機動武闘伝ガンダムSEED D_SEED D氏_第六話舞台裏

Last-modified: 2007-11-10 (土) 21:16:22

ヴィア「キラ」
キラ「何ですか、ヴィアさん」
ヴィア「…………」
キラ「何ですか?」
ヴィア「え…その…」
キラ「用事がないなら、僕、エターナルに戻りますけど」
ラクス『そうはいきませんわ、キラ』
キラ「ラクス?」
ラクス『エターナル発進準備!』
キラ「……え?」
バルドフェルド『了解、悪く思うなよキラ君』
キラ「え? ええっ!?」
マリュー『アークエンジェルも発進急いで!』
キラ「なんでーっ!?」
ノイマン『君も所詮は子供ということだ、キラ』
キラ「大佐までっ!? っと、そうだ、アカツキタクシーを呼べば…(ピッポッパッ)」
ネオ『この電話は電波が届かないところにいるか…』
キラ「とぼけてないで来て下さいムウさん! ムウさん!? ち、切りやがった…
    仕方ない、アスランを(ピッポッパッ)」
メイリン『分かってますねアスランさん、これはキラさんのためなんです!』
アスラン『なら心を鬼にするしかないじゃないか!!』
キラ「アスラン! 親友の僕の頼みが聞けないっていうの!?」
アスラン『うっ!? し、親友…』
メイリン『アスランさん、キラさんのためですっ! 耳をふさいで!』
アスラン『そ、そうだ、すまんキラ、友を思うなら鬼にならなくちゃいけないんだぁっ!』
キラ「馬鹿な、アスランが僕の頼みを…!」
ラクス『エターナル発進ですわ~!』
マリュー『アークエンジェル発進!』

ゴォォォ……

キラ「行ってしまった……」
ヴィア「…………」
ユーレン「…………」
キラ「…………」
ユーレン「あー… キラ、せっかくだから、どこかで食事でもしないか?」
ヴィア「!? あなた…」
キラ「さっき撮影で食べたばかりじゃないですか」
ヴィア「そ、それとは別に、よ。ほら、そこに喫茶店があるわ。あそこにしましょうよ」
ユーレン「そうだな! よし、決まりだ」
キラ「…………待って」
ユーレン「う?」
キラ「(ピッポッパッ)あ、キサカさん? カガリをこちらによこしてくれます?
    ……そんな、彼女が真面目に執務やってるわけないでしょ。
    早くって伝えてください。MS? 要りませんよ。あ、場所はエターナルじゃなくて……」

メイリン「ラクス様もいいところあるじゃないですか。見直しちゃいましたよ」
ラクス「あらメイリンさん。わたくしのどこに良くないところがあるというのです?」
メイリン「し、失礼しました! …って、ラクス様、そのハロの大群は…」
ハロたち『テヤンデイ!』
ラクス「うふふ、この子たちはあの一帯の店に取り付けた隠しカメラの映像を受信しているのですわ。
    さ、普段お澄まししたキラのカチコチ具合を、皆さんで観賞いたしましょう」
メイリン「前言撤回! やっぱこの人ダメだ――――――っ!!」

その頃のヒビキ一家

店員「……ご注文は以上でよろしいですか?」
ユーレン「ああ、これで」
店員「かしこまりました。少々お待ち下さい」
キラ「あ、その、メニュー片付けますよ」
ヴィア「あら、ありがとう」
カガリ(珍しいな、お前が他人に気を使うなんて)
キラ(うるさいなぁ)
ユーレン「キラ、カガリ、元気にやっているんだな」
カガリ「あ…その」
キラ「……うん」
カガリ(今更父親ヅラされても…。おい、なんで私まで呼んだんだ、キラ)
キラ(だって僕一人がこんな微妙な空気を味わうなんて不公平じゃない!?)
カガリ(初めから嫌がらせのつもりかっ!?)
ヴィア「お友達、ちゃんと出来た?」
キラ「あ…うん。(色々利用できる)アスランとか、(鬼嫁の)ラクスとか」
カガリ「ただ最近アスランは浮気していてな…私も一国の元首だから(遊ぶのに)忙しいし」
ヴィア「あら、ボーイフレンドがいるの?」
カガリ「……ああ」
キラ(今でもそう思ってたんだ、カガリ)
カガリ(お前な、いくら弟でもその発言は許さんぞ)
店員「お待たせいたしました、ジャンボチョコパフェでございます」
ユーレン「ああ、来たな。ほら、キラ」
キラ「あ、ありがとうございます…(何で僕の分が真っ先に…)」
ヴィア「キラ、先に食べなさい」
キラ「……え、いや、でも」
カガリ(何を遠慮してるんだ。普段は来たと同時に平らげるくせに)
キラ(う、うるさいなぁ! 何か今日は後ろめたいんだよ!)

