地名

Last-modified: 2024-03-08 (金) 22:03:26

日本

日本の概況

  • ニンジャスレイヤーの舞台となる国の一つ。我々の住む日本をベースにはしているものの、その様相は大きく異なっている。

歴史

  • 神話によると、「太古の昔には飛竜や巨人が住む幻想的な世界だったが、やがて誕生したニンジャ達によって人々は長きに渡って支配されてしまった」とのこと。
    • ニンジャは後に世界へ散ってゆき、世界中の文明を裏から支配した。
  • ニンジャが滅んでからは、我々の知る江戸時代以降の日本と似た歴史を歩んだようだ。
    • 世界大戦やベトナム戦争もあったらしい。
  • 80年代に日本ベースの暗黒メガコーポが世界各地を席巻し、日本の文化と世界各地の文化のミクスチャーが急激に進んでいる。
    • 逆にネオサイタマでも、外国語や文化のミクスチャーが現実より進んでいる。
  • しかし西暦2000年以降は、Y2Kと電子戦争、そして災害により、インフラや自然環境は大ダメージを受け、重金属酸性雨が降り注ぐようになり、周辺の海は殺人マグロが徘徊し、国土は磁気嵐に覆われるようになった。
  • 一方で、先の戦争に伴う技術の発展や、電子的・物理的鎖国状況によって、日本は多少の犠牲を意に介さない野心的な研究と実践を独自に重ね、特に首都ネオサイタマは猥雑にして豊饒なるテクノロジーの温床となった。
    • サイバネティクス技術や生体LAN端子などの技術はほぼ日本が独占している。
    • 世界各国の文明・テクノロジーはY2Kと電子戦争で極めて荒廃し、新たなテクノロジーを恐れた人々は人道的問題などの理由でその進歩を停滞させた。そのため、日本は世界から見てオーバーテクノロジーと呼べる技術を持っており、常にその簒奪の機会を伺われている。

政治

  • 東京は滅び、ネオサイタマに飲み込まれてしまった。そのため作中の日本の首都はネオサイタマである。
  • 内閣や国会は存在こそするものの実権はない。「ネオサイタマ市議会は日本政府より上位にある」と描写されており、ネオサイタマ知事が日本政界の事実上の頂点である。
    • 国会は開催され、国会中継もあるようだが、茶番に過ぎない。内閣総理大臣は、多い時には年に4度も交代するような存在である。
  • 日本の国政を動かすのはネオサイタマ市議会であるが、こちらの映像は公開されない。そして、さらにその上に君臨するのが暗黒メガコーポ群である。
  • 国の象徴であるエンペラー・及び皇室は既に失われて久しいとのこと。
    • ただし、物理書籍版ではこの記述は削除されている。上述の歴史経緯を考えるとそもそもエンペラーが存在した時代があったのかも不明である。

地理

  • 一応、現実と同じく日本列島として作中でも認知されている。
  • 京都は独立国家「キョート・リパブリック」として、日本とは明確に区別されている。当然、入国にはパスポートが必要。
  • 磁気嵐やツナミ、殺人マグロのせいで、海外とを結ぶかつての空路・海路は使えなくなり、日本は物理的・電子的に鎖国状態にある。
    • キョートだけは独自のテクノロジーで磁気嵐を突破できるため、現在の日本はキョートを通じて外国と貿易をしており、人の行き来もキョートを経由して行う。
  • キョート・ネオサイタマ間は距離にして数千マイル離れているらしく、キョートからネオサイタマ(ネオナリタ空港)まで飛行機で7時間かかる。この世界の日本が現実よりもずっと広大な土地であることがわかる。
    • 原作者によると、古いマカロニ・ウェスタン映画の謎めいた合衆国地理関係にインスパイアされ、スケール感を意図的に壮大にしているとのこと。
      • 原作者によって日本大陸とも形容されており、そのくらいのスケール感を意図されている
  • Y2K以降の日本列島の人口分布は二極化が進み、ネオサイタマやガイオン等のメガロシティが人口過密になる一方で、そこから少しでも離れた地方都市は過疎を極め、無人の磁気嵐荒野やバイオ植物ジャングル、あるいはポストアポカリプスめいたノスタルジックなゴーストタウンが広がる状況となっている。
  • バイオ水牛やバイオゴリラ、バイオパンダなど現実の日本にはいない動物も生息している。
  • これらの事実から、地名以外は現実の日本とほとんどかけ離れていることがわかる。

ネオサイタマ

該当項目を参照。

ネオサイタマ郊外

読んで字のごとく。ネオサイタマに含まれるのか、中国地方などの他の地域に当たるのか曖昧な場所である。
世界有数の資産家、ダイザキ・トウゴの私邸(と広大な私有地)やペスティレンスの隔離施設もここ。
ネオサイタマの衛星都市もいくつか存在しており、それらとは「コクドウ」を通ることでアクセスできる。
ニンジャスゴロク「秘密のニンジャ砦」の舞台にもなった。

カナリーヴィル

ネオサイタマ北東郊外・開発計画地域の更に最果ての、産業道路を除いてインフラ整備が一切為されていない荒涼の地に存在する寂れた村。
特にこれといった産業を持たぬ零細自治体であり、何とか村おこしを行おうと苦心している。

サキモノシティ

デクタ・サキモノ・エメツ・テクノロジー・アンド・リサーチ社が所持する、ネオサイタマ北西の自給自足都市。青い大きなマネキネコのネブタが目印のネコマ・モールなどがある。
その実態は、デクタ社による人工エメツの抽出実験場。

女子高生収容所

ネオサイタマ南西郊外のキャニオンに築かれた、文字通り女子高生を収容している施設
強制労働施設も兼ねており、何百人もの女子高生が石の切り出しや運搬、労働バーの回転、穴掘り、樹木の伐採、オリガミといった重労働を課せられている。セーラー服姿のままで!
意外にも監視カメラのようなものはなく、盗撮猥褻動画を売ったり客を取らせることもない。施設内には下着やセーラー服、革靴が各種サイズ十分量用意されており、毎日クリーニング済みの新しいものに交換させられる。雑魚寝スタイルの百畳タタミ部屋、食堂、シャワールームと大浴場、プリ・クラ、自動販売機、ヘアサロン、ネイルサロンなどが複数備わっているが、それ以外には何もない。
その実態は、掘った穴を夕方には埋め戻す作成した木材やオリガミも後で全て燃やすなどの無意味な労働により、女子高生の女子高生たる女子高生性を失わせる施設である。
噂では、闇カネモチたちが女子高生のそうした絶望を邪悪な愉しみとして味わうために運営されているらしい。
当然、女子高生が施設から釈放される日は永遠に来ず、脱走を図ろうものならたちまちニンジャのレーザー光線により原子分解されてしまう。

シンゴンリ自然公園跡地

ネオサイタマの西の郊外にある。電子戦争の荒廃によりススキが生い茂る平原となっている。
資産家ソガベ・ザンタロウ氏の「宝」がここに眠っている。

シンセイ・マウンテン

ネオサイタマをハイウェイにて数十キロ北に離れた場所にある山。
頂上のシンセイ・ジンジャ・シュラインには年明けの際にネオサイタマからの参拝客が殺到する。

タカマ平原

ネオサイタマ北西郊外の荒地地帯。通称「ブッダ地帯」。
元々は巨大ブッダ像が一体だけ建っていたが、スイスのカネモチが死後の安寧を祈願して自分用の巨大なブッダ像を建て、対抗するように三体目、四体目とブッダ像が建てられた。全部で七体あり、七体目が最大である。
ブッダオーナー同士は常にいがみ合い、長距離砲や傭兵で敵対ブッダの破壊を目論んでいるため、ハイ・テック兵器やニンジャの市場として使われる。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

タンボ平原

ネオサイタマ南西郊外にある、広大な穀倉地帯。数キロごとに設置された電子分解サイロや変電施設の他に視界を遮る建造物は存在しない。
バイオコメ「トマコマチ」とバイオネギ「万能」を交互に植え替える二期二毛作によって、ネオサイタマで消費される炭水化物のおよそ85パーセントを賄っている。

トットリ地域

ネオサイタマ・中国地方間を結ぶハイウェイを降りて数十キロを下った密林に位置する辺鄙な土地。
他地域よりも濃厚な磁気嵐に包まれており、地域住民の八割は要介護老人である。
物理書籍版「スシ・ナイト・アット・ザ・バリケード」では「トットリーヴィル」と表記が変更された。

バクラ区

第4部に登場。サペウチ・モリドーコム社のCEOがここで短距離弾道砲をリースし、汚された企業PR看板を他の暗黒メガコーポ勢力もろとも破壊しようとした。

バイオパイン地帯

中国地方との境に存在する。
樹林の中にはネオサイタマ有数の株トレーダー、ナミコモ・トウイチロウの個人邸宅……というか城がある。江戸時代のバクフ城なる建築物を模したものらしい。

ヘクセンナハト村

第4部に登場。ネオサイタマ郊外にあるドイツ村。
Wi-Fi一つ存在しないテクノピューリタンの孤立分断領域であり、外の世界とIRCで通信を行うことは不可能。そうした環境故にか、閉鎖的かつ迷信深い村社会が形成されている。
月破砕以降の移民は村での立場があまり良くないといい、村自体は第3部以前から存在していたと思われる。
元ネタは東京ドイツ村と思われる。なお、現実のドイツ村はテーマパークであり、ドイツ系の移民のコミュニティとは特に関係がない。

ヤナギヤマ・ヴィル

高級ショーギ名産地として名高い、推定人口200人の職人の村(アーティザン・コミュニティ)。
江戸38年に作られた伝統ある村だが、マッポーの世の暗黒経済から逃れることは出来ない模様。

中国地方

ネオサイタマの北に位置する地方で、現実世界における「中国地方」とは異なる。北関東周辺を想像すればよいのだろうか。「内陸部」や「中央部の地方」を意味する"midland"から着想を得た名前なのかもしれない。
かつては人で賑わっていたものの、工業プロジェクトの失敗で過疎化しタマチャン・ジャングルに飲み込まれてしまった。郊外の例に漏れず、ほとんどの居住区がゴーストタウンと化している。
中国地方の奥地にはストーンヘンジが存在するらしい。

ウキヨポリス

中国地方の秘境に存在するウキヨ達の隠れ里。
廃棄された競技場で、客席部に沢山のPVCテントが設置されている。中央広場は女王が神託を受けるアゴラとして利用され、「ツラナイテタオス」とルーンカタカナで刻まれた槍めいたオベリスクが設置されている。
詳細についてはセンダイユメコの項目を参照のこと。

タマチャン・ジャングル

中国地方の五割を覆う、重金属酸性雨の耐性を得たバイオバンブーとバイオパインによって形作られる広大なジャングル。
かつてはヨロシサン製薬の工場等が存在する工業プロジェクト地域だったようだが、プロジェクトの失敗と共に次第に過疎化し、ジャングルに呑まれていったらしい。
現在では危険なバイオパンダや吸血ヒルが跋扈する危険な土地だが、訳ありで都市部を離れた(離れざるを得なくなった)人々もジャングルに呑まれたまま遺棄された建造物等を利用し、農民としてジャングル内で暮らしている。
また、ジャングル内に侵入しては怪しげな儀式を行っているアンタイ・ブディストなども出没するそうで、そのような連中を取り締まるために組織されたレンジャー・マッポ隊が巡回を行っているようだ。

