MHP3にて登場した狩猟笛。ベリオロスの素材をベースとして作られる狩猟笛の完成形。
強化前の銘は「グィロスト」。
目次
概要
- 氷牙竜の素材を繋ぎ合わせて作られた雪のように白い色が主体だが、
琥珀色の牙や水色のワンポイントがアクセントになっている。
極寒の地に住まう「氷原の民」と呼ばれる民族の楽器が源流であると解説されている。
- 筒状に加工された甲殻に牙を加工したと思しき部品が付属しており、
この牙がスライドすることで音を奏でる仕組みになっている。
また、演奏用のとは別に側面にも氷牙竜の棘を取り付けたフレームが付いており、
いかにも攻撃的な見た目をしている。
性能
MHP3
- 音色は紫空青となっている。
旋律効果は自分強化、スタミナ減少無効【大】、風圧無効、防御力強化【大】、千里眼、耐雪&耐泥、
そして気絶無効とバリエーション豊か。どちらかと言えば守りを重視した旋律効果である。
加えて、そこそこの攻撃力、高い会心率と氷属性、
素の状態でもそこそこ長い青ゲージの斬れ味と、かなり優秀なステータスを持つ狩猟笛。
勿論斬れ味は斬れ味レベル+1を発動させれば白に届く。
ただし、強化素材に崩竜の腹鱗が含まれているため生産可能な時期はとても遅い。
また、氷牙竜の棘が10個も必要なので、
一から作るとなると何体ものベリオロスと連戦する羽目になる可能性が高い。
ちなみに、この武器の前段階でも要求されるため実際の必要数は14個である。
MH3G
- MH3Gでも続投。
今回は最終強化での音色が紫赤空となっている*1。
旋律面では攻撃強化や聴覚保護が使用でき、攻撃的な旋律となっている。
ただし、聴覚保護のためには叩きつけか後方攻撃を連続で使用する必要があるためやや演奏しにくい。
- G級で更にもう一段階先のグィロ=フリギドゥスに強化できるようになった。
全体的に強くなった印象だが、地味に会心率は控えめになっている。
また、斬れ味が悪く、斬れ味レベル+1を発動させても紫ゲージが出現しない。
単純な殴り性能ではボルボロス亜種のジェネラルフロストに劣るが、
複数人でのプレイではより支援性能の高いこちらに分があるか。
- しかし、そんなことよりも今回も恐怖のアレである。
カリピストの皆さんお馴染み「氷牙竜の棘」は、今回はマシになったかと思いきや……
誰が予想したか要求数は増えており、その数実に15個。
……さすがドSのカプコンである。
一応強化なら14個で済むが全く改善されていないとは……
MHXX
- ベリオロスのリストラに伴いこの笛もしばらく姿を消していたが、MHXXにて氷牙竜と共に復活。
レア5の武器として上位からの登場となり、アシラ笛LV5からの派生か、一発生産で手に入る。
また、G級氷牙竜素材を入手すれば、LV2のグィロティスカを直接生産できる。
- 音色はMHP3時代と同じ白空青。
LV3からは、白音符が紫音符に変わる。
3Gの時と違い、攻撃力強化の旋律を吹けなくなったのが痛いか。
- 究極強化はLV5でグィロ=フリギドゥス。
その性能は、- やや低めな攻撃力290
- それを補う会心率25%
- 高い氷属性40
- 斬れ味は素で白50を持ち、匠+2で紫30が現れる
- スロットはなし
- 赤音符を失った関係で、氷狩猟笛の中ではドドットボロン系統に人気を奪われがち。
あとは優秀な青橙音色を持っているクシャル笛の壁も厚く、やはり音色の変更が何よりも響いてしまった。
一方で、気絶と風圧の旋律が吹けるためライゼクス等といった氷弱点の多い雷属性モンスターとの相性は良好、
同様に氷属性が効き、だるま無効を音色2で吹けるのでボルボロスを相手するのにも適任となっている。
バサル笛と同じく、汎用的な使い方よりも対特定モンスターに特化した運用が光る武器と言えるだろう。
