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コトダマ空間

Last-modified: 2017-07-06 (木) 21:25:08

「でも実際それはそこにあって、利用価値がある。だから使う。
インターネットやIRCですら、きっと、もう誰にも解らないのよ。根本の原理、なんで動いてるか、なんて事は。Y2Kで全ての基盤が崩れ、電子戦争がとどめを刺した……」
――ナンシー・リー「トビゲリ・ヴァーサス・アムニジア」#7より)

「IRCコトダマ空間」「IRC空間」「電子コトダマ空間」「グローバルコトダマ空間」とも。
キーボード・タイピングとニューロンのスパークが相互に影響し、脳内に展開する電子的イメージがIRC事象と融合、可視化されたイメージ空間。他サイバーパンク作品で言う「メタバース」「電脳通信」「エレクトロスフィア」「マトリックス」などのサイバースペース概念に、よりファンタジー・精神的な要素をミックスした存在とでも表現できようか。
実際、これらサイバースペースがある種の精神世界と繋がるというアイディア自体は古くから存在していたものだが、『ニンジャスレイヤー』のコトダマ空間は成り立ちやアクセス方法の特殊性から、より密接に神秘的な精神世界に近しい空間として設定されている。

 

キンカク・テンプルニンジャソウル電子戦争と宇宙開発の頓挫など、『ニンジャスレイヤー』という物語には様々な「謎」が仕込まれているが、コトダマ空間とはそうした「謎」のほとんどに大なり小なり絡んでいる、実際キーポイント的なアトモスフィアを漂わせた要素である。

 


概要 Edit

  • ハッカー達の間で神話的に語られているネットワーク上の謎めいた空間。
    • 後述する条件を満たし、実際に辿りつける人間は限られている一方でその噂を知る者は多い。
    • ペケロッパ・カルトの教義でも言及されており、彼らはそこで死者に会えると言うが…
  • UNIXシステムがある場所ならばどこにでも存在しうる普遍的なものであり、コトダマ空間認識能力があって初めて認識できる。
閲覧条件

 

  • 通常はUNIXへのハッキングやジツを用いて自らの意識のみをコトダマ空間へ飛ばすことになる。
  • コトダマ空間内で自らの意識体にダメージを受けた場合、現実世界にいる自らの肉体ではニューロンに大なり小なりダメージを受けることとなる。
    • これは、コトダマ空間内には自らのニューロンの深い部分まで没入して繋がっているためであり、そのためコトダマ空間から現実世界へ意識を急激に引き剥がされた場合は最悪ニューロンが焼けて死んでしまう。
    • 実体のままコトダマ空間にログインした状態で敵に修復不可能なダメージを受けた場合は、現実世界に戻れないままコトダマ空間内で自分の存在が消滅してしまう。
  • ネットワーク上の空間であるはずなのだが、UNIXシステムの存在しない場所においてもニューロンがコトダマ空間を認識することがある。どうもそれ自体が独立した別世界として存在しているような描写や、アノヨ(あるいはオヒガン)や夢の世界、集合無意識との関連が示唆されるシーンが散見される。

UNIXシステム上のコトダマ空間 Edit

  • だれがプログラミングしたわけでもなく、初めから存在している。
    • そもそもこの世界のインターネットとは、近代に「発見」された地球中を毛細血管めいて巡る正体不明の経路であるため、何らかの超常現象とも関連があるものと推測される。
  • コトダマ空間内では物理空間の法則が適用されないため、モータルとニンジャの条件は互角となる。そのため、定義情報の書き換えや攻性プログラムによる攻撃、攻撃コマンドの入力などで勝負することになる。つまりは、タイピング速度が全てを左右する。
  • コトダマ空間認識能力に目覚めている者は、システムをコトダマ・イメージとして映像的に把握できるため、直感的にコマンドを繰り出す事ができる。
  • ナンシー・リーは「空間の定義情報を書き換えるだけの意思と能力がない者は、無数のコトダマの中で自我を維持できずにニューロンを焼かれてしまう」と認識している。

