中身 氏_red eyes_第11話

Last-modified: 2009-09-22 (火) 00:59:37

キラがプライス内で決意を新たにした時から1ヵ月後、レッドアイズ一行は貧困に喘いでいた。
グリッグスとMSの修理代が思ったよりも嵩み、手元にはあまり金が残らなかった事と、
依頼がてんで入ってこない為であった。
「はぁ、傭兵稼業ってのも不安定な仕事よね。入ってきて欲しい時には全然依頼入ってこないんだもん」
「そうだよな~」
海上に浮かぶグリッグスの甲板。そこに男女1組の姿があった。赤と黒の頭に麦藁帽子を被り、
真夏の太陽から身を守りながら海面に向かって釣り糸を垂らす姿はどこか哀愁が漂っている。

 

「仕事が無い時はホント役立たずだもんな、俺達」
「もう、そういう事言わないでよねシン」
依頼が無いという事は戦闘が無いという事だ。
依頼の際最も派手に活躍するMS乗りも、戦闘が無ければ傭兵団1の暇人である。
何かやる事は無いかとアーサーに聞きにいった結果が、これである。
「食料調達って言ってもなぁ」
「よく釣り竿なんてあったわよね・・・あ~、暑い」
ルナマリアの方を見る。麦藁帽子に白いTシャツとホットパンツという格好で、
額からうなじにかけて汗を流している自分の彼女。
傍目から見るとかなり魅力的だが、シンは暑さでそれ所では無い。
何よりあんな脱がせ易そうな服には触手が動かない。
どちらかといえばしっかりした、露出が少なくて脱がせるのに時間がかかる服の方が好みだ。
以前それをルナマリアに言ったら、ミニスカは御洒落だ!と鉄拳を貰った。
しかし、次の日しっかり軍支給のタイトスカートを穿いてくる辺りがまた可愛い。

 

そんな現実逃避をしたくなるのも全てあの意地悪い司令のせいである。
グリッグスのエンジンが機嫌を損ねて小1時間。MSを狩るのは得意でも、
魚相手にはてんで素人な2人のバケツの中は依然として空である。
釣りを勧めてきたアーサーは、何も釣ってこれなかったら虐めてやるという顔だった。
こんな糞暑い時間を耐えた後に、彼の虐めを受けるのは御免被りたい。
1匹は釣る、と気合を入れ直した、その時だった。
「お、おおっ?」
シンの釣り竿が撓り始める。獲物がヒットした証拠だ。
しかも腕にかかる重量感は凄まじく、大物を予感させる。
「シン、絶対離しちゃ駄目よ!」
「おう!ぐっ、ぐぐぐ、・・・ルナも、手伝ってくれ!こいつ、お・も・いっ・・・!!」
予想以上の大物に、シンの長身が海に引き寄せられる。
ルナマリアも加勢するものの、それでも大物との力関係は5分といった所か。
全神経を釣り竿に集中させているシンの視界に、空に浮かぶ黒い物体が入ってくる。
それはゆっくりこちらに近付いてくると、段々とある形を成してくる。
「あれは・・・ヘリ?」
「ちょっ、シン力抜かないでって・・・キャッ!?」
「うおおっ!?」
近付いてくるヘリに気を取られるシン。
力が弱まった瞬間、それを待っていたとばかりに大物がスパートを掛けた。
結果、次の瞬間には2人の姿は甲板に無く、海面に大きな水飛沫が2つあがった。

 
 
 