- 気になる“棘”の使用量だが、当作はなんと最大でも4本しか要求されない。
ドラグマ→グィロストの強化に2本、グィロストを一発生産するなら4本、
グィロティスカを直接生産する場合も4本と、かつての要求数は何だったのかと思うほど良心的。
それ以外もレア素材は一切使わないので、過去作よりもずっと気軽に生産できるだろう。
- ちなみに、XXでは演奏時に中央のパーツが動くギミックがオミットされてしまった。
グィロスト系統の面白い特徴でもあっただけに残念。
MHW:I
-アイシクルホルン-
鋭く冷たい素材から生まれる音色は獲物を芯から凍り付かせる。
- MHW:Iでベリオロスが復活したことでグィロストが復活…しなかった。
代わりに実装された新ベリオ笛の銘はアイシクルホルン。
ボーンホルンの殴打部分と柄にベリオロスの甲殻やスパイクを纏わせた外見をしている。
- 最終強化アイシクルホルンIIの性能は、
- 下から数えて二番目の攻撃力1050(武器倍率250)
- それなりの氷属性値360
- 高い会心率30%
- 素で白ゲージ30。延長しても紫ゲージは出ない
- 音色は紫赤黄
- スロットLv1を1つ搭載
- レア度10
- 攻撃力UP旋律を【小】ではあるが奏でることができ、
高い会心率30%も後押ししてくれるので火力はなかなかのもの。
- 氷属性笛の強力なライバルには氷琴アイスフィールが存在する。
こちらを上回る攻撃力1134に攻撃力UP【大】を演奏可能で普通に使っていては火力面で太刀打ちできない。
属性値ではアイシクルホルンのほうが上だが、その差90と圧倒しているわけでもない。
しかし、狩猟笛らしく音色で差別化することは十分可能。
高周波旋律による地中急襲へのカウンターが可能かつ弱点を突ける氷属性ということで、
ディアブロスとの戦いに担ぐにはこれ以上ない性能なのである。
マスターランクでは地中急襲の頻度が増えているのも追い風となる。
- ディアブロス戦に特化した場合のライバルは女王笛ランゴスタII世。
麻痺・スタン・高周波の3種拘束を使う妨害特化の女王笛か、
氷属性と高会心率の火力で鋭く攻めるアイシクルホルン。
どちらを選ぶかはハンターの好み次第である。
- もはやおなじみとなった棘の必要本数だが、
本作ではマスターランク個体しか存在しないため通常の棘は存在しない。
代わりに氷牙竜の重棘というマスターランク相応の新素材が追加されたが、
要求本数はIIへの強化に3本だけ必要と、他素材と大差ない要求数であった。
MHRise
- MHXX以来久々にグィロストが復活。
初期段階のグィロストIはドラグマ【壱式】Iから派生。
攻撃力は90とやや低めだが、同期の武器と比べて長めの緑ゲージと20%の会心率を持つ。
上位に入るとグィロストIIに強化可能。攻撃力150に素でそこそこの青ゲージ、
会心率は据え置きと、性能の傾向はIと変わらず。
攻略用としては十分な性能だろう。
- ゴシャハギの素材を投入することで、
最終形態の「グィロティスカ」となる。- 攻撃力は低めの170
- 素で十分な青ゲージ。匠4から白
- 攻撃力を補う会心率20%
- 及第点の氷属性20
- スロットはLv2-1
- 旋律効果
- スタミナ回復速度UP
- 体力回復【小】
- 会心率UP
- 百竜スキルは攻撃力強化IV、会心率強化II、氷やられ特効
腰脚は限定されるものの今作でつけやすい超会心との相性は中々。
スタミナ回復速度UPも、今作で仕様が変わった渾身と相性が良い。
ヒドゥントーンよりスキル負担は大きくなるが会心100%超会心も容易に達成可能である。- ただし、ヒドゥントーン同様武器倍率が低く、衝撃波ダメージはどうしても伸び悩む。
