システム/水中戦

Last-modified: 2024-03-21 (木) 20:29:32

MH3(G)に登場する戦闘システム。読んで字の如く、水中で行う戦闘のこと。
今まではモンスターでもガノトトスしか入れなかったことを考えると凄い進歩である。

目次

概要

  • 水中戦の存在するMH3(G)にはコックピット左端に「酸素ゲージ」があり、
    水中にいる間はそのゲージが減少していき、尽きれば体力が減少していく。
    消費した酸素は増息薬酸素玉イキツギ藻などの酸素ゲージ関連アイテムを使用、
    もしくは水面に顔を出したり水底から(または古代のお面から)湧き上がる泡に触れることによって回復する。
    • カプコンにしては珍しいことに酸素ゲージの消費は遅く、デフォルトの酸素ゲージ100で
      約7分息継ぎなしで活動できる長すぎるだろ
      更に水中戦独自のスキル「酸素無限」が発動すれば、酸素を補給する必要が無くなる*1
      まさにモンスター(な)ハンター
    • 大型モンスターを追い回していると意図せずに泡に突っ込んで回復していることもあるため、
      よほど何かない限り実は酸素ゲージがなくなることはほとんどない。
      特にスキルをつけなくても通過するだけなら海底遺跡のエリア二個分ぐらいでも余裕なので
      意識的にお世話になる機会はあまりないかもしれない。
      また、スタミナや攻撃、回避等との相互関係もない。
    • なお、泡を吸い込んで回復するというのは他のゲームでも良く見る仕様であるが、
      浮力によって早く水上へと浮き上がる泡へ瞬時に口を付け、気泡内の酸素だけを吸い尽くす
      というのは何気にとんでもない事で、
      仮に現実で行なえば、水ごと吸って溺れてしまうのが関の山と考えると、フィクションとはいえ凄まじい事である。
  • あまり知られていないが、水中にいるとスタミナの最大値の減りが遅くなる(陸上の倍の時間まで持つ)。
    減っても携帯食料元気ドリンコは水中でも使えるので、すぐに取り戻せる。
  • 水中ではモンスター、ハンター共にモーションが大きく変化する。
    また、水中にはハンターにも上下の概念があるため、三次元的な動きを強要される。
    高台レベルの話ではないため序盤でロアルドロスなどが水中に逃げたら
    逆にチャンスと思って積極的に追撃し、早いうちに水中の動きになれることをお勧めする。
    水中でもハンターの基本は変わらない。当然攻撃は出来るし採取も採掘もリロードも可能。
    また、シビレ罠をも設置できるため、捕獲も可能。
    回復アイテムに関しても砥石の使用に薬草や携帯食料など固形物の摂取はおろか、
    ビン入りの飲料を飲むことだって出来る
    にもかかわらずこんがり肉のようにがつがつ食べるアイテムが使用できないのは
    さすがに水中で肉を取り出してがっつくなどできないからであろう。
    口に水が大量に入ってえらいことになりそうだ。
    • 当然投擲するアイテムも使えるが、地上とは放物線の描く軌道が違うので注意。
      ペイントボールを外す位ならまだいいが、あらぬ方向へ捕獲用麻酔玉をぶん投げ、
      シビレ罠から逃げられるともうやりきれない。
      投擲系のアイテムは出来る限り相手に密着して使うことをおすすめする。
    • なお、投擲物以外にも通常と異なる放物線を描くアイテムも存在する。
      決戦兵器の水中用バリスタ弾は空気中と違い落下せずに直進し、
      打上げタル爆弾は魚雷の如くハンターの真正面へ向かって発射される打ち上げとは。
      知らずに使うと大外ししかねないので注意しよう。
  • 水中で優位な武器種はランス、慣れないと劣勢を強いられるのはボウガン、最悪なのは片手剣とされている。
    水中では機動力が大幅にダウンするため、太刀の移動斬りや回避動作で補わないと回避しづらい。
    完全に機動力を得るには武器をしまわなければならず、その分手間と隙が生まれる。
    スイマーで幾らか機動力を上げられるが完全に上げるには回避距離UPがほしいところ。
    全ての武器に言えることだが、回避性能があると少しは楽になる。余裕があれば是非。
    • ただし、MH3Gに関して言えば、通常弾Lv3の性質変化による高い火力が実現できるため、
