北山猛邦 『「クロック城」殺人事件』 講談社ノベルス
本文208頁の真相を他人に喋らないでください。
1999年9月、世界が終わろうとしていた。
何故、終わるのか。どうように終わるのか。それらは不明だけど、このままでは世界が滅亡するのは確実の事だった。
主人公・南深騎は、そんな中、一つの依頼を受ける。
クロック城と呼ばれる居城に出現するという<スキップマン>を退治して欲しい、という。
そして、この<スキップマン>こそが、世界滅亡の原因となる<真夜中の鍵>かもしれない、と。
かくして。南深騎と、彼の付き添い志乃美奈美は、クロック城へと案内される事となった。
感想としては、殺人事件よりも、そこに付属する物語が面白かったです。
心理学や遺伝子学なども調べ込んであって、興味深かった。
「世界の滅亡」と「時間の概念」。物語上では語られませんでしたが、
この二つには密接な関係があるような気がして、とてもよく考えさせられました。
殺人のトリックは、とても斬新で、感心しました。さらに首切りをした理由が、とくに凄かったです。
担当者 - 空箱