TFW対比_SPN

Last-modified: 2026-06-06 (土) 20:56:29

TFW(サム、ディーン、カスティエル)をいろいろな部分で対比したものをまとめているところ。主成分は妄想と創作用。
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サム、ディーン、カスティエルの最期の徹底考察

サムとディーンは15-20で、カスティエルは15-18でそれぞれこの世を後にするが三人ともまったく違う状況かつ心境で旅立つことになる。共通しているのは「信頼もしくは愛している誰かと二人きりの状況」で死んでいくこと。初見ではどうしても悲しみが勝る彼らの死に様、そしてその時に目の前にいた人の心理をきちんとおさらいして考察していく。

ディーンの心理:恐怖から安息へ

死因
ヴァンパイアの群れとの乱闘後、柱から飛び出ていた釘に背中を突き刺され即死。

ファン間がざわつくほどあっけない死ではあるがその理由は15-19で死んだ神チャックの筋書きがなくなったことに起因する。ディーンの英雄的な死に方にこだわって操り続けてきたチャックがいなくなり、「普通の人間」になったディーンはハンターとして戦って死ぬというずっと夢見てきた最期に到達したのだ。
「ディーンは自分が畳の上で死ぬタイプではないと常に知っていた。あの死は彼にとって最もリアルで彼らしいものだった」とジェンセンもトークなどで語っている。

心理としては最期になって目の前のサムに「怖いんだ」と正直に告げるのは兄の仮面を脱いだ証拠。一方でディーンがもっとも恐れていたのはサムがまた生き返らせようと儀式や何かをあれこれを始めてしまうことで、それだけは辞めさせようと死に瀕しつつも釘を刺している。ディーンが生きているということはサムの人生を束縛し続けることになるためで、『サムに普通の人生を渡すための最期の障害』として自分で自分を除去しようとしていたとも見れる。
「こんなに早いとは思ってなかった」は本音だろうけど。

送る側のサムの心理。「救急車を」など慌てて呼ぼうとするのは兄離れできない執着。サムにできるのは兄を黙っていかせることだけだった。「大丈夫だ」と言わない限りは兄は救われない、心が張り裂けそうになりながらの「行っていい」に繋がっていく。
「兄に守られる弟」から「兄の遺志を継いで人生を全うするウィンチェスター家の家長」に受け継がれた瞬間でもある。

制作陣の思惑
ショーランナーのアンドリューとロバートはインタビューにてこのラストシーンの事実を明かしている。あのシーンはそのほとんどがジェンセンとジャレッドのアドリブに任されており、俳優コンビとして15年間苦楽を共にした二人だからこそ演じられる「サムとディーン」の姿が生々しくなった。

サムの心理:長い放課後

死因
天寿を全うし、息子ディーンの前で病にて亡くなる。

ディーンの死後のサムのについてはほぼサイレントムービーのようにまとまっているため、それぞれ詳しく考察していく。
まずバンカーに戻ったサムはディーンをハンター式の火葬で送り、その後もしばらくはバンカーで過ごしているが「空っぽの牢獄」になりかけた時にそこから出ていくことを決意する。
公園や自宅で息子ディーンと楽しく遊ぶシーン。妻となった者は最後までぼかされており、視聴者に想像させるという制作陣の意図による。ひとつだけ確かなのは「ハンターではないだれか」であるということで、普通の人生をようやくつかみ取ったとして描写されている。

サムが息子にディーンという名前をつけるのはそれが兄の名前というだけでなく勇気や自己犠牲などサムにとって特別な意味を持つから。自分や兄が背負ってきたウィンチェスターという名字から呪いを取り除き、誇りと希望を込めたネーミングだ。
成長した息子ディーンには腕に悪魔除けのタトゥーがある。狩りの世界からは遠ざけながらも最低限の守護だけは施したいとした思惑。ちなみに眼鏡を掛けだすのはサムがヘンリーからの系譜である「賢人」をも引き継いだことを暗示する。
老いたサムの服装にもこだわりがあり、ネルシャツからカーディガンやセーターなど穏やかな老後を意味した服に切り替わる。

やがて年老いて皴のついた手でインパラのハンドルを握るシーン。それまで丁寧に格納されていたインパラからシートを取り払って乗るという描写がわざわざある通り、長い年月どうしても走らせるのを控え続けていたのだろう。インパラは彼らにとってただの車ではないという証左。この時にちらりと助手席を見やる瞬間があるが、ついディーンの姿を追い求めてしまったという心理描写になる。未亡人にすら見えるがあながち間違いではない。
このインパラと息子ディーンについては脚本のアンドリュー・ダブによる補足コメント*1がある。インパラがディーンと同じくらいサムにとって意味のある車であるかがうかがえる。

最期のシーン。ベッドで死を待つようなサムのところに息子ディーンがやってきて「もういいよ、行っていい」と告げるが、もちろんこれはサムがディーンに告げた言葉と同じもの。『兄と同じ名前を持ち、同じくらい愛する者からの許可』を得てようやくサムの時計が止まるのではなく動き出す。
この時の息子ディーン役の子役はジャレッドの本当の息子に見えるようにキャスティングが徹底されたようで、「このシーンでサムの孤独はようやく癒された」とジャレッドもコンベンションでのトークで語っている。

カスティエルの心理:無償の愛(アガペー)

死因
虚無との契約、「カスティエルが心から真の幸福を感じた瞬間、空虚が彼を連れ去る」による。手前のストーリーでジャックを助け出すためにカスティエルが虚無(エンプティ)と交わした取引による死亡、というより消滅。

「君を愛している(I love you)」という言葉と共に消える印象的なカスティエルの最期は愛なしでは語れないトピック。
感情のない天使として登場し、その後も自己嫌悪に悩まされ続けたカスティエルが長い年月を経て「幸福とは手に入れるものでなく伝えることにある」に気付き、「一人の人間(ディーン)を愛せる自分になれたこと」そのものを受け入れたことが彼の魂を救い、真の幸福をもたらしたと取れる。

