マスターズセクション

Last-modified: 2009-10-07 (水) 22:44:16
・イド

現実世界を侵食する“もう一つの世界”。世界の見る悪夢と呼ぶものも存在する。全ての人々の心に潜む悪意や悲壮が産む強力な力によって存在する、いわば世界の暗黒面とも呼ぶべき存在。ゾンビたちの力の大本であると同時に、世界を着実に蝕んでいる。
このイドの顕現によって世界は今、未曾有の危機を迎えている。

・アルケー

イドと現実とを結ぶ、悪夢湧き出る“根源”。悪意や慟哭、その他強い負の感情のうねりの起こった場所に現れ、一体化することによって力を与える。アルケーとなるものの多くは人間だが、悲劇を生んだ器物や殺戮が起こった場所がアルケーとなる場合も存在する。言わばイドへ至る鍵とも言うべき存在。
イドに渦巻く形なき悪意へアクセスすることにより、アルケーに関わったものは感情を暴走させ、破滅的な行動へと己を向かわせる。そうして彼らは世界を巻き込んだ自殺、“ゾンビナイゼーション”へと駆り立てられる。

・ゾンビナイゼーション

アルケーによって引き起こされる現実世界のイドへの浸食。日本では古来から“裏返り”と呼ばれて来た。これが進むことにより一帯はそのままイドへと飲み込まれ、その場所は世界から欠落する。この欠落を見ることが出来るものはゾンビか異能者だけである。見えても虚無感を覚えるだけなのだが。
世界にはこのような虫食い孔が無数に存在し、イドが世界を飲み込みつつあることを如実に知らしめる。
このゾンビナイゼーションを止めるためには、大本となるアルケーを破壊もしくは取り憑いた人間から隔離する必要がある。これは言うほど容易い行いでは無く、破壊しようにも強大な力を持っているし、説得に至っては成功した例が皆無に近い。

・ゾンビ

ゾンビナイゼーションの最中、死亡した人間がイドの力を受けて再び動き出すことがある。この多くはイドに流れる悪意に突き動かされ、破壊衝動のままに人々を襲う魂無き怪物と化す。しかし中には生への強い執着から人の心を残したまま蘇り、世界を守るために戦うものもいる。
PCたちの幾人かはこの心を持ったゾンビとなり、世界をイドへと落とすアルケーたちと戦う。

・立場

PCたちがゾンビである場合、基本的には政府に登録されている“登録制ゾンビ”である(もしくは、途中で登録される)。彼らはイドとの戦いを承諾することで自らの処分を免れるうえ、遺族へとゾンビ給付金が支払われる。
ゾンビ以外のハンターも基本的には免許制である。彼らは組織に属し、各国政府の求めに従ってゾンビと相対する。彼らは報酬や使命感、組織での地位など世俗的な感情によって動く。
モグリで長く活動するハンターは結構な数いるが(イドやゾンビへの復讐心で動くタイプに多い)、モグリで長く活動したゾンビはそうはいない。ゾンビを保護監視し、協力態勢を取っている日本だからこそ、隠れるゾンビを積極的に確保する動きに出ている。