ここは何だ!何なんだ ッ!!
いや、神々の思惑っていう小説のページなんですが。
さて、読む前に・・・
前触れ無く消される事があります
前触れ無く編集される事があります
0
『 巨大な戦争があった。
それは巨大すぎる戦争だった。
この世界は異常をきたし、時空間は歪んだ。
私達はその歪みを、"亜空間"と呼んだ。
私達の世界の事は、その歪んだ世界と区別するため、"この世界"と呼んだ。
亜空間 。暗闇の世界。
私達は、その世界に、彼を封じた。
彼 『戦争を止め、生物の滅亡を防いだ者』
彼は戦争をとめた。
だが、私達は、自分達のしたことの過ちを知らなかった。
「戦争をして何が悪い。」
だから、彼を封じた。"この世界"に封印を施して・・・。
彼は封印した後、皆から"タブー"・・・禁忌と呼ばれた。
だが、私達はその後に、自らの過ちを知った。
戦争が 闇が、世界を飲んだ時、何が起こるかを。
私達は、彼に謝りたいと思うが・・・
・・・無理だろうな。
私達が生きている内に、安全に亜空間に行く道具や、時空間を超える道具が出来るとは思えない。
・・・彼は、亜空間の中で何を思っているのだろう。
怒っていなければ良いが・・・。 』
1
亜空の使者から1年後。
亜空間の中で、緑のローブをまとったものが、あるところへ向かっていた。
向かっているのは、かつて"禁忌"がスマッシュブラザーズに倒された場所。
目的の場所へたどり着くと、彼は言った。
「復活しなさい。」
人間の声とも、機械音とも取れない声を彼が出した時、眩い光が一瞬だけ放たれる。
亜空間がまた元の暗闇に戻ったとき、緑のローブの前には"禁忌"が現れていた。
緑のローブは彼といくつか会話してから、消えてしまった。
◆
「おーい、クレイジー。亜空間の見回りに行ってこようぜー。」
白い右手のその問いに、左手は読んでいた古そうな何冊もの本を本棚に戻す。
「古い本だな。」
題名のかすれている本を本棚に戻しながら、クレイジーハンドが答える。
「一年前に、見つけてきたんだ。さあ、亜空間行こうぜ。」
「特に何も無いようだな。」
マスターハンドがのんびりとそう言った。
「それにしてもハイテクだな、亜空間は。」
そう、クレイジーハンドが言った。
亜空間には、亜空砲戦艦などを造ったガラクタ等がたくさん落ちていた。
「もしかしたら、亜空砲戦艦の試作品なんかもあるかもな。」
「そだな。んじゃ帰るか、マスター。」
二人の手が亜空間から帰ろうとしたとき 。
突然、光の鎖が飛んできた!
二人の手は、すぐさまそれを避けて、飛んできた方向を見る。
するとそこには、一年前に倒したはずの、タブーが浮かんでいた。
「・・・!な、なぜ貴様ッ・・・!」
「久しぶりだな、マスターハンド。一年ぶりか?」
マスターハンドは、内心焦っていた。
OFF波動なんかを撃たれたら・・・!
マスターのその心配の通り、タブーは虹色の羽を広げていた。
「クレイジー、逃げろぉ!!」
そう叫んだと同時に、タブーがOFF波動を放ってきた。
クレイジーハンドは、マスターハンドの声に反応し、咄嗟に逃げた。
その後、フィギュアが床に落ちた音が亜空間に響いた。
2
マスターハンドのフィギュアを拾い、呟くタブー。
「クレイジーハンドは逃がしたか・・・。亜空軍を差し向けるか。」
そう言いながら、フィギュアの台座に触れる。
マスターハンドのフィギュアに。
「な、なぜ貴様が私を復活させる?」
「私には、貴様の力が必要だからな。」
「どういうことだ!?」
「・・・遥か昔のことだ、私が"この世界"に行けなくなったのは。遥か昔、私は亜空間へと封じられた。
それ以来、私は復讐すべく"この世界"へ出て行くチャンスをうかがっていた。貴様の力で、私は封印を解く!!」
◆
「おーいルイージ、ピーチ姫に会いに行こうぜー。」
「うん。」
キノコ王国で、マリオとルイージが話を交わしていた。
「出発ー。」
そう言って玄関のドアを開けた瞬間、マリオの目的は達成された。
なぜか、そこにピーチ、それにクッパがいるのだ。
「ク、クッパ!それにピーチ姫!?どうして・・・?」
「亜空軍よ!」
「あ、亜空軍?」
亜空軍なら、とっくに壊滅しているはずだ。
マリオはピーチに問い返す。
「知らないわよ、でも亜空軍が城に攻めてきて・・・。」
「ワガハイもだ・・・。亜空軍が攻めてきた。」
「う、う~ん、よく分からないけど、亜空軍が復活したって事か?」
「じゃあ、もう一度タブーと戦うって事だね・・・。早速準備するよ。」
ルイージは、そう言ってキノコやスターを用意し始める。
すぐに用意が終わり、彼らは旅立った。
3
「マスターがやられちまった・・・。よし、タブーとの戦いだ!戦力を集めに行こう!」
そう叫んだクレイジーハンド。
彼は戦力を探すべく、旅に出たのだった。
「標的、発見。」
そんなクレイジーハンドを、一台の巨大なロボットが追いかけていた。
◆
「おい、あれ!」
マリオが、砂煙に指をさす。
砂煙の中心部には、巨大なロボットのようなものがあった。
「・・・ガレオムね、亜空軍よ。」