この愛とは恋愛感情とはまったく異なるもので、感謝や解放に近い。インタビューでミーシャは「あの告白はロマンチックでもあるが、それよりも一人の存在が別の存在を完全に受け入れた神聖な愛でもある」と語っている。
ちなみにディーンの肩に血の手形を残したのは4-1にて地獄から引き上げるときにディーンの肩につけた手形とのオマージュ。「(手形を付けて)引き上げる」=『主からの命令でしかない』あの時とは違って「(手形を付けて)突き飛ばす」ことで『自発的な愛』へ昇華させたのだとか。The End of an Angel

自身のSNSにてミーシャはこのことを「カスティエルの告白は彼にとって真実だし、自己犠牲の極致」と投稿している。これがいわゆるディーンとカスティエルのカップリング支持者への返答にもなり、それ以上の意味も強調することになった。
脚本のボブ・バーレンスは「カスティエルの最期の台詞としてこれ以外にはなかった」と語っており、目の前にしたディーンの返事を待たずに消えていくまでもあわせて彼らの物語らしい演出として扱っている。以下全文。

カスティエル: ずっと考えていた。あの重荷を、あの呪い*2を引き受けて以来、私の真の幸福とは一体どんな形をしているのかと。答えは見つからなかった。なぜなら、私が欲している唯一のものは……決して手に入らないものだと分かっていたからだ。だが、今は分かる。幸福とは手に入れること(所有)にあるのではない。ただ、そこに在ること。ただ、それを言葉にすることにあるのだ。

(I always wondered, ever since I took that burden, that curse, I wondered what it could be, what my true happiness could even look like. I never found an answer because the one thing I want... it's something I know I can't have. But I think I know now. Happiness isn't in the having. It's in just being. It's in just saying it.)

カスティエル: 君が自分自身をどう見ているか知っているよ、ディーン。君は、敵と同じように自分を見ている。破壊的で、怒りに満ち、壊れていると。「親父の不器用な道具」に過ぎないと。そして、憎しみや怒りこそが自分を動かし、それが自分という人間だと思い込んでいる。……だが、それは違う。

(I know how you see yourself, Dean. You see yourself the same way our enemies see you. You're destructive, and you're angry, and you're broken. You're "daddy's little blunt instrument." And you think that the hate and the anger, that's what drives you. That's who you are. It's not.)

カスティエル: 君を知る者は皆、分かっている。君がこれまでに成してきたことのすべては、善きことも悪きことも、愛ゆえだった。弟を育てたのも、この世界のすべてのために戦ってきたのも、愛があったからだ。それこそが、君という人間なんだ。

(Everyone who knows you sees it. Everything you have ever done, the good and the bad, you have done for love. You raised your brother for love. You fought for this whole world for love. That is who you are.)

カスティエル: 君は、私が出会った中で最も無私で、慈愛に満ちた人間だ。知っての通り、出会ったあの日、私が君を地獄から引き上げた瞬間から、君を知ることで私は変わった。君が私を思いやってくれたから、私は君を、サムを、ジャックを、そして世界中のすべてを大切に思うようになった。君が、私を変えてくれたんだ、ディーン。

(You're the most selfless, loving human being I will ever know. You know, ever since we met, ever since I pulled you out of Hell, knowing you has changed me. Because you cared about me, I cared about you. I cared about Sam, I cared about Jack. I cared about the whole world because of you. You changed me, Dean.)

カスティエル: 愛している。

(I love you.)

ディーン: よせ、キャス。

(Don't do this, Cas.)

カスティエル: さようなら、ディーン。

(Goodbye, Dean.)


余談だがこのカスティエルからの告白についてドラマでディーンはサムに話していない。ただ「カスティエルは死んだ」という事後報告だけで終わらせている*3。サムからの追求を避けるような描写があるのはそれ以上をディーンから口にできなかった心理による。
これはディーン自身がカスティエルからの告白をどう処理するべきか困惑し、神聖な記憶のひとつとして自分のなかに封じたということになる。墓場まで持って行く、に近い。隠したというよりは言葉が失くなった。
ジェンセンはこのことについてインタビューで「カスティエルからの愛を認めてしまうのはディーンには耐えがたい。キャスを失った喪失感のリピートになり、この時のディーンにはその余裕がなかった」と語る。
とはいえサムもなにかしら察しはついており、知ったうえでもあえて尋ねないという形で終えている。


瞳の色

サム、ディーン、カスティエルは俳優であるジャレッド、ジェンセン、ミーシャの瞳の色がカラコンなどもなくそのままであるが照明やセット背景、服装などの関係で別の色に見えることはよくある。映像美を意識してカメラ的な色補正も多少なりと掛かっていることも推測できる。

ディーン(ジェンセン)の目の色はドラマで強調されファン間でもイメージカラーとして定着しているのが『グリーン』。鮮やかな翡翠のような緑色、あるいはアーミーグリーンにも見える魅力的なパーツとしてファンに愛されている。
とはいえジェンセン自身は自分の瞳の色をヘーゼルと自称しており、実際のドラマでも緑が強めとはいえ別の色に見えるシーンもあるためにサムと同様にヘーゼルと見ても問題ない説もある。

サム(ジャレッド)の目の色はシーンにより大きな可変性があり、『ヘーゼル』として認識される。
緑にも青にも茶にも金にも見える万華鏡のような瞳であり、シーンによりあるいはドラマ用に撮影された各写真によりまったくイメージが異なることも。感情の起伏にも起因する推測ができる。ディーンと比較するならややくすんだタイプのヘーゼルに見える。