  • 温泉宿「ニルヴァーナ」
    タマチャン・ジャングル南端部に位置する温泉宿。
    売りであるはずの露天岩風呂には健康に良くないガスが充満しており、入浴時にはガスマスクの着用が必須とされる*1
  • ヨロシサン製薬・ドリンク工場跡
    ジャングル奥地に位置するヨロシサン製薬の工場跡。かつては五千人もの従業員が働いていたらしい。数十年前に遺棄されたはずだが、近年になって秘密裏のうちに生体兵器工場として改装され、ある実験が行われていた。

ヒカリ=サン・シンガク学園都市

三十数年前に遺棄され、廃墟化した地方都市。中心部にはヒカリ=サン第五十七総合大学とヒカリ=サン進学塾の巨大なツインタワービルが聳え、往時を偲ばせる。
「今や闊歩するのはミュータント化した野生の水牛ばかりのゴーストタウン」とされているが、ドラゴン・ゲンドーソーが構えたドージョーがこの廃墟の内にしめやかに営まれていた。
「サプライズド・ドージョー」にて、小型戦術核「バンザイ・ニューク」によってサップーケイ荒野と成り果てる。

  • ドラゴン・ドージョー
    ドラゴン・ニンジャクランのドージョー。ヒカリ=サン・シンガク学園都市の中心部よりさらに北、二時方向に位置するゴシック様式のジンジャ・カテドラル。ドラゴン・ゲンドーソーの下、孫娘のユカノと十人のニュービー・ニンジャがここで暮らしていた。

マウント・ジモト

中国地方に存在する山。かつては多くの野生モンキーが棲息し、天然オンセンも存在する自然豊かな土地だったようだが、今や重金属酸性雨と暗黒メガコーポ群による産廃不法投棄の影響によって見る影もなく汚染されている。
山頂にはカンタロウ・パワーズ社が十数年前に放棄したトックリ型のジェネレーターが聳えている。

  • ジモト市
    マウント・ジモト裾野の街。重汚染と過疎化、そして近年ではマウント・ジモトに出没する謎のUMA「イエティ」に苦しめられている。
    中心部には「テンプル・オブ・ハンドレッド・モンキーズ」という名の古い寺院が存在する。かつてマウント・ジモトに棲んでいた邪悪な怪物・キングモンキーを退治した一匹の犬を奉っているが、マッポーの世においてはその伝承も風化し、忘れられつつある。
  • ルート255
    ネオサイタマとマウント・ジモトを結ぶ道路。

ストーンヘンジ地域

中国地方のさらに奥地に位置する。
現代文明の光に浴さない蛮人が住まう地域とされる。

ネオサイタマの遙か東方向

99マイルズ・ベイ

第4部に登場。ネオサイタマの遥か東にある暗黒港湾地帯。シャッタード・ランドとも呼ばれる。白亜化石じみた高層ビルの廃墟が立ち並ぶ、汚染度の高い地域で、住む者はいない。
「人口ゼロ地帯」とは書かれるが、非合法組織のアジトが「掃いて捨てるほど」存在しており、人が立ち入らない地帯というわけではない。違法操業漁船の姿も見られる。
付近には仮設バラック街や、違法漁船だらけの浜辺があるという描写があり、浜辺ではバイオイセエビを漁獲し加工する産業があるらしい。
「ザ・グロウ」ではハイウェイの行先看板に名前が登場したので、第3部時点ではまだ廃墟になっていなかったのかもしれない。
のちにN-FILESにて「シャッタード・ランド」と呼ばれているのは南側の話で、北側はオムラ・インダストリの本社要塞を筆頭に、名だたる重工業系暗黒メガコーポの工場群や要塞施設がひしめき合い、フルタマ・プロジェクトもこの地にあったと明かされた。
しかし第4部時点ではオムラ社の倒産などとも相まって、北側も多くの暗黒メガコーポに放棄された「見捨てられた地」となっている。
位置と名前の通り「九十九里浜」であるが、やはりというべきか現実の九十九里浜よりも遥かに広大かつエピックな地形となっている。

ヤマ山地

ネオサイタマの遙か南東に位置する山地。ヤマ峠とも。
第3部のある時点では「ジャージーデビル」なる未確認生物の目撃報告が相次いでいた。
山地に建設された峠道は国道だが交通量は少なく、また「おいしい」「反対」「少し」などの旧世紀カンバンが錆びて朽ち果てるがままにされているという、いかにもな山奥アトモスフィア重点描写がなされている。
かつては農場や村があったようだが、現在では大部分の人々が去ってしまったようだ。廃村を撮影した無軌道大学生集団によれば多くの家は「マイヨシ」という名前であった模様(現実にも同じ姓を持つ家ばかり集まっている地域は一定数存在する)。
現在でもマンゴーやパイナップルが栽培されている。現実の九州・沖縄地方を想起させるが、現実の関東でもマンゴーは栽培されているのでヤマ山地がネオサイタマ域内か域外かを判別する根拠としては厳しいか。
ちなみに、公式アカウントから簡単な地図が出されていたりする。

ニンジャスレイヤープラスN-FILES【マーク・オブ・ザ・デビル】 によると、ネオサイタマの遥か南東(現実世界での千葉県南房総付近)に位置する手付かずの広大な自然が残されエリアで、気候はネオサイタマ市街と比べて遥かに温暖で重金属酸性雨や汚染雲の影響もあまり受けていないようだ。
霊場フジサンほどではないがいくつかの伝説が残されており、その中で最も有名なものは、閻魔大王が治める九層地獄へと繋がる洞窟がどこかに隠されているというものである。

ネオサイタマ近海

セッタイ・アイズル

ネオサイタマの南、安全海域の際に位置する島。「アイズル」とは"isle"、すなわち島のことである(islandの短縮形)。
前世紀には海底の石油掘削施設が存在し、そこで労働する者達の住居と思しき高層マンション等も立ち並んでいた。
電子戦争の後、島ごと遺棄され無人の地となっていたところ、第3部最初期の時間軸から数えておよそ二年前にガンダルヴァが地権を手に入れ、ありとあらゆる非合法ビジネスが軒を重ねる闇カネモチ達のヘイブンに生まれ変わった。
石油掘削拠点時代の廃墟はほぼ手つかずで残されているが、中心部には新たに築かれたガンダルヴァの居城「神の園(通称マッポー・オイラン・パレス)」が鎮座している。ギリシア宮殿に瓦屋根をしつらえたネオヘレニズム様式のこの建物内では、ヤクザマネーロンダリングや麻薬密売、そして人身売買といった暗黒非合法行為が横行し、実際ソドムとゴモラめいた有様である。
また、島の地下には地下迷宮めいた謎の遺跡が存在する。ウィルキンソン氏によると、どうやらこの遺跡はガンダルヴァが島を支配する遥か以前から在ったもののようである。

フジサンとその周辺

フジサン

神話の時代、フジサンはニンジャ大戦の戦場の一つとなり、激しい戦闘の影響か噴火を起こした。
また、フジサンにドージョーを築いていたネクロ・ニンジャが師であるシ・ニンジャの怒りに触れて制裁を受け、その折にフジサンが噴火した。この時流れ出た溶岩が周辺の都市を焼き尽くし、樹海を形成するに至ったという。
現代では、ネオサイタマキョート・リパブリックを結ぶ新幹線が麓を通り、地下にはレアアース強制採掘所が広がっている。Y2Kの際にも噴火を起こした。
また、麓の樹海にはマスターヴォーパルのドージョーも存在するらしい。
デッドムーンが「フジサンの麓まで行って戻るオプション」を提案していたことから、車でネオサイタマからフジサンにアクセスするルートは生きているのかもしれない。
フジサンから昇る朝日をネオサイタマから確認できるという、ネオサイタマよりも東に存在するような描写もあったが、その一方でネオサイタマの遥か西にフジサンの麓が存在する描写があり、また「フォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ」ではネオサイタマの北西にあると説明されており、後述のシャードでの説明も西となっている。
なお現実の富士山は一般的な自動車でも高速道路を使えば(渋滞を考慮しなければ)2時間程度でたどり着ける場所にあるが、この世界のフジサンはネオサイタマからはレース仕様の自動車でも往復に数日を要する距離にあるようだ。ただし、妨害が無ければ片道を一夜で到着できるようでもある。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

  • 巨大トリイ・ゲート
    山頂には平安時代に建造された巨大トリイ・ゲートが存在する。
    かつてメガトリイ社によって巨大トリイに機器類が設置され、メガトリイ・アンテナとして運用されていたが、先述した噴火で崩落してしまった(アニメイシヨンではフジサン山頂に佇む片足のないトリイを確認できる)。
    Y2Kカタストロフィの際には、爆発的に増大した全てのIRCトラフィックの集束点となり、アンテナの上空に現実世界とオヒガンを貫く超自然の〈傷〉が形成された。
  • シナミバラ
    フジサンの内部に築かれた、かつてネクロ・ニンジャが自らのドージョーとして築いた大魔窟。
    近代ではメガトリイ社によってエテルを観測する大規模施設が築かれていたが、マスター・センセイの基地として再利用された後、第4部現在はINWのラボとして運用されている。
    霊的にオヒガンに非常に近い特殊な場所である。

ゴーストタウン

ハシリ・モノのコース上にあるゴーストタウンで、「フォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ」では一日目短距離コースのゴール地点となった。
町の中央には「オオサカ城レプリカ廃ホテル」があり、レース参加者はここに宿泊している。
「痩せこけた子供」の姿も見られ、状態はともかくも人は居住しているらしい。
二日目のコースの描写に「湿地帯」とあるが、このゴーストタウンもその領域に含まれるのかは判断しがたい。

湿地帯

タケノシン・スタジアムからフジサン麓の間に存在する広大な湿地帯。
「電子戦争以前には、江戸時代の城郭や巨大な県庁、複合施設を備えた都市のひとつであったろう」と地の文で描写されている。しかし現在残るのは、枝分かれを繰り返すひび割れた道路ばかりである。

ソードマウンテン

フジサン北東部に位置する山並み。「峻厳」と形容される。
「死の尾根」の別名を持ち、1日のうち20時間以上はブリザードが吹き荒れるという。
ネーミングの由来としては、富士山の最高地点である「剣ヶ峰」、あるいは日本有数の登山難易度で知られる北アルプスの「劒岳」ではないかという推測がある。

タケノシン・スタジアム

第3部時点では廃墟と化しているスタジアム。ネオサイタマの北西、郊外部をさらに離れた、観光客やドキュメンタリーTVリポーターすら立ち寄らぬ地「人口ゼロ地帯」に位置する。
殺人レース「ハシリ・モノ」はここをスタートし、フジサンを周回してここがゴールとなる。レースマスターや観客もこのスタジアムで観戦する。

第七ロウドウ駅

フジサンの麓に存在する新幹線の駅。主な利用客は富士山を訪れようとする巡礼者達。
駅ホームの端には「エレクトリック磔トリイ」なるものが設置されており、違法乗車が発覚した者はこれにかけられて電流を浴びせられる。コワイ!
周辺にはレアアース採掘で一攫千金を狙う人々が住む街がある。