ピーチ姫がマリオの指さした方向を見ながらそう言う。
「よし、行くぞ皆ー!」
ガレオムを追いかける四人。
「まて、ガレオム!!」
マリオがガレオムに叫んだ。
クレイジーハンドを追っていたガレオムは、声のした方を振り向く。
マリオはそれに向かってファイアボールをニ、三発打ち込んだ。
だが、ガレオムはすぐさま拳を地面に叩きつけて衝撃波を発生させ、マリオのファイアボールを相殺してしまった。
逆に、衝撃波がマリオに直撃した。
マリオは大きく吹っ飛んだが、何とか受身を取って立ち上がった。
凄いパワーだ・・・。
「他の敵もいるんだぞ!」
立ち上がったマリオは、衝撃波を打ち下ろした後のガレオムの腕に、クッパがクッパドロップを当てるのを見た。
それによってガレオムの腕は変な音を立ててへこんだ。
ガレオムは、右腕が使えなくなったことで不利と見たのか、すぐに逃げていった。
◆
「ん、何か後ろから音がするな、気のせいかな。」
クレイジーハンドは、ガレオムに気付いていなかったので、後ろの音もさほど気にせずに歩いていた。
そんな風に歩いている時、とつぜん大きな影で日光が遮られた。
クレイジーハンドが上を見る。
そこに、戦艦ハルバードが浮かんでいた。
4
空に浮かぶハルバードに、クレイジーハンドは向かっていた。
確か、マスターの話では、復活ブローチをデデデが持ってるとか言ってたな。貰ってこよう。
◆
「おい、メタナイトー。」
ハルバードの主はメタナイトだということをマスターハンドから聞いていたクレイジーハンドは、その名を呼んだ。
「む・・・。なんだ、お前は。」
「ああ、実は・・・。」
クレイジーハンドは、タブー復活の事や、自分のことなどを、詳しく説明した。
信用されたかは分からないが、そこは突っ込まないクレイジーハンド。
「ところで、復活ブローチと言うやつを持ってないか?欲しいんだが。」
「今、この船には私も含め三人が乗っている。カービィや、デデデ大王陛下がな。だから、三つだけはある。」
メタナイトがそう言うと同時に、カービィとデデデがやってきた。
すぐにクレイジーハンドを驚きの目で見て、デデデが喋った。
「どうしたんだゾイ?」
「陛下、クレイジーハンドと名乗るものがブローチを欲しがっているそうです。」
メタナイトがすぐに二人に説明した。
話を終えたデデデは、クレイジーハンドの元へやってきて、ブローチを三つ渡した。
「我々三人分のブローチだゾイ。」
「サンキュー、それじゃあな。」
クレイジーハンドは別れを言うと、戦力を求め、ハルバードを後にした。
◆
永遠の緑を誇る森で、一台の機械が暴れていた。
亜空の使者と呼ばれる事件で、デュオンと呼ばれた機械。
その暴走を止めるべく、黄色いイナズマのようなポケモンが走っていた。
「プリン、ルカリオ。デュオンっていう亜空軍が、暴れてるよ!」
「亜空軍プリか・・・。」
「よし、分かった!」
三匹のポケモンはデュオンの元へと走った。
5
デュオンの元へ三匹のポケモンが辿り着くと、すでに一人の少年が戦っていた。
「いけっ、ゼニガメ!」
ゼニガメを使って戦っているのは、森の木に配慮しているのだろう。
その戦っている少年、三匹のポケモンには見覚えがあった。
ポケモントレーナーである。亜空の使者の時、彼もスマッシュブラザーズとして戦っていたらしい。
ピカチュウ達もすぐに参戦する。
「十万ボルト!」
ピカチュウがジャンプして十万ボルトを繰り出したが、二つ目の頭でガードされた。
逆に、着地の隙を狙って、足元にビームを撃ってきた。
「影分身!」
ピカチュウに撃たれたビームに対し、ルカリオが咄嗟に影分身で対処する。
ビームのガードと同時に、反撃も兼ねている。
ガツンという金属音。デュオンのガンサイドに影分身は命中した。
だが、ソードサイドの方がすぐに振り向いてルカリオを斬りつけた。
「大丈夫、ルカリオ?」
「『波導は我にあり』。波導システムだし、平気だ。」
ルカリオの言ったとおり、ルカリオの体から出ている波導は少し強くなっている。
「はどうだん!」
はどうだんがルカリオの腕から撃たれた。大きさを見るに、平気と言っても結構ダメージを受けたらしい。
デュオンはそれを大ジャンプすることによって、避けた。空中なので、大きな隙ができる。
その隙を目掛けて、ピカチュウはかみなりを撃った。
「ピカァァア!!」
かみなりは命中した。機械なので、大きなダメージを負っただろう。
デュオンは空中でかみなりに怯みつつも、誰にのしかかろうかと辺りを見回した。
「いけっ、リザードン!」
すぐさまリザードンに乗ってポケモントレーナーは空へと舞い上がった。
「かえんほうしゃ!!」
高熱の炎に、デュオンの体が溶けていった。
戦闘不能になったデュオンは、地面へと落ちた。
「よし、勝った!」
ポケモントレーナーはそう言って地面へと降りてきた。
「ええっと、ピカチュウに、ルカリオに・・・。亜空の使者の時のだよね?」
その問いに、「そうだよ。」と言うが、相手には多分「ピカチュ~」と聞こえている。
「ところで、プリンはどこにいるんだい?」
