後継で、2000馬力級エンジンの大出力と手堅い設計により、信頼性の高い機体として活躍した米海軍の艦上戦闘機。なんかM4中戦車の「M4無印からA6あれで1シリーズ」って気分だと、この子はただのF4Fの一種に見えてこわい。
    開発史

    開発史

    • F6F開発の歴史は1938年2月1日*5にアメリカ海軍が提示した新型戦闘機コンテストから始まる。
      この時グラマン社が海軍に提示したのがXF5Fスカイロケットであり、勝者はチャンス・ヴォート社のXF4Uとなった。
    • また、ほぼ同時にグラマン社でF4FにR-2600を搭載した拡大強化版として社内名称G-33、G-33Aが検討され、機体を刷新する必要が認識されたことでG-35、そしてG-50という形で新戦闘機が検討されている。
      これがF6Fの直接の母体となった。
    • XF4Uは数々の新技術を投入した、あまりにも革新的な機体であったため、実用化に時間がかかることが予想された。
      海軍は保険として、グラマン社にG-50の開発推進を1940年12月に内示したが、当初グラマン社はF4Uの保険という海軍の考えと、所詮F4Fの改良にすぎず重量増加や再設計の限界によりF4Uに劣るものにしかならないだろうということもあり乗り気ではなかった。
      だが出来る限り早く新型戦闘機がほしいという海軍の要望にグラマン社も同意し、XF6F-1の開発が始まったのは1941年6月のこと。
      試作機としてXF6F-1からXF6F-3*6を経て、1942年末にはF6F-3として完成。
      艦これに登場するのはこの最初の量産モデルという事になる。
      • 更に、後期生産型からはエンジンが水メタノール付きで緊急出力2200馬力に向上したR2800-10からR2800-10Wにグレードアップした。因みに、後期F6F-3をさらに手直しして生まれた改良型がF6F-5実装フラグ? 実装されました
  • 先代のF4Fから主翼の位置が変更されている。
    胴体のど真ん中からやや下にずらしたことで下方視界、安定性、運動性や量産性が向上した。
    着陸脚は主翼に収納するオーソドックスな仕様に改め、着陸脚の格納/展開は手動から油圧式に変更された。
    • 主翼はF4F-4と同じく付け根の部分から鳥が羽を畳むときのような格好で大胆に畳むことが可能で、この機構のおかげで大きな機体であるにも関わらず航空母艦に大量に搭載することを可能とした。
      • この折りたたみ方式はTBF/TBMから引き続いて用いられている。
        ただTBF/TBMでは油圧による作動だが、F6Fは重量軽減のために手動のままだった。コックピットからは後桁のロックピンの操作ができるだけである。
    • 大胆な主翼畳み機構を採用し、また中央翼内に燃料タンクを広く確保するため主桁の位置をかなり前方に取った。
      そのためTBF/TBMのように主桁前方に外方引き込みをするスペースはとれなかった。内方引き込みをするには太い胴体が邪魔な上、燃料タンクスペースも確保できなくなる。
      脚は主桁と後桁の間に後方引き込みをすることになった。前後桁間のスペースが広く、翼構造を強固なまま荷重を主桁に伝達出来たのはF4Uよりも有利な点である*7
      引き込みながらベベルギアで90度捻って車輪が後方を向くようにする仕組みは他にカーチスP-40等で採用されており、それほど難しいものではない。*8
    • 胴体格納式のF4Fと比べれば車輪のトレッドは広がり、着艦時の安定性も良くなった。
  • 太い胴体は避けたかったところだが、艦上機として必要な視界を確保するためにと、前後位置で言えば主翼の上、エンジンよりもさらに高い位置にコックピットを置くことで良好な視界を得ている。
    低く主翼後縁より後ろにコックピットがあったF4Uとは視界で段違いであることがわかるだろう。
    • なお、コックピットの真下は防漏式の機内増槽が収まっている。
