天神FM「藤井よしえ追悼番組」/4

Last-modified: 2010-12-08 (水) 22:35:27

2010年11月12日(金)18:00~19:00
天神FM / FREE WAVE(77.7MHz)『PARK SIDE CAFE』内「藤井よしえ追悼番組」【音源無料DL】
【DJ】コガ☆アキ
【出演】ボギー / 井上周一 / 三浦智恵 / 中村シンイチロウ


♪「Chicken」

 

ボギー:オ~ケ~!エブリバディバディバディ~バディバディバディ~!OK~!
つーわけでね。声でかいやろ
井上周一:うるさいよボギー(笑)
ボギー:2ヶ月ぶりに天神FMに帰ってきました。はい、みなさん、久しぶりー。
コガ☆アキ:やったー。お帰りー。
ボギー:本当は今日ボギーの新番組、「DJボギーのオールナイトスッポンポン」の第1回目のはずだったんですけど、急遽FREE WAVEさんの枠を拡大してもらいまして、番組名も変更してですね、今日は特別番組をやることになってます。
この間、日曜日に亡くなってしまった僕らの大親友、藤井よしえの追悼番組ということで、今日はですね、45分間ですけども、彼女の作った曲とか彼女の人となりとかをですね、僕らの知る限りで紹介できたらな、という時間になってます。
コガ藤井よしえさんなんですけども、本当に福岡の音楽シーンをこの人なくては語れないというぐらい大切な方だったんですけども、そんな藤井よしえさん、福岡のガールズパンクバンド、ガロリンズのボーカル、ギターとしてもパフォーマンスステージを日々やってらっしゃいましたし、またご自身の音楽活動の傍ら、ART CORE、それからTIME MARKET、絶頂天、それから総決起集会といったいろんなイベントを企画、主催されたりと本当にいろんなファンの皆さんと一緒に形を作ってきた方でした。
他にも雑貨ショップのPLASTICAだとか、care and bar gigi、それからライブハウスPublic Space 四次元などなど運営しながらも、この福岡の音楽シーンというものをずーっと長年に渡って、力を注いでいただいていた大切な方です。
そんな藤井よしえさんが11月7日に癌のためにお亡くなりになってしまいまして、改めて彼女の素晴らしかった活動だったりとか、今回初めて藤井よしえさんという名前を知ったという方にもですね、彼女が今までどんなことをやってきたか、どれだけ素晴らしいことを、音楽に対してですね向き合ってきたのかというのも、たくさんの方に知ってほしいと。
ボギー:そうですね。ほんと彼女が残したライブハウスだったり、お店だったりカフェとか、いろんなイベントだったりフリーペーパーだったり、というのはそのまま、まだ生きてますから、残ってますからね。
これから彼女を知るってことがまだいっぱいできるんで、この番組をきっかけに知ってもらう人、生前知ってた人たちは偲んでね、今日は聞いていただきたいと。
て思いまして、今日は藤井さんをよく知る仲間たちがスタジオに集まっております。まずはバンドメンバーですね。一番古い仲です。
三浦智恵:こんばんは。TIME MARKETスタッフ、そしてガロリンズのドラム、ボーカル担当してます、三浦智恵です。
ボギー・コガ:よろしくおねがいしまーす。
ボギー:そして。
中村シンイチロウ:TIME MARKETスタッフの中村です。主にTIME MARKETではART COREというイベントの担当と、フリーペーパー作成全般などが役割で、お仕事しております。