「イチャついて海に落ちたって?場所ぐらい選べよなぁ」
「さっきから違うって言ってるのに、どいつもこいつも・・・」
びしょ濡れで海から救出されたシンとルナマリアは、タオルを頭から被りながら食堂に腰を落ち着けていた。
茶化すヴィーノからコーヒーを引ったくり、一気に飲み干す。
「駄目ね、塩がカピカピになって全然落ちないわ。シャワー浴びないと、ほらシンも」
「ああ、少ししたら行くよ。・・・なぁヴィーノ、さっきのヘリって誰が乗ってたんだ?
 ここに着艦したみたいだけど」
「ああ、ヘリ自体は民間用のチャーター機だよ。でも実はな」
「実は?」
ヴィーノの思わせぶりな物言いに、先にシャワールームへ向かおうとしていたルナマリアも興味を示す。
「ここだけの話だけどさ、どうやらザフトから要人が来てるみたいなんだよ。
 艦長は隠したがってるけどさ。で、誰だと思う?」
「「誰って・・・」」
シンとルナマリアは顔を見合わせると、一斉に首を振る。
プラントは、自前の超攻性組織であるSOCOMを擁している為、傭兵に依頼する事は滅多に無い。
海のど真ん中で立ち往生しているジリ貧の傭兵団に、わざわざザフトがやってくる事自体が異例なのだ。
誰が来たかなど想像もつかない。

 

「実はさ、キラ・ヤマトらしい人物を見た奴がいるんだよ」
「「ええっ―――――――!!!」」
2人のリアクションの大きさに、小声で喋る為に顔を近づけていたヴィーノが飛び上がる。
食堂にいた他のメンバーも何事かと3人を注視した。

 

「馬鹿かお前ら!人が折角小声で喋ってるってのに」
「ご、ごめん」
咄嗟に謝るものの、事の顛末を聞こうと周りのメンバーが既に集まり始めている。
「はぁ・・・、いいからお前らはさっさとシャワー浴びてこいよ。適当に誤魔化しとくから」
「サンキュー!」
「後で何か奢るわ」
逃げる様に食堂から出ていく2人。それを見送ると、ヴィーノは誤魔化し作業に入った。
正直、あの2人がいると誤魔化せる物も誤魔化せなくなりそうだ。
代わりに誤魔化しのネタとして、しっかり使わせてもらうが。

 

その後、彼の話が元で、シンがゴリラ以上の握力がある、
ルナマリアのアホ気は電波を受信しているなどの噂が流れる事になるが、それはまた別の話。

 
 
 

「つい半年前に俺達と戦った男が、この艦に何の様だろう?」
「さあ?厄介事持ち込むなって言っても、無理よねぇきっと」
タオルを首から垂らしながら廊下を歩くシンとルナマリア。
2人にとって、キラ・ヤマトが台風と共にやってくるという考えは共通認識だった。
「まぁ良いさ、話ぐらいなら。厄介事なら追い出せばいい」
「ふふっ」
「なに?」
「何でも無い!」
「ふ~ん」
キラに対してもっと感情的になると思っていたが、どうやら杞憂だった様だ。
考えてみれば、あのアスラン相手にも我慢出来たのだ、
大人になるというのは、こういう事なのかもしれない。
こうして彼が成長していく姿を1番間近で見れるのが自分だという事実も、ルナマリアには嬉しかった。
「じゃ、また後でな」
「えっ、いっちゃうの?」
シャワー室は男女別で隣り合わせになっていた。
男性用のドアの前に立つシンは、ルナマリアの言葉に溜息を吐く。
「あのさぁルナ、流石に俺も人前でする趣味は無いぞ」
「何如何わしい事考えてんのよ。流しっこよ、流しっこ。中誰も居ないみたいだし」
「・・・わかった、わかったよ。但し、少しだけだぞ」
ルナマリアは女性用の中を見渡し、誰も居ない事を確認するとシンの手を引っ張る。
溜息を吐きながらも、その手に任せるまま女性用の部屋に引きずり込まれるシン。
ルナマリアの押しにはとことん弱い所は全く成長していないシンであった。

 
 
 

