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N.E.Pと聖銃の仕組みに基づく、歴史改変にまつわる諸問題の考察
仮説提示・監修:10-00366-01:あんぐら2
文章編纂 :42-00537-01:吾妻 勲
当仮説は現時点での無名世界観の展開について、
考察の性格上、その問題点を指摘するような形での構成となりました。
しかし、それは現状を構成されるまで重ねられたプレイヤーの皆様を始めとする、
各位の尽力に対して無秩序な批判を行うものではなく、
これらの結果とそれを生み出すに至った努力に最大限の敬意を払い、
その結果からより良い次の展開を生み出すには何を考えるべきかという観点に対し、
わずかばかりでも可能性を提示出来ればとの思いから構成させて頂いた記事となります。
その為、文章の構成には可能な限りの配慮を行っております。
それでもなお、何かしらご不快なご感情を抱かれるような事などがありましたら、
その責は全て、編さん責任者である吾妻に帰属する物であります。
経緯
聖銃とN.E.P(Null Erinco-Gate-Point Pursuer=ナル・エリンコゲート空間追跡機)とは、
無名世界観において、共に“歴史改変を可能とする装置”とされる物であります。
即ち、今日の無名世界観における諸問題の根幹を為すと考えられる
“歴史改変≒時間犯罪”へのアプローチとして重要な要素であると考え、
考察を行うものであります。
聖銃とN.E.P
聖銃とは、“エレメンタルギアボルト”における精霊機導弾事件以前、
同地点*****(以上、検閲済)遺跡の壁面より発見された16基(註1)の装置であります。
装置内部には、“エリンコ=ナル・エリンコワールドタイムゲート”
と呼ばれる入り口と出口が対になった環状のWTGが内蔵され、
このWTGが保有する情報から、対象の因子を捜査し、
過去に遡上してその因子を世界から排除する事により、
“対象が世界に存在しなかった”事象を具象化する装置とされます。
セプテントリオンが、この原理をコピーし、一種の兵器として運用可能としたのがN.E.Pであり、
基本的な機能に関しては、前述した聖銃の機能と同様とされます。
聖銃とN.E.Pによる歴史改変
この基本機能により、聖銃及びN.E.Pは、
“過去に遡上して対象の存在を抹消する装置=歴史を改変する装置”とされます。
つまり、指定した対象を聖銃もしくはN.E.Pによって抹消すると、
その対象は“使用した時点において”、“存在していなかった”事となります。
よって、“その対象が存在した事によって起こった事態”は全て、
“その対象が存在しなかった為に起こった事態”へと置き換えられる=歴史の改変が起こるとされます。
この事態について示す例として挙げられるのが、
''“ある幻獣XをN.E.Pによって抹消した場合、その幻獣Xによって殺害された人物Yが生き返る”
とされる説であります(註2)。
即ち、“ある幻獣X”を“N.E.Pによって抹消する”事により、
“ある幻獣X”の“存在した事実”そのものを抹消した事となり、
結果的に、“ある幻獣X”が行った事実である“人物Yの殺害”もまた発生せず、
“人物Y”が生きている事が事実として置き換えられるという結果になったと考えられます。
(註3)
これは一種の歴史改変であり、
この例を以て、聖銃及びN.E.Pが“歴史を改変する装置である”と考えられます。
介入勢力の対立と歴史改変
以上により、
聖銃及びN.E.Pが“歴史改変を直接的に可能とする装置”である事が説明されました。
ここで問題となるのが、
聖銃及びN.E.Pは“複数基存在する装置である”という点となります。
これが意味する所は、
“一度改変した歴史を再度改変する事が可能である”という事になります。
例えば、先の“ある幻獣X~”を例に取ると、
“ある幻獣X”をN.E.Pによって抹消した“対象Z”を更にN.E.Pで抹消したと仮定します。
(註4)
すると“対象Z”が運用するN.E.Pによって抹消されるはずであった“幻獣X”は、
“対象Zが存在した事実”が抹消される事によって、“幻獣X”が抹消されない歴史へと改変され、
結果として“幻獣X”が復活するという事になります。
実際には、このような細かなスパンでの歴史改変は行われませんが、
要所で行われるプレイヤー陣営とセプテントリオンの対立とは、
この構図を大規模に拡大した物であると言えます。
即ち、現在の無名世界観において、
“歴史≒過去は何度も改変可能であるが故に、望む未来=改変が絶対に行われない未来が得られない”
という自己矛盾に陥った状態が構築されるに至っていると想定する事が出来ます。
/*/
ここでの矛盾する構造は“未来が何度でも改変可能な、不確定な物である”
という前提が原因となっていると考えられます。
しかし、その前提だけでは、
セプテントリオンを主とするプレイヤーと対立する勢力が歴史改変を目的とした工作を行う事は、
プレイヤー勢力を誘引する以外、徒労でしかない事になります。
その為、セプテントリオン側は、
“未来が(望む形に変えた上で)改変不可能な、確定された物になる”
と、その前提を覆し得る要素を持っていると推測されます。
当仮説は、この“未来を固定する機能”が、聖銃に搭載された機能であると仮説を提示します。
セプテントリオン側は、この機能を以て歴史の要所となる点で聖銃を運用し、
“セプテントリオン側にとってのハッピーエンド”を確定させようと画策していると考えられます。
これを示唆すると考えられるのが、アイドレスに登場した“空間固定装置(改)”の存在です。
これはその名の通り空間を固定化する事で、世界を安定させ、
ゲートによる情報のやり取り以外が起きないようになるとされる装置であり、
ワープ等の空間を超越する行為を不可能とする効果が確認されました。
この機能を未来、即ち時間軸に置き換えた物が、聖銃に搭載された機能と考えられ、
部分的(或いは同等の物?)にアイドレス上の技術で実現可能になったのが、
“空間固定装置(改)”であり、聖銃の機能を物語る要素であると考察します。
/*/
しかし、当然ながらこれらの機能を使用して“無理に”未来を固定するのは、
プレイヤー側と対立をしている事からも分かる通り、問題の大きい行為である事が伺えます。
その為、提示されるもう一つの可能性となるのが、
“全ての勢力が同意した未来を確定し、以降その改変を行わない”
という選択肢となります。
即ち、歴史とは改変が行われる事を前提とし、
それを全ての勢力の同意を以て、この同意以降行わないと結論する事となります。
これは、アイドレスSランクエンドの情景となる、
“全ての勢力が和解し、銃を置く”
と一致する結論であると考えられます。
そして、この同意の調停者となるのが、
“万物の調停者”こと、シオネ・アラダであると、当仮説は結論付けます。
しかし、現時点において、青の厚志は“次代の”シオネ・アラダと目されるものの、
今なおプレイヤー側とセプテントリオン側が和解する流れは見えない事から、
“現在”シオネ・アラダは空位であると考えられます。
/*/
註1:
16基は発見時の数量とされます。
2011.04時点では、報告されている聖銃の内“Np-XXa”の様に、
ナンバーにアルファベットを付記された物が存在するとされます。
この為、聖銃の現存数は何基か不明確となっています。
註2:
旧世界観Q&A2000/11/30投稿分、
ログNO.16、記事NO.1015“やがみ”氏名義での回答を確認。
註3:
但し、この論点で進めると、
“幻獣Xの存在した事実”が抹消される事により、
“N.E.Pが撃たれる必然性=幻獣Xの存在”が抹消される為、
“N.E.Pは撃たれない。よって幻獣Xが復活する”という論理構造が成立します。
しかし、この論理構造では
“N.E.Pが撃たれる→幻獣Xが消滅する→N.E.Pが撃たれない→幻獣Xが存在する→…”;
