武器/スアルクピウス

Last-modified: 2023-11-28 (火) 22:13:39

MHX、MHXX、MHRise、MHR:Sに登場する弓。

目次

概要

  • モンニャン隊で入手できる毒クモリ素材の弓。
    本体部分には毒クモリの甲殻、弦は毒クモリの糸が使われており、
    刺々しく、禍々しい外見をしている。
    毒クモリの強靭な糸が高い張力を生み、高威力の射撃を可能としているという。

性能

MHX

  • LV4まで強化する事で、最終形の「蛛弦スアルクピウス」となる。
    こちらは、「絶大な張力と堅牢な甲殻から放たれる矢の威力は、まさに圧巻」と解説されている。
    解説文でこれだけ高威力を謳っているからには、それなりの性能かと思われるが…
    • 全弓の最終形の中でワースト3位タイ、無属性武器の中では最下位の攻撃力170
    • 会心率20%で、無属性
    • あって損はない防御力+25
    • 溜めレベルは貫通2-重射2-貫通4-(拡散4)
    • 対応ビンはLV2強撃ビン、毒ビン、麻痺ビン、睡眠ビンで、睡眠ビン強化の特性持ち
    • スロットは無し
    なんだコレは…
    ただでさえMH4以降の貫通弓はモーション値の大幅弱体化が災いし、
    属性特化型か物理・属性がともに高水準でもない限り、
    基本的にお呼びがかからない惨状が続いているというのに、
    低攻撃力、無属性のこの弓をどう使えというのかという話である。
  • 攻撃力の低さを補完するために、睡眠ビン強化を生かして睡眠爆殺を行うにしても、
    ヒット数の安定しない貫通弓と状態異常ビンの相性はお世辞にも良くない。
    • 睡眠に弱く体躯の大きい紅兜アオアシラを相手に、
      オンで睡眠爆殺によく用いられる勇猛と光明の凄烈弓と比較すると、
      1回眠らせるのに蛛弦スアルクピウスが短時間でフルヒットさせてビン4本、
      凄烈弓がビン5本と、一応は蛛弦が勝る。
      しかし、蓄積値でいえばハッキリ言って誤差の範囲であり、
      調合分まで加味しても眠らせられる回数はどちらも3回のため、実質的な差は無いに等しい。
      しかも、耐性値が上がるほど貫通矢でのヒット数稼ぎは困難となる上、
      キリンのような体の小さい相手には連射弓に到底適わない。
      更に、凄烈弓による睡眠爆殺の際には、ボマーによる爆弾の威力上昇効果と共に、
      爆破属性値の上昇という恩恵も受けられる。
      よって睡眠爆破だけの比較でもほぼ勝ち目は無く、
      それに加えて高いスペックを備える凄烈弓には手も足も出ない。
      今作ではテオ弓が強すぎるのも問題ではあるが…
  • ならば装填数UPを発動させて溜め4拡散を活用してはどうかという話になるが、
    その場合、同じく睡眠ビン強化の特性を持つ麗華の枝弓がライバルとなる。
    こちらは強撃ビンが使えないというデメリットはあるが攻撃力・会心率で勝り、
    溜め3が拡散4となっているので蛛弦を増弾運用するよりはるかに使いやすい。
    というか、拡散弓はデザイアを筆頭に強豪がひしめいており、この程度の性能では正直言って勝負にならない。
  • 溜め2は上記の通り重射2なので、威力も乗り蓄積値も最低クラスであり、
    エリアルスタイルとの相性は最悪の一言に尽きる。
    溜め1の威力については無属性の時点で運用の選択肢に入らない。
    …と、どの運用においてもかみ合いが悪くなってしまっている。
  • 唯一の利点としては、貫通矢であるため連撃の心得と相性が良く、
    会心を底上げする事で会心撃【特殊】と併用し易い点。
    連撃の心得と力の解放を発動すれば100%会心も夢では無いが、
    そもそも会心撃【特殊】はあまり強いと言えないスキルなのでネタの領域からは出ない
    ちなみに、同じ毒クモリ素材の防具である
    スカルダS・スパイオSシリーズは会心撃【特殊】と力の解放+1が発動する。
    これをベースに会心特化で使えと…?
  • 以上の点を踏まえてこの武器の性能を評すると、MHXでぶっちぎりの最弱弓と言わざるを得ない。
    正直イマイチな性能で誰も使わない武器というのは少なからずあるが、
    この武器はその中でも群を抜いている。
    作ったところで装備ボックスの中に死蔵され、クモの巣が張るくらい放置されるのがオチであろう。
    あぁ、クモの巣は作った時点で張っていたな…
  • 上記の性能の癖に、製作難易度は結構高い。
    最終強化には獰猛化ゲネル・セルタスの素材や獰猛な睡眠毒液、
    さらに勇気の証Gを要求される上、それらを可能な限り早く入手しても、
    オオ毒クモリが入手可能な上位モンニャン隊が解禁されるのがHR6以降なので、
    最終強化できるのはそれ以降となる。
    仮に簡単に作れたとしても使われるかどうか怪しいレベルだが、
    はっきり言って素材と労力の無駄遣いである。

