スマブラ個人小説/ななみの小説/亜空の使者 〜もう一つの物語〜3

Last-modified: 2011-03-02 (水) 13:40:54

亜空の使者 ~もう一つの物語~2の続きです。続編ではありません。
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第20話 サムスの因縁

~研究施設~
サムス「この辺り・・・。」
サムスは部屋の一角からゆっくりとその部屋の内部を見る。その中には、確かに保管されているパワードスーツがあった。
ピカチュウ「あったでチュよ!」
アルヴィス「・・・ギンタは?」
アルヴィスはギンタを探した。だが見当たらない。
「見つからないね~。どこ行ったんだろうね、ギンタ?」
アルヴィスの服の襟首の部分から、小さな女の子の妖精が現れた。
ピカチュウ「!? 何でチュか!?」
アルヴィス「ベル・・・!?居たのかい?」
ベル「そりゃそうだよ~。アルが居る所なら、ベルも居るよ!」
どうやらベルはアルヴィスの事が好きなようだ。アルヴィスの頬にすりつく。
サムス「・・・微笑ましいわね・・・。」
サムスはふふっと笑った。そして保管されているパワードスーツを見る。
サムス「さて・・・どこからこれを出せばいいのか・・・。」
保管している管をサムスが確かめようとした時だ。
突然道が切り離されていく。
アルヴィス「! 道が・・・!」
そして現れたのは・・・二人の黒いパワードスーツを着たサムスだったのだ!
ピカチュウ「チュウ・・・!コピーでチュか!」
サムス「まずはこいつらを片付けてから考えた方が良さそうね・・・!」
アルヴィス「同感だ・・・!」
三人は身構える。黒いサムスが飛び掛かってくる。
ピカチュウ「落ちろ、かみなり!なんでチュ!」
アルヴィス「13トーテムロッド!」
ピカチュウが一方のサムスに雷を落とし、アルヴィスはそれでよろけたそのサムスに棒状になった13トーテムポールで攻撃しに行く。
雷で動けなくなっている事もあり、13トーテムロッドは強く命中した。それに吹っ飛ばされ、そのサムスは落ちていった。
サムス「くっ・・・!」
一方、本物のサムスは苦戦していた。
素早さで翻弄しながら戦うが、プラズマウィップだけでは大きなダメージは与えられない。
アルヴィス「13トーテムポール!」
アルヴィスは地面から数本のトーテムポールを打ち出し、13個にバラバラに分解し、黒いサムスに向かって飛ばす。だが全て避けられた。
そしてそのうち一発が何かにぶつかり、ガシャーンという音がした。そこに落ちていたのは、ギンタのフィギュアだったのだ!どうやら見えないように何か仕掛けられていたらしい。
ベル「アル!ギンタだよ!」
アルヴィス「あぁ、分かってる!」
アルヴィスは向かおうとするが、黒いサムスがこちらに向かってくるため、行けないのだ。
その時、サムスがプラズマウィップで黒いサムスを自分の所に引き寄せた。
アルヴィス「! サムスさん!?」
サムス「私がこいつの相手をするから・・・あなたはあのフィギュアを!」
アルヴィス「・・・分かった!」
サムスの意思を受け取り、アルヴィスはギンタのフィギュアの元へ走る。
しかしそうはさせまいと黒いサムス。サムスを突き飛ばし、アルヴィスを背後から攻撃した。
アルヴィス「ぐあッ!」
アルヴィスはふっとばされる。落ちそうになるが、端を掴み、なんとか持ちこたえた。
だがその目の前に黒いサムスが現れ、端を掴むアルヴィスの手を踏みつけた。
アルヴィス「ぐッ!うぅぅ・・・!」
このままではアルヴィスは落ちてしまう・・・!ピカチュウは阻止しようとするが、黒いサムスにミサイルを放たれた。
ピカチュウ「チャ~ッ!」
ベル「あっ!ネズミちゃん!」
ピカチュウは吹っ飛ばされ、黒い箱にぶつかった。
その時、ベルは決心した。
ベルは黒いサムスに気づかれないよう、ギンタのフィギュアの元に飛んでいった。そして金色の台座に触る。するとギンタのフィギュアは輝き始め、ギンタは動き出した。
ギンタ「・・・ぷはっ!助かった~・・・。」
ピカチュウ「・・・ピ?何でチュか、コレ・・・?」
ピカチュウは近くにあった黒い箱を壊した。するとそこからバッボが出てきたのだ。
バッボ「・・・ぶはーっ!全く!紳士を箱に閉じ込めるとは!無礼者め!」
ギンタ「あっ、バッボー!ここに居たのかー!」
ベル「今はそれどころじゃないよ、ギンタ!アルを助けてよ!」
ギンタ「!?」
ギンタが見ると、黒いサムスによってアルヴィスは落とされる寸前だ。
ギンタ「バッボ・バージョン1!ダガーアーム!」
そう叫ぶとバッボは刀のような外見になり、ギンタの腕に付いた。
そしてギンタは黒いサムスを斬り付ける。黒いサムスは奈落の底へと落ちていった。
ギンタはバッボを元に戻し、アルヴィスの腕にバッボの鎖を巻きつけ、引き上げた。
アルヴィス「・・・すまない。助かったよ。ベル・・・よくやったな。」
ベル「アルが大変なんだもん、当然だよ!」
ベルがえへへと笑った。その時、突然道が直ったかと思うと、大量のロボットが流れ込んできた。
ピカチュウ「ピカ!?いっぱい来たでチュよ!」
サムス「・・・・・。」

チュドーーーーーン!!

突然爆発音が聞こえた。煙が舞い上がる。
そしてまずゆっくりとその煙から現れたのは、パワードスーツを着たサムスだった。それにピカチュウ、ギンタ、アルヴィスと続く。
サムス「・・・パワードスーツも取り戻した。後はここを出るだけ・・・。」
ギンタ「よーし!早く出てみんなを探さなくっちゃな!」
5人は出口を目指して走り出した。バッボとベルも一緒だ。

アルヴィス「・・・この辺りだな・・・。」
ピカチュウ「知ってるんでチュか?」
アルヴィス「ここに来る際に入ってきたのがこちらからだった。この先に出口があるはずだ。」
サムス「では急ぎましょう。」
そう言って4人は走り出した。その時だ。
高速で飛んできた何物かが、サムスを壁に押さえつけ、引きずり回す。
サムス「! 貴様・・・リドリー!」
リドリー「ケッケッケ。久しぶりだなァ、サムスよぉ!?みっともねぇなぁ、ここまでやられて抵抗なしか!?」
壁で引きずり回しながら、リドリーは大笑いする。
ピカチュウ「ピカ・・・!チュウ~~~ッ!」
ピカチュウは飛び上がり、リドリーに雷を落とした。その拍子にリドリーはサムスを落とした。落ちるサムスの落下地点にギンタが飛び込む。
ギンタ「バッボ・バージョン5!クッションゼリー!」
オレンジ色のゼリーのような物体がギンタを包み、その上に落ちてきたサムスも無事だった。
ギンタ「サムス、大丈夫か!?」
サムス「えぇ、何とか・・・。」
よろよろしながらもサムスは立ち上がり、アームキャノンを構えた。
リドリー「ちィっ、このネズミ・・・!」
ピカチュウ「チュウ~~~・・・ッ!」
ピカチュウの電気袋から電撃が溢れる。ギンタはバッボを構え、アルヴィスはÄRMに手をかざした。
するとリドリーは飛び上がり、急降下しながら襲ってきた。
ギンタ「バッボ・バージョン2!バブルランチャー!」
ギンタはバッボを銃のような形に変え、そこからバッボ型のシャボン玉を打ち出した。それはリドリーの腹辺りに命中し、爆発した。
ピカチュウ「かみなり~ッ!なんでチュ!」
ピカチュウはジャンプして再び雷をリドリーの頭上に落とす。これはかなり効いたようだ。
アルヴィス「スィーリング・スカル!」
アルヴィスはダークネスÄRMを使い、リドリーの動きを完全に封じた。
ベル「サムス、今だよ!」
バッボ「とどめを刺すんじゃ!」
その言葉と同時にサムスは飛び出す。そしてリドリーの目の前でアームキャノンを構えた。その先に莫大なエネルギーが集まっていく。
サムス「両親の仇だ・・・。散れッ!リドリー!」
そう叫びながらサムスはフルパワーのチャージショットを放った。リドリーの顔面に命中する。
リドリー「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!」
叫び声を上げたリドリーはそのまま落下していった。
サムス「・・・父さん、母さん・・・。仇は・・・討ったよ・・・。」
サムスは小さく言った。その時、遠くでガラガラという音がした。
アルヴィス「おそらく出口が開いたんだな・・・。行こう!」
その声と同時に、全員は出口を目指した。

しばらくして、サムス一行は研究施設の外に出た。
バッボ「何じゃ、ここは?遺跡のようじゃの。」
ギンタ「おーっ、ホントだー!」
アルヴィス「このような遺跡が手付かずで残っている・・・。ここには人間の干渉はないのか?」
ベル「でもあのロボットはー?」
ギンタとバッボが周りを見回す中、アルヴィスはそこを気にしていた。
その時、全員の目に亜空間爆弾を運ぶロボットと、その先にある出入り口が見えた。
するとサムスはアームキャノンを構えた。
サムス「・・・私はあそこに潜入する。あなた達は待っていて。」
ピカチュウ「何言ってるんでチュか?ついて行きまチュ!」
サムス「いえ、私の問題に2度もあなた達を巻き込んだ・・・。もうこれ以上巻き込むわけには・・・。」
サムスはそう言った。だが、誰一人として帰ろうとはしない。
ギンタ「何言ってんだよ!いまさら放っておけるかよ!」
バッボ「うむ!レディを一人にするなど、紳士にはあるまじき行為じゃ!」
ピカチュウ「みんなサムスさんの味方でチュよ!」
アルヴィス「ギンタを見つけられたのは、あなたのお陰だ。放っておくわけにはいかない。」
ベル「アルが行くなら、あたしも行くよ!」
5人はそう言った。サムスはふふっと笑った。
サムス「分かったわ。それじゃ・・・行くわよ。」
6人は亜空間爆弾工場に入っていった。

起こった事:偽サムスとの戦いの最中、ギンタ復活。サムスはパワードスーツを取り戻す。
サムス一行、リドリーを撃退。亜空間爆弾工場を目指す。

第21話 3人のキャプテン

~エインシャント遺跡外部~
エインシャント島に居たのは・・・サムス一行だけではなかった。現にここにオリマーとピクミン達が居る。彼らは大きなロボットと戦っていたのだ。
ピクミン達はロボットにしがみつき、攻撃をするが・・・全く歯が立たず、振り落とされてしまった。
オリマー「あわわ・・・こんなに居ても敵わないのか・・・。ど、どうすれば・・・。」
すると、一匹の赤ピクミンがオリマーを突っついた。
オリマー「え?何?」
赤ピクミンは後ろを指差す。そこから・・・ブルーファルコンが突っ込んでくるではないか!
そしてそこから飛び出した男は、ロボットに向かっていく。
「ファルコォーーーン・・・パぁーーーンチ!」
ファルコンパンチはロボットの頭に命中した。後は着地だ!
ファルコン「!」
しかし!ファルコンの着地地点には大量のピクミンが!ファルコンは避けた!しかし!
「グキッ!」 ・・・嫌な音がした!
ファルコン「お・・・オウ・・・。」
変に避けようとしたため、妙な体勢になってしまい、体をひねってしまったようだ。
オリマー「・・・運んであげてー。」
そう言うとピクミン達はファルコンを持ち上げる。オリマーは安全そうな所を探し始めた。

さてエインシャント島の中央部からやや外れた場所にて。目の前には広大な海が広がる。
オリマー「ここにしましょうか。みんな、降ろしていいよ。」
オリマーが言うとピクミンは素直に、ゆっくりとファルコンを地面に降ろした。
ファルコン「す、すまない・・・。」
ファルコンが礼を言った。するとピクミン達はおじぎをした。その時だ。誰かがこちらに歩いてくる。現れたのは・・・ウソップだ!
ウソップ「お、お、お前達!怪しい連中だな!?」
オリマー「は?」
ウソップ「お、お、おれの名はキャプテン・ウソップ!俺には八千人の部下が居る!さぁ、亜空軍かザキラ軍の奴め!どうする!?」
オリマー「あの、申し上げてる事の意味がよく分からないんですが・・・。」
その瞬間、沈黙が走った。
ウソップ「え?まさか亜空軍でもザキラ軍でもない?」
オリマー「全然違いますが?」
その途端、ウソップは大慌てで謝った。
ウソップ「す、すんません!おれ、この島で見ない奴だから、てっきり新手かと・・・!」
オリマー「いえいえ、大丈夫ですよ。気にしてませんから。」
ウソップ「で、この人は?」
オリマー「ファルコンさんです。さっきピクミン達を避ける際に腰を痛めたようで・・・。」
するとウソップは肩に掛けていたバックの中を探り始めた。
ウソップ「ちょっと待っててくれよ、確か・・・あった!チョッパーから貰った湿布だ。これ貼りゃ良くなるだろ。」
オリマー「ありがとうございます。さ、ファルコンさん。」
その時、二人の耳に、ささやくように小さな声が聞こえてきた。
ファルコン「どーしましょ、どーしましょ・・・。スマッシュブラザーズともあろう者がこんな情けない姿で居るなんて・・・。あああ・・・。」
オリマー「あ、あの~・・・ファルコンさん?」
するとファルコンは「ハッ」と声を上げ、立ち上がった。
ファルコン「私なら平気だ!さて、これからどうするか・・・。」
ファルコンが考え出す。するとファルコンの目に飛び込んできたのは、ドンキーのフィギュアが積まれたフライングプレートだった。するとファルコンはにっと笑った。
ファルコン「Come On!ダブル・キャプテン!」
オリマー「え、ちょっ・・・!」
ウソップ「おおおおい!?」
二人の制止を振り切り、ファルコンは二人を抱えてダイブ。ピクミン達もそれに続く。
オリマー&ウソップ「ああああああああああああ!!!(泣)」
二人は泣きながら落ちていく・・・。そして着地した。もちろんピクミン達もみんな。
ファルコン「着地成功!」
オリマー&ウソップ「死ぬかと思った・・・。」
その時、遠くから何かが飛んでくる。それはファルコが操縦するアーウィンと、その翼につかまったディディー。
ファルコ「ここで降ろすぞ!」
ディディー「うん!」
ファルコはフライングプレートの真上でアーウィンを一回点させ、ディディーを降ろしていった。
ディディー「わーいわーい!兄貴ー!」
ディディーが喜んで台座に触れた。するとドンキーは動き出した。
ドンキー「ドンキーコング!復活だーッ!」
ウソップ「おい。降りてくる意味あったのか?」
ファルコン「ハッハッハ。まぁ大丈夫だろう。」
すると、アーウィンに乗ったファルコがディディー達に対して指をぐっ!とやった。
ディディー「え?」
オリマー「あー・・・あの、これマズイんじゃ・・・。」
フライングプレートは、既にエインシャント島に入り込もうとしていた・・・。

