役立つ豆知識

Last-modified: 2015-01-11 (日) 10:46:29

  • 明るい様で実は暗い
    おそらくかなりの安値で売られている蛍光灯ランプや自作を低予算で抑えた人は、
    一般家庭用の蛍光管を装着していると思われます。
    ただ魚を見るだけ・・・ならそれでも大丈夫ですが水草を育てるとなると話が変わります。
    水草が成長を行う為に必要な物に『』が存在しますがもっと科学的に詳しく見る必要があります。

光束 lm(ルーメン)

光の総量の事でこれが多いほど光としてのパワー(明るさ)があると言う事になります。
単純にこれが多ければ多いほど光合成を促す事に繋がります。

色温度 K(ケルビン)

低ければ低いほど赤色に近づき、高ければ高いほど青色に近づきます。
一般家庭用蛍光灯では、2500~6000K辺りで専用蛍光管などになると20000Kなども存在します。
数字の大小で光合成に関係がある・・・とはあまり言えないので見た目で選びましょう。
淡水水槽で言えば灰汁などの影響で日々ゆっくりと水の色が黄色く変色する傾向があります。
そこでその色を強調してしまう低い色温度(赤系)よりも消し飛ばしてしまうほどの
高色温度(青系)を選んだ方が透き通ったような水系が楽しめると言われております。

平均演色評価数 Ra

演色性の事で太陽光を100として表されています。
高ければ高いほど物本来の見た目を忠実に反射しており、光の分布をこりなく照射していると言えます。
逆に低かったりすると光合成に必要な演色分がすっぽ抜けていたりする可能性が出てきます。
またこれが低いと言う事は、何かの色が少ないor無い事を示しており、色としての見た目が
不自然な水槽になる可能性があることを示しております。

波長 nm(ナノメートル)

光の波長の事で重要なのは可視光線領域となります。
水草の成長に必要な光の波長は、430nm、490nm、680nmあたりが多い光と言われています。
中でも水草は赤い光の吸収率が青い光と比べ数倍高く、水の中を光が進む時の減少率が赤い光のほうが
高いため(海が青いのはこれが理由)水草水槽などの場合、赤を多く出す光源を買う必要があります。
また、苔や藻などは緑や青と言った光が大好きです、これらの波長を多く出す光源を買うと
苔の大量繁殖に悩まされる場合がありますので注意してください。
ちなみに一般家庭用三波長蛍光灯は、440nm、550nm、610nmが多くなるようにされています。
これは人の目にとって美しく明るく感じる緑の光が強く出るように設計されています。

分光分布 スペクトル分布

波長をグラフにした物で一目でどういった光が強いかがわかります。
上記の波長を見やすくグラフ化したものと言えば良いでしょうか。

照明

水槽のサイズとお財布のふくらみ加減で選ぶ必要がある照明

水槽の中身を見やすくするための照明ですが調べれば分かりますが多様多種の照明があり
どれがいいかについては一長一短でとても悩んでしまうところです。
『ただ魚が見えるぐらい明るければよい』程度の考えであればギリギリのラインの光の強さで
安い物を…という選択肢になりますが『魚の青や赤と言った色を綺麗に見せたい』や
『水草の緑を生き生きした色に見せたい』『水草が元気に生長できるような光にしたい』
『光と影のコントラストで木漏れ日のような風景を再現したい』などとなると
ちょっと物を選ばなくてはなりません。
そこで上記を踏まえた上で下記を参考にして選んでみてください。

サイズ別適合光量

※下記の話では、電球や蛍光灯視点で説明します。
基本的に魚を見る程度の光でよければ水槽サイズの5割ほどのワット数にすれば
十分魚を見るのに必要な光の量に達します。
例で言えば60cm級水槽であれば20W蛍光灯x1~2と言う事になります。
ただし水草をちゃんと育てたい、コントラストを美しく見せたいと言った事をしたい場合は、
水槽のサイズ相当のワット数にする必要があります。
例を挙げると60cm級水槽であれば20W蛍光灯x3~4と言う事になります。
逆に水槽サイズ以上のワット数にするとコケが発生しやすくなるので注意です。

