スマブラ個人小説/PMの小説/亜空の使者(2)

Last-modified: 2011-06-04 (土) 22:32:31


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今までのあらすじ



ファイター達が腕を競い合うスタジアム。
そこでマリオとカービィは後日の試合に向けてリハーサルをしていたが、
スタジアムのオーナーであるエインシャント卿が突然姿を消してしまう。
戸惑うマリオとカービィだったが、そんなとき戦艦ハルバードがスタジアムに来襲。
謎の紫色の物質を使い、兵隊(プリム)を形づくってマリオ達を攻撃する。
試合を観戦していたゼルダとピーチもマリオ達に加勢するが、倒しても復活し続ける兵隊たちに苦戦。
そしてマリオはピーチを攻撃しようとしていた兵隊に攻撃をしかけ撃退するも、
直後後ろから黒い光線に貫かれ、ピーチをかばう状態でフィギュアになってしまう。
その光線を放った砲台を握っていたのは様子のおかしいワリオ。
その後エインシャント卿が姿を見せるが、彼はファイター達の敵として現れたのだ。
エインシャント卿はいったんワリオを静止し、ボスパックンのフィギュアをつかってファイターたちに攻撃を開始した。
パックンは近くにいたピーチをさらい、たてつくカービィを軽くあしらう。
ゼルダはシークに変身し、すばやい動きでエインシャント卿に近づき攻撃を試みるもシールドに全てを阻まれ失敗。
その隙にマリオのフィギュアはエインシャント卿の手によりハルバードへ回収されてしまう。
仕込み針でパックンを倒したシークは、さらにワリオのもっている砲台をふっとばすことに成功。
だがその瞬間スタジアム内で謎の爆発が起きる。
その爆発によってスタジアムとその周囲の空間は切り取られたようになくなってしまった。
ピーチ・ワリオ・ボスパックンもその爆発に巻き込まれる。
そしてギリギリで脱出したシークとカービィはワープスターでハルバードを追うが、
着陸後にハルバード主砲にやられた戦闘機に突っ込まれ、直撃こそなかったもののハルバードから落下してしまう。



そしてエンジェランド。
パルテナから地上の様子を見てくるよう使命を受けたピットは地上に降り立とうとするが上手く飛べずに落下。
地上界の森に落ち、そこでエメラというヨッシーに出会う。
そしてスタジアムと同じように森にもハルバードからの魔の手が忍び寄るが、
勇者リンクが現れピットとエメラは難を逃れた。
リンクがプリムの対処に困る中、クレイジーハンドがそのピンチを救う。
クレイジーハンドに連れさられ、森の奥の比較的安全なところに避難したリンク。
そこにはピットとエメル、それにハルバードから落下したはずのシークとカービィがいた。
クレイジーハンドも含め5人で話した後、ハルバードが怪しいと見た一行は地上でハルバード探しを始めた。



一方、ハルバード内部ではフィギュアになったはずのマリオが目を覚ましていた。
どうやら彼は目の前の男に助けられたらしい。
その男の名は、スネーク。













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『ソリッド・スネーク』






今、僕は、自らをそう名乗る男と行動をともにしている。

ともに…… とは言っても、僕は彼の指示に従い後についてゆくだけで

実際は何も事情がのめないまま彼の背中を見失わないようにしているだけだ。






「いきなりで悪いが、極力物音を立てない様に着いて来るんだ。

かのマリオ、君ならこんなことに困る余地もないだろう?」






さっきそうは言われたが……

この男は一体何者で、何をしにどこかも分からないこの場所に……






と、そのとき男の姿が消えた。

……のではなく通路の突き当たりのコーナーを曲がっただけだ。

僕もその後に続いた。






するとそこには電子式のドアの前に向かってつったっている男の姿があった。






「電子ロックか」






男が小さな舌打ちまじりに言った。

さきに続くゲートにはロック。






「ど、どうするんだ」



「戻るぞ」






せっかくここまで来たのにまた隠れながら戻らなくちゃいけないのか。

んで、次に行くあてはあるの?



との旨を目の前の男に聞いてみた。






「ロックを外す方法を探す以外にないだろうな」






かんべんしてくれ…… こんな風に隠れながら歩き回るのは僕には限界がある。



それを彼に伝えようとしたときだった。






「!」






スタジアムで見たものが、再び目の前にあらわれた。






「感づかれたか」






どこからか大量の紫色の点が集まり、兵隊のような外見のものを造りだす。

その紫は数秒とないうちに兵隊の大群を成した。






「またこいつら……!」



「マリオ、念のため耳をふさいでおけ」



「え……」






言われるがまま僕は耳を両手でふさいだ。

それと同時に男はふところから何かを取り出し兵の軍に投げつけた。






手榴弾!?






まもなくして爆発がおこる。



その混乱の隙にスネークは僕の手をとり元来た道を一直線にかけだした。






「……なんとか撒いたか」



「スネーク、あいつらは一体なんなんだ?」






スタジアムでも見たあいつらのことが気になった。






「説明が長くなる、落ち着いてからにしてくれ」



「じゃあ今でいいじゃないかっ…… !」






スネーク、彼のだいぶ後ろに先ほどの兵隊が何体がみえた。

だが僕が驚いたのはそれではなく……






「フィギュアか」



僕の様子に気づいたスネークは後ろを見て同じ状況を確認した。

兵隊があるフィギュアを運搬していたのだ。



そのフィギュアを助けようと僕は一直線に走り出した。






「待て!」






スネークが止めようと呼んだが、そんなことは気にしなかった。

そのフィギュアは僕の知っている人だったのだ。






フィギュアを運んでいたのは3、4体の兵隊だった。

このくらいならどうって事はなかった。



兵隊を蹴散らし、僕はフィギュアを復活させた。






『ouch…… ったくどうしたっていうんだ』






ソニックだよな?」



「! マリオじゃないか」






青いハリが特徴的なハリネズミ、ソニックがそこにいた。












「ムー!」






騒ぎに気づいた兵が駆けつける。






「さて、ウォーミングアップにひとっ走りするかなぁ!」






「  」






一瞬、本当に瞬きする間にそこにいた兵は紫色の点に解体されていた。












「逃げるぞ」



スネークのその言葉とともに、兵が復活する前に僕たちはそこを後にした。












「さ、どこに逃げるのさ?」

とソニック。



僕とスネークが普通に走る中、彼は僕たちの方を向きながら、

つまり後ろを向きながら走っていた。






「……ひとまずマリオが置かれていた部屋に非難する」



スネークの指示のまま、僕たち3人はひとまずの避難場所に向かった。






……続く。