~街道付近~
ピチュー「ねぇミュウツー。だあれもいないねぇ!」
ミュウツー「全くだな・・・。だが、この辺りで何者かの波長を感じたのだが・・・。」
ピチュー「コックのカワサキさん!ここであってるの?」
ピチューがそう言って呼んだのは、コックカワサキだった。どうやらここで出会ったらしい。
カワサキ「間違いないね~!この辺でうろうろしてるタヌキを見たね~!」
ミュウツー「・・・タヌキが全く見当たらないな。麦わら帽子とトナカイと・・・あと大男なら見えるが。」
そう言うミュウツーが見つめる先に居たのは・・・ルフィ、チョッパー、フランキーだった。
ルフィ「みーんなー!どーこだー!?」
チョッパー「ゾロー!ナミー!サンジー!」
フランキー「ウソップ!ニコ・ロビン!ガイコツー!」
ルフィが先に走り回っている。それを追うようにチョッパーとフランキーが続く。どうやら誰かを探しているようだ。
ミュウツー「見ない人間だな・・・。注意した方g」
しかし、そう言った時には既にピチューはルフィ達に話しかけていた。
ピチュー「ねぇねぇ、ぼうしさん!なにさがしてるの?」
ルフィ「何ってそりゃ仲間だ!あいつらなら大丈夫だろうけど、早く見つけて航海に戻んなきゃなんねぇ!」
ピチュー「どうしてもどるの?」
ルフィ「どうしてって・・・おれの夢は海賊王になる事だからだ!」
ピチュー「そうなの~!」
やたらと会話の弾む二人。するとカワサキが「あっ」と声を上げてチョッパーを指差した。
カワサキ「あれね~!あれがオレが見たタヌキね~!」
チョッパー「タヌキじゃね~ッ!おれはトナカイだ~ッ!」
フランキー「おいおい、落ち着けチョッパー!」
チョッパーが怒り出した。それをフランキーが抑えさせる。その時だ。
ミュウツー「! 全員下がれ!」
「!?」
その場に居た全員がミュウツーの言葉でその場から下がる。するとそこに大砲の弾が飛んできた。それを撃ったのはスネ夫だったのだ!
スネ夫はジャンプして着地し、それに続き、ジャイアン、しずか、出来杉、ワルイージ、クッパJr.が降りてきた。
スネ夫「ちっ、避けられちゃうとはな~。」
出来杉「まぁ大丈夫でしょ。倒す時間が遅れただけで。」
ミュウツー「何者だ・・・!」
するとワルイージがケッケッケと笑う。
ワルイージ「今から倒される奴に言う名h」
ミュウツー「お前ではなくそこの子供4人に聞いている。」
ワルイージ「ズコーッ!?」
するとスネ夫ら4人が自己紹介をはじめた。
スネ夫「ボクはスネ夫。骨川スネ夫さ。」
ジャイアン「俺はジャイアン!ガキ大将だ!」
しずか「源しずかで~す。」
出来杉「僕は出来杉って言います。よろしく。」
ワルイージ「俺はワルイージだ!」
クッパJr.「ボクはクッパJr.!クッパお父さんの子供さ!」
自己紹介をした4人(+2)に対し、ミュウツーは顔を歪めた。
ミュウツー「聞かない名だな・・・。(最後二人は知ってるからどうでもいいな。)」
ピチュー「すごくあやしい!」
クッパJr.「残念だけど、キミ達はここでフィギュアにされるのさッ!くらえ!」
ワルイージ「このヤローッ!」
クッパJr.が筆を振り回し、ワルイージはテニスラケットを振り回した。
フランキー「ウェポンズ・左(レフト)!」
チョッパー「重量強化(ヘビーポイント)!」
フランキーが左手から弾を発射し、チョッパーは姿を人のように変え、振り回される筆を止める。
スネ夫「何やってんのさ!くらえ、ラジコン!」
出来杉「えんぴつ投げ!」
ラジコンと鉛筆が飛んでくる。
ミュウツー「むぅんッ!」
ルフィ「ゴムゴムの~っ!風船!」
ミュウツーが鉛筆を念力で跳ね返し、ルフィはラジコンをそのゴムの体で跳ね返した。
ジャイアン「くっそ~、これじゃ歯が立たない・・・。しずかちゃん!“あの薬”をくれ!」
しずか「は~い!」
そう言ってしずかが取り出したビンに入っていたのは、七色に輝く錠剤だった。ジャイアンはそれを一粒取って飲む。すると・・・ジャイアンの体が七色のオーラに包まれたのだ!
ミュウツー「!? あれは・・・“最後の切り札”!?」
ジャイアン「気づいたってもう遅いぜ!さぁ、リサイタルを始めるぞ~ッ!」
するとジャイアンはマイクを取って歌いだしたのだ!言っちゃ悪いけどかなり下手だ!しかも隣でしずかがバイオリンを弾き始めた!もうすごくうるさい!騒音でしかないよ!?ブルック怒るよ!?(何が)
「ぎゃああああああ!うるせぇぇぇぇぇぇ!!(滝汗)」
ミュウツー、ルフィ、チョッパー、フランキーが耳を塞ぐ。
ワルイージ「ケッケッケ!勝ったも同然だなー!」
その時だ。ピチューがしずかの顔に張り付いた。途端にバイオリンの演奏が止まる。
そしてカワサキは料理を作り始めたのだ。出来たのはハンバーグ。それをカワサキはジャイアンに投げつける。
ジャイアン「おっ、ハンバーグ!」
ジャイアンはハンバーグを食べた。しかし!出来立てアツアツだった!
ジャイアン「あちちちちちち!!」
ピチュー「ぴぃ~~~・・・ちゅう~~~ッ!」
その時にピチューは電撃を発した。しずかがしびれる。
クッパJr.「な、何やってんのさ~!ほら、薬!もう一回歌うんだよ!」
ジャイアン「むいだ、むいだ!したがあふくてうたへなひ・・・。」(訳:無理だ、無理だ!舌が熱くて歌えない・・・。)
ワルイージ「こりゃヤバイな・・・。撤退だーッ!」
ワルイージが言うと、6人はワープして消えた。
ミュウツー「・・・何とか撃退したようだな。」
ルフィ「強ぇなお前~。しっしっし!」
ピチュー「これぐらいおての・・・も・・・ピチュ・・・。」
チョッパー「大丈夫か?お前しびれてるぞ?」
フランキー「よく分からねぇが、妙な連中だったなぁ・・・。」
カワサキ「オレの作ったハンバーグ食べてくれたね~!」
「そこっ?!」
全員のツッコミが容赦なく入ったのは言うまでもない。

起こった事:ファルコン&オリマー、ウソップに出会う。その後ディディーに出会い、ディディーはドンキーを助ける。
上記5人はエインシャント島内へ。
街道付近でミュウツーら6名がスネ夫ら6人と戦う。

第22話 レシィの願い

~湖畔付近~
「どこだ、ここ・・・?」
湖畔の近くを、刀を3本持った男が歩いている。彼は言うまでもなく、ゾロだ。ロロノア・ゾロである。
ゾロ「ったく、あいつら・・・!おれが目を離すとすぐこれだ・・・。」
どうやらゾロは自分が迷子だという自覚がこれっぽっちもないようです(^^;)
その時、ゾロは何かにつまづいて転んだ。
ゾロ「ってぇ・・・!」
ゾロが足元を見ると、そこにあったのは青々と茂った草と淡いピンク色の花がくっついた白い石ころだった。
ゾロ「なんだ、石か・・・。」
そう言った時だ。石が「みぃ~~~」と鳴いたような気がした。ゾロは驚いて石をよく見る。
すると間もなくして、それは動き出した。それはランドフォルムのシェイミだったのだ。
シェイミ『お前早くどくでしゅ!重いでしゅ~~~!!』
シェイミがゾロの足の下でじたばたと暴れだした。
ゾロ「あ・・・悪ィ・・・。」
そう言ってゾロは足をどかした。するとシェイミは体を振るった。
シェイミ『ふぅ~、助かったでしゅ。それよりお前!さっきミーの事を“石”って言ったでしゅか!?』
ゾロ「ん?あぁ・・・まぁ言ったが・・・。」
シェイミ『石とはヒドイでしゅ!みぃ~~~!』
するとシェイミはゾロの顔面めがけて突っ込んできた。顔面衝突し、ゾロはよろけ、シェイミは着地をした。
ゾロ「ってぇ!お前何しやがる!」
シェイミ『さっき“石”って言ったお礼でしゅ。ミーの名前はシェイミでしゅー。』
ゾロ「てんめ・・・!」
ゾロは思わず刀に手をかけた。だがやめにしたようだ。
ゾロ「・・・で、お前は何でまたこんな所に居るんだ?」
シェイミ『ミーは別に居たくて居るわけじゃないでしゅ?ただ冴えないメガネに追いかけられてたらここに来ちゃったんでしゅ~。本当はグラシデアの花がある花畑に行きたいんでしゅ。』
ゾロ「・・・メガネ?まぁいい。とにかくそのグラシデアとやらがある花畑まで連れて行けばいいんだな?」
シェイミ『そういう事でしゅ!』
テレパシーでそう言うとシェイミはゾロの頭に飛び乗った。ゾロはとにかく歩き出す。
ゾロ「・・・で、その花畑ってのはこっちにあるのか?」
シェイミ『真逆でしゅ!』
西に向かおうとしたゾロを、シェイミは頭をひねらせ、方向転換させた。ゾロが「いっ!」と声を上げる。
ゾロ「おめぇ何すんだ!首が痛ぇ!」
シェイミ『お前が変な所に行こうとするからでしゅ~。』
そんな会話をしながら、二人は東にまっすぐ進んでいった。その時だ。遠くから何かが飛んでくる。
ゾロ「伏せてろ、シェイミ!」
シェイミ『み?』
ゾロは和道一文字を鞘から抜いた。そして目前に迫ってきていた何かを斬る。何かは真っ二つに斬られ、落ちた。その落ちた何かとは、射撃に使う弾だったのだ!
ゾロ「射撃・・・!?っつー事は・・・ウソップか!?」
シェイミ『お前何言ってるでしゅか!あれはどう見ても冴えないメガネでしゅ!』
ゾロ「?」
シェイミの言葉に、ゾロは周りをよく見回す。木の後ろに誰かが隠れている。
ゾロ「二刀流・・・七十二煩悩鳳!」
ゾロは秋水を抜くと、斬撃の衝撃波をその木に向かって飛ばした。衝撃波は木の近くを突っ切る。
その途端、「わーっ!」と慌てふためく声がした。木から二つの影が飛び出す。
それは野比のび太とドラえもんだったのだ!
のび太「わわっ!見つかっちゃったよ、ドラえも~ん!」
ドラえもん「わわ、ホントだ!」
ゾロ「・・・何だ、このガキと青いタヌキは?」
シェイミ『あいつでしゅ!あいつがミーを追いかけ回した冴えないメガネでしゅ!』
シェイミがのび太を指差して言った。
ゾロ「あいつが・・・?」
ゾロはのび太を見る。なるほど、確かに言われてみれば冴えないように見える。
のび太「さっ、冴えないだと~!?くっそ~・・・!負けないもんね!」
そう言うとのび太はあやとりを取り出し、東京タワーを作ったのだ。そしてシェイミ目がけて飛ばす。ゾロはとっさに伏せた。そのため頭に乗っていたシェイミにはギリギリで当たらなかった。
シェイミ『みぃ~~~ッ!?』
ゾロ「しっかりつかまってろ!」
そう言うとゾロは和道一文字を口にくわえ、三代鬼徹を鞘から抜いた。
その時だ。三代鬼徹とその鞘との間から、ピンク色の花ような物が落ちた。シェイミはそれを見てはっとした。
シェイミ『お前!その花を拾うでしゅ!ミーに渡すでしゅ!』
ゾロ「・・・コレか?」
シェイミ『そうでしゅ!早くミーに渡すでしゅ!』
ゾロが花を拾い上げようとした時だ。別の手がその花を拾い上げたのだ。
ゾロ「なっ!?」
ドラえもん「マジックハンド~。」
なんとマジックハンドを使い、手を伸ばしてその花を奪ったのだ。ドラえもんはうししと笑った。
ドラえもん「何のつもりか知らないけど、この花が無いとダメみたいだね~。のび太くん!」
のび太「よーし!くらえ!」
そしてのび太がまた射撃をした。ゾロはそれを避ける。
ゾロ「どうしてもあの花が必要なのか!?」
シェイミ『あれがないと空を飛べないでしゅ!』
ゾロ「・・・とりあえず奪い返せばいいんだな!」
シェイミを頭に乗せたままのゾロは、のび太の射撃を刀で防ぎつつ、二人に突っ込んでいく。
のび太「あわわ、大変だ!ドラえもん、何か道具!」
ドラえもん「しょうがないな~。命れいじゅう!」
ドラえもんは銃のようなものを取り出し、何か書いた紙を丸めて詰めると、ゾロに向かって発砲した。するとゾロは動きが止まってしまったのである。
ゾロ「!? 体が・・・動かねぇ・・・!」
ドラえもん「“立ち止まる”って書いたからね。動けないよ。」
ゾロは必死に足や腕を動かそうとするが、ピクリともしない。その時、ゾロが頭上に居るシェイミを見て言った。
ゾロ「おい、シェイミ・・・。お前は動けんだろ?」
シェイミ『ミーは動けましゅ!』
ゾロ「なら・・・お前であの花取ってこい!悪ぃが今のおれは・・・無理だ・・・!」
シェイミ『みぃ・・・。』
その言葉を聞くと、シェイミは困った顔をした。するとゾロは怒鳴った。
ゾロ「取りに行く勇気すらねぇんなら・・・てめぇにその花畑に行く権利はねぇ!!
するとシェイミははっとした。そして目が真剣になる。
シェイミ『・・・了解でしゅ!』
テレパシーでそう伝えると、シェイミはゾロの頭上から飛び降りた。
のび太「逃げる気か!?逃がさないぞ~!」
またしてものび太は射撃を始めた。するとシェイミは口の前に緑色の球を作った。
シェイミ『しぇ~~~い・・・みっ!』
そしてそれをのび太目がけて飛ばしたのである。射撃の弾は緑色の球に跳ね飛ばされ、そのままのび太に命中した。
のび太「うわーっ!」
ドラえもん「のび太くん!?」
続けてシェイミは小さな緑色の球をドラえもんの持っている命れいじゅう目がけて放った。これも命中し、命れいじゅうに亀裂が入る。するとゾロの腕が動いた。
ゾロ「! 治ったな、見事に・・・!」
ドラえもん「あーっ、しまった!」
シェイミ『花・・・花はどこでしゅ・・・!?』
のび太「さ、させないぞ~・・・!」
のび太はシェイミ目がけて7つのダイヤモンドを形作ったあやとりを放った。そこにゾロが飛び出し、刀であやとりを断ち切る。
のび太「あーっ!あやとりがーっ!」
ゾロ「糸程度じゃ満足しねぇな・・・。」
のび太「た・・・助けてドラえも~ん!」
ゾロ「他力願望かよっ!?」
ゾロがツッこんだ。その頃、シェイミは花を探していた。だが見当たらない。
シェイミ『花・・・グラシデアの花はどこでしゅっ!?』
そこに、何者かが現れた。シェイミに向かって銃のようなものを放つ。シェイミは避けた。
しかし、続けて数発放ってくる。ついに一発がシェイミに当たった。
ゾロ「!! シェイミ!」
ドラえもん「空気砲をなめるな~!」
撃ったのはドラえもんであった。空気砲でシェイミを狙っていたらしい。しかも・・・シェイミは動かなくなっていた。
ゾロ「おい、シェイミ!返事しろ!おい!」
その時、シェイミの体がすぅーっと消えていったのだ。するとゾロの後ろで何かがかさかさと動く。
『よそ見してちゃダメなんでしゅ!』
なんとそれはシェイミであった。前足で頑張ってグラシデアの花を持っていた。どうやら見つけたらしい。
先ほどのシェイミは、本物のシェイミが作った身代わりだったのだ。
ゾロ「心配させんな・・・!それより、その花で何すんだ!?」
シェイミ『まぁ見てるでしゅ!』
テレパシーでそう言うと、シェイミはグラシデアの花の花粉を嗅いだ。
するとシェイミはその姿を変えていき・・・スカイフォルムとなったのだ!
ゾロ「!? お前、その花で変身すんのか!?」
シェイミ『グラシデアの花のお陰なんです!』
スカイフォルムになった途端、シェイミは勇敢で口調もやや変わっていた。そしてシェイミはのび太とドラえもんを見ると、再び緑色の球を作り、放った。
のび太、ドラえもん「うわ~~~ッ!!」
エナジーボールが命中し、二人は遠くにふっとんでいった。
ゾロ「やるな、お前。」
シェイミ『お前こそやりますね!』
ゾロ「おっと・・・言っとくが、おれは“お前”じゃねぇ。ロロノア・ゾロだ。」
シェイミ『分かったです!これからは・・・ゾロって呼ぶです!』
シェイミはにっと笑った。ゾロもつられて少し笑った。
ゾロ「・・・ん?なんだ、こりゃ?」
ゾロが何かを拾い上げた。それは七色に輝く錠剤が入ったビンだった。どうやらドラえもん達が落としていったらしい。
シェイミ『薬ですか?』
ゾロ「さぁな・・・。まぁ一応貰っとこう。」
ゾロはそれをしまうと、すたすたと歩き出した。するとシェイミが顔の前に素早く飛んできた。
ゾロ「あ?何のつもりだ?」
シェイミ『そっちはさっき来た道なんです!』
シェイミのツッコミが炸裂したのだった。