という“閉じた時間の環”が構成される事となり、不可解な構造が構築される事となります。
現状、この問題に対しては“N.E.Pが世界移動する事により、幻獣も消滅する”という形で、
一応の決着を見ていますが、
N.E.P(元になった聖銃)はガンパレード世界とは異なる世界の技術で作成されたとされ、
そもそもガンパレード世界において、異なる世界の開発物であるN.E.Pが世界移動する事で、
N.E.Pの影響である“閉じた時間の環”を“無かった事”に出来るか、
という問題には明確な解答が出ていない状態となっています。
註4:
聖銃及びN.E.Pの説明によると、
これらの装置は“現在存在する世界と適合しない因子を”判別・抹消する機能を持つ為、
“対象Z”が“世界と適合する因子”である場合、この説明は厳密には成り立ちません。
よって、ここではその観点を省いた単純な論理構造の例として、例示させて頂きました。
参考資料
ガンパレード・オーケストラに関する諸仮説の総合的検証に基づく、無名世界観事件構造仮説
仮説提示・監修:10-00366-01:あんぐら2
文章編纂 :42-00537-01:吾妻 勲
/経緯/
以前より、黒天の羅針盤報告集において、
ガンパレード・オーケストラ(以下、GPO)にまつわる考察をいくつか提出させて頂き、
それぞれの考察について、仮定を提示致しました。
しかし、GPO三部作は一つずつ独立した時系列にあると共に、
それぞれが関連しあう構造性を持った事件でもある事が証明されております。
この事から、当仮説以前に構築した、GPOに関する仮説を整理・統合し、
GPO三部作、及びそれと関連性が示唆されている他の無名世界事件を検証する事によって、
無名世界観で起きている事件の相互関係を分析する事を試みる物であります。
GPO三部作を通して一つの事件を形作っている、とする事例が、
GPO“青の章”における、
“仕様上のグレートエンディング”(註1)とされる中山千恵(プルム)エンディングとなります。
このシナリオは、全三部作の流れの上で、
規定の条件を全てクリアする事によって始めて達成可能なシナリオとなっており、
更にシナリオ上で、その条件が必要とされた
“物語上の理由”も明らかにされるものとなっている事から、
GPO三部作が、物語上の関連性を持って一つの事件を構築していた裏付けとなっています。
(関連記事)
ここで問題となるのが、その条件の内訳となります。
条件となるのは、三部作を通じて数人の人物と交流を深くする事(=キャライベントクリア)
となっています。
但し、その過程において、
“絢爛舞踏章を受章する”
“精霊手を習得する”
…等の、後の歴史≒世界に多大な影響を与える条件を達成する必要があります。
これらは、ゲーム中においては目的を達成する為の重要なステップですが、
これが“ヒストリー”になると仮定した場合、ゲーム(=介入)をクリアした後において、
その影響は、プレイヤーの介入を離れた人物達に残り続ける事となります。
これは、その人物の運命が大きく改変される事態であり、
更にそれがDOLL・PLAYER・SYSTEMによる
“介入”を前提とした構造となっている事から、
GPOには“意図的に運命≒歴史を操作し、GPO世界において何らかの目的を達成する”
という人為的な意図が根底にあると考えられます。
この“意図”とは、悪意的な物に限らず、
プレイヤーによる登場人物への介入、運命の改変も含めた、
多面的・多義的な物であると考察されます。
即ち、その“介入”に介在する“意図”がどうあれ、
結果としてある人物の運命を通じ、歴史に多大な影響を与え得る“結果”が残される事が、
この検証における要旨となります。
GPO三部作は、それぞれ規定された時間枠の中で展開される物語となっており、
“らせんを回す”事によって、その時間枠を繰り返す仕様となっています。
その時間枠となるのが…
白の章:1999年12月1日~2000年2月29日
緑の章:2000年3月1日~2000年5月31日
青の章:2000年6月1日~2000年8月31日
…となります。
仕様上、基本的にこの時間枠は不可逆・整合性を持ち、
ゲーム内で不規則な動きをする物ではありません。
しかしゲーム上、この時系列に不整合が発生すると考えられる部分があります。
その一つが、先に述べた“らせんを回す”という点になります。
この“らせんを回す”という行為が時系列に不整合を発生させるという事を端的に表した言葉が、
緑の章における芝村英吏の
「芝村ですらもやらない悪行がある。
それは時間犯罪だ。
貴方がやっているのはそれだぞ。(略)」
という言葉になります。
これは、プレイヤー=介入者が“らせんを回す=時間を遡上する=時間犯罪”
という行為を行っている事を端的に示した例であると言えます。
また、“仕様上のグレートエンディング”へ到達する事を目的とした場合、
仕様上、一度もらせんを回さず到達する事は不可能ではありませんが、
実際に白の章→緑の章→青の章と、全てを時系列順に追ったとして、
白の章と緑の章において、それぞれのキーパーソンから、
儀式魔術が終了した旨を告げられます。
しかし、これを以て青の章に突入し、グレートエンディングへと向かうと、
実際にその儀式魔術が発動する時点を目の当たりにする事となります。
その事態を表す例となるのが、以下のセリフです。
(GPO白の章:小島空キャライベント)
(経緯、略)
「ミッション終了だ。
今頃、どこかの誰かの見える風景が、
変わっているはずだ。
成功だよ」
(後略)
このGPO白の章(=1999年12月1日~2000年2月29日)時点において、
儀式魔術は既に発動、結果が出たと示されています。
しかし、GPO青の章は最小で3ヶ月程度の隔たりがある(=2000年6月1日~2000年8月31日)為、
この時点において、時系列に若干の齟齬が発生していると捉える事が出来ます。
更に、GPMからの参戦者を招聘するのであれば、仕様上、
らせんを回す以外の方法があり得ない事を付け加えておきます。
/*/
一方、別の観点から時間軸の齟齬を示す例として、
GPOを軸とした“絢爛舞踏祭”側の時間軸が語られる事があります。
「…このままでは絢爛舞踏祭がはじまる。
第6世界の写しがここまできてしまう…」
(鈴木真央:プレイヤー黄金剣翼武士団勲章叙勲時)
「…皆が、お前に影響されている。
このままでは絢爛舞踏祭がはじまる。
どういうつもりだ……A」
(HBペンギン:プレイヤー黄金剣翼武士団勲章叙勲時)
まず、鈴木真央はゲーム“GPO白の章”において、介入されている事、
その介入者が“プリンセスポチ”(当時。現・わんわん帝國皇帝)であるとされます。
「(前略)…電源を切る前に覚えておいて。
私の名前はクラーラ、英雄の介添え人。
コールサインはプリンセスポチ。」
HBペンギンは世界移動者であり、七つの世界を旅する、とされます。
以上より、彼らがGPO世界とは異なる世界で起きた事件である
“絢爛舞踏祭”事件を知っている可能性はあると仮定されます。
また、いずれも黄金剣翼武士団勲章が叙勲された時に語られる言葉ですが、
これは“絢爛舞踏祭”が37名の絢爛舞踏が一堂に会した事件である事から、
黄金剣翼武士団勲章、即ち、総撃破数が400を越える人物(≒絢爛舞踏候補)が、
プレイヤーと同じ陣営に4人以上いるという事態に類似性が生まれつつある事を示唆していると考えられます。
但し、両者の言葉を見る限りにおいて、
絢爛舞踏祭の始まりを危惧する物であっても、
“彼らの主観において、絢爛舞踏祭はまだ発生していない”と捉える事が出来ます。
しかし、同じくGPO白の章において、
鈴木真央=プリンセスポチは、最後に奇妙な言葉を告げています。
(経緯、略)
「現実は…第7世界はひどい有様よ。(後略)」
プリンセスポチにとって、現実=第7世界であり、
この言葉から第7世界に問題が起こっている事が示唆されています。
この原因と考えられるのが、絢爛舞踏祭におけるセプテントリオンの絢爛世界撤退行動となります。
