GW特別！黄金週間ラッシュ/会話

ソーマ

──へぇ、アトナテスさんにも師匠がいたんですね。

トラム

えぇ、むしろ育ての親と言うべきかしら？
物心ついた頃から戦場にいた彼を、
英雄王に引き合わせたのも、その師匠なのよ。

アトナテス

うるせぇ、あんなヤツ師匠じゃねぇよ。
あぁいうのは教育じゃなくて、暴力っていうんだ。

だが、あいつに──英雄王に
引き合わせてくれた事だけは、
感謝してやってもいいかもしれないな。

トラム

ふふ、素直じゃないんだから。
ああ……でも、今頃彼女は何をしているのでしょうか。

ソラス

確か、千年戦争の後に、
なすべき事があるから、
と言い残して天界に戻ってしまったんですよねぇ……。

トゥアン

いない者のことを考えても仕方ないだろ。
──それより、気づいているか？

サナラ

……この気配は、天界兵でしょうか。
ここは鳥人の集落の近くです。
見逃すわけにはいきませんね。

トラム

王子、戦闘準備を。
ここで天界兵を止めるわよ！

　　　　　【天界(弱)】
・味方攻撃力が最終値より-70。
・アンデッド、デーモン系を除く
　敵、味方ユニットの
　HPが徐々に回復。
※これらは、風水使いなどがもつ
　地形効果を軽減する能力では
　軽減できません。