照明の種類別特性

白熱電球

色の再現度を示す平均演色評価数(Ra)で太陽光と同じ100を示すなかなか優秀な光源。
スイッチを入れるとすぐに点灯し複雑な構造も無く誰でも手を出しやすくて値段も安い。
光の強さに相当するルーメン(lm)も意外と高く物自体のサイズも小さいことから
小型水槽で使うとよいとされている。
ただし、消費電力が高く発熱量も多い上に電気代をよく消費し寿命も比較的短く効率が悪い。
・・・と言う事が話題となりエコに向け2010年当たりに国の指導の下、各電機メーカーが
生産を中止し始めているためその内見なくなる日が来るかもしれない球である。
構造上かなり単純なため意外と水に強く少々水滴がついた程度では問題ない意外な一面もある。
また発熱量の副産物だが寒い地方や冬などでは逆に寒さ対策となるためわざわざヒーターを
追加して買いたくない人が使っていたりする事もある。

蛍光灯

白熱電球に代わって現在メインの光源となっているのが蛍光灯で光の強さに相当する
ルーメン(lm)と球の寿命の効率が良く、色の再現度を示す平均演色評価数(Ra)も
最近の物では平均90オーバーと問題ない再現レベルになっている優秀な球。
構造上スイッチを入れてからフルパワーになるまで5~10分ほど(環境温度で変わる)かかるが
ON/OFFを一日に一回する程度の水槽ではそう心配するほどでもない短点である。
サイズが色々とそろっており、白熱電球ほどのサイズから大きいものは40Wの人の身長ほどある
長さの物までと水槽のサイズを選ばない特徴がある。
カラーも豊富で値段も比較的安く光源に迷ったら蛍光灯を選べば間違いは無いと言われている。
ただし弱点もあり、ワット数の増減と器具の互換性がほとんど無いため出力を上げたいなどと
なると球だけでなく器具も買い替えとなる。
また光の強さは十分問題ないほど強いのだが水槽から離しても大丈夫と言うほどではないため
水槽に光源を密着させる必要がある、それゆえ高光量が必要となる場合地味に邪魔となる事も…
また水に比較的弱いため防水処理が不十分な場合上記の関係であっさりと壊れる事もある。
寿命がくるとフラッシュし始めたり完全に点かなくなったりするがそういう分かりやすい
寿命を迎える前に使い始めた時から徐々に暗くなっていく独特の老朽化特性を持っている。
ゆえに光の強さが必要な人は半年ほどで見た目点いていようが球交換が必要となるためその点には
注意したい。

LED

世間一般的に低消費電力&長寿命として有名な比較的最近の球。
LED自体は単色の光しか基本出さないため鑑賞魚用LEDなどはいろんな色のLEDを
混ぜて水草や魚が綺麗に見える色に調整している。
規格としては白熱球や蛍光灯と互換性があるように各メーカーが開発しており、それらを
使ってきた人でも機器を買い換える事無く移れるのがうれしい所、もちろんLED専門
としての機器も出回っている。
ただし、世間一般的には長寿命&低消費電力として出回っているが残念ながらいくら
LEDが高寿命化しようとLEDを光らす為の他の機器がその寿命に追いついておらず
LEDの前にその他の機器が逝くので蛍光灯器具などとあまり変わらない寿命となっていたりする。
また、そもそもLEDは光の強さ(lm)が弱いので蛍光灯と同等レベルのLED照明器具を
使ったとすると実は蛍光灯より消費電力が上になってしまう。(某メーカー規格表より)
そして極めつけに値段が高い…と「アレレレ?」な照明器具である。
蛍光灯器具と比べるとかなり小型化できる点では、スペースを有効活用できるといえる。

