コッブ
- データ:コッブ
魔都ローゼンブルグの犯罪組織「プライムワン」のアンダーボス(日本風に言うと若頭)。
ブラックスーツ、オールバック、顔面刺青、どう見てもドスとアンライトで最も「暴力」を感じさせるキャラクターである。ゴシックってなんだっけ。
真っ向から殴り合うタイプではなく、直接ダメージによって確実に削っていく固定ダメージキャラの一人。
中でもコッブはやや異質。移動フェイズに相手パーティーへダメージをばらまく嫌らしい戦法を得意とする。
ただし手札消費が激しく技条件も厳しいため中盤以降でないと運用しづらい。
また優秀な防御技を持つが鉄壁というわけではない。HPが高いわけでも、火力を出せるわけでもない。
いかに通常の戦闘を避けて、移動フェイズで一方的に攻撃するか。そこに頭を使うキャラである。
コストはL3で19、L4で20、L5で25。
L3&4とL5の違いは4技の存在ともう一つ、メインウェポンである『ベガーズバンケット』の総ダメージ量が1増えること。この1の差が実戦ではとても重要なのでコスト帯が許すならL5推奨。ただL4も同コスト帯ではかなり強いキャラなので十分活躍できる。
余談だがすべての技名はロックバンドやヘヴィメタル等にちなんだものになっている。
アシッドイーター
対戦相手の必殺技を打ち消し、前方に1マス移動する。
- 効果は文字通り。相手の移動技を無効化しながら、1マス分近付く。
- 1マス移動は移動フェイズの一番最後に行われる。つまり通常の移動処理が終わった後、一つだけ距離を詰める。結果として近距離か中距離のどちらかになるということである。
- 主にベガーズバンケットの射程圏内に相手を捉えるために使用する。
- 応用その1。近中型のキャラへチェンジ。
- 応用その2。遠距離から逃げる。
- 応用その3。後退しつつ中距離を維持する。
- 発展。呪縛状態の相手に対し後退しつつアシッドイーターで2ダメージ与える。
デッドロック
DEF+6、対戦相手を「スタン」(1ターン)。
- 驚異の確定スタンを持つ全距離防御技。性質上後攻の時に真価を発揮する。
- 火力技を持たないコッブでも、相手が防御できないなら多少のダメージは与えられる。かもしれない。
- そこまで固い技ではないことに注意。後攻だからといって明らかにパワータイプのキャラ相手にコッブを出すのは悪手。またたまーに低火力相手に事故死することだってある。過信は禁物だ。
- コッブが表に出ている時は必ず発動できるようにしたい。
ベガーズバンケット
対戦パーティーの誰かに1ダメージ、この効果を5回(L4までは4回)繰り返す。
- コッブの主砲。相手ではなく、相手チームにランダムで1×5ダメージを与える。
- 優秀な点は発動タイミングが移動フェイズであること。もし相対している相手をこの技で倒した場合、そのターンはそこで終了し次ターンに移行する。つまりハメ殺しが可能である。
- 1ダメージを五回繰り返す点も良いところ。例えばHP1の相手に固定ダメージ5が飛ぶと4ダメージ分はオーバーキルとなり無駄になる。しかし1ダメージを繰り返すこの技なら残りの4ダメージ分もきっちりばらまいてくれる。
- 弱点は遠距離は射程外なことと技条件が重いこと。他のキャラやイベントカード等でフォローしよう。
- 積極的な発動を狙うためにカードの運用をよく考えよう。たとえば剣5/銃5のようなカードを攻撃フェイズに使うのは論外である。そういうカードは次のターンでベガーズバンケットに回した方が良いからだ。あるいはコッブ以外のもっと攻撃が得意なキャラに使わせてあげた方が良い結果を得られるだろう。
スワンソング
自身のHPが5以上のとき、自身と対戦相手のHPを1にする。
- マックスの『自爆』に似た特攻技。しかしあちらと違ってコッブは「俺は生き残るがお前は死ね」と言わんばかりの性能になっている。
- ダイスロールはこの技の後に行われる。要するにHP1になった相手にコッブの弱パンチが決まる可能性がある。
- 注意点として、先攻の時に使うのは自殺行為である。防御技を使える相手にコッブの攻撃はまず刺さらない。反撃でデッドロックを抜ける攻撃を受けて死んだら元も子もない。
- もし追撃が失敗してもコッブにはちゃんと備えがある。そうベガーズバンケットだ!