ナナママ村

フジサンの樹海より東に存在した村。ハシリ・モノのコース上に存在したため立ち退きを迫られる。
現在は地上から消失している。しかし、村の存在した場所から離れたフジサン樹海の中で、かつてのこの村に迷い込むことがあるという。

ネオサイタマ~キョート間

ネオサイタマとキョートの間は荒野となっており、犯罪組織や列車強盗団が潜む無法の地となっている。

ヴァレイ・オブ・センジン

荒野に存在する戦術核によって作られた巨大な断崖の谷であり、日本とキョート・リパブリックを隔てている。
「千尋の谷」が名前の由来か。おそらくより広い地域を指す「センジン地方」という用語もある。
セキバハラに含まれるか、隣接するものと思われる。
あるニンジャの話によると、江戸戦争でここに追い詰められた西軍のニンジャ・オーヴァーロード達が、四面楚歌の状況下でハラキリ儀式を行ったと言うが、過去にハラキリ儀式を行った場所に後からヴァレイ・オブ・センジンができたのか、あるいはヴァレイ・オブ・センジンという谷自体は江戸時代以前からあって後から核でさらに巨大な谷が形成されたのかは不明。

オキナワ

日本列島の南西部に位置する諸島群。
かつて王朝が存在し、自由交易によって様々な人種、文化、宗教、カラテなどが混ざり合う「海上の交差点」として栄えた。現在も近代的なリゾート都市となっている。
地球温暖化によりオキナワ諸島の大半は水没したが、残された陸地の周囲には数々の暗黒メガコーポによってレジャー都市ユニットによる大規模な水上都市や水中都市が築かれている。一部の水上都市は密閉型であり、その内部ではデミ太陽光が輝いているという。
警察機構オキナワ・ヴァイス・ポリス・デパートメント(OVPD)によって治安維持されているが、暗黒メガコーポと癒着してオキナワ内で強力な権限と独立精神を持つOVPDは、外部の警察組織に従う気はないため、後ろ暗い者がオキナワに高飛びしようとしたりする。
江戸時代には、フジミ・ニンジャがオキナワの城でイッキをして処刑されたとされる。
実際の沖縄で発祥した武器トンファーは、忍殺世界でもオキナワ由来である。
ウィルキンソン氏によると、忍殺世界のオキナワの描写については、現実の与那国島海底遺跡を取り掛かりに、アトランティス伝説を原作者が内包しようとした可能性があるとのこと(参考:12)。
ニンジャスレイヤープラスによるAOM時代のオキナワの解説はこちら

オキナワ・メインランド

オキナワ諸島群の中心となる島。
オキナワ城を始めとする歴史建造物、数々の有名な人造ビーチやホテル、莫大なカネが動く大規模カジノ施設などが混在し、暗黒メガコーポによって近代的なリゾート都市として開発され尽くしている。

オキナワ水没都市(海底都市)

地球温暖化によって水没した都市の一部は、暗黒メガコーポにより耐圧ドーム状のレジャー都市へと再生されている。
また、水没したままの都市もレジャーダイビングスポットとして再開発されている。
一般的に「オキナワ水中都市」といった場合、暗黒メガコーポによって築かれた海中都市ユニット群か、あるいは廃墟のままの水没都市群か、そのどちらかを指している。

水没カラテ神殿

オキナワの領域内の海の底にある、数千年前に築かれたとみられる、謎の階段状ピラミッド構造物の遺跡。
明らかに古代ニンジャ文明遺跡の一種であるが、地上に存在したものが水没したのか、初めから水中カラテトレーニングを想定して海底に築かれたものなのかは不明。

ディープ・オキナワ

今なお手付かずの大自然や神秘的なパワースポットが残されているという諸島部。

岡山県

第3部「ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ」以降に登場する地。「キョート」や「オキナワ」等、地名は基本的にカタカナ表記で統一されている中、なぜかこの地だけが漢字で表記された事から、ヘッズの間に岡山県リアリティショックが発生した。
カッパドキアめいた禁断の高地が存在し、有史以前から数多くの政治犯や宗教的異端者の避難所となってきた。
また、ミヤモト・マサシがここに庵を立ててザゼンしたという縁のある地でもあり、実際セイシンテキなアトモスフィアに満ち溢れている。
近年ではテクノピューリタンの活動によりIRCネットワークとは断絶されており、隠遁者たちが集う秘境となっている。
なお、地理的には現実世界と同じくキョートの西にある。
キョートから汚染大気が流れてくるが、ネオサイタマよりは遥かに澄んだ空気である。
なお、現実の岡山県美作は宮本武蔵の生誕の地とする説がある。その辺りがマサシ関連の聖地として選ばれた理由かもしれない。

エンシェント・ドラゴン・ドージョー

マサシの遺跡の更に奥、ラマですら到達できぬ切り立った崖を越えた先のドラゴン・マウンテンの頂上付近にあるドラゴン・ニンジャクラン発祥の地。
「超自然めいた稲妻が頭上の暗雲の中で渦巻き」とあるので高度自体は石窟寺院都市よりも低いものと思われるが、そこへ至る道程はそれ自体がドージョーを目指す者をふるいにかける試練であり、実際険しい。
その試練を乗り越えた者だけが天地を睥睨する青銅のドラゴン像や古代石柱に囲まれて立つ質実剛健なるドージョーを目にすることができる。
敷地内にはドージョーの他、キャンプ地を設営できるほどに広い中庭とチャドー庵、そして山の内側に築かれた墓所への入り口である「ドラゴン・シュライン」と呼ばれる建物などが存在する。
シュライン裏手の入り口より地下に降り立った先には広大なる「ドラゴン・ダンジョン(迷宮)」があり、その最深部に「ドラゴン・クリプト(墳墓)」が存在する。
これらはいわば偉大なる霊廟にして宝物殿であり、世界の深淵へと通ずるが、途中にはドラゴン・オートマトンなる自動人形やドラゴン・ニンジャクランのリアルニンジャ達のミイラが守護しており、実際危険。

オンセンコテージ

オンセンハウス「マサシの悟り」 からさらに進んだ先の岩山の中の大穴に存在する築数百年の木造瓦屋根の建物。
ミヤモト・マサシが滞在したという霊験あらたかな露天風呂が存在する。

オンセンハウス「マサシの悟り」

要塞都市から山道を車で行くこと3時間で到着する、岡山県の山岳の中腹に位置する由緒正しき12階建てオンセンハウス。コンクリートは重金属酸性雨で朽ちかけている。
なぜか大型駐車場があり、二週間に一度入植したテクノピューリタンが作った農産物やコケシ、あるいは巡礼者によるデジタル機器や薬物が並ぶ蚤の市が開かれる。
余談だが、現実の岡山県にはこのオンセンハウスの元ネタと思われる温泉宿が存在し、付近では産直市も実際開かれているらしい。

シズカガオカ

オンセン宿場町。町の中心地には、観光客向けのオンセングルメ屋台と地元民向けの市場屋台が混在する「サカンナ広場」がある。
ここからさらに先に行った所に上記の「マサシの悟り」がある。

  • 美しいフルーツ
    ドラゴン・ドージョーの分館として屋上を借りている青果店。シレイの家。
  • サカンナ広場
    観光客向けのオンセングルメ屋台と地元民向けの市場屋台が混在する町の中心地。
    中央には液晶UNIXパネルが増設された拡声器柱があり、ニュースや広告映像を映し出す。
  • 味噌の茶
    味噌、チャ、軽食と酒を出す小奇麗な店。
    テーブルの一つ一つにはロースペックUNIXデッキが設置されており、無料でちょっとした端末アクセスを行うことも可能。

石窟寺院都市

雲よりも上の禁断の高地に存在する鍾乳洞の洞窟都市。かつて様々な者達が迫害を逃れて住み着いた場所であるため、十字架シンボルや銃眼、礼拝堂などが存在する。
その地下には、落ち延びたカツ・ワンソー側のリアルニンジャが築いた古代ニンジャ文明遺跡が存在し、この場所でザゼンによる休眠に入ったという。
現代においては、ニンジャ修道会が贖罪のため祈りを捧げ、この地で暮らしている。
マサシの庵が存在しているとの噂があり、作中地の文からはマサシの遺跡とも呼ばれる。実際にはマサシの庵は存在しなかったが……。

ドラゴン・マウンテン

標高2000メートル超のカッパドキア遺跡めいた峻厳な山脈。ドラゴン・ドージョー始まりの地。ここの頂上付近に、ユカノによって再建された新たなドラゴン・ドージョー(上述のエンシェント・ドラゴン・ドージョー)がある。

要塞都市

キョートからのシンカンセンが到着する場所。高地の麓にある。

ドサンコ・ウェイストランド

"dosanko wasteland"か。「ドサンコ」「ウェイストランド」単体でも表記される。
雪原が広がる極寒の大地。地の文で喩えに使われたドサンコ・グリズリーはこの地に棲息している。
なお、ドサンコ・グリズリーは単独で行動する現実のエゾヒグマと異なり、群れを成して襲ってくるらしい。コワイ!
その上、地の文=サンの比喩によれば、そのグリズリーをも苦しめる軍隊アリも棲息しているらしい。スゴイコワイ!
シナプス細胞を思わせる特徴的な五角形の装甲隔壁を持つコロニー都市が点在している。これらコロニー都市はコケシマート社、ケンコウ・ミネラルズ社、ウットコ建設の共同開発による。
「気まぐれな悪魔のような気候」のため、狩人の間などでIRC文化が高度に発展したという。

空白地帯

第165コロニーやクマチャンロッジの北東に広がる、地図データの存在しない謎めいた空白地帯。自治体により立ち入り禁止区域とされているが、もちろん秘密がある。

クマチャン・ロッジ

グリズリー狩りに赴く地元民やカチグミ観光客らが利用する、有名な武装ロッジ。

コロシノス

鷲の一族にまつわる地下鍛錬群落。

第78コロニー

イシマル親子や、無軌道大学生、チキモトらが暮らすコロニー。

第165コロニー

スザリンド・オノが暮らすコロニー。78コロニーの「隣」にあたる。車で行き来できる距離だが、道中はグリズリーの襲撃などの危険がある。

ドサンコ海

ドサンコ・ウェイストランド周辺にある海。黒々と汚染され尽くしている。
物理書籍版では「ドサンコ」に改訂されている。

ハイランド

第4部に登場。ドサンコの山脈地の窪みに位置するエメツ鉱山都市。
電子戦争以前は日本中から流されてきた犯罪者が鉱山労働に従事したことで栄えた断崖の街であり、鉱山の閉山によって一度衰退したが、月破砕後のエメツ・シフトによって再び隆盛した。
現在でも流刑者とそれを虐使する者らという構造は引き継がれているが、その内情はさらにグロテスクに歪められたものとなっており、古典的なディストピアを連想させる閉鎖的なアルコロジー都市と化している。