  • 武装はF4F-4と同じく12.7mmブローニングM2を6挺搭載。強力なエンジン馬力の余裕から爆弾・ロケット弾の搭載容量も大きく*9、戦闘爆撃機としても運用された。
  • 最高速度は高度により変化するが高度7100mで612km/h。急降下制限速度はF6F-3が768km/h、F6F-5は初期型796km/h、機体番号71098以降は815km/hと零戦52型甲より20~70km/hほど優速。
    ちなみにF8Fは787km/h、紫電改は789km/h、試製烈風は770km/h*10
  • 航続能力も巡航1800km、機内増槽も追加すると機体のバランスが悪くなるも2400km、外着の増槽も足すとで2900kmとF4Fの1337kmより大幅に向上している。
    • F4Fより航続距離が増えたのは、機体タンク合計900lに加えて600lもの大容量増槽による「遠くまで飛ぶなら燃料を増やせばいい」という力技による解決法であった。
      零戦五二型は機体が570lに増槽が300lとF6F-3のほぼ半分しかない。ただし零戦五二型は燃費が良好な上に軽量なので航続距離は正規巡航1920km、増槽付の過荷重巡航3360kmとF6Fを上回っている。
  • 運動性は重量もあり、400km/h辺りの速度域では軽快とは言えないがF6F-5と鹵獲した零戦52型を比べた米軍レポートによると、370km/h以上での操縦性でアドバンテージを持つと書いてある。しかし、レポート原文では格闘戦や運動性で勝るとは書かれていないうえ、むしろレポート5ページ目では太字強調したうえで零戦52型との格闘戦は控えろと書いてある。はたして真実はどっちだ。*11*12
    また、高速域でなら旋回率を活かして零戦に対抗できる運動性を発揮でき、零戦に乗っていたエースパイロットも、口を揃えてF6Fの運動性能を褒めている。
    • 低~中高度では軽量な零戦に対し比べるまでもなく不利だが、6000m以上の高高度では二段過給機を搭載するF6Fは馬力の減少が少なく、零戦に対して優位に立ち回れるポテンシャルを持っている。
      • また、大馬力エンジンにより速度が出やすいことを利用して零戦より速度優位の状態で格闘戦を行うこともあった。
    • 昭和19年2月17日、トラック環礁の夏島上空でのF6Fと零戦の1VS1の格闘戦という、珍しいものを最後の204空司令柴田武雄少佐が目撃している。
  • F6Fは小高登貫飛長の零戦に対し上方からハイサイドアタックをかけた。
    アメリカ海軍航空隊の射撃術ハイサイドアタックとは

    アメリカ海軍航空隊の射撃術ハイサイドアタックとは

    • まず目標より500mほど上、1000mほど左右どちらかに離れて並行に飛ぶ。1000mほど前方に出たところで切り替えして突進、300mほどで射撃を開始する。この時、決して敵機の後ろにつくわけではなく前方を敵機が横切る形になる。そして見越し射撃で目標の前方に射撃し、そのまま下方を反対側にすり抜け、速度を生かして敵機を振り切って急上昇、再び攻撃をかける。ちなみに海軍ではF4Fを装備していたころからこの空戦機動を行っており、空戦訓練もハイサイドアタックとオーバーヘッドアタックを中心に訓練したという。
  • この時、零戦は下方を反対側にすり抜けてゆくF6Fの後上方についたが、降下しながら速度を出しているF6Fは零戦の射程距離に入る前に振り切って上昇しまた攻撃をかけた。これを何度か繰り返した後、F6Fは諦めて去っていった。F6Fは一度も零戦の後ろを取ることはなく、逆に零戦は何度もF6Fの後ろを取った。これを地上で見ていた柴田少佐はスポーツならば零戦の判定勝ちとしていたが、零戦側も米軍艦載機迎撃の際、第一回目の迎撃、第二回目の迎撃合わせて27発被弾していた。そのうちの一発は小高飛長の頭部から50cmほどの位置に被弾していた。ちなみに小高登貫飛長はこの日、2機のF6Fを撃墜戦果を挙げていた。
  • また、小八重幸太郎上飛曹も1943年12月27日にF6Fと1on1の空戦を行い、双方共に様々なマニューバを取り対抗するも、弾を撃ち尽くしたので最終的に決着が付かず、お互い顔を視認したあと立ち去った。