/ブランカ/
第6世界を放棄する。
第7世界で防衛線の構築を開始する。
(中略)
第6世界を分けたように、
第7世界を分離して、
片方を盾とするしかあるまい。 ”
(イベント発生条件:撃墜数300機以上)
この“盾”とされた第7世界が、彼女の言う第7世界であると仮定する事が出来ます。
しかし、ここで問題となるのが、
“鈴木真央=プリンセスポチの認識が、短期間(GPO白の章期間内)で大きく変化した”
という点となります。(註2)
これを読み解くと、
“GPO白の章期間中に、絢爛舞踏祭が始まり、終了したか、終局に近い状況にある”
となります。
その理由として、
前述したセプテントリオンの撤退は、
絢爛プレイヤー=介入者の異常な戦果に伴うリューン増大が引き起こす物であり、
絢爛舞踏祭が終局に向かいつつある状況である為となります。
また、これを補足するような形の資料となるのが、
小島空の語る言葉となります。
(経緯、略)
「絢爛舞踏祭で第6世界側にでかい穴は開いた。(後略)」
これを見る限りにおいて、
儀式魔術における目的“世界に穴を開ける”が達成されている事から、
儀式魔術としての絢爛舞踏祭はその目的を達成している=終了に近い状況にある、
と考えられます。
しかし、絢爛舞踏祭は絢爛世界時間において、3年間に渡り展開される物であり、
GPO白の章期間中に行われた事を考慮すると、時間軸に齟齬が発生していると見る事が出来ます。
/*/
以上の諸要素により、
GPOは、根本的に“らせんを回す”事を必須としており、
その結果如何に関わらず、時間軸に齟齬を内包しているという事を、この検証の要旨とします。
黒天の羅針盤では、GPO各章における人間関係について、
“無名世界観上の物語を美しく構築する”という観点から、数か所考察を行いました。
その考察の主旨として、無名世界観上の物語が構築されるにあたり、
“ワールドタイムゲート(以下、WTG)”
“情報補完”
“同一存在”
以上の3点を、“美しい物語”を構築する上での最重要ファクターとして考察を行っております。
これは、無名世界観におけるルールとして…
1.各世界は、それぞれある程度の相関性を持って歴史が展開する。
2.通常、各世界はその歴史に沿う形で時間が進む。
3.ある一定の条件下において、各世界が持つ歴史の恒常性が発動する。
→この、歴史の恒常機能が、“WTG”による“情報補完”である。
4.一定の条件について、以下に例を列挙する。
- 4-A.歴史を大きく塗り替える可能性を持つ“何か”が出現する。
- 4-B.他の世界に類を見ない、唯一の“何か”が出現する。
- 4-C.伝説的な存在と言えるような、世界の注目が集まる(情報の収束点)“何か”が出現する。
- 4-D.その時点以降の歴史が変わるような事件が起きる。
“同一存在”が形成される。
これに基づき、各世界間で“なるべく情報の齟齬が起きない”物語の展開を指して、
“美しい物語の構築”という表現を取っております。
人間関係であると、当方では位置付けを行い、その考察を行っております。
極めて大きな可能性を持つ(≒WTGが近傍に開く)人物を主軸とした物語(註3)
が展開されており、
彼ら自身、或いは彼らの周囲に起こる事件が、可能性の転写によって他世界に甚大な影響を与え得る、
或いは逆に、彼らの可能性の受け皿である同一存在からの可能性転写を受ける事によって、
歴史が大きく揺らぐ原因となっている事を考慮している為となります。
これにより、GPO緑の章における源健司、及び芝村英吏の人間関係が、
絢爛世界への甚大な影響として波及する可能性を持つ構造となっている事が考えられます。
殊、芝村舞の言行に強く影響される、といったように、
キーパーソン一人の人間関係如何が、多世界の命運を左右しかねない情勢となっている、
という事態が現在の無名世界観において散見される事を、この検証の要旨とする物であります。
無名世界観における物語では、時折“物語の中で、登場人物達が触れる物語”=作中作という形で、
別観点から無名世界観の情報が展開される事があります。(註4)
これらの作中作は、
“登場人物達の世界の情報ではない=登場人物達にとっての物語や創作物である”
という前提となるルールを持って作成、公開されています。
このルールを説明する一例となるのが、
“大絢爛舞踏祭”において、
“堀内ゆかり”が大絢爛ウェブリブログ(現・テンダイスブログ)をチェックしている、
という描写がありながら、
堀内ゆかり自身が、その描写された記事を見たという形跡が無い事が挙げられます。
このような事例は他にも多数報告(註4参照)されており、
いずれも観測者がそれを“フィクション”として認識している事も共通している為、
このルールが前提として機能し得ると位置付け、以下の検証に用いるものとします。
このルールを前提として、GPOにおける作中作である、
“シーパレード・マーチ”及び“絢爛舞踏祭”を検証します。
これらは、芝村氏の過去の発言によると“未来が見える”と示唆された物であり、
そこで語られる物語が、何らかの形で重要な情報となっている事がうかがえます。
前述の“作中作ルール”に基づくと、
テレビ番組(ドラマ?アニメ?)=フィクションの形を以て語られるこれらの物語は、
そのタイトルや内容が示唆する世界の情報であると考えられます。
そして同時に、これらの内容が“観測者の立っている世界とは異なる世界の情報”である事が、
前提とされる必要があるという事になります。
即ち、この段階において、
“GPO白・青の章”世界≠“シーパレード・マーチ”世界
“GPO緑の章”世界≠絢爛世界
という言説が成立する事となります。
これは、黒天の羅針盤記事No6:ガンパレードオーケストラ“緑の章”の異質性に関する考察において、
“GPO緑の章は、絢爛舞踏祭における夜明けの船の人間関係を写したものである”(関連記事参照)
とする仮説の傍証となる物であり(人間関係の写し=WTGによる影響の波及)、
この点に矛盾は無いと考えられる物であります。
また、GPO白の章サイドからの傍証として挙げられるのが、
“石田咲良の病状と治療出来ない理由”となります。
石田咲良は、指揮官型“成体クローン”として誕生した人物とされます。
“成体クローン”は、ガンパレード世界においては相当程度に一般化された存在であり、
彼らが抱える本質的問題に対しても、ある程度の解決策が講じられている現状が確認されています。
石田咲良が属するタイプもまた、
遺伝的問題として彼女が抱える“病状”の原因が存在する事まで特定されており、
その対策として“延齢措置”と呼ばれる処置が可能である事が確認されています。
これは、ガンパレード世界においては“成体クローン”の中でも、
“年齢固定型クローン”とされるタイプには必須の処置である事から、
少なくとも軍に属するクローンであれば、
一般的に受けられる“治療”レベルの処置であると考えられます。
しかし、GPO白の章においてはあたかもそれが“不治の病”であるかのように扱われます。
これを、前述の仮説に当てはめると、
GPO白の章≠“シーパレード・マーチ”世界
(“シーパレード・マーチ”世界は、
善行忠孝の存在から少なくともガンパレード世界と類する世界と推測される)
という図式から、GPO白の章が属する世界は、
ガンパレード世界で一般とされるバイオ技術から離れた世界であり、
よって石田咲良の“治療”が不可能となっている、と考えられるものであります。
これは、記事No2:ガンパレードオーケストラ“グレートエンディング”についての考察において示唆した、
ガンパレード世界においては芝村舞が“唯一の”第1世代であるとされたにも関わらず、
GPO青の章において第1世代とされた佐久間誠司の存在を、
一つの傍証とする事も出来るものであります。
そして、この検証において重要となるもう一つの点は、
“フィクションとされる他世界の情報を直接語るには、世界移動者でなくてはならない”