~ザキラ軍基地前~
レシィ「・・・・・。」
ザキラ軍のザキラの部屋を掃除していたレシィは、ザキラの机の引き出しから透明の石を一個持ち出していた。
そして基地を出て、じっと“この世界”の側を見つめていた。
レシィ「無属性のサモナイト石・・・。誓約に使い、そして亜空間とあの世界とを繋ぐ穴を一時的に作る。」
そう、レシィは逃走を図っているのだ。その時、誰かがレシィの背後に来た。レシィはぞっとして振り返った。
そこに現れたのは・・・ザキラでもなければ植木でもなかった。レオルドだったのだ。
レシィ「あ・・・レオルドさん・・・。」
レオルド「・・・逃ゲルノデスカ?」
レシィ「・・・はい・・・。何だか・・・苦しくて・・・。」
レオルド「ソウデスカ・・・。デハ、オ気ヲ付ケテ。」
そう言うと、レオルドは基地へ戻ろうとした。レシィは呼び止めた。
レシィ「ま、待ってください!あの・・・言うのも何ですけど・・・。ボクと一緒に逃げませんか!?情報はもう十分ですよね!?」
するとレオルドはゆっくりと振り返り、首を横に振った。
レオルド「・・・申シ訳アリマセン、れしぃサン・・・。私ハ逃ゲラレマセン。」
レシィ「えっ・・・!?」
レシィが驚くと、レオルドはゆっくりと語った。
レオルド「確カニでーたハモウ十分デス。シカシ・・・別ノ問題ガアルノデス。私ハ・・・ひでよしサンヲ放ッテオケナイ。今ノ彼ニ必要ナノハ・・・誰カガ側ニ居ル事ダト思ウノデス。
・・・一緒ニ逃ゲラレズ、スミマセン。シカシ、私ハドウシテモ・・・彼ヲ放ッテオケナイノデス。」
するとレシィは静かに笑った。
レシィ「・・・分かりました。ボク・・・一人で行きます。でも・・・その・・・何ですけど、一つ、ボクのお願いを・・・聞いて頂いても構いませんか?」
レオルド「・・・私ニ出来ル事ナラバ。」
するとレシィはゆっくりと口を開いた。
レシィ「・・・植木さんを、よろしくお願いします。彼もきっと、寂しいでしょうから・・・。」
レオルド「了解シマシタ。」
レシィ「ありがとうございます・・・。それじゃ、行ってきます。」
そして、レシィは“この世界”を阻む壁に向かってサモナイト石を投げつけた。するとそこに穴が開いた。

植木さん・・・さようなら・・・!

そう心の中で叫び、目に涙を浮かべたメトラルの少年は、“この世界”へと飛び込んでいった。

起こった事:ゾロ、シェイミと出会いのび太とドラえもんを撃退。
レシィ、ザキラ軍から逃走。

第23話 氷山と渓谷と

~氷山~
氷山の真上では、グレートフォックスと戦艦ハルバードとが戦っていた。
しかし、多大な武器が備えられたハルバードが優勢。グレートフォックスは負けている。
ペッピー「フォックス!あとどれぐらい足止めすればいい!?」
フォックス『もう少しだ!スリッピー、急いでくれ!』
グレートフォックス内では、フォックスが通信でそう伝えた。
どうやら壊れたアーウィンを修理し、グレートフォックスが戦っている隙にハルバードを倒す作戦らしい。

その頃氷山の麓では、メタナイトら6名が居た。ただメタナイトの視線はハルバードに釘付けだ!
メタナイト「あれは私の戦艦・・・!!」
ロイ「あなたのなんですか?」
メタナイト「あぁ。私はあの戦艦の持ち主だ。だが・・・奪われた。」
レッド「何でまた?」
その時、6人の目に氷山を物ともせず上っていくアイスクライマーのポポとナナの姿が飛び込んできた。
メタナイト「・・・後日話そう!」
そう言うとメタナイトは二人を追って氷山を登っていった。
ポポ「あっ、途中から入ってきた!ずるーい!」
ナナ「この山を制覇するのは私達だよーっ!」
アイスクライマーの二人も追いかけてきた。

~競って山を登ってます。お茶でも飲んで待っててね☆~

~お待たせしました。~

先に頂上に着いたのは・・・アイスクライマーの二人だった。
ポポ&ナナ「やったー!この氷山制覇だーっ!」
メタナイト「くっ、負けた!」
・・・ちょい待て!いつの間に勝負しとんねん!とツッコミを入れたいが我慢しよう。
その時、メタナイトの目の前にルカリオが現れた。
メタナイト「!? 何者だ!」
ルカリオ「・・・なかなかの力の持ち主のようだ・・・。そこの仮面の剣士よ!私にその力を見せよ!」
そう言ってルカリオは手から波導を溢れ出させた。メタナイトは剣を抜く。その様子を見たポポとナナは唾を飲み込んで見つめた。
そして次の瞬間、二人は同時に飛び出した。剣と波導がぶつかり合う。
ルカリオ「やはり私が見込みは正しかったようだ・・・!!」
メタナイト「なるほど、なかなかの実力だ・・・!」
数分後・・・。二人は戦いをやめた。そして握手をしたのだ。
ルカリオ「なかなかの実力だった。またいつか手合わせ願いたい。」
メタナイト「ああ。」
その様子をみたポポとナナは安心した。その時、ハルバードがグレートフォックスを氷山にぶつけた。その衝撃でポポとナナは氷山から落下した。
メタナイト「・・・私はあの戦艦に潜入する!」
ルカリオ「同行しよう!」
メタナイトとルカリオはハルバードの中へと飛び込んでいった。

~氷山・麓~
氷山の麓では、大量のプリム達が出現していた。
レッド「いけっ!リザードン!」
リザードン「うおぉぉぉぉッ!」
リュカ「PKフリーズ!」
リザードンが羽を大きく羽ばたかせ、リュカは氷の塊を放つ。プリム達が吹き飛ぶ。
その様子を、崖の上から見る人々が5名ほど。

マリオ!リンク!ピット!カービィ!ヨッシー!
スマッシュブラザーズ!参上!!

まるで戦隊ものかなんかのように、5人が飛び降りてきた。着地すると同時に周りに居たプリム達を一掃する。
ロイ「あ、みんな!?」
アイク「・・・誰だ?」
マルス「君には関係ないだろ・・・!」
3人が会話をする中、降りてきた5人は戦いを続ける。
その時だ。タウタウが現れ、マリオに向かって突進してきた。
ピット「!! 危ないッ!」
ピットはマリオを庇い、マリオを突き飛ばした。しかし・・・。
ピット「あ、わぁ~~~~~ッ!!」
マリオ「ピット!」
急いでマリオが手を伸ばす。だが、あと一歩の所で届かなかった。
そしてマリオの代わりにピットが渓谷の底に落ちていった・・・。

~渓谷の底~
渓谷の底の道を塞ぐ岩が一つ。それが突然壊れる。壊したのは強烈な“蹴り”だった。証拠として・・・岩を壊した所にあったのは足だった。
「ったく!ナミさんやロビンちゃんは見つからないわ、ルフィ達も見当たらないわ・・・。どんだけ広いんだ、ここは!」
そうブツブツ言いながら歩いてきたのは、サンジだった。どうやら仲間達とはぐれ、ここに落ちてきたようだ。
サンジ「ちっ、ここにずっと留まってても仕方ねぇ。とっとと別の所に出るか。」
その時だ。上から誰かが落ちてくる。サンジは驚き、受け止めようとした。
だがその前でその誰かは黄色と黒のちゃんちゃんこを出し、それで飛び上がり、上手く着地した。
「危なかったのぅ、鬼太郎。何じゃったんじゃろうなぁ、あの羊は・・・。」
鬼太郎と呼ばれた少年は頭から出てきた小さな目玉に返事をした。
鬼太郎「分かりません。ただ・・・普通の羊じゃないと思いますよ。電撃を使えたし・・・。」
サンジ「・・・話の途中口を挟むようで悪いが・・・誰だオメェは?」
すると鬼太郎はサンジの方に振り返った。
鬼太郎「僕ですか?僕は鬼太郎。ゲゲゲの鬼太郎です。」
目玉おやじ「わしは目玉おやじじゃ。」
サンジ「そうか・・・、って目玉が喋るか普通!?」
サンジが盛大にツッこんだ。その時、上から何かが落ちてきた。
白い翼を持った・・・ピットだ!ピットはそのまま転落した。
サンジ「何だ、このこのクソコスプレ野郎は!?天空人か!?」
サンジは驚いていたが、ピットが起き上がらない。起きようとしているようだが、何故か立ち上がらない。
それを見ていたサンジが駆け寄り、ピットを起こした。
サンジ「おい、大丈夫か?」
ピット「・・・うっ!」
ピットは立とうとしたが、先程の落下で足首を痛めたようで、立ち上がれなかった。
サンジ「お前、足首を・・・?クソッ、こんな時にチョッパーが居れば・・・!」
目玉おやじ「とにかく今は安静にしてやる事じゃ。天使は自己治癒能力も高いと聞いた。」
サンジ「天使!?(何でこんな妖怪ばっかと出会うんだ、おれは・・・。)
・・・まぁいい。とにかく背負って連れて行こう。ここは危険だ。」
そう言ってサンジがピットを背負い、歩き出した。鬼太郎もついていく。
その時だ。上から何かが飛び降りて来る。それは上手く着地し、サンジ達を睨んだ。
サンジ「羊・・・!?」
ピット「あ・・・!」
鬼太郎「さっきの羊!?まさか追ってきたのか!」
その羊と呼ばれたのは、先程ピットを渓谷の底に突き落としたタウタウだった。タウタウは有無を言わさず突然突進してきた。
サンジ「このヤロッ・・・!背肉(コートレット)!」
サンジはそれを回避し、がら空きになったタウタウの背中に強烈な蹴りを入れた。タウタウが地面に叩きつけられる。
鬼太郎「髪の毛剣!」
隙が出来たタウタウに反撃される前に、鬼太郎は髪の毛の一本を剣のように変え、タウタウに突き刺した。タウタウはうなり声を上げたかと思うと、そのまま倒れ、影虫となって消えていった。
サンジ「なっ!?消えやがった、やっと食材が手に入ったと思ったのに・・・!」
鬼太郎「・・・ありがとう、あなたのお陰で倒せました。」
鬼太郎がサンジに一礼した。するとサンジはにっと笑った。
サンジ「お前もな。お前が居なきゃ倒せなかったろうに。・・・で、お前は?」
サンジは背負っているピットに聞いた。
ピット「え・・・あ・・・ピット・・・。」
サンジ「ピットか。分かった。そんじゃ・・・食材と、あと仲間を見つけに行くか。」
そう言ってサンジは歩き出した。鬼太郎はそれについていく。

