Tennessee

Last-modified: 2021-03-25 (木) 11:40:10

1918年 アメリカ合衆国 戦艦 テネシー級

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アメリカ合衆国戦艦ツリーの中ティア艦。
ニューヨークから主砲の口径は変わっていないが、3連装になった事で火力が増し、さらに砲塔配置も洗練されて使いやすくなった。同格日本戦艦の扶桑とも同じ門数になり、相手もしやすい。

他画像

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Ver.2.00.032以前の母港画像。
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右舷側から。実装当初は艦の色彩も今とはやや異なっていた。

小ネタ:テネシー・クラス氏

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テネシー・クラス(1919-1959)は20世紀前半に活躍した女流画家。ニューヨーク生まれ。
若年ながらシュルレアリスム絵画界の一翼を担い、それをボディペインティングアートに昇華させた作家としても知られるが、作品はその殆どが散逸した。写真として現存する作品は時計(一説には方位盤とも)をモチーフにしたものであり、同時代の画家サルバドール・ダリに影響を受けたという説も根強い。
また、キュビスム的な表現方法に加え、作品制作時には数学的な要素を絵画に変換しているという発言も残っており、こうした側面からむしろバウハウスのワシリー・カンディンスキーや、色調・形態の類似を根拠としてジョルジュ・ブラックとの関連性を指摘する批評家も存在する。
画才に富んだテネシーは幼少期からアメリカ大西洋岸とカリブ海諸国を中心に活躍。40年代からは太平洋側に舞台を移し、1944年末にフィリピンで開催された絵画コンクールにおいては年長の日本の前衛芸術作家を破って(この作家の本分が絵画ではなく建築にあったとは言え)優勝している。以降は日本へも何度か足を運ぶ機会を作っているが、1947年に突如引退を表明。作品群が戦災で失われたこと、新時代との感覚の乖離を感じたこと等が理由ではないかと推測されている。
その12年後の1959年、ボルチモアにて死去。享年40。
画業引退から70年の節目となる2017年11月、初の回顧展が開催され話題を呼んだ。




嘘 で す




WWBではアップデートが行われる際、しばしば面白いバグが発生する。
2017年11月にテネシーに起きたバグは、艦体モデルの全てに亘り塗装がズレて表示されるというもの。プログラム上ではおそらく些細な間違いだったと思われるが、ゲームのグラフィックでは錨鎖が消失したりあちこちに幾何学文様が浮き出たり艦体側面にサルバドール・ダリっぽい時計射撃方位盤が表示されたり等々、シュルレアリスム絵画もかくやと言わんばかりの存在感を放った。余りに見た目の変化が激しかったため早期に修正されるのが明白であり、『画家テネシー・クラス氏の期間限定特別展』などと一部から言われることに。
実際しばらくして修正されたものの、サーバーチャットなどでも『テネシーの新迷彩は中々クールだ』などと言われ、それなりに人気があったようである。

基本性能

※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】

年代1918国家アメリカ合衆国
艦種戦艦対潜×
耐久値30492(27720)戦闘成績(BR)355
無装甲排水量(t)16685無装甲速力(kt/h)26.4(24.2)
基準排水量(t)32300最大速力(kt/h)20.2(18.5)
最大排水量(t)33190最大舵角41.4(37.0)
可視距離(km)8.8(8.1)絶対視認距離(km)-
アンロック費828000S購入費用8280S
1450G

装甲防御

※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態

防御区画前部中部後部装甲重量(t/0.1in)
甲板部3.53.53.533
舷側部13.513.513.530

搭載武装

主砲名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
50口径 35.6cm Mk.4 三連装砲140022.86344112555180/180
40口径 30.5cm Mk.3 連装砲120019.030575050100/100
40口径 25.4cm Mk.3 連装砲100012.017675050100/100
47口径 15.2cm Mk.16 三連装高角砲60023.8861020260360(AA)/360
53口径 15.2cm Mk.16 連装高角砲60023.139.578260300/300
55口径 20.3cm Mk.9 三連装砲80029.13153.534661360/360
55口径 20.3cm Mk.9 連装砲80029.13153.520761100/100
副砲名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
51口径 12.7cm Mk.7 単装砲50017.197.592865450/450
51口径 12.7cm Mk.9 単装砲50019.66.593050450/450
50口径 12cm Mk.3 単装砲4709.055.5103550400/400
魚雷名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)雷速(kt)基本弾数
45.7cm 水中魚雷30008.56010827.53
53.3cm Mk.3 水中魚雷31507.860108263
21インチ 水中魚雷34505.560108273