というもう一つのルールとなります。
これは、註4にて例示した物の内、
式神の城2にて第7世界より招聘された堀口ゆかりが、
“~式神の城のコスプレ?”と発言した例や、
エヅタカヒロ(ユーリ・A・田神が精神寄生)によるアニメ脚本等が相当します。
これを逆説的に捉えると、これらの作中作が観察されるケースにおいて、
“作中作世界を語り得る存在が居る”
=“その存在は、何らかの経路によって作中作世界を知っている”
=“該当世界は、作中作世界と繋がる経路を持つ可能性がある”
…という仮説を唱える事が出来ます。
その根拠として、芝村氏の発言である“未来が見える”とした発言が、
“同一世界の直接的な未来が見える”という意味ではなく、
“繋がりのある他世界の情報が見え、その情報補完によって、観察側の世界が同様の未来を辿る可能性がある”
と捉えると、その発言の趣旨が無名世界観のルールに沿う物であると考えられます。
そして、この仮説を進めると、
GPO白・青の章は、シーパレード・マーチ世界と情報補完が起こり得る近接異世界であり、
GPO緑の章は、絢爛世界と情報補完が起こり得る近接異世界であると考えられます。
これに加え、善行忠孝が英雄の介添え人であり、
英雄の介添え人は世界移動者ではなれない事を合わせて考えると、
GPO白・青の章は絢爛世界と地続きであり、
GPO緑の章は、シーパレード・マーチ(少なくともガンパレード世界と極めて近い)世界であると
類推する事が可能となります。
即ち、GPO三部作は、交錯する近接異世界における物語であり、
更に現在の無名世界観において、
多方面で起こっている事件のホットスポットとなっている可能性がある、
とする仮説をこの検証における結論と位置付けます。
儀式魔術において、重要な要素の一つとされるのが日付とされます。
代表的な所では、クリスマスや元日等の祝祭日、“芝村の日”とも呼ばれる4月30日を始め、
著名な人物(魔術の焦点となり得る)の誕生日、七夕等の節句が挙げられます。
これらは、インターネット上等のゲームにおいては開始日、或いは終了日等に設定され、
コンシューマゲームにおいては、発売日に当てられる事が確認されております(註5)。
これらは、大規模な儀式魔術によって介入等が行われている、或いは、
ゲーム内にて目標とされるのが儀式魔術の実施である(例、GPO)ケースが考えられます。
分けても、この日付において意義深いと考えられるのが、七夕、即ち7月7日とされます。
これは、無名世界観において北斗七星を名乗る、セプテントリオンの日ともされ、
式神の城 七夜月幻想曲における“黒き悲しみの城事件”が代表的な例と考えられます。
これは、color(blue){式神世界};における七夕の頃を狙った事件であり、
セプテントリオンは、この際のWTG開放を見越し、プロジェクト・スターレインボウと、
プロジェクト・ゼラキエルという2つの計画を並行して画策していたとされます。
即ち、ここで発動されようとしていた儀式魔術は、プレイヤー側にとって必要な物ではなく、
セプテントリオン側の意図による物であった事が伺えます。
また、2005年7月7日にリリースされた“絢爛舞踏祭”は、
後に無名世界観最強の戦士の一人となる“田島順一”の先祖となる、
“マイケル・コンコード(イルル・アイシン)”と“ハリー・オコーネル”の両者が描かれます。
田島順一は、後に先祖の遺産であり、
シオネ・アラダの守り刀として建造されたRB“皇帝号”の守り手となると共に、
ビクトリー・タキガワの相棒となるともされる、
無名世界観における重要人物であると共に、
セプテントリオンの天敵となる存在であるとされる人物であります。
しかし、ここで問題となるのが“絢爛舞踏祭”における展開と、
マイケル・コンコードが小笠原に根を下ろす事となる慶応3年のエピソードの関連となります。
慶応3年のエピソードによると、
夜明けの船の沈没、ハリーの戦死が記述されているように、
火星独立戦線は敗北、それによって小笠原に逃れたマイケル(=ミカ)は、
小笠原に残る事を決意し、知恵者がそこに皇帝号と思しきRBを残す…という描写が為されます。
即ち、この展開には前提条件として“絢爛舞踏祭における火星独立戦線の敗北”が必要となります。
これによって、GPO青の章における田島順一に連なる系譜が成立する事となりますが、
ここで問題となるのが、ゲーム“絢爛舞踏祭”の存在となります。
ゲーム“絢爛舞踏祭”とは、介入者である37人目の絢爛舞踏=希望の戦士=プレイヤーが、
火星独立戦線に介入、
“あらゆる手段を以て”火星に100年の平和を約束する事が介入終了条件となっています。
しかし前述の通り、GPO青の章における田島順一に連なる系譜が描かれるには、
“火星独立戦線の壊滅”と言える情勢が必要であるとされているにも関わらず、
プレイヤーの介入は“火星独立戦線への介入を前提とした、火星100年の平和の実現”、
という終了条件を提示されています。
この終了条件を満たす事は、火星独立戦線の存続と直結し、
結果的に後の歴史でセプテントリオンの天敵となる田島順一と皇帝号が誕生する切っ掛けを、
皮肉にも“プレイヤー自身の手で”改編してしまう形となっています。
(註6)
この事件構造が、
7月7日=セプテントリオンの日にリリースされた“絢爛舞踏祭”に描かれている事を以て、
“絢爛舞踏祭”とは、セプテントリオン主催の儀式魔術であった可能性を提示すると共に、
この検証のまとめとして、
儀式魔術やそれに伴う時間犯罪は、セプテントリオン側から仕掛けられる事もあり、
プレイヤーがそれに利用されるケースも皆無では無い、という結論を以て、
まとめとさせて頂きます。
/補.検証5について/
この検証は“絢爛舞踏祭”における火星の惨状を救おうとした、
全てのプレイヤーの心情、及び行動を糾弾する意図によるものではありません。
セプテントリオンが真に狡猾であるとするのであれば、そのようなプレイヤーの心情を理解した上で、
それすら利用する仕掛けを施す相手である事をまず踏まえる必要があると考え、
この検証を形とした次第であります。
ここまでご一読下さいました皆様におかれましては、
その点をご理解頂いた上で、尚も至らぬ点がありましたら、
その責は全て、執筆者である吾妻に帰属する物であります事をご理解頂けますよう、
よろしくお願い申し上げます。
以上の検証から、現在の無名世界観において起こる様々な事件は、
WTGや同一存在、情報補完によって連鎖反応を起こし得るものであり、
それを都合の良いように影から暗躍する存在こそが“セプテントリオン”である、
という構図が形成される事が考えられます。
プレイヤーは、セプテントリオンと対峙関係にあり、
同時に各世界で起きる様々な事件を解決に導く事で、
それらの世界がより良い未来へと至る事を目的とした活動を行っています。
しかし、検証5において取り上げたように、
セプテントリオンは持ち前の情報や技術、あらゆるルートを駆使し、
時にプレイヤーの動向すら自分たちの利益にすべく暗躍する相手である事が考えられます。
よって、ここでは警戒の意を込めて、
検証5の“セプテントリオン主催で行われる儀式魔術”を最大限に解釈し、
“セプテントリオンが主催するゲームで進行した場合”に考えられる、
GPOを中心に仕組まれた、セプテントリオンの計画を考察します。
まず、セプテントリオンが主に目的とする事は、
- 1.WTGの確保。
- →彼らにとって移動手段であり、商売道具。人、場所問わず、最優先目的となる。
- →彼らにとって移動手段であり、商売道具。人、場所問わず、最優先目的となる。
- 2.問題となる事象・人・物の改編
- →ビクトリータキガワ(瀧川一族)のように、行動の妨害となり得る対象を徹底排除しようとする。
- →ビクトリータキガワ(瀧川一族)のように、行動の妨害となり得る対象を徹底排除しようとする。
- 3.重要人物の囲い込み。
- →1に準じ、WTGの所有者や、その人物に影響を与え得る人物を引き込む事。