「・・・・・・」
「悩むのはわかります。答えは急ぎません。
 ただ、僕達が既に宣戦布告を済ませている事は了承して下さい」
いつもは閑散とした艦長室で、3人の男がテーブル1つを挟んで対面していた。
1人はこのレッドアイズ傭兵団司令官であり、戦艦グリッグスの艦長であるアーサー・トライン。
彼と向かい合わせで革張りの椅子に座る2人は、まだ若い。
しかし、男達はその若さからは想像も付かない肩書を持っていた。
1人はザフト軍特殊作戦群SOCOM副司令官であるキラ・ヤマト。
髭は綺麗に剃ってあるものの、顔には所々殴られた様な痕がある。
もう1人はSOCOM第1艦隊司令官兼、前線総司令官であるイザーク・ジュールだ。

 

「依頼は分かりました。しかし戦力が分かりません。
 私達は傭兵です。勝ち目の無い戦いには参加する訳にはいかない」
「当然だな。だが安心しろ、決戦時にはSOCOM全軍が参加する事になっている」
イザークから渡された戦力の詳細に眼を通すアーサー。
資料の下の方に進んでいく毎に、眉間の皺が深くなっていく。
「戦力差、7対3・・・」
「確かに数の差はある。しかし、こちらのMSは全て核動力、人員の錬度も世界一だ。
 個の質は圧倒的に此方に分がある」
表情を変えずに説明するイザークにアーサーが何事か言おうと口を開きかけたその時、
インターホンの音がそれを遮った。
『シン・アスカ、只今出頭しました』
「呼び出して済まないね。入ってくれ」
アーサーが「失礼」と断りを入れてからインターホンに応える。
シンは実質的ににレッドアイズの副リーダー的存在な為、アーサーが呼んだのだ。
それに、キラともイザークともアーサーよりシンの方が面識があり、より話し合いがスムーズに行く。
もしシンがキラに食ってかかる事があっても、ある程度ならアーサー1人で止められる。

 

「シン・アスカ、入りますって、アンタかやっぱり!?」
「シン、彼らは依頼主だ。あんまり失礼な事を言うなよ」
入室早々釘を打たれるシン。彼から見れば、遂半年前に剣を交えた者同士なのだ。
話だけは聞いていたが、やはり実際に生身で会うとインパクトが違う。
「イザーク・ジュールだ。しかし貴様、少し見ない内に大きくなったな」
「キラ・ヤマトです。この前は・・・済まなかったね」
「レッドアイズMS隊隊長の、シン・アスカです」
名乗る2人に、シンはワザとらしく他人行儀な挨拶を返す。彼なりの、大人ぶった嫌味だった。
アーサーの隣に腰かけると、眼の前のキラが何か聞きたげにモジモジしている。
男にそんな動きをされても気持ち悪いだけなのだが、シンには彼が何を聞きたいのか察しが付いた。
「あの女の子なら生きてるぞ。皮膚の再生治療に少し時間がかかったけどな」
「本当かい!?良かった・・・」
「良かった、じゃねぇよ。アンタの攻撃で、家が2軒半壊したんだ」
「・・・済まない」
自分が殺したと思っていた少女の無事を知りホッと胸を撫で下ろすキラ。
しかし、シンの一言に再び頭を下げる。
この場で1人事情を知らないイザークの頭には「?」が浮かんでいる。
「あの、シン本題に入って良いかな?キラさんはシンにもう1度説明をお願いします」
「分かりました」
咳を1つすると、キラ事の経緯を話し始めた。

 
 

1ヵ月前、戦艦プライスの司令官室。
散らかり放題だった本の山を綺麗に片付けたキラは、髭を剃り、シャワーを浴びて身なりを整えていた。
「隈は・・・仕方無いか。化粧する訳にもいかないし」
鏡を見ながら呟くと、部屋に備え付けられたモニターの前に座る。
電源を入れると、認証IDを打ち込み議長への直通回線を開いた。
「ラクス・・・」
映ったモニターには、真剣な眼差しのラクス・クラインがいた。キラは面食らう。
無理も無いだろう、多忙な彼女が直ぐに回線に出るのも、
初めから見透かされた様な眼差しを向けられるのも想定外だったのだから。