メタルハライドランプ

HIDの仲間で最近開発が進み凄まじい効率と平均演色評価数(Ra)を手に入れた出世球。
この球の特徴は『パワー』で工事現場などで目にするスポットライト程度のサイズ
(150W級メタハラとする)で20W蛍光灯4本分の約5000lmの二倍以上である12000lmと言う
桁違いのパワーを出す。
その上最近の物は平均演色評価数(Ra)も高く80~90オーバーの高水準を維持している。
それほどのパワーを持ちながら高寿命でもあり、消費電力と寿命と光の強さで見た効率で
見ると蛍光灯を抜いていたりする(蛍光灯以上の高効率なライトと言える)
そのパワーの特徴から高難易度水草水槽や海水水槽などで使われる事が多い。
ただし弱点もあり、あり余るパワーのおかげで発熱量も凄まじく温度上昇を何とかしないと
とんでもないことになる事がある(ちなみに器具が電源ON時200度近い温度になる)
また仕組み上、設置や取り扱いの難易度が高くヘタこくと感電したり火事になったりすることもある。
ただこの程度のことは取扱説明書をよく読めば済むことだが一番の問題は器具本体の値段が高い
点にある、器具本体は軽く3万以上、電球も1万以上、水槽の上に直接おくわけにも行かないので
スタンドに7千円近くと普通に買うと諭吉が羽ばたいてしまうのが目に見えて分かる値段である。

その他

ナトリウムランプや水銀灯、ハロゲンやビーム球などは、光だけは強いのですが
上記で説明した『平均演色評価数』や『波長』が凝った形をしており、
魚や水草が変な色に見えたり水草の生長に必要な波長が少なくぜんぜん成長しないと言った
問題や赤外線が多く水温が上昇しやすい、紫外線が多く生き物(水草含め)がすぐに死ぬ、
球が切れやすく経済的ではない…と言った水槽で使うには短点が多い物が多いです。

肥料

  • 園芸用品売り場の肥料買った方が効率的
    『水草用肥料』と同じ金額で園芸用肥料を買うと一年分ぐらい買えます。
    植物に大切な要素は16種類、その内特に大量に必要なのが窒素、リン、カリウムの三種です。
    この三大要素の栄養素は、園芸用品として出す場合、表示が義務付けられており必ず成分表に出ています。
    窒素=葉っぱなどの成長を促す。
    リン=花や実などの成長を促す。
    カリ=根などの成長を促す。
    この三大養分の内、窒素は生体の糞をバクテリアが分解した時に作られます。
    リンは、餌などに含まれており、食べ残しや微細な粉末から吸収されます。
    唯一カリウムのみ作る事が出来ず、水道水に極微量含まれているのが主な入手ルートです。
    (栄養剤を入れてる人を除く)
    そこで魚がウジャウジャいる環境や肥料系ソイル環境の人は、カリウムを追加する事で
    水草が順調に成長し始める事が多いと言われてきました。
    ところが・・・
    最近の水槽事情は日々進歩しており昔と比べてみんながみんな同じ環境で飼育してるとは
    言えない環境の多様化が起きております。
    ゆえに昔ながらのやり方をそのまま実演すると盛大に苔だらけになる事も多く…現状を
    よくよく整理して確認することが重要です。
    水草用肥料は園芸肥料の成分を多少調整して濃度を薄めた物と考えてもらえれば
    よろしいかと思われます。
    入れすぎれば水草用であろうがコケます、逆に言えば園芸用肥料を水草用肥料並みに
    薄めれば普通に使えるのです、どちらがお得か、しっかり勉強して考えてみましょう。

水草の水上葉化

一部を除き水草として売られている草体の大半が水上でも育てられます。
その証拠に和名として知られているものの大半が水上の姿の方が多く知れ渡っている
ほどであります、例に挙げるならヘアーグラス=マツバイ(田んぼの雑草)などです。
水槽内部の環境は、草体から考えると意外にも成長し辛い環境な事が多く、事実
水上葉化させて増やしたほうが圧倒的な速度で成長する草体も多々存在します。
そこで水草を一度水上葉化させて一気に増やしてから水中場にまた戻す、といった方法が
養殖場などでは行われているわけです、これは一般家庭でも行えますのでぜひ
余った水草があればチャレンジしてみてください。