ユーレン「早くしないとアイスが溶けてしまうぞ」
ヴィア「そうよ。美味しいうちに」
キラ「……いただきます(何でだろ…早く食べられるのに何か胸が痛い…)」
店員「お待たせいたしました、ジャンボホットチリペッパーパフェでございます」
ヴィア「これはカガリね」
カガリ「……ありがとう」
キラ(うわ、君がお礼を言うなんて)
カガリ(お前の言えたことか!)
ヴィア「でも、こんなに辛党になるなんて思わなかったわ」
カガリ「それは、お父様がこうやって食べるといいって教えてくれたから…………」
ユーレン「…………」
キラ(カガリっ!)
カガリ(う、うるさいっ! 自分でも分かってる!)
ヴィア「ウズミ様はあなたをちゃんと育ててくれたのね」
カガリ「え…」
ヴィア「ウズミ様のこと、今でも好き?」
カガリ「も、もちろんだ! 私はお父様の後を継ぎ、オーブの民を守るために日々の執務をこなしている!」
キラ(うわ、どの口がそんなこと言うかな)
カガリ(猫被りまくりのお前に言われたくないわ!)
ユーレン「そうか…立派になったなぁ…」
カガリ「……え?」
ユーレン「ウズミ様には感謝しなくてはいけないな。ヤマト夫妻にも」
ヴィア「あなた…」
キラ「ユーレンさん…」
カガリ(お、おい、ここは『お父さん』とか言うシチュエーションなんじゃないのか?)
キラ(だったら君が言ってみてよ)
カガリ(ふざけたことを言うな! 私のお父様はオーブの獅子、ウズミ=ナラ=アスハだけだ!)
ヴィア(……見直したわ、あなた。ちゃんとこの子達を愛してくれてるなんて)
ユーレン(自分でも不思議だがね。一度死ぬと次の世代がどれほどいとおしいものか分かるのさ)

その頃のエターナル

バルドフェルド「う~ん、キラ君、良い感じに緊張しているねぇ。あ、メイリン君、コーヒーどうぞ」
メイリン「ありがとうございます…なんで普通に鑑賞してるんだろ、私…」
ラクス「うふふ、これは永久保存の価値がありますわね。カガリさんの弱みも握れて一石二鳥ですわ」
メイリン「外道だこの人……あれ?」
ラクス「どうなさいました、メイリンさん」
メイリン「喫茶店外のカメラに人影… クルーゼさんが近くに来てます」
ラクス「あらあら、あの寿司屋の方ですの?」
メイリン「ええ… あ、アークエンジェルから通信です」
ムウ『エターナル! すぐにキラのところに向かってくれ! アークエンジェルも行く!』
ラクス「落ち着いてくださいな。迂闊に私達が動くわけには参りませんわ」
メイリン「ラクス様が介入拒否発言したっ!?」
ラクス「だって私達が行ったら、キラがここぞとばかりに帰ってきてしまうではありませんか。
     まだ始まったばかりですのに」
メイリン「そっちか――――っ!!」
ムウ『えええええっとぉ! でもアイツがあの夫婦に会ったら!』
ラクス「ですから、私達ではない人が止めに行けばよいのです」
ムウ『へ?』
ラクス「面白いことになりますわよ? うふふふふふふ」
メイリン「うわまた邪悪な顔してるよこの人…」

その頃の喫茶店

クルーゼ「(こっそりと…)」
ドモン「そこの寿司屋の店主。何をしている」
クルーゼ「くっ!? …誰かと思えば君か、本家キング・オブ・ハート」
ドモン「お前の出生は聞いている。何をする気だ?」
クルーゼ「…よく分からんよ、自分でもな。ユーレンは憎いが、今は映画撮影という共通の目的がある。
      殺すわけにはいかず、険悪になることも避けたい…だが、彼らへの感情は抑えられん」
ドモン「なら、思う存分己の心をぶつければいい」
クルーゼ「何?」
ドモン「ここで待っていろ」

