MHF-Gに登場する古龍種モンスター:ディスフィロアの素材から作成される防具。
剣士用は古龍の遺志が全身を巡り、武器に伝わる。
一方、ガンナー用は古き龍の力によって、魂までもが護られる。
目次
概要
- 白と赤の甲殻、そして青い結晶が目を引く見た目で、全体的にむっくりした印象を受ける。
特徴的なのは頭部で、剣士は牛、ガンナーは馬のような意匠となっている。
これは仏教における地獄で獄卒とされる鬼、牛頭馬頭(ごずめず)がモチーフなのだろう。
平たく言うとミノタウロスのようなイメージで、人の体に獣の頭を持つ。
男性剣士頭はキリン装備と若干似た見た目となっている。
性能
- 素の防御が非常に高く、剣士用はディスGFシリーズ一式の時点でG★7中トップの防御力1712となる
(他のG★7モンスターの防具と比べて劇的な差があるわけではないが)。
また、ディスGXシリーズでは更なる高防御防御力1992を得ており鉄壁だが、
GXシリーズでは下のランクの防具の防御力も跳ね上がってくるため、ここまでくるとスキル重視か。
- スキル面では、剣士は「刀匠」、ガンナーは「扇射」が発動するのが特徴。
また、共通で聴覚保護・風圧・耐震の3大スキルを全て併せ持つ「三界の護り」、
会心率を向上させ、さらに会心ダメージそのものも強化する「一閃」が発動。
見ての通り、いわゆる複合スキルのオンパレードである。- ちなみに、「刀匠」はMHP2Gの裏ボスである祖龍ミラボレアスのミラルーツZや、
MH3Gの裏ボスであるラギアクルス希少種のアビスについていたスキルである。
ディスフィロアが裏のラスボスであることを考慮した結果だろうか。
ディスGシリーズのプラススキルポイントは全てG級スキルである。
しかし、全部位に広域マイナスのスキルが発動しており、
一式では広域化-1が発動してしまう。
これにより、周りの粉塵サポート系アイテムの効果を全て遮断してしまうため、
回復は全て自分で行わなければならなくなる。
おまけに広域化のマイナススキルポイントは1部位で-5ととんでもない値で、
2部位使用するだけでマイナススキルが発動してしまうため、
混合防具に用いると広域化-1がほぼ避けられなくなる。- この広域化-は、ディスフィロアが住まう最果ての地が、
「他の生物が一切住めない死の地域」とされることが関係しているのかもしれない。
- ちなみに、「刀匠」はMHP2Gの裏ボスである祖龍ミラボレアスのミラルーツZや、
- また、防具の龍耐性が低いほか、水、雷耐性もやや低い上に、
一式では最上位スキルである刀匠(扇射)+3にならない*1。
更に一式では12スロットしか空かないため、防具自体はかなり使い勝手が悪いと言わざるを得ない。
単純比較はできないが、ただ単に刀匠や扇射を使いたいだけなら、
15スロット空いてブチギレとディスシリーズと同等の一閃スキルが付くヴァイスGXシリーズや、
13スロット空いて耐性面に隙が無いソルGXシリーズ、ジェビアGXシリーズを使ったほうが良いといえる。
- ちなみに作成に際して必要なディスフィロアの素材は全て剥ぎ取り(尻尾からの剥ぎ取りも含む)で
入手可能という特徴がある。
部位破壊12%の素材である「熾凍龍の翼」は最後まで使用しない。
なお、GXLv7で必要なG級HC素材はいずれも★7のHCモンスターである。
後述のディス射珠GX5にはデュラガウアの「氷狐竜の筆尾」が必要。
現状ポイント交換等に対応していないので、四方の理などの救済クエストを活かしたい。
また、たかが採取素材と侮れないなぞの輝く塊も要求され
(MHF-G9.1現在、なぞの輝く塊を要求される防具はディスシリーズのみである)、
作成に踏み切ったハンター諸氏の多くはこの素材で詰まった経験があると思われる。- なおGFシリーズまでは救済クエスト以外で入手困難なレア素材を皇液と凄腕ランクHC素材以外使わないため、
GX防具の作製難度が高かったG2ではGFシリーズで運用したり、GFで装飾品化するハンターが多かった。
