やがみけ_番外4

Last-modified: 2008-04-15 (火) 22:57:58

質問編

 

「あんなぁ、少しな聞きたいことがあるんよ」
夕食後のティータイム。
はやては勿論のことでキラやアスラン、シン、レイも暖かいお茶と和菓子を楽しんでいた。
はやてが口を開いたのはそんなときである。
もちろん、四人にとっての主が聞きたいことがあると言っているので一同注意をはやてへ向ける。
「皆って昔は戦ったりとかしてたんよね?」
「まぁ、うん。一応はね」
「それがどうしたんです?」
掘り返されたくない過去なのか、少しだけ渋い顔をするキラとレイ。
アスランとシンも少し浮かない表情で雲行を見守っている。
「皆の中で誰が一番強いんかなぁ~って。
結構ファンタジーな本も読むし、つい最近そういう本読んだら気になってな。
まぁでも、四人とも家族みたいなもんやし、力比べとかやってないかもしれんけど」
そういうことか、と四人は納得する。
「映像データは残ってませんが一応、皆覚えてますよ」
これは意外とばかりにはやては目を丸くした。
「あるんや?」
「まぁ中には物好きな主もいましてね。四人で争わせて、最後まで生き残った者を側においてやるとかあったんですよ」
血相を変えるはやてに昔話ですと付け加えるレイ。
「確か、レイは殆んど残れてないよな?」
アスランがお茶をすすりながら確認した。
同意するレイ。
「そうなん?」
「レイはサポートが中心になるからね。まぁでも何度か残ってるよ」
「確か、アスランとキラが相撃ちになったときだよな?
最後までいなかったからわかんないけど」
キラ、シンと会話に混ざって行く。
「相撃ちは結構あったん?」
「2回だね。僕とアスラン、僕とシンだったね」
あれは印象的だったと頷く四人。
「どんなやったん?」
「一回目はキラとアスランですね。主により指名されたんですよ。キラとアスラン、シンと私で戦えと。
二人とも激闘を繰り広げましてね」
ちょっとワクワク興奮してきたはやて。
「キラの足がちぎれ、アスランの腕がもげ、最後はキラの一撃がアスランの頭部に突き刺さったのですが、死に際にアスランが自爆し、それに巻き込まれてキラも消し飛びました」
懐かしいなぁと皆目を閉じ、レイに変わって今度はシンがつづける。

 

「結局その時、残ったのは俺だしな。
で二回目、やっぱり前回と似たような主の命で戦うことになった俺たちはアスランとレイ、キラと俺の組み合わせで戦うことになったんだ」
「……」
「キラの癖は知ってたから案外すぐに俺のペースに持ち込めた。
キラの肩を射撃魔法で撃ち抜き、俺の左腕をキラのサーベルが切り飛ばしたんだ。
でも、俺は怯まなかったね。射撃魔法を連射しながら突っ込んで怯ませ、エクスカリバーを投剣。
それを受けてバランスを崩したキラにアロンダイトで突きを見舞った。
キラの腹部にブスリとささり、勝ったっと思った瞬間、頭に衝撃が走ったんだ。
あの瀬戸際でキラが俺の頭部にサーベルを突き刺して、相撃ちなった」
そんなこともあったなぁと懐かしんでいるとすっかりだんまりのはやて。
「どうしたんだ? はやて」
アスランがうつ向いているはやての顔を覗き込むと蒼白になっていて、血の気がひいていた。
「大丈夫か?」
「うん、ちょぉ想像したら気分悪なった……」
「まぁ一応人の姿してるしね。即死攻撃でないかぎり血や臓物が、どうしてもね。
あっでも、アスランと僕で戦った中でアスランの両手、両足、頭部を分割したら、さすがに即死判定だったのかすぐにリンカーコアだけに……ってはやてちゃん!!」
「も、もう勘弁してぇ~~……」
自業自得と言えばそれまでだが、それでも聞いたことを後悔せずにはいられなかった。
「あとレイをバインドで固定してフルバースト何てことも」
「キラの馬鹿!!うわぁーん」
泣き出すはやてと
「あんたやることが残酷だな……」
素でひくシンだった。