クエスト/灯りさす火を求むれど射干玉の

Last-modified: 2023-10-11 (水) 20:54:32

MH4Gに登場するクエストの1つ。
ストーリー限定のクエストであり、一度やり遂げると消滅する。

 
作品クエストレベルクエスト種別目的地報酬金契約金備考
MH4G旅団★8捕獲クエスト旧砂漠<夜>7,800z800z環境不安定
 

目次

概要

ドンドルマの防衛兵器を動かす火種に、リオレイアの素材を使用したいと考えている。
激しい嵐から街を守る、最適の素材となるだろうね。
旧砂漠<夜>に行き、気をつけて捕獲を頼むよ。

  • 上記の通り、旧砂漠にて雌火竜リオレイア1頭の捕獲を行うクエストである。
    発端は嵐を伴って現れる古龍に対抗するための"雨に強い火種"を探していた師匠に、
    竜人商人がリオレイアの火炎素材を提案したことにある。
    折しも狂竜ウイルス研究所の助手がリオレイアの居所を知っていたこともあり、
    この機会を逃すまいとして捕獲依頼が出された……という流れである。
    • リオレイアはドンドルマの住人にとって思い入れの強いモンスターである。
      ドンドルマの街を彩る赤色、あるいは緑色の屋根や旗は火竜をモチーフにしている。
      これは"天空の王者"リオレウスと"大地の女王"リオレイアをそれぞれの天地の化身と考え、
      大自然への敬意と感謝を示す伝統が存在しているためである。
      この風習になぞらえ、この街を守る象徴としてリオレイアの火炎素材が採用されたというわけである。
    • もう1つ、MH4Gでのリオレイアには重要な役回りがある。
      このクエスト発生時、筆頭リーダーから彼自身と師匠に降りかかった災難の話を聞ける。
      • 昔、筆頭ハンターに抜擢されたばかりの筆頭リーダーと師匠がリオレイアの狩猟に赴いた。
        その狩りの最中、突如として古龍種であるクシャルダオラが飛来。
        若かりし日の筆頭リーダーは無謀にもこの古龍に挑みかかるも、力の差は歴然。
        彼を庇った師匠は深手を負い、ハンターを引退せざるをえなくなった。
      尊敬する師匠のハンター人生を自らの浅慮で終わらせてしまったことで、
      筆頭リーダーは自らの咎を自責しており、MH4Gからのストーリーでは苦悩を続ける。
      また、同時にこのトラウマから今なおリオレイアを苦手に感じているという。
      このため、リオレイアのことが絡むと過剰に反応する場面が見られる。
  • なお、人里近くの旧砂漠にリオレイアが姿を見せるのは珍しいという。
    旧作ではリオレイアが砂漠に登場することはさほど珍しいことでもないのだが、
    恐らく描写されない細かな狩猟地の違いを指しているのだろう。……どこかで聞いたような話である
  • このクエストの成功条件は「リオレイア1頭の捕獲」であり、
    失敗条件はいつもの条件に加え、リオレイアを討伐してしまうことも含まれる。
    どこぞの熊さんと違ってタフなので、そうそう起こりうる事態ではないが、
    クエスト欄に載る「環境不安定」に一抹の不安を感じることもあり、
    気を引き締めてクエストに臨んだハンターも居ることだろう。

