1931年 大英帝国 巡洋戦艦 フッド
イギリスツリーの中ティア高ティアプレミアム艦。世界最大最強の巡洋戦艦である。ちなみに小改装後がこちら。
その高性能と洗練された美しさから『マイティ・フッド』と呼ばれて親しまれ、長く大英帝国海軍の象徴として君臨したが、基本設計の優秀さが仇となり大規模な近代化改装の機会を得ないまま第二次大戦に参戦。
交戦したドイツ戦艦ビスマルクから放たれた、たった1発の砲弾が致命傷となり爆沈してしまった。
仮に予定通り近代化改装が実施されていた場合、新鋭戦艦であるサウスダコタ級やアイオワ級に匹敵する強艦となっていただろうとも言われている。
アップデートVer.2.00.033にてグラフィックが更新され、より再現度が高くなった。アドミラル級と同じモデリングのせいでゴムボートが宙に浮いた状態になっているが
自艦火災継続時間-5%の効果がある迷彩。当たり前と言えば当たり前だがアドミラル級と全く同一の迷彩であり、非常に美しい。
以下、Ver.2.00.032以前のグラフィック。
高ティア移動後のフッド。カタパルトやポムポム砲が追加された。
中ティア時代のフッド。
基本性能
※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】
年代 | 1931 | 国家 | 大英帝国 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
艦種 | 巡洋戦艦 | 対潜 | × | ||||
耐久値 | 37414(32820) | 戦闘成績(BR) | 390 | ||||
無装甲排水量(t) | 29170 | 無装甲速力(kt/h) | 39.2(37.3) | ||||
基準排水量(t) | 42670 | 最大速力(kt/h) | 31.8(30.2) | ||||
最大排水量(t) | 46680 | 最大舵角 | 51.3(45.0) | ||||
可視距離(km) | 14.6(13.0) | 絶対視認距離(km) | - | ||||
アンロック費 | 3250G | 購入費用 | 118000S |
装甲防御
※単位はインチ(in)表示
防御区画 | 前部 | 中部 | 後部 | 装甲重量(t/0.1in) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
甲板部 | 3.0 | 3.0 | 3.0 | 30 | ||
舷側部 | 12.0 | 12.0 | 12.0 | 30 |
搭載武装
主砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
42口径 38.1cm(15inch) MKⅡ 連装砲 | 1550 | 29.7 | 33 | 5 | 1230 | 75 | 200/200 | |||
42口径 38.1cm(15inch) MKⅠ 連装砲 | 1500 | 26.273 | 30 | 5 | 1120 | 53 | 200/200 | |||
45口径 35.6cm(14inch) MarkⅦ 連装砲 | 1400 | 33.4 | 30 | 5 | 1050 | 80 | 60/120 | |||
副砲(All) | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
50口径 14cm(5.5inch) MarkⅠ 単装砲 | 550 | 19.1 | 3 | 9 | 36 | 65 | 160/160 | |||
副砲(3~7、10~15) | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
45口径 10.1cm(4inch) MarkⅢ 連装速射砲 | 400 | 12.6 | 4 | 10 | 66 | 55 | 150(AA)/150 | |||
副砲(3/4/6/7/10/11/13~15) | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
50口径 13.5cm(5.3inch) MarkⅠ 連装両用砲 | 530 | 21.397 | 7.5 | 20 | 19 | 50 | 60(AA)/60 | |||
魚雷 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 雷速(kt) | 基本弾数 | ||
53.3cm 四連装魚雷 | 3400 | 10 | 60 | 10 | 85 | 41 | 20 |
※魚雷は4・6・11・13番副砲の枠と共用
艦載機
機種 | 名称 | 耐久 | 攻/防 | 航続時間 (sec.) | 巡航速度 (km/h) | 海面視界 (km) | 空中視界 (km) | 機体重量 (t) | 格納庫容量 | 装備 | 火力 | 装備重量 (kg) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
水偵 | Warlus Mk.Ⅰ | 780 | 50/700 | 1350 | 215 | 11.8 | 5.3 | 3 | 60 | 507lb HE爆弾 | 1630×2 | 230×2 |
※最大搭載数3機、パイロット数3名。
部品改修
改修段階 | 火力 | 索敵 | 速度 | 装甲 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | 副砲射撃管制装置(副砲射程距離+15%) | 新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%) | 副舵輪(横滑り防止+15%) | 高品質装甲(徹甲弾被弾ダメージ-13%) | ||
Ⅱ | 砲塔旋回装置(主砲旋回速度+14%) | 電波探信儀(理想発見距離+5%) | 新型艦首(旋回抵抗-15%) | 強化装甲(装甲硬度+11%) | ||