  • 安息市民区
    祝福の区に住まう「祝福民」の次に尊いとされる「安息市民」が住む区。
    ハイランド居住区の根元の部分に存在する隔壁ゲート「コンシェルジュ・ゲート」の奥、断崖の内部に存在する。
  • 改心区
    ハイランドに「受け入れ」された犯罪者、通称「改心民」が住む区。
    ハイランドの「本体」である垂直の断崖に囲まれている。
    上からの監視を滞りなく行うため、改心区で2階建てよりも高い建築を行うことは禁じられている。
  • 祝福の区
    ハイランドの市民の中で最も尊いとされる「祝福民」が住む区。
    ハイランド居住区の根元の部分に存在する隔壁ゲート「コンシェルジュ・ゲート」の奥、断崖の内部に存在する。
    人工光に照らされし楽園であり、祝福の区に存在する戸建ての家の数はわずかに81戸のみとなっている。
  • ハイランド居住区
    主に治安維持に従事する市民「ハイランダー」が住む区。
    改心区を取り囲む断崖から横向きに生えており、ハイランダーはこの居住ユニットをあてがわれている。
  • ハピネス区
    改心区とハイランド本体を繋ぐリフトの停留所がある。
    作中では第1ハピネス区から第5ハピネス区まで言及されている。

マッポランド

第4部に名前のみ登場。かつてアバシリとも呼ばれていた要塞コロニー都市であり、マッポとその家族しか住んでいない巨大な警察国家。
国家崩壊によって失業した警官や軍人、およびそれらに憧れる者たちが世界中から集まり、その領域を拡大し続けているという。
「(ハイランドの)近隣マッポランド諸都市」という記述があることから、その領域はアバシリ以外の都市にも広がっているようだ。

島根県

「神秘的」と称される地。江戸時代に現世に帰還したアケチ・ニンジャはこの地より現れた。
本文中では「現在の岡山県の北」と注されているが、現実世界において岡山県の北に位置するのは鳥取県である(島根県は岡山県の北西)。忍殺世界では島根県が岡山県の北にあるのか、「北」の範囲を広く取ったのかは不明。
ニンジャスレイヤープラスインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(32)によると、第4部現在ではアマテラス・アームズ社がこの地に本社要塞を築いているとのこと。

モロクマ・シティ

ヤクザクラン「オンラ・コンジキ」によって支配されている街。
具体的にどこにあるのかは不明だが、クランの者が日本政府の崩壊に触れていることから、日本国内に存在すると思われる。
シンカンセン開通等の様々な要因によって繁栄しているが、市民はヤクザに怯えて疑心暗鬼で暮らしている。
治安機構はモロクマPDが国家崩壊後も健在だが、ヤクザのワイロに骨抜きにされており、街の支配層に対しては無力な存在である。

中央部

中央部の目抜き通りにはタイムズスクエアビルが建っており、その前には広場がある。
メインストリートの真正面、交差点沿いには一階に新車売り場を擁する「エビヌキ百貨店」がある。

ヤメル・ストリート

ギャングクラン「クロシオ・クラン」のテリトリーと推測される区画。
クランの構成員やクスリをやり取りする若者達がたむろしており、治安の悪さが伺える。
商店街があるが、どの店もシャッターを降ろして常に休業中である。
治安維持コストが見合わず、行政からは諦められて放置されている。

  • 「要滅」
    この一角で唯一営業中の地下クラブ。
    VIPルームにはクロシオ・クランのリーダー格が居座っている。

廃村

デヴィッド・ハンが住んでいる廃村。正確にはモロクマ・シティ内ではなく、モロクマから南にだいぶん下った場所にある。
かつては近くで旧時代のデータ鉱床の採掘が行われ、一攫千金を夢見る他所者達が集まって作られた村である。しかし、データ鉱床はたいした質も量もなく村は廃れていった。
マスターヴォーパルにとってゆかりのある地のようだが、詳細は語られていない。

その他

アタミ

「ザ・グロウ」において、テレビコマーシャルの中で名前が登場。オキナワと違いネオサイタマから近く、まとまった休みが取れなくても楽しめるリゾート地らしい。
我々の世界でも昭和時代の熱海は日本のハワイと呼ばれ、新婚旅行や社員旅行の定番であった。
第4部では暗黒メガコーポや豪族クランによって分割統治されている。

  • マツシマ
    アタミの地において、地価がゼロ付近を推移している奇妙な空白地。
    その原因はオムラ・エンパイアの自己増殖するロボニンジャ「モーターマツオ」の暴走による。

オオサカ

本編には未登場だが、「フォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ」において、オオサカ城レプリカ廃ホテルが登場した。

オソレザン半島

第4部に登場。海峡を北に挟んでドサンコの影を臨む半島。
名前の由来は下北半島(青森県北東部に位置する本州の最北端部の半島)の中央部に位置する活火山「恐山」であろう。

サキモリの地

西日本の果てにあるという場所。
この地からサキモリ海峡を渡った先にある群島は、108の古代シュラインを戴き、オンセン・オブ・リインカーネイションの伝説を秘める。

東京

ネオサイタマに飲み込まれた、かつての日本の首都。
ネオサイタマの地域内に、「オールド東京湾」「廃東京タワー」といった形で名が残る。
作品中で「トウキョウ」や「トーキョー」といった表記はなく、必ず漢字表記される地名である。

成田

ネオサイタマから離れた場所にあり、旧世紀には国際空港があった土地。
第3部に登場。かつての国際空港はとある目的で改修されている。
キョートとの間に旅客便が飛んでいるネオナリタ空港との関係は不明。

ムイガハマ海岸

人里離れた砂浜。ネオサイタマ内なのかそこから離れた場所なのかは不明。由比ヶ浜か。
ニンジャスレイヤーによる凄惨なスイカ割りが行われた。

ヨコハマ(横浜)

ネオサイタマ沿岸部を縄張りとする、スミス率いるヤクザクランが「ヨコハマロープウェイクラン(横浜御縄談合)」を名乗っているが、街としての描写はない。
「スズメバチの黄色」では回想シーンで「イルフェイテッド」という横浜系新興ヤクザ組織が登場しているが、やはり街としての描写はない。

過去の地名

アバシリ

後にこの地にマッポランドが作られるが、アバシリ時代は本編未登場であり、事実上のほんやくチーム語的な地名。
誤字・タイプミスなどを犯した翻訳者=サンが研修に送られることがある。
ザ・ヴァーティゴ=サンによると、アバシリ研修は実際ヤバイらしい。朝3時に起床してゼンをさせられ、マインドが足りない奴から囲んで警棒で叩かれるとか。サツバツ!

厳島

江戸時代において柳生ウォンジとその一党がアケチ・ウォリアーと決戦を行った地。

イマワノクニ

詳細は不明。
ハカタノクニとは涅槃馬車に積まれた死体が腐り果てる前に到着することが出来る程度の位置関係にあるようだ。

江戸

関東平野に位置する不毛の沼沢地。後にこの地から「東京」と呼ばれる都市が誕生した。
江戸戦争においてはエド・トクガワ率いる東軍の本拠地であり、流刑ニンジャを含む多くの戦力が集結していた。

京都

現在のキョート・リパブリックと思われる。
アケチ・ニンジャは京都のスシ料亭を利用してオダ・ニンジャの暗殺を試みた。
詳細な地理関係は不明だが、暗黒の京都山脈を越えた先に本能寺がある。

  • 平城京
    ソガ・ニンジャが治めていた時代のキョートの都だと思われる。
    東西南北をシテンノと呼ばれるものが守っていた。
    平安時代なのに平城京ナンデ…

サシバラ

イマワノクニの南にある。
指腹山なる山もあるようだ。

サド・アイズル

ドサンコ・ウェイストランドと共にニンジャの流刑地であったという。

シガバマ

人里から遠く離れた島。
文明定かならぬ漁民が暮らしていた。
初代ニンジャスレイヤーによってヒャッポ・ニンジャゴジュッポ・ニンジャがこの場所で討ち取られ、島の住人も絶え果てた。

ナゴヤ・ミッドランド

平安時代末期におけるオダ・ニンジャアケチ・ニンジャの領土。
ソガ・ニンジャ率いる西軍の本拠地である京都エド・トクガワ率いる東軍の本拠地である江戸の中間に位置しており、最大級の激戦地であったという。
少なくとも江戸中興期まではこの呼称が用いられていたことが確認されているが、現在も残っているかは不明。
かつて安土城が存在した。

ハカタノクニ

北の港湾都市。沖縄行きの船が出る船着場がある。
涅槃馬車から死体を買い取る解剖学医や薬師がいるらしい。
作中には「博多」という呼称も登場しているが、ミナトノクニの例からするにハカタノクニの言い換えだろうか。

ミナトノクニ

またの名を鹿児島。ヨツヤノクニの隣国。
平安時代末期から江戸時代にかけて活躍した過去のニンジャスレイヤー、キルジマ・タカユキの出身地。

ヨツヤノクニ

ミナトノクニの隣国。
平安時代末期にはケシは一部の領国ではすでに禁制となっていたが、この国では依然として禁止されておらず、ニンジャと結んだ代官によってケシ農場が営まれている。

  • オミノロシ
    宿場町。かつては旅人で賑わっていたが、五年前に銀山が枯渇し、さらに新たな宿場が海岸沿いに拓かれたことで活気は失せ、現在は三百と少しの町人が残るばかりとなっている。
    仕事を失った町人の多くは地方代官が銀山の再開発を検討しているが故に別の土地に移住するという道を選ぶことも出来ず、粗末な畑にケシを育てて糊口を凌いでいる。

歴史上の建造物

ニンジャ真実に触れる箇所があるため格納

安土城

京都を守る要塞としてオダ・ニンジャ琵琶湖の東に築いた城。
その正体はソガ・ニンジャへの謀反のために作られた巨大決戦兵器であった。
詳細はニンジャスレイヤープラスシャード・オブ・マッポーカリプス(80):決戦兵器安土城の爆発四散を参照のこと。

イツクシマ・シュライン

厳島に築かれたシュライン。モデルはそのまま厳島神社であろう。
柳生ウォンジがアケチとの戦いの際にこのシュラインの大鳥居をネザーオヒガンへの門に変え、アケチ達をネザーオヒガンへ強制送還したという。

江戸城

江戸時代の城。現世に帰還したアケチ・ニンジャによる「アケチの禍」で一角が焼け落ち、江戸大火が起こった。

京都城

闇のニンジャ組織「罪罰影業組合」を支配する「オヤカタサマ」の居住地。
庭園には生きた神聖力士を流鏑馬の的とした邪悪なるカラテトレーニング場がある。

キンカク・テンプル

キョートケゴン・フォールの上に築かれたテンプル。
平安時代末期に江戸戦争に敗れたニンジャ達によってここでハラキリ儀式が行われた。
オヒガン内にある黄金立方体と同じ名前だが別物。

シックス・ゲイツ

六つのトリイが互いに向かい合う神聖なるシュライン。
バトル・オブ・ムーホンにて命を落としたハトリ・ニンジャの亡骸はここで弔われたという。
ソウカイヤの威力部門、シックスゲイツの名はこのシュラインに由来するものと思われる。

名古屋城

オダ・ニンジャが安土城を築く前の拠点。

バクフ城

江戸時代の城らしいが、詳細は不明。

ヘーアンキョ・キャッスル

バトル・オブ・ムーホンの終結後、ニンジャ政権の頂点に立ったハガネ・ニンジャの居城。
この時代の政治の中枢はキョートにあったことが判明しており、ヘーアンキョ・キャッスルもキョートのいずこかにあったものと思われるが、詳細は不明。

本能寺

オダ・ニンジャとアケチ・ニンジャの決戦の地。

その他の言及されていない地域について

@madisonobaachan ドーモ、おばあちゃん。名古屋や東北など、言及されていない日本の地名がありますが、これらはやはり磁気嵐によって文化的な生活を送れない地域になってしまったということでしょうか?