カランカラン

ドモン「邪魔するぞ、そこの一家!」
カガリ「は!?」
キラ「ドモンさん!(助かった!)」
ヴィア「あら、先程のナレーターの方」
ユーレン「何か御用でしょうか?」
ドモン「ああ、主にユーレン=ヒビキ、お前に用事がある」
ユーレン「私に?」
ドモン「表に出てもらおう」
ユーレン「ええっ!?」
ドモン「心配するな、すぐに終わる。…不安げな顔をするなヴィア。キラ、カガリ、親父を借りるぞ」
キラ「どうぞ。でも不安ですから僕もついていきます。いいですよね?」
ドモン「ああ、構わん」
ヴィア「キラ、大丈夫なの!?」
キラ「ええ(こんな微妙な雰囲気の方が拷問だよ!)」
カガリ「私も行こう。お前だけじゃ頼りないからな(そっちの方が面白そうだし)」
ヴィア「あなたたち…(こんな親でも心配してくれているのね!)」

その頃のエターナル

メイリン「あ、結局四人とも外に出てきますね」
バルドフェルド「こらこらキラ君、駄目だよそんなに顔を輝かせたら。まだまだ子供だねぇ」
ラクス「さてメイリンさん、この後ドモンさんは何をするとお思いになります?」
メイリン「何って、そりゃあドモンさんですから、クルーゼさんとユーレンさんを殴りあいさせて…」
ラクス「その通り! すなわちストリートファイトの生中継となるのです!
    さあさあ皆の衆、はったはった! 本命クルーゼ、対抗ユーレン、大穴で父のピンチに介入したキラ!
    一口一万円でスタートですわ!」
メイリン「そ、そう来るか…さすがラクス様、どんな時もエンターテイメントは忘れない…」
アスラン「俺はキラに今月の給料全額!」
メイリン「って全額はやめてくださいアスランさん! また借金がぁぁぁ!!」
バルドフェルド「では僕はユーレン氏に今月のオリジナルブレンドコーヒー代を賭けよう。
         三口くらいにはなるはずだ。ところで誰がアスラン君に給料を払っているんだい?」
ダコスタ「さあ… あ、自分はクルーゼに一口」
ラクス(みみっちいですわね)
メイリン「なんか嫌な呟きが聞こえたような気がするっ!?」
ラクス「きっと気のせいですわ。さてメイリンさん、あなたは?」
メイリン「あー、うー、えーと…クルーゼさんに半口」
ラクス(チッ)
メイリン「し、舌打ち!? ラクス様、今舌打ちをっ!?」
ラクス「絶対に気のせいですわ。それよりアークエンジェルにも打電を」
メイリン「あ、はい…」
マリュー『エターナル、聞こえていました。私とムウはクルーゼに一口賭けます』
ラクス「了解しました、ラミアス艦長。そちらの操舵士の方は?」
マリュー『私もまだ聞いていないのですが…ノイマン、決まった?』
ノイマン『ええ。我々裏方組は…《介入したヒビキ姉弟》に五口賭けます』
マリュー『……え?』
メイリン「は?」
ラクス(ち、気付きやがりましたか)
ノイマン『何も賭けの対象がクルーゼとユーレンとキラだけとは限らない。そうでしょう?』
一同『あっ!!』(←気付いた)
ラクス「おほほほほ、お見事ですわ! さすがは焔のバレルロール大佐」
メイリン「しまったぁぁ――――っ!! ってことはラクス様が賭けるのは…!」
ラクス「《ドモンさんが締めて終了》ですわ!! 賭けるのは十口!!」
メイリン「え、えげつねぇっ! この人クルー全員に賭けさせといて自分だけ確実に勝つつもりだっ!!」
ラクス「勝てばよかろうなのですわ~♪ うふふふふふふ」

その頃の喫茶店外

クルーゼ「大した理由もなく産み出された我々の恨みを思い知れぇぇ!!」
ユーレン「こ、これは…拳から悲しみが伝わってくる。クルーゼ…アル=ダ=フラガのクローンの拳が、拳が泣いている!?」
クルーゼ「まだ分からんかユーレン! 私の気持ちがぁ!!」
ユーレン「し、しかし、それを言われたところで…私は彼の要望を受けたに過ぎんのに…
      君が愛されるか必要とされるかは、私に言われても正直困るぞ!」

