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種デスクロスSS_第00話

Last-modified: 2008-01-18 (金) 23:05:22

なのはSts、種デスクロスSS

 

最終話+【それぞれの未来】

 

六課医療室

 

「ちょっと…これ…」
青ざめた表情でレントゲンを見つめるシャマル。
蓄積された人体の損傷、あまりの酷さに思わず黙りこくってしまう。
(外部の怪我は大した事は無いけど…でもリンカーコアや体内の損傷はなのはちゃん以上にぼろぼろ…ううん、そんなの比じゃない…)
自分自身に課せられた重たい指名、命の代償を背負った彼は、皆の知らない場所で常に戦いに身と投じていた。
そしてその代償がこれであった…
「失礼します。シャマル先生」
そこに入ってきたのは、深刻そうな顔をしたユーノ・スクライア。
仕事を早めに片付け、心配して駆けつけたのだろう…
「どうなんですか…?『キラ』の体は…」
シャマルは顔を俯かせながら、喋るのも苦痛というくらい辛い表情になる。
「あの戦いを切り抜けられただけでも奇跡よ…ましてやレリックと融合したヴィヴィオや、ナンバーズとの戦闘を切り抜けて…」
「どんな…状況なんです…?」
「リンカーコア、および人体の損傷蓄積が余りにも酷い…このまま戦い続ければ…きっとキラ君は…」
シャマルの一言でユーノも唖然となる。
「ドラグーンモード、なのはちゃんで言うブラスターモードと同等の高出力リミット解除よ…しかも、キラ君がドラグーンを使うのは今最近のことじゃないわ…」
「でも…キラだって休暇をとって治療すればきっと・・・!」
ユーノの問いかけに対しシャマルは黙り込んだ…
戦いの代償、それは余りにも大きすぎるものであった・・・

 

プロローグ

 
 

それからしばらく経ち、前回キラとゆりかごで共戦したなのはも、医務室で治療を受けていた。
「っ…痛いです、シャマル先生」
怪我部を強めに触られ、なのはの表情が歪む。
「たった一回のブラスターでこれだけの反動・・・なのはちゃん…」
キラ程でないとはいえ、なのはのブラスターモード時の反動も生易しいと呼べるものではなかった。
現になのはのリンカーコアの魔力値は、先月の健康診断のときより数%落ちており、
やはりブラスターモードで無理やり魔力を底上げした副作用によるものだった。
「なのはちゃん…しばらく休暇をとったほうがいいわ…二年…いいえ、一年でも・・・」
強くなのはを説得するシャマルだったが、なのはは首を立てに振ってはくれなかった。
「私は、空を飛べる限りはずっとこの世界に残りたいんです」
「どうしても…?」
「はい…我侭かもしれませんけど…いつかは空を飛ばなくなる日も来なくなるだろうし…それまではずっと飛んでいたいなって」
「はぁ…医者の言うことを素直に聞けないなんて悪い子…っ!」
シャマルは頬を膨らませながらなのはを叱り付ける。
なのはもごめんなさいと、たじたじだった。
「それに、六課が解散になって、皆とバラバラになった後、キラ君が私と一緒に来てくれるから…だから大丈夫です」
ゆりかごに乗り込む前にしたキラとなのはの約束、この戦いが終わったら共に戦技教導官として一緒の道を歩もうと。
「それに、ヴィヴィオにはキラ君が必要ですし…もちろん私も…」
「そう…」
シャマルは何か言おうとしたが、なのはが喋ろうとしていたので寸止めをする。
「きっと、キラ君がいてくれればこれから先、絶対落ちません。きっと…」
が、なのはの発言の後、シャマルの口調が強張った。
「知った風なこと言わないで―――――!!!」
人が変わったようにシャマルがなのはに怒鳴り散らす。
さすがのなのはもそんなシャマルに対してただ唖然とした。
「シャマル…先生…?」
「キラ君が居ればたしかに貴女は落ちないかもしれない…でもね、これ以上戦えばもう無事じゃ済まなく体なの!!」
「え―――?」
一瞬なのはの頭の中が混乱する。シャマルの言っていることが良く理解できなかったからだ。
ゆりかごで一緒にヴィヴィオを助け、その後もピンピンしてたキラに何があったのか…と。
「いい?今から話す事、ちゃんと聞いてね…」
「はい…」
「キラ君となのはちゃんはデバイスの型も戦闘スタイルも凄く似てる。当然なのはちゃんのブラスターモードと同等のリミット解除能力があるのもしってるわね…?」
シャマルの言葉に聞き入りうなづくなのは。シャマルは言葉に任せどんどんキラの症状や状態について語っていった。
「なのはちゃん達と一緒の部隊になる前も、キラ君はずっと休まず戦ってきたの。普通の魔導師なら体が壊れちゃってもおかしく無いくらいね…今まで落ちなかったのが不思議なくらいよ…」
「そんな…私…そんな事一度も…」
正直なのははショックだった。キラは自分になんでも打ち明けてくれていたと思っていたからだ。
ヴィヴィオがさらわれた時、強く抱きしめてくれたキラを想い、なのはは強く唇を噛んだ。
「それに輪をかけて4回…過去に4回キラ君はリミットブレイクで戦ってるの…たった一度のリミットブレイクでどれほど人体に影響がでるか、今のなのはちゃんならわかるでしょう?」
戦いが終わり、やっと休息が訪れるはずだったが、なのはの頭の中はシャマルの言葉で真っ白に埋め尽くされていた。
そしてシャマルの口から明かされるキラの過去…背負った物を聞かされることになるなのは