一式ではなく、様々な防具を組み合わせて装備すること。
混合装備、複合装備、ミックス装備といった呼ばれ方もある。
目次
概要
- MHシリーズでは、防具は頭・胴・腕・腰・脚の5部位に分かれている。
その5部位を別シリーズの防具を組み合わせて構成したのが混合防具となる。- 公式イラストや各種ムービーでは基本的に一式、
つまり同一シリーズの防具で身を固めたハンターしか出てこないのだが、
部位ごとに異なる種類の防具を自由に組み合わせられるというのは、
無印を開発している時から存在するシリーズの基本的なコンセプトのようだ。 - 初期の設定画においても、部位別に換装したサンプルのイラストが見られる。
そのため世界観上は本来決しておかしな存在ではない。 - またモガの看板娘ことアイシャも、説明書のコラムにて何度かコーディネートを話題に挙げ、
スキル重視やファッション重視のテーマでコーディネートを楽しむことを奨励している。
曰くハンターはオシャレが命って寸法なのです!とのこと。- MH3の説明書にもハンター(ガンナー用)・ロックラック・スティールを織り交ぜた普段着風の片手剣装備や、
ラギア・バギィ・ハンターを組み合わせ、青系統の皮素材を基調に手足を金属の鎧で保護した大剣使い、
頭を剣士用にして防御を補い、ジャギィとボロスを使って攻撃力を上げた女性ガンナーのイラストが紹介されている。
- MH3の説明書にもハンター(ガンナー用)・ロックラック・スティールを織り交ぜた普段着風の片手剣装備や、
- 公式イラストや各種ムービーでは基本的に一式、
- 多くの一式装備と違い、どのようなスキル・ステータスになるかはハンターの組み合わせ次第。
組み合わせによっては一式の劣化版或いは繋ぎにしかならないこともあれば、
一式装備を遥かに凌駕するスキルが構築できることもある。
余分なスキルを切り落とし、有用なスキルをいくつ揃えられるかという点は防具を組み合わせる醍醐味の一つだろう。
また、耐性マイナスをカバーするために耐性プラスの部位を混ぜる、なども混合防具ならでは。
- 混合防具で装備構築する場合、1体のモンスターから必要な素材が減るという利点もあったりする。
一式の場合は5部位分の同一モンスターの素材が必要になるが、
混合の場合は上手くいけば5体のモンスターから素材をつまみ食いできる。
どっちが楽なのかというのは作品や装備、個々の得意不得意によるため断定はできないが……
- 混合防具を組む上での最大の問題というか難点は、
組み合わせパターンが豊富にありすぎるため「どのパターンでどうスキルが組めるのか?」
を導き出すのが非常に難しいこと。
前述の通り漠然と組んでも上手く行かないケースが大半だろう。
ついでに言えば公式サイドは組み合わせのパターンを提示することはほぼ皆無であり、
攻略本などでかろうじて組み合わせパターンのいくつかを見ることが出来る程度となっている。
その為古くから「スキルシミュレータ」が有志の手で作り続けられており、
これを活用することで強力な混合防具の構築が楽になる。
もちろん、シミュレータに頼らず自力で装備を編み出すのも楽しみ方の一つである。
また、MH3以降の作品には護石が存在するため、
お守りも含めて(特定の性能基準のお守りを装備することを前提に)各パーツをチョイスすることもある。
上手くいけばスキルなどが固定である一式防具よりも柔軟性の高い組み合わせが構築できるが、
当然運用素が強くなっていく。- MH3Gにはどうしても直すことができないアレがあるため、
ハズレテーブルに当たってしまった人にはお守りを使った装備の拡張が非常に厳しい、
という致命的な仕様が存在したことがある。
- MH3Gにはどうしても直すことができないアレがあるため、
- またもう一つの問題として、
一式と違って見た目の統一性が生まれるかどうかは防具の組み合わせ次第である事が挙げられる。
上手く見た目もスキルも決まったときは実に痛快だが、
スキル最優先でどえらい見た目になってしまうケースもザラにある。
見た目との兼ね合いやスキルの優先度を考え始めれば立派なハンター、
ないし炭坑夫(大概は炭坑婦)の出来上がりである。
後述の「キメラ」の項も参照のこと。- 前述のアイシャは身だしなみを大切にすることも強調している。
繰り返しになるがハンターはオシャレが命って寸法なのです!とのこと。
…リノプロス素材の集めやすさと防御力にまんまと釣られ、出来上がった謎の半身潜水服キメラに