- なおGFシリーズまでは救済クエスト以外で入手困難なレア素材を皇液と凄腕ランクHC素材以外使わないため、
装飾品精錬
- Lv.7で精錬すると剣士では刀匠・三界の護り・一閃、
ガンナーでは扇射・三界の護り・一閃のポイントを持つ装飾品になる。
なお、上述した広域化のマイナスポイントは装飾品にすると無くなるため
単純にG級スキルのみの装飾品となる。
GX珠では更にG級スキルが1つ追加される。
- ディスシリーズの装飾品で最もピックアップされることが多かったのはガンナーGX脚の精錬で作れる、
「ディス射珠GX5」であろう。
スキルは「扇射+2・三界の護り+2・一閃+2・怒+2」となっており、
倍率強化が見込める扇射+3を発動させつつ、保護スキルの豪放+3&逆鱗(ブチギレ)、
一閃+3の発動を狙っていくことができる。
扇射スキルは本来ガンナー用のスキルであるが、内包されている「攻撃力UP」は剣士にも有効である。
ガンナー用としてはスキル枠の面で豪放が必ずしも有効ではないケースが多く、
G級防具・烈種防具の場合ならともかく秘伝防具ではやや使いにくい。
剣士用としても、刀匠スキルの普及によってあまり使われなくなったが、
それでもG3~GGまでは人気の装飾品であり、
当時プレイしていたG級ハンターの中には多く所持している人が多いのではないだろうか。- ちなみにこの装飾品がG3~G5初期まで「剣士用」として使われたのは、
当時刀匠と扇射を持つのがディスシリーズしかなく、
なおかつディスシリーズで怒を持つのがガンナー脚のみだったためである。
- ちなみにこの装飾品がG3~G5初期まで「剣士用」として使われたのは、
扇射秘伝
- MHF-G3~MHF-GG初期まで普及したとされる装備構成。俗に言うテンプレ。
秘伝防具にディス射珠GX5を10個装着したものを指す。
秘伝防具は全部で15スロットあるので、残り5スロットで他のスキルを調整する。
- MHF-G3当時秘伝防具はGFシリーズ止まりであり、生存性の低さを補う手段が模索されていた中で生まれた。
ディス射珠GX5を10個搭載するとどんな防具でも「扇射+3、豪放+3、一閃+2、ブチギレ」が発動するので、
残り5スロットで秘伝防具によっては不足する「見切り」を補ったり、
当時近接武器では重要とされていた「麻痺剣+3」を発動させる運用が想定されていた。
一閃+3にすることも一応不可能ではないのだが、見切りがLv2まで*2しか搭載できず、
当時主力のG級武器にはスロットがないため、
無理に一閃+3にするよりは他のスキルを補った方がいいというのが当初の見解であった。
- 生存性を補いつつ当時主流とされていたグレン剣珠GX2を10個搭載するよりも高い火力を得られやすいということで、
剣士・ガンナーを問わずユーザーの間で爆発的な流行を博し、
高火力と生存性を両立した装備ということで秘伝防具、ひいてはMHFにおける最強装備とされた。
……と当時は言われていたが内実としてはかなり異なっていたと思われる。
- 最大の理由は、別に秘伝防具でなくともディス射珠GX5×10個で
「扇射+3、豪放+3、一閃+2、ブチギレ」が発動することにある。
つまり、G3より追加された烈種防具やG級(狩護)防具に積んでも同じ効果が期待できるのだ。
しかも烈種防具とG級(狩護)防具を組み合わせれば、一閃10Pと高ポイントの達人を出すのは難しくなく、
(G級)秘伝防具では絶対不可能な一閃+3と見切り+5の組み合わせまで容易に実現できてしまうのである。
構成や武器種次第ではあるが剣術+2や弱点特効まで現実的に狙うことができたほど。- この構成、メインシリーズでいう所の超会心ビルドなので、
会心率が100%に近くならないと「一閃」の恩恵が強くでない。
見切り+5(+50%)、一閃+3(+20%)、白ゲージ以上の近接武器(+10%)、
秘伝書の会心ボーナス(+20%)でちょうど100%になり、一閃+3の会心補正ダメージの期待値1.2倍が額面通り働く。