ボギー:中村くんも長いよね。もう結構初期からの。
中村:そうですね、10年以上。
ボギー:そして藤井よしえ、腐れ縁といえばこの人ですね。
一同:(笑)
井上:もうオチを言わないとね(笑)。folk enoughの井上です。よろしく。
ボギー:そしてヨコチンレーベル、nontroppoのボギーなんですけども、ボギーと井上さんは藤井さんと3人で総決起集会というイベントをね、11年前ですかね、始めたのは。10年間やりまして、去年終わらせたイベントだったんですけどもね。
この10年くらいでものすごくいろんなことをやってきた仲間なんですよね。だからほんと、いろんなこと知ってますけどね。今日はそういったことを、いろいろな思い出なんかも語りたいなと思いますけども。
まずは、その一番古い智恵ちゃん、もうガロリンズやったり、でもその前、もう何年ぐらいの?
智恵:えっと、四半世紀。
一同:(笑)
ボギー:すごいね、その言い方。
コガ:すごいっすね(笑)
ボギー:25年てこと?
智恵:そうです。普通の、今も普通ですけど普通の女の子だったときから。
ボギー:バンドもフリーペーパー、みんなが知ってる藤井よしえさんじゃない。
智恵:特別な女性じゃなかった時から。
ボギー:それ、小学校とか中学校くらい?
智恵:はい。小学校から。
ボギー:それ完全に幼なじみですよね。幼なじみで一緒にバンドもやって、今いくつやったっけ?(笑)
一同:(笑)
智恵:それは多分、藤井も伏せとけって言うと思うんで。
一同:(笑)
コガ:トップシークレットってことで。
ボギー:伏せてたんですね、一応。まあ、思い出ってね、一言でね、いっぱいあると思うんだけど。どんな人でしたか、藤井さんて。
智恵:そうですね。一言では。今まだ全然整理ができてないんですけど、マメな人でしたね。昔から。休み時間の10分間で、十何人に手紙を書いて、それをクラスごとに配ったりとかしてたんですよ。
だからそこから始まってたんだと思って。私は付いてこいって言われてたんだと思って。
そういうことも思い出しますね。
ボギー:小学校の子供の頃からそういったこと好きやったんやね。ノートとかもびっしり書いてそうやもんね。
智恵:そう。なんかね、何かと。走る絵とかも書いてたし。
ボギー:やっぱこう、企画したり人を集めたり、人と集まるの好きやったんやろね。
だから今日もですね、あんま湿っぽくならずに、藤井さんワイワイやるの好きやったんで、俺らもワイワイしながらちょっとね、やっていこうかと思いますけどもね。
で、ガロリンズの活動に入って、ガロリンズも何年やりましたかね。
智恵ガロリンズ、13年近く。
ボギー:メンバーも変わらず、13年続くってなかなかないですよね。nontroppoとか何十人変わったか分からん(笑)
一同:(爆笑)
コガ:nontroppo引き合いに出したら(笑)
ボギー:うん、引き合いにだしたらいかんですけど(笑)
井上:湿っぽい話になるんだよ。
一同:(笑)
ボギー:逆にね。俺が泣いたりして。
一同:(笑)
ボギー:それだけでもね、ほんと結束が固いバンドって、まあ十何年も続けるともうね、バンドメンバーていうか家族みたいな感じよね。だからこそ生まれるサウンド、できるサウンドっていうのがあると思いますけども、そんな智恵ちゃんに1曲、ガロリンズの好きな曲。
智恵:はい。結成当時からずーっとやり続けてた「HOLIDAY」って曲をお願いしたいと思います。
ボギー:じゃ、聞いてもらいましょう。ガロリンズで「HOLIDAY」