NPCのトラムは倒されても
☆の評価に影響しません。

──おや、これは困ったな。
トラムに用事があったんだけど、
まさかこんな戦場のど真ん中とは。

でも、ある意味では都合がいい。
「キミ」に、かつての担い手、その創造主たる
トラムの戦いを見せてあげられるのだからね。

さぁ、しばし観戦しようか。
トラムと──あの人間の王子とやらも気になるしね。

──どうやら、腕は衰えていないようだね、トラム。
むしろその人間たちに出会って、
より鋭く激しくなったようにも思えるよ。

あ、あなたは……アルヴァ！？
どうしてこんなところに！

こんなところも何も、僕は天界人だよ？
天界にいてもおかしくないだろう。

あ……あの、トラムさま、お知り合いなのですか？

知り合いも何も、彼女がさっき話していた
アトナテスの師匠で、英傑のひとりで──

かつてありし鍛冶神の盟友にして、
その全ての武具を受け継いだ者。
──初めまして可愛らしいお嬢さん、僕がアルヴァだ。

ゴルゴーンとの、呪いの如き契約が解かれたと聞いてね、
トラム、あなたに届け物をしにきたんだよ。

私に、届け物……？

かつてあなたが神だった頃、
他の神と同じように、天使をひとり創造しただろう。

あなたも知っての通り、
その命は千年戦争で失われ、
鍛冶神より与えられし輝ける剣も折れてしまったが──

──鍛冶神はその裏打ちを残していた。
人類の未来にクラウソラスを譲った、
今のあなたには新たなる剣が必要だろうと思ってね。

あの子の……私の天使の剣の、影打ち……。
もう一振りの、マク・ア・ルーインを？

ああ、そうだとも。
受け取り給えよ、この剣は、あなたにこそ相応しい。

……不思議、ね。
まるであの子が生きているみたい。
剣から暖かな輝きが伝わってくるわ……。

武具には心が宿るものさ。
影打ちとてそれは同じ、今のあなたへの送り物だ。

さぁトラム、かつてありし銀腕の剣技、
いま一度、仲間たちに見せてやるといい。

──あ、それからついでに、
僕の肩慣らしにも付き合ってくれたまえよ。

……は？

天界兵ごときでは、あなたの相手など務まらないだろう。
なれば錆落としついでに、
この僕がお相手仕ろうと思ってね、亜神トラム！

ああ、もう！！
あなたは！　すぐそうやって自分勝手に……！！

王子、アルヴァは模擬戦だろうと、
全力全開でぶつかってくる人よ！
不用意に受け止めないように注意して！

私の力を開放すれば、
アルヴァの攻撃もしのげるはずよ。
指揮は貴方に委ねるから、よろしくね！

アルヴァ

いや、まいった。
千年ぶりの敗北と言うべきかな、これは。

ソラス

アルヴァ、いったいどこで何をしていたのですか。
物質界では魔王が復活して大変だったんですよ？

アルヴァ

おや、ソラスもひさびさだね。
そうは言っても、こっちはこっちで大変だったんだよ。

物質界との間にはケラウノス様が築いた、
二つの世界を隔てる障壁があったし──

──僕自身もオリュンポスの連中に狙われていてね。
連中は僕が受け継いだ、鍛冶神の武具を欲していたのさ。

……だからとは言わないが、トラム、
形見の剣を届けるのが遅くなってしまったこと、
どうか許してほしい。

トラム

……えぇ、大丈夫よ。
むしろ届けてくれたことに感謝するわ。

それより、アルヴァはこれからどうするつもりなの？
またアトナテスに修行でもつける？

アルヴァ

ははっ、さすがにもう子供扱いはできないさ。
戦場で槍を振るうことしか知らなかったガキが、