  • 2000馬力級、翼面積31平方メートルという数字はほぼ烈風と同等。
    比較して1トンほど重いが零戦、F4Fの次世代の戦闘機をアメリカは大戦に間に合わせ、日本は全く出遅れたということもできるだろう。
    • ただし烈風はF4U同様かなり冒険的な設計をしているのに対し、F6Fは持てる技術を無難に注ぎ込んだ機体であり、その設計思想は大きく異なる。
      烈風とはあくまでサイズが同じくらいの同世代機というだけで、中身は全くの別物と考えた方がいいだろう。
    • 上記のようにF6Fは本来F4U-1の保険として堅実に設計されたという一面があったが、F4U-1コルセアは空母運用不適格という問題が初期に発生したため、F4Uに代わって空母機動部隊を支えたF6Fの存在意義は大きい。
  • 欠点としては巨体と6トンもある重量。
    急降下時はともかく、運動面では格闘戦で陥りやすい低速域の縦旋回、横旋回が苦手で軽量な零戦に遅れを取った。
    また、着艦速度が速く、失速限界速度付近では舵が利き難いので着艦が難しかったとされているがそれより着艦不適とされたF4Uとは一体*13
    • これはかなりまずい欠点である。
      機体が大きいので護衛空母*14では発艦や搭載数の問題にも直面した。F6Fは機体が重いので滑走距離が戦闘機としては長く、発艦の際はカタパルトの使用が前提だった護衛空母もあった。飛行甲板が小さくて足も遅く、カタパルトも一基しかない護衛空母*15でも、敵を攻撃する為TBFなどの重量のある攻撃機も発艦させることもあるので、実戦では連続発艦にも影響を与えることもあった。F6Fは強力だがこちらもカタパルトを使わないと運用が難しい*16ので、カタパルトが無くても発艦できるFM-2を主力戦闘機として配備した*17飛行隊もあった。
      機体が空虚重量で4t以上、装備な燃料も搭載して5t半もあるので当然人力で飛行甲板の待機位置まで運べるシロモノではない。しかし、いつも機体を自走させたり牽引車を使えるわけでもなく、一機につき30人以上の屈強な男が力いっぱい振り絞って移動させる場合もあった。
      実際の写真。格納してあるので見たい人だけ見てどうぞ

      実際の写真。格納してあるので見たい人だけ見てどうぞ
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  • さらに機体重量は自慢の2000馬力のパワーを殺し、加速や上昇に悪影響を及ぼしている*18
    実際にF6F-5は、低空での加速や上昇において機体の軽い零戦52型や一式戦闘機、紫電改や四式戦に劣っており追いつかれたり、逃げられたりすることもあった。特に紫電改や四式戦に対しては、スペック上では高度6000mでもさらに劣勢だった。
  • 低速での旋回が苦手ということは格闘戦で下手すれば相手に主導権を譲りわたす可能性もあったため格闘戦を控えるようにマニュアルで指示したほどである。特に400km/h以下では零戦との格闘戦を禁止にしたほどである。*19
    • 実際設計に無駄が多かったらしく、F8Fではかなりコンパクトに軽量化され更に量産性も向上している。
  • もうひとつは2000馬力級にして見ると最高速度が612km/hと低い点か。作戦によっては固定増槽を装着することもあり、その場合は600km/hを下回るほど速度が低下している。*20


  • F6Fの生産が始まった時、グラマン社はF4Fの受注残があり、TBFアベンジャーの大量発注も来ていた。そのため工場の新設が必要であったが、戦時中であり鉄鋼が政府割当制で入手に時間がかかった。そこで廃線となったニューヨーク高架鉄道やワールドフェア・バビリオンの廃材を買い入れて工場の建設資材にあてた。この時、グラマンは買い入れた鉄で飛行機を作ってるというジョークが流れた。重くて頑丈なグラマンの飛行機のイメージにもあっており、後に「グラマン鉄工所」というあだ名がついた。