カスティエル(ミーシャ)の目の色は非常に澄んだ『ブルー』。カスティエルという天使の持つ神聖さや世俗離れした雰囲気を表しており、天使が力を発揮するときに目の色が青白く輝くことにも繋がる要素となった。


七つの大罪に狙われるとしたら

3-1でチョイ役として登場した七つの大罪という七人の悪魔たち。もし彼らがサム、ディーン、カスティエルを狙うとすれば誰が何に相対するのかを妄想しつつ推測する。

ディーンは物語でも何度も提示され、シーズン終盤でもいくつかシーンがあるように【憤怒(Wrath)】が特に当てはまるといえる。
理不尽な宿命や運命、怪物や神への怒りを制御できないディーンは自己破壊的な怒りに飲み込まれやすい。そのたびに物に当たったり自分や他人を傷つけたりと抑制が効かない様子なのはシーズンを通して散見される。

サムはシーズン4でとくに見せた【傲慢(Pride)】が当てはまるといえる。
自分しか世界を救えない、平和的解決ができないという選民思考的な唯一無二感覚。正義のヒーローは僕だ、と口には出さないまでも確信した行動は以後のシーズンでもディーンが崩れそうになるたびに「僕しか居ない」という態度と行動で示される。

カスティエルはシーズン6の姿を考えれば強欲も当てはまるが、それよりも【暴食(Gluttony)】が当てはまると考えられる。
ジミー・ノバックのストーリーである4-18ではカスティエルが抜けたジミーが最初に要求したのが大量の食事だった。これはジミーの意思なのでカスティエルには関係ないと思いきや5-14で飢餓の騎士の余波にあてられたカスティエルはハンバーガーを死ぬほど食べて動けないという天使にあるまじき衝動に駆られている。
その後もシーズン9ではいち早くジェリー&ピーナッツバターのサンドイッチを好物として定めたり蜂蜜に興味を示したりと食事に関するシーンは意外と多い。
天使なので食事は不要であるからこそ「物質界の原始的な欲」に呑まれやすいことの証明となる。

煙草を吸わせるならなにが似合いそうか

スーパーナチュラルは曲がりなりにも公共放送のドラマなので喫煙を推奨しかねないという大人の事情もあってレギュラー枠のキャラは非喫煙者として描かれている。クラウリーなどは葉巻を吸う光景があるしシーシャ(水煙草)なども出てきてはいるが、紙煙草や電子煙草(放送時代的に一般的ではなかったのもある)はほぼ出てこない。
とはいえ創作分野において考えればサムはともかくディーンは喫煙していないほうがむしろ不自然なライフスタイルでもある。煙草という百害あって一利なしのアクセサリを兄弟にインストールするならどうなるかの妄想。言うまでもなく個人の感想です。

ディーン

【マルボロ・レッド】もしくは【ラッキーストライク】

SnapCrab_No-0017.png通称で赤マルという名もあるマルボロ・レッドはかつて「マルボロ・メン」というワイルドなカウボーイを広告にしていたということもあり、カウボーイ好きなディーンに見事にマッチしたガツンとする一本。バーボンなどを煽りながら赤マルを吸う姿はディーン愛用のレザージャケットにも似合う。
ラキストことラッキーストライクはかつて第二次世界大戦における米兵支給品でもあった歴史ある品。ディーン愛用の銀ジッポーにも似合う。ジョンが吸っていたものをそのままディーンが受け継いだという構図であればきれいに収まる。

直感で言うなら赤丸だけど個人的にはラキストだと嬉しい。空いたビールの空き缶が灰皿なスタイル。


サム

【アメリカン・スピリット】もしくは【マイルドセブン(オーガニック系)】

SnapCrab_No-0018.png無添加・有機栽培の煙草葉を謳ったアメスピことアメリカン・スピリットは欧米でもインテリ層や意識高い系の人々に愛される銘柄。緑パッケージのメンソールか青パッケージのライトをサムなら選びそうでもある。もしくはキャメル・ライトなどすっきり系。

自分から吸いだしたというよりも大学時代に他の友達に合わせるようにして吸い始めたという流れが似合う。もちろん携帯灰皿完備で。健康オタクらしく普段から本数制限しているけど自分のなかの闇に耐えられなくなった時に震える手で深く吸うなどで精神的限界を示しているとグッとくる。


カスティエルは天使という特性上で煙草は合わないが、もし吸うとしたら銘柄の概念がないのでディーンとかに分けてもらったやつをそのまま吸ったり、クラウリーに葉巻をもらってどう吸うのかわからずそのまま食べちゃったりしてそう。


酒事情(あるいは酒の許容量)

ディーンと酒はもはや切っても切れない、完全にイメージ図として定着したもの。クラウリーのような高級酒ではなく安いビール(主にPabst Blue Ribbonのオマージュと思われる銘柄)が中心だが、モーテルやバー、ときにはインパラでの飲酒運転すら平気でこなす上にそれらのアルコール影響によってハンター稼業が著しく低下するというシーンはほとんどない。
シーズン7では一晩中飲み明かしてべろべろになっても翌日には普通にインパラの運転席に座るなどしているため、相当な強さなのは確実だろう。とはいえ弱点にならないこともなく、何かといえば酒に逃げやすい性質はあまり良くない結果を招くこともあった。

サムはそこまで酒を飲むシーンがないが、決して弱くないだろうのは193cmという身長がアドバンテージになる。これはあくまでも生物学的な話だが高身長の人間は体内の血液量や水分量が多いために酔いが回りにくく従って酒が強い傾向があることが証明されている*4
ビールは飲むしウイスキーなども飲んでいる(兄弟同士でビール瓶の口元を鳴らし合う乾杯はよく見るシーン)ためにまったく苦手ではないはずだが、ディーンほど飲むシーンが少ないのは社交の手段やほろ酔い程度を自分なりに意識している証拠となろう。普段の野菜中心な食生活からも口にするものは慎重に選ぶ傾向は見て取れる。

