第29話「黒幕」

Last-modified: 2011-11-09 (水) 23:16:58

アグアドと志菜が穴から降りると、そこには、

緋「・・・少年、シェナリー・・・すまなかった・・・!!」

頭を下げる、緋鷹の姿。

ア「え・・・?」

志「は・・・?」

突然のことに、2人が呆気にとられていると、

ミ「この戦いは、仕組まれていたのだ。」

いつのまにか、ミシェナがいた。
むー、むと、てりやきもいた。

むー「・・・うまく、いったみたいだな。」

てり「さすがアグ!ナイスだ!」

むと「とにかくよかったわ・・・あとてりやきはぜろ」

ミ「トミミックから聞いた・・・全てを話そう。これが真実だ。」


ミシェナが語った真実に、2人は驚愕した。

ア「・・・マジかよ」

志「・・・そんな・・・ことって・・・」

むー「全ては、あの王室魔術師の策略だった、って訳か・・・」

緋「私は・・・そんなことにも気づかず、口車に乗せられていたとは・・・
  本当に、申し訳ない。謝って済む事では無いが・・・すまなかった・・・」

ア「いえ、貴方は悪くありません・・・本当の黒幕は、あの星実・・・!」

ミ「あぁ。早急に奴を片付けねばならん。探すぞ。」

志「待ってください・・・その前に、無駄な戦いを終わらせないと・・・」

むと「心配ないわ。この国の近衛隊長さんが動いてくれてる。」

ミ「地球軍の幹部にも話しておいた。もう戦闘は止んでいるだろう。」

言われてみれば、いつのまにか外からの戦いの音が止み、かわりにざわついた声が聞こえていた。

てり「無駄な戦いは終わった。後は、黒幕を倒すだけだ・・・」

緋「たぶんこっちにいる筈だ。案内する。」

6人は、緋鷹の後に続き、王城内部を進む。
やがてたどり着いたのは、研究室。

ミ「開けるぞ。」

扉を開くと薄暗い研究室に、光が差し込む。
その部屋の中心に、星実はいた。

星「その顔・・・やっと気づいたみたいだな。」

緋「よくも今まで利用してくれたものだ。ただで済むとは思うな・・・!」

星「・・・ふん。もう遅い。たった今、完成したところだ!」

ふっ、と、星実の姿が掻き消えた。

緋「"空間転移"で移動したか・・・!こっちだ!」


着いた場所は、王城の空中庭園。

星「アハハハ!!!もう遅い!・・・地球も、エリンも、すべて私のものだ!」

ア「な・・・」

空中庭園いっぱいに、巨大な魔方陣が広がった。

星「現れろ、最強最悪の闇の眷属。"闇竜 ノクス・ドラコ"!」