霞龍オオナズチの素材で作られた双剣。
紅き刃は猛毒を秘め、斬られた獲物は気付かぬ内に力を失い、自らの血沼に沈む。
目次
概要
- 左右でサイズ差のある双剣は数多いが、これはかなり極端に差がある部類になる。
見た目のリーチ差は左右で1.5倍ほどに見える。
もちろんそう見えるだけで、実際のリーチは他の双剣と同じである。
- 名前は波打った剣であるフランベルジュとナズチの特徴であるベロをかけたシャレだろう。
強化すると、双剣オオナズチというそのまますぎる名称になるが、
その後も相変わらず猛毒双オオナズチや霞双剣オオナズチという面白みのない無難な名前に。- 双剣としては珍しく、素材となったモンスターの名を冠している。
モンスターの名を冠した武器は、殆どが大剣かランスである。
- 双剣としては珍しく、素材となったモンスターの名を冠している。
性能
MH2
- ナズチ武器ということで毒属性持ち。攻撃力よりも属性値を重視した双剣であるのだが、
風化した双剣から強化しないと手に入らない。
つまり、これを作った人はMH2屈指の強武器である封龍剣【超絶一門】を蹴ったか、
あるいは太古の小さな塊が有り余っているかのどちらかになる。 - 一応、性能的にはもう一つの毒双剣であるメルトウォーリアを上回るのだが、
こんな生産方法では持っている人も少なかったと思われる。
尤も、凄く風化した双剣の入手難易度自体はリセマラが可能な以上、昨今より遥かに低いので、
今後仕様が変わらぬままリメイクされればPS2時代よりは所有者が増えている…かもしれない。
MHP2(G)
- 片手剣のデッドリィポイズンからの派生で作れるため、グッと作りやすくなった。
フランベロジュから「双剣オオナズチ」を経て、最終形態「霞双剣オオナズチ」となる。
もう一つのメルトウォーリアはMHP2では斬れ味青止まりなので、実質最強の毒双剣である。
MHP2Gではライバルも増えたが、その多くが双属性だったり、属性値が低かったりするので、
相手を毒にすることに関しては右に出る者はいない。
ただし、最終強化には一つだけだが古龍の大宝玉が必要。
物理攻撃力も抜きんでている訳ではなく、毒の効果もG級では上位以下より相対的に落ちるので、
大宝玉の需要もあって採用率もやや落ちてしまっている。
MH4
- 竜人問屋の交換先としてオオナズチの素材が出現し、それを利用することで作成できる。
派生元はモータルポイズン。
本作とMH4Gでは「フランベロジュ」の段階は存在せず、「双剣オオナズチ」からの登場となっている。
- 双剣でありながら破格の毒属性値350を持ち、匠で長めの白ゲージが追加される。
攻撃力も238と生産双剣の中ではトップクラス…とまるで隙がない。
双剣で毒を狙う場合、まず間違いなくこの武器を担ぐことになるだろう。
ただし、素材を交換するためにはHRを20まで上げたのちに、
クシャルダオラの強化クエストをクリアしなければならない。
そのため、完成するのはどうしてもHR解放後とかなり遅い時期になってしまう。
また、強化素材も霞龍の宝玉(=鋼龍の宝玉+希望の証)が要求されるため、一筋縄ではいかない。
MH4G
- G級強化先として霞双剣オオナズチが復活。
属性双剣としては高めの攻撃力392、もはや過剰な感すら否めない毒属性420
斬れ味も素で白30、匠で紫30と瞬間火力・継戦能力ともに問題ない水準、と
武器の特長はそのままにG級相当の性能にサイズアップされたといったところ。
なお、今作ではオオナズチが復活しており、村に単体クエストもあるので素材集めはソロでも比較的容易な部類。
