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Last-modified: 2014-03-17 (月) 13:34:25
  • ジョン・アーリ著『グローバルな複雑性』の翻訳作業用Wiki。原著、John Urry, Global Complexity (2003, Polity)
  • 2014年3月刊行により、本wikiは閉鎖しました。
 

フリッチョフ・カプラ
「グローバル世界の複雑性がいかに非線形的な種々の関係のうえに成り立っているのかを解き明かした傑作である。複雑性理論のメタファー、概念、モデルを慎重に取り扱うことで、アーリは過度の単純化への道を巧みに避け、我々に数多くの洞察をもたらしている。いうなれば、眼前に広がるこの未踏の荒野を突き進む道へと我々を誘うとともにその道標を与えているのだ」

ナイジェル・スリフト
「ジョン・アーリはこの流動的な世界の複雑性を実になめらかに描き出している。そう、私たちはこの世界のうちに生きているのだ。そして、この世界をプロセスとして理解するアーリのプロセスそのものにおいて、すべての社会科学者は己の属する旧来の知の境界を引き直すよう迫られる。奥は果てしなく深い」

 

刊行書籍情報

  • ジョン・アーリ著『グローバルな複雑性』(吉原直樹監訳、伊藤嘉高・板倉有紀訳、法政大学出版局、2014年)
  • グローバル化のもとでは複雑な世界があり、それは、予測不可能ではあるが、不可逆的で、恐れと暴力に満ち、無秩序でありながらも単なるアナーキーではない世界である。本書は、グローバルなネットワークの「創発」が人びとの社会生活を根底から変えていることを、線形的な社会科学の思考を脱構築し、複雑性科学の成果と可能性を援用/適応しつつ検討する。

更新情報

  • 第6章訳了 -- 伊藤? 2008-05-29 (木) 21:57:02
  • 第5章訳了 -- 伊藤? 2008-05-26 (月) 22:13:00
  • 第7章訳了 -- 伊藤? 2008-05-17 (土) 19:47:00
 

訳出体制

レジメ担当訳担当状況
序 (Preface)伊藤 嘉高伊藤訳了
1章 「社会」とグローバルなるもの ("Societies" and the global)板倉 有紀板倉訳了
2章 複雑性による転回 (The Complexity Turn)上野 佑伊藤訳了
3章 「グローバルな」分析の限界 (Limits of "global Analyses")笹島 秀晃伊藤訳了
4章 ネットワークと流動体 (Networks and Fluids)笹島 秀晃伊藤訳了
5章 グローバルな創発 (Global Emergence)大森 鉄平伊藤訳了
6章 社会秩序化と権力 (Social Ordering and Power)大友 康浩伊藤訳了
7章 グローバルな複雑性 (Global Complexities)伊藤 嘉高伊藤訳了
 

参考資料

書評

アーリ近刊関連論文(アクセス制限有り)

リンク

関連書

  • ジョン・アーリ著(吉原直樹監訳)『社会を越える社会学―移動・環境・シチズンシップ』(法政大学出版局、2006年)。モノ、コト、ヒト、イメージが「社会を越える」ことによって社会学はいかなる方向に向かうのか─。市民社会論と時間・空間論を両輪に、従来の社会学においてブラックボックスとなっていた「移動」概念に焦点を当て、レジャーや仕事のための旅行から、情報や廃棄物の移動、都市テロや伝染病まで、21世紀の身体上、想像上、バーチャル上の移動と越境を論じ、ポスト国民国家における脱中心的な市民社会を予見する。
  • ジョン・アーリ著(吉原直樹・大澤善信監訳)『場所を消費する』(法政大学出版局、2003年)。『観光のまなざし』において、「場所」を視覚的消費の対象として位置づけた著者による「場所の社会学」論集。レジャー研究、社会学、都市・地域研究、地理学、カルチュラル・スタディーズにわたる広範な分野の「社会と空間」「空間と場所」についての論議を幅広く渉猟して、「時間-空間の社会分析」が社会理論の土台たるべきことを主張する。