BGM/ブラキディオス戦闘BGM

Last-modified: 2023-12-05 (火) 12:30:14

目次

概要

  • 砕竜ブラキディオスとの戦闘時に流れるBGM群。
    いずれも後述する専用BGM『剛き紺藍』を原曲としている。
    MH3系作品で大暴れしたイビルジョーに次ぐ獣竜種の専用BGMとして注目された。
    • ブラキディオスが初登場したMH3G発売頃には、MHFにて専用BGM持ちの獣竜種が実装されている
      一方、獣竜種とは同期にあたる海竜種は固有BGMに全く恵まれておらず*1
      「獣竜種は専用BGMに恵まれている」という見解がこの時期には多く見られた。
      このように「専用曲の有無で優遇されているか否かを判断する」風潮の一端を担った存在といえよう。
  • ブラキディオスには極限状態二つ名持ちモンスターが存在しない。
    それ故、他の強豪モンスターにありがちな別のBGMが優先され専用曲が流れない場面が少ない。
    「ブラキディオスの曲と言えば剛き紺藍」と認識しているプレイヤーは多いだろう。
    • MHFやMHOなどの派生作品にも、ブラキディオス実装と同時に『剛き紺藍』が導入されている。
      これらの作品でも戦闘BGMは基本的に剛き紺藍であり、やはりイメージのブレが少ない。
    • 同曲が用いられていない存在としてMHXRのブラキディオス爆氷種が挙げられる。
      こちらは特殊種に分類されるため、BGMは特殊種のものに準じている。
  • MH4Gではブラキディオスの特殊個体「猛り爆ぜるブラキディオスが登場したが、
    こちらの戦闘BGMも『剛き紺藍』がそのまま使われている。
    同じMH4Gでは特殊個体独自の専用BGM持ちが同期として登場しており、
    用意されなかったこちらは不憫にも思える。
    • MHW:Iにて猛り爆ぜるブラキディオスが参戦を果たした際は、
      普段は『剛き紺藍』のMHWアレンジ版が使用されるものの、特定条件を満たすと独自のBGMが流れる
      MH4Gからおよそ5年半の月日を経て特殊個体専用のBGMを獲得した。

剛き紺藍 ~ ブラキディオス

使用作品
MH3G, MH4, MH4G, MHX, MHXX, MHF, MHXR, MH-R
収録
MONSTER HUNTER 2004-2012【HUNT】
モンスターハンター4 オリジナル・サウンドトラック
モンスターハンター 狩猟音楽集IV
モンスターハンター エクスプロア オリジナル・サウンドトラック
  • 曲の大部分は非常に力強く重厚な仕上がりとなっており、
    重い一撃を浴びせてくるブラキディオスの猛々しさがよく伝わってくる。
    • ナルガクルガやジンオウガのテーマなどに比べやや緩やかなテンポと重厚な音、
      同じフレーズをシークエンスしながらテンションが上がっていくという構成により、
      ブラキディオスの特徴である、手堅く緩急の効いた戦闘スタイルを上手く表現している。
      また、最後から再び繰り返しになる部分では、サビの迫力ある曲調とはうって代わって
      今にも爆発するかもしれない粘菌の恐ろしさを表すかのような、静かで不気味な雰囲気を醸し出している。
    • 拍子が特徴的で、序盤は4拍子(単純拍子)なのだが、
      終盤は8分の6拍子もしくは8分の12拍子(複合拍子)になる。
      またサビ部分は4拍目の裏拍を強調したものになっており、
      本来の1拍目より早くアクセントが入ることでプレイヤーの焦燥感を煽る効果がある。
      拍子の変化も非常に自然な仕上がりとなっている。
    このように非常に秀逸なBGMであることから、歴代メインモンスターのBGMに勝るとも劣らぬ人気を博している。
  • MH3Gのオープニングではもちろん、二つあるプロモーションムービーでも流されている
    • MH3Gという作品自体、正式発表から発売までの期間が他作品よりも短く、
      発表から一か月も経たない内にメインモンスターのBGMが披露される現象が起こっていた。
      そのため、この曲を聴く機会が多かったわけだが、
      全国のハンター達からは当時から良BGMとして高い評価を受けていたようだ。
    • 他にも、3Gにおける登場ムービーやブラキディオスの生態ムービーでもアレンジVer.が流れ、
      狩猟音楽祭でも少しアレンジを加えた物が演奏されたこともある。
  • MH4GやMHXXにおける「猛り爆ぜるブラキディオス」との戦闘時にも使用されている。
    特殊個体の強さからこのBGMをトラウマとする人も少なからずおり、
    そのせいで通常個体に挑むときにトラウマが蘇る人もいるとか。
  • MHXXではあるクエストにてお守りを集めている人にとっては、飽きるほど聴いているとか。
    その為、一部では「神おま厳選のテーマ」と呼ばれることも。
  • 名曲と呼ばれることも多いこの曲だが、作曲を担当した鈴木まり香氏は
    「MHシリーズのBGMを作るのは初めて」だったとのこと。
    初めてなのにこれほどの人気を誇るBGMを作曲するとは…しかも、ほぼ一発でOKだったとか。
    ちなみにタンジアの港のBGMも作曲しているが、こちらは苦労したらしい。
    また、鈴木氏はMH4のメインテーマである「旅立ちの風」や遺跡平原の汎用BGM「金色の追憶」も作曲している。
  • 上述のサントラ以外にも、ゲーム雑誌『ニンテンドードリーム』の付録で収録されたことがあるが、
    冒頭から24秒の辺りでサントラの音源と若干異なるように感じられる…かもしれない。
    MH3Gの音源は『ニンテンドードリーム』付録の音源に近いので、
    実はMH4の音源を「MONSTER HUNTER 2004-2012【HUNT】」で先行収録していたのだろうか。

