スマブラ小説倉庫/スマブラリレー小説/第2作

Last-modified: 2010-09-26 (日) 17:16:47

スマブラリレー小説

第1話:目覚め




※意識がないことを意味する








「・・・う、うぅ・・・」




「・・・ハッ!こ、ここはどこだ?俺は誰だ?」


「・・・いや、俺はマリオ(^^; ってことは記憶喪失はしていないな・・・」


「じゃあここはどこだ?」


周りを見渡しても、あるのはドアのみであった。


「何だこの部屋、何もないじゃないか・・・。まさか俺、閉じ込められたってパターンか?」


そう心配しながら、マリオは恐る恐るドアを開けた。


ガチャッ・・・


「開いた・・・。よかった、閉じ込められたんじゃないのか」


マリオは首をひょっこり出し、ドアの向こうを見た。


「な、なんだ!?この長い廊下は!?そして無数のドアが・・・」


マリオは自分が目覚めた部屋を出た。


マリオがしばらく色々と考え込んでいると、目の前にあったドアが開いた・・・


ガチャッ・・・


マリオは敵かも知れないと思い、すぐに戦闘態勢に入った。


しかし中から出てきたのは・・・


ポヨッ
ピンクの一頭身、赤く短い足・・・


「カ、カービィ!?」「マ、マリオォ!?」


「な、なんでここにいるんだ~!?」「そっちこそぉ~!?」


そんな会話も束の間、マリオがいた部屋の隣の部屋のドアが開きだす・・・


ガチャッ・・・


しかし今回は、戦闘態勢に入らなかった。敵ではないという、確信があった。


緑の帽子、緑の服・・・
「リンク!」「マ、マリオォ!?それにカービィも!?いったいどうなってるんだ?」


「とりあえず落ち着こう。」マリオが冷静に今の状況を話し出した。


「俺たちはなぜか、気付けば何もない部屋にいた・・・。そうだよな?」「うん」リンクとカービィが同時にうなずいた。


「俺たちはきっと、何者かにより、ここまで連れてこられた。だが、それに関する記憶はない・・・」「うん。ボク、気付けばこの部屋にいたよ。でもどうやってここまで来たとか覚えてないよ」カービィは自分がいた部屋のドアをコンコンと叩いた。


「何が目的かは分からない。だが、最終的に俺たちがやるべきこと、それはこの『大迷宮』から脱出することだ・・・」


「『大迷宮』・・・」リンクが不安そうに言った。


「ああ。この廊下の長さといい、部屋の数といい、ここは『大迷宮』だ。俺たちには試練が降りかかったんだ・・・。とりあえず、最初の部屋からの脱出は、意外にも何の問題もなかった。だが、この『大迷宮』自体からの脱出はすさまじく難しいだろう・・・」「え?謎解きとかが難しいってこと?」カービィが質問した。


「まあそれもあると思うが、この先数多くの『敵』も待ち受けているはずだ」


「なんか怖いよ・・・」
悩まない性格のカービィが、表情を暗くした。


「俺だって怖い。よく分からないが、これから先の冒険は、きっと俺たちの運命を握る、とても重大なものになるだろう・・・」
しばらく沈黙が続いた。


「おいおい、そんな暗くなってる場合じゃないだろう!勇気を出せよ!明るくなれよ!」沈黙を破ったのはリンクだった。「そうだよな、俺たちならきっと、いや、絶対できる!」「そうだよ!さっきの暗い表情、僕らしくなかった!」カービィのテンションが異常に上がった。


「なあ、俺たちこれから一緒に行動することになるんだし、俺たちのチーム名みたいなの決めないか?」
そう提案したのはリンクだった。


「・・・じゃあ、みんなの頭文字をとって『チームマリカ』ってのはどう?」カービィが元気よく言った。


「・・・ちょっと違う意味になるかも知れないけど、それで決まり!」マリオがとても明るい表情で言った。


「とりあえず廊下の端には階段みたいなのは設置されてないし、多分部屋に入って奥に進んだり、上や下に行ったりするんだと思う。ってことでまずは片っ端から部屋を捜索していこう!」


「よっしゃー!『チームマリカ』出動!!」「オー!」


誰が、何のために、どうやってこんなことをしたのかは分からない。


しかし、マリオたちは走り続ける。希望を胸に・・・


byスマゲン
~執筆後記~
マリオの一人称はオノグリーンさんの小説を参考に『俺』にしました。その方が、いい雰囲気を出せると思います。また、行間を多くつくるのもオノグリーンさんの小説を参考にしました。この小説の『大迷宮』は亜空の使者の『大迷宮』とは関係ありません。注意して下さい。・・・で、必ず採用してほしい、僕の意見を挙げます。

  • 各話の題名は「第1話:○○」と数字のところは半角にして下さい。
  • 「」の前にキャラの名前を書かないでほしいです。
  • 一人称は最初に登場したときと、いつも同じにして下さい。

そして、一個人の意見と見てもらっても構わない、僕の意見を挙げます。

  • この小説は『大迷宮』からの脱出、その真相などを描いたものにしたいです。なので「世界の運命がかかっている」みたいなあんまり規模の大きいものにはしたくないです。また、亜空の使者とは違う世界観にし、タブーやマスターハンド、クレイジーハンドを一切関連付けないでほしいです。
  • 全員とは言いませんが、どのキャラもマリオたちと同様に『大迷宮』に連れてこられたっていう設定にしてほしいです。
  • コメントにもありますが、40話程度で終わらせたいです。

色々と第1話と揃える必要ははないです。行間は必ずしもたくさんつくる必要はないですし、大きい文字や太を使わなくても良いです。むしろ、不揃いな方がリレー小説らしいです。

第2話:奇襲

そのころ、テンガン山の中腹にある洞窟の中では黒いマントを頭まではおった者が神経を尖らしていた。
・・・なんだ、気配は感じられるのにはっきりとしない。
「後ろだ。」

後ろには同じく黒いマントをかぶった者がいた。
「貴様は誰だ!」と振り向き様に波導弾を撃った。
その者も同じく黒い弾を撃った。両者の弾はぶつかり波導弾が消たが黒い弾の軌道がそれて壁にぶつかった。
・・・酷似しているが波導弾ではない。
気が付いたら目の前にいた。
「シャドーボール」
シャドーボールをとっさの影分身でかわしてカウンターを入れた。
・・・もろにいれた!
と思ったが受け止められていた。
「なに!」
「終わりだ。」
みぞうちに一発!
「くっ・・・あ・・」
地面に崩れるように倒れた。
「クレイジーハンド、ルカリオを捕獲した。マリオとかと同じように記憶の迷宮にいれるか?」
「いいや、こっちに連れてきて貰おう」
「何故だ。」
「マリオたちの記憶を分析した結果、こいつが知っているらしい」
「遺体をか?」
「そうだ。」
「こいつ、不屈の心をもっているから吐かないと思うが・・・」
「そのときは拷問だな」
「なにをしたいんだ」
「時が来れば、話そう最強のポケモンミュウツーよ。」
「・・・・・」
~執筆後記~
場合によって変わりますが、没になったキャラと新しく入ったキャラはまだ外にいるという事でお願いします。by [star]

第3話:始まる時







「‘記憶の迷宮’」


テンガンざん中腹あたり、ミュウツーの言葉だった。





「どうした? ミュウツー」


そう返したのはクレイジーハンド(左手)





「貴様は、何が目的でそんなものを創った」





「……時が来れば話す」


左手は、そうとしか返さなかった。





「私が知ると困るようなことなのか……?」







――クレイジーハンド、奴は一体何者なんだ……











一方、‘チームマリカ’が動き出そうとしている時……
カービィがため息まじりの声で話し始めた。





「片っ端から、って言ってもさ…… 」


彼はそのままの声色で続ける。





「これ、ホントに終わるの?」





そう、





あまりにも部屋が多すぎる。


手分けしても相当な時間がかかりそうだ。





「……しょうがないだろ。
このまま何もしないで待つよりはマシだ。
それに俺たちと同じ境遇の人がどこかにいる可能性だって
十分考えられる」


マリオが答えた。





「……確かにそうかもしれないけどさ


カービィが らしくないテンションでそう返す。



「まぁ、あてのない旅に出るようなもんだな。
それならそれらしく、ただ前に進んでいかなくちゃいけない」





「やるしか…… ない。
そういうことだ」


リンク、マリオの言葉にカービィは元気をもらう





「……うん!」










ガチ







「行こう」





マリオのその一言の後、
3人は迷宮へのドアに吸い込まれるように――




by オノグリーン

第4話:敵、そして味方




ガチャッ・・・


「ここも大したことないな」マリオが言った。


気の遠くなるような数だったが、その一つ一つは意外と仕掛けのようなものはなく、誰かが住んでそうな、何の変哲もない部屋ばかりだった。


マリオたちは変哲はないと判断すると、すぐ次の部屋の捜索にまわっていった。


ガチャッ・・・


「畳にちゃぶ台、掛け軸、ここは和める部屋だな・・・」マリオはつい、その場に座り込みそうになった。


「おっと、和んでいる場合じゃない、次いかないと」


「お~い、マリオ、そっちは何かあったか?」リンクが質問した。


「別に~。そっちは?」


「こっちも特に変わった部屋はなかったよ。ただ意外としゃれた部屋が多くて、なんだか楽しい」


「そうだよな。何か一つ一つに罠があったり、敵がいたりすると思ったら、あるのは『普通の部屋』だもんな」

その時だった。

ガチャ、バン!


ドアを開けたと思いきや、すぐに閉めた音が聞こえた。カービィの方からだ。


「どうした!?カービィ!」
「は、早くこっちに来て!」


マリオとリンクは、カービィの方へ走った。


カービィはドアをぐっと押さえていた。


「どうしたんだ、カービィ?」「こ、この中に何かいた!」「そりゃ、いることもあるだろ。『普通の部屋』ばかりじゃ、おかしすぎる」「な、なんでそんな冷静なの?」「そっちこそそんなに慌てなくてもいいだろ。きっと中にいるのは『敵』だ。だが俺たちなら大丈夫だ。自信を持とう」
そう言ってマリオはドアを開けた。


「ちょ、ちょっとう!」「ためらうな。ほら、行くぞ!」
カービィはリンクに引っ張られながら、中に入った。


中にいたのは、すさまじい数の、目が赤く光り、頭には角のようなものがある、人型の戦士だった。全員がマリオたちに視線を向けている


「まさしく『敵』って感じだな・・・」
「ああ。こいつらは一人一人は強くないが、数で勝負するってわけか」


「おい、あそこに上に登れる階段みたいなのがあるぞ!」
「そこに行くためにはこいつらを倒せってわけか。やっぱり『何かある部屋』には『何かいる』んだな


「よし、いくぞ!」


「はぁ!とぉ!」
「そら!」
「やぁ!」
マリオたちはどんどん『敵』を蹴散らしていく。カービィは少し遠慮がちだったが。


「おら、拡散ファイアボール!」
「回転切りぃ!」
「スピンハンマー!」・・・


あっという間に敵は倒れていった。「あら、意外とあっけなく終わったね・・・」動揺が少しおさまったカービィが言った。「まあ最初だ。油断はできない」マリオがみんなの気持ちを引き締めた。


「なぁ、カービィ、なんでさっきあんなに怖がってたんだ?」リンクが訊いた。
「だって・・・、こんな風な『大事件』みたいなの、久しぶりでしょ?だから、そんなに強そうじゃない敵も強いように思ってしまう・・・」「何だよ、らしくないなぁ。『いつものカービィ』はどこいったんだよ?」「ごめん・・・」


「・・・とにかく、先進もう!」マリオがみんなをハッとさせた。


マリオたちは階段を登った。


登った先にあったのは、いかにもまた新たな敵が出そうな雰囲気を漂わせた、広間だった。さっきまでのしゃれた雰囲気と違い、硬そうな銀色の壁、赤い電灯、監視カメラのようなもの、複数のドア、いやシャッター・・・マリオたちは何をすればいいか、分からなかった。


カービィがキョロキョロしていると・・・
音をたてずに上からさっきの敵の巨大版のようなのが・・・


「カービィ、上!」「え!?」気付けば目の前にいた。
「うわぁーー~!!」


バチッ!


一筋の雷撃が、敵を襲った。


恐怖で縮みこんでいたカービィがゆっくりと顔を上げると、そこにいたのは・・・


黄色い体、まん丸の赤いほっぺ・・・「ピカチュウ!」「ピッカ!」
ピカチュウが『でんこうせっか』で、カービィを助けたのだ。


『敵』の向こうには『味方』が待っていたのだ。


「ありがとう!ピカチュウ!」
「ピッカ、ピッカ!」
そのピカチュウの顔はたくましく、自信に満ち溢れていた。


その顔を見たカービィは、負けじとさっきよりも明るい表情になった。
やっと、カービィが「カービィらしく」なった。


・・・その後ピカチュウは言うまでもなく、マリオたちと同行することになった。
チーム名も『チームマリカ』から『チームマリピカ』に改名した。なんだかマリオとピカチュウだけのチームみたいだが・・・
byスマゲン
~執筆後記~
戦闘シーンは最初ということもあり、そこまでリアルにはしませんでした。

第5話:赤髪

そのころ、ハイラルでは、赤髪の剣士、二人が戦っていた。
「マルスと同じ技なのにパワーがあるな・・・やりづらい相手だ。」
と愚痴をこぼしながらアイク天空をはなった。
「そろそろかな。」&br
ともう一人の赤髪、ロイが天空をカウンターしながら言った。
「まずい・・・ぐぁ」
といいながら、カウンターを手首に喰らって、その衝撃で剣が落ちていった。
ロイは剣をアイクに突き付け笑顔を浮かべながら言った。
「強かったよ。これ以上長引いてたら負けてた。」
と言って剣を収めて、ハイラルから立ち去ろうとして歩き出した。
「おい、まてお前は何者だ。」
とアイクは言った。
相手に聞こえなかったのか言ってしまった。



「アイクはどうしたんだ。」
とハイラルから何千キロも離れたところでマスターハンドが言った。
「見つかったから断念したよ。」
とロイが陽気な口調で言った。
「そんな記憶など、記憶の迷宮に入れてしまえば完全消失するのに。」
と吐き捨てるように、マスターハンドが言った。
「まあね。」
by [star]

第6話:操り







「でも、久しぶりに骨のある奴と戦えて良かったよ、僕は」


ハイラル平原の真ん中で
赤い髪の剣士『ロイ』が微笑みながら言った。





「……あぁ」



そう言いながらも、マスターハンドは
ロイから発せられる異常な邪気に戸惑いを隠せなかった。





そう、この赤髪、
見かけはロイであっても
もはや中身はロイではなかった。





「まぁ、剣を落としてしまうなんて
剣士の風上にもおけなかったかな」





あくまで微笑みを絶やさないように、ロイはひとりそうつぶやいた。





「……」





マスターハンドはロイの不気味な笑みを見ながら
頭の中で思考をめぐらせ始めた。






――どうする……?


今は仲間のフリをしてこのロイについているが……
こいつは元のロイではない。


何かの手に操られている、人形だ……












まずいな












『主力』は記憶の迷宮に閉じ込められ、
閉じ込められていない、残った奴らは
何者かの操り人形と化している。





私の知りえる範囲で、ロイと同じように操られているのは

ルイージ

サムス

ピチュー

ゲームウォッチ




誰が、何の目的でこんなことを……?





だが、記憶の迷宮の存在を知っているのは
私とあいつくらいしかいないはずだ。





だとしたら……









やはり、クレイジーハンド









お前なのか?










こんなことをするのは……?
















「ねぇ、マスターハンドってば」


そのロイの声で、マスターハンドは現実に引き戻された。





「あ、あぁ。
どうした?」





「もっと、強い奴はいないのかい?
僕も、僕のこの剣も、戦いたくてしょうがないんだよ……」


やっぱり微笑みながら、ロイはそう言う。


その目の奥には、闇に操られた闘争心が垣間見えた。






「そうだな。
次の獲物のところに案内してやる」


今は、ロイを何とかするしかない。


こんな邪気、本来なら存在してはいけない。





黒く染まった剣を見上げるロイを見て、
マスターハンドはそう思った。



























記憶の迷宮、マリオ達のいる部屋からは
ずっと、ずっと離れたところで、
クレイジーハンドが言い放った。





「さぁ、私をどこまで楽しませてくれるかな……?」





「……」





陰に隠れてそれを聞いていたミュウツーは


無言でその場を去っていった。





by オノグリーン

第7話:問い

「ん・・・あ・・ハッ」
ルカリオが目覚めた所は手術室みたいな所で、
手足は同じく手術台みたいな物に大の字〔尾があるから木の字かもしれない〕にされていた。
その手術台みたいな物は壁に装着した?と言う形で立たされていた。
・・・ここは何処だ
とルカリオが周りの波導を感じようとしたとき
、声をかけられた。
「やっと、目覚めたか・・・」
「誰だ!」
ルカリオは叫んだ。
「我が名はクレイジーハンド」
と言いながら目の前に現れた。
「どういうつもりだ。」
「一つ質問したいことがあってね。質問に正直に答えれば開放してやるよ。遺体はどこだ?」
「何の事だ。」
「とぼけても無駄だ。お前が知っていることはわかっている。もう一度聞く主の遺体は何処だ?」
今度は凄みを利かせて聞いてきた。
「そんなものは知らん。」
「ミュウツー」
「どうしたクレイジーハンド。」
「お前の言う通りだな。やってくれ。」
「どれにする?」
「雷辺りからいこう。」
「いくぞ」
手足を固定している枷から電流が流れた。
「ぐぁぁぁぁ」
とルカリオが叫ぶ。
「吐く気になったか。」
「断る。」
「最大でもう一度」
「ぐぁぁぁぁくっあ゛あ゛あ゛あ゛」br;と悲痛の声が上がる。
「話す気にならんか・・・ロバをやろう。」
「どれくらいする気だ。」
とミュウツーが言う。
「二日もやれば墜ちるだろう。」
「こいつ気絶してるな。」
「こいつが話せば・・・拷問する前に目的を話してやろう。」
「気になっていた。」
「完全な姿に戻ることだ。準備をする。」
「わかった。」


by [star]
~執筆後記~
目的を話すのがが早すぎたので、これだけにしときます。
※ロバというのは中世に行われた拷問の一つで座る所が尖っている木馬に足に重りをつけて乗せて、
股が裂けるような痛みを与える拷問だそうです。

第8話:嘘







その‘準備’に入ろうとした時……





「目的……ね。 僕にも教えて欲しいもんだな」


左手とミュウツーの会話に、ある男が割って入る。


少々風変わりな男で、緑のボウシに緑の服。


その上から青いオーバーオールを着こなした、





その男は……





「……ルイージか」


ミュウツーは、そう言いつつそいつ(ルイージ)から
目線をそらし、続ける。





「何の用だ? お前はこんな拷問部屋などに用は無いはずだろう……」


ルイージは笑みを浮かべ、





「君が話している『遺体』『目的』ってのが何なのか気になってね。
僕だけ何も知らずに行動するのも嫌だしさ、教えてくれないかな?
その『遺体』と『目的』とやらについてさ…… 左手さん♪」


余裕しゃくしゃくといったところか、普段のルイージからは考えられないような
態度から物を聞いてきた。


だが、こういうことを聞いたときの
クレイジーハンドの返答は、いつも決まっていた。





「貴様が知る必要は……」





クレイジーハンドはいつものようにシラを切るが……





今回のルイージは一味違った。





「それじゃあ困るんだよ。
君がその『遺体』を追う本当の理由が知りたいんだ。
目的や概要も分からないまま計画を進める者が居たら、
結局は何もまとまらないまま終わってしまう。
僕やミュウツーならいくらか力になってあげられると思うよ?

きっと今も、ミュウツーに嘘をささやいて
都合の良いように彼を利用するつもりだったんだろうけど……

そんなんでは、君の望む結果は得られないだろうね」











……











一瞬、あたりが沈黙した後に


クレイジーハンドは重い口を開いた。





「……分かった。 本当のところをお前らに教える。
だが、他言は厳禁だ。 もし外部にもれたら……」





「分かってるって! 左手さん。


ルイージは再び笑みをつくりながら言った。





そのとき、ミュウツーが口を挟んだ。





「……それはいいが、こいつはどうするんだ?」


そう、ルカリオのことである。


そこでルイージがある解説をした。





「あのさ…… ロバとかなんとか言ってたけど、
こいつには何をしたって無駄だと思うよ?


かくとう・はがね タイプには
どんな身体的苦痛を与えても、実際はたいしたダメージはないと思うな。
下手したら情報を吐かせるのに1000年以上かかっちゃうかもよ?
まぁ、その前に寿命っていう壁があるけどね。
だからどうかしたところで無駄さ」


ルカリオに拷問をすること自体、無謀であると。

そして、最後にこう付け足した。





「今はぐったりしているんだし、とっとと話を進めようよ」







この一言までには、クレイジーハンドはもう話す決心ができていた。


そして……






「お前らに話すことになるとはな……」






左手が、やっと重たい口を開いた。





by オノグリーン

第9話:訳

「俺とマスターハンドは元々一人の神だった。
神は主の他にも何人もいた。
だが、主は神の中でも強大な力を持っていた。
ある時、主と同じ位の力を持った神が集まり、
神の世界とは別の世界をいくつか作った。
ルイージ、お前がいた世界がその一つだ。
世界を創世した後、
主を含めた神は作った世界の住人や神としてそれぞれの世界に行った。
しかし、主が行った世界は不安定で崩壊しようとしていた。
その崩壊にまきこまれた。
だが主は自分が死ぬ直前、
マスターハンド、俺、主の三体に別れた。
主が持っていた力は俺とマスターハンドに十分の一ずつ、
記憶は俺に与え、
人格はマスターハンドに与えた。
そうして、俺とマスターハンドが生まれた。
俺とマスターハンドは世界を放浪して、しばらくしてから、マスターハンドがこの世界を作った。
で、どうやって来たか知らないが、
お前たちが来た。
俺は最近、力の少なさに苛立ちを覚えてね。
それで思ったんだよ。
元の体に戻りたいと・・・
しかし、一つ問題があった。
それは、死人をどう生き返らせるかだ。
調べてみたら方法が見つかったんだよ。
それには、元の体と強い生命エネルギーが必要だった。」
「だからこいつを連れて来させたのか。」
長らく沈黙を守ってきたミュウツーが口を挟んだ。
「そうだ。しかし主の遺体の在り処を知っていたのは知らなかったが・・・
拷問に強い奴の為に濃度十倍の痛みを増幅する強感剤と強力な自白剤も用意した。
これで効果は何倍にもなるだろう。
ここは誰も侵入できないエリアだから敵が来る事はない。
協力してくれるか [hatena]
「いいよ。訳も話してくれたしね。」
とルイージは承諾した。
「いいだろう。こいつを投与してから、ロバをやろう。」
とミュウツーも承諾した。


by [star]

第10話:想定外

「ククク、せいぜい苦しめ……
ルカリっ……!」

クレイジーハンドがそう言ったときだった。


「な……!」


(左手)が驚くのも無理はない。


なぜなら……





ル カ リ オ は 消 え て い た


その跡には、小さな人形だけが残っていた。


「……やられたな」


ミュウツーが、少しため息混じりで続ける。


「この土壇場に『みがわり』か……
奴の心はまだ折れてはいなかったな」


「まさか、まだ『みがわり』を使える体力が残っていたなんて……
まずいね、こりゃ。」


言ったのはルイージ。


だが、彼だけでなく残りの2人も、その危険性を理解していた。



そう、



「話を聞かれちゃったね、左手さん」



体力を残しながらも、気絶しているフリをしていたのだ。


当然、(ルカリオ)の耳に今の話は入ってしまっただろう。




「……」




怒りに震えているのか、焦りを感じているのか。
クレイジーハンドは黙りこくったままだった。



しかし、左手はそれでも冷静に
その静けさを打ち破った。



「……ルカリオを捕獲し直せ、ルイージ。
このまま野放しにするわけにはいかない」



「はいはい……」



指示を受けたルイージはぶつくさ言いながら、
しぶしぶとその場を立ち去った……




「……」


そのルイージの後姿を、
ミュウツーは何も言わずに見つめていた。






――頼んだぞ、ルイージ…



そのときに一瞬だけ、
ルイージはミュウツーの方を振り返った。













「……よし、これで先に進めそうだな」

そう言い放ったのはマリオだった。



敵を一掃したマリオ達は目の前の階段へ足を進める。




――記憶の迷宮、上の階。


そこでマリオ達を待ち受けていたのは、奇妙な仕掛けだった。



部屋の壁際に沿って、何本かの燭台が並んでいる。


それ以外、特に何の変哲も無い部屋だった。



もちろん、マリオ・カービィ・ピカチュウ…… と
この妙な光景に頭を悩ませる。



だが、この謎に立ち向かう者が一人だけいた。



「もしかして……」



リンクだった。



彼は、この光景を見慣れていたのだ。




「マリオ、火をくれないか」

部屋の隅に落ちていた木の棒を拾い上げながら
リンクはそう言った。



「え? あ、あぁ……」



当然、マリオは困惑したが……


とりあえずリンクの言葉に従ってみる。



「そりゃ」





ボウッ





木の棒に、小さな火が宿った。



すると……



「ハッ!」



リンクは壁に沿って走り回り、



次々と燭台に火をともしてゆく!




