1930年 大英帝国 重巡洋艦 ヨーク級
イギリスツリーの中ティア巡洋艦。実はイギリス海軍が最後に建造した重巡洋艦の艦級である。
主砲は連装三基の計六門。同格連中と比較するとあまりにも少ないが、そのぶん砲撃精度が高めで発射レートも良い。
ちなみに艦級名こそヨークであるが、ゲーム上のモデリングは2番艦であるエクセターのものであると思われる。
左舷から。母港画面はVer.2.00.032以前のもの。
- 小ネタ
本艦、足柄(妙高)、レゾリューション(リヴェンジ)、ネルソン、フッド、ニューヨーク、グラーフ・シュペー、ダンケルクのうち6隻で小隊を組むと、ジョージ6世戴冠記念観艦式を再現できるかも知れない。気心の知れた友人と演習モードなどで遊んでみるのも一興。
また、これらの艦のうちエクセター、シュペー、足柄の3隻は互いに因縁があり、第二次大戦が始まった後に大西洋で通商破壊作戦を実施していたシュペーをラプラタ沖海戦で損傷させて自沈に追い込んだのがエクセター。太平洋に回航されたそのエクセターをスラバヤ沖海戦で撃沈したのがやはり観艦式に参加していた足柄を含む妙高型重巡。そして、戦争末期に足柄を撃沈したのがかつての観艦式ホスト国であったイギリスの潜水艦であった。
なんだかアプデの度にモデリングミスが増えている気がするがキニシテハイケナイ
基本性能
※数値は全て初期値
年代 | 1930 | 国家 | 大英帝国 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
艦種 | 重巡洋艦 | 対潜 | × | ||||
耐久値 | 25481(22550) | 戦闘成績(BR) | 255 | ||||
無装甲排水量(t) | 3300 | 無装甲速力(kt/h) | 39.6(35.0) | ||||
基準排水量(t) | 8250 | 最大速力(kt/h) | 31.7(28.0) | ||||
最大排水量(t) | 10350 | 最大舵角 | 45.9(41.0) | ||||
可視距離(km) | 9.5 | 絶対視認距離(km) | - | ||||
アンロック費 | 770000S | 購入費用 | 7700S | ||||
1400G |
装甲防御
※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態
防御区画 | 前部 | 中部 | 後部 | 装甲重量(t/0.1in) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
甲板部 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 30 | ||
舷側部 | 4.0 | 4.0 | 4.0 | 30 |
搭載武装
主砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
50口径 20.3cm Mk.Ⅷ 連装砲 | 800 | 28.03 | 12 | 6 | 238 | 72 | 60/60 | |||
副砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
45口径 10.2cm Mk.Ⅴ 単装速射砲 | 400 | 14.95 | 6 | 10 | 11 | 55 | 100/100 | |||
魚雷 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 雷速(kt) | 基本弾数 | ||
53.3cm Mk.Ⅴ 三連装魚雷 | 3150 | 12.35 | 50 | 10 | 70 | 27.2 | 24 |
艦載機
機種 | 名称 | 耐久 | 攻/防 | 航続時間 (sec.) | 巡航速度 (km/h) | 海面視界 (km) | 空中視界 (km) | 機体重量 (t) | 格納庫容量 | 装備 | 火力 | 装備重量 (kg) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
水偵 | なまえ | 0 | 0/0 | 0 | 0 | 0.0 | 0.0 | 0 | 00 | 爆弾 | 0 | 0 |
※最大搭載数0機、パイロット数0名。
部品改修
改修段階 | 火力 | 索敵 | 速度 | 装甲 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | 砲塔旋回装置(主砲旋回速度+10%) | 新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%) | ビルジキール(安定速+10%) | 側面装甲帯(被雷ダメージ-10%) | ||
Ⅱ | 照準システム(主砲射撃精度+9%) | 特殊塗装(隠蔽性+5%) | 新型艦首(旋回抵抗-10%) | 排水ポンプ(自艦浸水継続時間-12%) | ||