コーディネートの大切さを思い知ったハンターも多いとか。
- 前述のアイシャは身だしなみを大切にすることも強調している。
- MH3Gまでのメインシリーズにおいては、
混合防具と一式装備のどちらが良いかという構図はあまり見られない。
強いて言えばMH3以降の作品は、上記スキルの装飾品の効率が悪くなったため、
混合防具の使用率が多くなったとは言える。
MH3Gでタルタロスやギガが輝いたのも、混合防具のおかげだろう。
- MH4(G)では混合させた方が性能を発揮できる防具が多く、
またオンラインの環境激変もあって一式装備に強い警戒感を抱くハンターが多かった事もあり、
いわゆるテンプレ装備もその大半が混合防具となっている。
また、MH4ではラスボス防具のリベリオン・ライオットシリーズが登場。
一式では逆鱗とマイナススキルである攻撃力DOWN【中】しか発動しないが、
各部位に振られた+1~+3ポイントの複合スキルと発掘装備を組み合わせることで複合スキルを発動させられるという、
混合防具としての使用を前提とした性能で強烈なポテンシャルとクセを持つ装備になっている。- MH4ではユクモノシリーズもダラ・アマデュラ素材から作られる。
そちらは一式としても複合としてもなかなか優秀なので
「リベリオン・ライオットシリーズはユクモノシリーズに立場を取られている」と言う人も少なくない。
- MH4ではユクモノシリーズもダラ・アマデュラ素材から作られる。
- MHXとXXでは一式装備でしか構築できないスキル構成を有する防具が複数登場したり、
XXでは一式のくせに(と言うのも何だが)恐るべきスキル構築自由度を持つ防具が登場した事などで
一式装備に関する忌避感が減った一方で装飾品のスロットが大幅に減り、
スキルポイントの細かい調整がしにくくなった事もあって、
混合防具と一式装備の良し悪し云々については3G以前に戻ったと言える。
また「R装備(とG級相当のXR装備)」という、防具のスキルポイントに偏りがあり、一部位に一種類のポイントが多く振られているものが追加された。
マイナスのポイントが振られている装備も少ないため、
シミュレータを回さなくてもある程度は好きなスキルの組み合わせが実現できるようになった。
そのため混合防具の人気が低下したという訳では必ずしもない。
またXXではMHXXにて防具合成システムが実装されたため、
必要なステップを踏めば、見た目の問題は幾分簡単に解決できるようになった。
- MHW以降はスキルの発動条件(環境)が刷新されたため、
混合防具で様々なスキルを発動させる事が可能となった。
一方で一式装備を念頭に置いた強力なスキルが発動する代わりにスロット数が少ない防具などもあり、
混合防具がかなり優勢ではあるが一式も使われていないわけではない、という具合である。
こちらも、見た目の問題については解決策が存在している。- MHW:I、MHRise及びその拡張版であるMHR:Sでは混合防具も優秀な組み合わせが開発される一方、
「実質一式限定ですさまじいポテンシャルを発揮する最終装備候補の防具」があるため、
最早一式がどうとか混合防具がどうとかで論議されることはなくなった。
- MHW:I、MHRise及びその拡張版であるMHR:Sでは混合防具も優秀な組み合わせが開発される一方、
- MHFにおいては序盤(MHF-Z以後の環境においては、HR~G級序盤)こそ一式防具が使われるが、
それ以後は基本的には混合防具で運用されていた。
豊富なスキル値を備える防具の多さと、無数の強力な装飾品の両方が合わさり、
プレイヤーの装備選択の自由度が極めて高かった事と、
一定のスキル水準を維持しつつ、そこに更に自らのプレイスタイルに合ったスキルを追加する、
というMHFプレイヤーの装備選択の考え方の上では、混合防具の方が圧倒的に構築しやすかった為である。
それどころか、「自分の考えた見た目を披露する」ためのロビー装備システムや外装変更システムも完備されているため、
多くの人がオンリーワンを目指して日々様々な組み合わせを試行錯誤していた。
ちなみにMHF-G10.1では防具を生産する前に試着して見た目を確認できるようになっていた。- 過去には他シリーズ同様、装備バリエーションがそこまで多くなかったのだが、
装飾品環境は他シリーズ以上のものが黎明期より多数存在したので、