クエストの流れ

  • リオレイアはBCの隣、エリア2に配置されているため遭遇は容易。
    それどころか、瀕死状態になるまでが異常に早い
    しかも、瀕死になった時点で突然師匠が話しかけてくる
    わざわざ「リオレイアはエリア5で休眠する」というアドバイスまでくれる。
    下位ならともかく、上位の中盤に差し掛かるレベルのハンターに必要なアドバイスかは限りなく怪しく、
    この時点で察しの良いハンターは「なにか裏があるのではないか」と警戒するだろう。
    • また、このリオレイアは瀕死になると足を引きずって逃走を図るが、
      この間は閃光、罠を無効化しているためハンター側が妨害することはできない。
      • 捕獲の見極めを発動させると判ることだが、
        この時のリオレイアはどれだけ攻撃しても捕獲可能な体力には絶対にならない
        つまり巣に辿り着く前に倒すなり捕獲してしまうなりする事は不可能で、
        どうあがいても巣への逃走は阻止できない仕様となっているようだ。
        その上一旦巣に逃げ込まれるといくら待てど巣から出てこない。
  • 師匠のアドバイス通り、リオレイアは巣であるエリア5まで一飛びで移動する。
    深手を負ったリオレイアは、傷を癒すために眠りにつく。
    ハンターはその様子を岩陰から窺っていたが、
    リオレイアが休眠したのを見計らって捕獲しようとリオレイアに近づいていく。
    …とその時、予想外の出来事が起こった
    • 突如鋭い鳴き声が響き渡ったかと思うと、謎の黒い影が洞窟内を横切り、
      そのまま一気にリオレイアに襲い掛かったのである。
      突然の出来事に驚きながらも反撃するリオレイアだったが、
      なおも執拗に攻撃を加え続ける謎のモンスターを前に、遂には巣から逃走してしまう。
      一方の謎のモンスターは、その場にいたハンターを見逃すかのように一瞥した後、
      リオレイアの後を追ってその場から飛び去って行った……。
      • なおムービー初見時のみリオレイアの部位破壊が反映される(当然、ギャラリーで見る際は反映されない)。
  • このクエストは本作のメインモンスターであるセルレギオスと初遭遇するというイベントだったのである。
    • ちなみに、このリオレイアに襲いかかるムービーはBGMこそ異なれ、PV第2弾のラストのものと同じである。
      そのため、PVを視聴していた人はセルレギオスの乱入を予測できたことであろう。
  • これだけなら「ああ、シリーズ恒例の顔見せか」で済むのだが、問題はここからである
    セルレギオスは本来限られた場所にしか生息していない希少なモンスターであり、
    この近辺で目撃されることなどまずありえなかったため、異常事態と判断した師匠により、
    ハンターは撤退を命じられる。これにより、このクエストは強制的に失敗する事になってしまう。
    未知の存在であるセルレギオスを狩ろうと意気込む、チャレンジ精神旺盛なハンターは肩透かしされる事に。
    • なお、ストーリー上の展開とはいえ、
      クエストが(プレイヤーのミスなどではなく)強制失敗となるというのは、シリーズを通して他に例がない。
  • 失敗したクエストの報酬は、団長から≪お疲れさま報酬金≫*1と≪お疲れさまモンスター報酬素材≫*2
    としてもらえるので安心。更に回復薬グレートが17個*3ももらえる。
    また、ギルドカードにも履歴が残らない。他のゲームではよくある「負けイベント」のようなものといえよう。
    なお、リオレイアの捕獲は後日筆頭ガンナーが代行してくれたことが本人の口から語られている。
    • リタイアではないのでクエスト中に入手した素材は問題無く持ち帰ることが出来る。
      部位破壊報酬がもらえないのでせめて尻尾切断、落とし物回収(ナミダだと意味はないが)はしておこう。
  • このクエストに裏があると思わせる要素は他にもあり、
    つい先ほどリオレイア亜種のキークエストが存在しており、
    キークエではないが武具屋お手伝いからのリオレイア2頭同時クエもある。
    このタイミングで今更リオレイア単独のクエストが掲示された時点で何かあると思うのも頷けるだろう。

その後

  • このクエストが恒例の看板モンスター顔見せクエストということもあり、
    暫く戦闘機会はないと考えたユーザーが多かったことだろう。
    しかしながら、このクエストの直後に★9「千刃の叙事詩」が発生する。
    名前の通りセルレギオスの狩猟クエストがいきなり登場するのである。
    リオレイア捕獲を強制失敗にさせられたハンターはこのセルレギオスに借りを返すことになる。
  • 「千刃の叙事詩」クリアによって件のセルレギオスは狩猟され、これにて一件落着……
    という訳には行かなかった。