 

『やはり、直接連絡を取りにきましたね、キラ。IDを無効にせずにいて正解でした』
「・・・ラクス、聞きたい事があるんだ。君のやっている事について」
非友好的な言葉で先手を打たれ、若干怯むキラ。
やはり舌戦では、本で身に付けただけの知識のキラより、
プラント評議会議長として君臨するラクスの方が数枚上手だった。
それでも、逃げたい気持ちを抑えて言葉を続ける。
「プラントの人口は安定して増えている。極端な少子化で、数年前には絶望的展望しか見出せなかったのに」
突然全く関係無い様な話を始めるキラに、しかしラクスは表情1つ変えずに無言で次を促す。
「でも不思議なんだ。人口は増えているのに、出産数は増えていない。寧ろ減ってる」
無論、マスコミで流れている出産率は右肩上がりに増えている。
しかし、それが改竄された物である事もキラには調べが付いていた。
「それで見つけたんだよ、コーディネーター再生計画を!」
コーディネーター再生計画。その単語に、初めてラクスが反応を示す。

 

「内容を見て、僕は愕然としたんだ。初めは、ラクスが関わって無い計画だと思った」
キラの声は、段々と悲痛な響きを帯びていく。
「でも、計画を主導しているのは、関係データの殆どに君の名前があった。
 どうしてなんだ! どうして・・・クローンで人口を増やそうなんて!!」
『・・・・・・』
「こんなのおかしいよ!未来を決めるのは運命じゃないって、その人の人生を他人が操るのはおかしいって、
 そう思ってギルバート・デュランダルを討ったんじゃなかったの?
 人工的に命を生み出して、国の為に使うなんて・・・そんなの!!」
『それは違います』
訴え続けるキラに、モニターの中の議長が初めて口を挟んだ。

 

『この計画で生み出される命は、クローンではありません。元となる遺伝子は他人の物ですが、
 最新のコーディネート技術で遺伝子元の人物とは全く別の容姿をしています。
 加えて、どの年齢の体で世に出すかの調整、記憶の刷り込みで、人格を持たせる事も可能です』
「・・・ラクス・・・君は、何を言っているの?」
名義だけ使われているのでは?という淡い希望は、
計画の詳細を話すラクス・クライン本人の手で完膚無きまでに粉砕される。
「今からでも、止める事は出来ないの?」
先程の火の如き意思は、とうに沈黙していた。俯き、無駄だと分かっていながらもラクスに問いかける。
鉄の子宮の中で命を創る計画。
受精卵の段階で鉄の子宮に移され、母の腹で育つ事を許されなかった男には、
どうしても許す事が出来ない計画だった。

 

『無論です。プラントの人口は加速度的に減り続けています。プラントという、
 世界に1つだけのコーディネーターのみの国家を存続させるには、これしか方法はありません』
「でも、増える人口の、何倍もの数の人が亡くなっている・・・」
成功作としてプラントの人口にカウントされる命の、何倍もの数の命が失敗作として処分されている。
その事実が、キラに重く圧し掛かる。
その過程は、まるでスーパーコーディネーターを創りだす過程とそっくりだからだ。
『彼らの命も無駄ではありません。残された臓器は他の、臓器が足りない者へ移植されますし、
 失敗自体もノウハウの蓄積で大分少なくなっています』
「だからなんだっていうんだ!
 命は、自分で生まれてくるものだ、他人に創られるものじゃない!だから・・」

 

『ザフト軍特殊作戦群SOCOM副司令、キラ・ヤマト大佐』
静かな、しかし有無を言わせぬ響きで名を呼ばれたキラは、思わず身を竦める。

 