双剣とオオナズチの相性自体も至って良好であるため、お手頃とすら言えるかもしれない。
作成素材として古龍の大宝玉は一つ使うが、他はオオナズチから手に入る素材だけで作れるので、
連戦すればいずれ手に入るだろう。
強いて言えば、霞龍の靭尾が二個必要であることが難点か。今作のオオナズチはやたらと尻尾の耐久値が高く
斬りにくいので集めづらいかもしれない。
とはいえ、オオナズチの尻尾は基本報酬にも含まれているのでそこまで尻尾切断に躍起になる必要はないか。
MHX
- 今作はマッカォ武器のマクロピアサーLV3からの派生でフランベロジュを作れる。
最終強化は双剣オオナズチ。
攻撃力190に毒属性19。…なぜか毒属性値が激減してしまった。
斬れ味も素で青20、匠+2で白30と微妙。
スロット2つを活用すればまずまず使える、といったところではあるが…
- 残念ながら当武器の人気は全く無い。
- 毒属性が低いのはまだいいとしても、上位強化そのものがHR解放後というのがかなりいただけない。
お馴染みゲリョス武器のラストタバルジンが攻撃力180に毒属性28である。
さらに、黒狼姫のグンセンもスロット3と優秀な斬れ味に毒属性24を併せ持つ業物。
一応、この中で物理性能はギリギリのトップだが、属性双剣全体で見ればやや低めの方である。
そして、二つ名武器のツインレギーナロゼに至っては、スロット以外で完璧に負けてしまう。
作るのが大変、HR解放後までは使い物にならない、それで性能もギリギリだというのだ。 - 更に、派生元がマクロピアサーである点も極めて大きな問題である。
そう、よりにもよって「サラマンダー」と同じ派生元なのだ。
詳細は当該項目を参照して欲しいが、
MH2時代の悲劇再び(一応、派生元武器の作りやすさは全く異なるが)と言ったところである。
物理には強いが、火属性に滅法弱いオオナズチの、アグナ武器に対する相性の悪さがここにも…。
- 毒属性が低いのはまだいいとしても、上位強化そのものがHR解放後というのがかなりいただけない。
MHXX
- G級になり、順当に霞双剣オオナズチへと強化された。
オオナズチがG級でも引き続き村クエに出現するため、大宝玉さえ手に入れば楽に作成できる。
気になるスペックは高めの攻撃力320に少々伸びた毒属性値23。スロットは2のまま。
素で白40、斬れ味レベル+2では紫40が出現する。
毒属性単体の双剣の中では物理火力に最も優れたことがウリ。
- ただ、似たような
上位互換競合相手としては黒狼軍扇【玄】が立ちはだかる。
あちらはスロット3の自由度や毒属性値において勝っており、
物理期待値も超会心を利用すると会心率35%により簡単に追い抜かれてしまう。
おまけに斬れ味も最終強化時期も大差がなく、強化難易度も悪名高い古龍の大宝玉を使うこちらの方が難しい。
こちらの強みは超会心を用いない場合の僅かな物理期待値のみなのが辛い所。
大宝玉集めの副産物として気が付いたら生産する程度の扱いでいいだろう。
今作でも古龍の大宝玉の需要はドス古龍の武器に留まらず、
ブラック武器を除いた黒龍武器等相変わらずの需要過多なので余るはずが無いとか言ってはいけない。
MHRise
- 新大陸では未登場だったが、ライズでオオナズチと共に復活。
当初はフランベロジュ止まりだったが、Ver.3.0.0で双剣オオナズチに強化可能に。
その性能は- 双剣としてはまずまずの攻撃力190
- 圧巻の毒属性40
- 斬れ味は素で白10、当然匠で伸びる
- スロットはLv2が一つとLv1が二つ
- 百竜強化は攻撃力強化III、防御力強化III、霞龍の魂
- 百竜強化のうち、霞龍の魂は攻撃ヒット時にランダムでバフがかかるものなのだが、