「蒼空は曇りか、砂の嵐か」

  • 何やら様子がおかしいリオレウス亜種の様子を見に行ってもらいたいという狩猟クエスト。
    リオレウス亜種はエリア1にいるので早速降りてみるとムービーが発生。
    何とセルレギオスがリオレウス亜種と相対する形でまたまた再登場
    普段はほとんど姿を現さないはずのセルレギオスの別個体が立て続けに確認されたことは、
    明らかな異常事態である上に未だその脅威が過ぎ去っていないことを示すものであった。
    • ちなみにこのクエストではクエスト強制失敗は発生しない。
      我らの団ハンターは既にセルレギオスに対処したことがあるので、そのような措置は取らなかったのだろう。
    • なお、このクエストで挿入されるムービーでは、
      リオレウス亜種がセルレギオスと凄まじい空中戦を行っている
      普段以上に激しく動き回る2頭の空中戦は一見の価値ありである。
      • グラビモスに圧勝するアカムトルムもそうだが、セルレギオスとの空中戦を見た後だと、
        普段ハンターと対峙しているリオレウスも正直手加減している様にしか思えない…。
    とは言え、初回にムービーが入る事以外はいたって普通のクエストである。
    そしていざ同じマップに現れると大体は仲良くハンターを狙って攻撃してくる。
    リオレウス亜種を倒すついでにセルレギオスも討伐する事も可能だが、本クエのセルレギオスは、
    システム上は乱入では無く初期配置されたモンスターとして扱われているので、
    狩猟してもフリーハント報酬は出ない点には注意。
    (2回目以降は普通どおりクエスト開始後少し経っての乱入なのでフリーハント報酬が出る)。
  • これ以降出てくる環境不安定の★9旅団クエストでは、ムービーこそ無いものの、
    ことあるごとにセルレギオスの乱入が発生する
    この異常事態の原因は後ほど判明することになる
    • また、このことからセルレギオスは数が少ない種という訳ではなく、
      大多数が狭い地域に集まっているだけだったことが推測できる。

余談

  • このクエスト名は5・7・5調の俳句(あるいは短歌の上の句・後述)になっている。
    射干玉」は「ぬばたま」と読む超難読漢字の1つ。
    ヒオウギの実のことで、その色合いから「夜」「黒」「闇」などに掛かる枕詞としても使われる。
    つまり、これは正確には俳句ではなく短歌の上の句などであると考えるべきか。
    • そもそもこのクエストの元々の目的はリオレイア本人ではなく炎の方、つまり「火を求」めることである。
      「求むれど」は「求めたが」、つまり実際に入手することはできなかったとなり、
      「射干玉の」と併せて考えると「クエストの目的を妨害する暗雲」を暗示したクエスト名であると言える。
    • 直接の元ネタは万葉集に納められている柿本人麻呂の短歌
      「茜さす 日は照らせれど 射干玉の 夜渡る月の 隠らく惜しも」。
      草壁皇子が身罷られた際に読んだ返歌で、大意としては
      「あの日輪は茜色を帯びて輝いているというのに、
      太陽のような皇子は夜空を横切る月のように隠れてしまって惜しいことだ」というようなもの。
      • ちなみにMH4無印からのクエストなのでこのクエストとは全く関係ないが、
        旅団上位クエストにアルセルタスの捕獲クエスト「忠兵の隠らく惜しも」というものがある。
    • 「蒼空は曇りか、砂の嵐か」は、素直に読むと9・7となりなかなか無理があるが、
      蒼空を「そら」と読めば7・7となり、和歌の下の句になっていると捉えることも出来る。
      • 元ネタからは乖離するが、これを敢えて繋がった一句として解釈するなら、
        「先を切り開く火を求めて出向いたが、青かったはずの空は黒く覆われている。
         これは雲だろうか、砂嵐だろうか、それとも…」