- →1に準じ、WTGの所有者や、その人物に影響を与え得る人物を引き込む事。
- 4.“兵器”の確保・製造。
- →直接戦力、或いは商品としての強力な戦力を得る為のもの。竜計画等も該当する。
彼らは、この4点を目標として、“史実”にどのような形で介入を加えれば、
セプテントリオンにとって都合の良い物語を構築出来るか、を軸として行動を起こすと考えられます。
かれらは“ビジネス”として活動を行っている、という行動様式となります。
彼らはこの原則に基づき、前述の4点を主に達成すべく活動を続けていると考えられます。
喜界島に配属されるはずであった喜界島観測部隊の物語、通称“南の島のガンパレード”を、
小笠原諸島・父島観測部隊、即ち“GPO青の章”へすり替えである、と仮定しました。
セプテントリオンにとって悩みの種となるコンビ結成を修正しながら、
竜計画にとって格好の実験場となる九州の地、及び5121部隊という道具を手にした事となります。
魔王(≒最強の竜、それを倒す物の呼び水)となるはずであった速水厚志の運命を改編、
青の厚志として竜計画を頓挫させ、第5世界を一時介入不能に追い込む様が、
ガンパレード・マーチに描かれています。
本来は、光の軍勢の一員であるエルンスト・タキガワの父祖となる瀧川陽平に、
速水厚志が大きすぎる可能性として立ち塞がる事で、
瀧川陽平が“脇役”となる道を選び、
“主役”であるエルンスト・タキガワの可能性を、
封鎖する効果を上げている事実も観測されています。
しかし反面、これによってビクトリー・タキガワへと可能性がシフトした事から、
ビクトリー・タキガワと田島順一のコンビを抹消する為に、
多数の工作が必要となるようになりました。
根本的な弱点として“カダヤ”である芝村舞の存在があり、
彼女の動向如何によって見境を無くす傾向は健在である事から、
強大な戦力であり、
更にWTGも持つであろうとされる青の厚志を掌握する手段が消滅した訳ではない事も、
セプテントリオンにとって重要なファクターであると考えられます。
次に大きな情勢が動く事となったのが、第6世界群の一つとされる、式神世界における動乱です。
WTGの確保を優先目標としながら、
“絢爛世界を呼ぶ神となる玖珂光太郎を神の座に据える”計画を順次実行、
結果的にこの計画は成功へと導かれています。
式神2→蠱毒による神位の拡大と、WO殺害による歴史の流動化。
結果として“流動する未来”の中にあった“絢爛世界=ゴージャス・タイムズ”が確定される事となります。
“異世界の物語をつづる事の出来る魔術師”である、玖珂晋太郎、及び光太郎の祖父であり、
ここに至る数々の呪術を構築した“玖珂英太郎”の存在となります。
彼の存在無くして、この計画はここまでの成功を見なかったと言える重要人物ですが、
ここでは彼の存在は“確定した”ものとして扱われ、次の計画へと移行します。
満を持して送り出すのが“絢爛舞踏祭”となります。
これは、シオネ・アラダ再臨の年である2252年を起点とする物語であり、
セプテントリオンの意図も恐らくはそこにあると考えられます。
これは、前述の通りセプテントリオンが目論む田島順一に連なる系譜の破壊に関わる事から、
セプテントリオンの策謀の内に、プレイヤーが組み込まれている事が考えられます。
対抗する兵力が増員されるなど、以前より直接的にプレイヤーへ干渉してくる様子が伺えます。
結果、プレイヤーは“火星独立戦線によって、火星に100年の平和を呼ぶ”事が
避けられない状況へと追い込まれて行きます。
- →直接戦力、或いは商品としての強力な戦力を得る為のもの。竜計画等も該当する。
- 1.プレイヤーが火星(ひいては宇宙)のパワーバランスを崩壊させる存在となり、火星に君臨する。
- 2.あらゆる戦力を火星に引きずり込み、恒常的な厭戦状態を構築する。
同時に強大な力を持つ絶対的な存在が火星に君臨する事となります。
プレイヤー自身は矢面に立つ事無く、艦長や政治家として、
ある時は夜明けの船クルーを手足の如く使い、
ある時は政治・経済の舞台で敵を駆逐する事で、
最終的にどの勢力も戦闘継続が不可能=“全ての勢力が銃を置く”情勢を構築する事で、
100年の平和を達成する事が可能となっています。
結果として第7世界≒現実に、情報を統御し、不断の努力を成し遂げた存在が誕生する事となります。
いずれのケースにおいても、
セプテントリオンにとって“非常に商品価値の高い”存在が形成される事が考えられます。
ここでの瀧川一族である小カトー・タキガワの殺害によって、
ビクトリー・タキガワの可能性を阻止する事を画策する事となりました。
式神世界から絢爛世界への足掛かりである玖珂光太郎、
絢爛世界における“希望の戦士”(註7)という、
“非常に価値の高いビジネスソース”を開拓する事に成功したセプテントリオンですが、
この過程において、エースや義勇社員、多くのプレイヤー達の妨害工作によって、
“ビジネスソースを完全に手中に収める”までには至らない、
一進一退とも言える情勢が展開される事となります。
裏では着々と工作を進めていました。
“一応のヒストリー”とされる“どかん”エンドで、この物語は幕を閉じたとされます。
うやむやのままで幕を閉じる事によって、
玖珂光太郎が神代の時代との決別へと向かう選択が為されたという事から、
後に“アプローの涙”によって描かれる事となる、
“神代の時代の人物は居らず、光太郎のみが取り残される絢爛世界”へと、
大きく舵が取られる事となった、と推測されます。
皇帝号の所在が、天敵である田島順一から光太郎の元へと移管される事も、
セプテントリオンにとって都合の良い事であると考えられます。
歴史の揺らぎの中にあるこれら“セプテントリオンにとって有益な未来”を確定させるべく、
硬軟織り交ぜた手法を駆使し、有益な“ビジネスソース”である彼らの確保、
そして都合の悪い存在である瀧川一族を始めとするターゲットの抹消を試みる彼らが、
各事象の大きな結節点として設けたのが、
“ガンパレード・オーケストラ三部作”となります。
何度もらせんを回す過程で大量のプレイヤーデータによる情報集積を起こし、
それによる儀式魔術のリソースとする事が主目的となります。
“それぞれの観測者が主観時間の中で語っている”事が原因となって起こっている事象である、
と考えられます。
彼女のキャライベントクリアに要される条件は非常に厳しく、
クリアには、下手をすれば儀式魔術の成功以上にらせんを回す必要があり、
その分、情報集積は高密度に為される、という役回りを担わされていた可能性があります。
この中においてもセプテントリオンの利益となるであろう計画が用意されていると考えられます。
谷口竜馬に石田咲良をあてがう事による、竜計画の焼き直しともとれる構図が見られます。
白の章においては、後に世界を左右し得る人物となる可能性を持つ、
小島航と、その周辺人物である横山亜美、工藤百花の存在も確認されており、
同一存在の形成と共に、大きなファクターとなり得るポテンシャルが隠されていると考えられます。
緑の章では、人間関係を撹乱する事により、
同一存在を通して絢爛世界への影響拡大を狙う計画や、
いつ死んでもおかしくない激戦区へ重要人物や、その行動を左右し得る人物を派遣し、
それによって、歴史の操縦を画策すると見られる作為的な構図が見られます。
ここでは、青の厚志、彼の赴任先である絢爛世界に、特に大きな影響が及ぶと考えられます。
田島順一と皇帝号の切り離しが中心を占める他、
後に“玖珂英太郎”になるとされる“永野英太郎”の存在が確認されており、
“式神世界→アプロー~絢爛世界”という構図を成立させたいセプテントリオンにとって、
絶対防衛線とも言えるポイントとなっている事が伺えます。
プレイヤー陣営との幾つかの戦いを経て、アイドレスへと進行、
現在に至る…というのが、
当検証が考察した、セプテントリオンが計画したと考えられる大まかな構図となります。
この構図に基づくと、セプテントリオンはプレイヤー陣営に対して、