 

♪「HOLIDAY」

 

ボギーガロリンズの「HOLIDAY」聞いてもらいました。
この藤井さん、亡くなってまだ何日かしか経たないもんで、うちらもね本当に、毎日どうしていいか分からずね、声ガラガラでしょ(笑)
コガ:そうだね。
ボギー:毎日ね飲むか騒ぐか歌うかしかないっていうような感じの何日かで、声みんな擦れてんですけど、先程も話に出たように、藤井さん集まって騒いで、友達がいっぱい集まってるところが好きやったんですよね。だからお葬式も、ものっすごい人集まって、ビックリしたよね。
何人くらい来たの?
中村:二日で千人弱くらい。お通夜と葬儀で。
コガ:えー!
ボギー:すごいでしょ。お通夜と葬儀で千人くらい来るんですよ。
中村:受付してて、てんやわんやでしたね。
ボギー:有名な芸能人とかのお葬式くらいの華やかさになって、そんだけ彼女が繋いだ人と人とのっていうが。
コガ:そうですね、生きてきた中でずっーと繋がってたっていうかね。
ボギー:で、まあ、その日の夜に井上さんとTIME MARKETのスタッフと話し合いをしまして、すぐにでも追悼のね、僕らにできる音楽葬をやりたいな、という話をして急遽決まったんですよ。
今週の日曜日ですね、11月14日デカタンデラックス4階5階を借りましてブラボー天国、藤井よしえ追悼ライブというイベントを企画します。
まだね、出演バンドも全部決まってないですしタイムテーブルなんかもこれから決めていくところなんですけども、なんせ急だったもんでですね、でもやります。
で、このブラボー天国というイベントのタイトルは、藤井さんがTIME MARKETでイベントをやり出した頃に、藤井さんが好き勝手に一番やりたいことをやるイベントのタイトルがブラボー天国だったんですよ。ね。
智恵:はい。
ボギー:これで赤字とか、たいがいこいたやろ。あ、これ言うたらいかんと?
一同:(笑)
智恵:内緒です。
ボギー:まー、その相談も昔うけたこともあるんですけど(笑)
一同:(笑)
ボギー:とてつもない、未だに払いよるらしいです。智恵ちゃん、未だに払いよるらしい、ちょっとずつ。
井上:借金残されとる(笑)
ボギー:十何年前の借金を(笑)
ま、そんな思い出深いイベントで、未だにTIME MARKETっていうフリーペーパーの藤井さんが毎月書いてるコラムのタイトルがブラボー天国なんですよね。だからもうね、これイベントのタイトルにするしかないやろ、と。
まあ、実際天国にいますからね。
これが一番ふさわしい、ということで。やりますんで。しかもこれ、昼の14時から。
コガ:お昼からなんですね。
ボギー:たくさんバンドが出るんでですね、14時から始めて終わりは分かりません。もうみんなが終わるまでって感じで。いつまででもやり続けるかもしれないですけど。
しかも料金無いです。フリーです。
コガ:え?え?え?無料ってことですか?
ボギー:はい、無料です。デカタンデラックスもやっぱりですね、TIME MARKETってね、昔から使ってる箱だったりして快く貸していただきまして。
コガ:またじゃあ詳しく、いろいろお話をお伺いしていきたいなと思います。

 

ジングル

 