~渓谷~
カービィ「ピッ君・・・大丈夫かなぁ。」
ヨッシー「ヨッシーが舌伸ばして助ければよかったー・・・。」
リンク「起きた事をいまさら悔やんでも仕方ない・・・。きっと大丈夫だ。ピットを信じよう。」
3人はピットが落ちてしまった事にやや不安を感じていたようだが、一番落ち込んだのはマリオだ。
マリオ「・・・彼は、僕を庇ってくれた・・・。助けなきゃ・・・。」
マリオは崖から降りようとした。その時、マリオの手を誰かが掴んだ。それはロイだった。
そしてロイは静かに言った。
ロイ「マリオさん・・・気持ちは分かる。でも、彼がマリオさんを庇ったのは、きっと理由があるんだと思う。それに、追いかけていってしまったら・・・もし彼が先に進んで欲しいと願っていたら、その願いを無駄にする事になる。だから・・・信じなきゃダメだ!」
すると、マリオは静かにうなずいた。
マリオ「・・・そうだね。彼を・・・ピットを、信じよう・・・。」

彼らも、マリオ達も、亜空軍もザキラ軍も・・・まだ誰も知らない。
一人の少年の心が絶望に落ちようとしている事を・・・。

起こった事:氷山にてハルバードとグレートフォックスが戦う。その最中でメタナイトとルカリオがお互いを認め合い、ハルバードへ突入。
渓谷でピットが底に落下。サンジと鬼太郎に出会い、そのまま行動する。

第24話 「待たせたな!」

~戦艦ハルバード~
戦艦ハルバードの倉庫。そこに・・・どこかで見たダンボール。
それをばっと取り払い出てきたのは・・・ダンボール大好きダンボール丸だ!
「ちょっと待て!ちゃんと説明しろッ!」
チュドーンと壁に向かってミサイルを放つダンボール丸(やめなさい)。
「うわーん、ニキータが飛んできたー・・・。」
「ちゃんと説明しろと言っている!」
「分かったよぉ・・・。」
ダンボールから出てきたのは、ソリッド・スネークである。やっぱ潜入だろうか。
スネーク「待たせたな!」
その直後、スネークは倉庫から飛び出した。

そして通路を走行中、スネークは誰かの気配を感じた。
スネークは壁越しに見てみる。するとメタナイトとルカリオが走ってきた。
スネーク「ここは・・・ッ!」
スネークは何かを取り出した。それはおなじみダンボール。それを被った。
数秒後、メタナイトとルカリオは見事なまでにダンボールを無視して突っ切っていった。しかし!
ルカリオ「・・・人の波導・・・?」
ルカリオが戻ってきた。そして目を閉じ、ダンボールから波導を感じ取ると・・・。ダンボールを持ち上げた。スネーク、バレてるバレてる!
スネーク「!(“ディドゥン”とお読みください) 何故バレた・・・!?」
メタナイト「貴様・・・敵かっ!?」
攻撃体勢になるスネークとメタナイト。しかし、ルカリオはそれを止めた。スネークに手をかざす。
ルカリオ「待て・・・。この波導は敵ではない。」
そしてルカリオは後ろを向いた。そこには大量のプリムが居たのだ!
ルカリオ「敵はあっちだ!」
メタナイト「なるほど、上等だ・・・!」
スネーク「俺まで巻き込まれてないか・・・?」
しかし、いまさら逃げられない。スネークも同行するようだ(と言うかしざるを得ない)。
ルカリオははどうだんをプリム達に放つ。プリム達がふっとぶ。
メタナイトはマッハトルネイドを繰り出し、大量のプリム達がそれに巻き込まれた。
スネーク「伏せろッ!」
突然スネークがそう叫んだ。その言葉に従い、メタナイトとルカリオは伏せた。
そこに飛んできたのは、2発の手榴弾だ。プリム達の中に紛れ込み・・・起爆した。
メタナイト「連中が起爆を・・・?ボムか?」
スネーク「(ボム?)・・・まぁ似たようなものだ。」
ルカリオ「それよりも・・・これからどうする?」
メタナイト「私は操縦室に向かいたい。お前達はどうする?」
スネーク「俺は潜入で来ただけなんだが・・・。」
ルカリオ「では今は操縦室を目指そう。」
その提案にメタナイトとスネークはうなずき、操縦室を目指していった。

~フィギュア保管庫~
フィギュア保管庫にあったのは、クッパに持ち去られたピーチのフィギュアとゼルダのフィギュアだった。檻に入れられている。その時、上から黒い影のような物体・・・そう、影虫が迫ってきた。影虫はピーチとゼルダのフィギュアを包み込んだ。そして落ちてきたそれはピーチとゼルダの姿となった。
そこに駆け込んできたのは、メタナイトら3人だった。
メタナイト「!? 一体何者だ・・・!?」
メタナイトが剣を構える。
スネーク「似たような・・・女が居るぞ?」
影に隠れた檻を見ながら、スネークが言う。
ルカリオ「檻の中の波導は良い波導だ。だがこちらは・・・悪だな?」
似たような2組に手を向けたルカリオが言った。
その時、偽者のピーチとゼルダが攻撃をしてきた。
偽のピーチはピーチボンバーを、偽のゼルダはディンの炎を繰り出す。
メタナイト「甘いなッ!」
ルカリオ「甘いッ!」
メタナイトはディメンションマントを、ルカリオはかげぶんしんをして二人の攻撃を受け流し、反撃をした。
偽のピーチとゼルダは少し怯んだが、すぐに体勢を立て直し、スネークに向かってきた。
スネークにダッシュ攻撃をかます。スネークはCQCをかけようと手を出しかけたが、掴めなかった。スネークが軽くふっとばされた。
ルカリオ「大丈夫か?」
メタナイト「油断するな・・・!」
二人はスネークに気を使いつつ、偽のピーチとゼルダと戦う。その時、スネークが叫んだ。
スネーク「メタナイト!ルカリオ!二人を一箇所に集めろ!」
メタナイト「!?」
ルカリオ「どういう事だ・・・!?」
スネーク「とにかく集めるんだ!」
スネークの声に、二人はうなずいた。二人は偽のピーチとゼルダが一箇所に集まるように追い込む。
しばらくして、偽の二人はかなりの至近距離に集まった。その時、スネークがスイッチのようなものを取り出した。
スネーク「そこだッ!」
スネークがスイッチを押した。その瞬間、偽のピーチが爆発した。背中に爆弾のようなものが付いていたようで、爆破したのはそれだったようだ。至近距離に居たため、偽のゼルダも巻き込まれた。
メタナイト「またボムか?いや、ボムにしては高性能だな・・・。」
スネーク「C4爆弾だ。・・・ところで、あの檻はどうやって壊す?」
ルカリオ「そのC4爆弾とやらを使おう。私が檻までしんそくで跳ぶ。」
メタナイト「ならば私は残った一方を壊そう。」
スネーク「よし、分かった。」
そしてメタナイトは剣を構えて翼を出し、ルカリオはスネークからC4爆弾を貰った。
メタナイト「うりゃッ!」
ルカリオ「・・・今だッ!」
スネーク「そこだッ!」
メタナイトがドリルラッシュで檻を破壊し、ルカリオがC4爆弾を檻の底に張り付け、距離が開いた時にスネークがスイッチを押し、檻を破壊した。
ピーチとゼルダのフィギュアが落ちてくる。飛んでいたメタナイトが台座に触れた。その途端、ピーチとゼルダがフィギュアから戻り、動き出したのだ。
ゼルダ「・・・? ここは?」
ピーチ「ドレスが汚れてしまいましたわ~。」
ゼルダは辺りを見回し、ピーチはドレスの汚れを払った。
ルカリオ「よし、捕らえられていた人間は助けたな。」
メタナイト「次は操縦室だ!」
スネーク「・・・お前達はここに居ろ。」
ピーチ、ゼルダ「えっ・・・?」
スネークは二人の姫をその場にとどめた。そして三人はフィギュア保管庫から飛び出していった。

ルカリオ「ここかッ!?」
ルカリオがドアを思い切り開けた。そこにあったのは操縦の機械では無かったが、代わりにナミとロビンのフィギュアがあった。
メタナイト「ここではないだろう。もう少し先だ。」
ルカリオ「だが・・・恐らくこの者達も被害者だろう。助けておいた方が良い。」
三人がフィギュアに近づいた。その時だ。フィギュアが突然消えた。
スネーク「!? 立体映像か・・・!?」
その途端、出入り口のシャッターが下りた。三人は閉じ込められてしまったのだ。
メタナイト「くそっ、閉じ込められた・・・!」
ルカリオ「出られないのか?」
メタナイト「合鍵か・・・ハッキングか何かで開けるしかない。だが合鍵がここには・・・!」
スネーク「・・・ハッキング?(そうだ、オタコン・・・!)」
突然スネークがしゃがみこんだ。通信である。その相手は・・・オタコンだった。
オタコン『やあ、スネーク。僕だよ。』
スネーク「・・・オタコン。のん気なものだな・・・。」
オタコン『のん気で悪かったね。・・・それより、ハルバードに潜入したんだろう?そろそろ戻ってきてもいいって話だろう?まさか何かあったのかい?』
スネーク「そのまさかだ。今ハルバードの一室に閉じ込められている。」
『ほら、私の言った通りだろう?さぁ、急ぐんだハル!』
オタコン『分かったよ、バケ! スネーク、そこにMk.Ⅱが入れそうな穴みたいなのはあるかい?』
スネーク「・・・オタコン、今の声は・・・!?」
オタコン『あー、GPSで居場所が分かったよ。今からMk.Ⅱを向かわせるから、待っててくれ!』
そう言って、オタコンは通信を切った。が、即座にスネークがオタコンに通信を入れた。
オタコン『なんだい、スネーク!?今準備してるのに!』
スネーク「・・・さっきの“バケ”とやらは誰なんだ!?」
オタコン『あぁ、バケの事かい?喋る携帯なんだよっ!』
そう言うオタコンの声は喜びに満ち溢れていた。
スネーク「・・・で、どういう風に改造したんだ・・・?」
オタコン『よく改造したって分かったね~。まずはフラッシュメモリーを大容量に変えたし、CPUも一番良いのに変えただろう?それに冷却ファンも・・・』
長年の付き合いから、スネークは直感した。『このまま放っておくとオタコンのトークが続く!20分は優に超えるだろう!』と。
スネーク「もういい。切るぞ。」
スネークは通信を切った。

オタコン『まったく、スネークは荒っぽいんだから・・・。』
そうオタコンの声が聞こえたのは、メタルギアMk.Ⅱだった。ハルバードの天井にある穴をくぐり、スネーク達の居る場所に向かう。
オタコン『ここ、みたいだね?スネーク!来たよ。鉄格子を外してくれ!』
鉄格子の隙間から覗き込んだMk.Ⅱが言った。スネークが鉄格子を外すと、Mk.Ⅱが飛び降りてきた。それをスネークが受け止める。
オタコン『待たせたな、スネーク!』
スネーク「・・・フッ、全然似てないぞ、オタコン。・・・とにかく、ここを開けてくれ。」
オタコン『分かったよ、スネーク。』
そう言うとMk.Ⅱはコードを出し、扉の隣にあるカードをスラッシュするようなものの前に行き、コードを差し込んだ。
ルカリオ「機械が喋った?」
スネーク「本人が別の所で喋っているだけだ。機械が喋るわけないだろう。(さっきオタコンが“喋る携帯”とか言っていたような気もするが・・・。)」
メタナイト「なるほど。本体は別の場所か。」
スネーク「いや、本体というよりは開発者・・・。」
オタコン『終わったよ、スネーク。』
3人が会話をする最中、オタコンが振り返った。ガラガラと開く扉。
スネーク「悪いな、オタコン。」
オタコン『これぐらいならなんでもないさ。でも、帰りづらいから外まで送っていってもらっていいかい?』
スネーク「俺が嫌だと言っても帰れないだろう?」
スネークはオタコンを抱え、走り出した。メタナイトとルカリオがそれに続いて走っていった。

その時、一人の少年の心が絶望に落ちた・・・。

起こった事:スネーク、メタナイト&ルカリオに出会い、行動を共にする。
ゼルダ&ピーチ、救出されるも留まるように言われる。
メタナイトら3人、閉じ込められるもオタコンのお陰で無事脱出。

第25話 ヒデヨシの“絶望”