- 最大の問題は提出カードがアシッドイーター・ベガーズバンケットの両方と被っていること。HP5以上残っているコッブが前述の技二つとHPを捨ててまでスワンソングを使う、という状況はかなり限られる。
- 相手がラス1でこちらが二人以上残っているなら全力でこれを狙ってもいい。このあたりもマックスの自爆に似ている。
- 活用できる場面はそうそうないだろうが上手に使えるなら勝敗を決定づけるパンチ力を持つ。
- 前述のハメ殺しを狙うならアドバイスが一つ。それは「この技で殺さない」こと。なるべく最小限の条件で発動するように心がけよう。
- ちなみ技名「スワンソング」とは「最期に何かを成し遂げること」、「人生最後の晴れ舞台」を意味する言葉。白鳥が死ぬとき美しい声で鳴くという逸話に由来する。
コッブの場合血生臭い“スワンソング”な気がしてならない。それとも案外美談だったりするのだろうか。R5に期待である。
イベントカード
考え方は二通り。
とにかくベガーズバンケットを発動させるために剣・銃で組む攻撃型。
もう一方は盾によってデッドロックの安定発動を求める防御型。
攻撃型の場合は早期からベガバンを狙っていける点が魅力。
剣と銃どちらかに寄せれば仲間を選びやすくなり、手札管理が楽になるのも良いところ。
剣3/銃1のような複合型であれば言うことはない。
防御型の場合は中盤以降、あるいはドローキャラと組んで頻繁にチェンジするスタイルが向く。
特に前者の場合は常にゲームメイクしながら戦う必要がある上に仲間を慎重に選別しなければならないので難度が高い。
だが先を見据えるプレイングで勝負を制した時の充足感は筆舌に尽くしがたい。
組み合わせキャラクター
どんなデッキにテキトーに放り込んでも活躍するだけのスペックがある。
ダイスダメージに優れたデッキに固定ダメージ要員として投入するのも十分アリ。
でもどうせなら相性を考えた上でおすすめのキャラクターを挙げてみたい。
フロレンスとブロウニングの三人で組んだ銃3(槍三)デッキは有名所の一つ。
イベントカードはその名の通り銃3を山盛り。
全体攻撃で相手を倒すことなく、しかしシロアリの如く内側をぼろぼろにするパーティである。
基本的にはフロレンス→ブロウニング→コッブの順に戦うのが理想。相手の陣容や流れ次第ではフロレンスを温存したりラストバッターをブロウニングにするなど柔軟性も必要だ。
スプラートやルディアのように強制的に近距離に寄れるキャラも相性がいい。
というのもベガーズバンケットは遠距離で発動できないため、コッブの登場は近中距離にしないといけないからだ。
この面子を見てサルガドを組み込み呪縛で固定ダメージを強化するという発想もある。
また逆にカレンベルクやリンナエウス等で遠距離を完全封鎖してしまうのも手である。
チェンジを多用するならレオンで壁を作ったり、距離管理が課題となるがリュカやネネムで奇襲回復できるとなお良し。
なんとしてもコッブを死なせない動きを意識しよう。
主役をL5以降のステイシアに譲り、コッブは二番手に徹するパーティも強力である。
先鋒、そして続くコッブでぼろぼろにした相手パーティをステイシアが次々に鉄門で葬る形だ。
この戦法は最初にベリンダやメリーが死ぬまで延々とドローを繰り返すようにすると完遂しやすい。
あるいはシャーロットで粘りながら剣5/銃5を大量生産するというのも現実的な範疇である。純真無垢な子を死ぬまでこき使うとはさすがマフィア。そうでなくてもコッブとシャーロットが並ぶと背徳的な香りがするのは気のせいだろうか。
運用難度は跳ね上がるが、ステイシアをビアギッテにしてコンセプトは変えないまま大幅なコストダウンを図るのも試してみる価値はある。シャーロットの時と違いこの二人が並んだ画はフィット感というか安心感がある。
この場合は一つ上のチェンジ多用型と組み合わせ、近中距離をコッブ・中遠距離をビアギッテ・二人をサポートするキャラとするのも面白い。