カスティエルは天使なので飲まない。飲んだとしても人間のような酔いになるかは不明だがシーズン中盤でバー一軒分の酒を飲み干して完全に酔い潰れたシーンがある。この時のカスティエルは精神的に打ちのめされていた時期でもあり、あるいはディーンの真似をして酒に逃げるということを試みたのだろうがここで分かるのは「バー一軒分」もの大容量アルコールを飲み干してもべろべろになる程度、という天使ならではの肝臓の頑丈性だ。
べろべろになると天使ラジオがうまく受信できなくなったり瞬間移動の精度が落ちることはあるようだが、人間のような急性アルコール中毒や昏睡状態などにならないのだろう。

ドラマでも出てくる酒の飲み方

ディーン

バーボンウイスキーでよく飲んでいるのがエリジャ・クレイグ。実在するバーボンであり、ディーンはこれを自室や図書館のテーブルなどにドカッと置いている。
ディーンはおしゃれなスタイルで飲むことはほとんどなく、普通のショットグラスでそのまま飲み干すなど飾らない野生スタイルでの飲酒。最悪のピンチや泥酔したい日にはボトルから直接のラッパ飲みも平気でこなす。
バーボン以外で作中でもよく出てくるのはバドワイザーやクアルスなどのライトビールをシックスパック(6本入り)で用意する姿。キンキンに冷やしてからのボトルや缶のまま直飲みで、サムとも分け合うのが前提。

サム

ほとんど酒を飲むシーンがない。とくにディーンのやるようなバーボンをラッパ飲みするというような荒っぽい飲み方はしない。
ライト系のクラフトビールなど度数の低めなライトラガーはリサーチのお供として手元によく置かれている。サムにとって酒はあくまでも嗜好品であり、一般社会での付き合いを円滑にするためのツールでしかない。もともと大学生活の頃はワインやカクテルも嗜んでいたため、アルコール自体は問題なく摂取できる。ディーンのようながぶ飲みではなく時間をかけて嗜む大人の飲み方を見せる。

カスティエル

カスティエルは前述のようにアルコール自体に強い耐性を持っている。人間なら急性アルコール中毒で即死しかねない量でも「ちょっと頭が痛い、これが二日酔いか?」などと言い出す程度。5-17でのヤケ酒でバー一軒ぶんを飲み干した以外での飲酒は基本的に付き合い用であり、銘柄や度数にも無頓着。もらったものをそのまま無表情で流し込むスタイル。
ウイスキー、ビールのほかシングルモルト・スコッチ・ウイスキー(グレンフィディックやマッカラン)もクラウリー経由で飲むこともあったが、いずれもザルとして感慨もなく飲み干した。カスティエルは分子構造を理解できるために味わいやアルコールというよりも成分単位で把握している説がある。

髪事情

サムとディーン、カスティエルの三人は長いシーズンの中で髪型も細かく変わったりしている。なかでもドラマ内で出てきたようにサムの髪へのこだわりはなかなかのものだったそうだ。
ディーンは計算されたワイルド無造作。ディーンの髪型は序盤から終盤までほぼ変化していない。なんなら子供化した回や回想シーンでのディーン子役でも同じような髪型になっているほどで、これはディーンに「男が何時間も髪型セットしているもんじゃない」というクラシックな思想があるため。

サムはシャンプーCMマン並みに徹底してヘアスタイルのキープをしている。サムの髪はシーズンを追うごとに長くなるがサム役ジャレッド自身がロン毛好きだったことに由来*5。シーズンが進むごとにマッシュルームカットから大人の男性らしい前髪分けのロン毛に変化していく。
そのほかでもヘアケア商品を大量に確保していることを死神に突っ込まれるが、「サムは身だしなみに気を使う性格」として描かれているため。

カスティエルは戦闘的な寝ぐせ。カスティエルの髪型は基本的には七三分けのジミーのものがそのままだが、わりとボサボサになっていることもある。シーズン初期に顕著だったこのボサボサ具合は寝ぐせのようでもあり、ファンからもネタにされていた。
彼は人間界での身だしなみを知らないというキャラなのであのようなボサボサヘアになっているらしい。逆に言えばあまりにも丁寧に整えられている時は別の存在*6にのっとられているとき、という見方ができる。


衣装事情

ディーン

時期スタイルアイテム類
S1-S5父の息子スタイルややサイズオーバーなレザージャケットメインで粗削り
S6-S10戦士スタイルワークウェアブランドのジャケットが増える。煉獄帰還後はさらにスタイリッシュに
S11-S15バンカーの主スタイル体にフィットした清潔感ある服が多くなる。ただし高級ブランドの服は無い

彼はその服装に「労働者階級の誇り」「父への忠誠」「戦士としての実用性」を完璧に映し取っている。ディーンはサムほどのファッション変化はなく一貫して「タフで無骨なブルーカラースタイル」となる。機能美が最優先事項。

彼の服装で外せないのはシーズン5あたりまで着用しているレザージャケット。ジョンから貰ったものでもあり、その遺志を継ごうとしている象徴でもある。シーズン6以降は撮影用の実物が紛失したこともあり姿を消してしまったが、ちょうどストーリーラインとしても父の影から脱却したディーンが自分の道を歩き出した時期でもあったためにうまくまとまりを見せている。

シーズン中盤以降はCarhartt(カーハート)やGAPなどの丈夫なキャンバス地のワークジャケットや、M-65フィールドジャケットを多用するように。カーキやオリーブグリーンなどのアースカラーは汚れや傷を目立たなくさせる実用性重視のチョイス。
ジーンズはLevi's 501(オリジナル・ストレート)や、少し裾が広がった527(スリム・ブーツカット)を愛用。色は少し履き潰したような色落ち(ミディアム・ウォッシュ)が多い。ダメージ・ジーンズであることも。堅牢なスチールトゥーのブーツを履いた時にももたつかないシルエットが保持される。