コガ:さ、今日はですね、この時間は藤井よしえさんを追悼する番組、特別番組をねDJボギーさんとお送りしております。
ボギー:はい、ボギーでーす。ヨコチンレーベルボギーでーす。
そしてTIME MARKET中村くん。
そして後ろにはfolk enough井上周一、そしてガロリンズの三浦智恵ちゃん、集まっております。今日は日曜日に亡くなった藤井よしえ追悼企画ということでほんと、急遽この番組、この枠用意していただいて感謝してるんですけど、せっかく45分いただいたんで、たっぷりガロリンズの曲を流しまくってます、今。
コガ:今回ですね、きっと藤井よしえさん会場にいるんじゃないかと私は思うんですけど、今度の日曜日なんですけどデカタンデラックスでね、ブラボー天国というイベントを行います。これ藤井よしえさんを追悼するライブということで、急遽決まったんですよね。
ボギー:そうです。藤井さんが大好きやったバンド、ほんとたくさんいすぎて困るんですけど、もうたくさん、だからバンドが出るんですよね。folk enough、nontroppo、僕らもちろん出ますけど、ガロリンズも出るんですよ、この日。ねっ。
智恵:出ます。
ボギー:藤井さんのギターの音は、みんなが頭で思い出してください。ドラムの智恵ちゃんと照代ちゃんと2人なんですけども、もちろん藤井さんはそこに必ず降りてくると思います。
聴いてほしいですね。
コガ:とにかくお昼の2時からスタートして、もうずーっとみんながやんややんやね、集まってバーっとライブ。
ボギー:しかも無料ですよ無料!フリーライブですよ。
コガ:無料のライブになってるんで、これはちょっとね、あり得ないライブになりそう、伝説また作っちゃいそうな。
ボギー:人がたくさんいすぎて、どうなるかちょっと怖いですけど(笑)
おそらくとんでもないことになると思いますけど。でも来てください。
コガ:ね。だからこれビジョン前の方もよかったらお時間ある方は是非是非、明後日日曜日になりますけども、お昼の2時からデカタンデラックスの方でスタートしておりますんで、たくさんのアーティストさん、藤井よしえさんにお世話になった方々っていうかね、感謝の気持ちを込めて。
ボギー:みんな音楽で返すと思いますよ。気持ちをほんとに。
コガ:そうだねー。やっぱこう、騒いでるのが大好きだったっていうよしえさんなんで。
ボギー:そうそう、だから湿っぽくならずに騒ぎましょうね。みんなでね。よろしくね。
コガ:今日はまたそのイベントについてもいろいろ語っていただいておりますけれども、改めてボギーさん、まだまだ藤井よしえさんを振り返っていきましょうか。
ボギー:そうですね。次は藤井さんがずーっと活動の中心でやってきたTIME MARKETというフリーペーパー、イベントがあるんですけども、その中心の、中心ていうか、昔からやってる中村君、中村シンイチロウ君。
中村:はい、TIME MARKETスタッフの中村です。よろしくお願いします。
ボギー:はい、よろしくお願いします。もうタイムマーケットもつい先週?会社化して。
中村:えーと、今月から法人化。一日にgigiの移転と一緒にオープニングのレセプションやらせてもらって。
ボギー:すごいですよ、だってほんとに十何年前初めて会ったときに、まさかこんだけ長いこと続いて、まさか法人化して、こんなに人が増えると思わなかったですからね。
中村:藤井も「いつかは…」みたいな話をちょっとずつ聞きながらここまで来た、っていう感じですね。ほんとに。
ボギー:ちょっとずつちょっとずつ、一個一個ね、夢を叶えていったっていう。
中村:ですよね。
ボギー:そんな中村君、側にいて藤井さんのいろんな面を知ってると思いますけど、なんか思い出とかありますか?
中村:えっと、自分はだいたい怒られてましたね、基本的には。
一同:(爆笑)
中村:「中村まだ?」とか「もう、遅い」とか「ツメが甘いよ!」みたいな、そういうことを打ち合わせの度に、だいたいそう言われながら、TIME MARKETのお仕事をこなしてきたという感じですね。10年以上になると思うんですけど。
ボギー:そういう人に優しい面もあるけど、そういう厳しい面もあるというか(笑)
だいたいここにおる4人は怒られたりとかね(笑)。殴られたりとか(笑)
一同:(笑)
井上:俺やん、それ。
一同:(笑)
ボギー:たいがいやってますけどね。
コガ:でもよしえさんがいたから、この個性ある人たち、面々がまとまってた、というところも、私は第三者的に見てて思ってましたけどね(笑)
ボギー:そうですよね、アクの強い人いっぱい集まってましたからね。
じゃ、中村君、そんな中村君が好きなガロリンズの曲、1曲何か。
中村:えーと、今回はいろいろ悩んだんですけども、「Lost」という曲を選ばせていただきました。
ボギー:聴いてもらいましょう。ガロリンズで「Lost」

 

♪「Lost」

 