ほら、こんなに立派な男に育ったじゃないか。

アトナテス

……褒められても嬉しくねぇぞ、師匠。
悪い気はしないけどな。

アルヴァ

英雄王にべったりだったこの男が、
今や我が子を見るような目で
王国軍を見つめているんだから、人は変わるものだな。

アトナテス、そんなにこの
王子というのは面白い逸材なのかい？

王子

…………？

アトナテス

……王子、こいつはやめとけ。
鍛冶神の寵愛を受けたなんて神話じゃ言われてるが……。

実際はあまりに強すぎて、理不尽すぎて、
鍛冶神が趣味で作った武具を使えるのが
こいつしかいなかったってだけの規格外なんだよ。

アルヴァ

それは酷い言い草だな。
鍛冶神の飲み友達でもあったんだぞ？

だが……ふむ……。
我が弟子に、トラムに……ここまで英傑が勢揃いとは。
王子とはそれほどの男、ということか。

王子、僕もキミの旅に同行してもいいかな？
なに、衣食住と美味しいおやつと、
強敵との戦いを用意してくれればそれでいい。

トラム

アルヴァ、オリュンポスとの戦いはいいの？

アルヴァ

どうせ王国もオリュンポスと戦うんだろう？
それなら、どうせいつかは交わる道さ。

鍛冶神を殺したあいつらに、
一発──いや、万発の武具を叩き込んでやりたいし、
その瞬間を見届ける者は大勢いた方が良いに決まってる。

そういうわけで王子、
万の武具の担い手、鍛冶神の寵愛を受けしこの僕が、
今日よりキミの剣となろう！　ハハハ！

亡霊水兵

ええい！　忌々しい海賊どもめが！
今日と言う今日は絶対に許さん！
水兵諸君！　奴らを海の藻屑にしてやれ！

亡霊海賊

ハッ、お行儀の良いお坊ちゃんが偉そうに！
さっさと宝を寄越しゃいいものを邪魔くせぇ！
テメェら全員サメの餌にして海にばらまいてやらぁ！

イブキ

騒ぎと聞いて駆けつけてみれば亡霊同士の喧嘩とはな。
水兵と海賊の中の悪さには、時代も生死も関係なしか。

ベアトリカ

んだよ期待して損した、くだらねぇ。
なあ王子、どっちが勝つか賭けでもしねぇか？
俺は海賊な、やっぱ水兵は荒々しさが足んねぇよ。

リーンベル

おっと、それは聞き捨てならないな。
集団戦で物を言うのは統率の取れた連携だ、
荒っぽいだけの海賊にそれがあるとは思えんな。

フレイ

はーい、ストップストップ！
なーんですぐピリついちゃうかなー！
みんな迷惑してるんだから早く喧嘩を止めないと！

コラー！　そこの海賊と水兵たちー！
キミたちは完全に包囲されてるよー！
大人しく喧嘩を止めて投降しなさーい！

亡霊海賊

ああ！？　うるせぇぞ坊主、邪魔すんな！
ガキが海の男の喧嘩に口を挟むんじゃねぇ！

フレイ

──ッ！？　かっちーん……！

ジョヴァンニ

やべぇ！　フレイに坊主は禁句だ！
あのままだと敵に一人で突っ込んじまう！
俺があいつを抑えるから王子は指揮の方頼むぜ！

イブキ

では予定通り、私たち全員で制圧するとしようか。
王国海軍の連携の力、亡霊たちにも教えてやろう。

デューオ

おっけーおっけー！　楽しくなってきたぁ！
王子、亡霊には剣や銃なんかは効き辛いから注意ね！

ピエラ

同じく、亡霊相手には硬い盾も無意味だから、
そこんところもよく考えて指示を出してよね。

アンナ

王子、それでは参りましょう。
全速前進、よ、ヨーソローです！

　　　　　【深海の水圧】
・味方の攻撃後の待ち時間が増加
・ユニット配置後、一定時間経過で
　継続ダメージが発生
　
※これらは、風水使いなどがもつ
　地形効果を軽減する能力では
　軽減できません。