Ⅲ | 照準システム(主砲射撃精度+11%) | 電波探信儀(理想発見距離+7%) | 変速機(加速性能+10%) | 船体強化(HP+14%) | ||
Ⅳ | 主砲装填装置(主砲装填時間-12%) | 精密探信儀(強制発見距離+6%) | 舵輪(最大舵角+14%) | ダメージコントロールシステム(スキル『応急修理』アンロック) | ||
Ⅴ | 強化弾頭(装甲貫徹力+14%) | × | ボイラー(巡航速度+5%) | × |
立ち回り方
最大最強の巡洋戦艦という謳い文句に恥じぬ、そして3250ゴールドという高額商品ということもあってか中ティア屈指のスペックを誇る現在は強力ではあるもののプレミアム艦艇の中でも癖が強めな、扱う人を選ぶ艦となっている。さらに基本性能にほとんど変化が無いままVer.2.00.023にて高ティアへ異動となった。
最強の巡洋戦艦はどこへ……
実装当初は速い、硬い、火力高い、視界広いの三拍子どころか四拍子揃った高性能っぷりを見せ付けたが、あまりに強すぎ攻防両面で強烈なナーフを食らってしまった。
詳細は後述するが、特に装甲耐久が減らされたことによりかつてのような交戦距離を問わない無双が出来なくなったため、基本的には全戦艦中トップの視界と抜群の運動性能を活かした遠距離砲戦を心掛けるようにしよう。
高ティアに移ったことと大多数の戦艦に観測機が実装されたこともあり優秀な視界と機動性を十全に活かせる場面は中々訪れず、またお約束の不利マッチも相まって動き方を間違えると一方的に叩かれる事も珍しくない。
フッド乗りの英国紳士諸君は誇りと共に、かのウィンストン・チャーチル卿の言葉を胸に刻んで戦闘に臨もう。
凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である。風に流されている時ではない のだと。
主砲
デフォルト砲の他に、リヴェンジ級の15インチMk.Ⅰ連装砲か、キング・ジョージⅤ世級にも装備されている14インチMk.Ⅶ連装砲から選んで搭載することが可能。
どの砲も忌々しいジャガイモ食い共の艦艇を海の底に追いやるには充分な火力を有しているが、リヴェンジ砲は流石に高ティアでは貫通力があまりにも不足しており出番はないだろう。一方KGⅤの主砲はやや威力に欠けるものの、高めの貫通力と装填速度で鋭いパンチを繰り出すことが可能。
流麗な貴婦人の姿を損ないたくはないという英国紳士諸君にはフッド本来の15インチMk.Ⅱをお勧めしよう。旧式砲の改造品ではあるが単発1550ダメージをそこそこの貫通力と高い精度でドイツ野郎にデリバリーすることが出来る。
何にせよ、友と葡萄酒は古いほど良い と言うだろう?
副砲
デフォルト状態では威力がそこそこ高い3秒間隔で発射可能な副砲を十五基搭載している。
いくつかの副砲は対空砲撃可能な連装砲に換装できるので、観測機に対する牽制と手数の増加も兼ねて積み替えておくと良い。
片舷に向けられるのは最大で八基。副砲ゆえに砲撃精度は悲惨なものだが、HE弾を装填して撃ち続ければかなりの確率で敵艦を炎上させられる他、船員を殺傷できる可能性も上がる。
Many a little makes a mickle……少量でも積み重ねれば偉大になるものだ。
魚雷
紳士の嗜みとして、本艦は魚雷を装備することが出来る。
少々重量は嵩むし副砲を四基取り払う必要はあるが、片舷8射線の旋回式魚雷は近距離戦になってしまった場合の牽制目的としても、積極的な攻撃手段としても腐りにくい。
それに例えば18インチ砲を搭載した極東のバスタブ戦艦や16インチ砲12門を立て続けに斉射してくる成金戦艦、またはチョビ髭と愉快な仲間達のオモチャといった格上戦艦と戦う機会があるかも知れないだろう?
マッチング変更がされた今、半強制的に戦わせられるのだが
諺にもあるように、雨の日には備えておきたまえ。
対空
そんなものは無い。
諸君は大英帝国の麗しき象徴に何を求めているのかね? 優雅な貴婦人を無粋な装飾で飾るなど、ジェントルマンのすることとは言えぬであろう。
機銃など無くとも平気平気。
アプデにより8連装ポンポン砲が搭載された……がその数たったの2基。高ティアではとても対空火力として期待出来るレベルではなく、無いよりマシ程度でしかない。
幸い手動対空砲火に対応している副砲も搭載可能で、総数は少ないものの装填時間が速いため取り回しは良い。正確に狙えれば観測機程度なら撃墜を見込め、鈍重な雷撃機などに対しても相応のプレッシャーを掛けられる。
これに加えて本艦の良好な機動性を以てすれば、多少の航空攻撃は凌げるだろう。マイティ・フッドを信じろ
さあ、出撃ボタンをタップしなさい。Bob's your uncle、大丈夫だモンダイナイ。
航空兵装
アプデによりポンポン砲と同時に艦尾にカタパルトが搭載され、さらに高ティアへの異動に伴って水上偵察機ウォーラスの運用および弾着観測射撃が可能となった。
機数は3機と少なめであり、鈍足の飛行艇ゆえに敵航空機に捕まったら逃げ切るのは絶望的。とは言え観測機・哨戒機として必要充分な性能は有しており、爆撃能力も高いので、慎重かつ丁寧に扱ってあげよう。序盤は前に出し過ぎず警戒と偵察に当たらせ、日が暮れて視界が悪化する終盤には余裕があれば爆撃するくらいのつもりでいれば良いだろう。欲を搔くのは厳禁。
偉大な劇作家シェイクスピアに曰く、簡潔は知恵の精神、冗漫は手足や虚飾。目的がハッキリしている方が何事もやりやすい。
装甲
巡洋戦艦だけあって薄い……のはヤンキー共の妄想の産物だけで結構。
我等がフッドは世界最強の巡洋戦艦であるがゆえ、対策は取ってあるとも。側面装甲は並の中ティア戦艦並みに分厚い。しかも装甲耐久はかなり高く、ちょっとやそっとの被弾では容易には貫通されないナーフされた結果脆くなり、分厚くしても戦艦主砲クラスの直撃弾を浴びてしまうと持ち堪えられない場面が増えてしまうようになった。極力被弾を避けるようにしよう。
また、この時期の戦艦の例に漏れず甲板部はガードが薄い。
……よく言うではないか、貞操は氷柱のようなもの。一度溶けてしまえばそれで最後 だ、と。
艦長、英国紳士として悪い虫が這入らぬよう、レディのエスコートはきっちりこなしてくれたまえよ?