発動スキルが限定される一式装備ではなく、
複数のスキル値を持つ防具を組み合わせて不足分を強力な装飾品でカバー、
ということが当然のように行われており、
少なくとも上位の時点で混合装備の方が一式より遥かに使いやすい状態となっていた。
更に言えばMHFでは、装備強化にも多数の素材が必要*1で、
しかも大体の場合レア素材が必要になるので、
一式強化するのと混合させるのとでは、混合の方が必要素材が軽くなる傾向にあった。
(というより、必要素材が軽くなりやすい装備構成が好んで使われていた)
序盤のフル装備テンプレが生まれたのはサービス開始からかなり時間が経ってからであり、
序盤は一式(か混合テンプレ)、
後半は自分で考えた混合装備というのは同作ユーザーの間で基本として考えられていた事は間違いない。 - 上記はMHF運営チームも承知の上であり、様々な素材を集めてもらったほうが
クエストマッチング上都合が良いことも相まって、混合することを前提にした装備が多く登場している。
パーツ単位で性能が発揮される覇種防具・烈種防具・狩護防具・G級防具などはその最たる例である。
さらにいずれか1部位の装備で特定スキルが発動する遷悠防具は、
一式装備のメリットは薄く、シリーズによっては極めて重大なペナルティが発生してしまう。- MHの設定を勘案したのか、過去には一式でも使おうと思えば使える装備が
いろいろ登場したこともあった。
ただしそれによって大問題が発生してしまい、
それ以降は基本的にベテラン向けには混合装備(で使いやすいもの)、
ライトユーザー向けには一式/セミ装備(で使いやすいもの)が提示される傾向にはあった。
- MHの設定を勘案したのか、過去には一式でも使おうと思えば使える装備が
ベテラン層でもそういうものを使っていたハンターはそれなりに居た様子。
MHF-Z以後は属性耐性や各部位ごとに異なる効果を持つ防具の存在で、
一式/セミで使いにくい状況が増えたことや、
外装変更で見た目だけ一式/セミというのが比較的組みやすくなったという事情もあり、
そういう構成はあまり見られなくなった。 - 過去には他シリーズ同様、装備バリエーションがそこまで多くなかったのだが、
キメラ
- 混合防具の中でも、使用パーツの種類(シリーズ)が多い物がこう呼ばれることがある。
大きく分けると2種類あり、- スキルを考慮せず、ただ適当に、若しくは防御力のことのみを考えて組み合わせた状態
(「スキルが全く発動していない」「偶然マッチしていた物が発動」
「最初からもらえるお守りのスキルのみ発動」といったケースがある) - スキルを考慮して組んだ結果、壊滅的な外見となった物
昨今では前者はスキル無しキメラと呼ばれたりもする。理由は後述。 - スキルを考慮せず、ただ適当に、若しくは防御力のことのみを考えて組み合わせた状態
- 前者はメインシリーズで多く見られる。
ゲームを始めたばかりでスキルのシステムをよく理解していない初心者は、
とりあえず防御を上げようとして、とりあえず手持ちの素材で作れる防具を
適当に作成・装備している事が多く、この状態に陥りがちである。
また冒頭でも触れたが、混合装備は上手く組み合わせないと一式の劣化又は繋ぎになりかねない。
この辺りの説明がかなり不足しているのがモンハンというゲームの問題点であり
(最近は改善傾向にあるが)、よく分からずに装備を組んだまま狩りに出向いて苦戦する…
というのは多くのハンターが通った道だろう。- 特に「テンプレ装備」は大抵の場合装飾品、
作品によっては護石まで設定して初めて性能が発揮されるものが大半を占めるので、
ネットで齧って単に防具を揃えただけでは十分な性能を有さない事が殆ど。
中にはそこまで考えなくてもいい序盤テンプレもあったりはするが……
特にオンラインが初めて手広く解禁されたMH4では村を進めないと装飾品が作れず、
しかも最序盤向けテンプレが開発されていない、
装飾品ありきのテンプレばかりという状況のため、
いきなりオン(集会所)をプレイしてどうにもならない状態になってしまうハンターが続出したとされる。
そのため「キメラ」という(前者の意味の)蔑称も主にMH4以降に使われるようになった。
こちらなども参照のこと。 - なお、稀に見られるが混合装備=火力スキル満載以外の選択肢しかなく、
故に火力スキルの無い・少ない混合装備は全部(前者の意味の)キメラだ、というのは誤りである。