フレイ

こんなにカワイイ女の子をつかまえて
坊主だガキだなんてまったく失礼しちゃうよ！
ね、ジョヴァンニ？

ジョヴァンニ

お、おう……もう間違わねぇからよぉ。
そろそろ勘弁してくれねぇかなぁ……。

マリエ

それにしてもあの亡霊さんたちは、
どうして喧嘩なんてしてたんでしょう？

ベアトリカ

俺なら水兵との喧嘩に理由なんていらねぇが、
そういやお宝がどうこうって言ってなかったか？

サブリナ

あっ、噂をすれば早速宝箱はっけーん！
はーい、私が一番乗りね！　開けちゃお！

ヴェロッテ

え！？　なになにお宝！？
あたしにも見せ──って、なにこれ？

ミネルバ

あら、ずいぶんと趣味の悪い石像ね。
こんなものを巡って争っていたのかしら？

ピエラ

魔神ウェパルの像……なんて不気味な物を……。
あいつら、こんなものを信仰していたのかしら……？

イブキ

ふむ、だが恐ろしいまでに精巧な造りだ。
悍ましいが、魅入ってしまうだけの力がある。
……危険だな。

アンナ

そうですね、これほど真に迫る魔神像、
他の何かに悪用されないとも限りません。
念の為、王国でしっかりと管理するべきですね。

王子、それでは騒ぎも終息したことですし、
本日はこれで帰りましょう。お疲れ様でした。

コヨミ

うっ……ここは……？

レーヴ

これは……コヨミさんの夢の中、でしょうか？
──って、大変です！
夢の中だけど、思いっきり戦闘中です！

夢の中の妖天君

ほほっ、さすがは稀代の陰陽師。
どこからか仲間を読んだのかナ？

……いや、仲間というより、
同じ人間がふたりいるような……まぁイイ。

その命尽き果てるまで、
鬼門に力を注ぎ続けるといいヨ！

レーヴ

確かこの戦闘の時は、
コヨミさんの生命力を贄として、
酒呑童子を召喚されてしまったんですよね……。

コヨミ

……夢の中の私が、今まさに贄にされているわね。
でも、ここには今の私がいるわ。
妖天君の好きにはさせないんだから！

夢の中の妖天君

ムッ……？
なんだこの、無尽蔵の力は！

これだけ力を奪い取れば、
ただの陰陽師など絶命するというのに！

コヨミ

ふふ、今の私は、昔の私とは違うもの。
王子と出会って、みんなと生きて、
もっともっと強くなったんだから！

夢の中の妖天君

くぅぅ……！
だが、もはや陰陽師の命などどうでもいいんだヨ！

このまま酒呑童子の力で、
王子軍なんてすりつぶしてやるヨ！ ほほいっ！

レーヴ

わっ、わわっ！？
夢の中とはいえ酒呑童子は強敵ですよ！？

コヨミ

大丈夫よ、夢の中の王子たちが助けてくれるわ。
さあ行くわよ、あの時みたいに
私の陰陽術を好きにはさせないわ！

レーヴ

ですね！　それでは夢の中の王子軍のみなさん、
一緒に妖天君を倒しますよー！

陰陽師コヨミがいる間は、
味方ユニットの防御力と魔法耐性が
『30%』低下します。

夢の中の妖天君

い、いや、おかしいヨネ！？
どうしていきなり、こんなに強くなってるんだヨ！

コヨミ

ふふ、女も陰陽師も、
一瞬目を離せばすぐに成長していくものなのよ。

夢の中の妖天君

くっ……何を言っているのか分からない……。
まるで夢でも見ている気分ダヨ。

だがこのままでは終わらせない。
東の国を支配するためにも、少々準備が必要なようだネ。
君たちの顔は覚えておくヨ！

夢の中のモーティマ

てめぇ、待ちやがれ！

夢の中のケイティ

お待ちを！
それより力を奪われたコヨミさんが心配──
心配、なのですが、えぇと……コヨミさんが、ふたり……？