ここに至るまで“致命的な敗北”は喫していない、という事になっていると考えられます。
黒天の羅針盤では、プレイヤーの皆様がこれまで積み重ねて来られた努力や研鑽を、
誹謗・中傷する意図は一切ありません。
今回は“セプテントリオンの観点から見る”という主旨に徹する事で、
このような見解が生まれた物であります。
そこから得られた無数の情報が、この見解を支えております事には、
深く感謝を述べさせて頂く物であります。
という一つの参考として頂ければ、これに勝る幸いはありません。
何らかの手段によってそれすら覆しかねない存在である、
という見解を示す事を以て、当考察の結びとさせて頂きます。
/註釈/
註1:
当方では、別項において“グレートエンディングが別にある”と提示させて頂いている為、
ここでは“仕様上”と付記させて頂きました。
註2:
ゲームの仕様上、
“鈴木真央キャライベントクリア”と、
“黄金剣翼武士団勲章の受章”を逆転させる事も出来ますが、
それに伴う更なる時系列の混乱は、あくまでゲームの仕様と捉え、
ここでは排除して問題無いと判断しています。
註3:
ガンパレード・マーチ:青の厚志
絢爛舞踏祭:37名の絢爛舞踏(特に希望の戦士≒アーシュラ・アツシ・リアティ)
式神の城:玖珂光太郎
…等が、例として挙げられます。
註4:
例として…
・GPM→第6世界?(ゴージャスタンゴ、ペンギンさんパリに行く、等:脚本・エヅタカヒロ)
・式神世界→レムーリア(頂天武勇 レムリーア:脚本・玖珂英太郎(PN.芝村裕子)
・堀口ゆかり(第7世界)→式神の城(“~のコスプレ?”という発言)
・堀内ゆかり→大絢爛舞踏祭ブログ(ネットイベント)
・後藤亜細亜→電網適応アイドレス(ウェブリブログ)
・GPO白・青の章→シーパレード・マーチ(テレビ番組)
・GPO緑の章→絢爛舞踏祭(テレビ番組)
…等が挙げられます。
註5:
・儀式魔術白いオーケストラ:2006年3月3、4、5日(桃の節句)
・絢爛舞踏祭:2005年7月7日発売(七夕)
・式神の城 七夜月幻想曲:2005年8月18日発売(旧暦の七夕と前後)
…等が挙げられます。
註6:
このシナリオは、2007年12月24日実施“まきの誕生日作戦”において、
ハリー、ミカ両名の説得、及び知恵者の協力による、
両名のガンパレード世界への移送シナリオが成立、
新たに田島順一へ連なる系譜へと改編されている模様です。
よって、この項における“問題”自体は解決済みとみて良いと考えられます。
註7:
この部分においては、“希望の戦士”をアーシュラ・アツシ・リアティと同一視するか、
確定条項が不足している為、黒天の羅針盤においては保留する事と致します。
但し、後に青の厚志=アーシュラ・アツシ・リアティが“希望の戦士”として赴任している事から、
彼に匹敵する存在である事は間違い無いと考えられます。
/*/
/参考資料/
・ワールドタイムゲート
・情報補完(リンク先は、上、ワールドタイムゲートと同記事)
・同一存在
・田島順一
・マイケル・コンコード
・ハリー・オコーネル
・皇帝号
・エヅタカヒロ
・ユーリ・A・田神
・石田咲良
・成体クローン
・年齢固定型クローン
・延齢措置
・黒き悲しみの城事件
・プロジェクト・スターレインボウ
・プロジェクト・ゼラキエル
・エルンスト・タキガワ
・日和子
・ワールドオーダー
・蠱毒
・ゴージャス・タイムズ
・式神の城 七夜月幻想曲
・リターントゥ神々の宴(11)
・最終日 1 ゆかり戦記(1)
・電網適応アイドレス<HELLO new world>(3)
・電網適応アイドレス<HELLO new world>(4)
(GPO各種攻略情報まとめ)
ガンパレード・オーケストラ@wiki
ガンパレード・オーケストラ 緑の章 狼と彼の少年 攻略wiki
ガンパレード・オーケストラ 青の章 光の海から手紙を送ります 攻略wiki
/*/
関連記事:
・記事No2:ガンパレードオーケストラ“グレートエンディング”についての考察
・記事No3:仮説・時間犯罪の起点
・記事No4:ガンパレードオーケストラ“緑の章”における人間関係考察
・記事No6:ガンパレードオーケストラ“緑の章”の異質性に関する考察
・記事No7:工藤百華の“恋人”考察
仮説提示・監修:10-00366-01:あんぐら2
文章編纂 :42-00537-01:吾妻 勲
/経緯/
先だって、黒天の羅針盤より、
“フェアリーの魂は世界に影響を与えかねない程に増えているにも関わらず、
世界に影響を与えないのは何故か”
という問題に対して、
“フェアリーは人間と比較して可能性が閉じている事を原因として、
同一存在が形成されていない(形成されない)為、世界に影響を及ぼしていない”#br
という仮説を提示致しました。
しかしこの仮説は、
アイドレスが現在置かれている状況では証明困難であるとのご回答を頂きましたので、
別観点からの再考察を試み、これによる証明を目指します。
命題:
“フェアリーの魂は世界に影響を与えかねない程に増えているにも関わらず、
世界に影響を与えないのは何故か”
この問題が提示された時点において、越前藩国では人口1600万人に対して、
フェアリーが年間4500万程度廃棄されているという状況におかれています。
これについて、質疑での回答により、
世界が滅亡してもおかしくない数値であるとの回答がなされています。
しかし、同時に現状影響が出ていない(うごいていない)との回答がなされています。
(回答内容はこちら)
加えて、前回の考察への回答の中に、
“アイドレスが置かれている現状では、情報の伝播先=受け皿となる隣接世界が、
崩壊により存在しない事が原因である可能性”
が示唆されていました。
これらの情報を踏まえ、アプローチの変更を行った上で、再度考察を行います。
/*/
1.フェアリーにまつわるイグドラシルの考察
フェアリーとは、越前藩国のイグドラシルより誕生した電子妖精が、
越前藩国の技術革新によって開発可能となった義体を与えられる事で、
犬士、猫士同等のフィクショノートに準ずる存在となった種族であります。
この、フェアリー誕生の系譜となるイグドラシル部分を取り出すと、以下の様になります。
ハッカー→電子妖精の開発=電子妖精(1)→電子妖精軍の開発
(1)電子妖精:AD→フェアリー着装システム(以降、未開示)…>
大型フェアリー着装システム(アイテム)
妖精研究者(職業)
フェアリーの恋人(職業)
ちょっとHなフェアリー(ACE)
/*/
このイグドラシルの系譜を時系列とその内容に整理すると、
1.越前藩国にハッカーを軸とした情報技術社会が構築、発展する。
2.発展した社会から、補助AI・電子妖精が生み出される。
3.数を増やした電子妖精の組織化を行い、電子妖精軍が形成される。
4.高度に発展したAIと擬体技術(生命工学?)により、フェアリーが誕生する。
↓以降は、未開示部分のイグドラシル取得によって予想される未来となります↓
4-A→フェアリー技術の向上により、義体が大型化する?(大型フェアリー着装システム)
4-B→フェアリーを研究対象とする者、或いは理解を示す者が現れる?(妖精研究者、フェアリーの恋人)
4-C→ユニークな存在となったフェアリーが誕生する?(ちょっとHなフェアリー)
…このような時系列と内容、そして未来が想定されます。
ここで、無名世界観において、これと似た事象と考えられる、
ガンパレード世界における生命工学~クローン技術の発展を比較対象とした検討を行います。
G-1.錬金術師によるホムンクルス技術の誕生。後にクローン技術として、基幹技術となる。
G-2.クローン技術の発展により、大人世代となる第2~第4世代が生み出される。
G-3.対幻獣戦世代としての最適化と組織化の開始。
G-4.強化骨格等を持つ、対幻獣戦世代成功例となる、第6世代が誕生する。
G-4A→第7世代“メルド”や、第8世代等の大型・戦闘能力向上型世代の誕生?