キラ「身勝手だね、ユーレンさん」
カガリ「ああ。本当にそう思っている分、確信犯のお前よりタチが悪いな」
ヴィア「…………ごめんなさい」
キラ「いやそのヴィアさんが謝ることじゃなくてっ!」
カガリ「そ、そうそう、ヴィアさんは関係ないだろっ!」
ドモン「ほう…」
カガリ「な、なんだよドモン=カッシュ、その目は」
ドモン「いぃや、別に」
カガリ「~~~~!」
キラ「お、落ち着いてカガリ。それはそうとドモンさんっ!」
ドモン「何だ?」
キラ「そろそろ止めなきゃやばいですよ! クルーゼは軍人だけど、ユーレンさんは研究者なんですよ!?」
ドモン「魂の拳にそんな区分は…」
キラ「そんな武闘家の理屈が通用しますか!?」
ドモン「……む、確かに」
カガリ(お、お前がドモンさんを喝破するとは…やるな。それでこそ私の弟)
キラ(ううっ、なんか今すごく見下されたような気がする!?)
ドモン「それではそろそろ止めに…(プルプルプル)む、ミネルバから?」
アビー『ドモンさん、どうしてブリッジ空けちゃうんですか!』
ドモン「うおっ!?」
アビー『ブリッジは任せろって言ったじゃないですか! なのに酷いです! バジルール艦長から凄く文句言われたんですよぉ!?』
ドモン「わ、分かった! 分かったから半泣きになるな! 今すぐ戻る!(ピッ)」
キラ「え…」
ドモン「そういうわけだ。キラ、カガリ、あとは任せる」
双子『ええぇぇ――っ!?』
ドモン「何、今のお前達であれば止められるさ。ではさらばだ!
    出ろぉぉッ!! ガンッダァァァァァァム!!!」

キラ「ほ、本気で飛んでいってしまった」
カガリ「ど…どうするっ!?」
キラ「どうするったって…」
クルーゼ「ユーレン=ヒビキィィィ!!」
ヴィア「あなたぁぁ!!」
ユーレン「…………(パリーン)」
一同『パリーン!?』
ユーレン「くるぅぅぅぜぇぇぇぇぇ!!」
クルーゼ「な、なんだこいつは、いきなり動きが…」
ユーレン「科学者だって辛いんだよぉ! スポンサーは出来ることと出来ないことの区別もしないし
      人道的問題なんて俺に言われたって仕方ないだろぉ!」
クルーゼ「身勝手なことを言うな! 命を作るなら責任を持てぇぇ!!」
キラ「こ、これは種割れ!? なんでユーレンさんが」
カガリ「集中力が高まったときの演出だからじゃないのか?」
キラ「夢の無いこと言わないでよ…」
カガリ「あ、すまん。しかし動きがよくなっても勝手なのは同じか」
キラ「そりゃあ人格が変わるわけじゃなし。ついでに良くなるのは反応だけで力は変わらないし」
カガリ「確かに体術は全くの素人だな…そのうち全部読まれてボコられる…と言ってる間に読みきられたか」
ヴィア「ああ……」
キラ(……カガリ)
カガリ(なんだ、いきなり小声で)
キラ(ユーレンさんはちょっと微妙だけど、ヴィアさんは優しい人だよね)
カガリ(む…ああ、それで?)
キラ(ヴィアさんのために、ユーレンさんを助けるのはアリじゃない?)
カガリ(お前、また人妻に手を出す気か)
キラ(ひ、人妻って! 僕は人の婚約者しか手を出したことないよ!)
カガリ(どっちにしろ外道だろうが! ……まあ助けるの自体は賛成だが、どうやる)
キラ(そりゃ、喧嘩両成敗って事で…ぼそぼそ)
カガリ(……なるほど。それならやれるな)

キラ「ヴィアさん、ちょっとだけ協力してもらえませんか?」
ヴィア「え?」
カガリ「この不毛な闘いを収めるためなんだ。このままじゃユーレンさんがまた殺されてしまう」
ヴィア「え、ええ…どうすればいいの?」
カガリ「この紙に書いてある文章を、私達と一緒に読んでくれればいい」
ヴィア「わ、分かったわ」
キラ「よし、行くよ。せぇーのぉ…」