ディーンのスタイルはレイヤリング(重ね着)に美学がある。
ベースレイヤーとしてグレーやヘザーブルーなどの無地シャツ、ミドルレイヤーに厚手のワークシャツやネルシャツ。サムはこのミドルがカラフルで華やかなものになるが、ディーンの場合は無地またはダークトーンなものが主体。そしてこれらの上にアウターとして上記のワークジャケットが乗せられる。

サム

時期スタイルアイテム類
S1-S3大学生スタイルパーカー、オーバーサイズのシャツやバギージーンズ
S4-S8ハンタースタイルダークトーンのワークシャツ、ミリタリージャケット
S9-S15賢人スタイルジャストサイズのネルシャツ、キルティングコート

シーズン初期ではまだ大学生の延長線上にあり、普通の生活への未練もあってのことか典型的なアメリカの大学生。当時のトレンドに合わせダボついたジャケットの下にジップアップパーカーを重ねるスタイル。これは、後に見られる「戦士」としてのシルエットよりも、柔らかく、守られるべき「弟」としての印象を与える。

運命との戦いを経たシーズン中盤は若さが消え、お馴染みともいえるウィンチェスター兄弟の制服、アースカラーなチェックのネルシャツが多用される。合理的で無駄のない、身体のラインに沿ったシャープな服装やタフなキャンバス生地のジャケット、ミリタリー風の服が増えた。

シーズン終盤に至るとサムの持つ知性面を引き出されたような、洗練された服になる。身長(約193cm)と体格に合わせた、ジャストサイズのシャツを着用するようになる。これにより、クラウリーから「ムース(ヘラジカ)」と呼ばれるに相応しい圧倒的な存在感が際立つように。バンカーで暮らすようになり服の管理ができるようになったためかアイロンが効いたシャツも増える。

カスティエル

時期スタイル特徴
S4-S5神の天使スタイル無機質に綺麗
S7不安定スタイルリバイアサンの影響で汚れやダメージが入る
S9人間スタイルコートは汚れ、手放すことにもなる。人間としての私服、店員服なども着る
S10-15新生スタイルコートもネクタイも新調

カスティエルの服(というかトレンチコート)の変化。
代名詞ともなるトレンチコートはベージュに一貫されるがシーズン別に細かく変化している。キャラ別のページでも触れているが、これはカスティエルの器であるジミー・ノバックの愛用していたもの。シーズン初期のトレンチコートはボタンが明けはなたれたままであるがこれはカスティエルが人間の服というものをあまり理解していないため。
シーズン9にて人間になった際は唯一の持ち物であるトレンチコートを大切に扱わざるを得なくなる。「物の価値」を理解し始め、コインランドリーで洗濯するシーンもある。シーズン終盤ではサイズ感やボタンの数も変わった新しいコートになる。ウィンチェスター兄弟と共に戦う家族の一員となった決意を示している。

トレンチコートに隠れて普段はあまり見えないが、カスティエルのコートの下には他の天使も着ているようなスーツを着用している。チャコールグレーまたはネイビーのツーピース。シャツは白で統一。
シーズン初期では第一ボタンまでぴっちり締めており、規律に厳しい神の兵士ぶりを表しているがシーズンが進むごとに襟元が緩み、トレンチコートやジャケットも脱いでシャツ一枚になったりもするようになる。バンカーを自分の家として認識しリラックスしている証拠。

セットとなるネクタイは基本的に青だが、ネイビーになったりパターン入りになったりもする。
シーズン初期のうちは逆さまになることが多く*7、短いほう(小剣)が前に出ることを繰り返した。人間のファッションを理解していないことの現れ。シーズン終盤になるとネクタイは正しく結ばれるようになる。

三人の服装から見る世間への記号化

「世界や世間に対して自分たちをどう見せたいか」はサム、ディーン、カスティエルの三人でそれぞれ異なっている。

名前服装服装効果など
ディーン典型的アメカジor革ジャン
レイヤード
「ウィンチェスターのハンター」を誇示
サムアメカジ(ディーンよりスマート)
スーツ
FBIなりすまし時のスーツ姿はビジュアル的な説得力大
カスティエルトレンチコート(ジミーの遺産)15年間不変、地上用戦闘服
なくなると動揺・困惑


女性事情

過酷なロードライフでの女性との付き合い方も三者三様。
ディーンは行きずりの恋のプロ。シーズン初期で頻発するが一夜限りとしたうえでのディーンの女性ナンパ率はほとんどルーティン。うっかり子作りに発展したこともあり*8、かなり奔放かつハンターとしてのストレス解消と生命力という意味合いで抱きに回ることはあったそうな。名前も知らない間柄。
しかしシーズンが終盤にもなるとこのようなカジュアルな女性事情はほぼ無くなり、「世界を救う重圧のなかではそんな気力もなくなった」という描写であった。

意外と多い、サムの一夜の過ち。シーズン初期のうちはジェシカの影が強いこともあり消極的でディーンの放蕩ぶりを呆れて見ている位置。シーズンが進むと相応に増えていくが人間以外の女と寝た回数が多く、相手(魔物)を自分の手で殺さないといけなくなるという展開が多い。ディーン不在時期のシーズン4冒頭などは一夜の女性を買っていたり、ベイビー(インパラ)がメインとなった回*9でもインパラに連れ込んでいたりもするので一夜限りの相手もまあまあいたのだろう。行きずりではない相手(アメリアなど)との関係は別とする。
コンベンションでのジャレッドのトークでは「ソウルレスサムの時はかなりの女と寝ていた」と笑いながら明かしている。

