CUE Sheet

Last-modified: 2016-08-30 (火) 01:41:04

QMP は QPlugins CUE Sheet Player プラグインを入れることにより、CUE シート(xxx.cue) を扱うことができるようになります。

目次

対応している音楽CDイメージについて

QMP の CUE Sheet Player は、CUE シートとオーディオ ファイルが別々に分かれた形式のイメージにのみ対応しています。Internal cuesheetMatroska コンテナのように、CUE シートとオーディオ ファイルが一体化したイメージには対応しておりません。

制限事項

  • タグエディタへの CUE シート読み込みや MusicID によるタグ情報の取得は可能ですが、取得した情報や編集した内容の保存には対応しておりません。CUE シートの編集にはメモ帳などの外部ツールを利用してしてください。
  • メディアライブラリではプレイリストとして認識されますが、タグ情報は表示されません。

音楽CDイメージの作成

音楽CD の全トラックを一つのファイルとしてまるごとリッピングします。QMP はトラック毎に分割されたファイルしか作成できないため、リッピングには外部ツールを利用してしてください。

CUE シート + オーディオ ファイルの場合

Exact Audio Copy (EAC) というソフトウェアを利用するのが定番です。リッピングと同時に CUE シートを作成することができます。
インストーラーには Ask Toolbar がバンドルされているので、注意してください。

備考
CUEToolsCUERipper でも可能です。

CUE シートの編集

CUE シートは単純なテキストファイルのため、メモ帳で開いて編集することができます。CUE シートを QMP のタグエディタで読み込み MusicID でタグを取得し、(保存はできないので)手動で編集ツールへコピー&ペーストしてください。大抵のタグはカスタムタブからみえるフィールド名の頭に REM を付けて指定すると認識されます。

使用できる主なタグフィールド一覧, CUE シートのサンプル

Internal cuesheet の場合 (作成・編集のみ可能、利用不可)

foobar2000, MusicBee などが Internal cuesheet 形式のリッピングに標準で対応しています。
QMP は Internal cuesheet を CUE として扱うことに対応していないため、一つのオーディオ ファイルとして認識・再生されます。

Internal cuesheet の編集・分離・削除

QMP のタグエディタにオーディオファイルを読み込み、カスタムタブから CUESHEET フィールドの値を直接編集します。CUESHEET フィールドが存在しない場合は手動で追加してください。

フィールド名CUESHEET
CUE シートの内容をそのまま入力

CUESHEET フィールドの値をテキストファイル (xxxxx.cue) として保存すれば、QMP でも認識可能な CUE シートを作ることができます。Internal cuesheet が不要になった場合はタグから CUESHEET フィールドを削除するだけで単純なオーディオファイルに戻せます。

使用できる主なタグフィールド一覧, CUE シートのサンプル

タグフィールド

QMP で互換性が△のフィールドは、QMP タグエディタのカスタムタブでのみ認識されます。
foobar2000 のプロパティよりメタデータの編集を行うと、互換性のないフィールドは削除されますのでご注意ください。
MusicBee で互換性が△のフィールドは、カスタムタグを手動で設定すれば認識されます。*1*2

フィールド説明互換性
QMP *3fb2k *4MB *5f4b24 *6
CATALOGカタログ番号、JANコード×*7×
ISRC国際標準レコーディングコード×××
PERFORMERアーティスト
SONGWRITERソングライター (作詞/作曲者)×××
TITLEタイトル
REM DISCIDCDのディスクID×
REM COMMENTコメント
REM GENREジャンル
REM PUBLISHER発行元××
REM DATE*8
REM COMPOSER作曲者×
REM CONDUCTOR指揮者××
REM LYRICIST作詞者××
REM DISCNUMBERディスク番号/枚数*9×
REM REPLAYGAIN_ALBUM_GAINReplayGain
REM REPLAYGAIN_ALBUM_PEAK*10
REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN
REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK*11



以下はマイナーと思われるフィールド。

フィールド説明互換性備考
QMPfb2kMBf4b24
REM ORCHESTRAバンド/オーケストラ××QMP 独自。
REM YEAR*12××ほぼ QMP 独自。REM DATE の利用を推奨。
REM YEARRELリリース年××
REM TOTALDISCSディスク枚数××Web 上でみかけた。
REM ARRANGER編曲者××欲しかったので勝手に定義した。
REM MIXARTISTミキサー××
REM REMIXERリミキサー××

アートワークについて

アートワークは QMP などのタグエディタを用いて、オーディオファイルに埋め込んでおくと表示することができます。ただし QMP の APE v2 Tags プラグインで埋め込まれるアートワークは他のソフトウェアとの互換性が低いため、APE, TAK などの場合は Mp3tag での埋め込みをおすすめします。

CUE シートのサンプル

日本語などの非ASCII文字を含む場合は Unicode*13で保存してください。半角スペースを含む場合はダブルクォーテーション""で囲んでください。

REM GENRE "ジャンル"
REM DATE 2014/09/14
REM DISCID XXXXXXXX
REM DISCNUMBER 1/2
REM COMMENT "コメント"
CATALOG 0000000000000
PERFORMER "アルバム アーティスト"
TITLE "アルバム タイトル"
REM PUBLISHER "発行元"
REM REPLAYGAIN_ALBUM_GAIN "-10.00 dB"
REM REPLAYGAIN_ALBUM_PEAK 0.999999
FILE "ファイル名.拡張子" WAVE
  TRACK 01 AUDIO
    TITLE "トラック タイトル"
    PERFORMER "トラック アーティスト"
    REM LYRICIST "作詞者"
    REM COMPOSER "作曲者"
    REM ARRANGER "編曲者"
    REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN "-10.00 dB"
    REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK 0.999999
    INDEX 01 00:00:00
  TRACK 02 AUDIO
    TITLE "トラック タイトル"
    PERFORMER "トラック アーティスト"
    REM LYRICIST "作詞者"
    REM COMPOSER "作曲者"
    REM ARRANGER "編曲者"
    REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN "-10.00 dB"
    REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK 0.999999
   INDEX 00 05:00:00
   INDEX 01 05:05:05

関連リンク


*1 REPLAYGAIN_xxxxx_PEAK 以外のタグは REM を付けずに登録。
*2 フィールド名とは別の名で登録するとなぜかデータが抜け落ちてしまうので、フィールド名を変更したい場合は仮想タグとして再定義するとよい。
*3 QMP 5.0 Build 121 + QPlugins CUE Sheet Player v1.5.5 で確認
*4 foobar2000 v1.1.8 で確認
*5 MusicBee 2.4 正式版 (v2.4.5349) で確認
*6 f4b24用リストカラム拡張プラグインの tags.flp か fdatabase.flp が必要
*7 Internal cuesheet の CATALOG のみ認識。
*8 リリースされた年 (YYYY) や年月日 (YYYY/MM/DD、YYYY-MM-DD、YYYYMMDD などの形式) を記入するのが一般的。ただし REM YEAR が存在する場合、QMP では REM YEAR の値が優先されます。
*9 REM DISCNUMBER にはディスク番号、REM TOTALDISCS にはディスク枚数のように、別々に記入する場合もあるようです。
*10 REM REPLAYGAIN_ALBUM_PEAK で認識。MusicBee の ReplayGain で適用されているのかどうかについては不明。
*11 REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK で認識。MusicBee の ReplayGain で適用されているのかどうかについては不明。
*12 QMP ではレコーディング年
*13 UTF-8(BOMあり/なし) か UTF-16LE(BOMあり)