夢の中のミコト

コヨミさん、いつのまにそんなすごい力を？

コヨミ

ふふ、この時よりも、もっともっと修行をしたからね。
ミコトにだって負けないわよ？

夢の中のミコト

む……私も負けませんから。

レーヴ

さて、それではコヨミさん。
ここは夢の中のコヨミさんに任せて、
そろそろ現実に帰りましょうか。

コヨミ

そうね……。
ああ、目が覚めたらもっともっと修行しないと！

この時はみんなに助けられちゃったし、
こんどは私が、みんなを助けられるように、ね♪

重装衛兵

──外壁が突破された！
アンデッドの群れが来るぞ！

衛兵

間に合わせの外壁でしたから、仕方ありません。
村内のバリケード展開は間に合いましたが、
これではどれだけ時間を稼げるか……。

重装衛兵

なに、いざとなれば民のために、
我らが盾となって戦えばいい話だ。
きっと、王子殿下ならそうするはずだろう。

衛兵

……そう、ですね。
殿下の話を出されちゃ、納得するしかありません。
三秒くらいは稼げますかね、あの群れ相手でも。

重装衛兵

なら俺も三秒稼いで、合わせて六秒分、
王国の民が逃げる時間を作ってやろうじゃないか。

衛兵

ははっ、俺たちが村人の未来を、
六秒分も救えるなんてすごいと思いませんか。
よぉし、それじゃあ未来のために、行くとしま──

ヒューナ

──良い覚悟だけど、もう大丈夫よ、
あなたたち憧れの、王子殿下を連れてきたわ。

衛兵

あ、あなたは吸血鬼狩人の……！
では王国軍本隊が間に合ったのですね！？

ケイティ

よく時間を稼いでくれました。
バリケードの展開も見事な働きです。
これはきっと勲章ものですよ。

重装衛兵

戦術教官殿……！
よかった、これで村からアンデッドを一掃できるぞ！

ヴィンセント

王子、これだけのアンデッドが
一斉に村を襲うからには、何か理由があるはずだ。

何事もなければそれが一番だが、
油断せずに指揮をするんだぞ。

バリケードは破壊されても、
★の評価には影響しません。

ヴィンセント

まさか日中からアンデッドの襲撃があるとはな……。

ヒューナ

普通はこんな太陽が出てる時間から、
アンデッドが活動することはないものね。

エリザベート

……それに、アンデッドは統率の取れた動きをしていた。
明確にバリケードの突破を狙っていたように思えるわ。

フーリ

──つまり、統率者がいる、ということですか？

ヴィンセント

さて、それは調査してみないと分からないな。
幸いこれで襲撃は止まったようだ。
アンデッドの亡骸を調べて──

衛兵

──て、敵襲！　敵襲！！
アンデッドの大群が村の外に迫っています！！

フラン

……休む時間は無いみたいね。
みんな、分担して村の防衛を続けよう。

？？？

どこまで耐えられるか、人の子よ。
黄昏の刻まで、いや夜闇の刻まで持ちこたえるか……。

不死者が尽きることはない。
生者の数が、死者を上回ることはないがゆえに……。

さぁ、訪れる暗闇に、亭楽を味わうがよい。
憎きヴァンパイアの亡国に与する王国の王子よ、
その手の内を見極めてやろうではないか。

？？？

──人の子でありながら、
よくもここまで耐えるものだ。

だが、限りある生、定命の者たちなれば、
絶え間なく襲い続ける不死者の群れに、
いささか疲労の色が見えるのも確か……。

くく……王国の弱点とは王子でも、その臣下でもあらず。
有象無象の雑兵どもが守る、
小さな都市を抱え過ぎたことよな。

ヒューナ

……王子、戦況報告よ。
各戦線ともにアンデッドを押し留めているけど、
