起動魔導士ガンダムR_00話

Last-modified: 2011-08-13 (土) 21:59:52

   それは、交わることのないはずだった二つの世界。
   それは、決して出会うはずのなかった少年と少女。
   それは、とても運命的な運命。
   様々な偶然が生んだ出会いは、やがて二つの世界に大きな変革おもたらす。

 

   起動魔導士ガンダムR

 

   はじまります。

 

CE70,2月14日

 

「お兄ちゃん、こっちだよー!」
「マユ、まってくれよー」
 少年の名はシン・アスカ、彼は妹のマユと共に自宅近くの公園に遊びにきていた。
「お兄ちゃんこっちだよ……キャッ!?」
「マユ!」
並木道で追い駆けっこをしていたマユは木の根に足を引っ掛けてころんでしまう。
「大丈夫かマユ!?」
「うん、大丈……痛!?」
よくみるとマユの右膝がすりむけていた。
「どうしよう…絆創膏もなにももってきていないぞ…。」
シンはしばらく考えて、すりむいた部分に自分の手をかざす。次の瞬間。
「え…?」
暖かい光が傷口を包む。そして、
「痛くない…?治てる!?」
マユは立ち上がり右膝をみる。傷はもうすっかり消えていた。
「えっ!?お兄ちゃん今の何!?」
「あ…。」
しまったという顔をして、
「これはその…なんというか…。」
なんとかごまかそうとする。が。
「ちゃんと教えて!!教えてくれなきゃ絶好よ!」
「わ…わかったよ…。」
観念するしかなかった。

 

「誰にも言うなよ?」
立てた人差し指を口にそえる。
「今のはな…魔法なんだ。」
「魔法!?」
「父さんと母さんに教えてもらっているだろうけど…俺が5年前行方不明になったのは知っているな?」
「う…うん。」
「じつはな…その時俺、こことは違う世界に行ってたんだ。」
そしてシンは妹に、5年前のある出来事を話しはじめた…。