読者からの質問への聖なるマディソンおばあちゃんの回答(2012年5月7日)は以下の通り。

原作者があまり色々な県のことを詳しく知らないんじゃないかねえ。

キョート・リパブリック

該当項目を参照。

北アメリカ

Y2Kによる決定的な崩壊が起こってから三年かからずに文明が劣化し秩序も失われ、「シティ」と称される一部の大都市以外はもはや崩壊している。
第4部の時点では暗黒メガコーポの連合体であるUCA(ユナイテッド・コープス・オブ・アメリカ)がこの「シティ」、ひいては北米大陸を実質的に支配しており、州知事や国会議員や大統領などは存在しない。
従来の州や国家レベルの意思決定や各種インフラは、全て暗黒メガコーポの系列企業、並列UNIX、暗黒メガチェーン、人工知能、および暗黒メガコーポの幹部談合などで代替されている。
<消失者>(文明消失者とも)と呼ばれる「シティ」からあぶれた者達の成れの果てがハイウェイ周辺に存在する。彼らは文字すら理解せず人食いまでしていると噂されており、「人間というものを劣化させた」とまで言われている。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

アメリカ

「闇に包まれた」と称される(とされていた)大国。
作中にしばしば登場する金髪オイランの詳細な出自は不明だが、一部はアメリカから来ているのかも知れない。また、真偽不明ながらナンシー・リーもこの国の出身であるとの情報が提示されている。

カリフォルニア州

  • デステック・ヴァレー貧民窟
    ウキハシ・ポータルの技術を確立した「アメノテック社」が産声をあげた地。
  • デスバレー
    シエラネバダ山脈東部に位置する国立公園。マレニミル社がかつて訪れた場所の一つ。
    デステック・ヴァレーとの関係は不明。
  • ハリウッド
    我々の世界では映画産業で知られるLAの地区だが、現在はただの荒れた丘。長い月日とヴァンダリズムにより、「HOLLYWOOD」の白看板は「HOLY BLOOD」と歪められた。
    看板から向かって東のそう遠くない距離に、この白看板から名前を頂いた荒野のサルーン「ホーリイ・ブラッド」がある。
  • ライトウッド
    キャニオンの奥に、「オーダー・オブ・フォーティーナイン・マグナム」と呼ばれる修道院じみた49マグナムの工房とドージョーがある。
  • LA
    ロス・アンジェルス。北米大陸に二つだけ存在するネオサイタマ級メガロシティの一つ。ヨロシンカンセンの発着場を擁する。
    流動的な複数の暗黒メガコーポによる共同統治が行われている。
    「プロメテウス・アレイ」ではわずかながらY2K以前のLAが描かれている。

サウスダコタ州

  • エルスワース空軍基地
    かつて地球規模攻撃軍団の要衝だった基地。今や荒れ果て、見る影もない。
    だがこれは実際偽装であり、地下複合核シェルター施設にはヌーテック社の作戦本部の一つが存在する。

ニューヨーク州

  • ニューヨーク
    北米大陸に二つだけ存在するネオサイタマ級メガロシティの一つ。ヨロシンカンセンの発着場を擁する。
    流動的な複数の暗黒メガコーポによる共同統治が行われている。
    タイクーンの放ったグレーター・ハマヤが着弾した都市の一つでもある。
    マンハッタン島の地下にはかつてコリ・ニンジャクランの本拠地があり、1800年頃に彼らに対する総攻撃「バトル・オブ・ニューヨーク」の影響で島の一部と周辺の海は完全に凍りつき、数万人単位のモータルが凍死したという。

シティ

カネモチ達が己の利己のために作り上げた都市。この都市が作られたことにより他の場所は著しく荒廃することとなった。
電子戦争が始まるとその流れはもっと露骨となり、やがて巨大な壁が築かれた。

  • シアトル
    ワシントン州にある都市。高い壁で覆われた城塞都市なので、一般市民が他都市から避難しようとしても門前払いを食らう可能性が十二分にあると説明されている。

ヨロシティ

第4部以降、五大湖周辺に位置する、ヨロシサン・インターナショナル・グループの本社要塞都市。
詳細はこちら

アラスカ

我々の世界ではアメリカ合衆国の一州であるが、忍殺世界登場時点での現況は不明。
アラスカのシトカを舞台とする「フラワーズ・フロム・フロスト」によって、(公開順では)第4部の幕が開けられた。

シトカ

シトカはアラスカ南東部(出っ張っているところ)アレキサンダー諸島にある実在の都市で、アラスカがロシア領であった時代にはアラスカの首府だったという古い街である。なお、第4部が開始される以前より、とある名鑑にシトカの名は出ていた。
忍殺世界(第4部)では、ロシア系ヤクザクラン「過冬」が支配する一大産業港都市。電子戦争以前は人口一万人に満たない小さな町だったが、エメツによる超自然産業と非合法活動のハブとして大きく発展し、推定人口300万人都市にまで成長した。
対立暗黒メガコーポによりポータルをBANされているが、それでも世界中から闇の者たちが集まってきている。

  • アイスレイク・ディストリクト
    海のほとり孤児院がある区画。
  • イクラ・ディストリクト
    シトカのゴーストタウン。ウシミツ・アワーに人が歩いている筈のない袋小路で、蠢く影が消えたというユーレイ騒ぎが起こっていた。
    実際はここのイクラ工場にてヴォジャノーイによるオマーク・システムの適正があるかの「選別」が行われていた。
  • エッジカム火山
    現実にもある火山。山容が富士山に似ており、作中でもそのように言及されている。
    多量のエメツを孕んでおり、シトカの重大な産業拠点となっている。
  • チーヒィ・ストリート
    フジミ・ストリートから出て、ウォートマン・ループ拡張路を通った所にあるストリート。
  • フジミ・ストリート
    シトカにあるストリート。スーサイドは第4部ではここに在住しており、地元の少年たちに慕われている。彼らが馴染みにしている安酒場「筋」もここにある。
  • プリンス・ディストリクト
    フジミ・ストリートの隣接街区。
  • ミボナ・ストリート
    オイラン街のあるストリート。

カナダ

北アメリカ大陸の国。第4部現在では国家は消滅し、主だった都市はアメリカ同様にUCA(ユナイテッド・コープス・オブ・アメリカ)が実質的に支配しているようだ。
亜北極圏をウインドウォーカーが、ブリティッシュコロンビア州からマニトバ州を含む広大な地域をネザーキョウとしてタイクーンが支配している。

ブリティッシュコロンビア州

カナダ最西部の州。上記の通りタイクーンによって一部が支配されている。

  • ソーダクリーク
    プリンスジョージの南にある村。
  • バンクーバー
    ブリティッシュコロンビアの南西部にある都市。月破砕以後の北米大陸の経済の要であり、ネオサイタマに繋がるウキハシ・ポータルやヨロシンカンセンの発着場を擁する。
    UCAによって統治されているが、作中にてネザーキョウの攻撃を受ける。
  • プリンスジョージ
    ブリティッシュコロンビアの中央部にある都市。ネザーキョウとUCA支配域の国境にあたる。
    現実世界ではネチャコ川の南側にある街で、川の北は広域公園になっているようだが、忍殺世界では川の南北に跨っており北側がネザーキョウの統治する前線都市「ヤマザキ」となっている。

ネザーキョウ

該当項目を参照。

グリーンランド

北極海と北大西洋の間にある世界最大の島。
ヒャッキ・ヤギョで復活したヒャッポ・ニンジャモモジ・ニンジャが戦った。

中南アメリカ

アルゼンチン

南アメリカ南部に位置する連邦共和制国家。
旧ニンジャ名鑑に国名が登場したことはあるものの、作中で国家が存続しているかは不明。

ブエノスアイレス

アルゼンチン首都。市街で大規模な企業戦争が発生し、2047年においても傷跡が残っている。

ブラジル

南米最大の国家。
なお、作中では「ブラジル」の名称は登場していないため国名が変わっているか、国家そのものが消滅した可能性もある。

ギングロ・ヴィル

採掘キャンプ場。かつては砂金が採掘されていたが、第4部現在ではエメツが採掘されている。

セメンテリオ

麻薬犯罪組織「エル・キケン」の砦。軍事基地、娼館、酒場、市場を兼ねた不穏な複合施設。セメンテリオはスペイン語で「聖域」という意味。
ジャングルから平たい頭を突き出した茶色い禿山にあり、皮剥ぎ拷問や火あぶり、斬首などのモチーフが赤いグラフィティで彩られた灰色の石壁で囲われている。赤く錆びた鉄のゲートにはミイラ状になった企業警官隊の首が吊されている。

フォート・サワタリ

マナウスから西の大密林内に存在するサワタリ・カンパニーの砦の一つ。本社機能と小規模な化学合成施設を有している。
入口はカモフラージュされており、中は根菜を育てる畑や引き込まれた綺麗な水路、錆びたバラックの小屋がいくつもある。

フォート・ダイナソー

サワタリ・カンパニーの砦の一つ。リオビオ砦とも。
元は遥か昔に遺棄されたと思しきヨロシサン製薬の研究施設であり、ダイナソー・ニンジャクランが暮らしていた。クランがサワタリ・カンパニーに合流してからは二番目の隠し砦として改修され、引き続きクランが管理している。

フォート・ハイドラ

サワタリ・カンパニーの砦の一つ。長はハイドラ
西の濁りエメツ採掘拠点を麻薬組織などの攻撃から守るために作られた。

マナウス・シティ

ポスト磁気嵐時代の南米最大の都市。メガコーポ数社によって分割統治されている。
アマゾン川に添ってミラー素材の高層ビルディングが立ち並び、高層ビルの間をクルマやバイクが走る上空百メートルのガラス・チューブが縫って伸び、奥上部には念入りな植樹が為され銀色と緑色が美しく調和している、極めて未来的な都市。
一方で、川の上には大規模なイカダ居住区がどこまでもへばりついている。
チューブの所々には、通称タマリンと呼ばれる命知らずの高所グラフィティ・アーティスト達によって猥雑なペインティングが施され、独特の猥雑な景観を作り出している。

リオ・シティ

アマゾン大密林の南東方向にあるヨロシサン・インターナショナルを始めとする暗黒メガコーポ連合によって統治されている都市。ユイチと彼の父親であるエヒラ・コイチが住んでいる。
タイクーンの放ったグレーター・ハマヤが着弾した都市の一つでもある。

ペルー

南米大陸西部の国家。
なお、作中では「ペルー」の名称は登場していないため、国名が変わっているか国家そのものが消滅した可能性もある。「ペルー側」という名称は使われているので、地域名としては残っているようだ。