ボギー:はい、本日はですね、7日に急逝しました藤井よしえの追悼番組をお送りしてるんですけども、まあ、今ガロリンズの曲、「Chicken」「HOLIDAY」「Lost」、三曲聴いてきましたけどね、どの曲もね短くてかっこいい曲ばっかりなんですよね。
コガ:かっこいいですよね、潔いですよね、ほんと相変わらず。
ボギー:パンクなね、ほんといろんな音楽聴いてね、紹介してる。そんな藤井さんもいろんな面があって、ボギーとはね、ちょっと今からボギーの話なんですけど、出会ったの14年くらい前になるんですよ。
当時俺、ひまわりってバンドしてて、藤井さんはTIME MARKET立ち上げたばっかりで、まだバンドやってなかった頃ですね。
それで取材をしてくれたんですけど。その後ちょいちょいちょいちょいイベント呼ばれたりとかね、いろいろな交流はあったんですけど、正直なこと、最初ね、仲良くなかったんですよ。全然仲良くなかったんですよ。
一同:(笑)
井上:悪かったよね(笑)
ボギー:良くなかったっていうか、悪かったよね(笑)
井上:ものすごい悪かったよね。
コガ:へー。
ボギー:ま、俺もヨコチンレーベルというレーベルで、TIME MARKETやってて、藤井さんはね。お互いちょっと意識もしつつ、ライバルだったのかな、分かんないですけど、当時のことはね。
でも、そんな仲悪い俺らをうまいこと、このfolk enough井上周一が口車に乗せて、うまいことくっつけてくれたんですよ。
一同:(笑)
井上:そうなんですよ。
ボギー:総決起集会というイベントをやるようになって、徐々に徐々に距離縮まっていって。でもね、ほんと仲良くなったなーっていうのは、子供が産まれてからなんですよ。
俺子供ができて、ま、できちゃった結婚だったんですけど、それをね、藤井さんに報告しようと思って行ったの。そしたら藤井さんも同じタイミングで子供できたの分かってて、「私もボギーに言おうと思ってたの」って。
2ヶ月違いで、だからうちの子と藤井さんとこの子は、ほぼ歳一緒で同い年なんですよね。
コガ:へー。親子っていうかお父さんお母さんの目線で。
ボギー:そうそう。子供同士で一緒に遊びに行ったりとか、そういう交流から、子育ての話とかから藤井さんて人の柔らかさとかも分かるようになってきて。
藤井さんてね、ほんと忙しくしてて、昼は誰かとランチ行って、その後誰かとミーティングして、その後誰々さんとお茶して、その後ライブ観に行って、その後打ち上げ行って、その後またミーティングとかね。いつ寝とるん?みたいな。
コガ:ほんとにすごいですね(笑)
ボギー:スケジュール帳パンパンでね、毎日誰かと会っとるっていう。だから俺、そのライフスタイルが不思議で「藤井さん、ほんとお茶好きね」ってからかって言ったことあるんですよ。そんぐらい、いっつも誰かとお茶してるくらいすごい好きで、もしかしたら藤井さんて分かってたのかなって思って。
井上:何を?
ボギー:普通の人だったら一生かけて出会う人を38年で全部出会いたかったのかなって思って。
井上:あー、なるほどね。
ボギー:今思うと、そうじゃないとあんなふうに動けないでしょ。ひとりになりたいとか俺思うもん、だって。
井上:ね、思うよね。
ボギー:いっつも周りに人がいたやろ。だからそれはすごいなって思って。
コガ:でも周りが離してくれなかったのかもしれないですね。みんながよしえさんを欲してたのかもしれないし。
ボギー:やっぱ集まってましたからね。gigiっていうね、カフェはほんと人がたくさん夜更けまでいましたからね。
今から俺かけたい曲は、ガロリンズじゃなく藤井さんのソロ、藤井よしえってのは旧姓でnoumi yoshie(野海芳江)ですね、結婚してね。noumi yoshieとして出したアルバムがあるんですよ、『familia』って。
これは井上さんがプロデュース。
井上:ん、そうね。…ま、ですな。
ボギー:ですよね。e.g.RECORDから出た。ほんとに藤井さんの仲間たちがみんなで曲を1曲ずつ分担して、プロデュースして、作り上げた、この『familia』ってタイトルぴったりなんですけど、その中から1曲ですね、「sweet wind」ていう曲を。歌詞が「素敵な時間を作るよ」っていう。「私がいないと悲しいと思ってほしい。素敵な歌を作るよ。私を必要としてほしい」っていうね。すごい歌詞がジンとくるなって思って、これを今から聴いていただきたいと思います。
それではnoumi yoshie「sweet wind」どうぞ。

 

