目次
概要
- MHPにおける有名なバグの一つ。
イャンガルルガのクエストで森丘エリア7(山菜爺さんのいる奥まったエリア)に行き、
その後交戦せず二十分間そこに立っているだけで撃退完了となる。
それだけではなく、次にクエストをする時には体力がほんの僅かしか残っておらず簡単にクリアできる。- MHPで撃退に成功した際は「戦いに勝利した!」というテロップが表示される。
皆一体何と戦っているんだ…。
数多存在するモンスターのなかでも指折りの戦闘狂であるイャンガルルガに対し、
まともに取り合わないことで勝てる点でも中々ネタ性が高い。
- MHPで撃退に成功した際は「戦いに勝利した!」というテロップが表示される。
- このバグが発生するのは撃退システムのあるMH2との連動ガルルガのみ。
イベントクエストで出現するものは撃退不可能なため通用しない。
その実態
- MHPのイャンガルルガには『討伐数が増えれば増える程強力な個体に遭遇しやすくなる』という特殊仕様がある。
そのため討伐数依存でサイズと体力が変動するのだが、この体力はハンターと出遭った瞬間に設定される。
さらに、変動前の初期値は非常に小さい値に設定されている。
…これらの仕様を読めば、このバグがどういうものか想像はつくだろう。- つまり、クエスト開始から一度もイャンガルルガと遭遇しなければ体力は非常に小さい値のままであり、
この時点ですでに撃退ラインを下回っている為放置しているだけで撃退ができてしまう…
というバグ(状況的には仕様であるともいえる)なのである。
撃退クエストの仕様上、次回の挑戦の際はその僅かな体力(数回攻撃すれば倒せる程度)からスタートするので
極めて容易に討伐が可能。
そして次の個体も当然この技が有効なので、クエスト開始後にまた放置をして…
という流れで、放置する時間さえ惜しまなければ無限に続ける事ができる。
- つまり、クエスト開始から一度もイャンガルルガと遭遇しなければ体力は非常に小さい値のままであり、
- イャンガルルガは未発見時だと頻繁にエリア移動をするモンスターであるため、
『一度も出会えず時間切れという最悪の状況を回避するための仕様ではないか?』と推測する意見もある。
しかし戦わずしてモンスターの体力が無くなるどころか、戦闘もしていないのに「勝利」と表示され
さらに報酬まで貰えてしまうというのは異常な事態であると言わざるを得ない。
上述のような明らかな原因が推察できるため、おそらく単純に設定ミスの類であると思われる。
- このイャンガルルガのクエストは、村や集会所クエストの進行度に関わらず連動でのみ出現する特殊なクエストであり、
クリア回数で下位かG級かが決まる仕様を持っていた。
そのためこの方法でイャンガルルガを数回討伐するだけで、
始めたばかりにもかかわらずG級クエストに行けるようになる…という副次的な効果もあった。
クリアすれば当然G級ガルルガ装備が作成でき、さらに武器の方も最終段階まで強化可能。
クエストそのものがG級なので当然採取した素材もG級だし、採掘した鉱石類も剥ぎ取り素材もG級、
20分間を採取や剥ぎ取りに費やせばG級鉱石武器と防具、G級ランポス武器と防具を揃えることも不可能ではないし、
クリア報酬を売りさばくだけで楽してお金も稼ぎ放題である。
今では考えられない、まさしく夢のような裏技であった。
- ここまで読めばお気づきだと思うが、このバグに「キノコ」は一切関係ない。
にもかかわらずこの現象が「キノコバグ」という名称で普及したのは
『虫の死骸を山菜爺さんに渡し、交換で特産キノコを入手するとバグのフラグが立つ』
と考えられていたからである。- このため当時ネットでは特産キノコがイャンガルルガを撃退した!、
山菜爺さんに恐れをなして逃げ出した!などと面白がられていた。
無論、メカニズムは上記の通りなので完全な誤解である。
連動を要するクエストにわざわざ赴いて特産キノコを入手し、そのまま放置した経緯は不明である。
また、エリア7にはキノコの生えた木があるため「キノコの生えた木があるエリアで放置するバグ」
という事でキノコバグなのだと納得してしまった人もいるが、
上記の通りクエスト開始からイャンガルルガと遭遇しなければ発生する代物なので、