    • ただし、これはグラマン社が設立当初から、堅実な設計で頑丈な艦載機を作り続けて来た証でもある。特にチャンス・ヴォート社がF4Uで先進的な設計を取り入れたが故障や運用難に悩まされていた反面、凡庸な性能だが運用も整備もしやすく、着艦時に機体が真っ二つに折れてもパイロットが怪我ひとつなく脱出できたという記録映像も残されているF6Fへの信頼は非常に大きなものであった。*21
    • ちなみにこの「鉄工所(Ironworks)」の尊称は、他にリパブリック・アビエーション社にも冠されている。こちらもまた重くて大きくてむやみに頑丈な軍用機を作り続けたメーカー。高射砲でハチの巣になってるのに平気で飛んで帰ってきたP-47、翼にSAMを喰らったが不発だったのでそのままぶっ刺し状態で飛んで帰ってきたF-105と、無茶な逸話が記録に残る。で、この会社は後にあのフェアチャイルド社に吸収されるのである…。
  • 初めて配属されたのは、1942年末に就役したばかりの新鋭空母エセックス。訓練の後、翌年夏には初めてエセックスとヨークタウン*22から実戦出撃を行っている。
    エセックス級空母とF6F戦闘機はどちらも戦争後半期を象徴する米海軍兵器だが、実はほぼ同時期の生まれで縁の深い両者でもある。
    ゲームでエセックス級が実装された暁にはF6F-3を持参するのであろうか。→ 持参しました
  • 実戦では1943年より投入され、当時日本陸軍海軍と死闘を繰り広げている。
    決して楽な戦いではなく、しばしば格闘戦に誘われて少なくない損害を受け、劣勢になることもあったが、徐々に戦力差、搭乗員の練度差、燃料、資源の差、F6Fの持つ性能を活かして最終的にはアメリカを勝利に導くにあたって大きな貢献を見せた。
    • ちなみに太平洋戦争では1943年~1945年の2年間の間にF6Fは5163機*23の日本軍機を撃墜し、米軍のNaval Aviation Combat Statistics World War IIでは空戦での喪失(Own Losses on Action Sorties to Enemy AC)は270機、対空砲火での喪失(Own Losses on Action Sorties to Enemy AA)が553機、戦闘中にその他理由による喪失(Own Losses on Action Sorties Operational)340機、戦闘以外での喪失(Own Losses on Other Flights)885機、陸上/艦上での喪失(Own Losses on Ship or Ground)は413機と計2461機とアメリカは公式記録としている。なおWW2当時のアメリカの被撃墜システムは戦闘空域で撃墜されたと認定した機を被撃墜としてカウントし、反対に不時着機や帰着後に大破された機は被撃墜にカウントしない。
    • 日本側に於いても、グラマン戦闘機らしい頑強さに加えて、アメリカ機にしては比較的よく曲がって旋回にも食らいついてくるため、それまでのグラマンと違い手強い機体として警戒された。
  • F6Fの派生型は多いため、F6F-3の派生型に絞って記述する。
    • F6F-3E
      夜間戦闘機型。右主翼下にAN/APS-4レーダー搭載。18機改装。1944年実戦投入。
      1944年7月4日に父島上空にて二式水戦9機相手に2機で一方的に7機を撃墜したのはこの機体。
    • F6F-3N
      夜間戦闘機型。右主翼下にAN/APS-6レーダー搭載。229機改装。
    • F6F-3P
      武装偵察機型。
    • XF6F-4(F6F-4)
      XF6F-2同様、ターボチャージャー付きのエンジンであるR-2800-27(2,100馬力)を搭載し高高度性能を強化した試作機。F6F-3から1機だけ改造されたものの没になった。
      空母運用する事を考えてか、高高度性能よりも速度性能を米海軍が重要視した為と言われる。
    • Hellcat FR.Mk1