そして、最後の一本に輝く火の光が見えた瞬間だった。






「! 何だ!?」






部屋の中央に、
さらなる輝きを放ちながら、何かが現れようとしていた……!



by オノグリーン

第11話:賭け

「ミュウツーお前には言っておくが、変な事を考えるのはやめておけ」
・・・ばれたか
「お前達には頭に虫が入っている。反逆する様な行為をすれば記憶とともに人格が変わる。」
「気を付けとく。」
・・・まずいな





・・・外の世界に出られない。
「まったくの想定外ではなかったみたいだな。」
・・・どうする?拷問のダメージも残ってる。
時空を揺らすのはこの体ではどこに行くかわからない。
でも、捕まる訳には・・・やるしかないな。
ルカリオは自分の周りの波導を揺らしはじめた。
「うまくいってくれ」
不意に光が出始めてルカリオの体を包んだ。
by [star]

第12話:バグ



「……!」
そのとき、ルカリオは目の前の光景に半分絶望した。

ミュウツー、ルイージ、クレイジーハンド
もうこの3人が自分の前に立ちはだかっていたのだ。

「……その身体で無理をするのは止めておけ」
とミュウツー。

どうやら彼が放った光がルカリオを捕獲しているようだ。

「ふぅ…… これで一軒落着だね。ミュウツー」
ルイージが微笑みながらミュウツーに言った。

続いてクレイジーハンドの方に振り向き、
笑みを崩さないままでその大きな左手へ歩み寄ってゆく。



――ルカリオを捕まえて『一件落着』。
クレイジーハンドはルイージの言葉をそうとらえていた。

だが、それが大きな勘違いであったことを彼は身をもって知る――



「あ、そうそう、左手さん。君に渡さなきゃいけないものがあったんだ」



「……こいつ(ルカリオ)が持っていたものか?」
クレイジーハンドがルイージに聞く。



「……そうだよ。 えーと……」
そう言いながら、ルイージはポケットをがさごそと探っている。

ルイージが妙に間を空けて『そうだよ』と言ったことに
クレイジーハンドは少しだけ違和感を感じたが、特に気にすることはなかった。

そして……

「これ受け取ってよ」
その一瞬、クレイジーハンドはルイージの目から殺気じみたものを感じとった。

「な……!」


ドガァァァァン!


ルイージがボムへいを取り出すと同時に点火し、前にいる左手におもいっきり投げつけたのだ!

さすがのクレイジーハンドも、その一瞬の出来事には反応できなかったようだ。

「貴様ッ!」
爆発の威力に苦しみながらも、クレイジーハンドは怒号を発するが……

「じゃあね♪」
ルイージがそう言った瞬間だった。


ビュン


「何!」

目の前にあったルイージの姿がミュウツー、ルカリオと共に消えてしまった。

「くそ、テレポートか、ミュウツーめ……!」

一人取り残された左手が叫んだ言葉だった。



……



ビュン


「うわっと」

3人は、広い広い草原に放り出されていた。

「……ここは……?」

目を覚ましたルカリオはミュウツーに聞いた。
その声はまだ寝起きのように低い。

「……ハイラル平原らしいな」
ミュウツーも疲れたような声でそう返した。
3人とも、体力を大きく削がれてしまったようだ。

「あぁ、こわかった……」
ルイージが元気のない声で言った。

それもそのはず、
『今までのルイージ』はすべて演技。
ミュウツーと意識下で密かに交わした、作戦によるものだった。

――クレイジーハンドから情報を聞き出して逃げるための――

「もう少し情報を聞き出したかったが、もうあそこに居座るのももう限界だった。悪いが作戦を前倒しさせてもらった、ルイージ」

「はぁ、まだ心の準備もできてなかったのに……上手く逃げれたから良かったけどさ。ところで『居座るのも限界だった』って?」


ルイージの問いにミュウツーは淡々と答えだす。

「私達にかかる疑いをあれ以上大きくするのは危険だった。 それに、
‘お前達には頭に虫が入っている。反逆する様な行為をすれば記憶とともに人格が変わる’
……奴がそう言っていたからな」

「へ……? 虫……?」
ルイージが青ざめた顔になる。

だが、そのままの調子でミュウツーは続けた。

「……もちろん本当にアタマの中に虫が住んでいるわけじゃないぞ (^^;
さっき私達がいた所はクレイジーハンドに支配されている空間だ。
奴は『お前達の行動はつつぬけだ』ということを言いたかったのだろう。
‘記憶や人格が変わる’とかも言っていたが間違いなく脅し文句だ。
奴はまだ力が戻りきっていない故、(バグ)をそんな器用に操ることはできない。
無論、奴自体にもそこまでの大きな力があるわけでもない」

「ビックリした~ で、(バグ)って……?」

(バグ)』という聞きなれない単語にルイージは疑問符を浮かべた。

「……また後で話す。今話してもそのイメージはつかめないだろう」

「……そうなんだ」

話し終わったところでルイージにつかの間の安心が訪れた。
途端、急に身体の力が抜ける。

――心も身体もクタクタだ。 
こんなんじゃファイアボールすら打てそうにない……
でも、こんな所でへたるワケにはいかない。
こうしている間にも兄さんは――

「お前も、無理するのは止めておけ」

「……」

「兄を助けたいのは分かる。だが、そんな体調では出鼻をくじかれるぞ」

テレパシーを使えば、いや、使わなくともミュウツーはある程度、人の思考や気持ちが読める。

ましてやルイージが疲れきっていることなど初見のルカリオでもすぐ分かることだった。

それに、そもそもダメージが一番大きいのは当のルカリオなわけで。

「助け出してくれたことに礼を言う。だが、私もそろそろ限界だ…… できれば少し休みを頂戴したいのだが。」

「……そういうことだ。少し、休憩をとろうじゃないか。兄を助け出すのはまだ遅くないはずだろ……?出発はそれからだ」

「わかった…… 素直に従うよ」



ルカリオを加え、3人の目指すところは一体――

by オノグリーン

第13話:鏡に映る影

…その頃のチームマリピカ…。


「・・・これは・・・。」


マリオが言った。


「階段…だねぃ。地下へ続いているみたい。」


続いてカービィがこう言った。


そう、仕掛けを突破して出てきたもの…それは、地下へと続く、この階段だったのだ。


「気をつけていくぞ。何があるか分からないからな。」


そうリンクが言った後、4人は階段を下って行った。







「ねえ、そろそろどっかの部屋に着かないかなあ。妙に長いよ、この階段。」


「確かに…長い階段だな。だが、そろそろ部屋に着くだろう。」


カービィの言葉をリンクが返した。

確かに、この階段は長い。

階段を下り続けて、もう5,6分ほどたっているが、部屋には着かない。だんだん体力も消耗されてきた。

まだつかないのか、まだつかないのか、と4人が思いだした


その時!


「ピッカ!ピッカ!!」突然、ピカチュウが声を発した。


「どうした、ピカチュウ!何かあったのか?」マリオが聞いた。


するとピカチュウは…

「ピカ!ピカカ!!」

まっすぐ前を指差した。


「…あ!光だぁ!」カービィが言った。確かに、ピカチュウが指差した場所からは、光がかすかに漏れている。


「やっと部屋に着くんだな。」リンクが言った。


「よし!みんな、行こう!」


マリオの声とともに、4人は光のもとへと駆け出した。







「うひゃぁ~…すごいなぁ~。」


「確かにすごい…。でも、変った部屋だな。」カービィとリンクが言った。


2人がそういうのも無理はないはず。

今、チームマリピカがついた部屋は、入り口からみて左側の壁と天井に大きな鏡がある部屋だったのだから。


「なんかあやしそうな部屋だな…。いろいろと調べてみるか。」

そうマリオが言った後、4人は部屋を探ってみることに。




「(まず怪しいのは…この鏡だよなぁ…。)」


そう思ったマリオは、鏡をしばらく見つめていた。


「(ダメだ…。見てるだけじゃあ、何もわからない。)」


マリオは、鏡に触ってみようとした。








その時!








スゥッ…








怪しげな影が一つ、鏡に映った。




当然、マリオはすぐに振り向いた。




でも、いるのは他の3人のみ…。




「(気のせいか…?)」




そして、マリオは、また眼を鏡に戻した…。








す る と …








スゥッ…








また先程の影が鏡に映った!
















・・・あいつは・・・
















「避けろォ!!3人とも!もう敵はこの部屋にいるんだァ!!」
















マリオが大声で叫んだ。


by アイリス

第14話:故郷






「さあ・・・ここに次の獲物はいる」


マスターハンドが街を指差しながら、ロイに向かって言った





「獲物の名前は、教えてくれないの?」



ロイが悪魔の微笑み顔をして聞いた




「ああ・・・それはお前が探し出せ」


「面倒くさいなァ・・・何で教えてくれないの?それとも、もしかして、本当はここには強いヤツがいなくて・・・」



「いや・・・強いヤツはここにもいる。とにかく、強いヤツを求めているのなら、自力で探してこい」




「・・・分かったよ」



ロイが諦め顔と微笑が交錯した顔で言った

そして、マスターハンドが指差した街の方へ歩き始めた











ロイが見えなくなってから、マスターハンドはつぶやいた



「ここには、『ロイ』という強いヤツがいた・・・故郷にでも連れてきたら邪気から解放されるかと思ったが・・・失敗だったようだな。クソッ、ありとあらゆる方法を試してるっていうのに、ロイのヤツ、全然邪気から解放される気配が無いなぁ」
















「まずいな・・・」



クレイジーハンドがつぶやいた


相当焦っているような様子だ




「主のことが、このままでは外部に漏れてしまう・・・そうしたら、右にも俺の考えがバレてしまう・・・」





クレイジーハンドは、恐れていた




主と自分が合わされば、人格が無く、力だけが溢れている存在になる



右に俺の考えがバレたら、アイツは俺のことを、『破壊神』・・・破壊だけの存在になってしまうとして、俺のことを食い止めに来るだろう




そうしたら、邪魔だ








「仕方無いな・・・ルイージ、ルカリオ、ミュウツーをまた捕らえて、ルカリオには主の遺体の場所を聞き出して、ルイージたちは‘記憶の迷宮’に入れておこう









クレイジーは、無線機を持ってきた






「ロイ・・・右に潜入捜査しているところ悪いが、作戦変更だ。ルイージ、ルカリオ、ミュウツーを捕まえてこい」




無線機からはくぐもった声が聞こえた






『僕的には、強いヤツと戦いながら潜入捜査する方が楽しいんだけどね・・・今も、強いヤツを探しているところさ。そんな捕獲なんて、他のヤツに命令すればいいじゃないか』





「サムスやピチューにも、捕まえるよう命令しておく。じゃ、頼んだぞ」




『アッ・・・ちょおーッ!!』


ブツン!!


無線機は切れた















「・・・全く、自分勝手だな・・・」







ロイはつぶやくと、無線機をしまった







そして、街を離れていった



by.ゼルダ

第15話:理由








ルカリオ達は休憩しながら話していた












「・・・なんで、クレイジーハンドは力不足を感じたんだろうね?神の力を1/10持っていたなら、かなりの力だと思うんだけど。」












「神の力が1/10程度じゃ足りないような事があるのだろう。」










「・・・マスターハンドはクレイジーハンドの計画に気付いているのだろうか・・・。」










「・・・とりあえず、休憩はこの辺にして、そろそろ行かない?」









「ああ・・・じゃあ行こうか。」





















「しかし・・・右をどうするかな・・・。」











クレイジーハンドは考えていた。













このままでは、問題が残る。












計画がばれたら、右は俺を破壊神として倒そうとするだろうが、本当は違う。










本当は、










右も主と統合させなければならない。









だが     










右は、自分でも知らない間に、『闇』を植えつけられている。











このままでは、いずれ闇に取り込まれる。












主とも統合できない。










早く、『闇』を取り去らなければならない。







マスターハンドが死ぬ事は、世界の崩壊を意味する。









新しき物は出来なくなり、滅びるだけの世界となる。













『闇』を取り去り、『闇』を植えつけた者を倒し、世界に平和を取り戻さねば・・・。









by.シーク

第16話:切り札






クレイジーハンドは、何か考え…、…ついに決心したようだ。




「ふう、できれば秘密にしておきたかった。表立っては出したくなかったが…、…しかたあるまい、呼ぶか…。」




そうして、クレイジーハンドが手をパチンッ、と鳴らすと…、…そこに立っていたのは、5人のスマブラ戦士だった。




「お前らなら、出来るだろう…。リュカ、ドクターマリオ、ピクミン&オリマー、ファルコ、クッパ。マスターハンドの捕獲、および、‘記憶の迷宮’外のスマブラ戦士を…、…そうだな、5人ぐらい捕まえてきてくれ。5人捕まえたら、残りは‘記憶の迷宮’に入れてもいい…。どうとでもしろ。」




「はあ…、注文が多いですね…、ふふっ、まあいいですけど…。」




そう答えるリュカの目には、怪しげなものがあった。完全に催眠状態であった。




「では…、さっそく行ってきてくれ。」




「御意…。」




クッパのその言葉が言い終わるか終わらないかのうちに、5人はリュカのテレポートでどこかへ行ってしまった。






「はあ…、…ああやって操らない限り、用件を聞かないからな…。…あいつらには本当のことをいったんだが…、…それだけ右を過信しているようだな…。」













その頃、チームマリピカの状況…。






「避けろォ!!3人とも!もう敵はこの部屋にいるんだァ!!」




その掛け声とともに、全員が緊急回避で身を引く。すると…。






ベシャアァッ!!




「うわぁっ!?」




直前まで3人がいた床に、何か酸のようなものが放たれた。




そして、その床がドロドロに溶けてしまった…。




「な…、…今、どっから打ってきたの!?それに、あの破壊力!?」




カービィはかなりパニックしている。それに代わって、リンクがマリオに聞く。




「なぜ、姿が見えないんだ…。だが、よく気づいたな、マリオ。」




「ああ…、…うっすらと、鏡に影が映ったんだ…。多分、あいつはカメレオンみたく、体の色を変えられるんだ。」




「やっかいな能力だな…。」




だが、相手は休ませてくれない。




「!!ピカチュウ!!後ろだ!!」




「ピッカ!!」




ピカチュウは先ほどの酸攻撃の道筋をわかっている。ピカチュウは、軽く右によけた。これで避けられるはず…。







攻撃が…、…同じならば…。






ドカッ!!




「!?ピカチュウ!?」




相手の攻撃があたった。かすったくらいだったが、攻撃力は高いようで、ダメージはでかい。




「ピカチュウ!!」




マリオはすぐさま、吹っ飛ばされたピカチュウのところへ向かおうとするが…。




「マリオ!!酸が飛んでくる!!」




「っつ!!」




なかなか酸攻撃で、ピカチュウに近づけない。




「なんでピカチュウに攻撃が…?酸は飛んでこなかったのに…。」




「それだが…、…少ししか見えなかったが…、…どうやらベロだ。ベロで攻撃してきた。」




「なんてやっかいだ…。
っく…、『ファイアーボール』!!」




苦し紛れにファイアーボールを打ったが、そんなものでどうにかなるはずが…、…そう思っていると…。






ボンッ!!







なんと、そのファイアーボールがたまたま当たった。まさかの攻撃があたり、驚いていると…。






フワワァ…




なんと、リンクたちの目の前で、何かが浮き上がっていく…。そして…、…浮き上がる先には…。







「カービィ!?」




そう、『コック』状態のカービィがいた。




「いっけええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」




その吸い込みにより、敵が少しずつ浮く。




そして…、…ついに…。






キュポン!




鍋の中に、敵が吸い込まれた。



ぐつぐつとカービィが煮込み、出来上がる頃には…。






ハートの器になっていた。




「… (^^;




あっさりついてしまった決着に、マリオたちもボーゼンとするばかり。何から聞けばいいか、よくわからない。




あ然としていると、カービィがピカチュウにハートの器を渡していた。たちまちピカチュウが元気になる。




「な、なんなんだったんだ?今のは?」




リンクが聞く。




「えへへ…。今のはボクの必殺技…。…言うなれば、『最後の切り札』ってとこかな?技の名前は『コック』。カワサキさんを吸い込むと出来るんだ。」




「で、でも他に敵なんかいなかったはず…?」




「ボクはね、ちょっとの間、敵やら食べ物やらをためられるんだよ。もしかして、あったかな…?って思ってたらビンゴ!!あったんだよ。うまくいく確率は低いけどね…。」




(^^;




二人は、もう何も聞けなかった。




「それより、見て!!さっきのやつを倒したらね、こんなものが!!」




カービィの手には、ちっちゃな押しボタンが…。




「すんごい、意味ありげだな…。多分、それが次の部屋へ行く手かがりだろう。」




「じゃあ、そろそろ出発するか?ぐずぐずしてても、何も変わらないからな…。」




「ああ、そうだな。…みんな、準備はいいか?」




「ピッカア!!」




ピカチュウの返事と共に、マリオがスイッチを押した。そして…。







マリオ達は、次の部屋へとワープした…。




byネスリュカ

第17話:新たなる敵

「ここは・・・殺風景すぎるな・・・」
マリオたちがでてきた部屋には何もなく、まったくの「無」の世界だった
「・・・・?なんだこれは?」
リンクが瓦礫の破片のようなものを手にとる
「破片みたいだね・・・ってことは敵がもう来てたってことかな?」
カービィが不思議そうに言った瞬間・・・・
「・・・!??ピカッ!!ピッカァ!!」
ピカチュウが叫んだのも時すでに遅し・・・・
「!?うわぁぁあああああ!!」
「リンク!!」
上から降ってきた巨大なロボットによりリンクの姿はどこかへ消えてしまった
「まさか・・・リンク・・・・」
「お前は・・・・ガレオム・・?」
「ピカ!!」
「違う・・・!こいつはガレオムなんかじゃない!!!」
そのロボットの目は薄黒く、死人のような目をしていた
「こいつは・・・まさか亡霊・・・・・!?」
そのロボットは天井をぶち壊すような勢いでジャンプした・・・
byキンニクン

第18話:最強

「話せる相手じゃない。ファイアボール」
とマリオはファイアボールを打った。
しかし、ファイアボールはロボットの体をすり抜けた。
「貴様・・・貴様だけは」
と叫びつつピカチュウをつかんで思い切り壁にぶつけた。
「ピカァ・・・ピ」
ピカチュウの体は壁に食い込んだ。
「ピカチュウ!」
とカービィは叫んだが反応がない。
「この〜、ハンマー」
と言ってロボットに突っ込んだ。
「おい、カービィ待て!」
とマリオが制止したがカービィはかまわず突っ込んだ。
案の定カービィの攻撃はすり抜けた。
だが勢い余ってロボットの後ろにカービィは出てくるはずだったが、
出てこない。
「助けてー」
どうやらロボットの中に入ってしまったらしい。
「ハンマー・・・ストーン・・・最後の一つのコックだ!」
本人も暴れているらしいが効いてない・・・


by [star]

第19話:メモリー







「あ、あいつ……?」




目の前の敵にマリオは困惑していた。











くそっ、一方的すぎだ!




こちらの攻撃だけが透かされるッ





ふざけやがって……!

















どうしようもない、そう思って絶望感に支配されてゆく中
自分の隣から、聞き覚えのある声がやってきた。














「……存在と次元が一致していないんだ。 オリマーから聞いたことがある」
















「リン、ク……?」




その声はリンクのものだった。





「お前、さっきの大丈夫だったのか?」





「……あぁ」





リンクは淡々とそう答えた。
だが、その声にはまるで感情もなにもこめられていないような気がした。





「どうしたぁ……? マリオ……」





「……」

















目の前のリンクに違和感を感じる

















彼とは長い付き合いだ。
少し様子がおかしいのが見て分かる……

















「……よそ見してていいのかい……?」

















 「うわっ!」


















リンクの忠告で我に返った頃には、目前までガレオムの一撃が迫ってきていた。





極限ギリギリでそれをかわす。
まさに間一髪だった。











……まぁいい。リンクのことはとりあえずこの戦いが終わってからだ……!





気を持ち直し、今度はリンクに問いかける。

















「で、さっきの続きだ。 オリマーはどうしたって?」





「……オリマー、彼も冒険のときにこんな感じの敵と対峙したことがあるそうだ。
こいつを叩くためには、どうにかして存在をここの次元に戻してやらないといけない。
彼がそんなことを言っていた」





「どうにかして……か。 そのときはオリマーはどんな方法をとったんだ?」





亡霊ガレオムの猛攻をかわしつつも二人の会話は続く。





「……まわりに‘強い衝撃をあたえた’そうだ」





「衝撃って…… あのデカイのに効くような衝撃なんてできるのかよ……?」





「分からない。 せめて奴が苦手としているものがあれば……」





マリオは考える。苦手なもの……




過去の自分を、記憶を振り返る。




そうすれば、答えはおのずと導かれる。







そう、ここは 





記 憶 の 迷 宮 ……








「……光」





マリオからその一言がもれた。





「マリオ……?」





「光…… 闇を切り裂くような光なら、あいつの存在を呼び戻せる……かもしれない」








周りの闇さえ、すべて照らせるまばゆい光なら――



by オノグリーン

第20話:存在と次元




周りの闇さえ、すべて照らせる光…


マリオは、"考えて"いた。


周りの闇をすべて照らせる光なんてあるのか…?


記憶  闇  光  …





そして、今目の前にいる、"存在と次元が一致していない"という








ガレオム








まず、存在と次元が一致していないとは、どういうことだろう…。








そして、その存在を元に戻すにはどうすればいいのだろう…。








マリオはさらに考えてみた。








存在と次元が一致していないというのは一体…?少し考えてみよう。
存在=そこにあること、そこにいること。次元=ものや空間の大きさの基準。
つまり、単純に考えてみて、存在と次元が一致していないというのは…








今目の前にいるガレオムは、そこに見えるけど違う空間にいる…?








どういうことだろうか、ますますわからない。








とりあえず、次のことについて考えてみよう。
存在を戻す方法…。


― 光 ―  …かぁ…。








マリオがそう思った








その時!!

















・・・"考える"・・・じゃなくて、"見る"んだ・・・。

















突然、声が聞こえてきた。

















なんだか、聞きなれたような・・・でも、変っているような・・・そんな声が。








どういうことだよッ・・・。

















簡単なことだ。さぁ、目を閉じて

















見ろ!

