  • 水草水上葉化
    準備する物
    ・透明の容器(プラケやガラスの入れ物、タッパなどでもよい)
    ・フタ(タッパならタッパのフタ、プラケはサランラップなど密閉できる物がよい)
    ・土(使い古しのソイルや睡蓮の土、赤玉土などでよい)
    ・水(1000倍ほどに希釈した液体肥料を混ぜるとよい)
    やり方
    入れ物に数センチほどの土を入れて最初は、土から1~2Cmほどの高さまで水を入れる。
    その後水草を植えてフタをし、多少隙間を空けて日のあたりのよい場所においておく。
    水草だが水中葉状態だと乾燥に驚くほど弱く、何の対処もしてないとおそらく数時間で
    枯れてしまう恐れがある、そこでなるべく水面ぎりぎりまで大きさを調整し、フタで
    容器内部を高密度の湿度で満たすようにすれば乾燥から防ぐことが出来る。
    季節にもよるが寒い時期は、室内や温室ハウスなどで保温したほうが良いでしょう。
    早くて一週間ほどで水面から形や色、硬さが違う水上葉が出てくるはずです。
    これまで必ず水を切らさないように見守りましょう。
    水上葉が確認できたら水の量を土の高さまで落として大丈夫です、ひたひたにするという
    表現がわかりやすいですね、この状態でフタをもう少しずらして湿度を下げます。
    あまり開けすぎるとまだ完全に水上葉化してない部分が枯れてしまうので少しず日数をかけて
    湿度を下げていきましょう。
    成長速度が目に見えて速くなったらほぼ水上葉化が完了しています。
    水の量には注意してフタを取り去っても大丈夫でしょう、もしフタを取って枯れそうな
    気配を見せたら上部の水上葉部分の茎を切り離し植えなおしてください。
    それでも枯れそうな場合は、乾燥に元から弱い植物の可能性があるのでフタをして
    湿度を保つようにしましょう。
    成長させていると脇目を出してくるようになり、調子がよければ花を咲かせます。
    脇目は切り離してまた植えれば同じように成長し始めますのでどんどん増やしましょう。
    ある程度大きく、且つ増えてきたら水槽に植え直すことでまた水中葉に戻ります。
    水槽に戻す際、水中葉に変化するため水上葉部分が一度全部枯れてしまいますが
    成長点から水中葉が出てくるため茎だけになってしまってもそのまますこし放置してみてください。
    この増やし方の方が大量に必要な場合早く増やすことが出来ます。
    また普段見れない花も観測できるため気分転換にはちょうどよいかと思われます。

写真撮影

  • ぜんぜんピントが合わない
    カメラの初期設定だと主に風景などを撮影する為のモードとなっているはずです。
    つまり超至近距離撮影などだとピント合わせがうまくいかない事が多いのです。
    そこでカメラの撮影モードを『マクロモード』と言うやつに換えてみてください。
    これは、至近距離での撮影に特化したモードで対象物から少しでも離れた物をボカす効果があります。
    この効果により対象物以外を見えにくくする事で微細な差に遠近感を出して見やすくする効果があります。
    わかり易く言えば虫眼鏡で見ているような感じです。
  • フラッシュor後ろの照明(部屋の電気など)が水槽に写る。
    まず部屋の電気を消して水槽の照明だけにしてください。
    そしてフラッシュ禁止設定にして撮影するとフラッシュが反射する事がなくなります。
    どうしてもフラッシュして撮影したいんだ!という人は、フラッシュ光以上の光源が
    水槽内にある必要があります。
    意外とカメラの光源は、出力が高いので(手で前をふさいで撮影するとわかるがかなり熱くなる)
    それ以上の光源となるとかなり高出力の照明となります・・・それほどの光がお魚の健康にいいか
    どうかには、ちょっと疑問がありますがどうしてもやりたい方は自己責任でお試しください。
  • 水槽に何かが反射する。
    上記をしてもやはり何かが写る時は写ります。
    最終手段としてカメラのレンズを水槽にぴったり当てて撮影する事で反射像を
    ほぼ0にする事が可能です、ただし魚がびっくりして逃げてしまう短点がありますが・・・
  • 土台か脚立に固定して撮影する。
    手で持つとどうしても多少なりともブレます。
    やはり脚立に固定して撮影する方が綺麗な撮影ができるでしょう。
  • 高解像度で撮影してあとで編集する。
    近くで撮影すると魚が逃げちゃうし・・・という場合の裏テク(まて
    1900x1800(例)みたいなかなり大き目の解像度で撮影してパソコンに取り込んだ後
    魚の部分だけを切り抜くという技、でかければでかいほど綺麗にできます。

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