      英国海軍への輸出仕様でF6F-3相当。F4F系列と同じく相当数が供与された。当初は「ガネット(カツオドリ)」と呼ばれていたが、すぐにヘルキャットに統一されている。
      自国製シーファイアと共に運用された。シーファイアと比べて運動性では劣るものの着艦が容易で、当時のドイツ戦闘機主力のBf109Gに対しても互角に戦えると好評だった。
      しかし、イラストリアス級の後期型は格納庫天井が低く、巨大な本機をそのまま運用するのは困難だったそうな。
  • 2018年7月24日にデアゴスティーニ・ジャパンから発売された『第二次世界大戦傑作機コレクション』65号が、F6Fの三色塗装時代をモデル化している。*24
    • この青2色と灰色を使った「トライカラー・スキーム」は、南太平洋での作戦環境に合わせた塗装とされているのだが、F6F-3がこの塗装だったのは、1943年9月の実戦投入からわずか4か月間ほどで、1944年3月には「グロス・シーブルー」一色への塗装替えが始まった。「トライカラー・スキーム」は日本軍機の格闘戦への対策として、現在で言う「ロー・ビジビリティ」(低視認性)を目指したものだったが、F6F部隊が空戦技術を確立して戦果が上がるようになったため、塗装にコストをかける必要がなくなって「グロス・シーブルー」に塗り替わったと言う経緯がある。*25

この装備についてのコメント

  • なるほど。説明ありがとうございます -- 木主? 2018-07-21 (土) 00:16:08
  • なぜイントレピッドで改修できんのだ…(半年でサラ34連敗中ザコ提督感 -- 2018-10-19 (金) 16:22:28
  • サラトガ持参装備の装備改修でこれ2こ作れば任務報酬でもらう必要はないのかな? -- 2019-02-01 (金) 15:15:07
    • 恐らく、多くの提督の意見はその逆かな。任務報酬でこれ貰えばわざわざF4F-3やF4F-4から作る必要はないって感じで(ネジ課金ジャブジャブするなら話は別だけども) -- 2019-02-01 (金) 21:16:50
      • なるほど。そりゃネジは惜しいものな。しかしそうなると任務報酬でこれを受け取る時、サラトガはMK2になってしまうので、後続の夜戦装備任務達成のためにサラトガを引き直すのか…?まじで? -- 2019-02-03 (日) 23:41:34
      • 引き直す?再コンバートすればいいのでは?燃弾は減るけども -- 2019-02-03 (日) 23:44:57
      • なんだか齟齬があるな。このwikiの改修工廠のページによれば、この装備の改修が可能なのはサラトガ改だけ。この装備が貰えるサラトガ任務はサラがmk2でないと達成出来ない…よって引き直し。…もしかしてなにか間違ってる? -- 2019-02-04 (月) 11:44:46
      • うん。これの改修可能なのはサラトガ改以降。当然MkIIでもmod2でも可能。 -- 2019-02-04 (月) 11:54:29
      • 補足するなら、改修工廠ページでの担当艦表記は特別注記がない限り「記載された改装段階以降」という意味。秋月砲だって担当艦は「秋月、照月、凉月、初月」表記だけど秋月型改でもできる。それと同じ -- 2019-02-04 (月) 12:00:15
      • そうなんだ…ありがとう。おかげで二の足を踏んでたサラトガ改装に踏み切れるわ。 -- 2019-02-04 (月) 12:19:44
  • 夜戦機任務終えてからようやくコイツの★MAXが完成。F6F-5にしてもいいんだけど装備イラストの機体の色とアングルがこっちのが好みだからどうしたものか -- 2019-02-15 (金) 17:14:14
  • 夜戦任務のことわすれて改修更新してしまった... -- 2019-03-13 (水) 06:11:17
    • 任務でもらえる分使い切っちゃったなら、サラトガ建造してF4F-4から更新するしか…次のイベントでイントレピッドがドロップするなら持ってくるんだが、どうかねー -- 2019-03-13 (水) 07:24:45