~ザキラ軍基地・ヒデヨシの部屋~

ガシャン・・・ガシャン・・・。

ヒデヨシの部屋に向かっている機械の足音がする。もちろんそれはレオルドである。
レオルドはゆっくりとヒデヨシの部屋のドアを開けた。ヒデヨシが近くにあったカッターを持ち、一気に振り返る。しかし、レオルドを見た途端、上げた手を降ろした。
ヒデヨシ「・・・レオルド・・・か・・・。」
レオルド「ひでよしサン・・・ドウカナサイマシタカ?」
荷物を詰めたかばんを見たレオルドがヒデヨシに言う。
ヒデヨシ「えっ?あ・・・、ちょっとな。荷物まとめたんだ。次の任務、色々と厄介そうだから・・・。」
レオルド「・・・ソレニシテハ片付ケ過ギデハ?任務ダケナラ、幾ツカ置イテ行ッテモ良イト思イマスガ?」
言われてみると、あまりにも詰め込みすぎである。恐らくこの部屋の自分の物全部を詰め込んだのだろう。しかし何故?
ヒデヨシ「・・・・・・・・・。」
その途端、ヒデヨシは黙り込んだ。そして次の瞬間、レオルドの腕を掴んだのだった。
ヒデヨシ「オレ・・・もう逃げたいんだ!!」
レオルド「・・・ト、言イマスト・・・?」
ヒデヨシ「オレ、みんなに引っ張られてるだけじゃんか!!みんなが言うからほいほい着いて行って、反論すらできねぇ・・・!みんなとは・・・もう一緒に居たくない!!」
ヒデヨシが大声で叫ぶ。レオルドはヒデヨシの口の前に手を出した。
レオルド「・・・オ静カニ。気付カレマス。」
ヒデヨシ「レオルド・・・。」
レオルド「ソノ脱出、私モ同行サセテ頂キマス。」
ヒデヨシ「・・・え!?」
ヒデヨシの目が丸くなった。レオルドは壁に向かって透明な石のようなものを投げつけた。その瞬間、壁に穴が開いた。
ヒデヨシ「・・・!?」
レオルド「コノ基地ノ素材ハ基本的ニ亜空間ノ性質ヲ利用シテ出来テイマス。ソレ故、さもないと石ノ力デ穴ヲ開ケラレルノデス。サァ、消エル前ニ出マショウ。」
ヒデヨシ「・・・おう!」
そして、ヒデヨシとレオルドはその穴から抜け出した。二人は“この世界”に繋がる壁を目指して走り出した。
数分後・・・二人は“この世界”に続く壁を発見した。レオルドが先程の透明のサモナイト石を投げつけ、穴を開けた。
レオルド「ココカラ脱出シマショウ。」
ヒデヨシ「あ・・・あぁ・・・。」
ヒデヨシがうなずく。二人は同時にその穴に飛び込んだ。

ギロロ「・・・奴らは・・・逃げたのか。」
タママ「上手く逃げられると良いですぅ・・・。」
のび太「ちょ、ちょっと!?何で逃げられて良いのさ!?追いかけないと!」
のび太はそう言ったが、その場に居た全員が黙り込んでしまった。
ドロロ「・・・追いかける気になれん・・・。どういうわけでござるか・・・?」
ドラえもん「・・・彼らには、もう戦いに巻き込まれてほしくないね・・・。」
ザキラ軍基地の一角で、誰もがそう思っていた。

~研究施設付近~
レオルド「到着シマシタ。」
ヒデヨシ「あ・・・そう、だな。」
レオルドが歩き出す。しかし、ヒデヨシは何故か立ち止まっていた。
レオルド「ドウカ・・・ナサイマシタカ?」
次の瞬間、ヒデヨシはレオルドの腕にしがみついた。そして大声で叫んだのだ。
ヒデヨシ「レオルドは・・・どこにも行かないよな!!?」
レオルド「ひでよしサン?一体何ヲ・・・。」
だがヒデヨシは続ける。同じぐらい、いやそれよりも大きいぐらいの大声で。
ヒデヨシ「ぶっちゃけオレ・・・怖いんだ!お前が・・・もうすぐどっかに行っちまいそうで・・・。だから・・・だから・・・!!」
すると、レオルドはヒデヨシの手を握った。
レオルド「ゴ安心下サイ、ひでよしサン・・・。私ハ貴方ヲ守ロウと決心シタ身デス。常ニ貴方ノ傍ラデ、オ助ケシマス。貴方ノ護衛ヲスルト決メタノダカラ。」
ヒデヨシ「・・・レオルド・・・。」
その時だ。二人の後ろにギラーン、アーマン、ビッグプリム、ギャムギャ、デスポッド、ジェイダス、キャタガード、そして巨大な状態のンガゴグが現れたのだ。二人は完全に囲まれている。そして同時に襲い掛かってくる。
レオルド「ッ・・・すぺしゃるぼでぃ!」
ヒデヨシ「声を似顔絵に変える能力ッ!」
レオルドが攻撃の寸前でそれを跳ね返し、ヒデヨシは近くの岩に自分の似顔絵を張り付けた。一気に注目がそちらに集まる。
ヒデヨシ「今だ、逃げるぞッ!」
ヒデヨシがレオルドの腕を取って走り出した。その時、ギラーンが似顔絵の方を向きつつも鎌を振るった。その斬撃がヒデヨシの足に当たったのだ。
ヒデヨシ「ッ・・・!ぐぅッ・・・!?」
途端にヒデヨシが足を押さえた。かすっただけだったが、傷が出来ている。
レオルド「ひでよしサン!?」
レオルドがヒデヨシを気に掛ける。その時、似顔絵が消えた。またアーマン達が襲い掛かってくる。その時、レオルドはゆっくりうなずくと、ヒデヨシに言った。
レオルド「ひでよしサン・・・貴方ハオ逃ゲ下サイ・・・。」
ヒデヨシ「!? 何言ってんだよ!?一緒に逃げるぞ!?」
レオルド「聞イテ下サイ、ひでよしサン・・・。コノママデハ、私達ハ二人トモ奴ラニ捕マリマス・・・!私ガ時間ヲ稼ギマスノデ、ソノ隙ニ逃ゲテ下サイ・・・!」
するとヒデヨシは泣きじゃくりながらレオルドの腕にしがみついた。
ヒデヨシ「嫌だ・・・オレもここに居る!離れたくなんかないんだぁぁぁぁッ!!」
その時、レオルドの目に閉じかけている研究施設へのシャッターが見えた。レオルドはヒデヨシを掴むと、そこに向かって放り投げたのだ。
ヒデヨシ「!!

レオルドッ!レオルドーーーーーーーーッ!!」

少年の叫びは、むなしく響いただけだった。

-サヨウナラ、ひでよしサン・・・。-

-貴方ヲ守レテ・・・嬉シカッタ・・・。-

機械兵士は心の中でそう喜んだ。
しかし、この行動こそが彼の中に大いなる絶望を生み出してしまうなど、今のレオルドには分からなかった。

起こった事:ヒデヨシ&レオルド、ザキラ軍から脱走。
レオルド、ヒデヨシを逃がす。

第26話 招かれたデビルバッツ(前編)

~湿地~
「あの~・・・、僕、本当に何もしてないんですよね?」
「あー、そうよッ!アンタは何もしてないのッ!」
「はぁ・・・?」
湿地に居たのは・・・そう、プリン一行であった。
学はプリンの言葉に首をかしげていた。
学「・・・あの、恐縮ですけど・・・。僕、その時閉じ込められた後、記憶が1時間分ぐらい飛んでるんですよ。」
腕時計を出しながら、学がそう言う。
その時間とは・・・あのキレた間の時間である。どうしよう、典型的なシーンだよ。
プリン「あーッ、もうウザウザッ!アンタは何もしてない!平気なのッ!良いっ!?」
学「わ・・・分かりました・・・。」
学は一応理解したように言った。
トゥーンリンク「・・・この辺で休憩しない?」
陽平「そうだね。みんな、休憩しようぜ。」
トゥーンリンクと陽平の提案に、プリン一行は休みを入れた。そして昼食が始まったのである。
プリン「今日の料理当番はウルフよっ!さぁ、作んなさい!」
ウルフ「何でオレが・・・。そもそも当番なんざいつ決めた!?」
プリン「今さっき。」
全員「おいッ!!」
その場に居た全員に、プリンはツッこまれた。その時、一人だけ黙っている者が居た。
モン太「・・・・・。」
ブラック☆スター「ん?どうした?」
モン太「えっ?あ、ちょっと・・・な。」
不意に声を掛けられたのか、モン太は返事に時間がかかった。
しばらくして、突然モン太は立ち上がった。
椿「・・・? どこに行くの?」
モン太「あ、いや・・・散歩。すぐ戻るぜ。」
そう言ってモン太は立ち去っていった。
プリン「・・・ホラ、アンタの料理食べたくないってさ。」
ウルフ「何でオレのせいになる!?」
プリンとウルフのケンカが始まる中、学はモン太を追いかけて行った。

~池のほとり~
ふらふらと歩き続け、モン太は池のほとりに来ていた。モン太は池を覗き込む。そこには2匹の魚と、自分の顔が映し出されているだけだった。
モン太「・・・何なんだ、この感じ・・・。」
胸に手を当て、モン太が呟いた。
モン太「何だろう・・・。まるで・・・」
「セナ君を庇い、捕まった時と同じ・・・。」
モン太「!?」
モン太が振り向く。そこには学が居た。モン太と同じように、胸に手を当てている。
モン太「雪さん!?」
学「・・・君も、感じてた?」
モン太「あ・・・はい・・・。
なんか・・・湿地に入った途端、突然誰かが離れていくような・・・そんな気が・・・。」
学「・・・同じ感じがしてた。」
そして、二人は遠くの空を見つめていた。
「・・・どんな感じだって?」
その声で、二人は後ろを向いた。そこにはプリン、ウルフ、トゥーンリンク、陽平、ブラック☆スター、椿が立っていた。
学「みんな・・・!」
ウルフ「仲間ん中で隠し事たぁ・・・納得いかねぇな。」
トゥーンリンク「二人とも、水臭いよ~。」
陽平「相談なら乗るぜ?」
ブラック☆スター「仲間だろう?話してみろ!」
椿「仲間だから話せる事もある。話しにくかったら、それはそれで構わないけれどね。」
プリン「・・・みんな相談なら乗るわよ?話してごらん?」
みんなは微笑んでいた。するとモン太はこう切り出した。
モン太「そうだな・・・。お前らにも話しといた方がいいな。」

そして、学とモン太はゆっくりと、経緯を話し始めたのだ・・・。

~ワールド『ジャンプ』内・・・泥門高校~
「ちょっとみんな、聞いた?また一人行方不明だって!」
「聞いた聞いた!最近怖いよね~!」
「今度は俺達かもな~・・・。」
「おいおい、恐ろしい事言うなよ!」
その時、泥門高校では“神隠し事件”の噂が立っていた。泥門高校の生徒一人が消えるというもの。
3日に一人、確実に誰かが消えると言うのだ。
もちろんそれは、学とモン太の所属するアメフト部「泥門デビルバッツ」にも届いていた。
まもり「最近、学校でも神隠し事件の噂が立ってるみたいね・・・。
“西にあるトンネルをくぐると人が消える”だとか、“北西にある森で人がさらわれる”とか・・・。」
十文字「んなモンハッタリだろ、ハッタリ。誰かが勝手に思い込みで広げただけだろ。」
栗田「でも・・・その事件が始まってから、黒木君と瀧君・・・来てないよね・・・。
今日は小結君が来てないし・・・。」
鈴音「あたし・・・家で兄さんの事見てないよ?」
その途端、部室が静かになった。
実はその被害に遭っているのは、他でもないこのアメフト部、泥門デビルバッツなのだ。消えているのが、ここのメンバーばかりなのだ。
その時、ヒル魔がバズーカを放つ。全員はそれを避けた。
セナ「いいいい!?ひ、ヒル魔さん!?」
ヒル魔「来ねぇ奴はほっとけ。居るメンバーだけでやるぞ。」
戸叶「おい、でも・・・。」
ヒル魔「来ねぇ奴を待っても仕方ねぇって事だ!」
そう言い放つと、ヒル魔は部室を出て行った。
セナ「ヒル魔さん・・・。」
栗田「一番みんなが来なくて焦ってるのは、ヒル魔なんだ。だからあんなにイライラしてるんだよ、きっと・・・。」
実はそうなのだ。この時、試合まで残り1ヶ月。その時にこの事件だ。メンバーが少なくなり、参加できなくなる、もしくは敗北してもおかしくない。
一番焦っているのは、リーダーであるヒル魔なのだ。そしてこの数分後、事件は起きた。
ムサシ「・・・で、さっきから寝てるこの二人はどうするんだ?」
まもり「そっとしておいてあげましょう。きっと・・・二人も疲れてるのよ。」
その寝ている二人とは、学とモン太の事だった。

そしてその時、二人は夢を見ていた・・・。

-・・・誰だ、コイツ?金髪と、青い髪・・・女の子?-
モン太が見たのは、金髪の少年と青い髪の少年、そして髪の長い少女。
今でこそ分かるが、それは陽平、ブラック☆スター、椿の三人だったのだ。

-ここは・・・どこ? ・・・お城?-
学が見たのは、“この世界”にあるデデデ城の前の風景だった。

そして次の瞬間、二人の夢が重なった。
陽平達3人が、デデデ城の前に居る・・・。そんな夢になった。

学「ッ・・・わぁぁッ!?」
モン太「おわぁぁぁぁぁぁッ!?」
二人は同時に飛び起きた。椅子が後ろに倒れ、二人は頭を打った。
セナ「あ・・・雪さん!?モン太!?」
まもり「だ、大丈夫!?」
二人は慌てて学とモン太を起こした。しかし、その頭を打った衝撃で二人は気絶していた・・・。
そう、これが事件の発端である。

起こった事:モン太と学、自分達の世界で起きた“神隠し事件”について話す。

第27話 招かれたデビルバッツ(後編)