兵たちはもう疲れ切っているわ。

ルマリア

交代で休息をとってもらっていますが、
このままではいずれ、どこかの戦線が崩れてしまいます。

ヴィンセント

……強力なアンデッドをぶつけるのではなく、
無数のゾンビを絶え間なくぶつける戦法、か。

間違いない、この襲撃の背後には、
誇りを捨ててまでこんな戦法を取るほどに、
強い憎しみを抱いた存在がいるはずだ。

ヒューナ

例の公爵を名乗るヴァンパイア？
それとも強硬派の残党かしら？

エストリエ

強硬派の残党はあり得ないわ。
長である私が、同族の血の香りを間違えるはずないもの。

ヴィンセント

ならば公爵──いや、
公爵がくだったあの女ヴァンパイアこそ、
この襲撃の主犯と考えるべきか……。

エリザベート

ヴァンパイアの王国を滅ぼしたという、
最初のヴァンパイアの一人、だったかしら？

？？？

──その認識は、いささか異なる。
この身は血族にして、血族にあらざるものなれば。

エマ

ヴァーニィ、よく我らの前に姿を見せられましたね。
我らが王国を失った悲しみ、忘れはしませんよ。

ヴァーニィ

その名で私を呼ぶな……！！
まだ私の姉でいるつもりか！

エストリエ

……姉？　どういうこと？
エマ様、あの女はいったい何を……。

エマ

最初の血族たるあの御方は、
自分の似姿として、
幾人かの始祖たる血族を生み出しました。

それが私や、シルヴィア様に連なる王国の国父、
ラキュアたちに繋がる始祖の血族の始まりです。

しかしあの御方は、
ただひとつだけ、迷いを抱えておりました。

シルヴィア

──あの御方は、人間に焦がれてしまったのですわ。
それゆえに、始祖たる者の最後に、
人に似せた娘を生み出そうとしましたの。

ヴァーニィ

……黙れ。

エマ

そうして紡がれたものは、
ヴァンパイアにあらず、さりとて人でもない。
穢れた血の流れる徒花となったのです。

ヴァーニィ

黙れ、エマ。
貴様にこの苦しみが分かるとでもいうのか。

エマ

分かりませんとも。
けれど、それでも私はあなたを妹として愛していた。
──ヴァンパイアの王国を滅ぼすまでは。

ヴァーニィ

先に我が心を焼き尽くしたのは、お前たちだ。
もはや、言葉を重ねるつもりもない。

すでに王国の弱点は理解した。
此度の戦い、その目的は果たされた。

これならば、無尽蔵に手駒を増やせよう。
──あとは、我が影とでも遊んでいくがいい。

エマ

王子、あの者の穢れた血は、
無数の血の使い魔を生み出し続けます。

ヴァーニィの影を討ってしまえば、
その召喚も止まりましょう。

シルヴィア

この暗がりでは、
ヴァーニィの手勢もより身軽になっていますわ。
「闇夜」の間は特に気をつけてくださいな。

ヴァーニィの影は、
ブロックされている間
HPが徐々に回復します。
　
またヴァーニィの影を倒すと
以降、血の使い魔は
生み出されません。

　　　【悪天候：闇夜】
・敵の『移動速度』上昇

血の使い魔(騎士)の攻撃は、
防御、魔法耐性を無視します。
また、一定確率で攻撃を無効化、
女神の加護：ダメージ軽減
の影響を受けません。

ヒューナ

……急に、静かになったわね。

ルマリア

あの人──ヴァーニィが退いたのでしょう。
周囲のアンデッドも活動を停止したようです。

エマ

我らが愚妹が迷惑をおかけしました、愛しきあなた。
あの者が人の子らに手をかけるとなれば、
もはや、血を分けた者とて見過ごすことはできません。

あの者は私がこの手で──

王子

…………(ふるふる)