  • あれ?サラいないと改修できないじゃん! -- 2019-06-19 (水) 02:27:59
  • 深海棲艦の持ってるのと同型らしいと言われてるみたいだけどがむしろあの猫型艦戦が欲しいです -- 2019-08-07 (水) 16:08:21
  • ワイさん、何を血迷ったかF6F3Nの改修任務を無視してF6F5に更新....5-5に殴り込み駆けるかF4F4の回収か迷う -- 2019-10-27 (日) 23:58:17
  • いつになったらイントレピッドに改修させてくれるのだろうか?サラ居ないから改修できなくて困る -- 2019-11-04 (月) 20:54:15
    • そこに溶鉱炉が -- 2019-11-10 (日) 16:01:23
  • 改修表を見る限り、サラトガを改二にすると改修できないらしいのだけど、それで合ってます? -- 2019-12-26 (木) 22:01:43
    • 改修担当官は注釈ある場合を除き、基本は表記「以降」  -- 2019-12-26 (木) 22:14:25
    • 合ってない 改修表は改装して改修ができなくなる場合には注釈がついてるからついてない場合には改装しても依然として改修はできる -- 2019-12-26 (木) 22:17:38
    • ありがとうございます。誤解が解けて助かりました -- 2019-12-26 (木) 22:59:54
  • 小ネタ欄の折りたたみ部分が認識されていなかったので、#Regionとなっていた箇所を#regionに訂正しました。 -- 2020-04-06 (月) 17:19:51
  • あと少しでF6F-5ができるけど、そこからの改修分のネジと紫電改二が足りないから次のイベントかな -- 2020-06-04 (木) 12:53:58
  • 小ネタでこの機体の欠点に重量が挙げられているけど、そんなに言われる程?自重はホーカーの顎兄弟とシーフューリー、Ta152、同期のF4Uなんかとあまり変わらない4.2㌧だし、全備重量もさっき挙げた機体とあまり変わらないか多少重い程度、そこまで言われるものではないと思うけど。 -- 2020-09-26 (土) 14:42:05
  • ずいぶん前、ビッグワンガムでヘルキャットのキットを造った時、着陸脚が出し入れできる構造になっていた。零戦や隼とも違う収納の構造が新鮮だった。しかし、100円くらいのキットで、良くあそこまで作りこんだなあと今にして思うと感心する -- 2020-10-27 (火) 14:18:02
  • F6F-5のMaxまでの道のり消費装備とネジ重いな。せめて上位更新した際に★3とかにならないかな。 -- 2020-10-31 (土) 18:17:23
  • 改修2機目は欧州作戦でイントレビットのドロップの有無を確認してからでいいかな?上位夜戦はロマン装備の一つでぜひ欲しいけど流石にネジ大杉。 -- 2020-11-19 (木) 22:09:47
  • こやつって、サラ改二にすると改修できなくなるの? -- 2021-01-04 (月) 15:34:31
    • 改修表ページの”表の読み方2.例2”参照 -- 2021-01-04 (月) 15:42:01
  • ありがとうございます。書いてあったのですね… -- 2021-01-04 (月) 21:54:54
  • F6F-3サラトガMk2で改修出来ません、水曜日にしようとしましたが -- 2021-01-06 (水) 20:48:50
    • 火曜日に可能 -- 2022-06-07 (火) 06:26:34
  • F6F-3持っていなかった、改修出きるわけない!サラトガ編成任務でF4U-1D選んだみたいだ -- 2021-01-06 (水) 21:25:24
  • 重い重いってよく言われるけど、Wikipediaでスペック見てきたら天山艦攻より重いじゃないか…!?そりゃ重いわな -- 2021-01-11 (月) 05:57:34