Ⅲ | 主砲装填装置(主砲装填時間-10%) | 精密探信儀(強制発見距離+3%) | 変速機(加速性能+10%) | 船体強化(HP+6%) | ||
Ⅳ | 魚雷動力装置(魚雷速度+20%) | 精密探信儀(強制発見距離+6%) | 舵輪(最大舵角+12%) | 船体強化(HP+7%) | ||
Ⅴ | × | 警戒管制機(スキル『広域探知』アンロック) | ボイラー(巡航速度+13%) | × |
立ち回り
主砲
砲門数のみを見るならば、概要にもあるように同格巡洋艦の中では青葉と並んでワーストである。
とは言え一門あたりのダメージ量はアメリカの8インチ砲と同様で、基本装填速度は日巡と同じ12秒とかなり速い。また、中ティア砲としては貫通力も高め。
砲旋回は平均的なところだが、門数の少なさ以外は取り回しの良い主砲なので一発一発をきっちり当てていくようにしたい。
副砲
威力は低く装填も普通、門数も片舷二基と少なくほぼ役に立たない。幸い重量は嵩張らないため、駆逐艦牽制用や戦艦放火用に最低限の弾を積んで装備しておくのも良いだろう。
魚雷
射程距離はそこそこ長いものの雷速がかなり遅いため、積極的な攻撃には使いづらい。戦艦などに近付かれそうになった時の進路妨害用と割り切れば使い途がないわけではない。
ちなみに酸素魚雷ではないはずだが航跡が非常に見えにくいのも特徴の一つなので、敵艦の予想進路上に撒いておけば思わぬ伏兵として機能する可能性もある。
装甲
史実準拠の状態ではたいして頼れないレベルの装甲にしかならず、まともに同格巡洋艦と撃ち合いをすると一瞬で溶かされてしまう。
装甲強化の部品もないので、機動性に悪影響を及ぼさない範囲で極力積み増しはしておいた方が良い。
だが、史実における英重巡の中ではこれでも重装甲な方である……
機動性
速度面ではボイラー搭載で32ノット程度と巡洋艦の標準には達している。しかし加速が今ひとつ良くない上に転舵時の減速が大きく、方向転換を繰り返していると低速戦艦群にすら捕捉される危険がある。カタログスペック上の最大速度を過信してはならない。
速度に不足を感じるようなら、イギリス艦御用達の速力増強船員クインを乗せよう。
その他
部品開発でレーダースキルをアンロックできる。島陰の相手は確認できないが、視界が通る位置にいる敵艦はマップ全域にわたり情報の把握が可能。
駆逐艦などからの奇襲に対処しやすくなるだけでなく、戦闘開始直後に敵の陣容を把握することもできるようになる。
味方を情報面でサポートできるのでしっかり開発しておこう。
総評
ロックオン機能があるビギナーで運用する場合は、敵艦との距離を保つことさえ心掛ければ、敵視界外から一方的に絶え間無く砲弾を送りこむことが可能。戦場の主役としての活躍も充分に見込める。ビギナーは削除されました。
優秀な主砲と同格巡洋艦トップの視界を有する代わりに他の性能が全て標準かそれ以下という、エキスパートでは初心者には扱いにくい巡洋艦である。まともに撃ち合いをした場合は碌に戦果も挙げられず撃沈されかねないため、運用には狡猾さが求められる。視界の広さと射程の長さを活かした敵視界外からの砲撃・牽制を軸として戦術を組み立てよう。基本的には味方戦艦のサポート、敵駆逐艦からの護衛が主任務となる。
歴史背景
ヨーク級重巡洋艦(York class heavy cruiser)はイギリス海軍が建造した重巡洋艦である。
1922年に締結されたワシントン条約の制限下、1920年代後半に建造された条約型巡洋艦。しばしば前級のカウンティ級の一部と見なされることもあるが、ヨーク級はカウンティ級よりも装甲が強化され、代償として砲塔は1基少ない3基のみであった。5隻の建造が計画されていたが、ヨークとエクセターの2隻が建造された。ロンドン条約の締結後に重巡洋艦へ類別が変更された。
イギリス海軍は第一次世界大戦の影響で予算に乏しかったため、ワシントン条約で定められた一万トン内で可能な限りの大きさで建造されたケント級(Kent class)ロンドン級(London class)ノーフォーク級(Norfolk class) などのカウンティ級重巡洋艦群よりも、小ぶりで安価な重巡洋艦が必要であった。当時、他国の海軍でも予算の面で難があった場合は武装と装甲、または速度の性能に目をつぶって設計されていた。このうち、イギリス海軍は前者を選び、X砲塔(3番砲塔)を取り除いて8インチ砲を6門に減じた。全長を15m(50フィート)、全幅を2.7m(9フィート)縮小したが、速度性能を維持するため機関を縮小できず前級のままとし、乗組員50名を減じた。その結果、ヨークは排水量を1,750トン軽減することに成功したものの、費用は250,000ポンド、10%の節約にしかならず、攻防力バランスのとれた艦であったが、非経済的な巡洋艦だった。
本級以後、イギリス海軍は質より量を優先し、重巡洋艦の建造を断念して軽巡洋艦の量産配備に専念することとなった。