その瞬間、マリオの意識が途切れた。


by アイリス

第21話:記憶の迷宮






「・・・ここはどこかな?」








少年はその部屋で目覚めた







どこだろう、ここは・・・ここに来る時の記憶が全く無い・・・






「・・・とりあえず、部屋から出てみようかな・・・」






その少年が部屋から出ると、あったのは   







部屋、部屋、部屋






「・・・まさかボク、閉じ込められたっていうパターンかな!?このラビリンスに!!」






うろたえる少年   ネス






そうさわいでいると、他のドアからも人が出てきた







「ここはどこでしょう・・・」









ゼルダだった





「ゼ、ゼルダァ!?どうしてこんなとこにいんの!?」





「ネ、ネス!?どうしてって言われても・・・記憶にありませんわ。ここはどこですの?」



「・・・ボクも知らないんだよ・・・」







そのまままた、沈黙がもたらす静寂に包まれた







「・・・・・・・・・」






「・・・・・・・・・」





何となく気まずい雰囲気








そんな膠着状態の中で、先に口を開いたのはゼルダだった






「・・・とりあえず脱出を試みましょう・・・”フロルの風”!!」







この雰囲気をどうにかしようとするのと、脱出の可能性を信じて、ワープしようとしたゼルダ




だが、ワープは出来なかった




「おっ、おかしいですわ。ワープができません。どうやら、ワープが封じられているようですわ」



「ボクたちをここに閉じ込めたヤツも、バカじゃないってことかな・・・って、あれ?ここに来てるの、ワープできる人ばっかだね」






「あら、そういえばそうですわ。私たちをここに閉じ込めた方は、ワープできる人が邪魔だったんでしょうか?」





「ううん・・・でもリュカが居ないなあ・・・どうしてだろう」































「・・・で、何から狩る?」





ネスたちがまだ‘記憶の迷宮'に入れられる前の、リュカたちの会話







「やはりここは、超能力や魔法を使える者から狩るべきだろう」


Dr.マリオが言った





「どうしてだ?」


ファルコがDr.マリオに聞き返す






「よく考えてみろ。どうしてルカリオが主の遺体の場所を知っていると思う?恐らく波導の力で、未だ強大な力を発している遺体を見つけたのだろう。クレイジーハンド様の目的は、『主』の遺体の場所を知ることだ。『適当に五人連れて来い』と言っていたが、やはりクレイジーハンド様が一番お喜びになるのは、『主』の遺体の場所を知っている者を捕らえてきた場合だろう」







「で、それがどうかしたのか?」





ファルコがしつこくまた聞いた





「まだ分からんのか貴様は・・・いいか、恐らくルカリオは、『波導の力』で『主』の場所を知ったのだぞ。その『波導の力』の次に『主』の遺体を見つけやすいのはどんな能力だと思う?恐らく超能力とか、その類だろう」





「なるほど~・・・じゃあ、ネスとゼルダだな」






「そういうことだな。さ、じゃあ狩ってくるか」



















クレイジーハンドの所に、五人がテレポートで現れた



「クレイジーハンド様、とりあえず二人狩って来ました」




うやうやしくクレイジーハンドに獲物を見せるリュカ





だが、クレイジーハンドの返事は冷たかった






「こいつら、確かワープ使えるよな?」




「ハイ」




「またミュウツーたちのように逃げられたら面倒だ、‘記憶の迷宮'に入れてこい。お前たちに言い忘れていて悪いが、今度からはワープを使えないヤツを連れてくるように」









その言葉を聞いて、リュカたちは思わず涙が出てきたが、口答えするワケにもいかないので素直に答えた


「・・・ハイ・・・分かりました・・・」









リュカたちは‘記憶の迷宮'に二人を放り込むと、またテレポートでどこかへ行った






それから、クレイジーハンドはつぶやいた





「何だアイツら・・・凄くショゲてるように見えたが、何かあったのか?それとも、オレ何かしたっけ?」




クレイジーハンドは、頭をひねって考えていた


by ゼルダ




※ラビリンスとは迷宮のことです。

第22話:記憶







ネスたちが記憶の迷宮にて、脱出する方法を考えている頃     











「コレはどういうことだッ!?わたしはガレオムなど送り込んでいない!!」











違う場所にいる二人の神     マスターハンドとクレイジーハンドが叫んだ。









記憶の迷宮を知っているのは、左とわたしだけ・・・。やはり・・・。









マスターハンドは、クレイジーがガレオムを送り込んだことを確信した。











「あいつめ・・・。元亜空軍の、ガレオムを送り込むとは・・・。何をたくらんでいる・・・?」
























「まずいな・・・。」








クレイジーはつぶやいた。








このままでは、右に俺がガレオムを送り込んだと勘違いされてしまう・・・。









俺では無い。送り込んだのは悪に侵された右だ。









おそらく、自分でガレオムを送り込んだことは覚えていまい。









多分、『闇』にとって都合の悪い記憶は、別の記憶とすりかえられているだろう・・・。










記憶が入れ替えられたら、普通は違和感を感じるのに、気付いてないみたいだし・・・。










かなり闇に侵されているようだな・・・。











さて、どうするか・・・。












右は、闇に侵されている故、気付かないが     気付いても記憶をすりかえられているのだろうが     
すでに、二人の神のうち、一人が闇に侵されているため、力の均衡が崩れてきている。










俺の力と、右の力がつり合わない。









そのせいで、この世界は、崩壊してきている。










いずれ、主の世界と同じく、不安定になり、そして・・・



























滅びゆく。









早く主を見つけなければ・・・。
















"この世界"に生きる、全ての者のために     








by.シーク

第23話:「悪」の正体






………。




長い静寂が、しばらく‘記憶の迷宮’に流れた後…。






…マリオが投げられ   …ゆっくりと落ちてき     

…フィギュア化した…。

















~その頃、ルイージ達の状況~




ハアッ、ハァ…。…く…、…しつこい!




彼らは、サムス・ピチュー・ロイと戦っていた。襲われたのだ。不意打ちされた。






そして、いやさらに、両者とも3人でこそはあるが、ルイージらの方は、まだ疲労が残っている。結果は見えていた。




カランッ!






ミュウツーの『念のスプーン』がはたきおとされた。






「あ~あ、がっかりさせるなよな。『最強のポケモン』がこんな程度だとはな…」



「まあ、どうでちゅか…?『負け』というものは…?」



「はっきり、私の出る幕がなかったわね…。…とりあえず、そいつらは‘記憶の迷宮’にでもいれて、ルカリオをあいつに差し出す。これでおしまいね」




くっそ…!




誰か…!



















~そして、マスターハンドのいる場所~




「お前らっ…!…なんでこんなことを…!」




「さあ?なんででしょうかねぇ?」




あざ笑うようなオリマーの口調。




「まぁ、それは自分でクレイジーに聞いてください。ただし…、…それまであなたが気絶してなければっ★




そして、全員の攻撃が、一斉に。  マスターハンドに当たった…。



















そして、「悪」はそれを見ていた。









そう…、…「主」の敵でもあり、「悪」の正体でもある、タブーが。




「くくくっ…。…せいぜい苦しめ…。…ルカリオの知っている『ニセモノの遺体』ごときに、ここまで躍起になるとはな…。…貴様も、つくづく馬鹿だなぁ…。…クレイジーハンド…。…なにせ、『ホンモノの遺体』はこちらが持っているからな…。…さてと、‘記憶の迷宮’とやらに『立体映像ガレオム』も送り込み、リンクも影武者に入れ替えた…。…ルカリオの居場所をサムス達にも教えたからな…。…マスターハンドも捕まったことだから…、…挨拶しに行くか。もはや私の操り人形と化したマスターと、ヒーロー気取りのクレイジーに…。」




冷たくあざ笑う、タブーが動いた。






by ネスリュカ

第24話:『空間』の中で






「・・・ここは・・・どこだ・・・?」
マリオは何もない『空間』にいた
・・・聞こえるか・・・?
「さっきの声か・・・?どういうことだ?」
さきほどの『声』は答えた
「お前のいた世界は今時がとまっていると言っていいだろう・・・そしてお前には伝えたいことがある・・」
「なんだ・・・?」
「・・・ガレオムは・・・」
「・・・・・・?」
____________________






「さて・・・・まずはクレイジーのところに行くか・・・」




タブーは笑いながら言った
「マスターの方はほっといても大丈夫だろう・・・」
マスターは確実にゆっくりと闇に浸透されていっている
そしてマリオ達のほうは倒せない『ガレオム』





その『ガレオム』を倒す方法は『空間』にいるマリオに伝わっていた・・・
by キンニクン

第25話:本気

サムス達が勝利を確信して嘲っている時、
「やはり、プロトタイプでは駄目か・・・」

とミュウツーが呟いた。
その時、ミュウツーの体が紫の炎で燃え出した。
「自害しちゃったよ」
とロイが呆れた声を出した。
「誰が自害したって?この雑魚が。」
と背後から声がした。
「!」
ロイは振り返ったが誰もいない・・・
「ぐほ」
「ぐっ」
とまた背後から声がした。
ロイはまた振り返った。
サムスとピチューが倒れていた。
「シャドボール」
その瞬間ロイは背後に強い衝撃を受けた。
「ぐぁ」
ロイは気絶した。

「片付いたな。」
・・・強い
とルカリオは思い、
・・・敵じゃなくてよかったぁ
とルイージは思った。
「余裕こいてた割には雑魚だったな。」
とルカリオとルイージを助け起こしながら言った。
「あれは何だ。」
とルカリオが言った。
「少し本腰を入れただけだ。」
と軽く言った。
「強すぎだろ」
と言うルイージ
「相手が弱すぎるんだろ。」とルカリオが言った。
「傷だらけのくせに」とルイージはつっこみをいれた。
次の瞬間、ルカリオの傷が消えた。
「傷だらけに見せかけてただけだ。」
「・・・ (^^;
・・・この人たち強すぎじゃね
「こいつら洗脳されてないみたいだな」


by [star]

第26話:左手の戦い













「どうすれば……?」


クレイジーハンドは自分に問い詰める……!





どうすれば主が見つかる


どうすれば皆が味方になってくれる





どうすれば、








この世界を救える……!









考えても考えても、答えは出てこない。


頭の中ではその質問がループし続けていた。














そんなとき、訪問者が一人、彼の元へやってきた。


思考の途中にずうずうしい奴だ……


せっかく来た訪問者にそう思ってしまうのは大変失礼なことである。















しかし、そうも言ってられない。


今、自分の目の前にいる奴には、自分の持ちえるすべての敵意を総動員しておもてなししなければいけない。





……招かれざる訪問者がやってきてしまったのだ。











――そう、‘禁忌’、奴が。























「き、貴様は……!」











クレイジーハンドは動揺した。


今、自分の最大の敵が目の前に立ちはだかっているのだから。








敵は、目線をクレイジーハンドから全くそらすことのないまま 挨拶を始めた。











「久しぶりだなぁ、左手」





喋り方がやはり気に入らない。


クレイジーハンドはそう思ったが、自分が何かを言い返す前に
相手― タブー ―は次の言葉を発していた。











今の気分はどうだい?











「!!! やはり、貴様が黒幕か!」











「黒幕…… まぁ、ご名答だな。
そうさ、右手を闇に染めたのも、ガレオムを送り込んだのも
みーんな、





私の仕業だぁ! 」











いかにもこちらを挑発しているその言葉、態度。








クレイジーハンドはあまりの怒りに言葉がでなかった。








いや、














言葉の前に、‘手’が出てしまっていた。











貴様ァ! 」











クレイジーハンドがものすごい勢いでタブーに殴りかかる!





「ハハ、手らしく‘手’を出してきたな。 無駄なことを……」





タブーは自分の前面にシールドを張り、難なく左手の突撃をやり過ごす。








次の瞬間、むなしくも地響きが当たりに響き渡った。


クレイジーハンドが、その反動で地面に叩きつけられてしまったのだ。
あのときのマスターハンドのように……














「クレイジーハンド、お前も右と同じだなぁ!? 
奴も結局、何もできずに最終的にはあの32匹の虫ケラに頼ったわけだ。
だが今、あの32匹はバラバラだ!
あんな弱虫が4、5人集まったところで何ができる?
私も前回は油断していたよ。 だが今回はあんな失態はおかさない…… 


今度こそ、今度こそお前らを潰せる」











……クレイジーハンドは圧倒的な力の差に恐怖と、焦りを感じていた。











このままじゃ、負ける








右さえいてくれれば……











「無駄だ」








タブーの短い一言が、クレイジーハンドの思考をさえぎった。 奴はそのまま続ける。














「期待してても無駄だ。
じきに右手闇に目覚める」











……?」


クレイジーハンドは一瞬理解に苦しんだ。











「……ハハ、右手はもう私がとらえたんだよ、左手君」











「何だと……!」


信じられない。








一体、どのタイミングで……?








その疑問のヒントが奴からすぐに返ってきた。

















「残念だったな、君の部下の一人、Dr.マリオ
私の優秀な助手なんだよ!」











「な……」





俺は、Dr.マリオに戦士を捕らえるように言った…… 





もしかして、最初から右を捕まえるつもりで俺の命令を……!











「その通り……



左手、お前は相棒を失った。
信頼してくれる戦士もいない。
そしてお前だけでは何もできない」











「……何が言いたい」











本当は分かっていた。 奴が言わんとしていることは。






だが、自分でその言葉を口にはできなかった。

















『負け』














その言葉を。














「もうこの世界も終わりだ…… 結末はお前らの負け……! 














ハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハ!! 
 」











タブーの笑い声が、世界中にけたたましく響いた。








もう、クレイジーハンドは言葉がなかった。

















「じゃあ、私はこのあたりで失礼する。
右手の様子も気になるのでね…… 


何もせずすべてを見届けるといい、君は。」














タブーはそういい残し、遠くかなたへ去っていった。























クレイジーハンドが取り残される。

















 「ちくしょおぉぉぉぉぉ
ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」





















左手が、悔しさに叫び、わめく。














「左手様……」














その様子を、天空界から一人の天使が見つめていた。





by オノグリーン

第27話:天空界の天使、降臨




「大変なことになってしまった…。」


そう言ったのは、1人の天使だった。


「(どうしよう…どうしようか…。)」


天使は、今自分はどうすればいいのか…わからなかった。







す る と …







「……ト、…ット…










ピット。」


声が  聞こえてきた。


女性の声。誰かが…自分を呼ぶ声。


誰に呼ばれているか…天使=ピットには、すぐに分かった。





「パッ…パルテナ様!!」





「ピット…今から私が話すことを、よくお聞きなさい。」





先程ピットを呼んだ女性…女神 パルテナが、静かに話を始めた。





「いいですか、ピット。今、左手も、右手も…















この世界や…















スマッシュブラザーズのメンバー達も、危機的状況に陥っているのです。















左手は、先程御覧になった通り、ただ  …  泣きわめくことしか出来ぬ状態…
右手も、現在は捕らえられてしまって、何もできません。
残るスマブラメンバー達は、禁忌の…タブーの手下にされてしまっているか、"記憶の迷宮"に閉じ込められてしまっているかのどちらかです。
このままでは…この世界は確実に…滅んでしまいます…。」


パルテナがここまで言った…その時…















「ちょ、ちょっと待ってくださいッ!!
タ、タブーの手下?!何故ですか?!
なんでみんながタブーの手下なんかに?!
第一タブーは、この世界を滅ぼそうとしているんですよッ?!それの手助けをみんながするなんて…
おかしいですッ!!!」


ピットが叫んだ。


すると、パルテナは冷静にこう言った。







「確かに…それは理不尽な話ですね。彼らが世界を滅ぼそうとするのはあまりにも考えにくい…。
…おそらく、ですが、彼らは…















タブーに操られているのでは?















「な、何だって?!」


ピットは驚いた。まさか、彼らが…。


パルテナは、さらに話し続けた。







「…わかりましたか?今、世界や仲間たちがどんな状況にあるのか。
今回のあなたの目的は…































この世界の救済、及び、仲間たちの救出です。」































ピットは、しばらく黙っていた。







そして、そのあと、こう言った。















「わかりました!!
まかせてください!パルテナ様!!」















そのやる気のある声に、パルテナは、満足そうにほほ笑んだ。















「それでは…いってきます!!」















ピットは、地上へと続く扉をくぐり、地上へ向かった。































それは、とても輝いて。

by アイリス

第28話:邪気とMr.ゲーム&ウォッチ
















「ちくしょおぉぉぉぉぉ
ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

























悔しさから、左手はわめいていた























ただタブーの挑発が悔しいだけじゃない











‘記憶の迷宮'













そんな物にファイターたちを閉じ込めてしまった、自分自身にも腹が立っていた














『・・・記憶の迷宮にガレオムを送り込んだのもみーんな、

私の仕業だぁ!


















・・・ガレオムを送り込めた・・・ということは恐らくもう・・・


















‘記憶の迷宮'は、奴の統制化にある・・・


















ならば、記憶の迷宮の中にいるファイターたちは、タブーの思うがまま






















そして外にいるファイターたちのほとんどは、邪気に飲み込まれている





























どうすればいいんだ・・・?































今、俺は何をすればいいんだ・・・?






















気付けば、冷静な心でひたすらに‘この世界'を救う方法を考えている自分に戻っていたた























‘この世界'を救うためには、
ファイターたちの力が必要だ



























だが



























ファイターたちに取り付いた『邪気』がそれを邪魔する
























『邪気』





















それを取り除くためには



















どうすればいい・・・?






















『邪気』とは何だ・・・?























『邪気』に操られているとは、どういうことだ・・・?

























影虫に、取り付かれているということか・・・?






















もしもそう仮定したならば



























ゲーム&ウォッチはどうなった・・・?















































ハッ・・・!























気付いた



















今、自分のすべきこと













ゲーム&ウォッチを、救い出し、これ以上ファイターたちに邪気が取り付かないようにすること








じゃあ、それをするためにはどうすればいい?・・・邪気に関する手がかりが必要だ











・・・そういえば、確かロイたちにも邪気かどうか知らないが何かモヤモヤした物がついてたな・・・




クレイジーハンドは無線機を取り出し怒鳴った










「ロイ・・・お前・・・確か・・・邪気に取り付かれていたな?







無線機からは、何も聞こえなかった







「・・・私の部下のフリをしておいて、邪気のことがバレる頃合に逃走したのか・・・マズいな。邪気の手がかりが無くなってしまった・・・クソ・・・」






















「こいつら洗脳されてないみたいだな」






ロイたちの気絶姿を前に、ルカリオたちが言った言葉







その時だった








『ロイ・・・お前・・・確か・・・』








クレイジーハンドの声が聞こえてきた








「うわッ、クレイジーハンドだ!!」








ルイージたちはその声に驚いて、スタコラサッサと走ってロイたちから離れていった



byゼルダ

第29話:発端






キンッ









「・・・闇が、完全に消えたか・・・。」








クレイジーハンドが呟いた。



















記憶の迷宮にマリオ達が入れられる前     












「ウ・・・ッ・・・グォォ・・・。」









タブーがこっそりと放った闇に取り付かれ、のた打ち回る     































左手










(・・・く・・・。このままでは、俺が闇に飲まれてしまう・・・。)









クレイジーハンドが、闇に飲まれかけた時     













     奇跡が起こった。











クレイジーハンドにまとわりつく闇が、一瞬にして、消えたのだ。










「・・・バ、バカな・・・。何が起こった!?」










クレイジーハンドが辺りを見回すと、何か、巨大な力を放つ物があった。










「・・・これは・・・?」











クレイジーハンドがそれに近付くと、突然その何かが喋り始めた。










「クレイジーハンドよ・・・。・・・かつて、我から生まれし者よ・・・。









「何だ、貴様はッ!?」








クレイジーハンドは、その巨大な力を持つ者に、そう言おうとした。










だが、声が出ない。あまりにも巨大な力・・・。








「我は主・・・。」








「主!?」








クレイジーハンドは驚いてそっちを見ようとした。










だが、あまりに巨大な力に、クレイジーハンドは見る事さえ出来なかった。












「・・・私は・・・、あの時、最期を悟り、お前たちを創った・・・。だが、強大な力ゆえに、奇跡的に死ななかった・・・。・・・私が生きている事は、オマエ以外は誰も知らないだろう・・・。私を捕らえている者さえ、私が死んだと思っている・・・。」











「主を捕らえた者だとッ!?」










クレイジーハンドは驚いて、主に聞き返した。








だが、その瞬間、クレイジーハンドは崩れ落ちた。









「な・・・。」








「・・・まだ動くな。まだ闇が完全に消えたわけでは無い。いずれ消え去るだろうが、それまでは、闇に操られたりもするだろう。だが、耐えろ。」









「・・・分かった・・・。」











「それと・・・。 !? グッ・・・。」









突然、主が苦しみ始めた。










「!? 何だ!?」
















主が、悲痛な声で言った。








「・・・クレイジーハンド、よく聞け!!今、マスターハンドの方も、闇に侵されている!!もし、マスターハンドが死んだら、エネルギーバランスが崩れ、世界は崩壊する!!マスターハンドを助けてやってくれ!!そして、私は今、捕らわれて、力を吸われている!!もう、ここに居るのも限界のようだ!・・・私を捕らえている者の名は・・・!」












言っている途中で、主は、 フッ と消えてしまった。










(・・・主が、エネルギーを全て吸われてしまう前に主を助けねば・・・。・・・そして、闇に飲まれないだけの強さを手に入れるためにも・・・!!)









クレイジーハンドは、マスターハンドを助けだし、主を探す事を決意した。






(・・・捕らえた者が誰なのか分からないこの状況・・・。真実は誰にも話さない方がいいだろうな・・・。)














     これがこの事件の発端だった。










by.シーク

第30話:恐るべき計画






「くくくっ…、…面白くなってきたなぁ…。」






ゆっくりと、だが確実に行ってきた策が、実を結びつつある。‘記憶の迷宮’には、『立体映像ガレオム』を送り込んだ。リュカやロイ達のメンバーを私の統制下におき、さらには、マスターを捕らえた。クレイジーにはもう手駒がいない。他の操られていないメンバーが一人一人動こうとも、恐ろしくもなんともない。主の遺体も、こちらが持っている。完璧だ     、…そうとばかり思っていた。











す る と…。



















ビュン!!










「っく!!」







間一髪、タブーはよけることは出来た。だが、次の光景を見て驚きをあらわにする。



















それは、炎をまとったピットの矢だった。そして、そこにいたのは…。



















「くっ…、…貴様らは私のじゃまをするのだな…、…ピット、ルイージ、ルカリオ、ミュウツー、フォックス、アイスクライマー、ソニック…。




そう、それはピットとルイージらが集まっているところに、いまだタブーに操られていなかったメンバーが集結し、出来たメンバーらであった。









「そうだ!お前の好きなようにはさせない!」




「…ふふふ…、…はははは…、…くっくっく…。」




「な、何がおかしいの!?」




「貴様らだけで戦えるとでも思うのか?愚かだな…。」




「くっ…。」




「…ん?そうか、貴様らはこの私の偉大なるやり方を聞きにきたのだな?ふん…、…ならば、見せてやろう。私が他の統制メンバーまでも操れた理由を!!」






そうして、タブーが指をならすと…。




















そこには、無理やり主の遺体に当てられ、苦しみながら影虫を搾り取らされているゲーム&ウォッチがいた。




「なっ!?」




「ううぅ…。」






もはや、限界にまで絞りつくされたらしい。が…。









ピカアァ!!