  • まだ改修中盤だぞ。ネジ高すぎるぜぇ…(泣) -- 2021-03-01 (月) 17:20:49
  • F4U-1量産するなら餌になるのか。 -- 2021-03-02 (火) 04:00:03
    • ★付きしかねぇ…F4F-3から育てないといかんのか… -- 2021-08-16 (月) 05:34:33
      • なあに、新規実装艦が持ってきてくれるさ(F4U-1が3つも4つも要る状況には早々ならんだろう……) -- 2021-08-16 (月) 07:48:41
  • やっとサラトガ任務クリア出来たわ…本当は熟練一航戦終わらせたらイベ海域始めるつもりだったけど、イヤーリーも進めるなと思って5-5割る前から始めてまみいらと資源めっちゃ食ってやっとSいったと思ったら編成条件未達成…結局割ってから2.3回で達成できた。ボーキ以外3マン近く、バケツ100個、まみいら20個つかったわ イベ海域並に使って疲れた…もう5-5なんかいくもんか! -- 2021-09-06 (月) 08:13:07
  • 銀河 江草 -- 2021-10-03 (日) 14:03:37
  • 脚の折りたたみ機構や翼の折りたたみ機構が瑞鳳の「かわいいセンサー」に触れまくっていそう -- 2022-06-17 (金) 18:37:34
  • F6F-5★max2つ目もしくはF6F-5N作るためにこれの改修始めたけど相変わらず先が長いわ。任務いい加減に終わらせてスッキリしていてのがあってなぁ。 -- 2022-09-01 (木) 10:02:15
  • 艦載機パズルでF6F-5★10の重要性を認識して2機くらい作ろうと思ったけど、これサラトガのMk2やmod2では改修できないんか・・・イベ終わったらラングレーとかレンジャーで改修できるようにならないかな -- 2022-10-06 (木) 05:42:32
    • F6F-3は、改だけでなくMk.IIやmod.2でも改修できるよ。F6F-5になるとMk.2かmod.2でないと改修できなくなる。 -- 2022-10-06 (木) 06:51:42
    • F6F-3は火水木でサラ改以上、F6F-5はサラMkIIで日月火とmod.2で火水木 -- 2022-10-06 (木) 07:28:07
    • Mk.IIもmod.2もできる定期 -- 2022-10-06 (木) 07:29:26
    • マジだ、某サイトで「Mk2 Mod2可」って書いてあったのを「不可」って見間違えてたわ、ありがとう -- ? 2022-10-07 (金) 05:04:41
  • ラングレー改で一つ手に入れたので改修しようと思ったらサラがいないorz -- 2022-10-28 (金) 13:56:52
    • Iowaか神威が在籍してれば大型艦建造で入手可能。 -- 2022-10-28 (金) 15:52:59
      • ほかの米艦秘書官じゃできないん?昔プリンツじゃビスマルク作れないとかあったと思うけど、そのたぐいなのかな -- 2022-10-28 (金) 16:50:27
  • これを持ってくる艦がいるのを忘れて現在1個余る予定なんだけど処遇をどうしたものか…派生とか実装されませんかねぇ -- 2023-05-10 (水) 22:44:02

*1 一機はF6F-5に更新してから任務で使用。戦果ランキング報酬でF6F-5を入手している場合はF6F-3・F6F-5を各一機で良い
*2 FM-2→F4U-1D
*3 SBD-5→SB2C-3
*4 直訳すると「地獄猫」だが、「性悪女、あばずれ女」という意味を持つスラング。
*5 ちなみにF4F-3の制式採用は1939年8月。
*6 R-2800換装機。XF6F-2はR-2600ターボ付きの試作機だったが不採用
*7 F4Uでは脚柱と主桁が交差する位置関係にあり、主桁に脚柱の逃げを作る必要があった。
*8 F6Fの永遠の好敵手F4Uは似た形式だが傾けたピボット軸を使い87度ひねって収納する。ちなみに両者では主脚タイヤやハブなどに互換性があった。