コトダマ・イメージ Edit

  • UNIXシステムに存在するコトダマ空間は、そのUNIXシステムにログインしたハッカーによって姿を変える性質を持つ。
  • 正確には、ログイン先のUNIXシステムの情報群や文字列を元に、ハッカーが自分のニューロン内に構築したイメージ(これをコトダマ・イメージという)がそのままコトダマ空間に投影される。
  • 同じ場所に続けて別のハッカーがログインした場合は、最初にログインしたハッカーによって構築されたリアリティ定義情報に従わざるを得なくなり、最初のハッカーのものと同じコトダマ・イメージを見ることになる。
    • 後続ハッカーのほうがタイピング速度で優れている場合は後続ハッカーによってコトダマ・イメージや定義情報を書き換えられてしまうこともある。
  • 同じシステム構築者からなるシステムでコトダマ・イメージが似通ったりする。またハッカーによって作られるコトダマ・イメージも千差万別である。
     
  • 「敵UNIXネットワークの集合体」が「高さ22kmの巨大モノリス」として描画されたり、「コア制御システムを守る厳密な電子プロテクト」が「システムの回りを回遊するマグロの群れ」として描画されたり、「攻性ウイルスの発信・欺瞞攻防」が「宙を舞うハッカーがミサイルを放ち、狙われたハッカーが囮をまいてミサイルをかわす」風景として描画されたりする。
  • 既にコトダマ空間を覗いている者には、新たなログイン者がフスマを開けて入ってくるように見える点は多くのエピソードで共通している。
  • しかし、どのコトダマ・イメージ内にも上方に必ず黄金色に輝く立方体が存在する。
     
  • データの動きをそのまま可視化している(便宜上こう表現するが仔細は違うか?)ため、物理法則は通常空間のそれと完全に異なる。ログイン者は、技術者がプログラムのソースコードを直接弄ってシステムを作りかえるように、物理情報を書き換えられるのである。

ネットワーク外のコトダマ空間 Edit

  • ネットワーク上の空間であるはずなのだが、UNIXシステムの存在しない場所においてもニューロンがコトダマ空間を認識することがあり、どうもそれ自体が独立した別世界として存在しているような描写がある。
    • シルバーキーやニンジャスレイヤーが認識したように、現実世界と重なるように別の世界が存在している模様。
    • 一方で、現実世界の空間とは隔絶された場所にも別世界が広がっている。
  • こういった空間においては、IRCは存在し得ないはずの未知のIPアドレスを指し示す。
    • IPアドレスで指し示せるように、UNIXシステムのコトダマ空間内を移動してこの未知のIPアドレスの場所へ行くことも可能。
  • コルセアインクィジターらハッキング能力とは無縁そうなニンジャも棲んでおり、シルバーキーは自らのジツのみで進入を果たした。
  • バーバヤガの導き、ポータル移動、琥珀ニンジャ像の機能など、特殊な要因で肉体そのものがコトダマ空間にログインすることがある。
  • オヒガンや夢の世界、集合無意識との関連も示唆されており、作中では時折これらがコトダマ空間と同様のものとして扱われることもある。

黄金立方体 Edit

  • コトダマ空間の上空に常に浮遊し自転する存在。
    • 正体不明の存在で、一説には戦前のイスラエルや放棄された宇宙ステーションなどのような、プロテクトされたまま廃墟化した巨大サーバーではないかとも考えられていた。
    • ゴールデンドーンなどのようにこの存在を信仰の対象にしているハッカー・カルトも存在する。
       
