猛虎復活

Last-modified: 2023-10-10 (火) 00:32:19

元阪神タイガース監督・和田豊が著した、宝島社から出版された書籍タイトルのこと。


解説

阪神監督就任直後の2012年4月に出版*1した。

『猛虎復活』著:和田 豊 税込1500円
http://tkj.jp/book/?cd=01898401
“熱い野球”で優勝する!
新監督が語る猛虎再建計画
核となるセンターラインを強化し
1点差で競り勝つ“攻撃的守り”の戦術とは。
常勝・猛虎軍団を再建する――今シーズンから阪神タイガース第32代監督となる和田豊監督の緊急書き下ろし!
現役、コーチ時代を含め、阪神一筋の和田監督が仕えた、野村、星野、岡田、真弓という4人の監督それぞれの個性あふれる采配を振り返りながら、今シーズンに優勝するための戦術やチーム作りについて惜しみなく語ります。「生え抜きのスター選手を育てる方法「1点を取り、守り抜く野球をするための秘策」など、和田監督の思いと戦略が詰まった一冊。

という内容であった。しかし2012年の阪神は

  • 常勝・猛虎軍団を再建 ⇒ 前年の4位よりダウンの5位
  • 生え抜きのスター選手を育てる ⇒ 実際の和田は「力量が同じなら経験のある中堅やベテランこそ使うべき」という考えの持ち主であり*2、相変わらず金本知憲新井貴浩ベテラン外様頼み*3、スタメンを掴む若手は育たず*4
  • 1点を取り ⇒ チーム打点数392得点及び得点数は411でどちらも最下位打率4位.236、最下位は横浜・広島の.233)と点が取れない*5
  • 守り抜く野球をする ⇒ 左本キ松山の悲劇など守乱による敗戦数知れず*6

と、ことごとく上記の紹介文とは逆を行き、「猛虎」復活はもちろんのことAクラス入りすら叶わなかった。「9勝3敗宣言」や「ちょっとしたスパイス」発言と同様、嘲笑する意味で用いられるようになった。

 

なお、この書籍はキャンプ中に監督自身の手で「緊急書き下ろし!」されており、同年開幕後の不甲斐ない戦いぶりもあって「キャンプでは一体何をしていたのか」と大いに不評を買ってしまったのである。


関連項目


*1 それ以前にも3作品を出版経験がある。
*2 後任の金本とは対極の考えである。ちなみに中日の元監督・GMであった落合博満も和田と同じ考えの持ち主であり、即戦力外ドラフトを招くなど、中日も阪神と同様に世代交代が遅れる一因となる。
*3 そのため、毎年阪神球団について株主から意見具申が行われることで有名な阪急阪神HDの株主総会では、株主から「若手を育てないで外からいっぱい(獲得する)。城島選手、小林(宏)選手ら給料が高い選手ばかり呼んでいます。ただ全然活躍していません。不良債権を抱えているだけ」と糾弾されている。
*4 和田も若手選手にチャンスを与えてはいたが、期待に応えた成績とは言い難かった。これについては岡田・真弓監督時代のドラフト(通称:暗黒田ドラフト)の成果が芳しくなかったことも影響している。そういったこともあり、2022年からは1980年代生まれの生え抜き選手が一人もいないという前代未聞の事態となっているが、これは阪神が唯一となっている。
*5 一応補足すると、2012年は違反球で12球団とも全体的に点が取れなかったため、こればかりは仕方ないとも言える。
*6 これについては2022年度シーズンまでは変わらなかった