♪「sweet wind」

 

ボギー:はい、noumi yoshieで「sweet wind」。これはアナの大久保君がバックの作ってやってくれて。
いい曲やね。このアルバム、ほんとすごいいいもんね。
井上:いいちゃね。買ってね。
ボギー:これ、レコード屋で買えるよね。
井上:うん。買えるはず。
一同:(笑)
ボギー:買えんの?(笑)
コガ:買える「はず」って(笑)
井上:買えるはずよ。
ボギー:これメチャメチャいいアルバムですね。このアルバムをプロデュースしました、folk enough井上周一。
井上:はい、こんばんは。
ボギー:こんばんは(笑)。藤井さんのこと。
井上:ですね。
ボギー:まー、いろいろあるやろ。
井上:まー、毎晩飲んでますよ。朝まで(笑)
ボギー:今やろ、それ(笑)。二人して声ガラガラやもんね。しかも今日、合わせたかのように赤と青着とっちゃね、トレーナーを。
一同:(笑)
ボギー:こういう、ここぞのときって、こういう服の被り方するよね。俺らね。「あんた、馬鹿やないと?」って言われるっちゃね、大体ね。藤井さんにね。
いろいろあると思うけど、なんかこう、ある?思い出。
井上:そうねー。いろいろあるね。
ボギー:喧嘩したことばっかやろ。
井上:基本そうねー。喧嘩やね、常にね。だいたい怒っとうもん、あの人。
ボギー:なんかいい話ないと?その喧嘩の話、聞き飽きたもん。いっぱい聞きすぎて。いい話しようよ。
井上:いい話ね。なんしょうかねぇ。特に無いよ、いい話は。あの人とは。
まあ、あのね、ひとつね。あの人、ものすごく純粋じゃない。ああ見えてさ。すごくね、怒るんやけどね、常に愛があるのね。それが分かるからね。
いかん!湿っとしよう。
ボギー:いかん(笑)。するね、やっぱり。
井上:まあね、しょうがないよね。
ボギー:しょうがない。
一同:(溜息)
ボギー:まあでも、井上さんは総決起とかもずっと一緒にしよったけど、一緒にバンド組んでた時代もある。
井上:ああ、そうね。それもね、楽しかった、ほんとに。
それもほんともう、怒らしてばっかりやったね、俺がやっぱり、スタジオでね。
コガ:(笑)その時もやっぱりそうだったんだ。
ボギー:でもほんとさ、もう絶交みたいな感じのときもいっぱいあった。
井上:いっぱいあったね。
ボギー:ブログで、ほんとしょっちゅう悪口書かれとったけど。
井上:そうね。
一同:(爆笑)
ボギー:たいがい怒らせとったけど。でも一番ね、信用しとったのは井上さんやったしね。
井上:分からんね。俺はね。俺はあの人のこと信用しとったけどね。常にずっと。
ボギー:これ、言っていいのか、藤井さんの亡くなる4日前に俺ら会いに行ったんやね。それで、もうかなり辛そうだったんですけど、井上さんが入ってきたら急に目パチー!ってしてね、シャキー!っとしてね、はぁー!って顔してね、キツいとこ見せられん、て顔したんやね。
やっぱりこの2人の関係すごいなって思いましたね。
「あんた、なんしょっと、頑張りぃよ」って井上さんが言った瞬間にね、急にシャキッてしたっていうね。
井上:そうね、手をバーっ出してきてね。
ボギー:手をね、バーって差し伸べてね。握って「みんなありがとう」ってちっちゃい声で言いました。藤井さんね。
ほんと、会えて良かったよね。
井上:良かった。
ボギー:ここでちょっと1曲。seela johnsonというグループを井上さんが組んでてね。
井上:やってましてね。もう、ほんと楽しいユニットでした。すごくいい思い出ですね。あの人と一緒にギター弾いて歌って。でね、もう2人とも歌が下手でね。楽しかったですよ。
一同:(笑)
ボギー:今でもこのバンドはやってないけど、YouTubeとかで動画が上がってたりして、今でも見れるんで。
井上:あ、ほんと。へー。
ボギー:その姿見てほしい。かっこいいですよ、やっぱりね。俺も今日も見ましたけど。
井上:あ、ほんと。
ボギー:そのseela johnsonのアルバム、聴いてみましょうか。
井上:そうね。で、どの曲にしようかなと思ったけど、あの人と俺が一緒にやった「らしい」曲をやろうと思います。
「ROCK'N ROLL STAR」聴いてください。