クシャ武器やテオ武器の固有強化に比べると実にささやかな効果でしかないので微妙。
派生前の武器もなくこれ以外の百竜強化もない為、攻撃力上昇が無難だろう。
- 欠点は想像以上に斬れ味が下落しやすい事。素の白10は心許なく、その下も青30しかない為、
達人芸や剛刃研磨と言ったフォロー策はほぼ必須と言えるだろう。
- 今回毒属性の双剣は数が少なく、なんと他はドスフロギィ武器のザ・キッドしかない。
が、ザ・キッドは総合的に見ても双剣オオナズチの劣化としか言いようのない性能である為、
ほぼ競合はしないと言っていい。
汎用双剣となるとネコ爪の存在がちらつくが、
こちらは匠を切ると言う選択肢も作れる為、差別化は決して難しいものではない。
割と自由なスロットが多いのも、この武器の強みと言えるだろう。
MHR:S
生気を蝕む毒液を滴らせて
凶刃は舞う。一筋のかすり傷
でも、幻覚に包まれ絶命する。
(霞双剣オオナズチ)
- おなじみの霞双剣オオナズチが復活。
やたら耐久力の高い靭尾や悪名高い古龍の大宝玉を使うものの、性能は全体的に上がっている。- 攻撃力310
- 毒属性47
- スロット3-2-1に百竜装飾品スロットLv2
- 素紫20。匠で延長可能
状態異常値を上昇させるスキルを一切積まなくても大概のモンスターは瞬く間に毒漬けにしてしまえる。
ついでに豊富なスロットによりスキル構成に余裕ができるのも嬉しい。
とはいえ、今作は属性値インフレにより通常属性双剣がさらに躍進しているため、基本的に毒双剣の火力は劣ってしまう。- というわけで、この双剣の使いどころはかなりピンポイント。
大連続狩猟をソロでサクサク進める場合に最大のスペックを発揮できる武器となっている。
モンスターの耐性値が上がりきる前に倒すという前提であれば、常時スリップダメージを与えられるのは大きい。
おすすめのスキルは毒属性強化、弱点特効、超会心、そして新スキルの攻勢。
毒ダメージを与えるのはもちろんだが毒状態のモンスターを物理で殴り倒すスキル構成が強みを発揮しやすい。
もちろん斬れ味は紫をキープできるように、剛刃研磨や鉄蟲研糸などでフォローを入れよう。
なお、マルチプレイでは状態異常耐性が上がってしまうので注意。 - 毒属性双剣はいくつか追加されたが、競合相手となるのは相変わらずドスフロギィ双剣のザ・レジェンドくらい。
あちらは攻撃力320に毒属性38、長ーい白ゲージが特徴。
実は物理期待値では白ゲージのレジェンドが勝るので属性値勝負になる。
あとは、なにせ相手がドスフロギィ武器なので作成難易度が天地の差なのも気になるところではあるか。
- 後にアップデートで新スキル、状態異常確定蓄積が登場したことで評価が向上。
高い属性値が更に3倍されることで多少の耐性値をものともしなくなり、毒漬け戦法がより強化された。
同時期に実装され、同じ回避条件で発動する巧撃を併用すれば物理火力が高まり、
鉄蟲研糸での斬れ味回復もできるので、1粒で3度美味しいのも嬉しい。
これら新スキルのつくゴルルナと月光防具には、
攻勢や匠、連撃、回避性能と、戦法と好相性なスキルが多くついているので、スキルビルドも組みやすい。
ただしこうすると4部位が固定されてしまう都合上、氷耐性が低くなってしまうので注意。- さらに、Ver.12では素材元がある生物の毒を克服し、新たなスキル蓄積時攻撃強化が登場。
こちらは攻撃した際に「毒属性蓄積が行われたか」で発動判定が為されるので、
どちらかと言えばこの武器よりは他の低属性値高攻撃力の武器の方が相性がいいか。