プリンは、亜空の使者の時に、特に敵と戦ったわけではないが、ピカチュウやルカリオから
敵の特徴などについて聞いていた。
それによるならば、デュオンを倒すと、影虫になるはずであった。
だが、今のデュオンはまだ実体を留めている。つまり、まだ倒しきれてはいない・・・はず。
「やっぱり、トドメを刺した方が良いプリよね・・・。」
カキィン
プリンは『ねむる』を使ってデュオンにトドメを刺した。
「どうしたの、今の音ー?」
まるでバットでサンドバッグを殴ったような爽快な音に、ピカチュウ達が駆けつけてきた。
だが、ピカチュウの問いに答えることは出来ない。プリンはねむっているからだ。
しかし、デュオンが溶けて影虫になっている事が、すぐに分かった。
そして、その影虫が、プリンに向かっている事も。
ねむっているプリンに、影虫がジワジワと取り付いていった・・・。
6
「プリイィィイ!!」
影虫が作り出した、プリン ダークプリンが、本物と声の大きさ以外はそっくりな雄叫びをあげた。
そのあまりの声の大きさに、一瞬ひるんでしまう。
ダークプリンはその隙に、眠っているプリンに向かって横スマッシュ、『とびこみげり』を叩き込んだ。
「プリイィィイ!!」
ふうせんポケモンにしては速すぎるほどのスピードで、
プリンははるか彼方へ飛んでいった。
「プリンーッ!!」
ピカチュウは飛んでいくのを見ていたが、途中でプリンはフィギュア化していた。
自力で復活は不可能だろう。後で助けに行こうと思った。
「ぷり~。」
ダークプリンは、その後、すぐに逃げていってしまった。
その後を、ピカチュウ達は走って追いかけたが、見失ってしまった。
◆
「がっはっは、オレ様の会社は今日も絶好調だぜー!」
彼は満足そうにそう言った。
「た、大変です!」
「どうした?」
「コレを見てください。」
彼の部下が写真を見せる。
そこには、彼の会社の設備が巨大なプリンに壊されるシーンが映っていた。
「昨日撮られたものです。」
「な、なんだコイツは!オレ様の会社をよくも・・・。賞金首にしろー!」
「かしこまりましたー。」
このような経緯を辿り、ダークプリンは賞金首となったのだった。
◆
「えー、君達。そのようなわけで、一緒に戦って欲しい。」
巨大な手袋が、三人の前で話していた。
言うまでも無く、クレイジーハンドである。
「それで、コレをつけといてくれ。コレはフィギュア化を自動的に解くものだ。」
「ああ、分かった。亜空軍ってヤツと戦えば良いんだろ?」
「僕の森、きのうそんなヤツに襲われたピチュよ・・・。」
「そうか、アレが亜空軍と言うヤツなのだな?」
「ああ。あと、スマブラⅩと呼ばれる団体も、亜空軍打倒のために動いている・・・と思う。だから、協力してな。」
ブローチをつけた三人は旅立っていった。
そう、クレイジーハンドはロイ、ピチュー、ミュウツーの三人を送り出しのであった。
7
「賞金首・・・ね。」
賞金首を目指し、二人のバウンティ・ハンターが動いた。
彼らは高速で動くマシンにのり、旅立つのであった。
◆
高速で何かが空を横切るのを見て、彼は思っていた。
「ファルコン・フライヤー・・・。亜空の使者以来ですね。」
彼、ロボットは、亜空の使者の時に、亜空軍として動いていた時を思い出していた。
エインシャント卿、そう名乗っていた時の事を。
ある時、彼は亜空軍として活動している時に、ふと資料を見たことがあった。
『エインシャントの由来』
そう書かれていた資料。
その中には、エインシャントという名前の由来が書かれていた。
『エイ?シャント島のエインシャントとは、『古代』という意味である。
なぜそ?呼ばれるのか。それは、?インシ?ント島に、遥か古代より住み?いている存在がいるからである。
その存在?、いつも"この世界"の味方?する。なぜなら?の存在は、???????の??だからだ。
故に彼は"こ?世界"に破壊エ??ギーが??たとき、???せた存在を??す。』
何箇所かがかすれて読めなくなっていたが。
「さて、私も行きましょうか。」
たぶんまた亜空の使者のような事件が起こったのだろうと思い、ロボットは旅立った。
8
「ネスさん、今度会えませんか?」
「OK!」
ネスとリュカは亜空の使者以来、比較的親しい。
超能力者であること、それにネスが亜空の使者の際、リュカを助けたりしたことが要因として挙げられる。
今回、二人は今度遊ぼうという事で、遊ぶために会ったのだが・・・。
「はあ~。それにしても、亜空の使者では、大変でしたね~。」
「うん、そうだね。そういえば、ポーキーはどうしてるのかな?」
ポーキー。もともとネスの友達だったのだが、亜空の使者では敵、亜空軍となった。
「ボクがどうかしたって?・・・君達への復讐に決まってるじゃないか・・・。」
後ろから老人の声。
振り向かずとも、それが誰の声か、すぐに分かる。
が、当然振り返って姿を確認する。
もちろんそこに居るのは・・・。
「ポーキー!」
「一年ぶりかな。亜空軍が復活してね。僕も君たちを倒しに来たってわけさ。」
亜空軍復活・・・!?