チェリー・オブ・カスティエル。器のジミーは子持ちの既婚者だが、カスティエル自身にはほとんどその手の描写は無い。
とはいえずっとチェリーだったわけではなく、シーズン9でディーンに連れられついに初体験することになる。ミーシャは「それはカスティエルにとって混乱と衝撃だった」と笑い話をしている。
そもそも生殖行為自体を知っていたのかすら怪しく、「なぜピザの配達人はあんなことをしているのか」とポルノを真面目に考察しているシーンからもそれは読み取れる。


パーソナルスペース

項目ディーンサムカスティエル
基本の距離かなり広め。不法侵入は警戒・威圧常識的な範囲。相手に合わせる呼吸音が聞こえるほどの距離感バグ
対ディーン受容。警告はするが受け入れはする無意識に真横などをキープ
対サム境界線は無い。融合に等しい学習により適度な距離になる
物理的侵入に対して激しく拒絶。攻撃することも口頭の警告、攻撃はしない侵入されている自覚がない
普段の物理的位置部屋・空間の中心部屋の隅(パソコンの前)など背後やテレポートでの不意な出現


ディーン

ディーンは人間に対してそう簡単に心を開かない。同業者であるハンター仲間はもちろん一般人に対しても一定の壁を作りだし、それを隠そうともしないとっつきにくさがある。笑顔などを見せるとしてもあからさまな営業スマイルで察しのいい人であればそれだけで自然と距離を置きたくなる雰囲気がにじむ。

悪魔や天使などの超自然的存在相手ではこの壁は明らかな攻撃性を帯びる。自分の定めたテリトリーに勝手に侵入されると身体をこわばらせ、胸ぐらをつかんだり仁王立ちするなどいずれにしても戦闘的な体制に無意識に移行する。とくにインパラやサムなど家族と認めた場所や人物に危害を加える相手には壁は一気に厚みを増し、武力行使も厭わなくなる。

パーソナルスペースは鉄壁のディフェンスというべきディーンだが唯一サムに対してはゼロに等しくなる。赤ん坊のサムを親代わりとなり守り育ててきたという幼少期からの年月の積み重ねによりサムはディーンの人生の一部ですらある。サムのパーソナルスペースであればノック無しで自在に出入りするのみならず電話や会話の盗み聞きも当たり前。
サムがディーンを拒絶するようになると「これはサムではないのではないか」という方向に思考が働いて不信感に苛まれるか単純に寂しくなってムッとするなどする。


サム

ウィンチェスターという家族では唯一普通の生活というものを過ごした経験があるために社会通念上の距離感は認識しており、個人の領域の重要性も理解する。他者との交流では普遍的かつ自身の体格を把握したうえで2メートルほどの物理的距離で位置取りを定めている。無意識に一歩引いて、ただし下がりすぎず適度で常識範囲のパーソナルスペース。

これはディーンに対してもそこまで変わらないサムの基本応対だがディーン自身はサムのパーソナルスペースはほぼ無視している。兄に土足で踏み込まれることにサムは抗議を示すことは多く、「ノックくらいしろ」「ノートパソコンを勝手に触るな」という類の軽い警告を告げている。
ただしそれは絶対的な拒絶ではなく半ば諦め半分の受容前提のもの。ディーンと同じく人生のほとんどを兄と共に過ごしてきたためにディーンが近くにいるというのは「保護下にいる安心感」もサムにもたらしている。無防備に寝ている時に不意にベッドサイドに腰かけられても押し退けるというようなことはない。


カスティエル

カスティエルは人間の常識はパーソナルスペース以外も含めて無頓着かつ無知。「人間が持つ物理的・心理的な境界線という概念」そのものが脳内に存在しないため、常にゼロ距離で相手の領域に侵入するという、種族的な前提がある。
たとえば人間であれば誰に教わらなくてもなんとなく理解するパーソナルスペース*10という感覚が無いということ。これはウィンチェスター兄弟だけでなく誰に対しても同様である。敵にすら当てはまる。

そのため、情愛や親交が無くても(あれば尚のこと)キス寸前かと思える数センチの至近距離まで近寄って喋り続ける。相手が困惑してもむしろ困惑し返すという始末で、「なぜ離れるのか」が理解できないためそのまま真顔で距離を詰め直すまである。これにはテレポートの能力が生かされることも多く、何の前触れもなく真横に現れて驚かせるなどは茶飯事。

こと、ディーンに対しては特別な絆を感じているために「ディーン限定の甘え、あるいは執着」へと意味合いが変化していく。サムに対してはある程度の距離を学ぶようになるが、ディーンに対してだけは最終シーズンにいたるまで「真横に張り付いて見つめる」という初期からの距離感を一切変えなかった。


テクノロジー利用法

項目ディーンサムカスティエル
メイン端末ガラケーや古いスマホ高性能ノートPCや最新スマホ支給された範囲のもの
リテラシー水準初心者。基本操作のみ。
ポルノ検索など趣味関連は素早くて的確
ハッキングなど。高水準技術機械音痴、物理操作は苦手
情報収集バーで聞き込み、古い文献などデータベース解析、電子ログ追跡天使ラジオの活用
文字入力操作指一本。たどたどしい高速かつ正確なタイピング音声入力ですら手間取る
ITスタンス信用に値しない、面倒くさい戦術最適化のため必須な武器人間の奇妙な文化、理解不能な箱


ディーン

ディーンは基本的に生年でもある1970年~1980年をこよなく愛する人物。この時代はまだテクノロジーやインターネット類は普及しておらず、したがってディーンも同様にアナログに固着している。デジタル技術やテクノロジー、最先端端末などに対しては無関心あるいは拒絶反応を見せることもある。

シーズン初期から中盤までは使い古しのガラケーを使いまわし、スマートフォンになかなか慣れていない様子もある。シーズン終盤になり放送時代的にもガラケーが時代遅れになるとスマホを使うようにはなるがフリック入力はどこかぎこちなさが残り、通話とショートメッセージ以外に利用する光景はない。