*9 F6F-5では1t爆弾や航空魚雷も搭載可能
*10 風洞実験にて。烈風11型は試作烈風より機体強度が強化されている。
*11 どちらも正しい。操縦桿の動きをロッドやワイヤーで舵に伝えるわけだが、舵面にかかる力は速度の自乗に比例するため、基本的に「低速に合わせたテコ比の小さい舵はよく効くが高速だと重くなる」「高速に合わせた軽い舵は低速だとスカスカ」になる。F6Fは想定した主用速度域を零戦より高速にとっていたのだろう。なお、この矛盾を解決したのは零戦の昇降舵に使われた「剛性低下式操縦索」だが、補助翼はロッドで動かしており、高速では「重くなる」事は防げなかった。強風・紫電・紫電改では腕比変更装置を備え、低速時と高速時でテコ比を手動で切り替えてこの問題に対処していた。
*12 このバランスが絶妙だったのが、日本では四式戦『疾風』、ドイツではFw190とその発展型Ta152である。アメリカはP-51でも低速・低高度では重たくなることを避け得ていなかった。もちろんお手上げというわけではなかったが、Fw190や零戦に対抗する為開発されていたF8Fはついに対戦に間に合わず……である。ただ、敢えて例外を上げるなら「舵に頼らずとにかくエンジンの推力で空戦域を離脱する」力技が可能な戦闘機があった。P-38である。そしてレシプロエンジンより圧倒的なパワーウェイトレシオを発揮できるジェットエンジンの登場によって、それはさらに格闘戦の為の機動性へと添加されていく。
*13 F4Uが着艦不適とされた原因の一つに、コクピットが主翼のやや後ろにあるという構造に起因する前下方視界の悪さが挙げられる。初期型のF4Uは機首を引き上げると長いエンジンブロックが完全に前下方視界を塞いでしまうため、三点着陸を行う際には飛行甲板が全く見えない状態の中、心眼で着艦ワイヤーにフックを引っ掛けなければならなかった。イギリスの場合、着艦の際に機体を横転させて視界を確保し、着艦寸前で水平に戻し三点着陸する。といったことをやっている。
*14 サンガモン級を除く。
*15 コメンス・ベイ級のみは二基のカタパルトを装備
*16 一応訓練に限った話では、ハワイ沖でカサブランカ級がカタパルトを使わずにF6Fを発艦させているので、風が吹いてる状況なら風上に向けて進路を取り、自然の風速を利用するなど、カタパルトが無くても発艦は不可能ではない。しかし護衛空母全般に言えるが足が遅いので無風~弱風状態なら合成風速が作れずお手上げになるので、あくまでもカタパルトを使わないと運用が難しいのだ。
*17 FM-2の方は滑走距離が短いのでカタパルトが無くても発艦でき、着艦時もクセがなく、機体が小さく嵩張らず、低空域の戦闘が得意と護衛空母で運用するには十分すぎるほど強力だったので評価が高い
*18 馬力荷重の問題。
*19 空母艦載機は攻撃隊の護衛、空母の直掩などをするため必然的に格闘戦の割合が高い
*20 ただし世界的に見て艦載機は最高速度を要求されることはあまりなく、どちらかといえば主翼を大きく(=最高速度が低下する)して運動性が要求されることが多い。
*21 この「グラマン鉄工所」思想は、戦後の機体設計でも変わることはなかった。「グラマン社の最高傑作」と名高いF-14も、もともとは世界初の可変翼戦闘機であるF-111の海軍型の量産キャンセルから生み出されたものである。F-111Bの問題点を洗い直し、空母での運用に適するように「グラマン流に」改設計したのがF-14である。AIM-54「フェニックス」ミサイルも、もともとはF-111Bのために用意された兵器だった。
*22 エセックス級ヨークタウン
*23 アメリカ側主張。実際には重複戦果や誤認戦果も多数含まれている
*24 13号では艦これでのF6F-5のような「グロス・シーブルー」一色塗りがモデルになっていた。
*25 この塗装も、海面上での低高度飛行では、上空からの視認性低下も認められた。大馬力エンジンの出力とやたら頑丈な機体構造が、塗装に手間をかけなくても強い機体だということを証明したのである。