機動性
ボイラーを搭載した場合、32ノット弱という文字通り巡洋艦並みの高速を発揮可能。また、巨艦の割に舵の反応と旋回性能が非常に良く、魚雷を躱しやすいのも特徴である。旋回時の速度低下も気になる程ではない。
装甲を全廃した場合50ノット近い超高速艦と化す装甲重量の調整により50ノットは夢と消えたが、それでも装甲を削れば30ノット台後半の速度を発揮出来るようになる。
また元々の頑強さを利用し、装甲を増して純粋な戦艦に近づけた運用をすることも可能。最大まで積んでも29.6ノットを発揮できる。
好みはそれぞれ。誰かのではない、あなたの紅茶 をお淹れなさい。
総評
装甲の脆さを除けば非常に高水準な能力を持ち、どんな戦場でも対応可能な万能艦である。
敵戦艦との真っ向勝負は出来なくなってしまったが、観測機を貰ったことで遠距離砲戦への適性は増している。装甲を削って高速戦闘に特化させ軽快艦艇や空母を狩るも良し。あるいはそこそこの速度を確保しつつ戦況に応じ器用に立ち回るも良し。
装備もバラエティに富んでおり、特に戦艦としては極めて強力な雷装は本艦の戦術選択に大きな幅を与えている。
使いこなせれば偉大な戦果を約束してくれるだろう。
ただし、対空面はどうあがいても貧弱なので、出撃の際はくれぐれも空母や観測機の動向に注意を払い、他艦と行動を共にすべきである。
さてそれでは紳士諸君、講義の時間はお終いだ。
優雅に華麗に大胆に、戦場に赴こうではないか。
ーー善き風と共に。
歴史背景
フッド(HMS Hood)は、イギリス海軍が第一次世界大戦後に建造したアドミラル級(フッド級)巡洋戦艦で同型艦はない。艦名はサミュエル・フッド提督にちなむ。
巡洋戦艦でありながら強力な艦であり、歴史研究者かつジェーン海軍年鑑の編集長を務めたオスカー・パークスがその優美さを「軍艦美の極致」と評した艦だった。イギリス国民からは「マイティ(強大な、偉大な)・フッド」と呼ばれて親しまれた。その基本性能の優秀さ故に、大規模な近代化改装が先送りにされ続けたことが本艦の喪失の一因となった。
本艦の名は高名な提督を輩出してきた一族の初代フッド子爵サミュエル・フッドの名にちなんでおり、その末裔であるホーレンス・フッド少将の未亡人が本艦の進水を執り行った。ホーレンス・フッド少将はユトランド沖海戦において第3巡洋戦艦戦隊の司令を務めていたが、座乗していた巡洋戦艦インヴィンシブルの爆沈により、艦と運命を共にしていた。
本艦は巡洋戦艦としては強力であり、内容的に「高速戦艦」と称しても差し支えがないほどであったと評価された。フッドは1921年のジェーン海軍年鑑では巡洋戦艦(battlecruiser)と分類された。イギリス海軍はユトランド沖海戦での戦訓を踏まえて新たに設計しなおし、戦艦と同等の砲力と防御を備え、弾火薬庫防御、防焔装置、水雷防御も一変することとなった。これによりフッドを高速戦艦(fast battleship)と呼称した。ただし、艦種はあくまで巡洋戦艦となっていた。
コメント
- なんだこの解説文…w -- 2017-09-16 (土) 16:05:45
- 解説文に惚れました -- 2017-12-11 (月) 09:25:02
- 普通に強くない? そこまで悲願物ではない。 -- 2018-03-05 (月) 06:10:20
- 天城とこれどっちが強い? -- 2018-03-08 (木) 00:52:45
- 火力なら天城だけどアウトレンジするならフッドの方が強いと思う -- 2018-03-08 (木) 01:39:53