剛き紺藍/ブラキディオス: World version

使用作品
MHW:I
  • 新大陸に舞台を移したMHW:I以降におけるブラキディオスの戦闘曲。
    MHXXまでで使用されてきた曲のアレンジとなっており、MHWの仕様に準じた曲となっている。
    後に追加実装された猛り爆ぜるブラキディオス戦でも流れる。
  • 曲自体が長くなっており、まず冒頭から盛り上がるまでのフレーズが何回も繰り返されるようになった。
    また、剛き紺藍は特に盛り上がる箇所が二か所あるが、
    その間に12秒程度あったホルンのグリッサンドなどのフレーズがなくなり
    (一応、大サビ前には裏でアレンジされている)、
    代わりに24秒程度の新しいフレーズが入った。
    • この新しいフレーズは原曲の「盛り上がる箇所を突如分断する重厚なパート」というより、
      「盛り上げる箇所同士を繋ぎ合わせる」役割を担っているように感じられる。
      最初の14秒程は曲想は控えめで、威圧感たっぷりな原曲とは異なり管楽器を中心としたもの。
      後半に入るとサビに向けて徐々に盛り上がっていき、そのまま自然にサビへと繋がる。
      原曲の激しく荒々しい緩急と比べるとやや落ち着いている印象はあるものの、
      特にサビ直前に追加された箇所を気に入ったハンターが多く見受けられた。
    • なお、「削除された」形になった原曲の重々しいフレーズについては
      後述する追跡時のBGMとして存分に使用されている他、
      猛り爆ぜるブラキディオスの楽曲として原曲準拠のまま採用されている
    また、サビ後にあった殆ど打楽器だけの不穏な部分も大きく変更された。
    打楽器は用いられているものの、主旋律は管楽器が担当している。
    原曲においては最も静かになる部分であり、その上にイントロが被さりループしていたが、
    こちらではイントロの方が小さく感じられる力関係に逆転している。
  • 『剛き紺藍』をベースに、一部にMH3系統で使用されてきた楽曲のフレーズが使用されている。
    確定的なのは原曲冒頭のフレーズを繰り返す前に流れるメロディで、
    ブラキディオスが初登場したMH3Gの拠点「タンジアの港」で流れていた楽曲の一つである
    碧~港江にタンジア』のサビ部分(1分40秒ごろ)が使用されているのが確認できる。
    • また、MH3シリーズのテーマ『生命ある者へ』と類似する部分も指摘されている。
      以上のことから、MH3Gの代表たるメインモンスターとして登場したことが曲からも窺い知れる。
    • ただ、MHW:Iで復活した旧作メインモンスター群の中では唯一*2
      発売前のPVにて専用BGMが流れない」という不遇な扱いを受けた曲でもある。
      これはブラキディオスが活躍するPV4にて別の楽曲が優先されてしまったため。
      デベロッパーズダイアリーなどでは紹介時のBGMとして採用されている。