一方で秘伝防具の場合、達人がない防具だと一閃+3&見切り+2が限界であるため、
最終会心値は70%と、期待値は下がってしまう。一閃+2では更に期待値が下がる。
最大で1.14倍*4の補正がG級(狩護、或いは烈種)防具側に齎される。
つまり秘伝スキル側の専用効果を除けば火力的にはほぼ互角という状況が期待でき、
防御力ではG級(狩護)防具+烈種防具の組み合わせが完全に上回るのである。 - この構成、メインシリーズでいう所の超会心ビルドなので、
- また、同時期には「剛撃+5と見切りスキルと一閃+1の発動」も模索されており、
こちらも火力的には「扇射秘伝」に近い期待値が得られる。
この頃の秘伝防具に求められていたのは「安定性を多少犠牲にしてでも得られる火力補正」であり、
このため「扇射秘伝」は実態としては一閃+2+他の有効スキル、ではなく
一閃+3で無理矢理運用せざるを得ない状態になっていた。- しかしこの構成は、残りの発動スキルが秘伝防具側の元々のスキルに大きく左右されてしまう、という欠点がある。
また、風圧・耐震・攻撃スキルがある秘伝防具は豪放・扇射と相性がかなり悪い。
従来は残りスロットやスキルカフで調整しようとと思えば出来たのだが、それも難しくなってしまった。
- しかしこの構成は、残りの発動スキルが秘伝防具側の元々のスキルに大きく左右されてしまう、という欠点がある。
- そして「扇射秘伝」が爆発的に流行しユーザーの主流となっていたという認識についてだが、
詳しくはこちらを参照してほしいが本当に「扇射秘伝」が主流なら、
「(秘伝防具の防御力なら)即死級の技を矢継ぎ早に繰り出してくる」烈種ゼルレウスが、
「みなもと無しでも一発一発が軽くて手ぬるい」などという評価はされなかったはずであり、
この認識・風潮についても実情とは異なっていたと言わざるを得ないところである。
- MHF-GGでは秘伝GX精錬機能が実装され、更にG5では真打スキルの普及に伴い、
近接武器は秘伝防具そのものが最高火力の装備になることは出来なくなってしまった。
ガンナー秘伝についても、ガンナーでは必須とは言えない豪放+3が存在すること自体が、
スキル枠の面で致命的な障害となるため、ディス射珠GX5を10個入れる従来パターンの装備構築は行われなかった。
そしてこちらもMHF-G7・G8以降の変化によって防具自体が最高火力の装備になることは出来なくなった。
このため、名目上においてもMHFに長らく蔓延っていた秘伝防具一強の時代が終結することになった。- 秘伝GX精錬機能はG3直前にGGで実施することが予告されており、
1アップデート(期間にして約半年)で陳腐化することが容易に予想できたものを「最強」「完成形」と称するのは
些か大言壮語に過ぎるという見方もある。
ただしディス射珠GX5はG2末期から超絶的な労力をかければ10個用意できるものであったため、
スキル構成自体はG2の時点で(机上の空論とは言え)考案されていたものである。
それをG3で作成難度が緩和されれば容易に秘伝防具に搭載可能になり、これさえあればいいという見解に繋がったものと思われる。*5
- 秘伝GX精錬機能はG3直前にGGで実施することが予告されており、
- 一方でディス射珠GX5を10個投入する構成は前述の会心率100%構成と噛み合っていたため、
GX防具・G級狩護防具に烈種防具を組み合わせるユーザーの間でそれなりに長く使われてはいた。
GGで秘伝防具が精錬可能になったことでいわゆる秘伝珠との相性もよかった事も後押しはしていたが、
剣士の方はMHF-GGでジェビア剣珠GX3(一閃・刀匠・斬れ味・怒)が登場したことで緩やかに、
そしてGG・G5で刀匠持ちの優秀なGX防具が多数登場したことでこの構成はほぼ見られなくなった。
ガンナーの方はそもそもGX装備を主体にする動きがMHF-G7まで中々起こらなかったが、
10個とは言わないにせよこちらはそれなりに需要があったものと思われる。