MHXX

  • しかしまだ希望は残っていた。MHXXにおける限界突破である。
    オオゲキ毒クモリその他を用いて、さらにクモつながりのネルスキュラの獰猛素材も使用して、
    究極強化を施すと大蛛弦ピェジスアルクとなる。その性能は…
    • 全弓の最終形の中では最弱を免れたが、やっぱり無属性武器の中では最下位タイの攻撃力300
    • 据え置きの会心率20%、無属性
    • 変化のない防御力+25
    • 溜めレベルは貫通2-重射3-貫通5-(拡散4)
    • 新たに接撃ビン・爆破ビン・減気ビンに対応
    • 突如として空いたスロット3
    …うーん。
    MHXより攻撃力はかなり向上し*1、スロット3と多彩なビンによって、まったく使い道のない弓ではなくなった。
    何より貫通矢のモーション値が前作の1.25倍になっているため、物理性能で勝負も不可能ではなくなったのである。
  • …のだが、この弓の性能はどちらかと言うと器用貧乏に該当する。
    無属性のスロット3貫通弓なら獰猛化素材が不要かつ攻撃力で20上回るプリュム=フルーギロがあり、
    会心率の高さを生かすなら倍近い会心率を持つ正定朔風に加え、
    龍識究射バンデモラが上位互換として立ちはだかる。
    防御力ボーナスもイヌキマクリやドイヌキの前には霞んでしまう。
    全状態異常ビン対応で状態異常勝負がしたいなら、状態異常の蓄積に適した拡散弓である
    シャープシューターの方が良い…と言うかドイヌキが爆破ビンを除く状態異常ビン対応をやってのけている。
    詰まる所会心率・スロット・防御力ボーナスのどれを取っても上位互換が存在するためまずお呼びがかからない。
    どの要素も兼ね備えてはいるが、それ故に中途半端な性能になった典型的な器用貧乏である。
    一応、あまり武器を変えずに何度もクエストに行くことが望まれる野良でなら使えない事もないが、
    それならそれでもっと汎用性のある弓が今作でゴロゴロしてるので...