世間のトレンドや流行りに対する理解や関心が10年ほど遅れているためSNSやゲームなどの用途、名称や内容にはとことん疎い。理解しないまま相手に無理に合わせて会話がちぐはぐになるたびにサムから指摘され訂正してもらうという光景はよく出てくる。
パソコン操作やタブレット端末については基本的にサムに全任せ。ただし「ポルノサイト閲覧」などの趣味に関する操作はサムのノートパソコンの無断利用も茶飯事であり、そのたびに怒られたり呆れられたりはしている。

サム

シーズン初期からノートパソコンや図書館でのインターネットを利用して検索する光景が頻発し、その後も常に最新機器を活用している。モーテルなどに到着すると真っ先に自分の作業環境を構築してあらゆるリサーチに活用。端末だけでなく持ち運べるプリンターやスキャナーも随時利用している。スマホも常に最新モデルを使用、データ同期やテザリングも必要に応じて活用。

天才ハッカーのアッシュやチャーリーと知り合った以後は単なるネット検索から飛躍してのハッキング技術でプロハッカーレベルの技術を体得するようになる。FBIや地方警察、国家機関のデータベースに不正侵入してデータを閲覧するなどは常々であり防犯カメラの映像データを傍受・解析するなどもサムからすれば簡単なこと。

FBIなどの偽名使用時に特定される危険性を事前に潰すために「偽のFBI地方管区の公式ウェブサイト」をダミーサーバー上に自作。そのサイトに記載された電話番号を自分たちの携帯電話に転送するようななりすましシステムを作り出して万全を期す。やってることはサイバー完全犯罪。

カスティエル

人間が作ったデジタル端末、ガジェット類の操作は壊滅的なポンコツ天使。ただし天使としての超高次元な固有情報ネットワークを脳内に持っているために問題はないどころかデジタルツールを凌駕することもままある。

いちおうはガラケーやスマホをディーンから渡されて持ってはいるが扱い方はぎこちなく、上下逆さまに使おうとしたり相手と通話できないと見るや自分のせいではなく故障だと勝手に思い込んだりする。
欧米では留守番電話の際に自身の声を録音しておいて応答メッセージに利用するのが一般的だがそのメッセージ録音時にも困惑したように「おい、ディーン。この機械に向かって話しかけているが、私の声は届いているか? 触ったら文字が消えた。どうすればいい」といった、背後の私生活のノイズや戸惑いの発言をすべてそのままテキスト化して送信、あるいは数分間の無駄な録音を残している。

絵文字の類も理解して使っていないため記号的な意味を理解できず、額面通りの絵柄(動物や絵画)として解釈する。たとえば「🎉」の顔文字は欧米でもお祝いの気持ちなどの意味があるが、カスティエルは「クラッカーが出ている」としか解釈せずお祝い的なコンテキスト(意味合い)が抜ける。

しかしカスティエルは天使ラジオという人間のデジタルツールの遥か上を行く超自然的な高速回線を24時間傍受している。
人間ならば聞くだけで精神崩壊だけでなく鼓膜の損壊につながるというこの天使ラジオは地球上のあらゆる天使の会話、作戦行動、地上の異変、神聖なエネルギーの発生をリアルタイムで受信できる、宇宙最強のブロードバンドシステム。ネットニュースや警察無線よりも素早く察知できる。


エレメント・イメージ(属性)と座右の銘

魔法少女ほどではないが美術監督ジェリー・ワネックや衣装のダニー・ウェインによりサムとディーン、カスティエルにはキャラクター造形のためにエレメント(属性)のイメージが付与されている。ほかにも標語(座右の銘的なやつ)も設定されている。

ディーン「火(Fire)」破壊、情熱、浄化。母メアリーが燃えて死んだときから始まったディーンの旅路。ジェンセンがディーンに意識していた演技として怒りと情熱があり、常に爆発しそうなエネルギーを抱えて走る火のエンジンと評している。
そんなディーンの標語は「家族の絆は血の繋がりだけじゃない(Family don't end with blood.)」。もともとはボビーの言葉だが、その後に受け継いでドラマ内でも時おり口にしている。

サム「土(Earth)」忍耐、思考、再生。普通ではない世界で普通、つまりは地に足を付けようとあがいてきたサム。ジャレッドは「サムはウィンチェスターの家系という太い根に縛られながらも、そこから新しい枝を伸ばそうとする存在だ」と語っている。
標語は「戦い続けろ(Always Keep Fighting.)」。これ自体はうつ病を経験したジャレッドのキャンペーンであるがサムにも当てはまる、不撓不屈というべき根性。

カスティエル「水(Water)」流動、洗浄、深淵。カスティエルはドラマのストーリーにてもっとも流動し変化し続けてきた人物。水と合わせて描かれるシーンが多く*11、ミーシャの青い目や青ネクタイとも合致するイメージ。
標語は「地獄の淵から君を救い出した(I'm the one who gripped you tight and raised you from perdition.)」ディーン相手だけにとどまらず天使の救済を意味する深い言葉。

カスティエルがリバイアサンに飲み込まれた時
知っている人は知っているがリバイアサンとはそもそもが聖書にて描かれる海の怪物。シーズン6にてリバイアサンにカスティエルが侵食された際に湖*12に飛び込むが、これは海を起源としたリバイアサンが水を求めたのと共にカスティエル自身が無意識で自分のなかにいる不可知な力を水で洗浄しようとした描写でもある。残されたのは血に汚れたトレンチコートだけで、これはディーンにより拾われてインパラに保管されていたのはドラマでも出てきている。


もしもガチな危機状況に陥ったら…

ディーン

戦術内容
基本自分が犠牲になって家族や味方を守る
心理「俺はどうなってもいい」
弱点家族(味方)が人質に取られると弱い
自分の傷や家族の傷を抉られると理性的ではなくなる