「…!!あううう!!」






遺体の力で、無理やり影虫を作らせ、また搾り取っている。それが、限りなく続いている。




「ふふふ…。…どうだ、見たか!これで半永久的に、いや、永久的に影虫がだせるのだ!!さらにこの遺体には、転移能力などもそなわっている。そうさ…、…それで、遠くのファイター達に影虫を大量に吸収させる!フィギュアからニセモノごときを作らなくとも、それだけで劇薬*1のような効果を味わわせる!!それで、心を破壊し、操り人形とするのだ!!私の意のままに動くな!!」









そのとき、初めて気づきました。それで皆が皆、変な操られ方をしていたのだと…。









「ふふふ…、…前の時は、フィギュアなど、まだ戦える可能性のあるものにしておいたのが間違いだったのだ。今回は、もうそのような失敗はしない。徹底的に潰す。…だが、貴様らには1回だけチャンスをやろう。この場は見逃してやることにする…、…じゃあな…、…せいぜいあがくがいい…。」









そういって。タブーは去っていきました。









「…悔しいけど…、…今はあいつに対抗しえるだけの戦力がないのもたしかだよね…。」




「…でも…、…諦めないよ!!」




「そうだ!!きっと大丈夫だ!!」



















一方その頃…。









「そろそろかな…。…会えるよね…、…みんな…」









by ネスリュカ

第31話:希望の光








空間にいるマリオは『声』から言葉を聴いた








・・・ガレオムを倒す方法・・・・それは・・・・光だ・・・全てを照らし出せる・・・・『友情』『希望』の光・・・・その光を生み出すには・・・仲間の力が必要だろう・・・




「だが・・・どうやって?仲間はほぼやられているっていうのに・・・」





・・・もう・・・・私には時間がないようだ・・・いいか・・・絶対に・・・光は・・・生み出せる・・・・・!!そして・・・本当の敵・・・・は・・・タ・・・ブ・・・・


そこで声の主の気配は無くなった







「・・・どうすれば・・・・」

・・・マ・・・・リ・・・







「ん・・・・・・・・・・・・・!?」
マ・・・・オ・・・・お前は・・・1人じゃない・・・・!!





そうだよ・・・いつもボクたちも一緒だ!!!






ピカ・・・ピッカァ!!






「そうか・・・・そうだったよな・・・俺は1人じゃない・・・・これが・・希望の光ってやつか・・・・『声』の主が言いたかったやつは・・・・!!」



その瞬間マリオの記憶は元に戻りマリオたちの体は光で輝いていた・・・希望の光に・・・・・







byキンニクン

第32話:罠

「ピット、よくタブーの居場所がわかったな。」
とフォックスが言った。
「うん、壊れていたはずの鏡壊れていた鏡に映ったんだよ。」
「壊れていた鏡に?」
・・・それにしてもなぜ見逃したんだ。
邪魔なはずなのに。
それに、なぜ遺体は起動している!
ルカリオ位の波導を持った奴がいないと遺体は起動しないのではないのか?
まてよ。
罠だとしたら、
あれが、立体映像だったなら、
他に目的があるのなら
すべて納得がいく。
壊れていた鏡に映った理由も
「ピット、お前パルテナの神の命で来たんだよな?」
思考していたミュウツーが言った。
「うん。」

・・・まずいな
「皆、あれはダミーだ。
奴の狙いはクレイジーハンドかパルテナの神、
または、マスターハンドだ。」

「!」
ミュウツーの発言に一同は驚いた。
「3チームに別れる。
一つはソニック、アイスクライマー、ルイージはクレイジーハンドの所。
もう一つはフォックス、ピット、ルカリオはパルテナの神の所に。
私は単独でマスターハンドの所に行く。
どこにいるかは町で聞くか、探知しろ!」
とミュウツーが指示を出したがルカリオが
一人は無理がある。私が同行する。」と反論した。
「貴様がぬけると探知能力をもっている奴がいなくなる。」とミュウツーが諭した。
「しかし、単独では危険だ。」
とルカリオは食い下がる。
「私は強いから平気だ。」
「・・・・・」
ルカリオはミュウツーの力を知っているため黙った。
「じゃ、散開!」
戦士たちはそれぞれ、神の元へ散って行った。

by [star]

第33話:白衣の医者







そのころ……



































光の差し込まない、闇の中











その空間で二人の人物がひっそりと会話を交わしていた。











一人は、その黒く塗りつぶされた世界の中でも青く輝く者











もう一人は、白い衣を闇の中でささやかに光らせている者

















……先に言葉を発したのは、『白』だった。











「タブー様」

















よく見るとその『白』はまるで医者のような風貌だ。











そう、彼は『青』― タブー ―からこう呼ばれている。

















Dr.マリオ

















「……ドクターか」











タブーがDr.マリオに気づく。それを確認したDr.マリオが続ける。











「何故、奴らを見逃したんです……?」

















つまらないからだ











タブーが吐き捨てるように言った。











「つまらない……?」












Dr.マリオが珍しく疑問符を浮かべた。











つまらない……?






そんな理由で、敵を……?











「奴らをあの場で消しておいたら、確かに私の計画はさらに円滑に進んでいたかもしれない。


だがなぁ……


最悪の結末を迎えてもらわないと、私の気がすまないんだよ……」












二者の間に沈黙が走った。





絶対的な静寂の中、Dr.マリオがつぶやいた。










「あなたは……」











「……どうした?」











タブーは不思議そうにDr.マリオを見つめていたが……











「……いえ、何でもありません。
それより、右手の様子は……?」











「……もう完全に闇に染まってくれたよ。
後は奴が目を覚ますのを待つだけだ」











「……そうですか。 では、私はこれで失礼します」











そう言って、白衣の医者は姿を消した。





























再び、何も見えない漆黒の中











その黒色の中に白く輝く者が見える。











Dr.マリオ












大きく見開いたその眼で、モニターをじっと眺める。

















その眼の先に映る者は……

















「ミュウツー……」











まさか、お前が‘そちら側’につくとはな……

















とても小さなそのささやきは、周りの闇に吸い込まれ消えていった。





by オノグリーン

第34話:仲間、奇跡





一方、記憶の迷宮で戦闘中のマリオ達は・・・



「こいつを倒す方法・・・しっかり聞いたぜ!!
なぁ、みんな!!」





















「うん!!ボクら一人一人はとても弱いかもしれない、けどね・・・





















たくさんの仲間が集まれば、何よりも強く眩しい光になる!!」





















「よし!覚悟しろよ、ガレオム!!」









そして、仲間達は   希望の光は、ガレオムに大きな打撃を与えた。















一方その頃・・・









「・・・あと・・・あと少しだよね・・・!!」









「ええ、きっとあともう少しでみんなに会えます!」









そういったのは、記憶の迷宮に閉じ込められてしまったネスとゼルダだった。









「信じれば、きっと。」

by アイリス

第35話:二度目の脱出劇















ハッキリと移る、モニターの前














すでにそこには、Dr.マリオの姿は無かった












ザザザザザ













闇の中で、モニターは音を立て続けていた


































「マスターハンド」













―青― タブーは音を立てずに、歩いて  いや、飛んでいた


























ゆっくりと、苦しそうにあえぎながら






















「ハァ、ハァ、ハァ、やはり、翼の回復はまだか・・・だが・・・フフフ、そろそろ目覚めるころだろう」
























タブーが汗をかきながら笑う



















「やっとこの時が来た・・・・・・  この翼を治せる時が・・・」








































そう言って、禁忌は地下へと続く階段を降りていった






























































「ハァ、ハァ・・・着いた・・・さぁ!!マスターハンドよ!!神の力を以って私の翼を治せ!!






















そのタブーの叫びは、地下中に響き渡った




















そして、そのタブーの叫びに、右手がピクリと動いた























「・・・何故だッ・・・?何故、貴様はこんなことを!!」















タブーは、その右手の怒りの問いに、目を見開いた

















「・・・驚いたな・・・まさか  ”劇薬”  に耐えているとは・・・」


















『驚いたな』






















その言葉のわりには、タブーはいやに落ち着いていた
















その態度からは、絶対的な自信を感じられた





















「『驚いた』?貴様は、私の力を分かっていないようだな・・・・・・そして・・・さっきの質問に答えろ!」





















右手の眼光が、タブーを捕らえていた








「・・・・・・ハァ、ハァ・・・・・・・・・・」













「・・・・・・ハァ、ハァ・・・・・・・・・・」








静寂の中で、お互いの息だけが聞こえる
















「・・・教えてほしいのなら、 取引 だ」

















タブーが呼吸を整えてから、口を開いた



















「何故、  ”劇薬”  を耐えることが出来た?」









































「それは  






















  私が神だからだ」















マスターハンドも、呼吸はすでに整っていた














「・・・・・・その答え  ウソだな?




















そう言うと同時に、飛び掛るタブー





















「クッ・・・」





















聞き出すことは、出来なかったか













ならば  











その時だった














「!?」



















マスターハンドに衝撃が走った















そんなマスターハンドの様子にタブーは驚き、マスターハンドに注意深く近寄った

















そのままずっと様子を見ていると  


























「グッ!!・・・クッ、闇の力が・・・・・・アッ・・・アアアアア!!!





















見る見るウチにマスターハンドは雄叫びをあげ、紫色のオーラが体を包み込んだ



























「・・・・・・・・・・・・フフフ・・・



フハハハハハ、フハハハハハハハハハハハハハ!!!!!
















その様子を見て、タブーは高笑いした


























  ついにマスターハンドが闇に染まったのだ
ついにこの翼を、治せるのだ



















  そう思うと、笑いが止まらなかった


























「何を油断している?」






















突然聞こえた、タブー・マスターハンド


そのどちらでもない、第三者の声


















「誰だッ!!」






















タブーが辺りを見渡していると  











思いもよらぬ方向からバクダンが飛んできた






















前からだった

























その咄嗟の出来事に、さすがのタブーでも対応できなかった


















「グッ!!!」
















タブーはモロに爆風の巻き込まれた




















「タブー、貴様もクレイジーハンドと同じだな」















その言葉にカチンと来たタブーは、その声のする方へ顔を向ける





















そこに居たのは、ミュウツーと、紫のオーラなぞまとっていない、白きマスターハンドだった
























「ではな」


















「ま・・・待てッ!!」
























「待てと言われて待つヤツがいるか」






そう言ってミュウツーとマスターハンドは、シュンと消え去ってしまった
















唖然としながら、残されたタブーは、『翼が治せなくなってしまった!!』とかなり凹んでいた









































「ハァ、ハァ、上手くいったな・・・」







ミュウツーとマスターハンドは、タブーの所から逃げて、休憩していた























それもそのはず、今までのマスターハンドは全て演技










紫のオーラなども、創造神の力を持ってすれば簡単に作ることができる






ミュウツーがマスターハンドの所に忍び込み、脱走計画を立てて、それを実行したのだった











「ところで、ミュウツー」







「何だ?」











「私は邪気に捕らわれていたハズだが・・・その邪気を取り除いてくれたのはお前か?」











「・・・いいや、私ではない。私は、お前がタブーに近付くために邪気に捕らわれているように見せかけていたのかと思っていたが・・・違うのか?」










「いや・・・違う、私は本当に邪気に捕らわれていたんだ・・・どういうことだ?一体誰が、邪気を取り除いた?」








マスターハンドの疑問に、ミュウツーが少しの間考えてから答えた











「・・・あそこには、タブーやお前以外は、私がエスパーで探った結果、Dr.マリオとでもいうべきだろうか・・・マリオに似た、科学者のようなヤツしか居なかった・・・」












「・・・じゃあ・・・そいつが私から邪気を取り除いてくれたのか  ?」










神とポケモンの疑問は、宙に浮いたまま、解けないままだった







byゼルダ

第36話:繋がり













誰が邪気から解放したのか・・・













例えDr.マリオが邪気を取り除いてくれたのだとしても、タブーがそれを見逃すはずは無い・・・










つまり、Dr.マリオではない誰かである





























それは、誰か?






















     1時間前













クレイジーハンドは邪気を取り除く方法を考えていた













助けに行っても、返り討ちにされるだけ   どうする?












マスターハンドと繋がるもの・・・マスターハンドの邪気を取り除けるもの・・・マスターハンドに、邪気を取り除けるだけのエネルギーを送れるもの・・・それは         





























記憶の迷宮にて     













「・・・こっちで物音がしてるわ。」











ゼルダとネスが、チームマリピカに追いついていた












その時、声が響いた










『お前たちの超能力で、"希望の光"   マリオ達の放っているエネルギーを穴へ誘導しろ!!』










声と同時に、空間に穴が開く








「はッ、はい!!」












声の主も、希望の光というのもよく分からないが、とにかくゼルダとネスは、マリオ達が放っているエネルギーを指示通りに穴へと誘導した。











そして、ガレオムを貫通した希望の光は、超能力で穴へと入っていった





















マスターハンドと繋がっている記憶の迷宮・・・










それに開いた穴は、マスターハンドの中枢と繋がっていた。











中枢から湧き出てくる希望の光・・・











それは、マスターハンドを邪気から解放したのだった






















「誰なんだろうなぁ・・・?」










クレイジーハンドのことを敵だと認識しているマスターハンドは、そんなことも知らずに不思議に思っているのだった













by.シーク




第37話:『無敵』の理由








そのころ、方々に散開したチーム達は…。















全員がクレイジーのいた部屋にいた。







あの後、マスターハンドを連れてタブーがいた所から脱出してきたミュウツーは、ちょうど『天空界』から戻ってきたピット達と運良く合流できた。







さらに、ルカリオが「クレイジーの所に行くぞ」と皆をクレイジーにいる部屋へと先導した。







着いたところで、それぞれがそれぞれの話をした。






マスターは最初、クレイジーの話を疑った。が、全ての話が終わり、つじつまが合ったことで、不精なっとくしたようだ。







そして              彼らは、これからの方針を固めた。まず、「‘記憶の迷宮’外のメンバーを邪気から解放する」ことであった…。







一方、‘記憶の迷宮’では…。















「くそっ…、…なんで復活したんだ!?」







あのあと      …。







マリオたちの『希望の光』で活動を停止したかに思えた「立体映像ガレオム」が、塵と化したかと思うと、またガレオムの姿を成し、いきなり襲い掛かってきたのだ。







さらに、あの「影武者リンク」も、ガレオムの猛攻に乗って、攻撃してきた。







今は、ゼルダやネスの超能力で攻撃をそらしたり、ピカチュウの「かみなり」と、ピカチュウの「かみなり」を吸い込んで変身したスパークカービィの「スパーク」でなんとか敵の攻撃を防いでいる状態だ。







敵の攻撃は激しいが、すでに次への扉は開いている。しかし、それはガレオムがふさいでしまっている。







さらに、リンクが一番ダメージを負っていて、すぐ動くことは難しい。







焦りが全員の頭をよぎる。







「くくくっ…、…だから言っただろう。『絶対に倒せない』とな…。…いくら活動を停止させたところで、またすぐ元に戻る…。…倒せなくこそはないが…、…また復活するんだよ…」






どこかで、タブーがつぶやいた…。






どんなになっても、戦況はまったく変わらない。そのとき、不意にリンクが動いた。ふらふらのまま。







そして、暴走を続ける2体に無茶苦茶にボムを投げつけた。いきなりの行動に、ピカチュウ達の視線が変わる。







「ピカピカァ!?」







「リンク~!!危ないよ!!」







ピカチュウとカービィが、ガレオムの視線もリンクに移ったことを注意する。だが、リンクは自信がある顔つきだ…。







不意に。ガレオムとニセリンクがリンクに向かって走り出した。これにより、出口が全面開放された。すかさず、マリオが皆に言う。







「みんな!急いで入れ!」






マリオが。そんな『仲間を見捨てる』ようなことは言わないことはみんな、知っている。しかし、このときばかりは冷静さが足りてない。すぐさま、返答が帰ってきた。






「どうして!?リンクを見捨てるの!?」







「そんなのだめよ!!」







皆、不安な顔つきでマリオを見ていました。すると…、…マリオが唐突にこんなことを言い出しました。






「なぁ、マジックショーって好き?」







「はぁ…?」







いきなりの、場違いコメントを聞き、皆があきれてしまった。だが、マリオは余裕綽々と、続きを話し始める。






「あの中で、ふりこのように空を飛ぶマジックがあるじゃないか。あれって、実はすんごく簡単な仕掛けなんだ。ピアノ線なんかを天井にあるイルミネーションなんかに通して、はじっこに控えている人が持つ…、…これだけで、OKだ」







そういってのんきに説明している間にも、リンクははじっこに追いやられた。







「そうそう、それで俺、さっきカメレオンから細長い金属のような線を見つけたんだ。しかもロングバージョン…、…それで、リンクと話して、それをやってみよう、ということになったんだよ、ほら!」







マリオが指をパチン!と鳴らすのと同時に、いきなりリンクが思いっきりジャンプし、壁をけった。それと同時に、マリオが思いっきり「何か」を引っ張った。とたん、宙にリンクが浮き、空を飛んだ。






「えっえっえええええぇぇぇぇ!!!!????!?!?!?」






まるで、空を飛んでいるかのごとくあざやかにやってきたリンクは、すかさずブーメランを投げ、シャンデリアを落っことした。それと同時に、リンクが降りてきた。







「…………… (^^;







マリオとリンク以外は、あ然とした。しかし、ぐずぐずしている暇はない。







全員が、扉に入った。







by ネスリュカ
必ずしも、これがタネとは限りません。友達から聞いた一例です…。

第38話:扉の先に

扉をあけた先には何とマスターがいた







「マスター!何でこんなとこに・・・・?」





するとリンクが「何か変だぞ・・・?」と言った
「・・・・・・・」


何も言わない







「どうなってるんだ・・・・?」





すると突然マスターが影虫になりその影虫がカービィに纏わりついた
「うわっ!なんだこいつ!!」

「カービィ!!」





するとカービィは黒く染まってしまった



「ふっふっふ・・・・まんまと引っ掛かったな!!」
「誰だ!?」







「俺はデュオン!!貴様らを抹殺しに来た!!


「クソ・・・・またバトルか・・・・・」
byキンニクン

第39話:偽り 

「ドクターマリオ、なぜ劇薬を打たなかった。」
とタブーが問いただした。
「なぜって本物はこれだろう?」
と言って遺体の横にある棺桶を指した。
「・・なに!・・・どうやってすり替えた?」
とタブーは動揺して質問した。
「開発中の陰虫と薬を使ってみた。」
そっけなく答えた。
「奴らには?」
「ルカリオやフォックス、それにピカチュウみたいな獣は力が制御できなくなるだろうな・・・」
「あの薬、水面下で開発されてたのか・・・」
「ミュウツーみたいな強い奴は効かなかったけどね。」





「ルカリオ、フォックスとソニック少し来てくれないか?」
「なんだ?」
とマスターハンドは人気のない所に呼び出した。
ドス!
「ぐはっ」

「注射完了。ターゲットの気絶を確認。あとは待つだけか・・・」


by [star]

第40話:挟み撃ち













『俺はデュオン!!貴様らを抹殺しに来た!!』





悪夢を具現化したような戦闘ロボット、「ガレオム」の再来であった。





先ほどまでと違う点といえば、











実体がある











要するに今度のは影武者ではなく本物。






だがマリオ達はまだ可能性が残っていると信じていた。











実体があるなら、こちらの攻撃は問題なく通る。





だから、さっきまでよりは戦いやすいはず……





しかしその淡い期待は、次に振り下ろされる奴の拳によって砕け散ることとなった。











 「うわぁあ!」












とっさにマリオが叫び、身体をそらす。





次の瞬間、重い鉄の拳はマリオの横側スレスレをつらぬき、
後ろの壁にぶち当たった。

















壁から煙があがる






思わず後ろの壁を振り返る











大きくえぐりとられたような跡が残っているのが一目で分かる。











   攻撃力が段違いだ












ガレオムの進化に驚いている間に、マリオにはもう一つの魔の手が忍び寄っていた。











くらえ





後ろからハンマーを構えた『影武者』カービィが……!












「くっ!」





間一髪でその一撃をかわすマリオ。











状況は先ほどと一転していた。











超攻撃力のガレオム、『影武者』カービィ











残されたメンバーはこのピンチをどう切り抜ける……!












by グリーン

第41話:輝け、僕らの魂





「いったいどうすればッ・・・?!」



マリオは考えていた。
どうすれば、こいつを倒せる、どうすればこの影武者も一緒に倒せるんだ   







もう、どうしようもないかもしれない。







もう、何もできないかもしれない。







マリオは、そう思いかけた・・・















その時・・・















「マリオーッ!!あきらめるな!!
まだ・・・まだ終わったわけじゃない!
俺達だっているんだ!!」















リンクがいった。







すると、それに続くかのように・・・















「そうだよ!!僕だってまだ戦えるし!!」















「私もまだ大丈夫です!皆さんで協力して戦えば、きっと・・・いや、絶対に勝てます!!」







ネスとゼルダがいった。







その声に、マリオは励まされた。
そして、こういった。















「・・・そうか、そうだよな・・・!
さっきだって、ガレオムに大ダメージを与えたのは、みんなの『希望の光』だった!
なら今だって、協力して戦えば奴らに大ダメージを与えられるはず!!」















「そうだ!みんなで戦えば絶対勝てる!」















マリオの気合の入った声に、リンクも応える。















そして、マリオはいった。















「よーし、チームマリピカ改め、チームマリピカネゼ・・・じゃ、ちょっと変だから・・・チームマリピカ+エスパー、これにしよう!
チームマリピカ+エスパー・・・
行くぜッ!















マリオの掛け声とともに、仲間達は立ち向かっていった。































・・・ホんとウに、そレデ、うマクいくト、オモッテルノ   


by アイリス

第42話:終点、そしてシンプル


















「ぐッ・・・くそ・・・」










手首を押さえて、必死で歩くアイク
















ロイのカウンター
















それはアイクの手首に当たり、鋭い傷を残したのだった









未だ血がにじんでいる手首を見て、アイクがつぶやいた






「・・・手首は、まだ痛い・・・いや、それどころかどんどん痛くなってくる・・・今は、戦えるような状況じゃない・・・クソ、アイツめ・・・こんな、下手すりゃもう戦うことなどできないくらいの傷を残しやがって・・・」






























アイクは、ハイラル平原からハイラルに向かって歩きつづけていた











ハイラルには、つかれば傷が治る温泉がいくつかあるといううわさを聞いたことがあるからだ















だが、ハイラル平原は広いう上、いわゆる”野性”とでもいうのだろうか・・・敵がいる




















いくらアイクといえど、手首を怪我した、剣を持てない状態でその”野生の敵”の攻撃をよけつづけて進むのは、容易ではなかった














「・・・もう、体が動かない・・・」
















アイクはくずれるように倒れた

















”野生の敵”が襲い掛かってくる
















その時だった

























「ハアアアアア   ァァア       !!!!」























大きな掛け声、紫色の紫炎と共にパンチが放たれ、”野生の敵”はたちまち100mくらい吹っ飛んでいった























そのパンチの主は、アイクをちらりと見た
















「・・・アイク・・・?といったかな、この者の名は。何故こんなところに?散歩をしていて戦友と再会するとは、運命とは不思議な物だ・・・それにしても、私が人助けをするとはな・・・全く、亜空の使者から、何か調子が狂う・・・ム?こいつ、手首に怪我が・・・」



































「う・・・」











アイクが目覚める










目を開け、そして最初に目に入ってきたのは、堅い感じのする天井


照明はついているが、薄暗い








「監禁されたのか?」


















アイクがそう言って、辺りを見回すと  











「お目覚めか。手首はどうだ?」




聞き覚えのある声がした











「お前は・・・ガノンドロフ!!

