      特定条件においてはあえてボウガンの運用がなされることも。
      例:ナバルデウス通常種・亜種に対して(リミッター解除した)ヘビィボウガンで跳弾をねらう
      また、ガンランスの踏み込み突き上げが地上での鈍重さを覆すような機動性を手に入れ、
      ランスと並ぶ水中戦の最適解となることも。
  • 水中で武器を使用する際は前(あるいは後)、左右に加え、上下への回避行動もとることができる。
    前にキーを入れると上回避、後ろに入れると下回避。本来の前(あるいは後)回避はスティックを倒さず回避ボタンで使用できる。
    ただこの上下への回避行動は本来の回避と仕様が異なっているようで、水平回避からは攻撃につなげられるが
    上下回避からはつなげられない武器種が存在する*2
    また上下回避は左右回避と同じくキャンセル行動であり単独で上下回避を使用することはできない。
    • 回避ボタンを押しっぱなしにして前か後ろを入力することで垂直方向へ移動することができる。
      この垂直移動は抜刀していなくても可能で、もちろん抜刀状態でも使用できる。
      水中のモンスターが上下軸を合わせに来るのは水中戦の難しさを緩和する目的もあるが
      そもそも上下軸をずらされると攻撃が当たらないからでもある。
      そのため落ち着いて垂直移動を使用すれば一部の攻撃を簡単に回避することができる。
      ガノトトス亜種の水平なぎ払い水流ブレスなどはその好例で、
      ラギアクルスのショルダータックルも下に移動することでかなり避けやすくなる。
      一見対処が難しく見える攻撃も垂直移動を使えば新たな解決策を見出せるかもしれない。
      • この垂直移動への移行には回避行動同様にスタミナを一定量消費し、垂直移動中のダッシュはできない。
        また、上下回避はハンターの向いている方向に対して垂直方向の移動であるが
        こちらはハンターの向いている方向に関係ない垂直移動になる点に注意。
        要はハンターがどこを向いていようと水面あるいほ水底への最短ルートを取るように移動するということである。
  • 機動力の大幅な低下、上下の概念の追加、ダッシュの出始めがアイテム・抜刀などの操作を受け付けない
    (Rボタンを押して動く癖があると抜刀すらできない)、緊急回避ができないなど、
    水中戦に苦手意識を持つハンターは少なくない。
    上下の概念については、ある程度は敵自体がこちらに合わせてくれるのでまだ良いが、
    機動力低下と抜刀攻撃の不備は、武器種次第ではかなり厳しいものがある。
    だが物語が進むにつれ、水中戦の頻度は増えていく。特にMH3Gではボスの多くが水中戦である。
    武器によって水中での操作がしやすいものとしにくいもので大きく格差があったり、
    三次元的な戦闘となる関係でカメラワークが大きく変わり距離感がつかみづらいことが賛否を呼んだ。
    • ただ、陸上生物である人間が、水中で水生生物と同等に立ち回れてもそれはそれで不自然な話であり、
      世界観の点でいえば、彼らのホームグラウンドにこちらから飛び込んでいくのだから、
      多少自由が利かない位が自然といえばその通りである。
      武器種の格差が生じる点も、人間本来の動きができない環境で使用する以上、
      (ゲーム的にはともかく)考えようによっては納得の仕様ともいえる。
      そもそもハンターは基本的にアイテムや武具によって軽く数十キロは超えるであろう重装備である。
      普通の人間は衣服を身に着けていない状態ですら水生生物ほど素早く自由に水中を泳ぐ事は出来ないが、
      陸地ほどの機動力は出せないとはいえ溺れる事なく何十分も動き回っている時点で常人以上と言えるだろう。
      • ちなみに水泳に関してMHRiseのNPCアイルーである魚屋のカジカは
        主人公であるカムラの里ハンターに対して、
        「(プレイヤー名)も服なんて着ないほうがいいニャよ。
        すぐ川に飛び込めないニャ。
        服を着たままで泳ぐと危ないのニャよ?
        命は大事にしたほうがいいニャ。」
        …とアドバイスしてくれている。
        モガの村のハンター達の水泳技術が特殊過ぎるだけなのかもしれない…。