「さあ、今度こそ負けないよ・・・。」
◆
「よお、久しぶりだな!」
ファルコン・フライヤーから出てきたファルコンは、爽やかな笑顔でそう言い放った。
「そうですね、ファルコンさん。」
ポケモントレーナーが返事をした。
なお、ピカチュウ達ポケモンも挨拶しているのだが、もちろん人には分からない。
「そうねー、ポケモン達も久しぶりね。それで、プリンは?」
サムスがそう聞いた。
そう、ファルコン、サムスは、ポケモントレーナー達と合流したのである。
「・・・どこかに吹っ飛ばされちゃったんだ。」
「そっちもだけど、ダークプリンは?」
「あっちに逃げていった。」
「そうか、よし、行くぞ!」
ポケモントレーナーが指差した方向に、三人と三匹は向かった。
9
「PKファイヤー!」
ポーキーに向かってネスがPKファイヤーを放ち、足止めする。
その隙にリュカが空中からPKサンダー体当たりを繰り出した。
「PKサンダー!」
だが、ポーキーはそれを小型爆弾を出して盾代わりにして防いだ!
リュカは爆発をまともに受け、地面に激突。
ネスはリュカのもとに駆け寄った。
そこへポーキーが素早く突進して、自らの機体をぶち当ててくる。
自動車に轢かれたような音がして、ネスとリュカは地面に倒れ込んだ。
「ふふ、僕も一年前とは違うんだよ。タブーから力を貰ったんだ。」
ちなみにネスとリュカには知る由もないが、ガレオム等の亜空軍もタブーの力を貰っていた。
マリオが苦戦したのはそのせいである。
「・・・。」
「一年前が『やさしい』とでも言うなら、今回は『ゲキむず』ってところかな。」
「PKサンダー!」
またもやリュカがPKサンダーを放った。
ポーキーはすぐに小型爆弾を出して、体当たりに備えた。
だが、PKサンダーはリュカに当たらずに、爆弾をかいくぐり、ポーキーにダメージを与える。
「リュカ、ナイス!」
「くう~~~・・・。」
今度はポーキーの方から突進攻撃を繰り出してきた。
だが、ネス達はそれをワープしてかわした。
「何処に行った・・・?」
「ここだっ!」
ネスとリュカはポーキーの頭上に乗っていた。
「PKフラッシュ!」
「PKフリーズ!」
二つの技を受けて、動けないほどにダメージを受けたポーキーに、リュカがとどめを刺そうとする。
「PK・・・。」
リュカがとどめの一撃を放とうとした。
「あ、リュカ、ちょっと待って。」
ネスがリュカを止めた。
「とどめを刺さないで欲しいんだ。」
「どうしてですか?」
「うーん・・・。彼も人間だし、いつか、悪から正義になるかもしれないよ。
その機会を奪わないでほしいんだ。」
「そうですか。ところで、亜空軍の事についてですが・・・。」
ネスとリュカはPSIを使って次の行き場所を決め、そこへと旅を始めた。
10
ポケモントレーナー達は歩いていく内に森に辿りついた。
「森か、あんなでっかいプリンが通った後は木が倒れているだろうね。」
案の定、木がバキバキと倒れている所がある。
そちらへ足を進めた時。
「ウホッ!?」
大きなゴリラや、小さなサル、恐竜が飛び出してきた。
ゴリラの首には、ネクタイがついている。
そう、ドンキーコングである。
それに、小さいサルはディディーコング、恐竜はヨッシー。
「私が彼らの言葉を翻訳しよう。」
ルカリオが、人間にもポケモンにも分かるよう話した。
いや、テレパシーを使ったというべきか。
「あのな、オレ達の森が、でっかいプリンに潰されちまったんだ!」
「それで出てきたということか。実は亜空軍が復活してな、それはダークプリンという。
そこのディディーが影虫に取り付かれたのをイメージしてもらえばよいな。」
「ほう、亜空軍が復活・・・。じゃあオレ達もお前たちに加わろう。」
ドンキー、ディディー、ヨッシーを仲間に加え、先に進む彼ら。
少し進むと、湖があった。
「おっ、湖だ。」
そう言って湖に近付いた。
すると、途端にゴボゴボと水泡が湖面にあがり 。
「ギャオオオオォォオ!!」