「・・・いかにも。そして、ここは我が居城だ。まあ、カリカリするな、お前を助けてやったのは、私なのだから」











そう言われると、カリカリするわけにはいかない

















「・・・何が・・・」
















「何が目的なのか聞きたいのか?・・・教えてやろう。そして・・・協力してもらおう」

















「何が目的かによる」






















その答えに、ガノンドロフが笑う











「フフフ、それはそうだ。では、話すとしよう。まず、私が亜空の使者が終わってから何をしていたか教えてやろう」









話された話は、すごい内容だった



まず、亜空の使者が終わってから、ガノンドロフは、亜空軍の残党の力を利用できないか、と、亜空軍の残党は亜空の使者の後どうしていたかを調べていたということ


そして、亜空軍の残党は、ある所へ集まっているらしいということ


そして、その残党たちが集まっている所に、タブーは居るらしいということ


そして、この頃、”終点”に出入りがあるらしいということ


その”終点”へ入るためには、バトルで勝つ必要があること


そのバトルは、『勝てばいい』というルールで、ルールがシンプルなので、”シンプル”と呼ばれているということ


















「終点は・・・神の、マスターハンド・クレイジーハンドの住処だ。そこに出入りが頻繁にあるということは・・・」






「・・・神が、何者かに・・・おそらく、タブーに襲われた、ということか・・・」



「そうだ、察しがいいな。まあ、クレイジーハンドは破壊神。タブーは未だ翼が治っていないらしいので、それを治すため、創造神を欲していた。だからクレイジーハンドが襲われた可能性は低いが、マスターハンドはタブーの餌食になってしまっただろう。そこで、お前と共に”シンプル”に挑戦し、”終点”に行って神の様子を見てきたい、というワケだ。どうだ、私と組んで、”シンプル”に挑戦しないか?」






ガノンドロフの問い掛けに、アイクは顔を下に向けた















「・・・悪いが、オレは手首に怪我を負っている・・・戦いは出来ない・・・それに、”終点”にどうやって行く!?」







そんなアイクの言葉を聞き、ガノンドロフはビンを取り出した











「怪我を治す効力のある、”温泉水”だ。コレを飲めば、そのような手首の傷など、瞬時に治るだろう。”終点”の場所は、亜空軍の残党を調べているウチに、判明した」











  アイクとガノンドロフ






彼等は、”シンプル”に挑戦しに、”終点”へ向かう  




byゼルダ

第43話:闇からの解放








「さて、闇から解放する方法はだな・・・。」











クレイジーハンドが皆を見渡していった。











「・・・闇を、内部から吹き飛ばすか、外部から抹消するしかない   その場に凄まじいエネルギーを放出する事で・・・。・・・精神が完全に破壊される前にな。」










「・・・精神が破壊された後だと・・・?」











「・・・生物は、体と心からできていて、互いに影響しあっているのだ。つまり、精神が破壊された場合、闇を取り除いても、助からないだろうな。」











「・・・それで・・・闇に捕らわれた人物を助けるなんていったって、どうやって闇に捕らわれた人物を探すんだ?」











「そうだな・・・。ミュウツー、まずはリュカ達からいこうかと思うんで、ワープで連れてきてくれ。」













そう言って、クレイジーハンドはミュウツーに、『ピコーン、ピコーン』という音を出している機械を渡した。














「・・・これは何だ?」











「あいつらの持っている無線機には、発信機がついているんだ。コレで居場所は分かるだろう?本当はロイもやりたいんだが、あいつは今は無線機を持たずにどっかに行ってしまったようでな。じゃあ、頼んだぞ。」
















   数分後   
















シュン   音と共に、クレイジーハンドの部下   リュカ達が現れた。











「さあ、やるぞ・・・。3・2・1・・・GO!!」











クレイジーハンドの掛け声で、皆が一斉にエネルギーを放出する。

















































「・・・あれ・・・?僕は一体何を・・・?」














リュカが目覚めた。次いで、他の人達も目覚める。



















「ところで、クレイジーハンド・・・。」











「何だ、ミュウツー?」










「・・・どうして、お前の部下が闇に捕らわれているのだ?」














「・・・・・。私も・・・、闇に捕らわれていたからだ・・・。そして、ある人物に助けてもらったのだが、しばらくは闇の力が抜けなくてな、時々、闇に支配されることがあったんだ。この間、完全に抜けきったがな。」













「・・・それは、誰に助けてもらったんだ?」











「・・・・・主だ。・・・といっても、タブーに捕まっている状態だったらしいから、おそらく監視の目を逃れて分身を創り、それが来たんだろうがな。・・・かくかくしかじか・・・。」














なるほど、私やルカリオやルイージを苦しめたのは、闇に捕らわれたクレイジーハンドだったのだな。





ミュウツーはそう思った。





























その頃、ある場所に潜入している男がいた。










その男の目的は、こういう物だった。









『なぜ、タブーは"亜空の使者"という事件を起こしたのか』








『タブーはなぜ、あそこまでして"この世界"を切り取ったのか』











それを調べていた。









その男の名は   


































   スネーク。











by.シーク

第44話:鎮圧、さらに波乱












「多分、これでほぼ全てのファイターを『闇』から解放できるはずだ…」







クレイジーハンドが得意げに話す。









刹那        









ガスッ!!









鈍い音があたりに響き渡る。











そして、辺りに沈黙が響き渡り、そして…。











     っ!?うぁ      ………。











うめき声をかすかにあげ、クレイジーが倒れた。







「なっ!?」










その場にいたファイター全員…、…少しを除いて、が一瞬、『何が起きたのかわからない』とばかりに声をあげる。











    だが、今彼らは「自分の身を持って」理解することとなる…。











       サよなラ       










最後、意識が消える前、彼らはそう聞こえたという。




















―‘記憶の迷宮’―


















・・・ホんとウに、そレデ、うマクいくト、オモッテルノ   









マリオは、どこからか、そう聴こえた。










一瞬、意識が飛んでしまう。     だが。











「マリオ!来たよ!!」











くぅ!!










どうやら、デュオンは考える暇さえくれない。せわしなくかわすばかりだ。










が!そこに朗報が入る。











ゼルダとネスがぎりぎりのところでなんとか『影武者カービィ』を倒した。本当に、なんとかぎりぎり。









それについで、カービィの救出。さらには、デュオンに、本当に、猫の額ほどしかないが。









傷をつけることに成功した。深く、深く。










チームマリピカ+エスパーに一瞬、勝機が見えた…!















     次の『悪夢』を見るまでは…。









先ほどの部屋から、『影武者リンク』が不意打ちしてきたのだ。大量の、抱えきれないほどのボムを。亜空間爆弾を。











「そんなっ…!みんな!よけろぉ!!」





















「…一体どこなんだ?ここは?」









‘記憶の迷宮’の中、誰かが、誰かを連れていた。




by ネスリュカ


強いお願いではないのですけれども。そろそろ最終話を迎えたいです。
どうしても無理ならもちろんいいですが、なるべくマスターハンドに捕まったメンバーは、『洗脳されてなかった』や『洗脳を解いて逃げた』などはなく、このまま次、敵として出てくるまで操られたままがいいです。

第45話:『無』

・・・・ここは・・・・?
「ここフィギュアの世界です」
・・・アンタは?
「・・・・元の世界に戻りたくはありませんか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃ戻りたいけど・・・・
「それでは・・・・戻しましょう・・・・・貴方にはやるべきことがあるはずです・・・」
・・・・・・・・
「それではさようなら・・・・・」
・・・・・・・・・
「う・・・・?ここは・・・どこだ・・・?」
「俺らどうしてたんだ・・・・?」
「確か・・・デュオンと戦っていて・・・・」
「それから・・・・どうしたんだっけ?」
「・・・・!!!向かってくるぞ!!!!」
byクローバー
短くてすいません
それと、長期間執筆できなくてすいませんでした

第46話:『シンプル』と『記憶による試練』





「・・・・!!!向かってくるぞ!!!!」



デュオンが、こちらに向かって猛スピードで突っ込んでくる  















「うわあああぁぁぁぁ!!!」















絶体絶命のピンチ    























その時・・・























空中に、一点の光が見えた。その光は、少しずつはっきりと見えた。その光は・・・

























剣だった。

























その刹那・・・



































「天空!!!」



































聞こえた声。彼らにとっては聞きなれた声だった。

























そして、その声の主は、空中にはなった剣をとり、そのまま空中で一回転。そのあとに、剣先をデュオンに向け、急降下。









デュオンを・・・斬り裂いた。









彼らは、声の主の名前を呼んだ。





















「アイク!!!」















彼らは、アイクの話を聞いた。



亜空軍の話、タブーの話、終点の話・・・。



そして・・・















『シンプル』の話も。















「シンプル・・・か。」



マリオがつぶやいた。



「・・・そういえば、ガノンも一緒に来てるんだよな?
どこにいるんだ?」



リンクがアイクに聞いた。



「さっき、敵に苦戦していたときに、あとで追うから先に行ってろって言っていた。
だから、そろそろ来ると思う。」



アイクが言った。



「そう、か。
・・・それと・・・



終点は一体どこにあるんだ?」



リンクが続けて聞いた。



「それはな・・・















この迷宮の『記憶による試練の間』というところを超えた先にあるらしい。」















話し終えた後、まあ、あくまでもガノンに聞いた話だがな・・・とアイクは少し言葉をつけ足した。















『記憶による試練』・・・?」















その場にいる全員が首をかしげた。















・・・さてと・・・















この人たちが『シンプルの挑戦者』かな。















ホんトうにカレらがボクをコエらレるノ    















不気味な声だった。



by アイリス

第47話:亜空間突入









記憶の迷宮にて、アイクが話し終えみんな少し戦いの疲れを癒すために休憩していると、マリオが急に、そして重々しく口を開いた









「おい、ところでこんなところで話してていいのか?」













「ん?何が?デュオンも一応倒したし、影武者カービィも倒したピカよ?」








ピカチュウが不思議そうに言ったが、そのセリフ   特に、『影武者カービィ』という言葉を聞いて、青ざめた人物が居る





リンクだ








「・・・影武者リンクを倒してなかった!!」









リンクの断末魔が響き渡った















































   そう、確かに、アイクの話に聞き入っているウチに、みんなは影武者リンクのことを忘れていた










「は、速く倒さないと!!」



「影武者リンク?」



「存在感が無いねぇ、影武者リンク」















カービィとアイクだけ、みんなが慌てているのに、「存在感が無くて可哀相」、「影武者リンクって何?」などと言っている







「・・・ノンキすぎだよ、二人とも!」









ネスが突っ込んだが、それにカービィが答える






「だってさ、影武者リンクは亜空間爆弾を投げてきたでしょ?」












「うん、そうだね」






「だったら何も影武者リンクを倒す必要無いでしょ。亜空間に入って、大元のタブー自身を倒しちゃえばいいんだから」









カービィの言っている言葉に、最初誰も反応しなかった

感心して、俗に言う『目が点状態』というヤツになっていたのだ
それに「何故自分はそのことに気付かなかったのだ・・・」という思いで、声が出なかったのだ






「・・・カービィの言う通りだな、よし、亜空間にLet'sGO!!」







こうしてみんなは、影武者リンクの作った亜空間に突入した




byゼルダ

第48話:タブーの記憶









スネークは記憶の迷宮に居た









これまで潜入して得た情報から記憶の迷宮のことを知って、マスターハンドやクレイジーハンドに頼んでタブーの記憶を引き出そうと思ったのである










マスターハンド・クレイジーハンドと会うためには、″終点″に行かなくてはならないと思ったスネークは、『記憶による試練の間』にやってきて、″シンプル″に挑み始めた























その頃、意識を失って倒れていたマスターハンドたちの中から、目覚める者たちがいた








ミュウツー










リュカ達を探しに行った時、彼らが居たのはプププランドだったのである









その時   









「おや?ミュウツーゾイ?」








「・・・デデデか」







「何だってお前がここに居るんだゾイ?ここはプププランドだゾイ」








「実は、かくかくしかじか・・・」








「そうか・・・我輩はいつも亜空の使者の時のブローチをつけてるゾイ。これをお前にやるゾイ」








「・・・いいのか?」








「予備があるから平気だゾイ。他のヤツラのぶんも取ってきてやるから、待っててくれゾイ」







そしてデデデがお城に向かう時・・・






「くらえッ!」







リュカ達がデデデを不意打ち








デデデはフィギュア化した







「!!」








それで、ミュウツーはすぐに彼らを捕まえてマスターハンド達の所へ来たのであった










「・・・デデデに感謝すべきなのだろうな。それにしても、わたし達を襲ってきたのは誰だったんだ・・・?」




ミュウツーはそう言いながら皆を戻した










「ふう・・・ミュウツー、すまないな」








クレイジーハンドがお礼を言いながら皆を見渡す








「・・・あれ?右はどこだ?」








クレイジーハンドは、マスターハンドが居ない事に気付いた









「・・・」





少しの間、時が止まった










「・・・ん?」








クレイジーハンドがしばらくした後、口を開いた








「どうした?」









ミュウツーが聞いた







「記憶の迷宮から、マリオ達の反応が消えた・・・。ちょっと終点にいって記憶の迷宮を見てくる」








クレイジーハンドはそういうと終点へと行ってしまった









by.シーク

第49話:『亜空の使者』の真実









クレイジーハンドは終点へと向かった。







‘記憶の迷宮’の様子を確認するためだった。







だから、今から見る『悪夢』など、想像していなかった。







   そう。あのような『おぞましい産物』など   …。









  っ!!」






何か「蠢く物」が、機械の上でせっせと繭を作っていた。中には、ロイ、サムス、ピチュー…、…そして、『本物の』マスターハンドが固まっているのが見えた。






「っ!なぜっ!?」











数分後…。






なんとか、ミュウツー達と一緒に『ソレ』を倒すことには成功した。途端、繭が剥がれ落ちる。







「大丈夫か!?お前ら!?」






「ああ。なんとかな…。…ッ!ゲホッ!ゴホッ!」







りんぷんが、のどについたようだ。急いで吐き出させる。と、そのうち…。






「「あっ! 見て!!」」






アイクラが叫ぶ。と、同時に、『ソレ』がのたうちまわりながら、まるで映像の粗いテレビのように。パッと消えうせてしまった。







全員が、その場に固まる。









…そして、長い沈黙のあと、唐突にソニックが口を開く。






「…what?どういうことだこりゃ?」






それに重々しくマスターが返す。







「…何かはわからない。だが、一つだけ。わかっていることがある。『アレ』を放ったのは、少なくともタブーじゃないだろう」







「え?ええ?なんで?」







「考えてもみろ。もし、『アレ』がタブーが放ったものなら、間違いなくおかしい。タブーは、マスターハンドを「利用しよう」としていた。なのに、なぜ「閉じ込めておく」必要がある?それに、なぜロイたちまで閉じ込めた?」







ルイージの問いに、クレイジーが返す。







「じゃ、じゃあ、『アレ』は何だって言うんでちゅか…?」






ピチューのつぶやきに、恐る恐るフォックスが答える…。







「…あれか?何か、タブーとは違う巨悪がうずめいているのか…?」







そうとしか考えられなかった。だとすると…。







「…そいつも、『亜空間』に巣食う何か、と考えられるな…」







「…『亜空間』に行ってみるか…?…ちょうど、‘記憶の迷宮’に、なぜだか『亜空間』の入り口がぽっかり空いているからな…」







「…それしかないか」







たくさんの「?」を抱えながら、彼らは『亜空間』へと入っていく…。




















ちょうどその頃…。







二つ、戦っている影があった。







スネークとDr.マリオだった。







スネークが「シンプル」に挑み始めたとき、空間が捻じ曲がり、捻じ曲がった空間から、Dr.マリオが現れた。タブーに命令されて。もう、それで「シンプル」の規律が壊れた。その中で、二人は戦っていた。







「くっ…、…お前、なかなかやるな…」







「…ふっ。そっちこそ、なかなかやる…」







両者、不敵な笑みを浮かべ、最後の、最大の攻撃が     









とばなかった。いや、攻撃できなかった。







突如として、両者の間に現れた、巨大化する風船のようなもののせいで、両者ともども、弾き飛ばされた。







そう。長いこと‘記憶の迷宮’を彷徨っていたプリンだった。ついで、一緒にいたトゥーンリンクとウルフまで現れる。







「ったく、オレはガキのおもりは嫌いだってのに…」







そう、ぶつくさいいながら、フィギュア化したスネークとDr.マリオを復活させる。



















「…つまり、タブーがあんな事件を引き起こしたのは、世界制圧のためじゃなく、『もう一つの巨悪』からあの地を守るためだったわけなのか?俺たちは、勘違いしていたのか?」









スネークの問いに、トゥーンリンクはうなずく。









あのあと     









スネークとDr.マリオのフィギュア化を解き、彼らに、経緯を話した。










『亜空の使者』すなわち『亜空事件』の後、トゥーリンは『もう一つの巨悪』の存在を、航海中に風の噂で聞いたということ。







ウルフは、あの地に代々『邪悪』がいて、100年に一度目覚めては、全てをめちゃくちゃにすることを、部下から聞いた。







プリンは、今年は100年に一度のときだが、全く荒らされず、平穏だったことを、あの地に住む友達のポケモンから聞いた。







そして『亜空事件』がちょうど今年だった。







そして、彼らは気になって、この『スマブラX』に戻ると、ちょうど3人一緒に戻ってて、全員で噂を話した。







そして、一つの仮説をたてた。






タブーは、この地を制圧するとともに、救おうとしたのではないのかと…。







ちょうど、現れるポイントの場所に、亜空間爆弾がおかれたこともわかった。







そして、それをマスターとクレイジーに伝えようと思い、‘記憶の迷宮’に入ったことも…。







そして、タブーに「君たちの仲間だよ。もう、攻撃したりしない。一緒に巨悪をつぶそう」と言いに来たことも…。







全てを話し終わると、スネークが納得すると同時に、Dr.マリオが疑問を投げかける。「ならなぜ、今自分達を支配して、世界を手に入れようとしているのだ。しかも、残虐極まりない行動で」と…。







「だからさ、それを聞きに行くんだよ。もしかしたら、自分でもそんなことをしているなんて知らないんじゃない?」







「どういうことだ?」







「つまりさ…
こう考えられない?タブーも、その巨悪に操られているって!」







そして、彼らも『亜空間』へと突入した…。















ようやく来た。気づくのは遅かったけど、まあいいや。







…いよいよ、ショータイムの始まりだね     







by ネスリュカ

第50話:―巨悪―

・・・・・もう少しだ・・・もう少しで・・・




















あぁ・・・そうだ・・・・これで・・・良かった・・・・んだよね・・・・・・






いや、違う・・・自分のやってることは間違っている・・・






そんなことは無いさ・・・僕は・・正しいんだ・・・・そう・・・正しいんだよ・・・!!






愚かな考えだ・・・自分の計画はかならず失敗する・・・・必ずだ!






・・・・・・成功させてあげるよ・・・この手で・・・いや・・・?手を煩わせる必要も無いかもしれないね・・・






どういう・・・ことだ・・?






スマブラのメンバーがやられるかもってことだよ・・・・






・・・・そうかも・・・な?






そうだよ・・絶対そうだ・・・さぁどうするかな・・・?スマブラ・・・
亜空間では・・・・更なる恐怖が・・・・・・・・













彼の名は―――
byクローバー

第51話:巨悪と呼ばれた彼の名は・・・






彼の名は   ・・・
















ライアー
















嘘付き(ライアー)と呼ばれた彼が、何を思ってこのようなことをしたのか・・・それは本人にしか分からない。








「さて・・・あのマリオって言ってたかな・・・。
あの人達はもう亜空間に突入したみたいだな。








いつ、本当の敵がだと気付くか・・・。」








そういって、ライアーは愉快そうに笑った。

















一方、こちらは亜空間の中にいるマリオ一行・・・。








しばらく亜空間の中には何もなかった。
いっくら歩いても、暗い闇しかなかった。








「ねぇ、アイクぅ~。いつになったらシンプルできるの~?」








「ここは我慢だ。」








カービィが言った言葉に対して、アイクはこう返した。








「でも、そろそろ何かあってもいいような・・・。」








リンクが言った。




その直後・・・。








「ちょ、ちょっとみんな!」








ネスが叫ぶように言った。








「どうした、ネス?」








マリオがネスに聞いた。








「これ!」








ネスは、何かがあるところを指差した。
















「・・・あ。」
















驚いた。
















ネスの指差したところには、「入れ」と言わんばかりに、堂々と扉が一つあったのだ。
















「・・・これは・・・入れってことか・・・?」
「いや、罠かもしれんぞ。」








リンクとアイクが会話した。








「でも、いってみないとわかりませんよ。」








ゼルダが言った。








「ん~・・・まぁ、そうだよな・・・。
よし!みんな、入るぞ!」








「おー!!」








マリオの掛け声とともに、一同は扉の中に入って行った。

















「なぁ、アイク。
ここって・・・。」








「俺に聞くな。」








マリオが言った言葉を、アイクがあっさりと受け流した。








そうなるのもそのはず。
















扉の先にあったのは、おもちゃ箱を巨大化にしたような部屋だったのだから。
















「わぁ、コマとか、けん玉とか、トランプまで大きいよ。
なんだろう、この部屋は。」








ネスがのんきに言った。
















「のんきにしている場合じゃないぞ。もしかしたらなにかあるかもしれないし。」
















マリオが言った。
















その時・・・。
















「・・・皆さん、来ます!」
















ゼルダが大声で言った。
by アイリス

第52話:おもちゃ箱










「・・・皆さん、来ます!」











「『来る』・・・って、何が来るんだ?」









ゼルダの叫びに、リンクが、そう聞こうとしたが、それは叶わなかった













ドドドドド





ガラガラガラ





コロコロコロ







巨大なおもちゃたちが、思い思いの音を出しながら、こちらへ向かってくる




さながらそれは雪崩だった








「うわ!?」








さらに、その雪崩と同時に、足場が坂になった


バランスを崩して、丸いカービィが転げ回る




「これは何なんだッ?」





アイクがジャンプでおもちゃの雪崩をかわしながら言う



「分からないけどッ・・・巨大なおもちゃ箱を、傾けたみたいな感じだよ・・・ッ!」



ネスが叫んだが、それをかき消すように、おもちゃの雪崩はさらに箱を滑り落ちる



















「ん?」




「どうかしたのか?」




「おかしいな・・・そんなバカな・・・亜空間がどうしてッ・・・亜空軍は滅んで、亜空間は消え去ったハズなのに!」

その声に、メタナイトはすぐその手下   ブレイドナイトをグイッとどかし、ハルバードについているレーダーを見た



確かに、亜空間がレーダーに映し出されている





「・・・着陸せよ」

「ハッ!」




ハルバードは、記憶の迷宮の亜空間側に着陸した


その瞬間   




「ムッ!!」




「デヤッ!!」


それは刹那のスピードだった







ガキィンッ!!







だが、その刹那の速さの攻撃を、メタナイトは素早く剣で受け止めた


そして、相手の顔をふと見ると   





「リンク・・・?」







襲い掛かってきたのは、ダークリンク



byゼルダ

第53話:大集結














その頃、ある土地にて











ロイが置いてきたトランシーバー










それは、ある者の手に渡り、王のもとへと運ばれた


















「・・・これは、亜空の使者の時に、スネーク・・・だっけ?が持ってたような・・・?そうだ、トランシーバーだ」













この地には、トランシーバーのようなハイテク機器はない












「・・・亜空の使者か何かに関係あるのかも・・・。えーっと、たしかこうやって・・・」















適当にいじってみる彼   マルス



























「・・・?」










スネークは、亜空間の中で変な声を聞いた










『あー、あー、本日は晴天なり、晴天なり。マルスです。亜空の使者のときの誰か、これ聞いてませんか?聞いてたら返事を下さい』







「!?」











ようやく自分のトランシーバーから聞こえているのだと分かると、返事を言った











「・・・どうした?」












「その声は・・・スネーク?じつはカクカクシカジカで・・・」













「・・・そうか。こっちもカクカクシカジカ・・・。・・・で、マルス、お前も来てくれ」















「じゃあ、まだ来てない、残りのスマブラファイターも連れてきます。いいですよね?」









「ああ」























皆を引き連れ、マルスは記憶の迷宮へと向かう   










by.シーク

第54話:ピエロと操り人形 ~理由(わけ)

あるところ、ある場所で、この事件の「ラスト・ファイター」はつぶやいた…。




「…あれから、どのくらいたったのだろう…」








~◆過去◆~








~『この世界』のはずれの村で~








ライアー!!こっちこっち!!」




「ハァ、ハァ…、…早いよ!!トゥール!!