とはいえ、攻勢珠が追加された事によるスキル自由度の上昇等、毒武器全体での強化の流れにこの一振も乗っている。
- さらに、Ver.12では素材元がある生物の毒を克服し、新たなスキル蓄積時攻撃強化が登場。
- やはり双剣と言えば属性武器なので、各モンスターに当てた弱点属性双剣には敵わないものの、
この武器をメインに上記のようなスキルを組み込み、物理攻撃力に特化する事で、
汎用双剣としては悪くない火力を叩き出せる。
いちいち装備を変えるのが面倒な場合や、連続狩猟においてはありがたい装備構成となるだろう。- 状態異常確定蓄積が主体になる回避状態異常構成「ゴミミゴミ」も脚光を浴びたが、
有効なモンスターが限られる上、回避性能を積んでの地上戦が主体となる為、
火力を出せるかどうかはプレイヤーの腕次第となってしまうのが惜しい所。
属性双剣にはまず勝てない*1うえ、同じ状態異常異常双剣同士で比較しても、
鬼人空舞の優秀な無敵時間を押し付けられる空戦型よりも扱いが難しく、
総合火力面でも1歩劣ってしまうという悲しい立ち位置にいるのが現状である。*2 - Ver.15でLv3で斬れ味とスタミナ減少を無くす天衣無崩スキルが登場した為、
地上型は火力よりも快適性を重視できる方向性となった。
斬れ味スキルを盛る必要がなくなり、スタミナ減少無効のおかげで渾身が積めるのは大きい。 - 過剰な毒属性値をちょっと下げて、片腕を爆破属性にするという手もある。
攻撃力・斬れ味はほぼ同じなので、状態異常確定蓄積を主体にするならこちらがおすすめ。 - 物凄く局所的な扱い方にはなるが、この武器は毒属性値だけは高い為、
パーティの他メンバーは武器に攻勢だけ組み込み、1人がこの武器を担いで毒漬けにすれば、
攻勢の高い補正をパーティに与える……なんて事も出来なくはない。
わざわざその為に装備を組むのも面倒そうだが
- 状態異常確定蓄積が主体になる回避状態異常構成「ゴミミゴミ」も脚光を浴びたが、
MHF
- MHFでもMH2と全く同じ問題が当初は起こっていたが、
ここに凄腕級での「猛毒双オオナズチ」が追加。
双剣オオナズチと同じく白ゲージが長いのが長所の一つではある。
ただ、いかんせん太古の小さな塊という生産方法がネックで、不遇度は変わっていない。
エスピナスの「ローゼンエーアガイツ」や毒属性SPVIIがライバル。
- ちなみにMHFにおけるオオナズチの毒双剣は剛猫武器「ネブラウィルス」も存在する。
剛猫武器の性質上、実用レベルの物を入手するのは困難を極めるが…
どちらもG級武器版は存在しないため、やはり不遇感は否めない。
余談
- 元ネタのフランベルジュは、その刃の形状により一度斬りつけた相手の傷を何度も抉り、
計り知れない苦痛と癒えない傷跡をもたらしたという。
フランベロジュには更に毒属性が付与されているため、相当えげつないことになりそうである。
しかし、携行が難しく、特異な形状のため折れやすいといったデメリットもあったという。- このフランベロジュもそうだが、オオナズチの素材で作られた剣は独特の形状をしていることが多い。
先端が鎌のようになった太刀や碇のような片手剣のほか、多くの剣がえらくうねっている。
オオナズチの素材でまっすぐな剣を作るのはそれほど難しいのだろうか。
- このフランベロジュもそうだが、オオナズチの素材で作られた剣は独特の形状をしていることが多い。
- 何かが巻き付いた消えるショーテルやらランプやら魔導具やら魔導書やらワンド=杖を名乗る斧やら、
独創的というか普通の見た目をしていないナズチ武器には珍しく、
名前は勿論、色を除けば概ね現実的な見た目に収まっているという逆に異端な武器である。