G-4B→ラボ研究者や、クローン世代の理解者の出現?
G-4C→速水厚志のような、ユニークな存在となる者の出現?
(頭文字のGは、ガンパレードの略号となります)
仮定としてある程度の飛躍を含むものの、
このように一応の整合性を以て比較する事が可能となっております。
また、“絢爛世界”における類似例となる“BALLS”の義体操作例として、
・プレイヤーが纏っていた人型BALLS→“ネットレースが実体を得る為の技術”として上記4のケースに該当。
・BALLSが士翼号や武勇号の“操縦者”となるケース→“義体の大型化例”として上記4Aのケースに該当。
‥等が確認される事から、状況的にこれらの3例は類似性を持つ事象として考えられます。
更に…
・クローン技術(ガンパレード)=強力な戦闘装備であるウォードレスを“着る”為の素体を開発。
(ウォードレスは常人=第1世代では基本的に着用不可能)
・BALLS(絢爛世界)=人型のように人格(パーソナル)が“着る”、或いはRBを“着る”事で稼働させる技術。
・アイドレス(アイドレス世界)=フィクショノートが“着る”為のスーツを始めとする、情報世界で活動する為の技術。
・フェアリー(アイドレス世界)=ネットレースが現実世界で活動する為に“着る”為の義体技術。
…このように、いずれも基幹技術との関連を持つ事に加え、
“着る”という形で対象を補完する、
或いは補完される“器”の要素を持つ技術という共通点を持つ事から、
これらの技術が“情報補完”の産物であると仮定されるものであります。
以上の観点より、越前藩国におけるフェアリーを擁するイグドラシルは、
“越前藩国が選択した結果に基づいた”、“情報補完が起こり得る事象”である事が推測されます。
そして、ここから類推される仮説が、
“フェアリーの大量死は、情報補完が関連し得る事象である”というものになります。
/*/
2.情報補完にまつわる無名世界観構造の整理
当仮説を検証する上で柱となるのが、
ここで仮定した“情報補完が関連し得る”という部分の証明となります。
これについて、当仮説は“無名世界観における情報補完の構造”を検証する事で証明を試みます。
まず、無名世界観はセブン・スパイラル、或いは螺旋世界とも呼称されるように、
複数世界が螺旋運動を行っているモデルが、現在の世界構造を説明する上で一つの解とされています。
そして、それぞれの世界は“物理域”と呼ばれる自然法則領域に属しているとされます。
無名世界観で一般的に“第1~第7世界”と呼び習わされる表現は、
世界調査局が発見した順序≒プロダクトネームを指すものと混在して、
この物理域区分を表すものがあると考えられます。
これは、芝村氏の発言“今は世界番号がずれています”や、
アララ・クランが、現在では現実世界とされる第1世界の出身とされた記録などから、
第○世界という表現が、
必ずしもそれぞれのプロダクトネームで指定された世界を表し得るものではない事が判明しており、
そこから“固定された物理域内部を各世界が移動している”という事が考えられる事を根拠とします。
よって、これらの混同を避ける為、当仮説では物理域区分を“第○物理域”と仮定義し、
各世界を表す際はプロダクトネームを使用する事で、これらの区別を行います。
“第○世界”、という表記については、
“その情報が提示された当時、第○物理域に存在した世界であり、それ以上の情報が得られていない”
というケースにおいて使用します。
/*/
次に、世界の螺旋運動に焦点を当て、情報補完の方向性に関する考察を行います。
世界が螺旋運動を行っているモデルから、
各世界は“螺旋を中心から観測すると、同一方向へ回転運動をしている”
(参照 記事No:10025 日付:2003/01/16)
とする仮説が提示されています。
さらに“回転が原因で情報が流れて行くように見える方向は一定方向”、
(参照 記事No:10024 日付:2003/01/16)
“情報は片方向にしか送られない”
(参照 記事No:10004 日付:2003/01/15)
‥等の見解が示されており“世界の回転運動”及び“情報補完の方向性”について、
“一定の方向性=右回り、或いは左回りの規則性が有る”という結論が得られています。
また、現在、無名世界観において散見される“情報補完”ですが、
これは大まかに、大きな歴史的事象(戦争、大災害、大発見など)に関連して、
WTGが開放、歴史情報の補完が行われ、他世界において類似した歴史的事象が観測される、
という現象を説明するものとなります。
これら2つの観点から、無名世界観は異なる物理域の中で、
WTGによる情報補完によって“類似した歴史的事象が”、
情報補完の規則性に準じる“ある程度類似した順序で”、
発生する事による、情報補完の基本構造を持っている事が仮定されます。
この基本構造に基づき、情報補完の方向性を整理し、
情報補完の結果であると仮定された事象の関連性が適切な物であるか、
検証する事で証明とします。
/*/
情報補完の方向性が一定である、という点が確立された事から、
“フェアリーの情報”が、
“補完を受ける=情報の下流側”なのか、
“補完を働きかける=情報の上流側”なのかを検証する事によって、関連性の分析を行います。
ただし、ここまでの情報では、
“どの世界が起点となって情報補完が行われるか”=“情報補完の上流はどの世界か”
という部分についての言及には至りません。
この部分についての柱となるのが、セプテントリオンの存在となります。
セプテントリオンは“アイドレス”世界に本拠地を置くとされ、
上級幹部クラス数名が各世界について会合を行っている状況が描写される事があります。
ここで問題となるのが、
“彼らが本拠地を置く世界に、情報伝播はされないのか”という点になります。
彼らは、特にガンパレード世界へ重点的な介入を行い、
幻獣戦争を操作する事で様々な実験を行っているとされています。
しかし介入の結果、ガンパレード世界は極めて長期間の戦争状態によって、
壊滅的な状態に陥っている事は、既に周知されている事と思われます。
この状態が、情報補完によってセプテントリオン自身が本拠地を置く世界へ伝播する事は、
彼らにとっても望ましい事ではないと考えられます。
即ち、セプテントリオンが本拠地を置く世界は、
“他世界からの情報補完を受けないか、受けにくい世界である=情報補完の上流である”、
と仮定する事が出来ます。
そして、ガンパレード・マーチ時点における世界の並び方は、
第1物理域=サイレントオデッセイ
第2物理域=ダンスドール
第3物理域=ハートオブハイドロゲン
第4物理域=エレメンタルギアボルト
第5物理域=ガンパレード ←(セプテントリオンの実験場)
第6物理域=ゴージャスタンゴ
第7物理域=アイドレス ←(セプテントリオンの本拠地があるとされた)
とされています。
この事から、“アイドレス”は“ガンパレード”に対して、
“情報補完の上流にある”と考えられ、その方向性から、
情報補完は“アイドレス→サイレントオデッセイ”という流れの向きで起こる事が考えられます。
ここまでを踏まえ、現在のNWが置かれている情勢を検討します。
NWは当初、第5世界(註1)・大過去(20万年前)へと投錨し、
後(第9ターン=アイドレス1終了時?)に第6世界(註2)へと移動する移動する事となりました。
これ以降、NWの移動が行われたという情報は確認されていない為、
現時点(2011年現在)では第6世界(註2)へ存在していると考えられます。
即ち、情報補完の構造から言うと、現在のNWは上流にあるという事になります。
よって、フェアリーに関する事象を、この情報補完構造に当てはめると…
フェアリー(情報技術=第7世界基幹技術によるAI生命)
↓
BALLS(機械技術=第6世界基幹技術による自律型ロボット)
↓
ホムンクルス(生命工学=第5世界基幹技術による人工生命)
…という形での情報補完が発生した、と説明付ける事が可能となります。
歴史の順序としては、未来から過去方向への情報伝播となりますが、
過去、ガンパレード・マーチの時点において、第7世界の基幹技術が“情報技術のようなもの”、