そもそもエリア7に拘る必要すらない*1。- 少し考察すると、MHPには今ではおなじみの一時停止機能が根本的に存在していなかった。
一応スリープモードにすれば擬似的に一時停止は出来るものの、
それでも多少の時間であれば電源を消さずに放置していたプレイヤーは一定数存在していた。
加えて、山菜爺さんがいるエリア7にボスは入り込まないのも当時からのものであり、
エリア8はボスこそ入り込まないもののファンゴやランポスが跋扈しており放置すると普通に殺される。- 更に言えば当時のイャンガルルガは新モンスター故に情報が乏しかったことや、
現在のような攻略サイトといった形の情報網も充実していなかったことから、
エリア1や8に入ってくる可能性も当時のプレイヤー視点からすれば0であるとは決して言い切れず、
他のエリアは言うまでもなく他の飛竜も徘徊する危険度の高いエリアばかりである。 - そして、エリア7の他にほぼガルルガが入ってこないであろう11や12は動くには少々遠く、
当時のMHPのロード時間はお世辞にも短いとは言えない時間を取られるので
あまり時間を掛けたくない、故に7を選ぶ。これが心情というものだろう。
「ガルルガクエにおいてエリア7で電源を消さずに放置した」というシチュエーションも
実は割と自然なものだったと言える。
したがって、一般ユーザーが条件を満たして当バグにたどり着く可能性についても、
少なくとも昨今の作品で同レベルのバグにたどり着く可能性よりは大分高くはあった。
虫の死骸を交換した経緯は…なにか別の素材で交換しようとしたらたまたま先に引き換えられたとか? - 更に言えば当時のイャンガルルガは新モンスター故に情報が乏しかったことや、
- このため当時ネットでは特産キノコがイャンガルルガを撃退した!、
余談
- 当時のガルルガは両翼の部位破壊報酬が個別判定なので、尻尾剥ぎを含めて6箇所の破壊が可能。
それなりの装備や実力があるならばバグに頼らず正攻法で挑んだ方が得である。- 連動ガルルガはクリアするごとにランクが上がっていき、
最終的にはGクラスクエストになるため、下位素材が剥ぎ取り入手できなくなってしまう。
以降の下位素材はクリア報酬で低確率(5%以下)で入手可能であるが、
できればこの技に頼らず、下位のうちにしっかりと部位破壊して素材を集めておきたい。
- 連動ガルルガはクリアするごとにランクが上がっていき、
- MHPでのミラボレアスのクエストである「伝説の黒龍」では、
イャンガルルガと同じく撃退での体力引き継ぎが存在する。
ただし、こちらは開幕ムービーで必ず遭遇するため、残念ながらこのようなバグは発生しない。- MH2系の作品ではドス古龍が同様の仕様を有しているが、
流石に同じ轍は踏まなかったのか、キノコバグのような現象の報告は聞かれない。 - しかしながら時系列を考えると、MHPとMH2は発売時期が1ヶ月ほどしかズレていないし、
何よりキノコバグ自体MH2が発売されないと発覚しようのないバグであるため、
MHP2以降はともかくとしてMH2にバグがあったとしても物理的に修正不可能なはずである。
当時は現在と違い、後からオンラインで更新データを出すのも現実的ではなかった時代である。
そのため、MH2に関してはもしかしたら古龍にも何かしらバグがあるかもしれない。
- MH2系の作品ではドス古龍が同様の仕様を有しているが、
- MHXXでは、ニャンタークエストに特産キノコを15個納品するクエストがあるのだが、
何故かイャンガルルガが確定で乱入してくる。
舞台はもちろん森丘なので人によってはこのバグを思い出すかもしれない。
狙っているのだろうか
ちなみにこのクエストはあるクエストの続きとなっている。
関連項目
シリーズ/モンスターハンターポータブル
ゲーム用語/バグ
モンスター/イャンガルルガ
クエスト/怒りの黒狼鳥
アイテム/特産キノコ - バグの原因と誤認され、「キノコバグ」という呼称の由来になった
登場人物/山菜爺さん - 間接的なバグの原因と誤認されたNPC
クエスト/ネギま!・凍る世界の吸血鬼 - 同じくモンスターに出会わずともクリア出来てしまうバグがある
モンハン用語/装備グラフィック変更バグ - 同じくMHPで有名だったバグ