「刹那、粒子ワープ完了だ」
「了解、現在の座標を調べてくれ」
「ナニカチガウ、ナニカチガウ」
「どうした?銀ハロ」
「ココ、ナカマイナイ、ナカマイナイ」
「!?刹那!ヴェーダとリンクができない!」
「・・・なにかがおかしい・・・地球・・・!?オービタルリングがない!?」
「な!?・・・ここは地球ではないのか!? いや、でも転移先の座標には問題がなかった・・・ヴェーダ・・・」
しばし呆然としていると
ピピ、ピピ、ピピ
「ん?通信?どこからだ?」
「刹那、あそこのシャトルからだ、・・・情報を得るため僕が通信に出る、そして場合によっては接触する」
「了解。ティエリアに一任する」
機体のELS(一部)とヴェーダの端末が融合し人型になるティエリア
「よし、通信を開く」
『やあ、通信を開いてくれてありがとうございます。私はムルタ・アズラエルといいナチュラルです。貴方は?』
(ナチュラル?)
『僕はティエリア・アーデという。なにか用か?』
(ナチュラルともコーディネイターとも言いませんでしたね)
『・・・実はシャトルが故障して動けないのですよ・・・修理が終わるまでもし宜しければこちらのシャトルまでお越
し頂いてお話でも伺いたいのですがよろしいでしょうか?』
シャトルをみるティエリア
(見たところひどい故障ではないな。罠か・・・?どうするか・・・)
《ティエリア、接触しよう》
《刹那?それはイノベイターとしての勘か?》
《ああ、そうだ》
(まったく、僕に一任するんじゃなかったのか?)
『わかった、そちらに伺おう。こちらの機体には僕を含め2人乗っている』
『ありがとうございます。移動中なので出来ることは少ないですが歓迎します。よろしければそちらの機体の名前を伺
ってもよろしいですか?』
『クアンタ、という機体だ』
『いい名前ですね、そして鮮麗された機体です。では、回線を切ります』
ピ
「ふう・・・なにか感じたんだね、刹那」
「ああ・・・もしかしたら彼は、いや、会ってから伝える・・・」
「まあ、直接会えばわかることだ、ただ、慎重に行動しよう」
「タノシミ、タノシミ」
「ああ、微速で移動を開始する」
「銀ハロは留守番で機体の制御を頼む、シャトルに行っている間は常に僕と同期していてくれ。ELSの特性を利用し情
報をハッキングする。」
「ワカッタ、ワカッタ、ハロ、ザンネン、ザンネン」
GN粒子を吐き出すクアンタ
シャトルに向けゆっくりと移動を始めた