ディーンは最前線で自分が盾になって時間稼ぎをし、その間にサムやカスティエルを逃がそうとする自己破壊的な犠牲精神が基本。ゲームで例えるならヘイトコントロールの得意なタンク位置にあり、その根幹は自己犠牲というよりも自己嫌悪からの「俺なんかどうなってもいいからお前らが生き残れ」という心理が強く表れている。
これは幼少期にジョンにより植えられた歪んだ自己評価からであり、ピンチには「自分が犠牲になればなんとかなる」と結論を出しやすい。

敵への反応としてはピンチになればなるほどディーンは余裕をかましたジョークやハッタリ、皮肉が増える。相手を必要以上に刺激した挑発行為で自分に目を向けさせようとする。これは防衛本能として恐怖を紛らわす虚勢である一面、自分を餌にして仲間を守る・逃がすという戦術としても機能する。

しかし弱点としては自分の内面や家族のトラウマを敵に正確に突かれた場合、理性的なハッタリを維持できなくなり、制御不能な「憤怒」に囚われて自己破壊的な暴走を起こすこと。家族を人質に取られたときも同様で、ヤケクソな力任せで速攻解決しようとするので罠に陥りやすい。

サム

戦術内容
基本論理的に正解を導き出す
心理「絶対にあきらめない」
弱点論理が効かない相手や家族(ディーン)がピンチになると弱い
倫理や人の道に逸れた行為は避けたがる

サムはどんな状況でも集中力を発揮する。即座にブラフを構築し敵への屈伏を見せず、心拍数すらコントロールして敵の油断を誘おうとする。危機的な状況においても前を向き続け(希望)、精神面では滅多に陥落されない。ゲームで言うならデバフ持ちのキャスター。
これは経験上陥ってきた身の危機*13を強い精神力で蓋をし続けてきた賜物であり、精神力だけでいうならディーンより上にある。時には家族(味方)を裏切るように見せてでも弱者のフリを装って演技をすることも。

敵への反応は頭脳のフル回転。過去に読んだり目にした資料、文献や悪魔や怪物のリサーチ内容を脳で高速検索し、もっとも現在のピンチに即応する方法を選び取る。その場でも使えるラテン語の呪文、即席の魔法陣をすぐさま利用したり、ディーンが前線で殴られるなどしている間に死角から怪物にとって致命的な一撃を加える。
これは弱者のフリをしていた演技が効いているなどすると最高効率の組み合わせとなる。

弱点としては論理が効かない強すぎる敵、弱点がとくになかったりそれまで見たことも聞いたことも想定したこともないような相手の場合に対策が浮かばずに時間を失い自滅しやすい。とくにディーンの「死」が確定するような状況*14では持ち前の理性が無くなりブレーキが効かず、最終的に闇落ちしやすい。
ディーンが比較的得意とする卑怯な手や倫理を失した行動に考え至りにくいことも弱点になりやすい。

カスティエル

戦術内容
基本感情を排して冷徹に主の命令を受け入れる
心理「私が何とかする」
弱点指揮官が居なくなるとどうしたらいいか分からなくなる
単独行動で勘違いカウンターを負いやすい

カスティエルは0か100の対応。人間のみならずたいていの怪物や悪魔にも天使として絶対的な力で屈伏させてきたという自身の体験と法則から自分がすべて賄えるという圧倒的な自信とゴリ押しで対応しようとする。実際に彼の能力はサムやディーンの人間の枠を出ない戦いよりも強く、とくに恩寵を利用しての「抹消(おでこポン)」や天使の刃などカスティエルが出ただけで解決するような局面は多い。そこに感情という余計なものが介在しないので冷酷で冷徹。天界の兵士としての戦闘経験も豊富にある。
ゲームで言うなら高火力アタッカーの忍者やサムライ的ポジション。

この戦い方はその後に少しずつ変化を見せるようにもなり、とくにディーンと強い絆で結ばれてからは指揮系統の元をディーンと定めて忠実に従うようにもなる。もともと天界の兵士として中間管理職を担ってきた人物なので「言われたことは確実に遂行する」という意識が強い。出した結果を勲功として受け取ってもらおうという野心よりは命令ならばなんでも従うという忠誠心によるもの。

弱点はそんな主君命令ありきの戦いであるがゆえに戦況の変化によるアドリブ力が弱いこと。恩寵攻撃が効かないほど強すぎる敵、人間の複雑な感情が根底にある状況、高度な政治的・取引的な駆け引きなど自分の理解が及ばない状況になるとフリーズ&ポンコツ化。どうしたらいいのか分からなくなり、そこで命令を与えてくれる存在(ウィンチェスター兄弟)がいないといきなり極端な行動に出るなどしてカウンターを食らい重傷を負いやすい。
「良かれと思ったのに間違いだらけだった」という面が目立つのもこのため。



*1 「サムは息子に対して『もし何かが起きたら、インパラのトランクを開けろ。そこに答えがある』と教えていたはずだ。でも同時に『そのトランクを開ける必要がない人生こそが、最高の人生だ』とも教えていた」
*2 エンプティとの契約
*3 15-19。「キャスは逝った。彼が俺を救ってくれたんだ」
*4 お酒に強い人・弱い人|お酒との正しい付き合い方を考えよう|サントリー
*5 コンベンションでのトーク
*6 リバイアサンなど
*7 カスティエル役のミーシャが素で間違えたものが天使らしいとして採用された説あり
*8 7-13
*9 11-2
*10 それ以上の接近は不快・恐怖
*11 リバイアサンに飲み込まれたときの貯水池への水没シーンや記憶を失って発見された川など
*12 ブラックロック貯水池
*13 悪魔の血やルシファーの経験など
*14 シーズン3など