        ということになる。而して空を覆ったのは雲でも砂でもなく、千刃竜の群れだったわけである。
  • 過去のG級作品の看板モンスターは、ストーリーの関係上作中にムービー付きで乱入するクエストは無いため、
    セルレギオスはG級作品で初めてトラウマクエストと似た扱いを受けていることになる。
    ただし、これまでのトラウマクエストでは対象の看板モンスターと戦闘あるいは狩猟することができた*4のに対し、
    セルレギオスは後に控える狩猟クエストまで戦闘することすら許されないことから、全く同じ扱いというわけではない。
    • 強制クエスト失敗という扱いに首をかしげたハンターは多いと思われるが、
      これは本作は「G」と付くMH4の直接の続編であり、セーブデータ引き継ぎに対応している。
      そのため、このまま戦わせてもMH4をやりこんだハンターならば装備も揃っているであろうことから、
      ぶっつけ本番でもセルレギオスに別段苦戦しない、
      即ちトラウマクエストとして機能しないことを考慮したための措置であると考えられる。
      現にMHP2のアップグレード版であるMHP2Gではメインモンスターによるトラウマクエストが登場しない。
      MH3Gでも村上位でトラウマクエストが登場していたが、
      3GはセーブデータをMH3から引き継げなかったことを考慮する必要がある。
      ストーリー的な面で見ると、これはあくまでリオレイアの捕獲クエストであるため、
      メインターゲットが撃退されてしまったことも大きな理由であろう。
  • 当たり前だが裸で挑んで返り討ちされたり、爆弾や毒テングダケ等で自ら3乙して
    自発的にクエスト失敗になってしまっても物語は進まない。
    ちゃんとリオレイアを追い込んであげよう。
  • セルレギオスがリオレイアに襲い掛かるムービーは発売前のPVでも公開されており、
    「あのリオレイアが……」と、愛着のあるモンスターが新参者に倒される光景を思い出した人は多いだろう。
    だが蓋を開けるとこのリオレイアはハンターによって捕獲寸前まで追い詰められた個体であり、
    ムービーで確認できるのは応戦した後に逃げ去るところまでで、
    その後も筆頭ガンナーに捕獲されたことから、少なくともセルレギオスには倒されていないようである
    (捕獲された個体が別個体である可能性もあるが)。
    • リオレウスのライバルとも言われるセルレギオスが、
      捕獲寸前のリオレイアを仕留められなかったというのには少々疑問が残るが、
      モンスターハンター展で公開された10周年記念ムービーでは、
      リオレイアを襲うセルレギオスに対して妻の危機にブチギレたリオレウスが飛びかかる場面があり、
      このリオレイアも旦那に助けてもらったのかもしれない。
  • そんなリオレイアとセルレギオスの因縁の深さを思わせる複雑な関係だが
    後作のMHX(X)では何があったのかリオレイアとセルレギオスが出会う事は一度も無い。
    同時狩猟も連続狩猟も無く、乱入などでも同じフィールドに登場する事は一度も無いのである。
    そして、セルレギオスのポジションを取って代わった新顔のライゼクス
    セルレギオス以上に執拗に、多くのクエストにてリオレイアにちょっかいを掛けている。
    • また、MHXでは生態ムービーにてディノバルドと争い翼爪を叩き斬られ、
      MHW:Iのディノバルドの登場ムービーでもこれを意識した内容になっているなど、
      セルレギオス不在の中、逆にディノバルドとの関わりが目立っているという状態に。
    このためMHX以降はリオレイアとセルレギオスの接点が薄くなってしまっていたのだが、
    そんな中、再びリオレイアとセルレギオスが同じ作品に登場したMHR:Sでは、
    復活したセルレギオスが登場ムービーで再びリオレイアに襲い掛かる様子が確認されている。
    久しぶりの共演という事もあり、今作では再び両者の因縁が見られる事となった。

関連項目

モンスター/リオレイア - 捕獲対象
モンスター/セルレギオス - 乱入者
モンスター/リオレウス亜種
モンハン用語/クエスト失敗
モンハン用語/トラウマクエスト


*1 7914z
*2 雌火竜の上鱗×1
*3 我らの団のみんなが作ってくれたものらしい
*4 ラギアクルスのみ体力が減らない仕様であった