として公開されていた事実から類推するに、
“フェアリーに限らず何らかの形でこの構造を形成するイグドラシルが発生する”
という可能性が生成されていたと考えられます。(参考)
これらの事から、
BALLSやホムンクルス、クローン技術等の事象が、
フェアリーに関連する事象の情報補完先となっている可能性を、
当仮説の骨子として提示致します。
/*/
3.仮説の補強
前項1.及び2.における仮説を補強するもう一点の要素となるのが、
フェアリーが“大量死の運命”へ至ったという事実となります。
前項において示したように、
フェアリーはガンパレード世界におけるホムンクルス、
或いは絢爛世界におけるBALLSと相関する存在である事が伺われます。
そして、ガンパレード世界においては同世界1945年より継続する幻獣との戦争、
絢爛世界においては最低接触戦争(太陽戦争)と、
ホムンクルス(=クローン)及びBALLSが大量死する事態が観測されております。
また、越前藩国におけるフェアリーの事例が情報補完を起こしている事を示す傍証として、
BALLSの大量普及による失業者の増大と、
越前藩国におけるフェアリー普及に伴う失業率の急上昇が、
関連する物であるとの見解を付記致します。
即ち、フェアリーはホムンクルスやBALLSの情報補完元となる事象である為、
逆説的に情報補完先の事象を“裏付けるような形”となるよう、
本来的に大量死の運命を内包していると考えられます。
そして、これは運命の転換(=プロモーション、ACE化、等)が起こらない限り、
揺らがないものであると考えられる事を付記致します。(註3)
故に、フェアリーの大量死によって世界に影響が出ないのではなく、
“影響が出る結果=情報補完先が既に公開されていた上で”、
“補完関係を形成し得る歴史的事象=フェアリーの存在が形成された”事によって、
包含する大量死の運命が現出したと考えられる物であります。
/*/
4.この仮説の証明モデル
当仮説では、立脚点を“一連のフェアリーに関する事態は、情報補完の結果である”、
という部分に定めております。
その為、この点を証明し得る要素をまとめる事で、当仮説のまとめとさせて頂くものであります。
/*/
4-1.アイドレス“サイボーグ”の存在
→生体工学から人体の機械化は、
ガンパレード世界における第6世代の強化骨格、多目的結晶の埋め込み等の強化措置、
及びウォードレスダンサーとしての機能付加や、
絢爛世界におけるRBパイロットの身体機械化等が類似例に相当します。
その存在自体は切っ掛けに過ぎませんが、
サイボーグ技術がガンパレード世界及び絢爛世界との共通点であり、
これを起点としてイグドラシルがそれらの世界と似た運命を導く可能性が考えられます。
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4-2.ギーク系への主要枝転換
→越前藩国は、後に主力アイドレスをギーク系へと転換しております。
ギーク系は要点を見ると、ハッカーとは異なり、恐らく生身の人間である事が見て取られます。
(ハッカーはサイボーグから派生する為か、一部機械化が施されています)
現在に至り、このギーク系は越前藩国の主力アイドレスとなり、
サイボーグ系のアイドレスは主流から外れています。
これにより、越前藩国の“人”の多くは生身の人間へと形質が移行し、
“人”は、ガンパレード及び絢爛世界への“情報補完元としての位置付け”から外れ、
“大量死”という運命は宙に浮いた状態へシフトしていったと推測されます。
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4-3.フェアリーの出現
→ギーク系への転換と前後する形で、越前藩国では電子妖精に端を発する、
フェアリーが誕生しました。
電子妖精とは、ガンパレード世界において情報収集用ネットワークデバイスのような位置付けとされ、
自立的に情報収集を行う性質を持つプログラムであると見られます。
越前藩国においては、あらゆる言語・ハードをシェル化、
統一規格として扱える強力なユーザー支援インターフェースとされ、
帝國防空回廊などにも運用補助として組み込まれているとされています。
設定的には、自己進化機能を有するAIとしての側面を有しており、
絢爛世界におけるネットレース=AI知類としての片鱗が伺える事となっております。
ここに、前項におけるサイボーグ技術より発展を続けていたライフサイエンスが組み合わさる事により、
フェアリー着装システムが完成、イグドラシルから派生する存在として、
フィクショノート“フェアリー”(=犬士に準ずる扱いとされ、一部アイドレスが着用可能)=“着る”技術としての“フェアリー”が誕生する事となりました。
これによって、宙に浮いていた“大量死”という運命が再び受け皿を得て、
更に状況が合致する事によって急速に現出する事となったものと考えられます。
その後、フェアリーが大量死に至るプロセスは前述の通りである為、割愛致します。
問題は、
“人類の手によって生まれた新たな種族”が、
“数的にある程度の規模を持つ種族”となるにつれ、
“その属する世界の環境・情勢等の要因”を原因として、
“種族の大量死が発生する”という事態が、
他世界においても発生した事例として観測が可能であるという点となります。
越前藩国におけるフェアリーにまつわる諸相から、
絢爛世界における知類誕生前夜の軋轢等が状況として特に近しいものと見られる事から、
このフェアリー問題が観測された時点におけるNWが第7物理域にあるとされ、
近隣世界とされる絢爛世界の情勢は、NWの情勢がより色濃く現出したものと考えられ、
これを以て、この2つの事例が情報補完による相関関係にある傍証と考えられます。
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4-4.総括
以上に列挙した事から、
“フェアリーの大量死は情報補完によって引き起こされた同一存在的事件である”、
と結論する物であります。
即ち、この事例はWTGによる情報補完が正常に働いた上での事態であり、
同時に“この事例によって各世界は滅んでいない”という部分を含めて、
情報補完が正常に行われた物であると仮定するものであります。
前例としたガンパレード世界、絢爛世界のいずれも、
情報補完先と考えられる事件を乗り越えて世界を保持している事をその仮定の根拠と致します。
そして、情報補完が働いている事を示す一つの根拠となるのが、
先般の“滅びゆく第5世界との同期”であり、
これを以て、少なくともこの事例の時点において、
“NWは他世界と事態が同期し得る状態にあった”と提示し、
この項のまとめとさせて頂きます。
註釈:
・1.第5世界=ガンパレード世界、ではない可能性もある。
・2.同様に、第6世界=ゴージャスタンゴ世界、ではない可能性もある。
・3.本稿における情報補完元と情報補完先の相関性
情報補完元の事象(大規模な自然災害、戦争など)
↓ ↑
実際の送信方向 ↓ ↑ 時間軸上の発生順序
↓ ↑
情報補完先の事象
参考:
・ホムンクルス
・クローン
・第4世代
・第5世代
・第6世代
・第7世代
・第8世代
・セプテントリオン
・プロダクトネーム
・世界の謎萌え追い隊@Hiki-儀式魔術第二次黄金戦争
・絢爛舞踏祭|KenRan.net‐絢爛世界の紹介 第2回「知類の誕生」
・NWC過去ログ 2011/05/23
#芝村さん発言(5/23-19:26:02) を参照。
・アルファシステム無名世界観公式発言集:重要発言一覧2
より、
スレッドNo.38 記事番号:2904 日付2000/12/12 やがみ Re[1]:
“世界のループについて 世界のループとは過去に情報を送ることで発生する⇒情報を送られた世界はそれまでと違う未来を描く事になる”
・アルファシステム無名世界観公式発言集:重要発言一覧1
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