部品改修

改修段階火力索敵速度装甲
副砲装填装置(副砲装填時間-15%)新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%)ビルジキール(安定速+15%)消火器(自艦火災継続時間-20%)
砲塔旋回装置(主砲旋回速度+13%)特殊塗装(隠蔽性+5%)副舵輪(横滑り防止+12%)排水ポンプ(自艦浸水継続時間-15%)
照準システム(主砲射撃精度+10%)電波探信儀(理想発見距離+4%)新型艦首(旋回抵抗-11%)傾斜装甲(装甲HP+10%)
主砲装填装置(主砲装填時間-12%)電波探信儀(理想発見距離+5%)舵輪(最大舵角+12%)船体強化(HP+10%)
強化弾頭(装甲貫徹力+10%)×ボイラー(巡航速度+9%)×

立ち回り方

戦艦らしい正面切っての撃ち合いを得手とする。特に手数が多ければ多いだけ大量の命中弾を得られる中距離以近での砲戦には非常に強い。
なるべく多くの主砲弾を撃ち込める体勢を維持しながら敵艦にじわじわと接近し、物量にモノを言わせて押し潰そう。

主砲

14インチ三連装主砲を四基搭載しており、瞬間火力では同ランク帯の戦艦を見渡してもトップクラスである。
かつては極めて良好な装填速度を持つ主砲だったが、残念ながらVer.2.00.029にてナーフを食らい、ティア帯相応の砲性能に落ち着いた。長砲身砲であるにも関わらず貫通力は低めなのが欠点と言えば欠点だろうか。とは言え装填時間は部品の『主砲装填装置』で短縮可能であり、貫通力についても『強化弾頭』まで開発すれば中ティアとしては平均やや上くらいの数値を確保できる。そこまで取り回しの悪さは感じないだろう。
いずれにせよ発砲後の隙は大きいため、駆逐艦などに死角から接近されると対処が追いつかないので注意。
より手数を重視したい場合は、ペンサコーラノーザンプトンの主砲でもある8インチ三連装砲に換装するという手もある。発射速度も向上し、駆逐艦対策にもなり、浮いた重量を装甲に回せるため抗堪性も上昇させることが可能で、その意味では一石三鳥である。しかし、いくら高性能とは言え8インチ砲では戦艦をまともに相手するには辛い。巡洋艦と違い鈍足のテネシーは敵戦艦に捕捉されやすく、そうなったが最後、手数で上回っていようが一方的にボコボコにされてしまう危険性が高いことは理解しておこう。

副砲

数はあるが精度は悪く、あまり役に立たない。駆逐艦に対処する場合は副砲だけに頼るのではなく、牽制しつつ何とか主砲で攻撃できる態勢に持っていこう。
敵戦艦への放火用としてはそれなりに有用。

対空

ありません。

装甲

購入時の仕様が変更される前までは中ランク戦艦の御多分に洩れず、側面装甲はそこそこ分厚いものの甲板装甲は非常に薄いものだった。
現在は無装甲状態での購入となるため、シルバーはかかるが自分の好きなようにカスタマイズできる。
留意しておきたい点として、次級のコロラドと共通する弱点であるが、艦尾に砲撃を受けた場合、艦体構造の関係で中距離戦になっても甲板部に被弾しやすくダメージを貰いやすいことが挙げられる。甲板・舷側中央部だけでなく、艦尾甲板にも少し装甲を回しておくと良いかもしれない。
上述の理由で他国艦と比して遠距離砲撃にもやや脆いため、被弾を避けつつ敵艦との距離を詰めて中~近距離戦に持ち込めるかどうかが重要になってくる。

機動

満載でボイラーを積んで20ノットとかなり遅い。
これでリヴェンジくらい舵の効きが良ければまだ救いはあるのだが、残念ながらそちらも今ひとつである舵の効きも改善された。低速艦ゆえ最初の反応は少々鈍いが、一旦旋回を始めると意外なほど良く回る。
それでも近距離で発射された魚雷を避けるのは困難なので、周辺警戒は怠らないように。