  • かつてカツ・ワンソーが討ち取られたときに初めて現実世界に姿を現し、ワンソーのソウルが立方体内部に逃げ込んだのち姿を消した。
  • 黄金立方体の捜索を行った古代のニンジャ達は、やがて夢の世界の果てに、オヒガンと呼ばれる死の世界の片隅に、あるいはザゼンやチャドーの瞑想の境地において、黄金立方体の存在を朧げに感じ取るようになった。
  • のちに、ニンジャ達によって「キンカク・テンプル」または「ヴァルハラ」とも呼ばれるようになった。
     
  • ログイン者が黄金立方体に接触する(接近する)動きを取った場合、一定の境界を超えるとインクィジターのターゲットとなり、多重ログインからの容赦なき電脳攻撃をうけることになる。
  • 一般的なニンジャソウル憑依者は黄金立方体を認識した瞬間に「本能的恐怖」を覚える。 

「あの立方体には何があるのかしら?私はまだそれを知らない。でも、このまま進めば手が届く。エーテルの霧が晴れている。ネットワークとは何?いつからある?考えた事はあって?」
「世界はいつから在るのかしら?ネットワークはいつから在る?私たちの肉体の世界はいつから在るの?このまま飛べば、推論への答えが手にできる筈。この先の立方体に辿り着けば。でも、」
「でも……今はまだその時では無い」
――ナンシー・リー(「キョート・ヘル・オン・アース」破#9より)

七つのトリイ・ゲートウェイ Edit

  • コトダマ空間へダイブする際に潜り抜ける描写がある。コトダマ空間から現実世界に戻る場合には、「逆に」辿ることになるらしい。

0101110111……ナンシーの論理肉体は7つのトリイ・ゲートウェイを超高速で飛翔して抜け、IRCコトダマ空間にダイブした。そして装置の制御システムに辿り着く。電子空間に浮かぶ彼女の前にイメージ化されたのは、システムを守るように旋回しながら泳ぐ無数のマグロの群れであった。

ヘッズの間では、OSI参照モデル(7つの層に分けて示される、コンピュータの通信プロトコルのモデル)との関連が推測されている。

コトダマ空間の真実 Edit

その真実の一端

ローカルコトダマ空間 Edit

  • コトダマ空間は基本的にはUNIX間に構築されたものではあるが、自分自身のニューロン内コトダマ空間の描写も度々みられる。
  • 「各人が持ち合わせている脳内認識」の意味合いで使われることもある。実際にシルバーキーやエーリアスがそれぞれのジツで他人のニューロンに乗り移った際には、憑依先に応じたビジョンが現れる。
  • ニンジャスレイヤーのローカルコトダマ空間にはナラクがおり、8畳の暗いチャノマに色褪せた妻子の写真や数個のショドーが砂壁に掛けられ、古めかしいテレビがあり、畳には安らぎフートンが敷かれている。
     
  • ハッカーがグローバルコトダマ空間にダイブ飛翔するには、第一段階として己のローカルコトダマ空間の認識を修行で強化することが必要らしい。
  • ちなみに、自身のローカルコトダマ空間内では上空に黄金立方体を臨むことができないらしいが、他者のローカルコトダマ空間内に入った場合は黄金立方体を視認することができる。
     
  • しかし、フジキドが己のローカルコトダマ空間の極北に訪れた際は上空に黄金立方体が存在した。これは、ローカルコトダマ空間の極北という位置ならば黄金立方体を認識できるのか、極北は既にナラクのローカルコトダマ空間領域と化していてそこに入ったためだったのか、物理肉体がギンカクの近くにいたせいなのか、様々な考察がされている。正確な理由は不明ではあるがその出来事に対してのコメントが原作者の一人、ブラッドレー・ボンド=サンからインタビュー企画にて寄せられている。→こちら

コトダマ空間関係ニンジャ Edit

コトダマ空間に触れたい・見直したい人へ Edit

  • コトダマ空間が描かれているエピソードの中でも、幾つかの印象的な場面をピックアップした。考察の一助とされたし。
◆容赦なきネタバレ◆うかつなリージョンログイン注意重点◆

一言コメント

CAUTION:閲覧時はネタバレ注意な