 

♪「ROCK'N ROLL STAR」

 

ボギー:はい、seela johnsonで「ROCK'N ROLL STAR」。すごいサウンドやね、これ。斬新な。
一同:(笑)
ボギー:で、ちょっと井上さん。
井上:あ、そうそう。藤井さんのね、旦那いるんですけど、順治君ていうんですけど、僕の大親友で。彼からね、口下手な彼がね、一生懸命ね、コメントを書いてきてくれました。
それを責任持って僕が読まさせてもらおうと思います。
最後まで読みきらんかったら、ボギー、助けてね。
…いきます。

2010年11月7日AM2時58分、よしえが亡くなりました。よしえに会いに来てくれたたくさんの人達、本当にありがとうございました。
よしえは最後まで本当に強かった。必死に生きようとしていた。
よしえの手帳からこんな文章を見つけました。

生きること、死ぬこと。
好きなこと。やりたいこと。本当に好きなこと。本当にやりたこと。
本当に大事なこと。37年間、もう少しもむだにできないということ。
例えば本当にあと3年しか生きれないとして、何をやっておきたいのか、
じゅんびもしなくてはいけないし、

文章は途中で終わっていました。
1月に癌告知を受け、とても長く激しい日々でした。
その中で穏やかな顔で言った言葉を思い出します。

「諦めたとかじゃないで、聞いてね。最近思うんよねー。本当にいい人生やったなーって。」

まだまだ受け入れきれず、悲しいけど、よしえの想いと一緒に歩いて行こうと思います。
よしえはずっと心の中に生きています。
野海順治

すごいね。
頑張ったんよ、順治くんは一緒にね、ものすごい頑張ったんよね。
まあまあ、楽しくやらんとね。
まあまあまあ、元気出していこうよ。
〈メール紹介〉
ボギー:騒がないかんね。ほんと集まってね、人集めてね騒ぐの大好きでしたからね。
だからね、俺らが代わりに騒ぎますからね。本人来ますよ、絶対ね。当日会場に、至る所に。受付からおりますから、既に。
一同:(笑)
井上:でも調子乗りすぎよったら怒られるけんね。
コガ:「いい加減にしーよ」って言われますね(笑)
ボギー:11月14日、今週日曜日、ブラボー天国藤井よしえ追悼ライブ、天神デカタンデラックス、昼の14時から、終わり時間も考えてません。いつまでやるか分かりません。出演バンド終わるまでやり続けます。料金もフリーです。たくさんの人、見に来てください。
藤井さんが繋いできたね、人と人とのね、シーンというのを感じてください。
〈FAX紹介〉
コガ:改めてこの時間で初めて藤井よしえさんを知ったという方、またその藤井よしえさんに支えられた福岡だけじゃなくて、全国各地に沢山のアーティストさんがたくさんいらっしゃいます。そのみなさんが藤井よしえさんを偲んで派手に11月14日、日曜日、デカタンデラックスで騒ぎますので、ほんとにね、お時間がある方、みんなでワーッと騒いでよしえさんを是非是非、改めて天国に送る感じで楽しんでもらいたいな、と思います。
ということで、今日は藤井よしえさんの追悼番組をお届けしました。
本当にみなさん、ありがとうございました。
一同:ありがとうございましたー。
コガ:じゃあ、最後にこの曲を聞きながらお別れしたいと思います。ボギーさん曲紹介をお願いします。
ボギーガロリンズと言ったらこの曲しかないです。藤井よしえと言ったらこの曲しかない!
ガロリンズで「Queen」

 

♪「Queen」