総評

圧倒的な砲門数と高い破壊力により、戦艦らしい腰を据えた戦い方が出来る船。同じ14インチ砲12門艦である扶桑よりやや硬めである。ダメコンこそ無いものの、初心者でも比較的安心して扱えるだろう。
しかし主砲門数が多いからと慢心して突出したりすると格上戦艦からは呆気なく袋叩きにされて沈められてしまうため、相応に巧妙な立ち回りは必要とされる。
味方から離れすぎない、装甲が破壊されそうになったらさっさと転舵する、敵の駆逐艦や魚雷は早期発見を心掛ける、等の基本は押さえておこう。
エキスパートに出撃する前に、十分に練習モードなどで慣れておくことをお勧めする。


歴史背景

テネシー級戦艦(Tennessee-class battleships)は、アメリカ海軍の超弩級戦艦の艦級で2隻が就役した。
本級は大艦巨砲主義を具現化した艦ともいえる。基本設計は1913年頃から始められていたが、海軍内部での研究結果が未成熟なためにペンシルベニア級の改良型である戦艦を2隻建造する事とし、これが「ニューメキシコ級」となった。そして1916年度海軍計画においてニューメキシコ級の設計実績にユトランド沖海戦の戦訓を取り入れて改設計された初のアメリカ戦艦としてテネシーおよびカリフォルニアと名付けられて2隻が建造されたのである。
評価の高かったニューメキシコ級の改正型として、更に新造時より主砲射撃方位盤を含む各種新装備の搭載で戦闘能力が以前の艦より強化されていたこともあり艦隊側からは高評価を得たが、ユトランド沖海戦の戦訓から水平防御が脆弱な点が欠点と見なされた。
テネシー級はアメリカ海軍における「標準型戦艦」コンセプトの一部であった。その設計概念は、アメリカ海軍が低速部隊と高速部隊の包括的運用を可能とするための、重要なものであった。「標準型」の概念は長距離射撃、21ノットの速度、700ヤード(640m)の回転半径およびダメージ・コントロールの改善が含まれていた。この「標準型」にはネバダ級、ペンシルベニア級、ニューメキシコ級およびコロラド級が含まれた。

テネシー級の船体形状は前級に引き続き長船首楼型船体である。鋭く前方に傾斜したクリッパー型艦首から艦首甲板上にMark 6 1918年型 35.6cm(50口径)砲を三連装砲塔に納め、1・2番主砲塔を背負い式で2基、2番主砲塔の基部から甲板よりも一段高い艦上構造物が始まり、その上に司令塔が立つ。司令塔の背後から箱型の艦橋が立ち船橋(ブリッジ)で接続させていた。艦橋構造はニュー・メキシコ級よりも大型化し、箱型艦橋を基部として当時のアメリカ海軍の大型艦の特色である籠状の前部マストが立つ。前部マストの下部に航海艦橋、頂上部に2層構造となった見張り所を持つ。
船体中央部に2本煙突が立ち、その周囲が艦載艇置き場となっており、1番煙突の側面部に片舷に1基ずつ立つ探照灯台を基部とするクレーン2基により運用された。2番煙突の後方で船首楼が終了し、そこから甲板一段分下がって籠状の後部マストと3番・4番主砲塔が後ろ向きに背負い式配置で2基が配置されていた。
主砲は新開発のMark 6 1918年型 35.6cm(50口径)砲を採用している。主砲塔は三連装砲塔だが、そこに収められた砲架は高い仰角をかけられるように新設計されたほか、揚弾機が改正されたため、形式番号はMark 6となった。 その性能は重量635.0kgの主砲弾を最大仰角15度で射距離21,950mまで届かせる事ができ、射距離14,630mで舷側装甲226mmを、射距離18,290mで170mmを貫通可能であった。また、重量578.0kgの成形炸薬弾を使用した場合、最大射程は22,860mとなっていた。

真珠湾攻撃の後、テネシー、カリフォルニア両艦は大幅な改修が施された。安定性向上のため船体にはバルジが増設され、上部構造は廃棄の上完全に作り替えられた。51口径5インチ砲および50口径3インチ対空砲は他の艦艇にも採用されていた38口径5インチ両用砲に交換された。また、20mmおよび40mm対空砲が増設された。この近代化改修後、外観はサウスダコタ級戦艦に酷似した姿になった。


コメント

  • 改修型はよ -- 2017-10-31 (火) 17:14:06