ライアーと呼ばれたその子は、トゥールと呼んだ子に向かって走り出す。




そう…、…トゥール=主に向かっていった。彼らは、ご近所の仲良しコンビだった。何をするのも一緒。そして、自然と同じことをするようになった。






特に、トゥールにいたっては、兄よりもライアーの方がそっくり…、…というぐらいだった。








そして、月日は流れに流れ、彼らが10歳になったとき…。






ライアーは、眠りについた。当分、目覚めることない、100年の眠りへと…。






そのころ、村では『眠り病』という、奇妙な病がはやっていた。しかし、かなりの長い期間眠るとしても、せいぜい3週間。一番長い例でも1ヶ月。




しかも、絶対に死なず、体が勝手に仮死状態になり、起きるまで不老状態で居られるため、むしろその村では『崇められている病』だった。…だが、100年も眠り続けた。






彼の内に秘められた不思議な力の影響で、病原菌が異常変異し、100年も生き続ける病原菌となってしまった。




…そのことを知ったトゥールは、ある仮説に行き当たった…。








自分が神だから、ライアーも不思議な力を持ったのではないのかと…。






実は、トゥールの家族は、みな地上に視察に来た『天上の神』。『天上の神』は、代々40年間地上に降り立ち、人々の現状を見極める…、…そういうならわしがあった。




今回、父と母と兄が地上に舞い降りたとき、トゥールが生まれた。ライアーと同じ日に。






…だが、力の押さえが出来ない、未熟な神の子(トゥール)は、地上の子(ライアー)と『関わりすぎ』た。






ライアーは毎日、トゥールの「神の気」を間近でたくさん吸って生きてきた。他の人は、せいぜい10分くらいだったのに。だから特別な力がついたからって、何もおかしいことじゃなかった…。…そして、実際にそれは『現実』だった。




トゥールは、完全に『神の力』を確立しているが、ライアーのはとても不安定だったため、感染したが。ライアーはトゥールの力によく似た力を持っていた…。…それは…。








万物の行く末を干渉できる力。空間転移能力。ただし、あくまで『干渉』であり、『決定』ではなかった。








…そう。トゥールはライアーを眠らせた。それは、『“死よりも苦しい生”を与えた』ことになる。




対価を払わなければ…。






『対価』とは、『ある行為の代償に、これをする』といったようなものだ。そして、トゥールは決断した。








もう、『天上』には戻らないでおこう。そして、80年後には死のう。




しかし、トゥールの力は強大で、死ぬことは出来ても、『永遠に』死ぬことが出来なかった。だから、100年に一度、生き返るのだ。それまでは、息絶えたことにするのだ。






家族も、それを許してくれた。そもそも、対価のことでは、神ですら従わなければいけないのだ。








…そして、80年の時が流れた。




そのうちに、村はつぶされ、人々はどこかへ移り住み、『眠り病』も消えうせた…。






トゥール、否、『主』は「死んだ」。自分で死ぬ前に、『あの』世界の崩壊に巻き込まれて。




そして、そのときにマスターとクレイジーを自分に似せて作り、『この』世界を守らせようとした。






さらに、二人に内緒でタブーも生み出した。ただし、自分の力は与えず。タブーは、亜空間を守らせようとした。






…しかし、そのときにちょうどライアーが100年の眠りから覚め、この世界に戻ってきた主の『仮死遺体』をとった。








その瞬間、世界が徐々に崩壊し始めた。ライアーと主の強力な神の力によって。






ライアーは、全然己の力を抑えられない。制御の仕方がわからないのだ。しかも、ライアーは主を手放さなかった。本能で動いていた。理性は、なかった。




…やがて、ライアーは空しくなり、ひそかに集めていた『眠り病ウイルス』を飲み、また百年の眠りについた。その間に、主の『空間転移能力』で移動する。








500年間それが続いたが、600年目、ついにタブーが決断する。








「あの『化け物』に立ち向かう!!」実際は、ライアーなのだが、タブーにはわからなかった。






そして、タブーはライアーの『眠り病ウイルス』を撲滅させ、眠らせなくして、ライアーを亜空間にひきずりこんだ。出現ポイントに亜空間爆弾を置いておいたのだ。そして、幽閉した。




そこに、何も知らないマスターとクレイジーが主を取り戻す。そして、あの『亜空の使者』事件が起きたのだった。








…しかし、その事件の後、ライアーは自分の力をコントロールできるようになり、誓った。








「トゥールを…、…トゥールを、あいつらの手から取り戻す!!!」






…ライアーは、まずタブーを手中に収めようと、タブーを乗っ取った。しかし、これが失敗だった。






タブーは傷つききっていて、自らもダメージを受けてしまった。その影響で、タブーから出られなくなってしまった。あせったが、ラッキーも聞いた。主の遺体が手に入ったのだ。




このときとばかりに、タブーを使ってクレイジーとマスターに闇を放った。ただ、主はライアーがやろうとしていることがわかって、密かに抵抗した。








すなわち、主、否、トゥールを無理やり元の姿に生き返らせようとしていることは。それは禁術なのだが。






ライアーはマスターを捕らえ、タブーとしゃべっている間にマスターの力を吸って回復し、主を使ってマスターを空間転移させ幽閉し、タブーを影虫で乗っ取ったのだった。

















だが、運悪くクレイジーは捕まえておらず、マスターも逃げ出した。




あの二人が居ない限り、トゥールを生き返らせることは出来ない。








あせりが、見えた。






by ネスリュカ

第55話:真実



眠り病   かつて、"この世界"のある村だけで流行った不思議な病・・・





神々が集まり、その力で創られた"この世界"

   そして、主の手によって創られた"あの世界"

主が"この世界"にいた時、亜空間には不思議なことが起こっていた

"この世界"と亜空間は、その頃はつながっていた

そのつながる道を、封鎖されようとしていたのだ

それは、主は、"あの世界"がやがて滅びる事を予感していたからだった

"あの世界"が崩壊した時、"この世界"を巻き込まないように・・・




しかし、それはかなわなかった

ライアーに主の力がうつった

それは、"あの世界"の『主』が2人現れたということ・・・

ライアーは、"あの世界"の封鎖を望んでいなかった

"あの世界"の通路を封鎖した時、"あの世界"の主トゥールは、"この世界"に来なくなってしまうのではないか?

"あの世界"が崩壊する事など、ライアーには知る由も無かった




二人の『主』は互いに戦いあった。自らも気付かぬ内に・・・

そして、最後に勝ったのは、トゥールだった

そして、トゥールの中の神の力は、眠り病を発生させた。邪魔をさせないために。ライアーの時を止めるために

・・・しかし、それはトゥールへ深い悲しみを与え、『対価』に従わせる事となった

トゥールは、思った。「80年後に死のう。なぜだか知らないけれど、僕は力を失いすぎている。80年ほど経てば、"あの世界"を封鎖できるだろう・・・。そしたら・・・死のう・・・。」

しかし、気付かぬ内に戦いあった・・・それにより発生した破壊エネルギーは、"あの世界"の破壊をはやめていた


「・・・ここももうすぐ封鎖だな・・・」トゥールが"あの世界"に居る時だった


ゴゴゴゴゴ

「なんだ!?」

世界が崩壊し始めた




「ウワアアアアアッ!!」




トゥールは世界の崩壊に巻き込まれた

崩壊した"あの世界"は、今、『亜空間』と呼ばれるようになっている

「くっ・・・。僕は・・・死ぬ・・・のか・・・」


トゥールは、世界崩壊の影響がこの世界に及ばぬよう、力を尽くしつつ、マスターハンドとクレイジーハンドを生み出した


そして、二人に内緒で、タブーを・・・

二人に内緒で生み出したのは、二つの世界が交わらないように・・・



しかし、マスターハンドとクレイジーハンドには、何かあった時のために、亜空間へいけるようにした

つまり、亜空間の影響だけは絶対に"この世界"に持ち込まないように・・・






byシーク

第56話:おもちゃ箱の中での・・・









いまだ転がり続けているおもちゃの雪崩…。











「もう…っ!何がなんだか…」














そういうゼルダに…、…巨大ケンダマの玉が迫る…!






「あっ!危ないっ!」













「えっ?  …あっ…」







時すでに遅し…。…絶体絶命…!














助けてっ…!














リンク…!!














だが、途端に、爆風が起きた。











ガノンドロフが、魔人拳を放ったのだ











たった今、急いで走ってきたので、顔は汗まみれだった。それでも、あの口調で話しかけてきた。







「ふっ…、…お前の王子様じゃなくて、悪かったな」








そのあからさまに人をバカにした口調、心を見透かされているような口調に、ついカッとなってしまいそうだ。






だが、自分を助けてくれたガノンにそんな口を向けられない。おまけに、ゼルダを助けるために、左手をサイコロにぶつけた。痛めていた。











「…あ、あ、り、がと、う、ご、ざい、ま…」







「礼には及ばん」







…その言い方が、本当にむかつく…。







「どうした?ぼんやりしているだけなら、ベットにうずくまって寝てるか?」

















残念なことに、この会話は、リンクや他の人達に聞こえなかった。






by ネスリュカ

第57話:『思い出』







が、そうのんきに話している暇も無い。
おもちゃ箱の世界はどんどん傾きを増しているのだ。





「おい、どうする!? このままじゃやばいぞ!」





マリオが巨大なおもちゃの出っ張りにしがみつきながら叫んだ。





その下では小物(それでもかなり大きいが)が雪崩をおこしていた。
この状態で落下してしまったら……





「このままじゃもたない……!」





そういうリンクはおもちゃ箱の壁を利用してぶら下がっていた。
木製のため、フックショットが突き刺さってくれたのだ。





だがやはりそれにも限界があるだろう。

マリオ・リンクの片腕から下へ下へと、残ったメンバーが手と手をつないで必死に落下するのを耐えている。
当然、その鎖の一番上の二人にはかなり負担がかかっていた。





「ぐっ…! 腕がもげそうなんだけど……!」





傾きが90度を超えたあたりでマリオが弱音を吐く。


その途端、


マリオ達がしがみついていたおもちゃが重力に負け転がり落ち始めた!





「しまったぁ!」





マリオと、彼にしがみついていたメンバーともども落下し始めた。





マリオ! これを!





リンクがマリオにもう一本のフックショットを投げつけた!





「ふぅ……」





壁にフックを引っ掛けてギリギリで持ちこたえた。
ふと下を見る。
完全にさかさまになったおもちゃ箱はふたが開き、
その先にはブリンスタでみたような酸の海が広がっていた。





「まずい…… このままじゃフックを引っ掛けている壁も、俺の腕も限界がくる」





酸の海を目の当たりにして、メンバーの顔は青ざめていた。


しかしその時、一番下にぶら下がっていたゼルダが声を大にして言った。





「リンク、マリオさん! 上を!」





そこには円形の穴が開いていた。
ちょうど、おもちゃ箱の底だった部分     ゼルダを襲ったけんだま(の球の部分)が置かれていた所だ。
わずかながら、そこから光が差してきている。





「マリオ!」





「分かってる!」





二人はその一言だけ交わすと、次の行動に移っていた。





ジャキジャキジャキジャキ!





「うぉらぁ!」





フックを巻きながら壁を蹴り    





「そこっ!」





穴の近くの天井にフックショットを打ち込む。
そのままフックを戻し、穴の目前まで移動する。





「おぃ、脚につかまってくれ」





マリオから下にいるネスへの言葉だった。


ネスは言われたとおりに自分の手をマリオの腕から足へと移動させた。
もちろん慎重にだ。
自分が行動には、下のメンバーの命がかかっているのだから。


リンクの方でも同じようなやり取りが行われていた。
空いた手を穴の外にかけて、よじ登るように穴の外の世界へと抜け出した。


マリオ・リンクの脚に釣られて、次々とメンバーが外へ出て来た……

















「ハハ…… 一時はどうなることかと思ったよ」





マリオが大の字に横たわりながらつぶやいた。
多数のメンバーを背負っていたに等しいのだから、彼の腕の筋肉はは悲鳴をあげていた。


もちろん脚も…… あの状況でのカベキックはかなりしんどいものであった。





「そう…… だな。 ゼルダ姫が気づいていなかったらどうなっていたか……」





そう言うリンクの身体も同じ状態であった。











「それで、シンプルって……? まさか今のおもちゃ箱の試練…… とかじゃないよね?」





カービィだ。


シンプル がいかなるものなのか、まだ彼の中で決着は着いていない。





「そうではない。 ……と言いたいところだが」





「が?」





「もしかしたら、これはお前の言ったように『試練』なのかもしれない。 シンプル の前の遊びだ」





「このおもちゃ箱が……」





「力の無い者、あわよくば全員を、ここで切り捨てるつもりだった…… 推測に過ぎないがな」





「でもとりあえず、全員乗り切ったんだ。 こんなとこで休んでいる暇はないさ。 この俺たちに、高みの見物を決め込んでいる奴がいるかもしれないってことだろう? そいつを見つけ出して、一発ぶん殴ってやるぜコノヤロー」





マリオは、そう言いながら拳を作った。





「ああ」





ガノンドロフがゆっくりとうなずいた。

















「『記憶による試練の間』を全員で突破したんだ…… 
あのおもちゃ(記憶)と一緒に処分してやろうと思ったのになぁ……」





小さい頃、 ともだち(トゥール)と一緒に遊んだおもちゃ達。
乱雑に使ったせいで底に穴の開いてしまったおもちゃ箱。
トゥールと一緒に考えて、けんだまを置いてごまかすことにした。


全てが懐かしい『記憶(思い出)』。








『記憶』 その持ち主は……









by グリーン

第58話:ダークリンク捕獲!そして亜空間へ








ダークリンクが、メタナイトに襲い掛かってきたが、それを、メタナイトは上手く剣で受け止めた







「リンク・・・?」




メタナイトは、最初困惑した
仲間のリンクが、襲い掛かってきた、しかも、様子がおかしい

目に、邪悪な力が宿っている
と、いうことは、リンクは何者かの手によって、闇の力に染まってしまったのか!?



メタナイトはそこまで考えたが、分からないことが一つ


・・・誰が、彼を闇に染めたのだ?考えられるのは、亜空間があることからして、タブー・・・か
実際はリンク本人が闇に染まったのではなく、ただ単に闇の力でリンクの偽者が創られた、というだけなのだが、メタナイトはそのへんのいきさつは知らない









   さっき攻撃を受け止めた状況から、ずっとつばぜり合いが続いている



これは、メタナイトにとってチャンスだった

メタナイトの攻撃は、基本的にリンクよりはるかに出が早い
そして、つばぜり合いということは、今、相手との距離はゼロ距離

「ディメンジョンマント!!」

そう叫ぶと、メタナイトはマントで身を隠し、相手の背後へ回りこんだ
そして、リンクの背中をドン!と両手で力を込めて押した
剣で斬り付けなかったのは、リンクは今、闇に操られているとはいえ仲間、体を傷つけるのはあまり望ましくない、と判断したからだ

ダークリンクはバランスを崩し、前に倒れこんだ

メタナイトは、素早い動きで自分のマントを切り裂いてロープを作り、転びこんだダークリンクの体をそれで縛った





「・・・あまりにもあっけないな・・・」


メタナイトはそうつぶやいた

ディメンジョンマントで背後に回られたら、リンクは回転斬りでも繰り出してきて、私はもっと苦戦したことだろう
それなのに、このあっけなさは何だ?

本物のリンクだったら、確かにそうしたかもしれないが、このリンクは偽者である
メタナイトは、もちろんそこらへんのいきさつは知らない

「さて、とりあえず、亜空間に突入するか・・・お前たちも来い」
「もちろんです、メタナイト様!」



元気よく、メタナイツ、メタナイトの親衛隊たちは承知
そして、メタナイト、メタナイツ、捕まえられたダークリンクを乗せ、戦艦ハルバードは亜空間に突入した


byゼルダ

第59話:主の姉





「でもとりあえず、全員乗り切ったんだ。 こんなとこで休んでいる暇はないさ。 この俺たちに、高みの見物を決め込んでいる奴がいるかもしれないってことだろう? そいつを見つけ出して、一発ぶん殴ってやるぜコノヤロー」

マリオは、そう言いながら拳を作った


「ああ」

ガノンドロフがゆっくりとうなずいた





と、その時・・・


「お~い、マリオ達ー!!」



マリオ達の元へ、クレイジーハンドとマスターハンドが駆け寄ってきた



「・・・何でここにいるんだ?『記憶による試練の間』は・・・?」

「あの箱の部屋か?何も起きなかったぞ。お前達が試練に挑んでいる時に、試練がネタ切れになったのかもしれんな」

「そうか・・・。じゃあすぐに出発しよう。」

「いや、お前たちは試練をクリアしてきたばかりなんだろ?休憩していこう。それに、お前達の冒険   記憶の迷宮内の事なども聞いておきたいしな」



「記憶の迷宮か?カクカクシカジカでな・・・」




記憶の迷宮に出来た亜空間
そこから入った、"記憶による試練の間"
では、スネークが亜空間に入る前に挑んでいた"記憶による試練の間"は何だったのか?



世界には、表と裏がある
亜空間と、この世界

今、俺たちがいる世界は亜空間

ならば、スネークが挑んだのは、"表"の"記憶による試練の間"と考えられる
じゃあ、ここは"裏"の"記憶による試練の間"・・・
という事は、裏の記憶の迷宮か・・・




"表"は記憶を管理する所
では、"裏"は記憶を管理しない所・・・?

クレイジーハンドは、マリオの話を聞きながら、自問自答していた



   記憶を管理しないという事は、他人の記憶を見放題だな・・・

そんな事を考えながら、歩き回るクレイジーハンド

   あれ?
クレイジーハンドは記憶という単語で思ったことがあった

そういえば、どうして"あの世界"は崩壊して、亜空間になってしまったのだろうか?

   記憶が無い・・・。
よし、どうせ記憶を見放題ならば、見てみよう

クレイジーハンドは、辺りを見回した
そして、見つけた。創生期の頃の記憶・・・


「おい右!あの記憶へ飛び込むぞ!」

「おッ・・・おい、マリオの話はまだ終わってないッ・・・!」
「とにかく、行くぞ!」

クレイジーハンドがマスターハンドをつかみ、記憶へと飛び込む

グニュオオン






「何なんだよ、突然・・・」
「これは、主の記憶なんだ。ま、ちょっと見たっていいだろ」

クレイジーハンドはそう言ってある一つの記憶を指差した



うつっていたのは、"あの世界"が不安定になる瞬間


二人の人影がうつっている。一人は主だ。そして、もう一人は、主にそっくりな女の人・・・いや、人ではなく、神なのかもしれないが

「・・・トゥール、"この世界"を創った創造主である以上、"この世界"にも来い、と他の神々が言っていますよ。」
「え・・・。・・・はい・・・。」
主が、しぶしぶ返事をする

   この様子からすると、女性の方が上らしい。とすると、やはり女性のほうも神なのだろう。上から目線なところをみると、主の姉だな。


そして、主が"この世界"に行った瞬間、"あの世界"に亀裂が走ったかのように見えた

ピシッ




「・・・どういう事だ?」

「主とアイツは対になってる存在なんじゃないか?だから、主が行った瞬間、不安定になった・・・」

「そうか・・・。しかし、どうしてオレの記憶にこの映像は無かったんだ?」

「そりゃ、他の神々がそういったせいで"あの世界"が崩壊したなんてなあ・・・。"この世界"を守る私たちが知ったら、他の神々になんかわだかまりができるからだろ」

「ふうん・・・。じゃあ、戻るか」

マスターハンドとクレイジーハンドは、主の記憶から出ていった



「マスターとクレイジー・・・。どこ行ってたんだ?」

マリオがそう言ってきたので、これまでの話を一部始終はなした

「で、この女性に心当たりないか?」

「女性ねえ・・・」
その時、マリオの頭にピンと来た

「そうだ・・・。俺たちが記憶の迷宮でフィギュア化された時に、いま言ってたような人に助けられたな・・・」

「接触した事があるのか!?」

「ああ」

「そうか・・・。じゃあ、今も生きてるんだな。俺達の味方として・・・」

「まあ、そういう事になるな。さて、じゃあそろそろ休憩を終えて先に進もうか」


   休憩を終えて、彼らは先へと進む   





byシーク

第60話:メタルギア


マリオ達が休息を取っている頃・・・
スネーク達もまた、雑談をしながら歩いていた。
「なぁ、スネーク思ったんだけどさ・・・
何であんなとこにトランシーバーが落ちてたんだろ?」
とマルスが尋ねた。「俺に聞くな。
だが、臭うな・・・
だが、
不自然に落ちているものを、
すぐ拾うお前の神経には感心せんな。
もし、罠だったらどうす」
テレレン♪テレレン♪
「はぁー・・・こちら、スネーク」
スネークは、話の途中に鳴るのに呆れながら応答した。
「スネーク!メタルギアが・・・メタルギアが暴走している。
止めるんだ。」
大佐からだった。
「なんだって!
誰が動かしてる?」
とスネークは尋ねた。
「わからん!」
「そもそも、招待状には「貴方の世界の物は、武器以外この世界には持ち込めません!
と赤い文字で書いてあっただろうが!」
「どうやって持ち込んだかも、メタルギアが十五機も生産されているとも聞いておらん!」
「十五機?」


by [star]

第61話:もう一人の神







「冗談はよしてくれ、大佐。 突然メタルギアが十五機など……」





スネークが笑い混じりの口調で言った。





「嘘ではない、スネーク。 私とて信じたくは無いが、確かにレーダーに反応が"あった"んだ」





「…… "あった" か。 ハハ、反応が急に消えたってワケか? 
大佐、きっと…… あんたは疲れているんだよ。 
夢とは正反対の、この現実で悪夢にうなされるなんてずいぶんとこっけいじゃないか」





スネークの言葉には相も変わらず笑いが混じっていた。
本当に冗談と思っているのか、それとも
大佐同様、その言葉を信じたくないのか……





「……データを送る。 その地理データに示された地点でメタルギア共の反応が消えた。 私に教えられるのはこれくらいだ。 無事を祈る、スネーク」





ブチッ





通信が少々強引に切られた。





「ッ、おい大佐! 一体何なんだ……」





「スネーク、何かあったのかい?」





マルスが心配げな顔でスネークに尋ねた。





「……いや、何でもない」





と、そのときスネークのデータ受信機が反応を示した。
大佐からのデータだ。





スネークは受信機の液晶に映し出された地図にしぶしぶと目を通した。











がかったマップの上に赤い点が一つだけ打たれていた。
この赤い点こそが反応があった地点、つまりメタルギア十五機が消えた地点ということになる。





どう見ても点は一個。 15個には見えなかった。





しかし、マップを拡大しよく目をこらすと……





その点は少々いびつな形をしていた。





さらによく見ると、幾多の小さい点が重なってその赤い点を成していることに気づく。





「……」





スネークは考え込んだ。





たった一箇所から、どうして多数の反応が……? 拡大して見ても、実はその点たちには重なりはほとんど見られない。 
つまり、完全に同じ地点に存在していることになる。 
透過物体でもなければこんな状況にはならないはずだ。





