機動魔導戦士リリカルなのはSEEDDESTINY_00話

Last-modified: 2009-11-13 (金) 23:54:41

「やはり、彼を出すしかないか」

 

照明が落とされた豪奢な執務室で長髪の男は、あるデータを見ながら呟いた。

 

彼はプラントの頂点に立つギルバート・デュランダル最高評議会議長である。
プラントは、管理世界でも優秀な魔導師を輩出する国として有名でありまた。
時空管理局から独立した軍事組織 ザフトを保有しており。
管理局もその優秀な魔導師を大量に持つザフトに万年人手不足な管理局は捜査協力などを求めて良好な関係にある。

 

デュランダル議長は、管理局側からの情報を目を通しながら呟いた。

 

中身は長年 プラントがある管理世界で、テロを起こす武装テロ組織ブルーコスモスと広域次元犯罪者 ジェイル・スカリエッティの捜査協力要請である。

 

「まさか、彼等があちら側にいるとのると此方もかれ彼以外の戦力を出さねばならんな」

 

管理局からの報告では、最強の魔導師 空戦ランクSS キラ・ヤマトとアスラン・ザラを確認が取れたと言う情報が入った。
その為、デュランダル議長は彼等に対抗しうる切り札 シン・アスカの派遣を決めていた。

 

「失礼します」

 

データを見ていたデュランダル議長の執務室に一人の少年が入ってきた。
彼こそが、デュランダル政権で誕生した、ザフト最強の魔導師 シン・アスカでもあり管理局でも有名になっていた。

 

「やあ、シンよく来てくれたね」

 

シンは、此処に呼び出された意味を既にに知っている。
彼の祖国オーブに災厄を振りまき、大事な家族を死に追いやったブルーコスモスの案件であることが。

 

「議長、自分が呼び出されたと言うことは?」

 

「そうだ、管理局側からの捜査協力要請が来た、ブルーコスモスの捜査協力その中には君の探している人間もいる」

 

そう言うとプロジェクターに二人の写真が表示されるとシンは、それを見て赤い瞳に増悪の火が灯る。

 

「アスランそれにフリーダム!!」

 

画像を見るとシンは、一年前の事を思い出しす。
オーブ国家元首カガリ・ユラ・アスハとプラントの歌姫ラクス・クラインの失踪直後として、アスラン・ザラはザフトを脱走した。
その直後にオーブに居たキラ・ヤマトも行方不明となった。
その時、アスラン追撃命令を受けたシンはアスランを追撃するもロールアウト直後の新型デバイス インフィニットジャスティスを強奪したアスランによって打ちのめされ全治4ヶ月の負傷を負わされのだ。

 

「彼等が何を考えて行動しているかは分からないが……君に与える任務はアスランとキラ・ヤマトの生け捕りだ」

 

デュランダル議長の言葉にシンの表示が曇る。
幾らシンと言えど2対1でアスランとキラを生け捕りにするには、至難の技と言える。
ただでさえアスランだけでも手が余るのにコズミック最強の魔導師キラ・ヤマトを生け捕ると言うのはほぼ不可能に近い。

 

「議長それは…」

 

「君が言いたいのは、分かる確かにこれは不可能に近いと」
ならば何故、デュランダル議長はこんな任務を自分にと思いながらシンは、デュランダル議長の言葉に耳を傾けながら。

 

「今回の任務は、管理局機動6課と言う新設部隊と共に行動して貰う」

 

「機動6課……でありますか?」

 

管理局と何度か合同捜査をした事をあるがそんな部隊名を聞いた事が無いシンは、更にさい先が不安になる。

 

「試験運用が目的の1年限定の部隊だが、メンバーは管理局の精鋭達だ」

 

機動6課メンバーの情報が表示されると、その部隊長を務める人物にシンは驚いた。

 

「はやて!?」

 

「そうだ、機動6課の部隊長は君が良く知る八神はやて特別捜査官だ」

 

はやては、シンが管理局との捜査協力がある時、常に行動して来たパートナーであった。
その為にはやての魔導師としてのレベルの高さは、シンも良く知っており信頼に足る人物であることは良く分かるが他にもメンバーを見るとシンは、唖然として。

 

「ふっ……どうかね?」

 

デュランダル議長は、ニヤリと笑いながらデータを見るシンに感想を聞き。

 

「これだけの戦力なら……いけます!」
管理局のエースオブエースと名高い高町なのはに本局執務官フェイト・T・ハラオウンなど、戦力不足所か充分過ぎるぐらいの戦力だ。

 

「此方からも君の他に、レイやハイネ更にミネルバを派遣する事を決定している」

 

「ミネルバもですか!?」

 

ザフトが建造した次元航行強襲揚陸戦闘艦ミネルバは、時空管理局が保有する次元航行艦よりもより戦闘艦としての面を強く出しており魔導兵器の搭載率は、時空管理局の物より高い。
「今回は、ブルーコスモスの問題もそうだが、これ以上我々の世界のもめ事を他の世界にまで被害を出させないと言うメッセージだ」

 

「議長……」

 

現在のコズミックイラは、魔法技術と科学技術の発展が両立し繁栄し他の管理世界でもかなりの高い技術レベルを持つがその半面、大きな争いが絶えない世界とも言われているのが現状だ。
「分かりました……必ず議長の期待に添えるように任務を全うします」

 

「ありがとう……ミネルバは、明日の朝に出撃だ今日はゆっくり休んでくれ」

 

シンはそのまま敬礼をすると、執務室を出て行きデュランダルは一人になると。

 

「キラ・ヤマト、ラクス・クライン彼等が行方不明になったのは……やはり」

 

一人呟きながらデュランダル議長は、引き出しから一つのノートを取り出すと底にはデスティニー・プランと言う文字があった。

 

この任務が、後にJS事件と呼ばれる事件すらも霞んでしまう管理世界を巻き込んだ大事件が起きるとは知るよしもなかった。