泥門高校のアメフト部の部室にて、頭を打って気絶した二人・・・。
二人は夢を見た。

-・・・あれ?ヒル魔さんに、戸叶?-
モン太が見たのは、同じアメフトのメンバーである二人だった。

-ここは・・・森?-
学が見たのは、鬱蒼(うっそう)と生い茂った森だった。時折差し込む木漏れ日が眩しい・・・。

その時、先程のようにその二つの夢が重なった。
ヒル魔と戸叶、二人がその森の中で立ち尽くしていた・・・。
何か叫んでいる・・・。まるで誰かを呼んでいるかのような・・・。

「・・・・・・きて!」

「起きて、二人とも!!」
誰かに揺さぶられ、二人は目を覚ました。
学「え、あ・・・うん?」
モン太「ま、まもりさん!?」
二人を起こしたのはまもりであった。だがかなり焦っているように見える。
まもり「お願い、急いで!」
モン太「ちょ、ちょっとタンマ!まもりさん、落ち着いて!」
学「一体・・・何があったんですか!?」
二人はまもりを落ち着けた。だがまもりは落ち着かない。
まもり「これが落ち着いてられないのよ!?さっき部室を出たヒル魔君と戸叶君が居ないの!!」
「・・・えッ!?」
二人は驚愕した。夢で見た二人が、ここに居ないと言うのだ。
モン太「な・・・何で!?」
まもり「分からない・・・。でも今外に出てみたら、二人とも居なかったのよ!!」
学「分かりました・・・。探してみましょう!」
学がそう言うと、まもりは一目散に出て行った。そして二人もそれを追いかけようとした時だ。

-行くな。-

「・・・え?」
二人は立ち止まった。どこからともなく声が聞こえる。
モン太「・・・行きましょう、雪さん。まもりさんが呼んでる!」
学「あ・・・そうだね。」

-行くなと言ってる!-

モン太「・・・誰だってんだよッ!」

-・・・お前達は“あの世界”に招かれる人間を招き入れる存在だ。-

学「・・・? 何の話ですか!?」

-お前達は“鍵”だ・・・。-

その途端、声は止まった。
モン太「おい!アンタ何なんだよ・・・ッ?」
学「待って!あなたは・・・一体・・・。」
次の瞬間、二人はふらりと倒れ、眠ってしまった。

-これは・・・みんな!?-
モン太が見たのは、自分と学以外の泥門デビルバッツのメンバー。
まもりや鈴音といった関わっているだけのメンバーや、消えたメンバーも居る。

-また・・・さっきの森!?-
学が見たのは先程の森だった。木漏れ日が差し込む、あの森である。

そして次の瞬間、その二つの夢が重なった。
デビルバッツのメンバーが、その関係者が・・・森の中に居る。

「はっ!?」
二人は同時に起きた。モン太と学は、同時にドアを開けて外を見回す。
誰も居ない。デビルバッツのメンバー達が、関係者が。
そこに居るのは、学とモン太だけだった。
モン太「・・・みんなは・・・!?」
モン太が辺りを見回す中、学は部室に戻り、椅子に座り込んだ。そして泣き出したのだ。
学「うっ・・・くっ・・・!うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・ッ!」
モン太「雪さん・・・!?」
学「僕が悪いんだ・・・。全てが・・・。僕のせいなんだ・・・!!」
モン太「雪さん、一体どうしたってんですか!?」
すると涙声で学は言った。
学「神隠し事件が起こった翌日、最初に瀧君が消えただろう?僕は・・・心当たりがあるんだ。神隠し事件の前日、変な夢を見た・・・。瀧君が、湖畔の近くでさまよう夢・・・。その翌日、瀧君は消えた。消えた人は、みんな僕が夢で見た人ばかりなんだ。その時・・・僕は確信した。全部僕が悪いんだって!!」
そう叫ぶと、また学は泣き出した。するとモン太は叫んだ。
モン太「・・・雪さんは悪くない!!悪いのはオレだ!」
そして、モン太は続けた。
モン太「オレにだって心当たりがあるんすよ!神隠し事件の前日、夏彦が湖畔の近くでさまよう夢を見た!その翌日に夏彦は消えた!消えた連中、オレがそういう夢で見た連中ばっかなんだ!オレだって確信した、悪いのはオレだって!!」

その時、二人の間に沈黙が訪れた。
学「・・・君も、見たって?」
モン太「・・・嘘じゃねぇっす!」
その時だ。先程の声が聞こえてきた。

-招かれる人間は、全て招かれた。-

学「あっ・・・!?」
モン太「お前・・・さっきの!?」

-残るはお前達だけだ。お前達は・・・どうする?-

モン太「オレはみんなに会いに行く!みんなを連れ戻すんだ!悪いのは・・・オレだから!」
すると、学はモン太の手を握り、首を横に振った。そして学は言った。
学「いいんだ、モン太君。悪いのは僕だ。・・・僕が行く!彼は・・・モン太君は巻き込まないでくれ!」
モン太「何言ってんすか!悪いのはオレ・・・!」

-・・・両者共々、向かおうという願望があると見た。-

-よって、両者を“あの世界”へと運ぶ。-

その途端、二人は白い光に包まれ、消えていった・・・。

「・・太?・・ん?」
モン太「う・・・うん?」
モン太が目を覚ますと、目の前に居たのはセナだった。
モン太「せ・・・セナ?」
セナ「大丈夫?」
モン太「オレは、平気だ・・・。そうだ、雪さんは!?」
モン太が辺りを見回すと、学は栗田と小結に介抱されていた。どうやら彼は気絶しているようである。
まもり「どこなのかしら、ここ・・・。森みたいだけど・・・。」
夏彦「アハーハー!完全に迷子だねー!」
「「「のん気に言ってる場合かッ!!」」」
夏彦はハァハァ三兄弟(十文字、黒木、戸叶の事。兄弟ではない。)の三人に同時にツッこまれた。
そこまでは、平和だった。

モン太「・・・ここまでが、オレと雪さんが“この世界”に来るまでの経緯だ。」
プリン「そうだったの・・・。にしても、不気味ね。」
学「あの力は知らぬ間に身に付いてたんだ。事件の発端になる力なんて・・・欲しくなかった・・・!」
そう言って学は自分の手を握り締めた。モン太はまるで悔んでいるかのような顔をする。
すると椿が言った。
椿「でも・・・その力のお陰で、私達はめぐり合えた。・・・違う?」
モン太「それは・・・。」
トゥーンリンク「そうだよ!そう考えれば、素敵じゃない?」
学「・・・・・。」
モン太と学はみんなの顔を見た。みんなは笑っている。その時、後ろの茂みからガサッと音がした。
ウルフ「・・・なんだ?」
ウルフがその場所に向かうと、そこには一冊の本が落ちていた。
ウルフ「なんだ、この本は・・・?“生物に宿る能力について”・・・?」
陽平「どうしたんだよ?」
陽平が駆け寄る。ウルフは本を手渡した。
陽平「・・・“生物に宿る能力について”?なんだこりゃ?」
そう言いながら、陽平はページをめくった。その間に、みんなも見に来ていた。
陽平「えーっと、ある物を別の物に変える能力、壁を越える能力、盗聴能力、歌を上手くする能力・・・」
プリン「歌を上手くする!?そのページで止めっ!」
ブラック☆スター「今は関係ないだろっ!?」
椿「・・・今も上手いよ?」
プリン「あ、そう?」
椿に言われ、プリンは嬉しそうだった。その時、陽平がとあるページで止めた。
陽平「・・・“夢で見た事を現実に起こす能力”・・・!?」
プリン「どうしたの?そんなに気になる?」
すると陽平はその部分に目を通し始めた。
陽平「この能力は、夢を通して起こり得ない事を起こす能力である。ごく稀に一般の人間にも宿る事がある?」
その途端、陽平、ブラック☆スター、そしてモン太と学の目線はその本に釘付けになった。
陽平は続けた。
陽平「続きは、っと・・・なんだ、こりゃ!?」
次のページを開いた陽平が叫んだ。みんなが見ると、そこには不可解な文字が並んでいた。たった三行。それなのに、一行一行全く別々の言葉である。
学「なんだ、この文字・・・!?古文でも書き下し文でも、英語でもない・・・!?」
すると、それをプリンとトゥーンリンクが分かったような顔をした。
プリン「一番上の一行・・・アンノーン文字ね?」
トゥーンリンク「一番下の一行!これ、ハイラル文字だ!」
ブラック☆スター「そうなのか?じゃ・・・解読してくれ!」
そう言うと、まずはプリンが解読を始めた。
プリン「えーっと・・・ただしこの能力は、厳密に言えば“通常見えない。」
次に、トゥーンリンクが解読を始めた。
トゥーンリンク「とは限らない。ただし、それをコントロール出来れば物や人々の転送が容易になる・・・。」
ウルフ「『ただしこの能力は、厳密に言えば“通常見えない』・・・?『とは限らない。ただし、それをコントロール出来れば物や人々の転送が容易になる』・・・?
さっぱり分からん!中の一行、誰か解読できないのか!?」
椿「・・・私は無理。日本語じゃないわ、これ・・・。」
モン太「くそッ!もうちょっとなのに・・・!」
その時、誰かがその本を取った。それは藍色のローブを着た男だった。フードも被り、顔がよく見えない。
「・・・あー!真ん中のコレ、ゲルド文字!オレ、読めるよ!」
陽平「マジで!?」
学「あの・・・その・・・解読してくれませんか!?」
するとその男はにっと笑ってうなずいた。
「いいぜ!えっと、もの”を夢を通して見て、その力を引き出させる能力である。通して見るのが“夢”であるため、本人がコントロールできる!上と下の二行は無理!アッハッハ!」
男は笑いながらそう言った。
ブラック☆スター「いや、十分!プリン、リンク、アンタ!繋げて読んでくれ!」
プリン「わ、分かったわよ。ただしこの能力は、厳密に言えば“通常見えない
もの”を夢を通して見て、その力を引き出させる能力である。通して見るのが“夢”であるため、本人がコントロールできる
トゥーンリンク「とは限らない。ただし、それをコントロール出来れば物や人々の転送が容易になる。」
三人が繋ぎ終えると、椿が一人で繋げて読んだ。
椿「まとめると・・・
この能力は、夢を通して起こり得ない事を起こす能力である。ごく稀に一般の人間にも宿る事がある。ただしこの能力は、厳密に言えば“通常見えないもの”を夢を通して見て、その力を引き出させる能力である。通して見るのが“夢”であるため、本人がコントロールできるとは限らない。ただし、それをコントロール出来れば物や人々の転送が容易になる・・・。」
学「これ・・・僕の能力とまったく一緒じゃないか!?」
プリン「・・・つまり、アンタ達は誰一人悪くない、って事ね・・・。」
プリンは本を閉じて言った。
モン太「その、アンタ!ありがと・・・」
モン太が後ろを向いた。しかし、そこに先程の男は居なかった。

謎の男の協力により、その力の真実に触れたプリン一行。
しかし、男はどこへ行ったのだろうか?
この男こそ、とある男の決断を変えていくのである・・・。

起こった事:プリン一行、謎めいた本を解読。

第28話 セナ!ザキラとの死闘

ウルフ「・・・どこに行ったんだ、あの男は・・・?」
椿「煙球を使ったわけではなさそう。でも・・・だとしたらどうやって・・・?」
プリン一行は、突然現れ解読を手伝ったあの男が消えた事を疑問に思い、探していたのだった。
その時、陽平が学とモン太に言った。
陽平「・・・ところでさ、その後どうなったの?」
その途端、二人は話しづらそうな顔をした。
モン太「・・・それは・・・。」
学「・・・みんな、捕まったんだ。」
「!?」
その場に居た全員が、一気に学の方を向いた。

~ザキラ軍基地~
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
誰かがザキラ軍の基地内で走り回っている・・・。
ドラえもん「待てーっ!逃がさないぞーっ!?」
ドラえもんが空気砲を放つ。その時、その追いかけている相手が消えた。
のび太「ま、また消えちゃった!」
ドラえもん「あの動き・・・アメフトの動きかなぁ~?」
二人はその相手を見失った。そして、その相手は大きなドアをタックルでこじ開け、その部屋の中に入ってきた。
そこは・・・ザキラの部屋だった。
ザキラ「ようこそ、私の基地へ。・・・仲間になる決心がついたのかね、小早川瀬那君?」
その相手とは・・・小早川瀬那、そうモン太と学の知り合いで、泥門デビルバッツのメンバーであるセナだったのだ!!
セナ「僕は・・・仲間になりに来たんじゃない。仲間を連れ戻しに来たんだ!」
震えた声でセナは叫ぶ。
ザキラ「ふっふっふ・・・言葉の威勢はいいようだが、完全に脅えているではないか。」
セナ「そう・・・かも知れない。でも・・・助けなくちゃ・・・助けてくれた皆に申し訳ないじゃないか!」
そう叫んだ途端、セナの目つきが変わった。するとザキラは「ほう・・・」と呟いた。
ザキラ「その“仲間”に対する思いから生まれる強さ・・・気に入ったぞ。やはりキミはザキラ軍に来るべきだ。」
セナ「断るっ!!」
ザキラ「・・・何故だね?キミの仲間を開放してやらない事もないのだが?」
するとセナは唾を飲み込み、叫んだ。
セナ「僕は・・・泥門デビルバッツの・・・小早川瀬那!アイシールド21だ!!」
ザキラ「・・・あくまでもアメフトとやらに執着するか・・・。それもよかろう。」
ザキラが言った次の瞬間、ザキラの目の前にセナが飛んできていた。
ザキラ「・・・“デビルバットダイブ”か・・・。」
セナ「お前を倒して・・・みんなを連れ戻すんだぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
そう叫んだ時、セナの片腕がザキラの腹目がけて飛んでいた。だが、ザキラはにぃっと笑った。