三人『助けてぇぇ! ハルパーミリィィ!! 盗撮者がいじめるよぉぉ!!』

ミリィ「確かに聞いたぞ被害者の声ぇ!!」
ヴィア「きゃあああああっ!?」
キラ「ヴィアさん、落ち着いて! 彼女は(今は)味方です!」
カガリ「さすがだなハルパーミリィ、僅か十秒で到着とは」
ミリィ「私のナイフの前には空間の壁など無意味なのよっ! それで、敵はどこ!?」
双子『あそこです』
ユーレン・クルーゼ「なぬ?」
ミリィ「ひっひっひ…見ない顔だがその仮面は変態の証拠ぉぉ!!」
クルーゼ「ま、待て、私は盗撮など…」
ミリィ「言い訳無用だぁ!! お命・頂戴!!」
クルーゼ「よ、よせぇぇ!!」
ユーレン「た、助けてくれるのか、お嬢さん」
ミリィ「振り返ったアンタも敵と見なぁぁす!!」
ユーレン「なんですとぉー!?」

数分後、クルーゼとユーレンは仲良く救急車で運ばれました。

クルーゼ「お、おのれミリアリア=ハウ…」
ユーレン「と、盗撮って…何なんだ…」

ミリィ「悪は滅んだわ…」
ヴィア「……(失神)」
カガリ「おい、やはり刺激が強すぎたんじゃないのか?」
キラ「でもこれしか考え付かなかったし」
カガリ「う~む…」
キラ「ありがとうハルパーミリィ、おかげで助かったよ」
ミリィ「ふっ。私は当然のことをしたまでよ。それじゃあ私はこのままミネルバに行くわね」
キラ「え? アークエンジェルに戻らないの?」
ミリィ「第七話の打ち合わせがあるのよ。トールやディアッカがいるそうだし…くっくっく」
カガリ(こ、怖ぇ…)

かくして(偽)盗撮者、ラウ=ル=クルーゼとユーレン=ヒビキは滅んだ。
だがこの世に盗撮者のいるかぎり、ミリアリアの戦いは続く!
いけいけミリィ! 頑張れミリィ!
この世の盗撮者を、いつか狩り尽くすその日まで!!

                     完

その頃のラクシズ

メイリン「というわけで、正解は《介入したミリアリアさん》でした。正解者はいません」
バルドフェルド「まあ、完全に予想外だったからねぇ」
ノイマン『……ヒビキ姉弟の介入とは…認められんか』
メイリン「ダメです。それを言ったら、そこで放心してる人が、
     『そもそもドモンさんが来なかったらこの事態も起こらなかったはずですわ~』
     なんて言い出すに決まってますから」
ラクス「うふふ…おっきな星がついたり消えたりしてますわ…」

マリュー「しかし末恐ろしい子ね、ミリアリア=ハウ」
チャンドラ「艦長、あの子が切り裂いて出来たブリッジの大穴、どうします?」
ノイマン「俺がやろう。修繕は得意だ」
ムウ「ま、大事にはならなかったし、めでたしめでたしだな」
チャンドラ「充分大事だと思いますが…」

その頃のヒビキ姉弟

カガリ「ところで、お前これからどうするんだ」
キラ「それなんだけど、しばらくオーブにいさせてくれない?
   ラクスのことだから、撮影が終わるまで僕をヴィアさん達と一緒にいさせる気だと思うんだ」
カガリ「おい、それじゃヴィアさんはどうするんだよ」
キラ「もちろんオーブに」
カガリ「……は?」
キラ「もう一緒にされるのは諦めてるよ。だったらせめて、ラクスの目が届かないところにいたい。
   今だって、絶対モニターしてるに決まってるんだ」

ラクシズ一同『ギクッ!!』

キラ「他人を玩具にするのはいいけど、僕が玩具にされるのは御免だからね」
カガリ「ああ、それは私も同感だ。分かった、二人ともオーブで預かろう。
    ユーレンさんも一応所属をウチにしておくか」
キラ「というわけで、エターナル、しばらく僕は離れます。撮影の時はちゃんと行きますから。
   じゃ、あとよろしく」

アスラン「なら俺もオーブに…」
キラ『それとアスラン、僕がいない間、エターナルとアークエンジェルを頼むよ。親友の君になら頼める』
アスラン「任せておけキラ!!」
メイリン「『ついてくるな』ってことなのに…ものは言い様ですね」
ラクス「それにしてもせまいですわねぇ…」
メイリン「あのー、ラクス様が壊れたままなんですけど、どうします?」
バルドフェルド「せっかくだから録画しておこうか。こんな歌姫の姿は滅多に見れたもんじゃないからね。
        後で編集してファン相手に売りさばこう」
メイリン「うわこの人もさりげに腹黒いっ!?」
ラクス「出口はどこなのでございますか~?」

              ほんとに完