インヘニオ地域

ナスカの地上絵やインヘニオ谷一帯の地域。第4部ではオムラ・エンパイアの企業領土。
インヘニオ谷にはエメツを生産するナスカ・プラントがあり周囲にはオムラ米の田園が拡がっている。
ナスカの地上絵には、現実と同じくハチドリやサルの他にスリケン近年新たに作成されたオムラ雷神紋の地上絵もある。ちなみに雷神紋はハチドリより大きく描かれている。

リマ

我々の世界のペルーの首都。世界有数の港湾都市であり、物資を循環させる地球の心臓のひとつ。極彩色のネオンとホロスモークに昼夜彩られており、「邪悪なるリマ」とも称されている。
物理港や空港、ウキハシ・ポータルのどれもが信じがたいほどに壮麗・巨大・混沌としており、ネオン漢字看板とトリイが溢れている。

メキシコ

アメリカの南に隣接するラテンアメリカ国家。第4部ではヨロシサンのプラントが建設されている。
スコルピオンは非ニンジャであった頃にメキシコ刑務所から脱獄して泳いで日本まで来たと自称しており、地理的に日本と近いのかもしれない。ただ、メキシコ・日本間に点在する島々を経由した可能性や嘘である可能性もあるので、断言はできない。
現実のメキシコといえばナチョスが有名であるが、ニンジャスレイヤー世界にもナチョ・スシなる食べ物が存在する。タコステキーラコロナビールといったメキシコの食文化は、われわれの世界よりも日本の日常に溶け込んでいる。
メキシコにはアフリカ象ライオンが生息している。そして翻訳者=サンがよく研修に送られる。

マヤ地域

かつてマヤ文明の繁栄したメキシコ南東部、ユカタン半島、グアテマラ、ホンジュラス西端部、エルサルバドル西端部の地域。
このマヤ文明の遺跡が点在しており、黄金のスリケンが発見されている。
マヤ文明の遺跡はマレニミル社がかつて訪れた場所の一つである。

ヨーロッパ

第4部では論理聖教会が電子貨幣の媒介役と兌換性も担っており、円滑なビズを行おうとする暗黒メガコーポは論理聖教会とパートナーシップを結ばねばならない。また暗黒メガコーポはEURO戦闘領域を定め、その中で日常的に戦争を行っている。そしてそれは安全な文明地域に暮らす企業市民の見世物となっている。

イギリス

かつて世界各地に多くの植民地を築き、「日の沈まぬ帝国」とも称されたヨーロッパの島国。
ボックス・カラテの源流とおぼしき古式ボックス・カラテ発祥の地であり、その技を身に着けたニンジャも登場している。

バーミンガム空港

バーミンガム南東にあると思われる空港。
第4部ではロンドンの方角に向かって暗黒メガコーポ各社の形だけのバリケードが作られているが、抜け穴は多数あり通行の制限はない。
ここから死都ロンドンへ向けて無数の装甲バスが運行している。

ブライトン

イギリス南東部の都市。
第4部ではロンドン・ネクロポリス最外縁部となり、ここも死者で溢れている。

  • ブライトン駅
    敷地を鉄柵の門に囲われた駅。
    第4部ではロンドン市街に通じる「幽霊列車」が通過する。

リバプール

イギリス・イングランド北西部マージーサイド州の中心都市。
第4部ではカタナ・オブ・リバプール社の本社が存在する。

ロンドン

イギリスの首都。パンク・ニンジャはここの生まれと称している。また、世界最大規模の博物館の一つである大英博物館やロンドン塔は忍殺世界でも健在。
電子戦争以後、ロンドン中心地は地域ごとに隔壁によってセグメント化され、下流市民は物理的に隔離されている。
第4部では中心部がケイムショというニンジャに支配されており、アンデッドが跋扈する死者の都と化し「ネクロポリス」とも呼ばれている。
地上は動く死者で溢れているうえにロンドン・アイの監視があるので、人々は張り巡らされた地下鉄廃墟のごく一部で暮らしているが、アンデッドも徐々に地下への領域を広げている。

  • ソーホー
    大英博物館の近くにある歓楽街。
    第4部では不気味な青紫色のネオン霧立ち込める魔界めいたストリートになっている。
  • 大英博物館
    世界最大規模の博物館の一つ。Y2Kの後、マケグミを寄せ付けないよう高さ二十メートル近いゴシック様式隔壁で取り囲まれ、壁面には鋼鉄製の長いスパイクが何本も打たれ、治安を乱すパンクスが吊るされた。
    ゴダ・ニンジャのミイラが展示されている他、様々なロイヤルレリックが収蔵されている。
    第4部ではケイムショの軍勢に取り囲まれているが、ゴダ・ニンジャの力によってギリギリ守られている。
  • テムズ川
    ロンドン市内を流れる川。
    第4部ではケイムショによって水底に死者が満載しており、汚れきっている。
  • ネオ・ヒースロー空港
    ロンドン西部にあると思われる空港。
    第4部ではネクロポリスに飲まれ、暗黒メガコーポ専用港としてのみ機能している。
  • ロンドン・アイ
    ロンドンにある有名な観覧車。
    第4部ではケイムショによって死肉でできた巨大な単眼が設置され、この眼がロンドン・アイとして恐れられている。
  • ロンドン塔
    ロンドン東部のテムズ川岸にある中世の要塞。
    第4部ではケイムショの拠点となっており、深き暗黒に包まれている。

アスコット競馬場

バークシャー州にあるイギリス王室が所有する競馬場。
ロンドンに近い位置にあるせいか、第4部ではここもケイムショの支配下にあり、ゴースト馬がチャリオットを牽かされて走り続けている。

イタリア

南ヨーロッパに位置する国家。
イタリア靴やイタリアンレストランがネオサイタマでも確認できるので、国家としては存在しているようだ。

シシリア

シチリア島とも。
〈鷲の一族〉の地下霊廟やドクタードーモの要塞が存在する。

ナポリ

イタリアの南部にある都市。
忍殺世界においてもナポリタンの発祥の地ではないようだ。

ローマ

イタリアの首都。
第4部においてネオヴァチカンと論理聖教会の支配領域となっているが、その全域に秩序と治安の光が行き渡っているとは到底言い難い。
ローマ暗黒街の古いカタコンベには邪悪なる阿片窟がいくつも存在し、闇ビジネスの請負人たちが潜んでいる。

  • コロッセオ
    世界的に有名である古代ローマ帝国時代の巨大な円形闘技場。
    電子戦争や試練の10年期をも生き延びたが、エゾテリスムのオヒガン・ボムによって巨大なスイスチーズめいた有様になった。

ウクライナ

東ヨーロッパに位置する共和制国家。
国に対しての言及はないため、国家として存続しているかは不明。

キーウ

ウクライナの首都。
第4部ではオクダスカヤ社によって支配されている。
元々は「スレイト・オブ・ニンジャ」のタイトル等で「キエフ」と表記されていたが、2022年に「キーウ」表記に改められた。同年のロシアによるウクライナ侵攻以降の世界的風潮を反映してのことか。

オランダ

西ヨーロッパに位置する国。
「さまよえるオランダ人」の書物が作中に登場するため、国としては存在していると思われる。

アムステルダム

オランダの首都。
カタナ社の支社が存在する。

ギリシャ

南ヨーロッパに位置する国。
作中ではギリシャ文字やギリシャ神話が確認できる。また、何らかのニンジャ真実が隠されている可能性も……。

アテネ

ギリシャの首都。
かつてはタンバ・ニンジャのドージョーが存在した。

ナクソス島

エーゲ海中部・キクラデス諸島に属するギリシャ領の島。
オーガニック・ジャガイモや様々なオーガニック果実などの農作物を周辺の暗黒メガコーポ領へ供給しており、食料インフラの要となっている。
特定の暗黒メガコーポに恭順することを良しとせず、複雑なパワーバランスの中で自主独立の精神を維持しているが、「ナクソス・アンダー・ファイア」ではそれが裏目に出てしまい、ボーファー・ウルベイン率いる電子エーゲ海帝国の侵略を許すこととなった。
なお、ナクソス島の「ゼウスの洞窟」と呼ばれる峰は、アガメムノンが宇宙から初めて地上に降り立った場所でもある。

スイス

中央ヨーロッパに位置する国。
作中においては蜂の巣の比喩表現としてよく「スイスチーズ」が用いられている。
また、ブッダ地帯に二番目にブッダ像を建てたカネモチの出身国でもある。

ベルン

スイスの首都。
アラン・ヤゼの法律事務所がある。

デジ・プラーグ

旧チェコ共和国であり魔術師の聖地とされている場所。プラーグはチェコの首都プラハの英語での呼び方。
キョートと同じようにビームにより重金属雲が消し飛ばされた旧市街(コア)の周りを、高層建築の新市街(ウォール)がドーナツめいて包囲している。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

旧市街(コア)

プラハ城を中心とした地域。上記のようにビームによって重金属雲が消し飛ばされているため青空が広がっており、そのため電子戦争以前そのままの状態で保存されている。
作中に登場するカレル橋、黄金の小道、火薬塔などは現実のプラハに存在する観光地である。

デジ・プラーグ2

ジプシー・ウィッチ、すなわちコードロジストの集団「無限遠」が造りだしたIRCデミコトダマ空間。プラハ旧市街を緑のワイヤフレームで完全に再現しており、サイバーゴーグルをかけることによりダイブする。外部からのログ盗聴がほぼ不可能なため秘密会議に使われることも多い。
デジ・プラーグ2内で移動すれば現実の肉体も同じように移動する。また、コトダマ空間のように自身を飛翔させることも可能(当然、現実の肉体は飛翔せず立ったままの状態)。このことを生かし、コトダマ空間認識能力を持たない下位のハッカーが訓練のために利用する例もある。
デジ・プラーグを完全に再現しているため、コトダマ空間の一角からデジ・プラーグ2へ電子的干渉を行えばデジ・プラーグ1(現実世界)にも物理的影響を与えることさえ可能。

ドイツ

ヨーロッパの国家。ヴァンキッシュナハトローニンはドイツ系移民やドイツ人である。
我々の世界と同様にナチスの台頭や冷戦が史実として存在し、冷戦期にはやはりベルリンの壁があったようだ。
ナチスドイツ時代には人造カラテ人間軍団とそれを率いるニンジャを敵国に放っていたとされる。

シュヴァルツヴァルト

ドイツ語で「黒い森」を意味する広大な森(実在)。
暗黒メガコーポの間ではEURO戦闘領域に定められており、軍事衝突が認められている。
森の中にはいくつもの石碑レリックやレリック・オジゾウがあり、森の地下空洞には「ギンカク」が眠っている。

ベルリン

実在するドイツの首都。エゾテリスムに破壊された都市のひとつで、鉄条網で覆われ見張り櫓がそこかしこに築かれた壁が存在していた。
サンズ・オブ・ケオスの支部が存在する。

ネオヴァチカン

ローマ周辺を含む大規模な都市国家連合であり、論理聖教会の本陣が置かれている。
論理聖教会の教義によってニンジャソウル憑依者が弾圧されており、野良ニンジャは捕獲されて論理聖教会の奴隷にされる。