エマ

……王子？
私だけでなく、人類の戦いでもあると？

……甘いお人です、本当に。

ではラキュア、エストリエ、力を貸してくれますか？
共存派、強硬派の長として。

ラキュア

無論だとも。
始祖殿の頼みを断るはずも無いだろう。

エストリエ

わ、私も、じょ、助力するわ。
これでも強硬派最後の長だもの！

シルヴィア

──エマ、私の助力は必要ありませんの？

エマ

……しかし姫よ、あなたの高貴なる手を煩わせるわけには。

シルヴィア

共存派、強硬派、始祖たるあなたが王国に助力して、
ヴァンパイアの王国
最後の王族が静観するなんてありえませんわ！

エマ

……承知しました、姫よ。
強情なところは、母君に似たのでしょうか。

アンナ

……ヴァンパイアの始祖、最後のひとり。
ヴァーニィは王国の弱点を見つけたと言っていました。

これからも激戦は続くと思いますが、
必ず、民を守り抜き、勝利を掴みましょう、王子！

ヴェルティ

ん……ここは……？

レーヴ

あっ、気が付きましたね！
ヴェルティさん、大変なんです！
ここはヴェルティさんの夢の中で──

夢の中の教団員

──さぁ、早くキメリエス様を呼び出すんだ！

ヴェルティ

こ、れは……？
どうなっているの？

レーヴ

これは以前、ヴェルティさんが
キメリエスを呼び出してしまったときの記憶が
夢の中で再生されているんです。

ヴェルティ

ああ、私がキメリエスを召喚して、
その知識を得ようとした時の記憶なのね……。

レーヴ

ですです。
そ、それはそれとして、
この状況はとてもマズくて……！

夢の中のヴェルティ

……本当にどうなっても
知らないんだからね。

さぁ現れなさい。魔神、キメリエス！

夢の中のキメリエス

……我は深淵を統べし魔が一柱、
魔神キメリエス。
人間よ、我を呼び出したのは貴様等か。

レーヴ

わ、わー！　間に合いませんでした！
夢の中でキメリエスが召喚されちゃいました！

ヴェルティ

ふふ、夢の中とはいえ、
過去の自分の失敗を目にするのは辛いわね。

レーヴ、手伝って。
起きて研究の続きをするためにも、
この夢を寝覚めのいいハッピーエンドにするわ。

レーヴ

えぇと、つまり……？

ヴェルティ

夢の中の王子たちと協力して、
あのキメリエスをぶっ飛ばすのよ。

レーヴ

……ですよね。
急いで夢の中の王子に協力要請してきます！

ヴェルティは
一定範囲内のユニットに
継続してダメージを与えます。

ベルゼビュートと契約する
教団員は変身後
一定範囲内のユニットに
継続ダメージを与え
攻撃力を低下させます。

夢の中のヴェルティ

……今、もうひとりの私が見えたような。

夢の中のアンナ

ヴェルティさん、大丈夫ですか？

夢の中のヴェルティ

え、えぇ。研究のしすぎで夢でも見たのかも……。
息抜きに別分野の研究が必要かしら。

夢の中のアンナ

まったく、危うく命が奪われるところだったんですよ？

ヴェルティ

……ふふ、我ながら私らしいわ。

レーヴ

もう、笑い事じゃないですよ。
現実に戻っても、命は大切にしてくださいね？

ヴェルティ

前向きに善処しておくわ。
レーヴに心配かけない程度にね。

レーヴ

それでは、現実に戻りましょうか。
ゆっくりと目を覚ましていきますよー。

トラム

──さん♪

テュト

にー？

フーロン

いち。

リズリー

ぱんぱかぱーん♪
人気闘兵パレードのはじまりだよー！

アンナ

リズリーさん、今回も司会進行ありがとうございます。

リズリー

いいのいいの。慣れてるしね♪
今回は王城から出発して、模擬戦して、
ぐるーっと城下を巡って模擬戦するコースで──

ディアナ

……あ、あの、また模擬戦を？
さすがにパレードのたびに模擬戦というのは……。

アルティア

──ディアナ、これはもう、
王国の風物詩のようなものなのです。

ディアナ

……風物詩、ですか。
確かに市民も楽しみにしている様子でしたね……。

トラム

娯楽といえば拳闘、という時代もありましたから。
それに普段自分たちを守ってくれている、
王国軍の勇姿が間近で見られるとなれば──

ディアナ

市民も喜ぶ、と。
分かりました、今回も協力いたしましょう。

フーロン

……そろそろ、帰ってもいいですか？

シャール

あっ、もうひとり説得が必要な方が……。
フーロンさん、今回の主役はあなたなんですよ！
主役です！　いちばんなんですから！

フーロン

いちばん……。

私が皆の前でパレードに出たら、
王子殿下も楽しい気分になりますか？

シャール

……あ、すごく深く頷いてますね。
王子もきっと、皆のことが誇らしいんだと思いますよ。

フーロン

……それなら、私も、パレードに出ようかな。
今も信じられないけど、
王子やみんなが投票してくれたんだから。

リズリー

丸く収まったかなー？
それでは、模擬戦兼パレード、はじまりはじまりー♪

エスネアは倒されると
その場で復活します。
　
2回まで復活し、
復活するたびに強くなります。

フーロンは攻撃を行うたびに、
攻撃力がアップしていきます。
　
3回目の攻撃後、
攻撃力が最大になります。
※4回目以降の攻撃力が最大

トラムは一定時間が経過するたびに
攻撃、防御がアップします。
※最大で3倍までアップ
　
また、トラムは倒されると
その場で復活します。
2回まで復活し、2回目の復活後、
HPがアップします。