ザキラ「暗黒王デス・フェニックス召喚!」

次の瞬間、セナの体は業火の炎に焼き尽くされていた。
ザキラ「分かったかい。私に刃向かう事がどれだけ愚かな事か・・・。」
そう言ってザキラは立ち去ろうとした。その足を、焼かれたはずのセナが掴んだ。
セナ「・・・ま、・・・待・・・て・・・・ッ!」
ザキラ「ほう?デス・フェニックスの業火に焼かれていながら、まだ生きているとは驚きだ。・・・その仲間を救いたいという心・・・高く評価されるな。」
セナ「ミン・・・な・・・を・・・返・・・セ・・・!助けるんだ・・・。助けなきゃ・・・ダメなんだ!!」
するとザキラはリモコンのようなものを取り出し、映像のようなものを見せた。
そこに映っていたのは、泥門デビルバッツのメンバー達だったのだ!!メンバー達は鎖でつながれているものの生きているようだ。
セナ「!! みん・・・な・・・ッ!!生きてる・・・!?」
そのとき、セナはその映像の中にモン太と学が居ない事に気付いた。
セナ「・・・モン太と・・・雪さん・・・は・・・!?」
ザキラ「さらわれたよ。こいつらにな・・・。」
そう言って見せたのは、プリン達だった。
セナ「!?」
ザキラ「彼らを倒してあの二人とあそこに居る二人を連れ帰ってくれば・・・。私に力を貸せば・・・解放してやらない事も無い。」
セナ「それは・・・本当・・・ですか・・・!?」
ザキラ「本当だとも。」
少なくとも、この言葉でセナの正義感は揺らいでいた・・・。

~湿地~
プリン「ちょ、ちょっと!捕まったって・・・どういう事ッ!?」
学「長くなるけど、僕達はこっちの世界に来た時、いきなり襲われたんだよ。ザキラって人に・・・ね。」
そう言うと、学はゆっくりと話を始めた。

鈴音「にしても、ここどこだろうね~?」
ムサシ「分かってたらここから出てるがな・・・。」
学「う、う~ん・・・。はっ?!」
栗田「あっ、雪光くん!起きたや、よかった~!」
飛び起きた学は、辺りを見回す。そして次の瞬間、大声で叫んだのだ。
学「早く逃げて!!このままじゃみんな捕まってしまう!!」
モン太「ゆ、雪さん?」
小結「フゴッ?」
セナ「雪さん、どうしたんですか?そんなに慌てて・・・?」
その時、ヒル魔がマシンガンを構えた。
まもり「ヒル魔くん?」
ヒル魔「黙ってろ、お前ら!・・・何か居やがる。」
そう言った数秒後、ヒル魔は後ろの木に向かって発砲した。そこに現れたのは、ザキラだった。手にはカードを持っている。
ザキラ「私の気配に気付くとは・・・なかなかの実力の持ち主のようだな?」
ヒル魔「てめーの隠れ方が下手くそなだけだ。クソカード。」
ザキラ「ふっふっふ・・・。噂以上だな、君の荒っぽさは・・・。」
その時、学はザキラに対して恐ろしさを持っていた。
学「(この人・・・知ってる・・・!夢で見た・・・!?)」
そして次の瞬間、大声で叫んだ。
学「ヒル魔くん、逃げるんだ!彼には勝てないッ!!」
栗田「えっ!?」
十文字「なんだと!?」
その次の瞬間、突然大きな爆発音がした。
そして煙が晴れると、そこには倒れたヒル魔、ヒル魔を見下すように立つザキラ、その後ろに巨大なモンスターが居た。
ザキラ「まずは・・・一人。」
その途端、その場がどよめいた。ザキラは怪しい笑みを浮かべながら近づいてくる。
まもり「・・・んっ?」
倒れているヒル魔を見ていたまもりは、ヒル魔が上げた手を見逃さなかった。倒れそうなものの、最後の力を振り絞って何かサインを出している・・・。手話だ。
まもり「(・・・“クソチビを”・・・“逃がせ”。“アイツは”・・・“希望だ”?)」
そしてまもりはセナに向かって言った。
まもり「セナ、逃げて!!」
セナ「えっ?」
その次の瞬間、まもりはモンスターの手で捕まえられていた。
モン太「まもりさんっ!?」
ザキラ「何かは知らないが、そうはさせんよ。ここで全員捕らえるのだからな。」
その時、その場に居たメンバー全員がザキラを押さえつけた。
黒木「てめぇは行かせるかよッ!」
戸叶「セナ・・・、とっとと行け!」
鈴音「まも姐の言った事、無駄にしないでっ!」
夏彦「僕達はすぐ戻るから平気さーっ!」
その言葉に押され、セナはゆっくりうなずいた。
セナ「きっと・・・きっとすぐ戻るからっ!」
そう言ってセナは猛スピードで駆け出していった。
ザキラ「愚か者め・・・。」
次の瞬間、その場で爆発が起こった。ヒル魔の時と同じように。
そして、その場に居たザキラ以外は倒れていた。
ザキラ「・・・彼はセナと言うのか・・・。“あの力”を持つのは彼かも知れん、逃がすわけには行かんな。」
そう言ってザキラはカードを取り出した。
ザキラ「出でよ!邪眼皇ロマノフⅠ世!」
その声と同時にカードが光だし、ドラゴンのような生き物が現れた。それはセナに迫っていく!
モン太「(まずい・・・このままじゃ・・・セナが捕まる!)」
学「(意識はあるのに・・・何も出来ないなんて・・・!)」
二人は薄れ行く意識をなんとか保ち、最後に大声で叫んだ。

「「逃げろッ!セナーーーーーーーッ!」」

そしてロマノフⅠ世はセナを手で捕らえようとした。ところが、その寸前でセナは消えていた・・・。
ザキラ「!? 消えた・・・?」
ザキラはその光景に驚いていた。しかし、追う事はしないようだった。
ザキラ「・・・まぁいい。こいつらを人質に使えば、自分から来るだろう・・・。」

プリン「で、セナって言う奴以外、あんた達はその際捕まったのね?」
モン太「あぁ、そのはずだったんだ・・・!」
トゥーンリンク「そのはず・・・って?」
学「・・・僕達二人だけ、いつの間にか牢獄から抜け出ていたんだ。僕は荒野に落ちた。」
モン太「オレは沼ん近く。」
「「・・・・・えッ!?」」
陽平とブラック☆スターだった。
ウルフ「・・・なんだ、お前ら?」
陽平「僕、君が荒野に落ちる夢、見た!」
ブラック☆スター「オレはお前が沼の近くに落ちる夢!!」
モン太「・・・って、んな事言ったらオレはお前が山ん中に落ちる夢見たぞ?!」
学「・・・僕は君と椿さんが森の近くに落ちる夢!」
4人が騒ぎ出す。するとプリンは大声で言った。
プリン「つーまーりー!アンタ達の力は、お互い同じ能力を持つ者同士でも働くって事でしょ!?」
ブラック☆スター「・・・そうっぽいな。」
椿「でも、そのザキラって人は・・・一体何を・・・。」

謎を解いた分、疑問は増える一方だった・・・。

起こった事:セナ、ザキラと戦うも敗北。

第29話 お姫様の大脱出♪+巨大ロボとの大奮闘!

~ハルバード艦内・フィギュア保管庫~
ゼルダとピーチが残っていた、フィギュア保管庫。
そこの扉(てかシャッターのような)が、突然ガラガラと開いた。そしてそこに居たのは・・・ゼルダではなかった。
シーク「よし、開いたな・・・。ピーチ、僕についてきて。」
ピーチ「分かりましたわ~。」
微笑みながらピーチはシークについていく。言っておくけど、脱走って普通そういう状況にならんと思うぞ。
・・・そしてそれは、5分前の出来事でした(えっ?)。

その頃、ハルバードの外では、フォックスの乗ったアーウィンとハルバードが戦いを繰り広げていた。その時、ハルバードの放った弾の一発がアーウィンの右翼をかすった。
フォックス「くそっ・・・!弱点は・・・あの機体の弱点はどこなんだ!?」
アーウィンを通し、フォックスは弱点を探る。そして、ハルバードに乗っている2連主砲にロックが合わされた。
フォックス「弱点はそこかっ!」
そこに向かってフォックスはアーウィンで射撃を繰り出す。2連主砲が起爆を起こした。
「きゃあーーーッ!」
・・・なんと、その付近にはピーチとシークが居たのだ。シークはアーウィンを睨む。
シーク「敵か・・・っ!」
そう言ってシークは高く飛んだ。途中で煙幕に紛れて消える。
フォックス「な、何・・・だ!?」
「だ」の瞬間で、目の前にシークが映っていた。シークはアーウィンの窓を一突き。割れる窓、落下するフォックス。だが激突寸前でフォックスは受身をとり、立ち上がった。
フォックス「アーウィンの修理費は高くつくぞ!ってかまず謝れ!スリッピーに何て言やいいんだーーーッ!」
シーク「君がピーチ姫を襲った・・・!」
ダッシュで詰め寄り、戦いを繰り広げる二人。その時だ。
ピーチ「ハぁイ!」
フォックス&シーク「ん?」
二人は同時にそちらを向く。そこでは、ピーチが紅茶を差し出していた。
ピーチ「争いはいったんやめてください。お茶が入りましたわよ~。」
フォックス「・・・今はそれどころzy」
フォックスがシークの方を向く。あれ、飲んでるよ。
シーク「ふむ・・・熟成された香りだな。」
フォックス「・・・じゃー俺も貰えますー?」
ピーチ「ええ!おかわりもありますわよ!」
フォックス「・・・って、飲んじゃってる俺、バカーーーーー☆!!」
自分で言って自分でツッこんでるフォックス。うん、アレだね。ノリツッコミだね。

~ハルバード艦内~
スネーク「メタナイト!操縦室とやらはどの辺りなんだ?」
メタナイト「もう少しだ。もう少しであったはず・・・!」
ハルバード内の通路を走る三人。その時、三人は大きな扉を見つけた。
ルカリオ「まさかあれか?」
メタナイト「そのまさかだ!」
メタナイトが扉を開けた。すると・・・
「仕事だ、仕事ー。」
「操縦、操縦ー。」
なんと・・・そこには大量のMr.ゲーム&ウォッチが居たのだ!一人ではなく大勢。
メタナイト「なっ!?こんな連中がハルバードの操作を・・・!?」
オタコン『あ、あんな平面体が活動してる・・・!?』
スネーク「敵ならば・・・邪魔だっ!」
そう叫んでスネークは大量のMr.ゲーム&ウォッチに一体残らずタックルを喰らわせた。Mr.ゲーム&ウォッチ達は窓から放り出された。
そして落ちた先は、フォックス達が居るブリッジだったのだ。
シーク「ん?」
ピーチ「あらあら?」
フォックス「な、何だ!?」
しばらくして・・・Mr.ゲーム&ウォッチ達は突然姿を影虫に変えた。そして真っ黒な平面体から、顔が二つある巨大ロボへと姿を変えたのだった!!
巨大ロボは雄叫びのようなものを上げる。フォックス達は身構えた。
「よう、フォックス!色々大変そうだな!」
そう言って飛び降りてきたのは、ファルコだった。ファルコは上手く着地すると、ブラスターを構えた。
そして同時に、Mr.ゲーム&ウォッチ達が放り出された窓から、ルカリオとスネークが飛び出してきた。二人は巨大ロボを見る。
ルカリオ「先程の者がこのような姿に・・・!?」
スネーク「厄介そうだな・・・!」
フォックス「・・・行くぞッ!」
フォックスの掛け声で、その場に居た全員が巨大ロボ・デュオンに向かっていく。デュオンは青い顔をフォックス達に向け、額に付いている刃を振り下ろした。その場所に居たルカリオとフォックスはそれをかわす。
フォックス「喰らえっ!」
ルカリオ「はぁぁぁぁッ!」
かわした直後、フォックスはブラスターを、ルカリオははどうだんを放った。デュオンの額の刃に直撃する。するとデュオンは向きを変え、赤い顔を向けた。シークとピーチに弾を放つ。
シーク「分が悪いな・・・!」
そう言うと、シークは光に包まれた。そして光が晴れると、そこに居たのはゼルダだった。
ゼルダ「はぁっ!」
ピーチ「あら、危ない!」
飛んできた弾を、ゼルダはネールの愛で跳ね返し、ピーチはキノピオで防いだ。胞子がデュオンに飛び散る。デュオンの動きが少し止まった。
スネーク「そこだっ!」
スネークがC4爆弾のスイッチを押す。デュオンの車輪が爆発した。
ファルコ「そろそろくたばりなッ!」
その途端、ファルコの体は炎に包まれた。そのままデュオンに突っ込んでいく。デュオンは車輪の上辺りに突っ込まれ、バランスを崩して倒れた。だが、まだ起き上がろうとする。
オタコン『・・・ちょっと失礼!』
そこに飛び出してきたのは、オタコン(が操作しているメタルギアMk.Ⅱ)だった。コードを出し、デュオンに叩きつける。その途端デュオンに電撃が走り、デュオンは影虫になり、消滅していった。
スネーク「そういえばMk.Ⅱは電撃を帯びたコードである程度は戦えたな?」
オタコン『うん。機械に電撃を浴びせれば、ショートすると思ってね。』
その会話の後、デュオンが消えた所にはMr.ゲーム&ウォッチのフィギュアが残った。
フォックス「とどめだっ!」
フォックスはブラスターを構える。ところが。
ピーチ「あらあら狐さん。乱暴はいけませんわよ。」
ピーチがMr.ゲーム&ウォッチのフィギュアの所に歩いていき、フィギュアの台座に触れる。途端にMr.ゲーム&ウォッチは動き出した。
Mr.ゲーム&ウォッチ「・・・??? ここはどこ?ボクはどうしてここに居るの?」
ピーチ「あら、お姫様の前ですわよ!」
ピーチの言葉に、Mr.ゲーム&ウォッチは礼をした。するとピーチはにこっと笑い、自分が持っていたパラソルを差し出した。
Mr.ゲーム&ウォッチ「わーいわーい!平面じゃないオモチャー!」
ピーチ「あら、かわいいこと!」
フォックス「・・・手なずけた・・・。」
その時、ゼルダがMr.ゲーム&ウォッチに切り出した。
ゼルダ「ところで、あの影虫はあなたが発生させていたんですか?」
Mr.ゲーム&ウォッチ「うんっ!」
Mr.ゲーム&ウォッチは元気よく答えた。
ファルコ「じゃ、あの化け物を生み出したのもお前なのか?」
Mr.ゲーム&ウォッチ「それは違うーっ!ボクはボクの体の中にある成分を貸しただけだよ?そしたらねー、“ますたー”がああいうの作ったのー!」
ルカリオ「待て。その“ますたー”とは誰だ?」
するとMr.ゲーム&ウォッチは「えっとねぇ・・・」と呟いた後、言った。
Mr.ゲーム&ウォッチ「名前をねぇ、教えてくれないの!格好はボクも知らない。“ますたー”の姿を見られるのはクッパンとガノっちとダー君ぐらいだよ!」
スネーク「あだ名で言われても分からないぞ?」
Mr.ゲーム&ウォッチ「名前はね・・・忘れちゃった!いっつもあだ名で呼んでるから。えへっ☆」
フォックス「(肝心な所を覚えてないのか・・・。)まぁ、内部情報をいくらか知ってるんだ。連れて行こう。」
そう言ってフォックスは歩き出した。
Mr.ゲーム&ウォッチ「あ、行くの~?ボクも行くー!」
「だからお前も連れて行くんだって!?」
その場に居た全員からツッコミが飛んだ。
おめでとう! Mr.ゲーム&ウォッチが なかまになった!(←何で昔的なゲーム表示・・・。)