ネオワラキア

旧ルーマニア。2048年の時点ではリアルニンジャであるレッドドラゴンによって統治されている。
「ネオワラキアに真の吸血鬼が蔓延っている」という噂に釣られ、世界中からヴァンパイア・ワナビー、ユーレイゴス、ヴァンプ・ブラックメタリストが集まっており、その数は現在のネオワラキア住民の一割近くにも達している。
一方で、現地ではドラクル城に引き寄せられた者達がそのまま戻ってこず、少なくない人数が消えているとも噂されている。
なお、レッドドラゴンの〈夜〉が常時発動している関係で、ネオワラキアには朝陽が昇らない。

カルパチア山脈

レッドドラゴンの本拠地たるドラクル城を擁する山脈。
かつてはドラクル城の周辺に築かれた砦や大聖堂の複合体も含めて世界遺産に登録されていたが、現在ではその栄光は見る影もない。
暗黒メガコーポの間では、カルパチア山脈一帯はEURO戦闘領域として共通認識されているようだが……。
なお、作中の描写からドラクル城とはドラキュラ城のモデルになったとされるブラン城のことだと思われるが、史実のヴラド3世はブラン城に住んでいなかったと考えられている。

ネオブカレスト

ネオワラキアの首都。単にブカレストと表記されることも。街にはネオサイタマめいて色とりどりの猥雑なネオンサインが灯る。
境界線や街路にはシュマズ・ノクターナル社の製造コードを刻んだ赤い瞳のバイオサイバネオオカミが徘徊し、レッドドラゴンの敵を探し出すべく文字通り目を光らせている。
一方で、ブカレストという都市そのものはあらゆる民に対して門戸を開いており、一攫千金を狙う重サイバネのアウトロー傭兵、ここを中継地点としてデジ・プラーグへ巡礼に向かおうとするハッカーやジプシー・ウィッチ、そして巧みにその正体を隠したニンジャ等が流れ着いている。
なお現実のブカレストも、ルーマニアの首都である。

ブラシェヴ

ドラクル城の遥か下に広がる、かつて観光で栄えた城下町(実在)。
現在では度重なる暗黒メガコーポの戦闘によって廃墟へと変わってしまっている。

プロイェスティ

鉱山都市。第4部ではエメツが採掘されている。
地元の労働者だけでなく、一攫千金の夢を追い求めて世界各地から流れてきたアウトロー、ヨタモノ、熟練工、ハッカーが合わさった即席のマイニングチームが日々いくつも作られている。
エメツ鉱山という土地柄が影響しているのか、ごく稀にフェイスレスが湧き出し、カラテやスリケンによって採掘者を殺すらしい。このフェイスレスを採掘者達は「ニンジャゴースト」と呼び恐れている。
なお実在の都市で、石油産業の中心地である。

ノルウェー

北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島に位置する国。
ヨロシサンと地域労働者の間で諍いが発生した。

フィンランド

北ヨーロッパに位置する国。

ユヴァスキュラ

ユヴァスヤルヴィ湖のそばにあるフィンランド第7の都市。
ブリックブレイカーベンガルタイガーによる瓦割り勝負が行われた。

フランス

西ヨーロッパ西部に位置する共和制国家。
フランス人のニンジャが存在し、キョートの大学にフランスからの留学生がいる。

パリ

フランスの首都。
ネオ・シャンゼリゼ、凱旋門、シャン・ドゥ・マルス公園、エッフェル塔など存在する。
第4部で電子エーゲ海帝国の攻撃によりエッフェル塔が折られてしまった。

リヨン

フランス南東部の都市。
シュンシナム・グラウンドスフィア社の本社が存在する。

東・東南アジア

タイ

東南アジアに位置する国。「タイ王国」と呼称されているため、国王がいる模様(ニンジャである可能性も)。

アユタヤ

タイ中部にある県の一つ。
忍殺世界では、アユタヤ大密林の奥にアイアンコブラ率いるコブラ教団の地下寺院「ドクノキバ」が築かれている。

チベット

主にチャイナの一部やヒマラヤ山脈に跨って存在する領域。
第2部終了後、ユカノが修行に赴いたと言われるが詳細は不明。マスターヴォーパルもなんらかの修行をしていた可能性がある。
また名鑑にはチベットで魔術修行していたフランス人も存在する。西洋近代オカルトにおける認識と同様な、いわゆるシンピテキな地として扱われているようである。

チャイナ

かつて東アジア文明圏の中心地として栄え、日本文化にも大きな影響を与えた大陸国家。
日本とチャイナは欧米のエンターテイメントではとかく混同されがちだが、忍殺世界では日本と区別され存在しているようだ。「磁気嵐でネオサイタマに取り残されたチャイニーズ系日本人」が登場するほか、中華料理店やカンフー、青龍刀、チャイナドレス・オイランなるものも存在する。
「忍殺世界の漢字(カンジ)もチャイナ由来なのか」という点、あるいはタマチャン・ジャングルや岡山県に生息する猛獣バイオパンダとの関連があるのかなど、よくわからない点も多い。
第4部時点では軍閥が群雄割拠している状態にある。
作中作の設定ではあるが、古代ローマに皇帝がいた時代には、カンフー・マスターのいる世界を「ドラゴン・エンペラー」が治めていたらしい。

ネオクーロン

暗殺ニンジャ集団ヘイ・ジウ?がこの地からネオサイタマへ渡ってきたとされる。
なお、現実でも新九龍と呼ばれる地域は存在するようだ。

クン=ルン山脈

中国大陸にある山脈。
奥地には柱状に突き出した山々があり、古事記によるとそれらはバトル・オブ・ムーホンより以前、石になったキノコニンジャ・クランのニンジャ達だという。
現実のクン=ルン(崑崙)山脈は中国の西部にある約3000kmに及ぶ大山脈で、標高6000m以上の高山が200峰以上連なっている。

ケイ・リン山脈

中国大陸奥地の山脈。文明から見棄てられた土地であり、ファストフード・スシ・デリバリーもUNIX房も存在しない。中腹には平安時代のサンスイを思わせるスペクタクル風景がが今なお残されている。
現実のケイ・リン(桂林)も山水画を思わせるような美しい風景で有名な観光地である。

コクゾ・テンプル

ケイ・リン山脈に存在する古い5階建てのブッダテンプル。窓からは色褪せたカラフル・タルチョが吊られ、「免费Wi-Fi热点」「提供する」などの魅惑的なカンバンが掲げられているが、実際はヘッドテイカーによる罠である。

シャオリン・テンプル

少林寺のこと。忍殺世界にも中国に存在するようだ。

パープル・フォビドゥン・シティ

おそらく現実での紫禁城やその周辺を指すと思われる。
キョートアッパーガイオンと同様に都市の道路や水路がそのものが電子回路基板めいて規則正しく張り巡らされおり、ニンジャの力の増幅装置となっている。

香港

中国南東部にある特別行政区。
スゴイテック社の本社要塞が存在する。タオウェイ&タケビシ社の武装社屋も存在したが、オムーの商標を不正使用したためオムラ・エンパイアの襲撃を受けた。

ボンジャン・テンプル分院

キョートにあるボンジャンテンプルの分院。
バトルモンクの鍛錬場として知られている。

ベトナム

暗く湿ったジャングルであり、かつて凄惨な戦争があったらしい。略して「ナム」。
作中での言及としてはフォレスト・サワタリが頻繁にその名を口にするだけであり、彼の脳内にしか存在しない可能性も指摘されていた。モッチャム!
後に他のニンジャもサワタリを「ベトコンめいている」と評しており、野伏力重点でイクサを戦った兵士がいた地であるのは間違いないと見られる。
第4部にはベトナムの民族衣装であるアオザイをまとった人物も登場しており、いよいよベトナム実在性が高まっている。

ボロブドゥール

我々の世界のボロブドゥールはインドネシアのジャワ島にある遺跡群であり、世界遺産に登録されている。
第4部ではシャン・ロアがその遺跡を自らの王宮に作り替え、東南アジア・オセアニアを支配する謎めいた国家。

ヨグヤカルタ

ボロブドゥール王国の首都。我々の世界ではジョグジャカルタと表記されることもある都市(Wikipedia)。現実の地理と同じくジャワ島にあるようだが、後述のようにプロゴ川とその対岸にあるボロブドゥール遺跡から市街地までさほど離れていないように描かれおり、位置は現実と若干異なっているようだ。
活気にあふれているが、街にはカロウシタイと呼ばれる生気の無い王国兵が常駐している。
ヨグヤカルタ(Yogyakarta)はマタラム王国の古都で、「平和の町」という意味を持つ。インドネシア独立の折に当時の王(スルタン)が協力した経緯があり、現在もスルタンが州知事を務める一種の自治区となっている(Wikipedia)。

プロゴ川

ヨグヤカルタを流れる川。ブロゴ川ではない。
実在の川(英語版Wikipedia)で、ヨグヤカルタ市の西郊を北から南へ流れ、インド洋に注ぐ。現地では Kali Progo あるいは Sungai Progo。ボロブドゥール遺跡はその西岸に位置する。
作中ではあたかもヨグヤカルタ(またはその郊外)から川を挟んで対岸にボロブドゥール遺跡があるように描かれているが、現実世界ではヨグヤカルタから北西に(川の上流方向に)約40km離れている。

モンゴル

中国とロシアの間に位置し、かつてユーラシア大陸全土を恐怖に陥れた騎馬民族帝国。他の国家同様忍殺世界ではどうなっているのか不明。
江戸時代には日本とモンゴルの間で大きな戦争があり、そこで用いられたトンファーによる虐殺は「一人十殺」とまで言われ両陣営に恐れられた。
現実では大勢のスモトリがこの国から来日しているが、今のところモンゴル出身のスモトリは忍殺本編には登場していない。
モンゴルの砂漠地帯から中央アジアにかけては、電子戦争以降謎めいたデスワームが蔓延る暗黒の地と化してしまったため、高い防壁を持つコロニー都市がいくつか点在しているのみとなっている。
デスワーム狩りをする勇敢な騎馬民族も残っている。

ヒマラヤ山脈

アジアの巨大な山脈。
デスワームが蔓延る砂漠地帯から逃れた人々によって、表面や内部に野放図な多層都市を建造されている。
洞穴などには過去のニンジャの痕跡もある。

エベレスト

世界最高峰の山。
ニンジャのバトルグラウンドやカタナ社の隠しIP要塞などが存在する。

中近東

西アジア諸国及び北アフリカのアラブ諸国。
世界屈指の産油国が集まっているが、砂漠地帯には謎めいたデスワームが出現する。
第4部では原油だけでなくエメツも産出するようになったため、暗黒メガコーポとともに大規模な要塞都市を築いている。

アルメニア

トルコの隣国。
第3部終盤にリアルニンジャらしき存在がこの地で目覚めた。

イスラエル

地中海に面する中東の国。

死海

イスラエルの東にある、非常に高い塩分濃度を誇る湖。
死海周辺にはかつてニンジャの炎によって焼かれた頽廃都市ソドムが存在し、死海文書にはニンジャの存在が書かれているなど、ニンジャと縁のある場所である。
マレニミル社がかつて訪れた場所の一つ。