捕獲や拘束に特化した混合装備も多く、中には一式では不可能な組み合わせさえある。
また妨害対策を増やして手数を増やすと言った選択肢などもあるので、
一概に火力スキルが少ない混合装備は適当に組んだキメラだとは言えないのである。
(そこまで突き詰められない事もあって)所詮は攻略が少し楽になるかもしれないオマケ程度の存在であり、
そもそも序盤の装備は一式だろうがガチガチに調整した混合だろうが所詮は「つなぎ」である。
狩猟に決定的な影響を齎すスキルが序盤から出せる訳でもないので、
攻略中はスキルは気にせず、防御力や耐性(と作成難度)に優れたパーツをつまみ食いしたキメラで駆け抜ける、
というプレイスタイルも十分に考えうる。
特にシリーズに慣れているプレイヤーにこういう傾向がみられる。- 特にスキルが優秀な混合防具の組み合わせは特定の属性耐性を投げ捨てているケースが多く、
様々なモンスターと戦わざるを得ない攻略中においては却って不向きとなってしまう場合がある。
一式でもこの問題は概ね避けられないが、
スキルをあまり気にしないなら耐性の穴を埋める組み合わせが概ね容易に出来るのでこの点は回避しやすい。
- MH4では無料オンラインが事実上初解禁された作品ということもあって、
下位でも素材集め連戦部屋などが多数存在する状況になっていた。
このため、「(集会所をキメラ装備で)駆け抜ける」という行為自体があまりいい目で見られておらず、
この手のプレイスタイルには眉を顰める声も多かったという。
MHW以降はスキルシステムが変わったため、必要最低限のスキルを持つパーツを作り、
それ以外の部位を防御や耐性の穴を埋める目的で使うというスタイルが可能になった。
- 特に「テンプレ装備」は大抵の場合装飾品、
- 後者はMHF発祥であり、メインシリーズで言う「呪い」に近いニュアンス。
スキルも性能も申し分ないが、唯一にして最大の欠点が「壊滅的な見た目」となる場合に使われる。
MHFにおいては上述の通り、
初期の頃は装備パターンが少なかったためこれに該当するテンプレは割と多かったのだが、
防具数が充実して見た目重視でも強力なスキルを組めるようになっていたフォワード.4にて、
スキルではなく防具自体の効果として非常に高い火力補正を得られる「天嵐防具」が実装。
そのテンプレとして挙げられていた剣士装備「超ウブワフ*2」が、
壊滅的な見た目になるくせに天嵐防具の補正を最大まで得ようとするとこの構成が避けられない*3、
という理由でネタにされた結果、そういう装備構成が「キメラ」と呼称されるようになった。
ただし、アップデートで防具数が増えるMHFにおいてはそういう状況がそう時を空けずして落ち着くため、
それ以降は当時のネタというぐらいの扱いにとどまっていた。
メインシリーズにおいては、最近ではMHXXでのグギグギグなどが「キメラ」と呼ばれているケースがある。
(MHXXでは防具合成で外見の是正が可能)
「地雷としてのスキルなし状態の物」と「スキルは十分だが壊滅的な外見の物」、
そしてMHW以後はそれに加え「単に使用パーツの種類が多いだけのもの」とを区別するために
前者はスキル無しキメラなどと称されることが増えてきている。- ちなみにMHFでも前者の「キメラ」が問題視された時期もなくはなかったのだが、
MH4で「キメラ」が問題になって間もなくして「つなぎ」として強力な一式装備が追加され、
公式ユーザー共に基本的にそちらに誘導する方向にシフトしていったので、
メインシリーズのような「キメラ」はベテランが集う環境では皆無に近く、問題視もされなくなった。
- ちなみにMHFでも前者の「キメラ」が問題視された時期もなくはなかったのだが、
- 「キメラ」はギリシア神話に登場する怪物「キマイラ」に由来する。
ライオンの頭、山羊の胴、毒蛇の尾を持つというこの怪物の姿に因み、
異質なものの組み合わせをキメラと呼称する場合がある。
更に余談ではあるが、本来の意味としてはテスカト種がこのキマイラに似た風貌を持っている。
関連項目
モンハン用語/テンプレ装備 - 各シリーズにおける有名な使用例も掲載
モンハン用語/呪い - 主に見た目が壊滅する混合防具にせざるを得ない状況
モンハン用語/フル装備
モンハン用語/セミ装備
ゲーム用語/スキルシミュレータ
システム/防具合成 - 見た目の問題を解決するシステム(以下同様)
システム/重ね着装備
システム/ロビー装備
システム/外装変更