そして、スネークは二つの悪いことに気が付いてしまう。





マップの拡大を最大にする





重なっていながらも、赤い点が1、2、3…… 15個だ。 何回数えなおしても15個。





そして……

その点が消えている地点は、
先ほど自分達が記憶の迷宮に入った地点と同じではないか





スネークに緊張が走る。





「スネーク……?」





再び、心配そうな面持ちのマルスに声を掛けられた。





「嫌な予感がするぞ……」





そして、スネークの予感は当たってしまう。





後ろから大きな音がする





「なんだ!?」





いち早くそれを察知し言葉にしたのが、ドクターマリオだった。





「ック……」





スネークはそれを目の当たりにして表情を変えた。





メタルギア×15





「まずい……!」





さすがのスネークもうろたえる。 次の瞬間、
その牙はスネークに向けられた。











「スネッ……」





マルスがそう言ったときには、もう遅かった。





……





だが、スネークが傷つくことはなかった。





「お前は……」





見ると、スネークの目の前に神々しい女性が立っていて、メタルギアの一撃を易々と受け止めていた。
次に、その女性が指を大きく振ると、15機のメタルギアが次々に破壊されていった。 魔法か何かだろうか。





「やってくれるな、そこのお嬢さん……!」





そこにいたメンバーの驚きをスネークが代弁したかのセリフだった。
当のスネークも驚きを隠せないでいた。











「あなたたちも、こちらへ……」





その女性は落ち着いた口調でそういうと、再び指を振りかざす。





するとスネーク達の身体はシャボンのようなものに包まれ、ゆっくりと宙に浮いた。

そのまま女性はどこかへ向かい始め、スネーク達の入ったシャボンは彼女にふわふわとした軌道で付いて行った……























スネーク達が連れて行かれた先にはなんと、彼の探し人がいた。





そう、マスターハンド、クレイジーハンドである。






さらにそこには、懐かしい顔ぶれがいた。





「スネークじゃないか」





その懐かしの顔ぶれの一人、マリオに言われた。





「久しぶりだな、マリオ」





スネークは単純な言葉だったが、そう返した。





「クレイジー、この人……」





マリオが、スネークたちと共にやってきた女性のことを言った。





「あんた、もしかして……」





クレイジーハンドが続ける。





「主の、姉か……?」






彼女は、両手が先ほど記憶の中で見た女性そのものだった。
by グリーン

第62話:The true truth ―本当の真実―





「主の、姉か……?」



クレイジーハンドがこういったあとに、彼女は少し悲しそうに笑って、こういった。



「『主』、ですか。
貴方達は、あの子(トゥール)のことをそう呼んでいるのですね。





そうです。私が、貴方達の言う『主』の姉です。」





  やはりそうか。



クレイジーハンドは思った。そして、目の前にいる主の姉に話しかける。



「聞きたいことが、たくさんある。」



「いいでしょう。答えますよ。」



「まぁ、まずは聞いておかなければならないことを。





・・・あんたの名前を教えてほしい。」






主の姉は答えた。






「そうですね。まずは名を名乗らなくてはね。










私の名はテル
呼び捨てで大丈夫です。










主の姉   テルが言った。







「さて・・・では、










本当の真実を教えましょう。」

by アイリス
・・・主の姉について、名前を勝手にきめてしまいましたが、なにかまずくなるようなことがあれば、コメントしてください。(ちなみに、名前の由来は、真実の英語のtrue〔トゥルー〕の文字を並び替えて、true→teru。そしてそれをローマ字読みして『テル』になりました。)

第63話:禁忌は亜空へ



クレイジーハンドたちがテルに出会う少し前のこと   










気が付けば、暗くて狭い空間の中に独りきりだった
身動きしようにも、狭すぎるために動けない





「……ここはどこだ?」





その空間の中で、 ―青― タブーはつぶやいた






暗い所は亜空間とそっくりだが、あまりにも狭すぎる
こんな狭い所が私の支配する世界のワケないだろう






論理的思考で、ここまで考察した
だが、結局その思考は、次の所へとたどり着く







「ここはどこだ?」






もう一回声に出してみた



だが答えが返ってくるハズもなく、タブーは、何故自分はこんな所に居るのかを考えてみた







「…………確か……スマッシュブラザーズを記憶の迷宮に入れて……創造神を捕まえて…………」







そこから先の記憶が、中々思い出せない






「……何で創造神を捕まえたんだ?……そうだ、翼を治してもらおうとして……」







そこまでつぶやいてから、思い出した








森羅万象、ありとあらゆる物を操る力の持ち主の存在




そして、ソイツに自分が操られていた、という事実









「……ライアァァァアアァァアアアアッ!!」









思わず怒りが爆発し、『ソイツ』の名前を叫んだ







次の瞬間、タブーは自分の体を大きなくさび形に変形させた

狭苦しい空間が、タブーの体の変形に耐えられなかったのだろう
風船が割れるような音がして、今までタブーが閉じ込められていた空間が破裂した











外に出てみてからよく見ると、その破裂した空間は、繭だった



どうやら自分は、大きな繭の中に閉じ込められていたらしい







「……この偉大なる私を、繭の中なぞに閉じ込めて…………もう許さない、”この世界”を守るためにも、亜空間を守るためにも……そして、私の誇りを傷つけた罪も含めて、全てをあの、『100年に一度目覚める化け物』にお返ししてやる!」







そう言いながら、タブーは”光の弓矢”と同じくらいの速さで”記憶の迷宮”に向かった



それは別段深い意味があるワケでもなく、”記憶の迷宮”に入っていたファイターたちを助けてやろう、という気持ちで向かったのだが、向かった先には、亜空間が広がっていた







「何故、記憶の迷宮の前に亜空間があるんだ?まぁいい、亜空間に突入して、ライアーを倒してやる」





そうつぶやきながらタブーは、くさび形のまま高速で亜空間に突入していった










「さて・・・では、







本当の真実を教えましょう」





テルが皆を前に、言った





「……『本当の真実』……だと?」







テルの言葉に、真っ先に口を開いたのはクレイジーハンドだった








「『真実』は、『この一連の事件の犯人は、タブーではなく、あの小さな子供だった』……ということじゃないのか?」







「いいえ、違います。この一連の事件全てを含めての犯人は、一人ではありません。あの小さな子供   ライアーだけではありません。私の弟も、この一連の事件の犯人です」



神々しい雰囲気を保ちつつ、テルが威厳に満ち溢れた口調で断言した
だが、自分の弟が全ての犯人と言うのは、内心かなりの哀しみに違いない






「なッ!!……バカな、そんなことがあるハズがない!!アンタの弟って言ったら、『主』……世界の創造主じゃないか!こんな事件を起こすハズが無い!」






「正確に言ったら、私の弟の力と眠り病ウイルスが、全ての原因ですね」







「眠り病ウイルス……だと?」






初めて聞く名に、クレイジーハンドは疑問を呈する




「感染した者を、一時期の仮死状態へと誘うウイルス。ですがライアーの場合は、私の弟の力が影響して、眠り病ウイルスの特性が変化、100年に一度しか目覚めなくなってしまいました」





「フーン。アンタの弟とライアーってのは、複雑な関係なんだな」





「それだけではありません。”あの世界”と呼ばれていた空間の崩壊、それに巻き込まれた弟。全てが、弟とライアー、眠り病ウイルスが関係して起こっ……」










テルが言い終わらぬ間に、突如空間に穴が開いた





「何だ!?」





クレイジーハンドが叫んだと同時に穴から現れたのは、くさび形に変形して高速で突っ込んで来るタブーだった





byゼルダ

第64話:戦いの跡



記憶の迷宮内に、巨大な戦いの跡があった











「天空!!!」






   ラグネルがデュオンを引き裂き、チームマリピカ+エスパーが亜空間へと突入した頃、ガノンドロフも、敵を倒していた






「魔 人 拳 !!」






紫炎をまとったその拳が、敵   ダークデデデの顔面をぶん殴った





「どうしよう、大王様がやられちゃったよー!」

「どうしよう、どうしようー!」

フィギュア化したデデデのまわりで、ワドルディ達が騒いでいる

そんな中、紫の形をした粒が、デデデのフィギュアにこっそり取りついた





そして、記憶の迷宮

ダークデデデが、デデデのフィギュアと、影虫を作る要、ゲーム&ウォッチのフィギュアを運んでいた

そんなダークデデデは、ガノンドロフに顔面をぶん殴られ、はかなく散った

しかし、ガノンドロフは気付かなかった。足元に転がっていた、フィギュアに・・・。





「む?これは・・・」

メタナイトが、亜空間の入り口付近に落ちていた二つのフィギュアに気付いた

   なぜ、こんな所に?
そうメタナイトは思ったが、拾っておいた



「?」を抱えながら、ハルバードは亜空間の奥へと向かっていった・・・




by.シーク

第65話:決戦は『鬼ごっこ』









「なんで…、…タブーがここに…?」











「それは後だ、それよりも、聞け!ライアーの真の目的は…」










ゴゴオオォォッッ!!









そこにハルバードも到着。中から、メタナイト、メタナイツ、ダークリンク、ゲーム&ウォッチ、デデデらが出てきた。






「お!メタナイト達と…、…その部下か?」




「『スマッシュブラザーズ』…、…全員そろったのですね。よかった…」








と、そのとき。




















「スマブラのみなさん、コングラッチュレイショーン!!」











まだ少し、あどけない少年のような声。全員、直感でその人物の名を…。
















「「「「「ライアー!!!!!」」」」」











この事件の元凶、否、元凶の『一つ』が、ついに声を発した。全員、戦闘体制になる。









「おわあっっと…、…怖いからやめてよね、シャレになんないもん…」











どうやら、言動の全てを監視されているようだった。







おもむろに、サムスが叫ぶ。




「ライアー!隠れてないで、出てきなさい!」









すると、ライアーは笑い出した。笑いながら、こう言った。












「ごめんね~、まだ出て来れないんだ…、…っていうよりは、今から始まる『ゲーム』をぶち壊しにしたくないから、かな?」









「ライアー!何をするつもりだ!?」







「だから、『ゲーム』だよ。内容は…、… 『鬼ごっこ』。賞品はもちろん、トゥールだよ☆











スマブラメンバー+α達、その言葉を聞いて、しずまりかえる。ライアーが、おもむろに説明する。











「簡単なこと。今から、僕が"この世界"と"あの世界"に、君たちを捕まえる鬼を放つんだ。君たちは、僕のところに、誰か一人でも来ることが出来れば、ぼくと戦う権利をあげる。全滅したら、その時点でゲームオーバー。トゥールはぼくのもの。     あ、そうだ。フィギュア化したら、別の人が触っても、復活できないような設定したから。ま、こんなとこかな?」











…誰も何もいえない。今、主導権を握っているのは、ライアーなのだ。下手なことを言えば、「トゥール=主」が取り返せない。







今は、従わなければいけない。それに、チャンスでもあるのだ。











「じゃ、さっそくはじめようっと…」






「みんな、来るぞ!!」








「3…、…2…、…1…。  …ゲーム、スタート☆









最終決戦が、始まった。




by ネスリュカ

第66話:鬼ごっこの鬼










「…ゲーム、スタート☆」









ライアーのセリフと同時に、その場に四つの光が現れた







その光の中には、目を凝らすと、それぞれ赤、青、黄、緑の何かが居るのが見える


「あれは……?」

ネスが首をかしげる





「あの、赤、青、黄、緑のヤツらが、ライアーの言う『鬼』なんだろう」


サムスがそう言って、ガンポッドにエネルギーを溜め始める


「先手必勝だ」




サムスがチャージショットを、中に赤が居る光に向かって放った








それに反応してかどうか、それぞれがゆっくりと光のベールから降り立った


そして、赤は、ファルコンのファルコンパンチにも似たような攻撃を放ち、チャージショットを相殺させて消した






「何……チャージショットを相殺しただと?」



サムスが驚くが、もっと驚いているのはファルコンだった




「あの赤いヤツが、どうしてオレのファルコンパンチを使えるんだ?」







その時、またライアーのあどけない声が亜空間内に響いた




「アハハ、ソイツらは、ボクが謎のザコ敵軍団って名づけたヤツらさ!赤はファルコン、青はゼルダ、黄色はマリオ、緑はカービィをモデルに作ったんだ。だって、ファルコンは接近戦、ゼルダは遠距離戦、マリオは地上戦、カービィは空中戦に優れてるからね。バランスよく取り揃えた、ってワケ」




「なるほど、オレの技を使えたのは、オレがモデルに作られてるからか」



「そーいうこと。でも、前置きなんてもう飽き飽きだよ。さっさと鬼ごっこを始めるよ」



ライアーの言葉と同時に、謎のザコ敵軍団がスマッシュブラザーズに襲い掛かってきた
赤はファルコンと同じくらい速く、黄はマリオ程度の速さで、青はトテテテと、緑はフヨフヨと空を飛んで






「皆、下がってて下さい」


テルが皆の前に、庇うように立った


「アンタ、平気なのか?」



クレイジーハンドがぶっきらぼうな口調で聞くが、テルは余裕に満ち溢れた表情で答えた


「平気ですよ。私は、ライアーなんかより、ずっとずっと強い力を持っていますから」


それを聞いて、クレイジーハンドは思った



テルは神だけど、ライアーは、主の力が乗り移ったに過ぎないだけの、人間だ。
確かに、圧倒的にテルの方がライアーなんかより強いだろう。
でも、それじゃ、鬼ごっこなんてしたって、テルが居る限り、こっちの勝ちは確定してるよな……。



その時、またまたライアーの声が聞こえた

「おっと、テル。君が居たら、こっちの負けは確定してる。そんなつまらない鬼ごっこやりたくないから、君にはちょっと鬼ごっこから抜けてもらうよ」



「あら、そんなこと、私の自由意志で決めるわ」

さらりと受け流して、テルは片手にエネルギーを集束させ始めた



「……こっちには、主が居るんだよ。鬼ごっこから抜けないと、どうなっても知らないよ~」




あどけない声だが、言っている内容は怖い



「……分かったわよ」





テルが、急に元気の無くなった声で答えた





「さあ、テルが抜けた所で、鬼ごっこ再開。上手く逃げ回ってね、スマッシュブラザーズの皆さん」

ライアーの声と同時に、鬼ごっこが再開した


byゼルダ

第67話:永遠の鬼ごっこ






「ふふふ・・・。」


ライアーが、スピーカーに音を拾われないように笑う。
いや、にやけると言ったほうが正確だろう。

「どうしてこんなに簡単なことに気付かないんだろう?」

ライアーは、さっき、「僕のところに、誰か一人でも来ることが出来れば、ぼくと戦う権利をあげる。」といった。
つまり、ライアーまでの道を封鎖しておけば永遠に鬼ごっこは終わらないのである。


ライアーにとって必要なのは、マスターハンドとクレイジーハンドだけである。
永遠の鬼ごっこの中で、捕まらない者はいない。



余裕が、見えた。









遥か空の上、天空界   


鏡にうつした映像から、パルテナはライアーの鬼ごっこのせこさを見抜いた。


「・・・道を封鎖・・・。ならば、わたしは道を切り開くとしましょうか。」


そう言って、パルテナは、両手にエネルギーを集束させ始めた。

じょじょに虹色の珠が出来てゆく。









鬼ごっこ   


「おおお!まずいゾイ!」

デデデの所へ、ザコ敵レッドが蹴りを放つ。

「ワドルディ投げ!」

ワドルディを盾として使い、難を逃れたデデデ。
だが、蹴りがワドルディに当たった瞬間、ワドルディはフィギュア化した。

「なっ・・・。ダークキャノンと同じように、一発でフィギュア化させる効果があるのかゾイ!?」



一発で殴った相手をフィギュア化させる効果を、ザコ敵軍団は持っていた。






by.シーク

第68話:一騎討ち

「何を笑ってるんだ?」
ライアーは不意に後ろから飛んできたシャドーボールに反応できず、
もろに喰らった。
「ぐっ?こんなに早く来るとはね・・・最強のポケモンさん」
「さぞかし暇だろうと思ってな。」
ミュウツーは微笑しながら言った。
「こんなに早くどうやって来たんだい?」
ライアーもまた微笑しながら言った。
「貴様から逃げた時のあれだ。」
「瞬間移動か。」
ライアーは指を鳴らした。
「今、封じたよ。」
「なに、私一人で十分だ。」
「おもしろい。早速始めようか」




三時間後・・・
「一人でよく、ここまで僕を追い詰めたね。
でも、もう終わった。」
ライアーは傷をおっていた。
ミュウツーは糸に絡まりボロボロになっていた。
「まだ・・・終わるわけには・・・」
ミュウツーは途切れ途切れに言った。
「すごいと思うよ。
僕にあやとりをさせるなんてね。
君を消すのは惜しい
戦力になってもらうよ。」
「ハッ・・なるわけ・・・ない」
「それができるんだな [heart]
ライアーは満面の笑みを浮かべている。



by [star]

第69話:傀儡師

「それができるんだな [heart]



ライアーは笑った。そして、続けてこう言った。



「僕にとって、人形(キミたち)を操ることなんて赤子の手をひねることよりもたやすいこと。



・・・僕の(いと)は誰にもわからない。見破ることなんて、できない
いまからそれを君に見せてあげるよ。ね、僕の操り人形(マリオネット)?」







次の瞬間、ライアーから怪しげな光が放たれた・・・!







・・・ライアーが術を使ったのだ。







「・・・ライアー、貴様の野望が簡単にかなうと思わないことだな。」







ミュウツーの言った言葉がライアーに聞こえたかは分からなかった。

by アイリス

第70話:相棒の存在





「さぁ、出来ました」



地上へと続くゲートの方へゆっくりと向かいながら、パルテナは言った


「早くこのスマッシュボールを届けなくては…」


そう言うパルテナの手には、虹色の珠が光り輝いていた
落とさないように慎重に持ち運び、扉の前まで来ると、パルテナは扉に背を向け、一言言った



「開きなさい」



その言葉で、扉がゆっくりと開き始める


開け放たれた扉に向かって体を傾けると、そこはもう雲の上   





「急いで記憶の迷宮の前の亜空間に行かなくては……」





パルテナは風に乗って、記憶の迷宮の前まで急いで飛んでいった















「上手く逃げ回ってね、スマッシュブラザーズの皆さん」



鬼ごっこが再開してからと言うもの、スマッシュブラザーズは苦戦していた

何しろ、攻撃力が桁外れだし、ザコ敵軍団は一向に疲れを見せない



対して、スマッシュブラザーズの方は走り続けて少し疲労が溜まっていた
今の所、フィギア化したのは、デデデが盾にしたワドルディだけなのだが…




「チッ、アイツら、全然疲れを見せねーな。このままじゃヤベーぞ…」



クレイジーハンドが忌々しげに舌打ちした



クレイジーハンドとマスターハンドは今、ザコグリーンに追いかけられていた
特に追い詰められているというワケでも無いが、このまま延々と追いかけっこをしていたら、疲れ知らずのあっちの方が有利になっていくことは間違いなかった



「まぁ確かにそうだが、疲れが溜まってくる前に、ライアーへの道を探し出せばいいんだ。
ホラ、周りをよーく見て、ちゃんと探せよ?」

「でも右ィ、本当に、ライアーへの道なんかあるのか?
ライアーのヤツが、自分までの道を封鎖しちまってたら、それこそ永遠にこの鬼ごっこは終わらないぜ?」



それを聞いて、マスターハンドは立ち止まり、考えるポーズを取る


そしてしばらく経ってから、「いくらアイツでも、そこまで性悪じゃないだろう」と返した


「おいおい、楽観的だな…」


クレイジーハンドが溜め息をついてから、マスターハンドの方へ顔を向けると、マスターハンドは緊迫した表情をしていた


   ッ!クレイジー、危ない!」


背後を振り返ると、ザコグリーンが追いついてきており、クレイジーハンドに向かって、空中で蹴りを繰り出すポーズを構えていた


……鬼ごっこの最中に、右のヤツが立ち止まって考え事なんかしてっから……


今さらそんな事を考えても、後の祭り
クレイジーハンドはフィギア化を覚悟した


ザコグリーンの足が自分に向かって迫ってくるのがスローモーションで見える


その時、視界に青い物が、ザコグリーンの蹴りを遥かに上回るスピードで向かってきているのが見えた
その青は、クレイジーハンドの前に立ち、そしてシールドを張った


お陰で蹴りはクレイジーハンドには当たらず、ザコグリーンはシールドに弾き飛ばされた


「大丈夫か?」


その青の正体は、タブーだった


タブーのシールドによってザコグリーンが弾き返されたその光景は、『あの時』とそっくりだった










貴様ァ!





『ハハ、手らしく`手´を出してきたな。 無駄なことを……』





あの時   



タブーにシールドを張られて跳ね返され、地面に叩き返された自分
圧倒的な力の差に、恐怖と焦りを感じた自分




あの時思ったのは、感じたのは、自分の相棒の心強さだった





   今はここに居る
自分の片割れは、自分の傍らに居てくれる



「……大丈夫だ、ありがとう」



タブーにそう告げると、マスターハンドの方を見た
マスターハンドも、クレイジーハンドのことを見ていた



「……どうやら、同じようなことを考えてたみたいだな」


「ああ。私たち一人では、弱いけれど…」






「「二人なら……」」





そこまで言った時、突如としてテルの声がテレパシーで伝わってきた




『今、ライアーがミュウツーに術をかけているスキに、あなたたちにテレパシーをしています。

ライアーへの道は、今、あなたたちのすぐ目の前の空間にあります。
ただ、あなた方が言っていたように、ライアーによって閉ざされているので、今は進めない状態なのです。

なので……あなたたちの目の前の空間に向かって、あらん限りの力を叩き込んで、その封鎖を打ち破って下さい!』





「……そうか。んじゃ、行くぜィ、右」

「ああ、クレイジー」




二人は思いっきり息を吸い込んでから、自分たちの目の前の空間に向かって、声を合わせて最大級の力を叩き込んだ







「「希望の光!」」






二人から、強く眩しい光が放たれ、目の前の空間に直撃した



そして、何も無かったハズの空間に段々とヒビが入り、それはやがて大きな亀裂になって   







パリン







空間が砕け、ライアーへの突破口が開いた



byゼルダ

第71話:レッドとブルーとグリーンとイエロー、そしてブラック





スルッ

鬼ごっこ騒動の中、ダークリンクが縄を解いた







虹色の珠を抱え、パルテナは亜空間の中へと入っていった。

「・・・急がなくては・・・。」







「よし、行くぞ!皆、来い!」


そう言って、マスターハンドが砕けた空間を指差す。


「砕けましたか・・・。さすがですね。」

マスターハンドの前に、パルテナが降り立つ。

「スマッシュボールです。本当は、空間を砕くために創ったのですが、もう空間は砕けていますし、ライアーとの戦いにお使い下さい。」


「サンキュー、パルテナ。」


クレイジーハンドがスマッシュボールを受け取って、砕けた空間の方を向く。


その空間の前に、ザコ敵軍団、そしてダークリンクが立ちはだかった。




by.シーク

第72話:『みがわり』の罠






「操りミュウツー、ここにた~んじょっ☆」






ミュウツーに呪文がかかった…。











「何をよそ見しているんだ?」





「!?!?」







声が聞こえた。それも、これはDr.マリオの…?







横でもない、後ろでもない…。…なら…!







「ここだと言っているだろう」









「っ!?!?」





なんと、ミュウツーに殴られた!





