帝国の天馬騎士/会話

Last-modified: 2016-07-06 (水) 13:08:56
ネタバレ注意
あらすじ
魔物が現れたとの報告を受け、現場に向かうと
そこに帝国の騎士と名乗る少女が現れ…?
「まだ魔物と戦う軍隊が残っていたとは……。
……なるほど面白い。
申し訳ありませんが少しだけ
その腕前を拝見させていただきます!」
1:白き帝国の騎士
1:開始時

兵士

報告します! 領内に魔物が侵入!

アンナ

魔物はここで食い止めましょう!
王子、戦闘の準備を!
1-1:戦闘中

アンナ

魔物の撃退を確認しました。
王子、お疲れ様です。
1-2:戦闘中

謎の騎士

魔物の群れが暴れていると聞いてきたのですが……。
どうやら倒された後のようですね。
まだ魔物と戦う軍隊が残っていたとは……。
……なるほど面白い。申し訳ありませんが少しだけ
その腕前を拝見させていただきます!

イザベル

私は白き帝国の騎士、名をイザベル!!

アンナ

白き帝国ですって……!
ちょっとお待ちくださいっ。一体なぜ……。

イザベル

あなた方がどなたかは存じませんが、
その風貌。どこかの国の兵士とお見受けします。
腕試しをしましょう。もし私に勝てたら我が帝国の
傭兵として雇って差し上げます。
1:終了時

イザベル

くっ、手強い……。
そろそろ本気を出した方が良さそうですね。
飛べ! イカロス!

アンナ

ちょ、ちょっと待ってください!
腕試しならばもう十分なのではないでしょうか。
それよりも先ほど『白き帝国』と
言われていましたが……。

イザベル

(しまった。つい熱くなってしまいましたね。)
確かに。久しぶりに手強い相手に出会えたので、
はしゃぎすぎてしまいました。

アンナ

(……よかった。)
もしよろしければ、詳しいお話を
お聞かせくださいませんか?
1:終了後

イザベル

まずは先ほどの非礼をお詫びいたします。
私は皇帝陛下にお仕えする、
白き帝国の騎士イザベルと申します。
白き帝国はこの地よりはるか遠くに存在する、
我ら人間最後の希望なのです。
私はこの帝国軍の騎士であり、
天馬騎士団の団長を務めています。
皇帝陛下の御旗の下に、
この力を奮える身であることを誇りに思い、
日々鍛錬を積んでおります。
だからこそ、強い相手がいると
つい自分の力を試したくなってしまって、
皆さんに挑んでしまいました。
それにしても、先ほどの戦いぶりは見事でした。
戦士たちの個々の能力はもとより、
それを統率する手腕はただ者ではないとお見受けします。
是非我が帝国軍に加わっていただきたいです。
いえ、加わるべきだと思います。
返答はすぐにとは言いません。
この地での任務が終わったら、立ち寄らせていただきます。
その時までに、心をお決め下さいませ。
2:白の軍団
2:開始時

アンナ

イザベルさん、先ほどの任務というものは
どのようなものですか?
もしよろしければご協力致します。

イザベル

残念ですが、部外者に任務の内容を
話すことは軍則により禁じられております。

アンナ

も、申し訳ありません……。

イザベル

そのような顔をなさらないでください。
実は私も任務の内容までは
聞かされていないのです。
極秘任務とだけ通達があり、
現地に着くまでは誰にも知らされません。
……名残惜しいですが、日が落ちるまでに
はぐれた本隊を探さなくては。

アンナ

はい。任務の成功をお祈りしています。

イザベル

それではまたお会い致しましょう。

アンナ

行ってしまいましたか……。
それにしても王子。
まだ魔物と戦っている国があるなんて心強いですね。

ベルナール

まさか白き帝国のものだったとは……。

アンナ

白き帝国をご存じなのですか?

ベルナール

白き帝国とは、
一言で言えば軍事国家みたいなものだ。
戦いによって発展し、戦いの為に存在している。
戦いに慣れているからこそ生き残れたというのは
皮肉な話ではあるが……。

兵士

報告! 前方に敵影! こちらに接近しています。

ベルナール

やれやれ。せっかく鎧の手入れを
したばかりだというのに……。
2:戦闘中

兵士

王子! 敵は魔物ではなく人間の部隊です!

ベルナール

我々を魔物と見間違えているわけでは
なさそうだな。
2:終了時

帝国軍師

この程度の戦力ではダメか。
黒の軍団と天馬騎士団との合流を
優先するほかないな。
全軍、撤退だッ!!!

ベルナール

敵軍にいた白い鎧の兵士たち……。
嫌な予感がするな。
3:黒の軍団
3:開始時

帝国軍師

全軍、進め! この先にある神殿と、そこを拠点と
している帝国に敵対する者たちを倒すのだ!

アンナ

待ってください! あなた方は
白き帝国の軍隊ですか?

帝国軍師

いかにも。我々は白き帝国の軍である。
そちらから出向いてくれるとは好都合だ。
我が帝国と皇帝陛下の御為に、
そこの王子の首を差し出してもらおう。
そうすれば我々は大人しく帝国に
戻ってやる。

アンナ

そ、そんなことできませんっ!
なぜ帝国が王子を狙っているのですか!?
今は人間同士が争っている場合ではありません!

帝国軍師

ふふっ。確かに今は魔物たちのせいで
人間同士が戦っている場合ではない。
しかし魔物を退けた後はどうなる。
多くの国が滅びた今、世界の覇権を
手にするのはそう難しくない。
その時に我が帝国の最も邪魔になる存在。
それがお前たちと言うわけだ。
今はまだ勢力としては小さいが、
しかし必ず我が帝国の覇道を
脅かす存在となる……!
その前に決着をつけようと
我らがやってきたのだ。

アンナ

そんな……。
3-1:戦闘中

イザベル

天馬騎士団、到着しました。

帝国軍師

遅かったな。
……さてお前たち。敵は目の前だ。
今こそその翼で敵を蹴散らせッ!!