弱点の肉質が柔らかい・氷がよく通るモンスターに担いでいきたい所。
- 体力回復【小】の旋律がAボタンに割り振られているので、
適当に演奏攻撃→振り下ろしのループを使っているだけで体力が回復していく。
入れ替え技で旋律モード:響や共鳴音珠をセットすれば更に回復速度は上がる。
共鳴音珠は攻撃力UP旋律の代用にもなるので、採用する価値は十分あるだろう。
- 演奏時のギミックはグィラキエースから引き続き続投。
グィロストに同ギミックが搭載されたのはMH3G以来実に10年振りである。
- 気になる棘の本数だが、グィロストIの生産に2本、
グィロティスカの生産に4本で合計6本となっている。
MHXXほどではないがやや易しめ。
MHR:S
- 当然ながらマスターランクにも対応し、お馴染みのグィロ=フリギドゥスの前段階として、
グィロリムコース(改)が追加された。
- グィロリムコースはMRベリオが登場した段階で制作可能。
この時点では平均的な攻撃力270に会心率20%と氷属性25を備えており、
なかなかの性能。
- 最終強化のグィロ=フリギドゥスは、
- 低めの攻撃力290(会心込みで期待値304)
- 氷属性30
- 素で紫20(匠で延長可)
- 百竜装飾品スロットLv1
- その他の性能は全部グィロストから据え置き
物理も属性も伸び悩んでおり、火力では属性特化した他の笛には敵わないだろう。
せっかくの高会心率もRise系列における狩猟笛環境にはやはりマッチしない。
そのままでは各種特効系を積めないのも痛手で、スロットLvを上げると今度は素のステータスをあまり盛れなくなってしまう。
- 氷属性笛の中では唯一物理期待値を直接向上させる旋律が吹けるので、
他の氷笛らとのアンサンブルでこそ真価を発揮できるだろう。音波と鉄蟲糸響打の衝撃波に会心は乗らないけど。
小とはいえ赤音符で回復旋律を吹くことができるので、
スノウフォロウやマギクローシュの回復効果を更に高めることもできる。- Ver.14で攻撃力&防御力UP、体力回復【大】、高周衝撃波が演奏可能な氷琴アイスフィールが追加された。
本作のスキル環境はかなり緩和気味で、会心率は自前の装備で100%まで上げていることが割と珍しくないこともあり、
演奏による支援能力を込みで考えるとかなり厳しい競合相手となった。
百竜スロットの差による伸びしろを抜きにすれば攻撃性能では物理・属性の両面で辛うじて勝っていることもあり、
支援よりも自ら殴る事を優先するならこちらに分があると言えるか。
- Ver.14で攻撃力&防御力UP、体力回復【大】、高周衝撃波が演奏可能な氷琴アイスフィールが追加された。
- ソロ運用で盟勇との連携を考えた場合、候補となるのは意外にもフゲンとジェイ。
この2人は見切り7を発動しているため、会心率UP旋律で物理期待値を他の盟勇以上に上げることができる。
特に接点がない2人なので掛け合いがないのは寂しいが、旋律で高めた会心の一撃を皆でモンスターに叩き込んでやろう。
グィラキエース
MHW:I
-グィラキエース-
鋭い冷気を纏う白銀の猟具。
これは永久凍土を守りし者の証明。
- アップデートで追加された特殊個体、氷刃佩くベリオロスの狩猟笛。
アイシクルホルンIから派生強化するか、直接生産するか選べる。
グィラキエースの時点で最終強化段階となっている。
- 性能は
- 攻撃力1134(武器倍率270)
- 氷属性540
- 会心率15%
- 素で紫ゲージ30と非常に長い白ゲージ。
- 音色は紫赤黄のまま
- スロットなし
- レア度11に変更
- 会心率が低下したことと、スロットがなくなったこと以外は非常に優秀な性能になった。
特に、属性値と斬れ味は大きく強化されている。
白ゲージが長いため継戦能力も高いが、紫ゲージの属性補正の高さから匠も積んでおきたいところ。