大きな雄叫びに、そちらを見てみると、もえぎ色の巨大な龍がこちらを見つめていた。
◆
ポケモントレーナー達がいる森の、違う場所で。
一人の青年が、剣を引き抜いていた。
巨大な化け物と戦うべく。
「それにしても・・・。あの化け物、プリンなのでは・・・?」
聖なる剣、マスターソードを背中に背負い、街へと向かう彼の左手には、神のしるしが宿っていた。
11
もえぎ色の龍を前に、ポケモントレーナーがバッグからポケモン図鑑を取り出した。
「レックウザ。てんくうポケモン。オゾン層を飛び続けているポケモン。
海の化身と大地の化身が戦うと地上に降りてくると言われている。」
ポケモントレーナーが図鑑をひろげてレックウザの方へ向けると、
図鑑が喋り、その場にいる彼らに解説した。
「ホウエン地方の伝説のポケモン。どうしてこんな所に居るんだろう?やっぱり亜空軍・・・。」
「ウキッ!」
「ディディーとやらが亜空の使者の時に戦った事があると言ってるぞ。」
「そっか、じゃあ一年前からずっとこんなになってるんだね。よし、捕獲して帰してあげよう。」
そう言ってポケモントレーナーは腰からモンスターボールを取り出し、投げた。
紅い光と共に出てきたポケモンに、レッドは指示を与えた。
「フシギソウ、ねむりごなだ!」
「フシッ!」
捕獲の定石。ダメージを与え、状態異常にしてモンスターボールを投げる。
それに従い、ねむりごなを放つが・・・。
「ゴゥアアッ!」
レックウザは、空たかくへ飛び上がり、それを避けた。
そして、すぐに急降下してきて、フシギソウに巨体をぶちあてようとする。
「戻れ、フシギソウ!」
当たる寸前にポケモントレーナーはフシギソウを引っ込めた。
「あの、私達は何をすれば良いんですか?」
ヨッシーがそう聞いてきた。
なお、ルカリオが翻訳している。
「先に行ってて良いよ。」
「そうか。・・・後から追いつくのか?」
ルカリオがそう聞くと、ポケモントレーナーは短く「ああ。」と答えた。
「では、また後でな。」
ポケモントレーナーを残して、他の者達は先へと進んだ。
「レックウザ・・・。今、解放してあげるからね。」
◆
「・・・ん?」
遠くに見える人影。
頭の部分に大きく『W』が見える。
「久しぶりだな、マリオ。」
「ワリオ、どうしたんだ?」
「それがなあ、オレ様の会社が亜空軍と思われるやつに被害を被ってな。
指名手配してから、亜空軍を倒しに旅してんだよ。」
そう、ダークプリンを指名手配したのはこの男である。
「兄さん、あっちにも人影が・・・。」
ルイージの指差した方向を見ると、一台のロボットが向かってきていた。
「マリオさん・・・ですよね?」
「ロ、ロボット?お前も打倒亜空軍を掲げて旅してるのか?」
「はい、貴方たちもですか・・・。」
「おい、あっちにも人影が見えるぞ。」
「またか、今日は人影が多いな。」
クッパの指差した方向を見ると、巨大な花がこちらに向かって突進してきていた。
「ボスパックン・・・!?」
その花は、ボスパックンと呼ばれる敵であった。
12
「ギャオオオオ!!」
ボスパックンが二つのカゴをガチャガチャさせながら咆哮する。
「かかって来いやボスパックン!」
マリオはそう叫んだ。
亜空の使者の時は、カービィ一人に敗れた相手だと聞いている。
それに対し、今は六人の仲間がいる。
敗れるとは思えなかった。
挑発に引っ掛かったボスパックンは、カゴを振り回す。
マリオは、それを腕を交差させてガードした。
だが、カゴはそのガードを破り、俗にシールドブレイクと呼ばれる症状をマリオに引き起こした。
その隙にもう一方のカゴがマリオを吹っ飛ばした。
「はい兄さん。」
ルイージが回復アイテムをマリオに渡した。
「家から色々アイテムとか持ってきたんだ。」
「そうか、サンキュー。それにしても、何だよコイツ、結構強いじゃん。カービィ凄いなー。」
「マリオさん。カービィさんが凄いんじゃないと思いますよ。」
ロボットが機械音を発しながら言った。
