アグアドと志菜が穴から降りると、そこには、
緋「・・・少年、シェナリー・・・すまなかった・・・!!」
頭を下げる、緋鷹の姿。
ア「え・・・?」
志「は・・・?」
突然のことに、2人が呆気にとられていると、
ミ「この戦いは、仕組まれていたのだ。」
いつのまにか、ミシェナがいた。
むー、むと、てりやきもいた。
むー「・・・うまく、いったみたいだな。」
てり「さすがアグ!ナイスだ!」
むと「とにかくよかったわ・・・あとてりやきはぜろ」
ミ「トミミックから聞いた・・・全てを話そう。これが真実だ。」
ミシェナが語った真実に、2人は驚愕した。
ア「・・・マジかよ」
志「・・・そんな・・・ことって・・・」
むー「全ては、あの王室魔術師の策略だった、って訳か・・・」
緋「私は・・・そんなことにも気づかず、口車に乗せられていたとは・・・
本当に、申し訳ない。謝って済む事では無いが・・・すまなかった・・・」
ア「いえ、貴方は悪くありません・・・本当の黒幕は、あの星実・・・!」
ミ「あぁ。早急に奴を片付けねばならん。探すぞ。」
志「待ってください・・・その前に、無駄な戦いを終わらせないと・・・」
むと「心配ないわ。この国の近衛隊長さんが動いてくれてる。」
ミ「地球軍の幹部にも話しておいた。もう戦闘は止んでいるだろう。」
言われてみれば、いつのまにか外からの戦いの音が止み、かわりにざわついた声が聞こえていた。
てり「無駄な戦いは終わった。後は、黒幕を倒すだけだ・・・」
緋「たぶんこっちにいる筈だ。案内する。」
6人は、緋鷹の後に続き、王城内部を進む。
やがてたどり着いたのは、研究室。
ミ「開けるぞ。」
扉を開くと薄暗い研究室に、光が差し込む。
その部屋の中心に、星実はいた。
星「その顔・・・やっと気づいたみたいだな。」
緋「よくも今まで利用してくれたものだ。ただで済むとは思うな・・・!」
星「・・・ふん。もう遅い。たった今、完成したところだ!」
ふっ、と、星実の姿が掻き消えた。
緋「"空間転移"で移動したか・・・!こっちだ!」
着いた場所は、王城の空中庭園。
星「アハハハ!!!もう遅い!・・・地球も、エリンも、すべて私のものだ!」
ア「な・・・」
空中庭園いっぱいに、巨大な魔方陣が広がった。
星「現れろ、最強最悪の闇の眷属。"闇竜 ノクス・ドラコ"!」