その頃、操縦室では。
メタナイト「やっとハルバードが戻ってきた・・・。彼らのお陰でもあるな・・・。」
そう言ってメタナイトは舵を切った。そして、ハルバードは渓谷へと飛んでいった・・・。

起こった事:またしてもアーウィン破損(笑&汗)
フォックス一向、デュオンと戦う。結果、Mr.ゲーム&ウォッチが仲間に。

第30話 信じるもの

~亜空間爆弾工場~
場所は亜空間爆弾工場。大量のロボット達が働いている。亜空間爆弾を作るために・・・。そんな中、誰かがそんなロボット達を見つめる。ベルだ。
ベル「うっひゃ~、働き詰めだね~・・・。」
アルヴィス「機械とは言えども、ここまで働き詰めとはな・・・。いつ壊れるかも分からない。」
サムス「とにかく、ここのボスを探してやめさせる。でないと亜空間爆弾での被害はおさまらない・・・。」
ギンタ「・・・だな!」
サムス一行は働いているロボット達に気付かれないよう、こっそりと通路を抜けていった。

ピカチュウ「どこでチュかね~、ボスは~?」
サムス一行は辺りを見回しながら、ボスらしき人間の影を探した。だが、全くそれらしき人間が見当たらない。
バッボ「う~む、留守かのぅ・・・?」
ギンタ「こんな工場出て留守ぅ?ないと思うけどな~・・・。」
ベル「・・・ん?アル、みんな!あれ!」
突然ベルが通路にある何かを指差した。そこに居たのは・・・ヒデヨシだったのだ!!
サムス「子供・・・!?」
アルヴィス「・・・どうした?どうしてここに居る?」
ヒデヨシ「!! 来るなッ!!
アルヴィスはヒデヨシに近づき、声をかけた。その途端、ヒデヨシはアルヴィスから逃げるように距離をおいたのだ。
ベル「な、何よーッ!声をかけただけじゃない!」
ヒデヨシ「黙れッ!!!
突然ヒデヨシが大声で叫ぶ。目には焦りと不信が見える。サムス達の足が止まった。
ヒデヨシ「どうせ・・・どうせそう言って勧誘しといて・・・いつか捨てるに決まってる!!」
ピカチュウ「な、何言ってるんでチュか!?」
ヒデヨシ「現にそうだ・・・。植木達は“オレ達は仲間だ”とか言っておきながら・・・最終的には仲間の事なんかこれっぽっちも考えなかったんだ!!
信じない・・・仲間なんか信じない!!オレが信じてるのはレオルドだけだッ!!」
サムス「・・・話は聞いてくれそうにないわね。何かに脅えてる・・・。」
そう言ってサムスが立ち去ろうとした時だ。

「ハイ、引越し!引越し!さっさと引越し!」
「天皇陛下バンザぁぁぁぁぁぁイ!!!」

バッボ「な、何じゃ!?」
ヒデヨシの背後に、二つの影が現れた。
「こんな所にザキラ軍のメンバーが!さっさとフィギュアにおなり!」
「フィギュアになれゴルァァァァァァァァ!!」
サムス「何奴!?」
サムスがアームキャノンを構える。そこに居たのは、おばさんと少年だったのだ。
アルヴィス「何だ・・・!?一般人か・・・!?」
「アンタもおなり!!」
そう叫ぶと、おばさんの方は布団叩きをアルヴィスに向かって投げつけた。アルヴィスはそれを避ける。
「イアァァァァァァァァァ!!」
その途端、少年の方が奇声を上げた。アルヴィスが怯む。その瞬間少年はどこから取り出したのか、キーボードを投げつけたのだ。腹めがけて投げられ、アルヴィスがかがみこんだ。
アルヴィス「ぐぅっ・・・!!」
ピカチュウ「アルヴィス!大丈夫でチュか!?」
アルヴィス「あぁ、平気だ・・・。だが奴らは一体・・・!?ただの人間にしては・・・強い!」

~亜空軍基地~
エインシャント卿「・・・ファイターが亜空間爆弾工場に入り込んでいたのか・・・。」
「フッ、貴様が管理しておいて気付かないとは・・・馬鹿馬鹿しい。だが安心しろ。俺が“騒音おばさん”“キーボードクラッシャー”と呼ばれる強豪を送っておいてやった。感謝するがいい。」
そう言って、男は出て行った。
エインシャント卿「くっ・・・!ガノンドロフ・・・!」
その男とは・・・ガノンドロフだった。

ガノンドロフ「・・・所詮エインシャント島はあの作戦が完成するまでの捨て駒に過ぎん・・・。機械が何機犠牲になろうと、知った事か。」

-やめろッ!あいつらにだって命がある!捨て駒なんて言うなッ!-

ガノンドロフ「!?」
ガノンドロフは後ろに振り向いた。だが、そこには誰も居ない。
ガノンドロフ「・・・気のせいか。」
そう言ってガノンドロフは歩き出そうとした。しかし・・・。

-この作戦のためにあいつらを消しっちまったら・・・、お前、絶対後悔する!!-

ガノンドロフ「・・・うるさい、黙れッ!」
ガノンドロフは“声”に向かって魔人拳を放った。だが・・・そこにあったのは、通路の壁だった。
ガノンドロフ「チッ・・・最近“あの声”がやたらと聞こえる・・・。何なんだってんだ、くそっ!!
そう叫ぶと、ガノンドロフは通路を歩いていった。

-本当に・・・分かってくれよ・・・。ガノンドロフ・・・いや・・・-
-オレの・・・-

所戻って、亜空間爆弾工場。サムス一行は、未だに騒音おばさん、キーボードクラッシャーとの戦いを繰り広げていた。
アルヴィス「くっ・・・!(場所がこんな狭い通路・・・ここでは不利だ!)」
サムス「うぅっ!(ここは場所を変えるしかないわ・・・。だけどそうそう簡単に逃がしてくれる訳が!)」
その時、ベルが飛び出していった。騒音おばさん、キーボードクラッシャーの前を飛び回る。
騒音おばさん「アンタ邪魔!おどき!」
キーボードクラッシャー「邪魔だ!」
二人は布団叩きやキーボードを振り回す。その時、ベルがアルヴィスの目を見た。
ベル「(今だよ、アル!場所を変えるんでしょ!?逃げて!)」
アルヴィス「・・・今だ、行くぞ!」
アルヴィスが走り出す。その途端、ベルはアルヴィスのもとへと飛ぶ。サムスやピカチュウ、ギンタもそれに続いた。しかし・・・!
ギンタ「!! 待てよ!?」
突然ギンタが戻っていったのだ。
ピカチュウ「な、何やってるんでチュか!?」
サムス「早く逃げるわよ!?」
ギンタ「ダメだ・・・!まだアイツを助けてねぇ・・・!」
ギンタの目に映っていたのは、ヒデヨシだった。ギンタはヒデヨシの腕を掴む。
ギンタ「おい!逃げよう!」
ヒデヨシ「ッ・・・うるせぇ!!ぶっちゃけオレはもう嫌なんだ!ほっといてくれよッ!!オレを庇ってくれたレオルドはもう居ない・・・。誰も信じたくない!!」
ギンタ「だからって命を捨てるような事すんな!!」
その途端、ヒデヨシは止まった。
ヒデヨシ「・・・・・?」
ギンタ「オレ、お前の事よく知らないけど・・・誰かに助けてもらえるぐらい、信用されてたんだろ!?そいつだって・・・お前を守りたくて守ったんだ!その命を無駄にすんな!!」
ヒデヨシ「レオルドは・・・オレを・・・?」
その時、騒音おばさんとキーボードクラッシャーがヒデヨシに向かって布団叩きとキーボードを投げつけた。ギンタはバッボをダガーアームに変え、それを受け止める。
ヒデヨシ「・・・・・。(何でコイツは・・・オレを・・・ここまで・・・!?)」
その時、ヒデヨシの目に、レオルドの影が映った。
ヒデヨシ「レオルド・・・!?」
ヒデヨシは目を疑う。そして、ぼんやりと消えていき、声が聞こえた。

-ひでよしサン・・・仲間ト言ウノハ、機械ノ私デモ定義デキマセン。-
-仲間ヲ・・・捨テナイデクダサイ・・・!-

その途端、ヒデヨシの目から涙が溢れた。
ヒデヨシ「レオルド・・・そうなんだな・・・?信じても・・・良いんだな・・・!?」
そう言うと、ヒデヨシの目つきが変わった。ヒデヨシは両手の中指を折り曲げた。途端に服とキーボードの裏側に似顔絵が出来た。
「ハイ、引越し!引越し!さっさと引越し!」
「天皇陛下バンザぁぁぁぁぁぁイ!!!」
似顔絵が声を出す。途端に二人は驚いたのか、動きが止まった。
ギンタ「!? お前が・・・!?」
ヒデヨシ「・・・お前らの事、信じてみるぜ・・・!ほら、行くぞ?」
ギンタ「・・・おうっ!」
ギンタとヒデヨシは、サムス達のもとへと走り出した。

その頃、別の場所では・・・。
「ウッ・・・グゥ・・・、ガァァ・・・!」
何者かが体から少し火花を放っている。それは・・・レオルドだった。
レオルド「クッ・・・ひでよしサン・・・無事デショウカ・・・。行カナクテハ・・・!」
レオルドは無理に動こうとする。だが、体の一部が壊れており、動けない。
その時だ。レオルドの前に、ジャックが現れた。ジャックはレオルドを見た途端、バトルスコップを出したのだ。そしてレオルドに突き刺そうとした!
「待て。」
その声で、ジャックは手を止めた。
ジャック「・・・何なんだよ?邪魔者は消せって言ったのは、アンタだろ?」
そこに現れたのは、ダークライとロディだった。ダークライはジャックに言う。
ダークライ「ザキラ軍の機械兵士だろう?彼は・・・。ならば内部情報を持っているはず。生かしておけ。」
そう言われると、ジャックはバトルスコップを消した。そしてどこかへと歩いていったのだ。
ロディ「・・・大丈夫?」
レオルド「私ハ・・・私ハ急ガナクテハナリマセン・・・。“トモダチ”ヲ早ク探サナケレバ・・・。」
そう言ってレオルドは動こうとする。だが、ロディはそれを止めた。
ロディ「動かないで。機体に響く。」
そう言うと、ロディはスパナのようなものを取り出した。
ロディ「こういうのはやった事ないけど・・・応急処置で。」
そしてロディはレオルドの壊れたパーツをある程度直し始めた。その時、レオルドが言った。
レオルド「機械ノ私ガ言ウノモ不自然デスガ・・・先程ノ少年・・・マルデ意思ノナイ機械ノヨウデシタ。一体・・・彼ハ?」
するとロディの手が止まった。ロディの目には、悲しみが映っていた。
ロディ「彼は・・・洗脳されてるんだ。ダークライの訳ありでね・・・。」
レオルド「・・・・・?」
ロディは、ゆっくりと話を始めた。

ダークライ「・・・これで強力な切り札は出来た訳だな・・・。」
ロディ「・・・そうだね。」
その時、ロディはダークライに尋ねた。
ロディ「それにしても・・・ダークライはどうして亜空軍に?」
するとダークライは語り始めた。
ダークライ「私の居た街は・・・時に“神々の戦い”の被害に遭う事がある。初めて起こったあの時は、とある少年達のお陰で助かった。だが次はそうはいかないかも知れない。私はあの街を守りたい・・・。そのためには彼らの戦いに巻き込まれない“この世界”と言う土台が必要なのだ。ここに街を送ってくれば、被害にはきっと遭わない・・・。“この世界”はどうもそういう被害に遭いにくいらしくてな・・・。」

ロディ「彼はね。全ての人間を救いたいらしいんだ。“神々の戦い”に巻き込ませないためにも。そのためには・・・被害に遭いにくい“この世界”が必要らしくてね・・・。そして、そこに色んな街を持ってくる。そうして“神々の戦い”から人間を救いたいらしくて・・・。」
レオルド「・・・・・。」
ロディ「ごめんね、こんな話に付き合わせて。多分これで動けると思うよ。それじゃ・・・僕はこれで。」
そう言って、ロディは出て行った。

起こった事:サムス一行、ヒデヨシを仲間(仮?)に。
レオルド、ロディに救われる。

“この世界”の・・・運命は・・・。

続きはこちら→亜空の使者 ~もう一つの物語~4