「彼には、タブーの力が注入されています。私の分析ではね。」
◆
「行きましょう、ゼルダ姫、ガノンドロフ。」
「はい。」
「分かった。」
街を破壊するダークプリンに、勇気と知恵と力を持って、立ち向かう三人がいた。
街の名前は、ハイラル。
そこに、五人の動物と二人の人間が辿りついていた。
13
ハイラルの上空で。
「遊びは終わりだ、スターフォックス!」
「ちい・・・。」
つい先ほどまで三艇の機体がビームを発射し合っていたが、
その内の二機が追撃を振り切り、地上近くまで降りてきた。
「おい、フォックスよぉ、ウルフ相手になんで退いてんだよ。」
「お、おいファルコ・・・。それよりアレを見てみろ。」
そう言われたファルコの目に映ったのはダークプリンと戦う何人かのスマッシュブラザーズの姿だった。
「行くぞファルコ!」
「了解だ!」
◆
「天空!」
蒼い髪を揺らしながら、炎のように強烈な一撃を亜空軍、ガレオムに叩き込んだ。
「ドルフィンスラッシュ!」
眩い光を伴った軌跡が、竜のように暴れ狂うガレオムを斬りつける。
だが、いずれの攻撃にも怯まずに、ガレオムは二人を掴み、地面に向かってぶん投げる。
「っち、何だコイツ。マルス、平気か?」
「大丈夫だよ、アイク。それにしても、何だか亜空の使者の時より強いね。」
アイクとマルス。
彼らも亜空軍を倒しながら旅をしていたのだが、
途中でガレオムと出会ってしまったのである。
会話をしている二人に、ガレオムはミサイルを発射した。
「カウンター!」
カウンターを使ってミサイルを防ぐが、剣の範囲にガレオムが居るわけではなく、反撃にはなっていない。
ミサイルを全て凌ぎきり、反撃しようと試みて、走るが・・・。
「しまった!」
ガレオムは、もう一度ミサイルを放っていた。
爆発に紛れて見えなかった・・・。
カウンターは間に合わない。
二人はフィギュア化を覚悟したが・・・。
「カウンター!」
二人のものではない、第三者によるカウンター。
そちらの方を向くと、三人、誰かが立っていた。
「ロイ参上!!」
赤髪の剣士が、得意気に笑みを浮かべていた。
14
「・・・?マリオさん、ちょっとあっちを見てください。」
ロボットがそう言った。
「どうした?」
「ほら、あっち・・・。巨大な何かが街を壊して・・・。」
ロボットが言い終わらない内に、ボスパックンがカゴで殴りつけてきた。
すぐさま飛んで避けた時、ピーチの声が響いた。
「伏せてッ!」
その声がしてから数秒後、爆音とキノコ雲が上がった。
ワリオによるワリオっぺ。
極端な匂いを誇るその煙は、見事ボスパックンへ命中した。
「よし、そっちへ行ってみよう。」
「そうだ、皆にアイテム渡しておくね。」
「ありがとう、ルイージ。それにしてもアレ何かしらね。」
「望遠レンズで見ると、何となくプリンに形状が似ている気がしますが・・・。」
◆
ハイラルについたマリオ達。
彼らの目に飛び込んできたのは、ダークプリンと戦う仲間たち。
「オレ達も行くぞ!」
加勢しようと近づいた時、突如ダークプリンがとびこみげりをしてきた。
「いけっ、レックウザ!」
誰かの声が聞こえた後、巨大な竜がマリオの体を救い上げ、とびこみげりは空を切った。
「ポケモントレーナー。・・・追いついたか。」
ルカリオが波導を使ってポケモントレーナーに語りかける。
「ああ、追いついたよ。さあ、ダークプリン。このレックウザが相手だ!」
マリオ以外の者もレックウザの上に乗り、レックウザとダークプリンの一騎打ちが始まった。
◆
その頃、ある場所で。
「ショータイムだ。」
「HEYスネーク、もたもたしてると置いてくぜー。」
別の世界から、二人の戦士がやってきた。
15
「ったく、スターフォックスどこ行きやがった。」
ウルフはそう呟きながら適当にウルフェンでうろうろしていた。
と、その時。
「何ッ。」
彼の機体のすぐ横に、一瞬だけ巨大な鳥が見えた。
あれは、亜空軍と言うやつ、メタリドリーではないか?
