「連合兵戦記(仮)」焼け落ちる世界樹

Last-modified: 2014-03-06 (木) 19:52:57

地球で南アメリカ合衆国が地球連合傘下に入ったのと同じ日にプラントは、
自分達と同じくL5に存在するスペースコロニー群に創設されたばかりのザフト艦隊を派遣、制圧作戦を開始した。
この作戦の目的としては、L5の宇宙拠点の制圧によって地球連合艦隊が再び侵攻してくるのを防ぐ為であった。
L5スペースコロニー群は、大半が戦わずして降伏するか中立を宣言し事実上の半独立国と化した。
一部では守備隊が抵抗したもののそれらは、ザフト軍MS部隊が制圧した。
小戦闘によってMSが従来の地上兵器よりもコロニー戦に適しているということが証明された。
この動きに地球連合は月面 プトレマイオス基地の宇宙艦隊を派遣しようとしたもののL1の
宇宙ステーション 世界樹に集結した時点でL5宙域が制圧された為作戦は中止となった。

 

その2日後、L1の地球連合軍の橋頭堡 世界樹を攻略すべく、ザフト軍は侵攻を開始

 

この時、ザフト艦隊戦力は、地球連合艦隊の3分の1程の規模で、質的にも連合側艦艇と互角に戦える新鋭艦 ナスカ級とローラシア級は少数
で大多数は、民間船を改造した仮設艦艇とプラント独立時に接収したり、闇ルートで入手した連合製艦艇であった。
しかし、この圧倒的戦力の差を埋めるためザフトは地球連合艦隊が持っていなかった新兵器を使用した・・・・・

 
 

一つは、ナスカ級やローラシア級から仮設輸送艦や鹵獲連合艦艇にも搭載された人型機動兵器 モビルスーツ
もう一つは、核分裂を抑制し、電波障害を引き起こすニュートロンジャマーであった

 

ニュートロンジャマーの使用によって旧式の核分裂炉を運用していた地球連合側旧式艦艇は機能を停止し、単なる的と化した。
さらに、電波障害によって従来の誘導兵器は無力化されたことで戦況は多くの人間の想定と逆に地球連合軍の不利、ザフト軍の圧倒的
優勢となった。

 

それでも地球連合軍は、L1宙域のコロニー住民避難の為に世界樹の無人工業区画を盾にする等して奮戦、戦闘はほぼ互角となった。
激戦の最中、流れ弾の被害と老朽化によって世界樹が突如崩壊を始めた。
それを見た地球連合艦隊は、住民の救出を継続不可能と判断し、撤退を開始、
ザフト軍は一部が追撃したものの世界樹の崩壊に巻き込まれることを恐れて同じく撤退

 

古代ゲルマン人が信仰した世界樹の名を継ぐ宇宙ステーションは各所から爆炎を吹き上げて崩壊していった。
あたかもそれは北欧神話のラグナロクの再現であった・・・・と この戦闘に参加したある地球連合のMAパイロットが
証言したほどの壮絶な光景であった。

 
 

世界樹攻防戦は、地球連合に多大な打撃を与え、ザフト軍も作戦目的の世界樹の制圧に失敗したことで双方の痛み分けとなった。

 

その後、世界樹の残骸によって地球を包み込む形で巨大なデブリ群 デブリベルトが形成された。
このことによって地球航路の幾つかが通行不能となった。

 
 

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