イザベル

……! あれが敵、ですか。
彼らは魔物たちと戦っている小国の生き残りでは……。

帝国軍師

いずれ帝国を脅かす存在となる者たちだ。
そうなる前に倒すことが帝国を守ることになる。

イザベル

了解、しました。
……それが、皇帝陛下のご意思ならば……、
私はそれに従うまで……っ。
3-2:戦闘中

帝国軍師

天馬騎士団も到着した……、
そろそろだな。
よし。黒の軍団を出せ。

イザベル

黒の軍団……っ!?
あの魔物共を連れてきたのですか……っ!

帝国軍師

そうだ。お前が黒の軍団を快く
思っていないのは知っている。
ゆえに、本隊とは別行動をとらせていた。

イザベル

……目的の為ならば、手段は選ばないと
いうことですか!?

帝国軍師

聞きたいことは勝利してから聞いてやる。
まずは帝国の敵を打ち倒せ!!
3:終了時

帝国軍師

さすが……というべきか。
一旦後退する。体制を整えるぞ。
4:黒の暴走
4:開始時

帝国兵士

軍師どの! 魔物が命令を聞きません!
このままでは住民に被害が……。

帝国軍師

ちっ、下等生物の分際で……。
魔物ども!
あくまでも標的は王子とそれを邪魔する者たちだ!
人間に手出しすることは許さん!

魔物

ニンゲン……ッ! ニンゲン、コロス!!

帝国軍師

……雑魚が。仕方ない。こうなったらこちらで
片付けるぞ。住民を無闇に傷つけたくはない。
天馬騎士団を呼べ!

アンナ

王子、到着しました!

兵士

報告! 前方に魔物を多数確認!

アンナ

この先は民家になっています。
急ぎ迎撃致しましょう!
4:終了時

イザベル

軍師どの。ただいま到着しました。

帝国軍師

来たか。実は魔物が急に反抗を始めた。
すまないが、それを止めてくれ。
田園の砦を占領しているとの報告が入った。
生き残った我々で倒しにいくぞ!!

アンナ

ならば私たちもお手伝い致します!
事情はどうあれやはりここは協力を……。

イザベル

これは我が軍の問題です!
自分たちでケリをつけなければなりません!
皆のもの、我に続け!
5:魔の砦
5:開始時

アンナ

やっと追いつきました!
見たところ戦いはすでに
終わってしまったようですが……。

兵士

王子! 前方に天馬騎士団が……!

アンナ

どうやら魔物に捕まっているようです。
すぐに助けましょう!!
5:終了時

帝国軍師

我々の負けのようだな。
黒の軍団が暴走し、さらにそれを抑えるために
兵力を消耗してしまうとは……とんだ情けない話だ。
もう兵力も残っていない。
……頼む。私はどうなっても構わない。
だが、部下の命だけは助けてくれないか。

王子

……。

アンナ

それでは、帝国に戻り、
私たちは貴国と戦う意思はない、と
お伝えください。
できることなら、
共に魔物に立ち向かいたい……、と。

帝国軍師

戦いに負けた上に情けまでかけられるとはな……。
これ以上ない屈辱だが、
敗者は勝者に従わねばならない。
必ず皇帝陛下に伝えよう。

イザベル

軍師どの。私は……帝国には戻れません。
祖国が魔物に滅ぼされ、敗残兵だった自分に
天馬騎士団として戦いの場を与えて下さったことは
感謝しております。
ですが、その魔物の力を利用するという考えに、
私は疑問を感じるのです。
この疑念が晴れるまでは、帝国には戻れません。

帝国軍師

……帝国への忠誠に曇りがあってはならない。
わかった。お前の気が済むようにするといい。
いつでも戻って来れるよう、団長の席は空けておこう。

イザベル

軍師どの……。
お気遣い、感謝いたします。
6:忠誠の誓い
6:開始時

アンナ

イザベルさん、お話とは一体……。

イザベル

私はまだ本気で、王子たちと戦ってはいません。
もし本気の私に勝てたら、
その時は王子に忠誠を誓うことを約束しましょう。

アンナ

おやめください!
万が一のことがあれば、命を落としかねません。
そんな危険なことをしなくても……。

イザベル

仕える主を変えようというのですよ。
むしろそれくらいの危険と覚悟がなくては意味が
ありません。

アンナ

……わかりました。
6:終了時

イザベル

我がままにお付き合いいただいて
ありがとうございました。
私は今日から王子に忠誠を誓うことを約束します。
あなたたちも、付き合ってくれてありがとう。
団員は速やかに帝国に戻りなさい。

天馬騎士団員

団長を置いてそんなことできません!
我々も残ります!

イザベル

あなたたちの裏切りが帝国に知れれば
国に残った家族や友人の身が危うい。
愛する者を失わせるわけにはいきません。

天馬騎士団員

それでも、どうか我々も一緒に……!
私たちにとって、騎士団の団長は
あなただけなのです!

イザベル

……気持ちはとても嬉しい。
ですが、今は考える時間が欲しいのです。
どうか私の代わりに皇帝陛下の御身を頼みます。
これはあなたたちにしか頼めません。
白き帝国が誇る天馬騎士団のあなたたちにしか。

天馬騎士団員

団長……。わかりました。
私たちは、団長が無事に戻られる日を信じております。

イザベル

ありがとう。あなたたちも元気で。

アンナ

イザベルさん。
経緯はどうあれ、我が軍はあなたを歓迎します。
それでは王子、
城に戻りましょう。