ウルフには知る由も無いが、メタリドリーはサムスと戦いに行く途中であった。
そしてウルフとメタリドリーは戦闘になる。
◆
「リュカ、見てみて。」
「コレは・・・!」
ネスとリュカの目の前にある物。
それは、Mrゲーム&ウォッチのフィギュアから、影虫が創りだされている光景。
ネスとリュカは、PSIを使って影虫の発生場所の特定をしてここまで来たのである。
二人は黄色い台座に手を触れた。
光が辺りを包むと。
「ア、アレ。ドウシタンデスカネ・・・?」
「良かった・・・。元に戻った。」
◆
ロイらはアイクとマルスを先に行かせ、自分たちで戦っていたが・・・。
「うおっ、まずい!」
ガレオムの右手に捕まったロイ、ミュウツー、ピチュー。
そのままガレオムは空へと飛び立った。
16
「う、うわあ~。」
ぼろぼろなロケットに乗っている彼は、ピクミン&オリマー。
彼は前方に何かを確認、避けようとしたが、避けきれず。
「うわああっ。」
メタリドリーに命中。
結果オーライである。
「こい、ピクミン&オリマー!」
メタリドリーが怯んでいる隙に、ウルフはピクミン&オリマーを連れてその場から脱出した。
◆
氷山。
そんな過酷な場所にも、登りたいと言う者はいるもので、つい先ほどまで頂上に二人居た。
だが、その二人は、ウルフとメタリドリーの戦いの巻き添えをくって落ちてしまった。
落ちた先は、海。
いや、船と言うべきかも知れない。
「なんで落っこちてくるんだろ・・・。まあいいや。」
ネコ目のリンクに似た少年が、船の舵を切っていた。
◆
「ん?」
アイクはふと立ち止まった。
「おい、マルス。見てみろ。」
マルスはその言葉に従ってアイクの指差す方向を見た。
すると、上にはウルフェン、前にはネスら、横からはソニックとスネークが歩いてきていた。
「久しぶりだな。」
「亜空の使者の時以来だね。」
「お前たちも亜空軍を倒す旅か?」
「ああ。」
合流した彼らは、また歩いてゆくのだった。
17
「地上へ降りなさい。」
「はい!」
自らの主君、パルテナにそう言われたことから、彼、ピットは地上へと降りていった。
◆
「もう少しだ・・・。もう少しで、封印が解ける・・・。」
亜空間の中で、タブーはそう呟いた。
マスターハンドは、そんなタブーの隙を、静かに伺っていた。
◆
メタリドリーは、ウルフが居なくなったので、またサムスを狙い、飛び去っていった。
「メタリドリー!?」
ハイラルに現れたメタリドリー。
サムスがそれを見て驚愕の声をあげた。
メタリドリーは今にも攻撃すべく、態勢を整えている。
サムス以外は誰も気付いていない。
「フォックス、ファルコ!アーウィンを!」
身軽にアーウィンを足場代わりに使い、サムスとメタリドリーは対峙した。
◆
ダークプリンに吹っ飛ばされたプリン。
「プリ~?」
なぜだかプリンはフィギュア化を解除された。
だが、周りに人は居ない。
どうしてだろうと考えていると、すぐ前に不思議な七色の光を放つ珠を見つけた。
「これが、フィギュア化の解除を・・・?」
そう、プリンは知らなかったが、この珠の名前は・・・。
『生命の珠』
18
「おい、アレ見てみろ。」
そう言ってスネークが指差したのは、遠くに、空から何か落ちていく光景。
ちなみに、スネークらが知ってるわけ無いが、この落ちる物体はピットである。
「行ってみよう!」
◆
「チャージショット!!」
ガンポッドから放たれた強烈な一撃。
それに怯むことなく、メタリドリーはサムスに突進する。
「ピィカアアァア!!」
雷の壁がサムスの前に出来て、メタリドリーは急停止した。
そして今度は、雷の壁の発射主、ピカチュウに向かって突進する。
ドン
鈍い音が響いた。
だが、それはピカチュウにメタリドリーがぶつかったからではない。
ピットが、メタリドリーにぶつかったのであった。
メタリドリーはウルフとの戦いもあって、地面に落ちていった。
「ありがとう、ピカチュウ、ピット。」
19
ピットの落下地点。
そこに、トゥーンリンク達、アイク達、戦艦ハルバードが向かっていたが、たった今到着した。
そして、全員でダークプリンとの戦いを始めた・・・。
そう思いきや、突然ダークプリンは倒れた。
倒れたプリンの跡に存在するは、白き左手。
「おー、みんな集まったらしいな。」
クレイジーハンドがそう言った。
自己紹介をして、メンバーを回復させた後に、クレイジーハンドは言った。
「さて、じゃあお前らを送るぜい。亜空間にな!」
◆
全員が亜空間にやってきた。なお、プリンを除いて。
クレイジーハンドはプリンがいないことに気付かずに送ってしまったらしい。
「タブー。」
クレイジーハンドが静かに言った。
「お前を倒しに来てやったぞ。」
それに対し、タブーは言った。
「くっくっく・・・。貴様らが私を倒すだと?・・・笑わせるなッ、弱者どもが!!」