『コーディネーター再生計画、そのデータは貴方のIDで閲覧出来る範囲には無い筈です。
 自宅のPCには僅かでしたが、ハッキングの痕跡も残っていました。
 国家機密の不正な閲覧、複製は立派な犯罪行為です。
 加えて、休暇を超過した長期に渡る失踪』
突然、キラが行った行為を話し出すラクス。その言葉に、キラは目を見開く。
『これらは全て、貴方がプラントへの間諜、スパイ行為を行っていた事を示しています』
「そ、そんな!?」
あまりに冷酷な響きを持つラクスの言葉に、キラはたじろぐ。

 

『そもそも、一介の軍人である事を望んだあなたが、
 評議会議長である私に物申すのは、明らかな越権行為。
 ・・・最早貴方は反逆者・・・無駄に足掻き、私の知らぬ所で死になさい』

 

敵を射る鋭い視線を最後に、ラクスはモニターの前から姿を消した。

 
 

沈痛な面持ちで事の顛末を一気に語ったキラは、溜息を1つした後こう締めた。
「彼女の、ラクス・クラインのする事を放ってはおけない。
 言葉で人々に伝えようとしても、プラントの情報統制は完璧で僕達の声は彼らには届かない。
 だから、戦力を集めて、今ここにいるんだ」
「・・・1つ良いですか?」
「なっに!?
キラが顔を上げた途端、シンの鉄拳がその頬に食い込んだ。
体重の軽いキラは、突然の事もあって派手に吹っ飛ぶ。
因みに、MS、生身両方に彼の鉄拳を受けたのはキラを除いて他にはいない。

 

「シン!?」
咄嗟に止めるアーサーを振り切って、部屋の隅まで飛ばされたキラに近寄り、襟首を掴んで立ち上がらせる。
「オーブの時も思ったけどよ。アンタ等、どうしてそう馬鹿なんだ?
 人間ってのは、1人じゃどうしたって偏って、変な方向に突っ走る。
 あんたがもっとラクス・クラインの傍にいて、もっと近くで支えやるだけで、
 止められた事態じゃないのか?」
「ちょ、ちょっと、止めなくて良いの?」
「・・・・・・」
椅子に座ったまま成り行きを見ているイザークに、あたふたするアーサー。
それでもイザークは黙っていた。
自分も、キラの話を聞いた時はシンと同じ行動に出たからだ。
殴られるだけ殴られれば良い。
最も近くにいるにも関わらず、1番大変な事を恋人に丸投げして、自分は得意な破壊に逃げた男など。
「それを、こんなジリ貧の傭兵団まで巻き込んで・・・
 レイの言った通りだったよ。アンタ等は言葉を解さないってな!!」
2撃目の鉄拳がキラを襲う。鍛えられた鬼の拳が、キラの腹にめり込んだ。
未だにいるプラントのキラファンがこれを見たら、昏倒では済まないだろう。
線の細い美青年を襲う大男、完全に悪役である。

 

「・・・受けてやるよ、この依頼」
ぐったりしているキラの襟首から手を離すと、そう言い捨てる。
「ちょっと、勝手に・・・」
「いいじゃないですか艦長。どうせ他に依頼も無いし、何より俺もラクス・クラインのする事は許せない。
 花が咲かないなら数を増やせば良いなんて考え方、反吐が出る」
握り締め過ぎた拳から血が垂れる。
コーディネーター再生計画は、掛け替えの無い家族という花を失った男にもまた、許し難い計画だった。
「はぁ、司令官は僕なんだけど・・・。仕方無い、しかし報酬は弾んで貰いますよ」
「そこは問題無い、相応の額を用意してある」
深い深い溜息と共に出た依頼成立の言葉に、イザークは床に転がった親友を助け起こしながら答える。
「シン、依頼場所は宇宙だ。君が依頼を受けたんだから、宇宙に上がる手続きとかやってね」
「えっ、マジですか?」
「当たり前じゃないか。じゃ、頼んだよ」
アーサーがクル―に事の顛末を説明する為に、イザークがキラの手当てをする為に艦長室を出ていく。

 

1人残されたシンは「受けるんじゃなかった」と後悔の溜息を吐いた。