MHRise

  • 毒クモリと一緒に復活した。最終系は「蛛弦スアルクピウス」。
    • 攻撃力190&会心率20%&無属性
    • 防御力ボーナス+25
    • 強撃、接撃、毒、麻痺、睡眠(強化)ビン対応
    • 貫通2→貫通5→貫通4(→拡散4)
    • 曲射は会心型
    • 百竜強化は防御力強化III、毒ビン強化付与、鉄蟲糸技強化
    …何とも言えない性能。ハッキリ言ってどの要素も中途半端。
    火力重視の運用では属性弓に軍配が上がり、百竜強化も鉄蟲糸技強化以外は微妙なところ。
    状態異常ビン特化と言いたい所だが、本作ではビン二種強化弓が増えたことから強い特徴と言う程でもない。
    • 一応こちらも百竜強化でビン二種強化弓になることは可能だが、
      あのカジキ弓に物理期待値でギリギリで負けており
      あちらは麻痺・睡眠ビン強化持ちで拘束用として理想的な構成なので、非常に手強いライバルとなっている。
      ただしあちらは毒ビンに対応していないため、クシャルダオラと戦う場合はこちらの方が有利と言えるか。
      風圧を纏って飛び回るクシャ相手に貫通矢を的確に通したり、拡散矢で張り付けるかどうかまでは保証できないが…。
    • 強いて言えば防御力ボーナスが百竜強化と併せて防御力+55となり、弓カテゴリでトップ。
      防御重視のハンターならば採用理由になり得るかもしれない。
  • …しかし実はこの武器、初期の「スアルクピウスI」の段階で以下のような性能をしている。
    • 攻撃力90&会心率20%&無属性
    • 防御力ボーナス+25
    • 強撃、接撃、毒、麻痺、睡眠(強化)ビン対応
    • 貫通2→貫通5→貫通4(→拡散4)
    • 曲射は会心型
    • 百竜強化は防御力強化I、毒ビン強化付与、鉄蟲糸技強化
    このように、各溜め段階における矢のレベルが、初期段階と最終系で全く同じなのである。
    この性能は、序盤に作れる貫通弓としてははっきり言って規格外である。
    生産素材も毒クモリ×1、甲虫の大顎×3、睡眠袋×3と少々手間はかかるがレア素材はない。
    更に、弓初心者に嬉しい防御力ボーナス、「強弓の羽根飾り」を必要としない溜め段階と…
    序盤の攻略段階においてはかなりオススメ出来る弓となっている…が、弓初心者は多分この武器に辿り着かない

MHR:S

  • 究極強化を施すと大蛛弦ピェジスアルクとなる。
    弓幹から弦に伸びる禍々しい糸は射手を支配し、
    今世に唯一の弓取りへと豹変させるという
    が、もちろん操作を乗っ取られるということはないので安心を
    その性能は…
    • 無属性武器としてはそれなりの攻撃力350
    • 据え置きの会心率20%
    • 変化のない防御力+25
    • 溜めレベルは貫通2-貫通5-貫通4-(拡散5)
    • 対応ビンは変化なし
    • スロットは相変わらずなし
    • 百竜装飾品スロットLv3
    おや…?
  • 毒ビン強化付与を失ったことでビン2種強化弓ではなくなってしまったものの、物理期待値がまともになっており、
    さらにMHXX時代とは異なり溜め4と百竜スロットが重点的に強化されたことで無属性拡散弓に転向することになった。
    • ライバルたちの中ではやや中途半端な性能ではあるのだが、
      百竜スロットLv3は無属性拡散弓の中では唯一無二の強み。だが属性弓ほどの強みはない
      また、今作は全体的に防御力が低めな環境なので、地味ながら防御ボーナスもそれなりの存在感を放つ。
      その他の性能も極端に引き離されているわけではないので、間違いなく歴代で最も実用的な性能になったと言える。

余談

  • このように初登場時には散々なデビューを飾ったスアルクピウスであるが、
    当時にも輝いていた時期が無かった訳ではない。それは、MHXの発売前である。
    • PV第一弾ではスパイオ一式の女ハンターがこの武器でアクセルレインを披露。
      初めて見るアクションや防具と相まって、ハンター達の注目の的となった。
    • その後もファミ通による発売前情報では、弓の解説においてこのスパイオ一式の女ハンターがたびたび登場。
      ブレイドワイヤーの画像では矢が赤黒いオーラを纏っていた事から、
      「新しい鋏角種の装備?」「龍属性武器なのでは?」等の推測を呼んでいた。
    • しかし作品を経るにつれて性能は改善されており、MHR:S時点では十分使える性能になった他、
      重ね着装備によりスパイオ一式と併せて運用することも容易になったので、
      それらを装備し不遇だった時代を偲んでプレイするのもまた一興だろう。

関連項目

アイテム/毒クモリ
武器/スキュラフィスト - 弦がクモの巣になっている弓仲間


*1 アルカニスを初めとした属性弓が凋落したとも言えるが