リンネ

……汝は、お祭りは……もう良いのか？

テュト

お祭りと言えば屋台、屋台といえばお茶とお団子。
ささ、リンネちゃんももう一杯。
おばあちゃんが淹れてあげましょう。

リンネ

……おばあちゃん？

トラム

ふぅ……パレードも終わったし、
屋台の甘みを──っと、あら？　皆さんお揃いで。

シビラ

えぇ、ここの茶屋は良いお茶を出すの。
あなたもこちらの席へいかが？

トラム

それではお言葉に甘えて。
──城下の皆さん、楽しそうにしていたわね。

シビラ

ふふ、皆王子と、王子の仲間のことが大好きだもの。

シャール

お人好しの王子と、その仲間たち……。
まるでおとぎ話の英雄のようですよね。

エスネア

……これから、王子の物語が、
次の世代の神話になっていくんじゃないかな？

リズリー

おぉぉ、エスネアちゃんいいこと言うね！
さすがは学園に入学しただけあるよ！

エスネア

えへへ、そう？　そう？　えっへへー♪

テュト

──して、フーロンちゃん。
パレードに参加した感想はどうですか？

フーロン

……うん。
楽しくて、どきどきして──

──その後のお茶が、あたたかいです。

リズリー

──はい、満員御礼、拍手喝采、くらうそらす。
さぁトラムさま、元気よくどうぞ！

トラム

え、えっと、これを読めばいいのね。
──コホン。
それでは王国クイズ大会天界編、スタートよ！

クイズ大会の司会進行は、
人類大好き最強にしてカワイイ亜神さま♪
トラムがつとめ──って、何なのこの台本！？

パリオス

もう一人の司会はこのぼく！
白い翼はかわいさの証！
パリオスがつとめちゃうよー！

トラム

パ、パリオス、あなたはこの台本恥ずかしくないの！？

パリオス

んん？　ぜんぜん？
トラムさまもぼくも、すっごくカワイイからね！

オーキュ

ふふ、困っているトラムさまが見たくて、
こっそり台本を書き加えたかいがありましたわ♪
王子さま、ヒントはまかせてくださいな♪

リズリー

よしよししよしよし、みーんなカワイイ！
じゃあルール説明行ってみよう♪

トラム

クイズは全部で3問。
全部『〇か×か』で答えられる問題よ。

パリオス

地面に大きく、〇と×が描いてあるよね。
答える時は、これが正解だー！
って思う方の『近接マス』に仲間を配置してね。

トラム

でも、回答者が姿を隠していると、
どちらの答えを選んだか分からないわ。
ちゃんと姿が見えてる子を配置するのよ？

パリオス

かくれんぼはまた後でね！

トラム

それから制限時間にも注意よ。
回答ボタンの看板を支えている
兵士さんの体力が無くなる前に回答してね♪

リズリー

んー！　ナイス説明！
それから今回も、豪華な賞品を用意したよー！

オーキュ

人類とは縁深くもあり、因縁深くもあるあの女神さまを、
その身に受け入れていた現代の聖女！

日々裏方で王都を支えるその姿に、
隠れファンも多いというケラウノスさまの依り代さん！
その等身大人形ですわよー！

ケラウノスの依り代

えぇと……本当に私の像で良いのでしょうか……？
もっと相応しい方がいるかと思うのですが……。

王国の民

謙虚なところが可愛いです！
市民一同、とっても感謝しています！

リズリー

依り代である重責を背負いながらも、
最近は教会で炊き出しや病人の看護をしているのだとか。
すごいぞ依り代ちゃん！

最後に大事なルールを伝えよう。
トラムさま、
ズルして両方選んだらどうなるか教えてあげて！

トラム

もちろん、亜神トラムの鉄拳──ではなく、
ちょっぴり全力の私がお相手するわ！

オーキュ

トラムさまと戦いたいならともかく、
分からない時には
私の前に兵を配置してくださいな♪

今回は天界編ですから、
天界在住の私のヒントは重要ですのよー？

トラム

それでは、まずは練習問題。
いくわよ、王子！

トラム、パリオス
オーキュは倒さなくても
★の評価には影響しません。

　　　　例題
アイギス、アダマス、ケラ
ウノスの三姉妹の女神の内
長女はケラウノスである。
　
　　　　　　〇か？×か？

まずは小手調べよ。
アイギス教徒の基礎教養、慎重にね。

あっ、でも間違えると「カミナリ」が
頭の上に降ってくるからね！

そこまで！
パリオス、正解は？

もちろん、【〇】だよー！

コホン。それでは早速第1問！
どどん！

　　　　第1問
人々をリビングアーマーの
姿に変える白い鎧の騎士団
の名前は神聖騎士団である。
　
　　　　　　〇か？×か？

もしかして、簡単すぎて迷っているのかしら。
大丈夫、ゆっくり考えてね。

はい、そこまで！
パリオス、正解は──

どどーん！　【〇】だよ！！

続いて第2問！
次の問題は……これよ！

　　　　第2問
聖域の防衛機構である
守護の乙女像は攻撃態勢に
入ると宝玉の色が緑になる。
　
　　　　　　〇か？×か？

ちくたく♪ちくたく♪
迷う王子というのも、うん、悪くないわね……。

そこまで！
パリオス、答えは？

ばばん！　【×】だよー。

とうとう最後の第3問よ。
王子に、輝ける銀腕の加護があらんことを！

　　　　最終問題
蛇の亜神であるゴルゴーン
を討った聖槍の名前は
グングニルである。
　
　　　　　　〇か？×か？

王子ならきっと大丈夫よ。
慎重に、慎重に……。

さぁ正解は……！

とーう！　【〇】だよー！

• 全問正解
  トラム

  全問正解なんて、すごいわ王子！
  私じきじきに、花まるを進呈しちゃう♪

  パリオス

  結構難しい問題もあったのにね。
  ぼくも迷っちゃったし……。

• 1問不正解
  ？？？

  未編集

• 2問不正解
  ？？？

  未編集

• 全問不正解
  トラム

  あらら……。
  王子、これから天界との戦いは激化していくわ。
  あらためて、一緒に勉強しましょうね！

• ズルをしていた場合
  パリオス

  あーあ、不正はだめって言ったのに……。
  トラムさま、お仕置きの時間だ！

  トラム

  えぇ、そんなに私の剣を見たいなら──
  輝ける我が宝剣、見せてあげるわ！

リズリー

それでは次のクイズ大会でお会いしましょう。
トラムさま、最後にひとことどうぞ！

トラム

全ての民に、銀なる輝きの加護あれ！
そして王子には、えっと、その……。

パリオス

トラムさま、司会者特権だよ！
元気よく！　せーの！

トラム

お、王子には、私の加護あれっ！