水中戦を行うモンスター

小型モンスター
アロワナ
カツオ
クラゲ
サメ
マンボウ
ナマズ
エピオス
ルドロス
大型モンスター
ラギアクルス(通常種/亜種/希少種)
ロアルドロス
チャナガブル
ガノトトス(通常種/亜種)
ナバルデウス(通常種/亜種)
グラン・ミラオス

水中戦が可能なフィールド

孤島
水没林
海底遺跡
厄海
水中闘技場

余談

  • 水中戦は2024年現在、MH3というタイトルを象徴するシステムの1つとして知られている。
    というのもMH3とMH3G以外の作品には水中戦がないためである。
    一応MH3の流れを汲むMHP3でも水中戦は導入されておらず、
    それ故、ラギアクルスやチャナガブル、ナバルデウスなどは登場しない。
    • MHP3はそもそもMH3の移植作ではない
      (MHP2がMH2の移植作ではないのと同じ理屈ではある)のだが、
      ハードの違いなどが理由として推察されている。
      あるインタビューにおいて辻本プロデューサーは、
      「MHP3の水中戦カットは、様々な検証やPシリーズの方向性等が理由で、かなり早い段階から決定していた」
      と語っていた。
  • また、メインシリーズの各作品については作品ごとに明確なコンセプトが設けられており、
    その開発コンセプトが本当に正しいのか?良いのか?を再確認する為に超大型拡張コンテンツ(G級)を展開している、
    という方向性があることを辻本氏が言及している。
    何時からその方針であるかは定かではないものの、
    水中戦については単なるアクション体験を超える明確な「作品全体に係るコンセプト」であるのは疑いようもなく、
    水中というか「海」が再びフィーチャーされるコンセプトのシリーズが出てこないことには、
    ゲーム性全般に影響する水中戦を復活させるというのは難しいのかもしれない。
    • ちなみにMH4で登場した新たなコンセプト要素たる「高低差」「乗り攻防」については以後の作品でも採用されているが、
      後者についてはMHRiseでバッサリ削除され、全く別のコンセプト要素に置き換えられている。
    • また、水中戦が行えるモンスター自体が限定された種になるため、
      完全新モンスターを多く出さない限りMH3Gからの差別化が難しいという葛藤も考えられる。
      もっとも明確に水中(戦)をコンセプトに据えるタイトルであれば、
      新規モンスターを多数出せるのは過去の例からも明白であり、
      結局のところ「水中戦が出来るフィールドが登場(復活)する」程度では理由が弱いが、
      本腰を入れるなら話は別、というところだろう。
      • ただし、ファンの心配毎としては水中戦を仮に復活させても、
        次にコンセプトが変わって再び水中戦がオミットされたら、
        それらに適合した新規・復活モンスター再登場の機会も失われてしまうというものもある。
        後述するが水中戦オミットによって復活の道筋が断たれているモンスターもいるのだ。
    • ついでに、水中戦がオミットされた後に登場した操虫棍チャージアックスの続投についても憂慮する声が上がっている。
      特に猟虫という生物を従え、空中に飛び上がれることをコンセプトとした操虫棍を
      水中戦に適応できるのかと疑問視する意見は多い。
  • MH4発売時には海外のプレイヤー達からは水中戦のオミットを残念がる声が各所で見られ、
    国内にも水中戦の復活を望むプレイヤーは多い。
    その為新作発表時には高確率で「水中戦の復活があるのか」について論議になるほど。
    遊びやすさはともかく、世界(リアリティ)の拡張を象徴する水中戦が一定の好評を得ていた事が窺える。
    • MH3が遊べるWiiは2013年10月に製造終了、
      3GがHD環境で遊べるWii Uは2023年5月に修理部品が在庫限りとなり、
      ニンテンドー3DSについても2020年9月に製造終了している。
      このため様々な理由でトライ系列を未プレイのプレイヤー層も一定数存在するし、
      トライ系列が発売されたハードも第一線を退いてから期間を経てプレイの機会が失われていく中、
      水中戦をやってみたいから復活を望んでいるというプレイヤーも少なくないようだ。