「な…、…そんな…、…術が…? …なにより…、…お前は誰だ!姿を現せ!」


「姿を現せ?ずいぶんとふざけたことを抜かすな?自分もこそこそしていたくせに」







目の前のミュウツーが、ゆらゆらと消えていく。そして…。







「今度こそ、倒してやるよ…」









そこには、ほぼ無傷のミュウツーとDr.マリオ、ロイ、ピチュー、ロイ、子供リンクが立っていた。







「な…!…まさか、『アレ』は…!」



「ずいぶんと骨のないやつだな。『みがわり』で最初っからミュウツーだけではなく、我々全員が『みがわり』と共に戦っていたことすらわからなかったとは…。…所詮は人間、か…」







「どうりで…、…攻撃の手が激しいと思ったら…」






「すまなかったな、Dr.マリオ。攻撃の手を預けてて。だが、私も『じこさいせい』で全快した。次は私も…」



「何はともあれ、2回戦でチュ!」



「覚悟しろよ!」








5VS.1の2回戦           














「ったく、ミュウツーたちは先回りしやがって…、…気付いたら、いねえし…」






「何でもいいだろ。それよりも、マスター達がザコ敵たちを封印させたんだ。今のうちに!」






「ま、そうだな…」







「みんな、行くぞ!」


「おお!!」






マスターの合図で、全員ライアーのいる空間に突入していく。







そして、ライアーの持ちゴマ、「ザコ敵軍団+ダークリンク」も、封印を解いて、後を追う…。




by ネスリュカ

73話:操りの主





突入した空間の先に、DXとライアー、そして主の遺体が見えた。
そこに、スマブラと両手神、テルが向かう。

その気配に、ライアーが振り向いた。

「・・・どうやってかは知らないけど、よく来たね。」

ライアーはそう言いながら距離をとる。

「あなたも、ここでお仕舞です。」

テルがそう言いながら両手から光線を発射した。

ドン

ライアーが横に動く。
ライアーの頬から、紅い血が飛び散った。

「さすがだね、テル・・・。本当は、鬼ごっこで全員が倒れる予定だったのにさ。いや、やはり君が居るとやっかいだね。」

そう呟いて、ライアーは後退する。

「本当はやりたくないんだけど、そんな君に勝つには、これしかないからね。」
ライアーが、主の遺体へと触れる。

「僕の能力は、森羅万象を操ることが出来ること。」

ライアーの触れた主の遺体が、動き出した。



by.シーク

第74話:それぞれの意思







「森羅万象を操れると言ってもね」





ライアーが主  トゥール  の身体に触れながら言う。





「厳密に僕の能力は、万物の行く末に干渉できること。


でも   あくまで『干渉』であって『決定』までは持っていけない。
所詮、僕の能力はその程度なのさ。


テル、君の力をもってすれば僕なんて簡単に倒すことが出来る。
だから、僕にはもうこれしか手がないんだ」





ライアーが一人で語る一方、ライアーからトゥールへ、触れた部分を通してエネルギーのようなものが注ぎ込まれているのが分かった。





「あなた、トゥールに何を……!」





そう言ったテルは焦りが見えていた。





「今から僕の全ての力を持ってしてトゥールをよみがえらせる。
本当はマスターハンドとクレイジーハンドを捕まえて蘇生させるつもりだったけれど」





「しかしそんなことをすればあなたは……!」





「かまわないよ……どうなっても。


僕は友達と一緒に生きたいだけさ。


そのためだったら、どんなことでもする。
邪魔をするものは、誰一人として許さない。これは僕に残された最終手段だ」





ライアーの目は、本気だった。











ライアーとて元は一人の人間に過ぎない。
莫大な力をもつ神であるトゥールをよみがえらせるにはそれだけの莫大なエネルギーがいる。
そのエネルギーを無理に自分の体からしぼりとり、トゥールに受け渡している。
人間であるライアーがそんなことをすれば……!


どうなるかは、すぐに想像がつくだろう。





ライアーは瀕死、いや一歩間違えれば本当に死んでしまう。


それだけのことをすることの覚悟が、ライアーにはあった。











エネルギーが注がれ、トゥールの身体が少しずつ動き始める。





「神の力には、神の力さ。
なぁに、僕がどうなっても、トゥールがどうにか、してくれる、よ。だっ、て、僕、たち、ともだち、だもん……」





その言葉と同時にライアーは意識を失い倒れた。
これだけの事件を起こさせたのは、ただ一人の友達への想い。


それだけが、スマッシュブラザーズに分かった。











「確かにあなたから見たら、私はただの邪魔者だったのかもしれませんね……」





テルが小さくつぶやいた。





実は、小さい頃に仲良く遊んでいたライアーとトゥールの仲を制していた者がいる。
それが姉である自分、テルだったのだ。





   地上の者と神はかかわりすぎてはいけない





神々の間には、そんなルールがあった。
神の禍々しい力が地上の者に大きな影響を与える可能性があるからだ。


マスターハンドやクレイジーハンド、そしてタブー。
これらの程度の神ならまだしも、
その上に立つ主、そしてテルは力が大きい分、周りに与える影響も大きくなる。


だがテルは、あまりに仲の良い二人の姿を見て、次第に二人を引き離してゆくのが辛くなってきてしまい、二人の友情を成すがままに見守ることにしたのである。

あの楽しそうな二人を見ていると、自然と心が和らぐ。
まさかあの二人に限って、不幸など起こるまい。テルはそう楽観視していた。


しかし、神のルールを破った報いは無常にもその二人を襲う。


『神の気』を吸い続けたライアーは、永い「眠り病」の闇の中に落とされる結果となってしまった。





……そう、糸をたぐり寄せていくと、この事件の元凶はライアーとトゥールを止めてやれなかった自分にあるのだ。


テルは心の奥底でいつもそう自分を責めている。


だからこそ、自分の身が滅ぼうとも、ライアーとトゥールを救い出したい。 テルの決心は固かった。











そのとき





「……君達は」





それはトゥールの言葉だった。





「トゥール!」





なんとトゥールが目を覚ました!


だが……





「邪魔、なんだ」





「!」





なんとテルに向かってトゥールがエネルギーのかたまりを打ち出した!
あまりに唐突なことで、テルは反応する間もなかった。





ガッ





辺り一帯にエネルギーが広がる





ザコ軍団とダークリンクはそれに巻き込まれて一瞬にして消滅してしまう 











「……チッ」





トゥールの舌打ちが聞こえた。





「だ、大丈夫ですか……テル様」





彼女の前には、ボロボロになったマスターハンドが横たわっていた。
彼が自らを盾にすることで、テルと他のみんなを助けたのだ。


そして黙っていないのがクレイジーハンドである。





「オイ右! しっかりしろ! おい!」





「あ、あぁ……大丈夫だ」





なんとかマスターハンドは意識があるようだったが、ひどいダメージを負っていた。





「おい主! どうしてこんな……」





クレイジーハンド困惑した様子で主に問いかける。





「……」






トゥールは何も答えない。
そして彼の敵意のこもった視線がクレイジーハンドを刺していた。





まるでその目は先ほどのライアーのようであった。そしてマスターハンドが声を振り絞って言う。





「あそこにいるのは確かに……主だ。
だが、あの眼差し、敵意といい、まるで中身はライアーのようだ……」





「……なるほど、ライアー本人が望んだかどうかは分かりませんが、エネルギーを注ぎ込む際に、自分の強い想いさえもトゥールに流れてしまったと。
空間転移能力を持つ彼ならきっと不可能ではないでしょう……」





テルはそう考えた。





「……ですが主は蘇生したばかりでまだ不安定な状態のはずです。
その精神さえも。
だからおそらく、意識はほとんどライアーに乗っ取られているのでしょう。


それで、テル様を攻撃した」





「身体は主、中身はライアーか……くそっ」





三体の神は判断に苦しんでいた。
身体がトゥールなのだから、迂闊に攻撃は出来ない。
もし三体の神が本気をだしてトゥールに立ち向かえば倒すことは出来るであろう。


だが、永き眠りから覚めて身体もまだ不安定なトゥールにそれを実行するのは危険すぎる。
彼を死に追いやることは、どんな事があってもできない。
三神とも、それは同じであった。


しかし迷いのあるものは戦いから置いていかれる。





特にテルがそうであった。


直後、トゥールがニヤリと笑みを浮かべた。





「がっ!」





テルの身体に衝撃が走った。虚を突かれ、ものすごい力でふっとばされてしまった。





流石に主の姉であるからしてその一撃でフィギュアになることはなかったが……


ひるんだスキに、すでにトゥールが攻撃を放たんとしていた。





「これで終わり……」





弟は、冷たく言い放った。





カッ





再びエネルギーのかたまりが放たれ、辺りに広がった。





「くそっ!」





切磋にタブーがみんなの前に立ち、さっきのシールドを展開した。


しかし……





「うあぁぁぁ!」





シールドはみるみるエネルギーに侵食されてゆき   





パリンッ





音をたててシールドが砕け散った。





そのとき、タブーの目の前に、白いものが割って入った。


だが次の瞬間には、辺りはエネルギーの光に包まれ、何も見えなくなってしまった。











攻撃による光が止むとともに、何かが地面に落ちる音がした。


テルのフィギュアと   マスターハンドのフィギュアがそこに転げ落ちていた。


直撃を受けたテルはもちろん、広がったエネルギーからスマッシュブラザーズとクレイジーハンドを護るために
マスターハンドはその身を犠牲にしてしまったのだ。





そしてタブーもかなりの力を使ったため、肩で息をするほどになっていた。
まともに戦える状態ではない……





右ィィィィィ!!





クレイジーハンドが叫ぶ。


だが、そのときにはトゥールは次の照準をクレイジーハンドに合わせていた。





「クレイジー、危ない!」





カービィがあわてて叫んだ。


クレイジーはハッとなるがすでにライアーは攻撃を始めようとしていた。


再び、クレイジーハンドは負けを悟った。











「……っく!」





トゥールが一瞬うめいた。





トゥールが攻撃しない……





「……ど、どうしたんだ?」





クレイジーハンドは不思議そうにトゥールを見る。





「っ、身体が……言うことを聞か…… っ誰だ!? 誰かの声が頭の中で…… っく、トゥール、だと……!」 





「主!」 






不安定だった主の精神が少しずつ戻り始めている……?


クレイジーハンドはそう感じた。





「くっ、うるさい!」





「うぁっ!」





トゥールがクレイジーハンドを苦し紛れに殴りとばす。
が、この程度ではフィギュア化はしない。クレイジーハンドも意地を見せた。





「まだだ……!」





まだ……倒れるわけにはいかない。主と、ライアーを助けるまでは!












「……ライアー、お前が本気なら、こっちも最終手段をとらせてもらうぜ」





残った力を振り絞り、クレイジーハンドは最後の希望を出現させる。


彼の前に、浮遊している虹色の珠(たま)が姿を現した。








「クレイジーハンド、それは……!」





倒れこんでいたタブーがその虹色の珠に反応した。





「そうさ、スマッシュボールだ」











   スマッシュボール。











神の力を活動の源とし 神がその珠をエネルギーで満たしたとき、
七色にかがやき、一時的に神へ絶対的な力を与える。





「今からこれに俺の力を注ぎ込んでスマッシュボールを発動させる。
その力をもって主とお前(ライアー)の精神を分断し――





二人とも元通りにしてやらぁ」





「そんなことが出来るとでも…… っく!」





トゥールの中にあるライアーの意思は、クレイジーハンドに攻撃を試みるが、
中で目覚めつつあるトゥール本人の意思がそれを邪魔する。





「お前達……よく聞くんだ」





エネルギーをスマッシュボールにためながら、クレイジーハンドがスマッシュブラザーズに言う。





「今までの話は全部聞いていただろう?
スマッシュボールのことも、主とライアーのことも。


……頼む、俺に力を貸してくれ」





神が地上の者に助けを求めた瞬間。





だがその言葉は神と地上の者の間ではなく、仲間と仲間の間として交わされた言葉だった。











……お前達はここまでたくさんの困難を乗り越えてきた。
亜空間の件のときも、そして今回の事件でも。
仲間を信じることによって希望を生み出し、お前達はここまでやってきた。


ならば私にも信じさせてくれ、












お前達の力を!











スマッシュブラザーズは、クレイジーハンドの意思を言葉なしで感じ取った。





もちろんだ!





マリオがみんなの意思を代表して応えた。





スマッシュブラザーズ全員の意思が、一つに重なる。





「今、奴の力は弱まっている。気絶させるでもなんでも、少しの間持ちこたえるだけでいい。
スマッシュボールにエネルギーを満たすまで、なんとしてでも俺とボールを護り抜いてくれ!」





クレイジーハンドの声がその空間に大きく響いた。











いくぞ!





スマッシュブラザーズの掛け声が、さらに大きく響いた。












   ほんの少しの間だけでいい、
みんなを、この世界を、護り抜いてくれ。 スマッシュブラザーズ。





by グリーン

第75話:決着

この世界を、そして、主とライアーを護るための戦いが、今、始まった。




「こっちだ、ライアー!!」
マリオが言った。




「・・・くっ!」
トゥール(正確にはトゥールの姿をしたライアーというべきか)がスマブラメンバーに向かって攻撃を放った。




スマブラメンバーは次々に攻撃を避けていく。




「ほら、ボク達はここにいるよ!」
カービィがトゥールに向かって挑発した。




その挑発が癪に障ったのか、トゥールはカービィのほうに攻撃をしたが、カービィはそれをやすやすと避けて見せる。




そして、トゥールが次の攻撃を放とうとした、その時・・・。








「うぅぅ・・・ああぁ・・・








なんでだ・・・体が・・・攻撃をすることを拒んでいる・・・?」








急にトゥールが言った。




「・・・主の意識が戻ってきたのでしょうか・・・?」
ゼルダが不思議そうに言った。








・・・この時、スマブラメンバーは油断をしていた。








「な・・・ん、で・・・トゥールは・・・邪魔者を消すことを拒む・・・?








わからない、僕には・・・・・・こいつらは・・・
















こいつらはいらないんだああああああああああああああ!!!」
















次の瞬間、凄まじい威力の衝撃波が放たれた。








その強さは、おそらく、タブーのOFF波動を何十倍も上回るだろう。








「う、うわあああああぁぁぁぁ!!」








スマブラメンバー、絶体絶命・・・!
















と、その時!
























ガキイィン!
























スマブラメンバーの目の前にシールドが現れて、衝撃波を防いでくれた。
























そのシールドを張ったのは・・・・・・
























「大丈夫ですか、皆さん。」
























主の姉、テルだった。マスターハンドとクレイジーハンドも一緒だ。
















「またせたな、お前ら!スマッシュボールの力をちょこっと借りて、主の姉と右を復活させたぜ!
















スマッシュボールにエネルギーがだいぶたまってきた・・・右と主の姉もいるし、もう少しで、主を元に戻せるぐらいのエネルギーがたまるだろう。
















あともう少し、もう少しだけ耐えてくれ!」
















クレイジーの言葉に、メンバーは威勢よくこう答えた。
























「もちろん!!!」
























そのすぐ後に、トゥールの声が聞こえてきた。
























「何をごちゃごちゃ話してるんだ!」
























ドオオォォォン!!
























また衝撃波が放たれた。



















「へっ、俺達は二度も同じヘマをやらかしたりはしないさ。」



















リンクが言った。その言葉通り、スマブラメンバーは衝撃波を器用に避けていた。



















「なんで僕の衝撃波が人形(マリオネット)如きにかわされるんだ・・・。
























・・・くそ・・・!」
























トゥールは次の攻撃の準備をしていた。
























しかし、また・・・































「くっ、攻撃が・・・・・・なんで・・・・・・トゥール・・・・・・
































なんで・・・僕のしていることの何が悪いんだ・・・?































トゥールのためにしていることなの・・・に・・・。」
























様子を見ている限りでは、だんだんトゥールの意識が戻っているようだった。
























トゥールの姿をしたライアーは、頭を抱えた。
























・・・トゥールが攻撃をすることを拒む理由がわからなくて苦悩しているようだった。































・・・その時、































「・・・!!危険です。































トゥールから、いや、トゥールの姿をしたライアーから巨大なエネルギーを感じます・・・!































もしかしたら、最後の抵抗に出るつもりかもしれ、」
























テルがここまで言った時、トゥールはもう攻撃を放とうとしていた。
























「トゥール、僕は君が目覚めてまた昔みたいに楽しく過ごせるようになるなら何だってする。































邪魔者を排除することだって、やってやる・・・!!































君がそれを拒んでいることはわかっている。でも、僕はやめない。






































だから消えろ!邪魔者がああああああああああっ!!!」






































トゥールの掌から青い光がぼんやりと見える・・・































「くっ、そっちがやる気なら、こっちだってやるしかない!































右!スマッシュボール発動だ!その力を使って、希望の光を一気に放出するんだ!」
























「わかっている!テル様も・・・。」
























「もちろん協力します。さぁ、はやく力を開放しましょう。」
























マスター、クレイジー、テルの三人が、スマッシュボールに触れた。スマッシュボールをとったことを表すオーラが見える。































「くらええええええええええええ!!」































トゥールが太いレーザー砲を発射した!
























それとほぼ同時に、スマッシュボールをとった三人は、希望の光を放出した。眩しくて、目を開けてみるのもやっとな光・・・。
























「さぁ、はじめましょう。トゥール達を護りましょう。」






































ガキィイ!!!






































強烈な音が鳴って、二つの力がぶつかり合った。































「・・・なかなか強いね。」
トゥールが言った。































「・・・っく。」































三人の力は、トゥールに押されていた。
























「おかしい、なんで私の弟であるはずのトゥールの力のほうが強いの・・・?」
「ライアーが主を思う気持ちが、力になった・・・?」
「・・・だったら、俺たちじゃあ勝てねえかもな・・・。」

三人が言った。
























・・・だんだんトゥールのレーザー砲が三人に迫ってくる・・・!
























「・・・最善を尽くすが、覚悟は決めたほうがいいかもな・・・。」
クレイジーが言った。































と、そのとき・・・

















































「ちょっと待った!!

















































俺達を忘れてもらっちゃあ困るぜ!」
「私たちも協力するわよ!」
「スマブラメンバーがそろえば無敵だよぉ!!」
「ピカ、ピカァ!!」
マリオ、ピーチ、カービィ、ピカチュウが順に言った。

















































そこには、スマッシュボールを手に入れたときのオーラをまとっているスマブラメンバーがいた。

















































「なっ、いつスマッシュボールを・・・?」
マスターが聞いた。
























「私と女神パルテナが、お前達がスマッシュボールにエネルギーを入れている間につくっておいた。」
そういったのはタブーだった。
























「さっき、パルテナ様がこの空間の入り口に来てくれていたんです。それで、もしかしたらまだスマッシュボールが必要になるかもしれないからって。スマッシュボールをつくってくださったんです。

普通のスマッシュボールだったら、一人にしか効果はない。でも、希望の光がたくさん集まれば、その分だけスマッシュボールも力をくれる。パルテナ様が言っていました。だから、テル様達は三人いたけど、三人ともスマッシュボールの力を手に入れることができた。そして、希望の光がたくさん集まれば、きっとどんな相手にでも勝てる。・・・合っていますか?」
ピットが言った。
























「・・・そうですね。最後まであきらめてはいけません。」
「それに、今度はスマッシュブラザーズ全員いるからな。」
テルとマスターが言った。






































「よしっ、じゃあ、






































いくぜ!みんな!!」






































「おおぉ       !!!」






































マリオの掛け声の後に続いて、スマブラメンバー全員は団結した。今までより、ずっと固い絆によって。






































スマブラメンバー全員は、マスターたちのほうへ手を向けた。






































掌から、眩しくて暖かい光が溢れだす・・・。






































その光が全員分集まったとき、希望の光は太陽よりも眩しく輝く、一つの力になる・・・!






































全員分の希望の光の強さは、トゥールの姿をしたライアーの力より、はるかに強かった。































「・・・これですべてをリセットします。ライアー、トゥール、あなた達を元に戻します。」
テルが言った。































「みんなの力がそろえば、どんな相手にだって勝てる。わたしが保証する。」
続いてマスターが。































「おいマリオ!スマッシュブラザーズのリーダー格として、この最後の切り札に名前を付けてみろ!」
最後にクレイジーがこう言った。































「よし、じゃあ、スマブラメンバー全員の力がそろった最後の切り札・・・
























































フルスマッシュ!!!
























































いけえええええええええええええええええええ!!!































マリオが叫んだ!






































「「「うおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」」」






































スマブラメンバー全員が放った最後の切り札、フルスマッシュは、トゥールの姿をしたライアーに直撃した。































「なんでだ、なんでこの僕がこいつらに・・・!!」































トゥールの姿をしたライアーの言葉は、ここまでしか聞き取れなかった。































トゥールが、眩しい希望の光に包まれた・・・。
























「・・・主は、どうなった?」
マスターが言った。
























「・・・わからん。」
クレイジーが答えた。































・・・しばらくして、希望の光がはれたその場所には、ライアーとトゥールが横たわっていた。































「ライアー、トゥール!大丈夫なのですか!!」
テルが呼びかけた。































すると・・・






































「・・・ん、う・・・姉さん・・・?」






































トゥールが口を開いた。






































「トゥール!!」






































テルは、目覚めた自分の弟を抱きしめた。
























「主・・・よかった。」
「ほんとだな。」
マスターとクレイジーが言った。
























「・・・ライアーは・・・?」
テルが言った。
























「・・・きっと大丈夫。疲れただけ。希望の光のエネルギーもあるし、すぐ起きるよ。」
トゥールが答えた。そして、話を続けた。































「マスター、クレイジー、タブー、そしてスマッシュブラザーズメンバー一同。
・・・この一連の事件で、辛く苦しい目に遭わせてしまった。この事件には僕は深く関係している。そもそも、この事件の原因は僕にあったんだ。・・・すまなかった。
























それと・・・・・・
























ライアーを助けてくれて、ありがとう。倒してしまわないでいてくれて、ありがとう。」
























そう言い終わった後、トゥールは微笑んで見せた。
























「・・・そんなこと、礼にも及びませんよ。苦しんでいる人を助けることは当たり前。我々は当たり前のことをして見せた。それだけです。」
マスターがみんなの気持ちを代弁するように、こう語った。
























「・・・そうか、そうだな。・・・でも、本当にありがとう。
僕らはまた、天空界あたりで平和にこの世界の様子を見ることにするよ。






































・・・じゃあ、さようなら。僕らはずっとみているから。頑張ってね。」






































「皆さん、本当にありがとうございました。さようなら。」






































トゥールとテルが、さよならを告げると、空間移動の準備をしだした。ライアーも一緒に連れていくので、少しだけ準備がいるのだ。(とはいっても、準備の時間は10秒もかからないが。)






































「さようなら   !!元気でな   !!」






































「ばいば   い!!頑張るから様子、見ていてね   !!」






































「さようなら   !!たまにはこっちにも遊びに来てくださいね   !!」






































スマブラメンバーはみんな、数秒の間に思い思いの言葉をトゥール達にかけた。






































その言葉を全部聞き終わった後、トゥール達は目の前から消えてしまった。






































トゥールとテルは、最後ににっこりと微笑んでいた。
























トゥール達を見送った後、マリオはこう言った。
























「・・・さーて、俺達も帰るか!」
























スマブラメンバーは全員頷き、帰路を歩んでいった。



























   事件の数日後、スマブラメンバー達のもとに一通の手紙が届いた。
























差出人名は『Touru』。住所は書いてなかった。
























その手紙の内容はこうだった。
























『スマッシュブラザーズメンバー一同へ。






あの事件からもう数日が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか?






・・・って、みんなの様子をずっと見ている僕がこういうのは少しおかしいかな。






さて、少し皆さんにこちらの様子をお伝えします。






ライアーの意識が事件の二日後に無事に戻りました。






そして今、僕と姉さん、そしてライアーは、昔のように平和な日々を送っています。






・・・あ、昔、ライアーは僕と必要以上に接触してしまったため、長い眠りについてしまったのですが、今は大丈夫です。眠り病は、あの周辺でしかはやらなかった病気だし、それに、もうライアーもただの人間ではなくて特殊な力を持った者(正確にいえば、僕の持っている力を少し持った者)になっていますから。






今、すごく幸せです。これも、スマッシュブラザーズメンバーの皆さんのおかげです。













ありがとう。本当にありがとう。













今度、機会があればそっちの世界にも行ってみようかな。






それでは、さようなら。元気に暮らしてね。






トゥールより』


























こうして、この世界と主たちをめぐる物語は、無事、幕を閉じた   
























―END―

by アイリス


*1 過剰摂取すると、息が止まったり、精神が崩壊する薬全般のことを指すが、この場合、精神が崩壊する薬のことを言う。