討伐戦/超科学遊園地

この討伐戦の攻略を考える前に、SP攻撃に特化したパーティの性質について改めて再確認しておきたい。
　
消費SPの重いスキルの連発が困難になる。

• 常にSP攻撃に晒されるため、少しずつSPを回復して再起動することが難しくなる。
  消費したSPを一気に回復する手段がない場合、残存SPが消費SPを下回った時点でほぼ機能不全に陥る。
• SP回復が追いつく程度に消費が軽いスキルを併用することで継戦は可能だが、消費SPの重いスキルをその戦闘中で出すことはやはり難しくなる。

「重傷」を含む条件のスキル使用が困難になる。

• SP攻撃は、まずSPにダメージを受けてから超過分をHPダメージとして受けるため、HPダメージが与えられ重傷になった時点でSP0であることがほとんど。
  【自分重傷】は十中八九発動できず、【味方重傷】【PT重傷】も味方がSP0で壊滅状態になってようやく使用可能になるなど、非常に相性が悪い。
• 従って、アクティブスキルの集め方次第ではまともに機能するスキルがほとんどなく、苦戦する場合がある。

以上を踏まえ、考えられる対策を記す。

普段以上にSP回復を意識した編成を構築する。

• 普段の戦闘では無意味に溢れてしまうほどのSP増スキルを持ち込み、SP攻撃で減る分をカバーできるようにする。
• MSPはSP回復量に影響する。討伐戦ボーナスでMSPを確保しているキャラや、「自:MSP増」を連発できるキャラだと心強い。
• 平穏LV、気合LV、流水LVといったSP回復系の付加スキルを利用する。大幅にLVを積み上げられるのなら、一気にSPを全回復することも不可能ではない。
• SP回復役に徹するキャラクターがいると楽になることも。
  例えば「敵全2:攻撃」から「【被攻撃回避後】味全:SP増」を連発できるキャラクターがいると大いにSP回復に貢献してくれるだろう。
  ただし、SP回復役がSP切れにならないように注意する必要はある。

SP攻撃を受けない工夫を行う。

• 手っ取り早いのは壁役に「味全:護衛&自:DF増」を連発してもらうこと。
  SPダメージを一挙に引き受けてもらうことで、他のキャラはSP攻撃に晒されることがなくなり身動きがとりやすくなる。
• 隊列で被害を受けるキャラを絞り込んだり、回避力を強化してSP攻撃を避けてしまうのも有効。

SP不要なパッシブスキルで戦う。

• 【被攻撃命中後】【攻撃回避後】を多く採用することで、アクティブスキルが使えない状況でも戦えるようにする戦略。
• 敵の行動への依存度が高くなる。敵アクティブスキルの攻撃回数が多く、呪縛を使ってこない場合に有効。

SPを枯らされる前に速攻で倒す。

• SP攻撃は長期戦になってようやく真価を発揮する。その前に倒してしまえるのであればいいという考え方。
  こちらの火力が十分にあり、敵のMHPが低く速攻撃破が可能な場合に限り有効。
• SPが残っている限り（自傷以外で）戦闘不能になる心配はないので、アタッカーを大量に連れ出すという思い切った編成もとれる。
  とはいえ一度崩れると立て直し不可能なのでリスクは大きい。できれば安定勝利できる他の方法を模索したい。

SP攻撃の雨がひたすら撒き散らされる。
エンパシィは全体SP攻撃&混乱、シンパシィは単体*1へのSP強攻撃&魅了、シンクロナイズは多段SP攻撃&混乱･魅了。

まずエンパシィを対処しないとジリ貧確定なので、SP回復を多めに詰むか全体護衛でなんとかしたい。

カエダ
「わー。きれいな紅葉ー。」

葉の色を見て喜ぶカエダ。

榊
「綺麗ですねぇ。」
榊
「……ではなくて、ですねぇ。」

カエダの見ている葉の周囲は、異様なまでに赤色に染まっている。

カエダ
「きれいじゃない。」
榊
「困りましたねぇ…… このあたり、何が起こっているのでしょう。」

チラッとこちらを見て、にっこりと笑う。

榊
「様子、見てきてもらえますか？」

---

―― 気がつくと、ここは……

…………遊園地？？？

夜の世界。

満天の星空。

綺麗なイルミネーション。

　　「キャアアァァァー……ッ！！」

　　　　「ワアアァァァァー……ッ！！」

ジェットコースターやフリーフォールなどから絶叫が轟くッ！！！

どういう仕組みなのか、よく見ると空中を走っていたり不思議な軌道だったりする。

　　　ドォンッ！！

　　　　　　ドォォ……ンッ！！

花火が上がり、空に美しい花畑が描かれる。

同時に、軽快なミュージックが園内に流れ――

―― 綺麗なライトで装飾されたマスコットらしい動物たちが現れる。

きらびやかなパレードが始まった！

こちらに気づき、手を振る動物たち。

パレードの周りには人がたくさん集まっている――

―― かと思ったが、それは人のようで人でない……

……大人から子供まで、様々な形のそれらが遊園地を楽しんでいる。

---

園内をひととおり見て回ったが、それ以上は特に何も見当たらない。

エントランスへと戻ろうとすると……

人形
「……帰っちゃうの？」

人形
「ねぇ……」

人形が近寄ってきた。

人形
「外に出るの……？」

人形
「ねぇ……」

人形
「行っちゃうの？」

人形
「ねぇ……」

　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　「ねぇ……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ……」

たくさんの人形が集まってきた……ッ

人形
「帰らないで……」

人形
「行かないで……」

人形
「帰さない……」

人形
「帰さない……」

人形
「帰さない……」

人形
「帰さない……」

カエダ
「…………」
榊
「おや、少々力量を見誤りましたかな？
　しかしながら挑戦するその姿勢、貴方を選んだことは正解だったようですねぇ。」