Top > ゲーム用語 > 緩和
HTML convert time to 0.006 sec.


ゲーム用語/緩和

Last-modified: 2017-09-13 (水) 15:55:15

緩和とは厳しさや激しさの程度を和らげることを指す一般用語であるが、
ゲーム(主に、オンラインゲーム)用語としての「緩和」は、
制限が厳しいコンテンツやシステムの難易度を和らげてクリアしやすくすることを指す。

概要 Edit

  • オンラインゲームは長時間遊んでもらうことがコンセプトのゲームであり、
    しかも、ヘビーユーザーからライトユーザー、長年続けている人から今日始めたばかりの人に至るまで、
    日々様々な層のプレイヤーに対応していく必要がある(そうでないとゲーム自体が長続きしない)。
    そのため、コンテンツの難易度(これは単純な「難しさ」だけではない)を上げることによって、
    結果的にあらゆる層でより長く遊んでもらえる状況を作り出している。
    だが、それがあまりにもきつすぎたりすると当然批判も沸き出てくるのがお決まり。
    そこで、対策として実装したコンテンツの難易度を下げる処置が行われることがある。
    これがいわゆる「緩和」である。
  • これらは「運営型」という、運営管理者(チーム)が存在するゲームならではの事象であり、
    逆にいうと運営型ゲームでは避けて通れないものであると言える。
    まずこのタイプのゲームでは「様々な層」が居る以上意見も様々であり、
    すべてのプレイヤーに100%マッチするバランスを一発で提供するのは極めて困難である。
    また、これらはユーザーの成長や需要の変化が必ず存在するため、
    たとえ実装時点では「バランスが良い」とされたコンテンツであっても、
    来月には、或いは来年には「バランスが悪い」と言われてしまう可能性が無いとは言い切れないのである。
    緩和というのはともすれば冒頭で述べたような「調整不足で実装した、いわば失敗作の尻拭い
    以外の何者でもないとも捉えられがちだが、
    実際には時代によって変化する需要を再調整するという意味合いも大きい。
  • そしてその調整として「既存のものを、より難しくする」事はあまり行われない。
    プレイヤーからしてみれば、ある日突然それまで遊んでいたコンテンツが難しくなるというのは、
    抵抗感が強くなってしまうからである。
    なので「緩和」そのものは運営型のゲームにおいては、チームのポリシーにもよるが、
    比較的ありふれたものであると言えるだろう。
  • 売り切り型のゲームについては、基本原則としては
    「販売時点の需要」にマッチしたバランスで製作し、それをどれだけ販売できるかが最も求められる。
    また、運営型のゲームと異なり長期的にプレイするための仕掛けは必須事項ではないため、
    このような長期的な需要の変化に伴うバランス調整は実施されない
    (運営管理者がないため、データ収集による需要変化を把握したり、
    それを元にバランスを調整するなどのリソースが割けない)ケースが大半である。
  • 日本国内のオンラインゲームではほぼ全てのゲームにおいて運営管理者が存在し、
    近年ではゲーム機の高性能化・インターネット環境の充実化などもあって、
    コンシューマーゲームにおいても運営型のスタイルを採るゲームがある。
    そのようなコンシューマーゲームでは、バランス調整つまり緩和が実施されることがある。
  • MHシリーズで運営型のスタイルを採っているゲームは、
    2017年現在稼働しているものではMHF、MHXRの2作品が代表的である。
    その中でも10年近くに渡って稼働しているMHFではバランス調整の回数も凄まじく、
    緩和にいたるエピソードも山のように存在する。