乗り状態

  • MHW仕様の楽曲はモンスターに乗り状態になると曲に変化が加わるという特徴があるが、
    本曲は非常に力強く重厚な音が特徴だがそこに軽く軽快なパーカッションが追加される。
    そのため、軽く軽快なパーカッション、力強く重厚な音が混ざり合ったことで、
    更にかっこよく仕上がっており、人気も高い。

剛き紺藍/ブラキディオス: The Chase

使用作品
MHW:I
  • 『剛き紺藍』がMHW:Iでアレンジされた際、モンスターの追跡時BGMとして登場した曲。
    MHW版において原曲からリストラされた「曲の盛り上がる2箇所に挟まっていたフレーズ」を
    こちらでは開始早々に採用しており、曲全体で頻繁に用いているのが特徴。
    一方で原曲のサビにあたる部分はループ直前にある位で少な目。
    また、MH3Gに由来すると思われる楽曲のメロディも存在しない。

猛り爆ぜる剛き紺藍

使用作品
MHW:I
  • MHW:Iにおいて新たに登場した、猛り爆ぜるブラキディオス専用のBGM
    平常時は通常個体と同じBGMが流れるものの、特定条件を満たすことで流れる。
    この曲の追加により、「特殊個体が固有のBGMを持つ」モンスターの仲間入りを果たした。
    • この曲の流れる条件は、猛り爆ぜるブラキディオスが瀕死手前に陥り、
      導きの地のエリア15(溶岩地帯の寝床)に移動する事。
      この後取る行動の後、猛り爆ぜるブラキディオスの性質は変化するため、
      実質形態変化に伴うBGMの移行と見なせる。
      この時改めて対峙した際にのみ、特徴的なコーラスのイントロを聴くことができる。
  • 全体的に曲のテンポが早くなり、所々にコーラスが入るようになる。
  • よく耳を澄まして聞くと、曲前半部分ではバックで「カンカンカンカン」という金属音が響いている。
    イメージ通りのボクシングのゴングのような音にも、ある種の警報のようにも聞こえる。
    後述する乗り状態のBGMではより明確に聞くことができる。

乗り状態

  • こちらの楽曲も通常種同様に乗り状態だと変化する。
    低い金属音やドラムが追加される事で溶岩地帯特有の暑苦しさを演出している他、
    通常のコーラスは音量が下がる一方で掛け声が入るのが特徴。
    ウッ!ハッ!
    フィン!破!破!ハァイ!
  • ドラムやベースが入るのは本作では良くあることなのだが、
    メインのフレーズが小さくなってバックの音がより聞こえやすくなっている。
    原曲と比べるとガラっと曲調が変わっており、初めて聞いた時に驚かされた人も多いだろう。
    というより乗り状態で掛け声が入る事自体前例がない為、印象に残りやすい。

余談

  • 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)にて登録されている正式な読みは「タケコンアイ」なのだが、
    World versionのほうは、同じJASRACにて
    なぜか「ツヨきコンアイ」で登録されているという齟齬が現在発生しており、
    どちらが本当に正しい読み方なのかわからない状態になっている。

関連項目

モンスター/ブラキディオス
モンスター/猛り爆ぜるブラキディオス
モンスター/ブラキディオス/派生作品


*1 MHXのタマミツネが登場するまで、占有するBGMを持つモンスターが一体も存在しなかった。
*2 メインモンスター以外ではイャンガルルガも該当する。