エジプト

日本から遥か彼方、海を越えた地球の反対側に存在する国家。フジオ・カタクラハガネ・ニンジャのソウルに憑依された場所。
作中において初めて物語の舞台として描写された国外地域。初の国外舞台という事で、当初はヘッズ間でも「エジプトとはトットリーヴィルの事ではないのか」「エジプトは日本の中にある一地域という可能性も」など慎重な意見が出ていたが、その後正式に国外であるという描写がされた。
ピラミッドが存在し、内部には我々の知るエジプト神話の神々のようなオブジェがあるが、その正体はニンジャであったことが示唆されている。また「古代エジプトカラテ」なるものも存在する。
ネオカイロ、ネオルクソールにはアフリカ系ハイテク・メガコーポの拠点が複数存在するようだ。
第4部ではピラミッドにセトが君臨し、エジプト・ローカル系暗黒メガコーポは彼によって支配されている。

アラブ首長国連邦

近代に成立した7つの首長国からなる連邦制国家だが、忍殺世界においてちゃんと存在しているのかは不明。
一応十字軍の時代にアラブ人という概念はちゃんと存在していたようだ。

ドバイ

アラブ首長国連邦の最大都市。
ヨロシサンが所有する企業海岸広場「ヨロシビーチ」が存在する。

トルコ

東ヨーロッパと西アジアにまたがる国。

カッパドキア

トルコの歴史的地域。岩石を削り出して作った数多の地下都市や洞窟を有しており、修道士の隠れ場所として使用された。
作中の岡山県にもよく似た石窟寺院都市が存在しており、「カッパドキアめいた」という比喩が多用された。
本家カッパドキアの方も岡山県と同様にニンジャ礼拝窟が存在しており、謎めいた暗号「父祖の口伝」が刻まれている。

諸外国

インド

南アジアの国家。良質なオーガニック・トロマグロの生息地であり、ツキジと同規模の旧世紀冷凍マグロ施設「ツキジ・ゴア」が存在している。

ムンバイ

我々の世界のインド最大の都市。街区は擬古典的な丸屋根の塔やネオンの光で溢れているが、排水路の上流には大量のゴミの山が存在している。このゴミの臭気を覆い隠す為に甘い匂いのインセンスが昼夜焚かれているが、有害化学成分が含まれており精神に好ましからぬ影響を及ぼす。

オーストラリア

オセアニアの国家。第4部では複数の暗黒メガコーポによって南のアデレードと北端のダーウィン、そしてこの二つの都市を繋ぐオーストラリアの中央を南北に縦断する巨大な道路「スチュアート・ハイウェイ」が統治されている。
スチュアート・ハイウェイ沿いの広大な荒野の中にはオムラ・エンパイアの操車基地「メガクルマ」が全部で6つ点在している。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

アデレード

オーストラリア南の港湾都市。
オムラ・エンパイアの統治下で発展し、都市の中央にはオムラタワーが建てられたが、2047年の紛争の敗北によってオムラが支配権を手放した。
タイクーンの放ったグレーター・ハマヤが着弾した際、その機に乗じてアデレードに進軍したオムラが再び支配権を取り戻したようだ。

クーバー・ペディ

オパールの産地であり、Y2K以後の混乱を生き残った歴史的な都市。
スチュアート・ハイウェイに貫かれたこの都市の機能は土の下に拡がっており、様々な採光発電設備によってかつては明るく栄えていた。
現在は人口を減じ、外部との接触は僅かになり、謎めいた独立地下要塞国家のようになっている。
石棺に入ったクエスター・ナルが発見された場所。

シドニー

オーストラリア南東部にあるオーストラリア最大の人口を有する都市。
2047年においても、ブラックタウン・ベースボールスタジアム共々存続しているようだ。

ダーウィン

オーストラリアの北端の都市。
オムラ・エンパイアが統治しており、都市の中央にはオムラタワーが建てられている。

「爪痕地帯」

重力爆弾を始めとする実験的大規模破壊兵器が野放図に用いられた結果、乾いた大地はひしゃげて棚状に沈み込み、その段差に沿うようにして鋭利な爪で戯れに抉ったかのようなクレバスが幾筋も刻まれている。
モーターサイクル馬賊達の格好の潜伏地でもあり、スレイプニルのアジトの一つがあった。

南極

地球の最も南にある南極大陸。
暗黒メガコーポにより基地が築かれ、違法プロキシサーバなどが存在しているようだ。
第4部ではヨロシサン・インターナショナルのリサーチセンターが存在している。

ネオ・モルジブ

白い砂浜と青い海の風光明媚なリゾート地で、金メッキされた高層ビルディングやエメツ反重力テクノロジーによって浮遊させているビルディングなどが建ち並んでいる。
一方、リゾート地の逆位置はスラム街となっている。
カシウスがリゾート中にディセンションした場所。

南アフリカ

アフリカ大陸最南端の国家。
埋没テクノロジーの坩堝であり、レリックブレイカと呼ばれるテック遺跡狩人達のメッカ。また、ルイナーのセンセイが教えを受けたドージョーがかつて存在していたという。

ヨハネスブルグ

我々の世界では南アフリカ最大の都市。
メインストリートには重々しい高層装甲ビルディングが立ち並ぶ大都市である。
月破砕直後に地上が崩落し、電子戦争時代に築かれたと思わしき地下居住区画が姿を現した。今ではこの「遺跡」も街に溶け込んでいるが、後ろ暗い者達の潜伏地、あるいは麻薬や銃器の取引の場所と化してしまっている。

ロシア

日本の遥か北、ユーラシア大陸最大の国土を持つ国家。他の国家同様忍殺世界ではどうなっているのか不明。
作中に登場したロシア人としては、ソウカイ・ニンジャのサボターが存在する。ウォッカなどロシアの伝統的な飲食物も登場した。
物理書籍版では、メテオストライクがハッキングしたレーザー衛星はソ連製とされている。

バイカル湖

ロシア南東部にある世界一深い湖。
少なくとも2009年まで存在しており、ニンジャ名鑑によるとそこでゴダ・ニンジャと思しきミイラが発見されたという。
バイカル湖の調査はマレニミル社も行っており、稀少なニンジャオーパーツの入手に成功している。

サハ

第4部におけるザイバツの本拠地。本編の一年未満前から支配下に置かれている。
非ニンジャの農奴により黒くねじれたコメが育てられ、それがネングとして納められている。また上空に時折、蜃気楼めいてキョート城が映し出される。
現実におけるサハ共和国は、ロシアを構成する共和国の一つであり世界最大の地方行政単位。また北半球の寒極とされる酷寒の地である。

シベリア

現実におけるシベリアはロシアの中でウラル山脈からサハ共和国まで、またはサハ共和国より更に東の太平洋沿岸まで含める場合もある。
サハやバイカル湖もシベリアの一部であり、第4部におけるザイバツはシベリアに領土を構えたという記述もある。
シベリアブリザードやシベリアの雪解け水のように極寒の例えとして使われるほか、翻訳者=サンがよく研修に送られている。

モスクワ

第4部においても健在で、暗黒メガコーポもしっかり存在しているようだ。

その他の国・地域

スペイン、オーストリア、ブルガリア、シエラレオネ、コスタリカ、カリブ海、キューバ、パナマ、アステカ、サルガッソーなどの事物にも短い言及があった。

日本国外の状況に関する読者とザ・ヴァーティゴ=サンの問答

忍殺世界の日本国外はやはりネオサイタマやキョート同様サツバツとしているのですか?

そりゃお前……ピカピカの国があったら逆に引いちゃうよね。
イタリアじゃ空中に張り巡らされたチューブの中を車が走ってるよ。ゴミの山の上をな。なんて、まあこれは今俺が考えたんだけどさ。

宇宙

地球の周囲は大量のスペースデブリで汚染され、多国籍攻撃衛星が制御を離れ暴走しており、人類の宇宙進出を困難なものにしている。
かつては地球衛星軌道上に「鷲の一族」の宇宙コロニーがあったが、磁気嵐により爆発してしまった。

この世界にも月がある。月と地上の間は我々の世界と同じく38万キロ離れている模様。
ネオサイタマからの見た目はドクロめいている。ストーリー中たまに「インガオホー」などと呟くが、比喩表現だろうか。それとも……。
古事記には、月から地上へ放たれ、障害物全てを無残に破壊してヒルコ・ニンジャを殺したヨモツ・ニンジャの血の矢の伝説が記されているというが、月に人類がたどり着いたのは1969年のアポロ11号が初めてのはずである。
エメツを豊富に蓄えており、アポロ11号によってその一部がメガトリイ社にもたらされた。
第4部では太極図の陰陽の如き形状で二つに割れてしまっている様子が地上から見える。

  • キーラー・ヘヴィサイド盆地
    キーラー・ヘヴィサイド盆地 (Keeler-Heaviside Basin) は、月の裏側にあるキーラーというクレーターを中心とする盆地状の地形。キーラーの隣にはヘヴィサイドというクレーターが接している。
    みなさんのお手元に月の裏を描いた地図があれば、中央やや左下(東経160度・南緯10度付近)に見られるはずである。
  • 賢者の海
    賢者の海は月の裏側にある月の海の一つ。海といっても水があるわけではなく平原である。
    みなさんのお手元に月の裏を描いた地図があれば、中央下(東経160度・南緯30度付近)に見られるはずである。
あなたの読書の興を削ぐ可能性が高いため格納な
  • 月面宮殿アル=マクダリウス
    メガトリイ社が築いた鷲の一族の月面基地。アルゴスの本体が存在する。
    Y2Kとその後の余波でジェネレータが休眠状態に入り、かつて基地にいた人間は死に絶えている。
    宮殿にはいくつかの貴重なアマクダリ・ウェポンが運び込まれている。
    基地上空にはエメツ・テックによる黒い立方体のような防衛システムが存在し、鷲の一族以外の接近者のニューロンを破壊してしまう。
    基地入り口前のキーラー・ヘヴィサイド盆地には列を為す巨大トリイの下を真っ直ぐに伸びる滑走路が存在する。
  • UNIXトリイ神殿
    月の裏側にある賢者の海に作られた鷲の一族の神殿。
    アガメムノンが初めてアルゴスと出会った場所であることから、その後にアルゴスが移転したのでない限り、月面宮殿アル=マクダリウスの一部ないし宮殿と接続されている(基地はキーラー・ヘヴィサイド盆地から賢者の海まで広がっている)ことになる。

オヒガン

超自然的な精神世界として語られるオヒガンだが、作中では物質的な土地として認知出来る場所も存在する。
詳細は該当項目を参照のこと。

キョート城(第3部以降)

かつてキョート・リパブリックアッパーガイオンに存在していた重要文化財。
ガイオン・カタストロフによって地球から消失した後、現実世界とオヒガンの狭間にて存続している。
詳細は該当項目やザイバツの項目を参照のこと。

ネザーオヒガン

現世とオヒガン両方の性質を持つ、地獄めいた場所。
詳細は該当項目を参照のこと。

ヨモガハマ

シ・ニンジャが住んでいたという、オヒガンと隣接するこの世の最果て。
詳細は該当項目を参照のこと。


*1 「火山地帯で有毒ガスが出るためガスマスク必須」という温泉は日本にも実在し、またそういう野湯を好んで訪れる好事家の猛者も実在する。ただし、大規模な温泉旅館がある温泉地で入浴にガスマスク着用前提というのは基本的にはない。