MHFにおけるエピソード Edit

  • MHFではベースがMH2という、いわゆる「狩猟自体をメインに、遊びやすさ重視」
    という方向性に進化する前のメインシリーズが土台となっている。
    そこに、カプコン初のオンライン事業ということもあって手探りで開発されていた事もあり、
    各コンテンツの難度はMH2と比較しても高い状態からサービスがスタートしている。
    そのため、「要望を受けての緩和」自体は黎明期中の黎明期から精力的に行われていた。
    一方、プレイヤーにとってみれば「それまで遊んでいたコンテンツがある日突然簡単になってしまう
    事に他ならず、それに対して苦言を呈するプレイヤーも存在した。
    • 過去の要望対応事項には、
      「要望によって安易にゲーム自体の難易度を下げないで欲しい」
      「苦労して素材を入手しているのに、安易に入手できるクエストを配信すると今までの努力が報われない」
      といった意見が寄せられている。
      この「今までの努力が報われない」については、
      当時は先行入手の特権*1という(指摘したプレイヤーから見れば)苦しい弁明が行われていたが、
      その後MHF運営チームで緩和調整を行う際の判断基準の一つになった事が後年のインタビューで伺える。
  • 上記のような経緯もあり、2009年〜2013年までの4年間は極端(本質的)な緩和調整は実施されてこなかった。
    この間、メインシリーズが「狩猟自体をメインに、遊びやすさ重視」に完全に舵を切りきったこともあり、
    それらを持ち出してMHFの姿勢を批判するプレイヤーも少なくなかった。
    一応2010年以後は「課金要素による緩和」が行われるようになった。
    これは「お金という負荷」であり、何の負荷もなく緩和したわけではなく、
    「今までの努力が報われない」という思いを軽減できると思われるということが後年言及されているが、
    当時はそのように受け取るプレイヤーは少なく(これは同作において「課金」に強い忌避感があったことも理由)、
    「根本的に解決するという意識が感じられない」「拝金主義」という批判が絶えなかった。
    • この期間にて(課金要素ではない)根本的な緩和が実施されたケースもないわけではない。
      最も有名なのは秘伝防具作成に関わる「ギルド優先依頼」の実装だろう。
      だがこれはこれで別の問題を起こすことになり、「今までの努力が報われない」
      という批判も、一部ではあるが起こっていた。
  • そしてMHF-G1では初期の「G級」のバランス調整が公式も認める大失敗となり、
    MHFにおいても、その方向性を大きく転換せざるを得ない状態が起こることになった。
    そこでまずは「G級」を遊びやすくするための大改革(G1時から見て、特大規模の緩和)が実施されることになり、
    G級を遊びやすくする(魅力的に写る)ための導線を作ってから、
    HRにおいても、入手率が極端に低かったHC素材の全種ポイント交換実装や、
    早くG級に昇格できるように非G級ハンターは常時ブースト効果が付加されるなど、
    大規模な緩和調整が行われることになった。
    G級に関しては2014年のMHF-GGにて「メインコンテンツ」としての土台が完成するに至っている。
    • このG級の大改革は「努力が報われない」という声も勿論あるにはあったのだが、それ以前に
      あまりにも難しすぎて頑張るだけ無駄だからそもそも遊ぶ必要がない
      という声が圧倒的なものであった。
      とにもかくにもこのベースを根本的に作り変えなければ暴落した評を回復するのは難しいという、
      切実な状況があったのである。
  • その後、G級が主要コンテンツになったことで、
    「G級までの難しさ・とっつき辛さ」が多くのプレイヤーから指摘されるようになった。
    こちらにもあるが、当時はネット上などではそのような声は一蹴される
    (HRをすっ飛ばしてすぐにG級へ上がるとは何事だ、という意見が強かった)事も少なくなく、
    度々論議になっていたのだが、冒頭で述べた「時代変化と共に需要が変化しバランスが合わなくなる
    事態が発生するようになったといえよう。
    そこで2016年からは、HRコンテンツに大規模な改革が実施され、
    MHF-Z以降「HR帯はチュートリアル」とまで言われるほどの本質的な緩和が行われることになった。
    2017年以降は、G級コンテンツも実装から4年を超えて多様化したことから、
    最先端までの導線を強化する方向での調整(緩和)が検討されているという。
  • なおMHFにおいてはモンスターのドロップ確率を上げたり、
    ハンターランクを上げるのに必要なポイント設定を引き下げたり、
    装備強化に使う素材そのものを減らしたりという緩和ではなく、入手手段(数)の増加という緩和が多い。
    上で挙げた「大規模な改革」はそのような点に足を突っ込んだ緩和であり、
    言い換えれば本質的な緩和はMHFにおいてはいずれも一大事件となっている、と言える。