余裕のあるセリフを言うも、タブーは内心ムカついていた。
なんだコイツら、もう少しで封印を打ち破れたものを・・・。
しかも、私の力を与えてやったのに、ガレオムやデュオン達、負けたのか。
「じゃ、スマブラⅩ。後は任せたぜ。オレはちょっと用があるんでな。」
クレイジーハンドはそう言うと、地面に転がっているマスターハンドを担いで"この世界"に戻っていった。
そして、戦いが始まる。
20
「さて、マスターハンド。」
「何だー?」
ぐったりした声でマスターハンドが返事した。
「創るぜ。最後の切り札を。」
「何だ、それは?」
「オレは、一年前、亜空の使者の時にタブーを倒す方法を探してたんだ。
で、まあ要するに凄い強力な技を出す方法を見つけたんだ。」
マスターハンドは思い出した。
私がタブーに誘拐される前。
『古い本だな。』
『一年前に、見つけてきたんだ。さあ、亜空間行こうぜ。』
そんなやりとりがあったのを。
「さあやるぜ、最後の切り札を・・・。スマッシュボールを!!」
創り方をクレイジーハンドが説明する。
「簡単だ、お前の力とオレの力、神の力を合わせる。そしたら完成だ。」
マスターハンドは右に、クレイジーハンドは左に行き、力を合わせ始める。
すると、徐々に虹色の珠が出来ていった。
力を消費した両手は、さっきのマスターハンドよりさらに力なく、ぐったりしている。
「はあ、はあ、完成だな。あとはスマッシュブラザーズに届ければ・・・。」
「な、なあ・・・。 どうやって届けるんだ?」
「え?」
クレイジーハンドが何言ってんだ?と言う目でマスターハンドを見る。
「私はもう力が無いんだ。行く事は出来ないぞ。」
「じゃあオレが行くから。」
「行くだけじゃない、タブーと戦うんだぞ。
スマブラメンバー総員を亜空間に連れて行った後にスマッシュボールを創ったりして、
力を消費してしまったお前で戦えるのか?」
マスターハンドの問いに、クレイジーハンドは沈黙した。
◆
「おい、見てみろ。あそこにへこみがあるぞ。」
ガレオムの腕の中、ミュウツーが叫んだ。
ミュウツーの視線の先、ガレオムの右腕にはへこみがあった。
そう、クッパの攻撃でへこんだ部分。
「かみなり~~~ッ!!」
ピチューが放ったかみなりにより腕が壊れ、ロイ、ミュウツー、ピチューはガレオムの腕の中から脱出。
その直後、爆音と共に空間が闇に切り取られる。
「おおー、危ないな・・・。」
◆
「おいマスター、そういやオレが手配したメンバーもいるんだよ。
ほれ、あそこ見てみろ。」
クレイジーハンドの視線の先には、黒い空間を背景に、こちらに向かってくる、ロイ、ミュウツー、ピチューの姿があった。
21
「頼むぞ。」
「おうっ、任せときな!」
スマッシュボールを抱えたロイ、ミュウツー、ピチューはガレオムの自爆による亜空間へと突入していった。
◆
タブーとスマッシュブラザーズの戦いの現場に。
「スマブラⅩとやら!受けとりなあッ!!」
ロイがスマッシュボールを投げた。
それを、マリオがキャッチした。
「そいつはスマッシュボール!最後の切り札を出せる道具だ!」
ロイの言葉を聞くよりはやく、マリオは体の奥からエネルギーが湧きあがってくるのを感じていた。
エネルギーが体の外にまでもれだし、体がスマッシュボールのように虹色になっている。
「させるかあぁぁあ!!私は・・・私は復讐を誓い、遥か古代から待っていたんだ!
貴様らなんかに、倒されてたまるか!!切り札なんか使えないままフィギュア化するが良い!!」
タブーもスマッシュボールのように輝く綺麗なグラデーションの翼を出し、叫んだ。
「OFF波動!!」
紅い閃光が次々とスマッシュブラザーズをフィギュア化していく。
だが、そんな中でマリオだけは違った。
「なっ・・・。」
タブーが驚きの声をあげた。
「なぜだ!?私の完全なる翼を・・・、亜空の使者のように壊されていない翼を受けても、フィギュア化しない!?」
そこで、タブーは気付いた。
マリオの体から、虹色の輝きのほかに、金色の光が出ていることに。
「っく、スター・・・。」
そう、ルイージからもらったアイテム、スターは、OFF波動を耐え切った。
「さあ・・・。」
マリオは両手を前に突き出す。
名前はなぜか自然と口から出てきた。
「マリオファイナル!!」
タブーのOFF波動よりもさらに紅の炎の龍が、禁忌の体を包み込んだ。
「ま、まだだ・・・。まだ死なん・・・。」
タブーの呟きは、マリオには聞こえなかった。
スマッシュブラザーズのフィギュア化を解いていたからだ。
「まだ、できていない・・・。復讐も・・・。記憶も・・・。」
その言葉を最後に、タブーという存在は、亜空間から消え去った。
◆
「ありがとう、皆。また何かあったら、来てくれよ。」
マスターハンドがそう言った。
「じゃあなー。」
事件の終結を意味する別れの声が、辺りから聞こえてきた。