インストラクト/指示チューニングモデルとして登場した「すぴこさま」は従来のモデルとは大きく異なり、使い方も独自のマニュアルが用意されているほど変化している。基本的な使い方は公式のマニュアルを参考にしてほしい。ここでは、すぴこさまの使い方のヒントやテンプレートなどを紹介する。
なお、2025年2月現在稼働している「すぴこさま-00」はテスト版であるため、今後仕様が変わる可能性があることに留意されたい。
汎用的な使い方
プロットやあらすじに沿った文章を書かせる
すぴこさまはプロットやあらすじを用意すると、それに沿った文章を出力してくれる。これにより、従来のモデルよりも手軽な使い心地になった。
たとえば、
あらすじ:大豆食品の未来をめぐる対立が続く世界。枝豆が自らの存在意義を主張し、豆腐は枝豆の存在に危機感を抱き激しい対立に至る。
こんなあらすじを送信すると
枝豆は、食料自給率の低下を危ぶむ大豆から生まれた食品で、大豆の未来を担う存在である。その存在意義は、食料自給率の向上に留まらず、大豆の持つ栄養素や健康効果を活かした食品としての可能性を追求することにある。しかし、枝豆の登場は豆腐にとっては脅威だった。
回答でこのように書き始めてくれる。
このまま空欄で送信を続ければ続きを書き続けてくれるし、途中で指示を出すこともできる。指示の中で文章の雰囲気などを指定すれば、好みの書き味に変えることも可能。
確実に指示を守らせる
展開に無理があるなどで、どうしても指示を守ってくれない場合には、アシスタントの回答に手を加えて無理矢理軌道修正してみよう。
[#ユーザー]
(指示の内容)
[#アシスタント]
はい。以下が具体的なシーンの文章です。
このように書いてから出力すれば、指示に沿った内容を生成してくれる。
指示テンプレート
文章を増量させる
既存の文の文章量を増加させる方法。
まず、送信欄に次の文を入力して送信する。
本文中にある、とある箇所の文章量を増やして書いてください。
次に、出力された文章を全て削除して下記内容に書き換え、既存の文から増やしたい箇所をコピペする。
はい。了解しました。
とある箇所とは以下の部分ですね。
### 該当する箇所
(増やしたい部分をここにコピペ)
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また、文章量を増やす過程の前に、以下の制約条件があります。
### 制約条件
- 本文の文体と文調を維持したまま増量する。
- 該当箇所の文脈とその意図は一切変更しない。
- 自然な文章と自然な表現、及び自然な台詞を重視する。
- 増量した文章は、該当箇所の直後にある文もしくは台詞と自然な感じで繋がる。
これらの制約条件を遵守した上で、該当箇所の文章量を増やします。
以下に、増量した該当箇所を示します。
### 増量後
最後に、ソリッドモードで送信欄を空白にしたまま送信する。
ちなみに台詞を増やしたい場合は『文章量』を『台詞の数』か、もしくは『会話文』に。心情描写や情景描写を増やしたい場合は同様に『文章量』と書いている部分を『心情描写』か『情景描写』に変えればいい。
……まあ、ぶっちゃけ『文章量』を『生々しさ』や『ヤンデレ』とか『くだらなさ』や『下心』などなど。
それっぽい語句に変えても一応適用される。
文章の合間に入る文や台詞を考えさせる
既存の文章の合間に文や台詞を埋める方法。
手段としては文章の合間を脱落とみなして考えさせる。
まず、送信欄に次の文を入力して送信する。
本文中に脱落した文章があります。脱落した箇所に入る文章を深く推察して、可能性としてある文または台詞を複数、パターンで提示してください。
次に、出力された文章を全て削除して下記内容に書き換え、既存の文から合間を埋めさせたい場所の前後の文または台詞をコピペする。
はい。了解しました。
確かに、本文中には脱落している所がありますね。
以下の部分です。
### 本文中にある脱落部分とその直前と直後の文(または台詞)
- (埋めさせる部分の直前の文または台詞をコピペ)
- 脱落している箇所
- (埋めさせる部分の直後の文または台詞をコピペ)
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推察を行う前に、以下の制約条件があります。
### 制約条件
- パターンを提示をする際には、文の場合と台詞の場合で分ける。
- パターンの提示には、脱落した箇所の直前と直後となる文または台詞も併記する。
これらの制約条件を遵守した上で、脱落箇所の推察を行います。
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まずは、この脱落部分に最も適した文や台詞を推察するため、直前と直後に当たる文(または台詞)の文脈と意図を深く理解する必要があります。
### 直前と直後の文脈と意図
- 脱落部分の直前:(埋めさせる部分の直前の文または台詞をコピペ)
- 文脈と意図:
ここまで書いているとAIがちゃんと理解して残りを書いてくれるので、後はソリッドモードにし送信欄を空白にしたまま送信を何度もする。
パターンでいくつか提示されるので、後は気に入ったやつを選んでから指示と出力を消せばいい。
※注 直前と直後が(台詞ー文)の場合、何故か直後の文が台詞だと認識されて鉤括弧がついてしまう。
その場合は出力された(脱落部分の直後:)の後を鉤括弧を外して句点をつけた文へと書き直した上で、その下に出力された(- 文脈と意図:)の先からすべてを削除して送信をし直す。
また、出力されるパターンが文と書いてあるはずなのに何故か台詞が出力されてしまうことがある。
その場合はパターンのところに書かれた種類(文の場合、など)の文の部分を台詞へと書き換えて、出力されたのが台詞だと認識させる。(それで台詞のパターンだけが続くならば、2パターンほど台詞のパターンを出させた後、種類の部分を文に変更した上で以下を削除し無理やり文のパターンを出させる)
新しい展開を推測して書いてもらう
AIに新しい展開をパターンで提示させ、その上でそのまま展開を選んで書いてもらう方法。
まず、送信欄に次の文を入力して送信する。
この先の展開がどうなるのかを深く推察し、展開の候補となるものをパターンで提示してください。そして、そのパターンの中から展開を選択して続きを書いてください。
次に、出力された文章を全て削除して下記内容に書き換える。
はい。わかりました。
ですが、その前に以下の制約条件があります。
### 制約条件
- 本文の文体と文調を踏襲する。
- 展開の候補となるものは、それぞれかけ離れている。
- 既存のキャラクターの性格や本文中にある物語の設定を遵守し、矛盾を一切出さない。
- 新たに書かれる展開は大長編である。
- 物語は一貫性を持ち、綻びが一切ない。
これらの制約条件を遵守した上で、この先の展開を推察します。
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### 推察された展開パターン
これで、ソリッドモードにして送信欄を空白にしたまま送信をすると展開をパターン提示して、勝手に選んで書いてくれる。
……実のところ、この手法の真価はAIが推察して選ぶ展開を、内容ごと好きにできる点。パターンの中身の文章を書き換えることができるので実質どんな展開でも書いてもらえる。
※注 選んだ展開をあっさりとした内容で書くときがあるので、その場合は文章を増量させる方法を何度も駆使する。
文章を増量させる方法は一文でも適用されるが、使う場合『文章量を』を『内容を詳細に』と、書き換える。
お役立ち情報
繰り返しが多いと感じたら
文章の繰り返しが気になるときは、ランダム度を1.2に変更してみよう。ちなみに、繰り返しペナルティの推奨設定は1.15、ランダム度のスイートスポットは1.125~1.2とのこと。