    • この理由としては主に2つあることがインタビュー等で明らかになっている。
      一つは上述した「緩和前まで頑張ってやってきた人の努力を無駄にしてはならない」というもの。
      「入手手段」の増加であれば、緩和前に頑張って積み上げてきた人はその資産を活かすことができ、
      武具であれば素材が余って使い道がなくなるという事態にはなりにくい。
      また、あくまで労力が減るだけで頑張らないといけないことに変わりはないため、
      緩和の仕方にもよるが、上記のような指摘は比較的出にくくなる。
      ちなみにMHFもメインシリーズ同様「素材を集めて装備を作る」という土台であるため、
      素材のストック数は、10年近くプレイしている人と数ヶ月前に始めた人の間では雲泥の差がある。
      これを問題視する(格差がある)声があるのも事実だが、
      「入手手段」の増加であれば、素材のストック数については差を埋める(近づける)ことができ、
      このような不満の声も抑えることができる。
    • もう一つの理由としては、ゲーム全体に与えるバランスへの影響である。
      ある1要素を根本的に緩和するだけでもゲーム全体に発生する影響をしっかり検討しなければならず、
      それが1つだけでなく、防具のように数百、数千もの数に対して実施しないといけないとなると、
      検証だけで甚大な時間を要してしまうという問題が生じてしまう。
      それに対し入手手段の強化、という形の緩和であれば、比較的検証に要する時間が短く、
      早い段階でユーザーに緩和を提供できる、という利点があるようだ。
    無論開発側も、これはユーザーの本意ではないと認識している事がインタビュー等で明らかになっており、
    前者はともかく後者は開発チームの拡充でカバーすることができるため、
    新体制が定着した2016年以降は通常のアップデートの中で本質的な緩和が実施できるようになっていったようだ。
  • このように基本的には色々配慮された上で緩和が行われるのだが、
    これらの緩和要素が発表された際には基本システム、課金要素を問わず
    「努力が水の泡だ」という批判が少なからず見られる。
    特にプレイヤーの労力がかかるコンテンツに対しては、
    緩和すること自体への批判も多く見られることがある。
    これはMHFがネットゲーム故に、「労力をかけて作成(育成)した」事自体にも重きが置かれ
    それを緩和で後発のプレイヤーがあっさり作れてしまうことに複雑な心境を持つユーザーが少なくないため、
    と言われている。
    基本的にはたった一つまみのトップランカーの意見を反映するより、
    多数派の要望を優先して聞き入れるのは必然的ともいえる訳だが、
    このプレイヤー間のズレが元で、特にネ実2などでは
    「斜め上の緩和」「正解を選ばない」という指摘が現在でも後を絶たない。
    • 特に秘伝防具については、2012年〜2014年までのMHF内の大混乱の影響などをまともに受けたことで、
      当時多数のプレイヤーが苦労して製作に取り組んでいた、
      やり込みの象徴とも言える装備という認識がMHF-Zまで極めて強く残っていたため、
      これの緩和については、当時からのプレイヤーの中には非常に強い忌避感を覚える人もいた。
    • また、緩和自体は幾度となく行われているものの、決定的なものではない(ゼロにならない)事や、
      主たるプレイヤー層がそれを遊ばなくなったことで「変化する需要の再調整」が正しく認知されず、
      結果的に「全く緩和していない(する気がない)」と批判されるものもある。
      MHF-G以降、緩和が小手先のものではなく、改革レベルでの大胆なものになる事が多いため、
      小規模の緩和が緩和と見做されにくくなっているという事情もあろう。
      全く別の理由でそう言われ続けているものもあるが
    無論緩和によって自身にも多大なメリットが齎されるため、
    時間が経つとこのような批判はいずれも沈静化されており、
    2017年現在、「緩和したこと」そのものが年月を経ても批判され続けているコンテンツは存在しない。

余談 Edit

  • 運営型ではないメインシリーズにおいては、いわゆる「緩和」が実施されたことはない。
    イベクエで救済クエストが配信されることで間接的な緩和に繋がる、という事があるぐらいか。
    DLCなどによってプレイ期間が長期化されつつある近年では、
    MHFやMHXR同様の「緩和」調整を希求する声も少なくない。

関連項目 Edit

モンハン用語/救済クエスト - 緩和手段の一つ(入手手段の増加)
システム/ギルド優先依頼 - MHFにおいておそらく最も有名な入手手段増加の緩和調整
ゲーム用語/延命 - これに対する批判を軽減するのが、オンラインゲームにおいて緩和調整が存在する理由と捉えられることもある。






*1 救済要素を遅らせることで、入手難易度が高かったかわりに早い時期に素材を入手できるメリット。ただし当時はこれもただの延命と批判されていた。