No200 ヒンデンブルク/元ネタ解説

Last-modified: 2022-09-19 (月) 02:11:17
所属Kriegsmarine
艦種・艦型H級H39型戦艦
正式名称仮称艦名:H(命名候補:Hindenburg, Friedrich der Große)
名前の由来Paul Ludwig Hans Anton von Beneckendorff und von Hindenburg(1847-1934) ドイツ帝国陸軍元帥、ドイツ国第2代大統領 第一次世界大戦のタンネンベルクの戦いを指揮し、ロシア軍に大勝利を収め、ドイツの国民的英雄となった。アドルフ・ヒトラーを首相に任命しナチス党政権樹立への道を開いた。
Friedrich II.(1712-1786) 第3代プロイセン王 軍事的才能と合理的な国家経営でプロイセンの強大化に努め、啓蒙専制君主の典型とされる。またフルートの演奏など芸術的才能もあり学問や芸術にも明るく、哲学者でもあった。その功績を称えてFriedrich der Große(フレードリヒ大王)とも呼ばれている。ドイツにジャガイモ栽培を広めたことでも有名。
起工日1939.7.15
進水日未進水
就役日(竣工日)未完成
その後1939.10.10建造中止 1941.8.29計画破棄 1941.11.25解体
全長(身長)277.8m
基準排水量(体重)53600英t(56898.6t)
出力MAN製9気筒ディーゼルエンジン12基3軸 165000PS(162742.8shp)
最高速度30.0kt(55.56km/h)
航続距離19.0kt(35.18km/h)/19200海里(35558.4km)
装備40.6cm52口径SK C/34連装砲4基8門
15cm55口径SK C/28連装砲6基12門
10.5cm65口径SK C/33連装高角砲8基16門
3.7cmSK C/30機関砲x16(8x2)
2cmC/30機関砲x12(3x4)
53.3cm魚雷発射管6門
艦載機x4
装甲舷側:180~300mm 甲板:30~80+100~120mm 砲塔:130~385mm 艦橋:200~350mm 隔壁:45mm
建造所Blohm + Voss, Hamburg(ブローム・ウント・フォス社 ドイツ連邦共和国ハンブルク市)
  • ドイツ海軍再建計画「Z計画」の主力戦艦。6隻の建造が予定されていた。
    • Hという略称は、一次大戦以降計画された主力艦にアルファベット順に番号を振っている仮の名称でありヒンデンブルクの頭文字とは関係はない
      命名には至らず名前がないまま解体となっている。
    • 艦名候補は「ヒンテンブルク Hindenburg」「フリードリヒ・デア・グローセ Friedrich der Große」の2つが候補となっていた。
      もうひとつ「グロース・ドイッチュラント Gross Deutschland」も候補に挙がっていたとされているが、ヒトラーは国の名前の付いた艦が沈むのを嫌い、装甲艦ドイッチュラントをリュッツォウに変更させた経緯があるため選ばれなかった可能性が高いとされている。
  • 基本的なデザインはビスマルク級と同じだが、機関をディーゼル3軸と大型艦としては珍しく(ドイツ海軍はH級が最初で最後)全機関をディーゼルエンジンにしているのが特徴。この影響で煙突が2本に増えている。
    • どうやらディーゼル機関の燃費の良さを利用して航続距離を稼ぎ、通商破壊戦を行えるようにするという狙いがあったらしい。
  • 武装は40.6cm52口径砲を採用。この砲はアイオワ級の50口径砲に迫る威力を備えていたが、主砲塔の仰角が32度とこの時代の戦艦主砲としてはかなり低く(他国の砲塔は45度あたりまで上げられるものが多かった)射程距離はあまり長くなかったようだ。
    • また特徴的な装備として水中発射式魚雷発射管も装備している。これは通商破壊戦で寿命の短い主砲よりも魚雷を使って敵商船を沈めたほうが安上がりと判断されて装備されたものらしい。
  • 1939年7月15日に起工されたが、同年9月1日に第二次世界大戦が勃発。大量の資材を浪費する戦艦の建造は不要とされ、同年9月30日に建造が中止された。