    • また、MH4以降に登場したモンスターの中で水中をテリトリーとする者も続々増えてきており、
      ザボアザギルガララアジャラ亜種オストガロア
      ジュラトドスヨツミワドウイソネミクニなど
      (派生作品を含むならアノルパティスケセルベルも)、
      そこそこの数のモンスターが候補に挙げられる。
      かつてのガノトトスのように水中戦に対応した復活モンスターとして登場したならば、
      今までとは一味違った戦い方を楽しめるかもしれない。
    無論、モンハンプレイヤーの嗜好についてもこの15年で大きく変化してきており、
    新たにコンセプトを据えて水中戦が復活したとしてもトライ系列のそれとは大きく様変わりする可能性は高いが、
    何にせよ今後の展開に期待したいところではある。
  • 水中戦に対応しているモンスターの内、水中戦が無い時代から居るガノトトス、
    陸上でも行動可能なロアルドロスとラギアクルス(通常種のみ)については、
    MHXシリーズ(3種すべて)とMHRise(ロアルドロスのみ)で復活参戦している。
    • ラギアクルスについてはMH3の看板モンスターということもあって、
      復活を期待するファンも非常に多い。
      ただしこちらはMHXで復活した際には大海の王者という二つ名が飾りのような地上戦特化仕様にされ、
      MHW以後はそれ以前の問題として『地面に接している面が多いが為に発生する処理が多くなってしまう』
      という技術的問題もあって復活は叶っていない。
      水中戦で真価を発揮するというコンセプトであることは開発陣も承知しているが、
      それでも(陸上特化になったとしても)毎回復活させられないか頑張ってはいる*3状況である。
    • 水中でしか登場しないラギアクルス希少種とナバルデウスに至っては、
      メインシリーズでの参戦は水中戦の復活にかかっているという状況になっている。
      派生作品にまで目を向けると前者については陸上に進出する形で参戦しているが。
      チャナガブルについては陸上戦闘が可能であり、派生作品では復活しているが、
      メインシリーズでは今のところ参上の気配がない。
      グラン・ミラオスについてはそもそも禁忌のモンスターという別格な存在であり、
      その根本コンセプトが「水中戦の要素を活用した黒龍」なので
      これまた安易には復活させられないということなのだろうか。
  • ハンターの武器はいくらだろうと中に水が入り込んで不具合を起こすような様子は一切見られず、
    なんなら水中で笛を吹くことすらできる。
    もっと言えばどれだけ水耐性が低い防具でも(水ブレスでも食らえば話は別だが)水中では問題なく活動することができる。
    こんな超高性能の装備を製造してしまう工房の技術力には目を見張るものがある。
  • 現時点では水中で気絶する事はあっても眠る事は無い。
    しかし、気絶にも言える事だが、水中で意識を失って生きていられるのだろうか?
    気絶なら百歩譲って呼吸停止状態も有り得るが、睡眠中は間違いなく呼吸をしているため
    すぐに口や鼻に水が入って飛び起きそうだが…。
    • ただしいわゆる昏睡状態になっていると、水が体内に入っても反応を起こさない。
      風呂で眠って溺死する、というのは概ねこのパターンであると言われている。
      まぁ、仮に昏睡だったとしたら溺れてしまうだけなので、結局何で生きていられるんだという話にはなるが…。
    そうした背景もあってかMH3Gでガノトトスが復活した際は
    飛び出し噛み付きから睡眠属性がオミットされていた。
    しかし後年の作品では水棲でありながら睡眠ブレスを扱うイソネミクニも登場しており、
    将来水中戦が復活する際にモンスター側も水中で睡眠属性を扱う様になるのかもしれない。

関連項目

シリーズ/モンスターハンター3
シリーズ/モンスターハンター3G
アクション/水流
スキル/泳ぎ
スキル/水流
スキル/酸素
スキル/水の心
アイテム/イキツギ藻
アイテム/酸素玉
アイテム/増息薬
アイテム/水中弾


*1 例外として、ラギアクルス希少種の渦潮攻撃に当たると酸素無限であっても酸素ゲージは減少する
*2 具体的にはスラッシュアックスとランスが該当する。
*3 事実、MHWでは開発段階では登場する予定であった