- 素晴らしいことにグィロストのデザインが復活。
ダークブルーとホワイトを主とした氷刃ベリオらしいカラーリングになっている。
棘付きフレームに付いていた氷牙竜の毛皮が増量されており、
キリン装備のようなモフモフ感を感じさせてくれる。
- XXでオミットされてしまった演奏時に中央のパーツが動くギミックも復活。
先に実装された宮廷奏琴【響星】にも同様のギミックが搭載されていたため、
地味に期待していたハンターもいたのではなかろうか。
- 高めの氷属性を持つこと、火属性耐性UPの旋律を持つこと、攻撃力UP【小】の旋律を揃えやすいこと、
攻撃力UP【小】持続時間が長いこと、白まで含めると斬れ味が非常に長いこと、
これらの要素を持つため演奏や砥石を使う暇の少ない炎活性アルバトリオン戦で使うのも良い。
火以外の属性やられには対応できないので、そっちはスキルやウチケシの実で対策して挑むようにしよう。
また、相変わらず高周波が使えるのでディアブロス殺しの笛としてもますます磨きがかかった。
- そして気になる棘の使用本数だが…0本である。
もう一度言うが、0本である。
より厳密に言うならば、一発生産・派生強化の両方において氷牙竜の重棘は1本も要求されない。
かつての惨状を知る古参カリピストたちも、この仕様には胸を撫で下ろしたことだろう。
何?ヤツの仕業で白銀の氷刃牙が3本揃わない?まあ、うん…
余談
- 実在のモデルは「ギロ」という打楽器である。
主にラテン音楽で使われるため、極寒の地とはあまり縁がない。
どう見ても笛じゃないがご愛敬。
楽器の体を保っているだけまだマシというのが笛界隈の現状だし
- 原型の銘はグィロスト、強化前はグィロスト改、そして強化されてグィロティスカ。
たまに間違われるがグィロスティカではない。
ちょっと踏み外すとグロテスクなんて読まれることも。
実際血で血を洗う狩猟に使うものなのでグロテスクなことと全く関係ないとは言い切れないが。
- 解説文では、その音色は雪の神を呼ぶと語られている他、
MHP3では強化の際にウカムルバスの腹鱗が必要である。
崩竜伝承やポッケ村との関係性が気になるところだが、詳細は不明である。
なお、MHXXではポッケ村でこの武器を作ってもらうことも可能。
- MHW:Iで登場したグィラキエースは見た目はグィロスト系列だが、演奏サウンドが大幅に変更された。
これまでの何かをこすり合せたようなサウンドから一転、
MH3の凍土戦闘BGMである零下の白騎士の一節が流れるようになったのだ。
MH3(tri-)やMHP3を経験したハンターには嬉しい選曲である。
これじゃギロじゃなくてピアノなのではと思ったあなたは間違ってない
サウンドを聞いて違うモンスターを思い浮かべた方も間違ってない。- グィラキエースの銘の由来は、ラテン語で氷を意味する「グラキエス」に
「グィロスト」を組み合わせたものだと思われる。
MHXXのベリオ片手剣も「グラキエス」の銘を持っていたため、聞き覚えのあるハンターもいるかもしれない。
- グィラキエースの銘の由来は、ラテン語で氷を意味する「グラキエス」に
- MHRiseで再度演奏サウンドが変更された。
零下の白騎士のフレーズが使われている点は同じだが、引用箇所と使用されている楽器が変わり、
ピアノではなく笛の音が鳴るようになっている。
零下の白騎士はピアノの音色が特徴的な楽曲なので、原曲らしさはやや薄れてしまったか。
どちらにせよ本来ギロから出るはずのない音色が鳴っている点については
グィラキエースと変わりないと言える。
もっとも、いくら打楽器のような見た目をしていても狩猟笛なので、
笛の音が鳴ること自体はそこまでおかしくはない…のかもしれない。